JPH0741988A - 樹脂製品の部分めっき方法 - Google Patents

樹脂製品の部分めっき方法

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JPH0741988A
JPH0741988A JP18523993A JP18523993A JPH0741988A JP H0741988 A JPH0741988 A JP H0741988A JP 18523993 A JP18523993 A JP 18523993A JP 18523993 A JP18523993 A JP 18523993A JP H0741988 A JPH0741988 A JP H0741988A
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JP
Japan
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plating
layer
electroless plating
plating layer
electroless
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Application number
JP18523993A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Kato
守 加藤
Yasuhiko Ogisu
康彦 荻巣
Nariyuki Takahashi
成幸 高橋
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C18/00Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
    • C23C18/16Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by reduction or substitution, e.g. electroless plating
    • C23C18/1601Process or apparatus
    • C23C18/1633Process of electroless plating
    • C23C18/1646Characteristics of the product obtained
    • C23C18/165Multilayered product
    • C23C18/1653Two or more layers with at least one layer obtained by electroless plating and one layer obtained by electroplating

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Metallurgy (AREA)
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  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】めっきの不必要な部分に電気めっき層が形成さ
れることを確実に防止する。 【構成】グリル本体2に無電解めっきを施すことによ
り、基本的には、断面略V字状の条溝11の底部11a
以外の表面の全部分には無電解めっき層15が形成され
る。次に、カッター20を用いて条溝11の部分を摺動
させ、めっきの必要な部分と不必要な部分との境界線部
分の無電解めっき層15を切断する。すると、万が一、
条溝11の底部11aに無電解めっき層15が形成され
ていたとしても、次の電気めっき工程において、めっき
の必要な部分が電気的に導通されるに際し、めっきの不
必要な部分が電気的に導通されることがなくなる。従っ
て、めっきの不必要な部分に電気めっき層が形成される
ことがない。また、めっきの不必要な部分の無電解めっ
き層15は、電気めっき工程において、各めっき溶液に
溶解される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂製の基材の表面の
うち、めっきを必要とする部分にのみめっき層が形成さ
れた樹脂製品の部分めっき方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として、本件出願人
による特願平5−83603号において提案されたもの
がある。この技術では、例えば図13に示すように、先
ず金型成形により、段差部51に断面略V字状の条溝5
2が環状に形成されたグリル本体53を成形し、そのグ
リル本体53に無電解めっきを施す。このとき、条溝5
2の底部52aにおいては、隙間間隔が狭いため、めっ
きが施されず、これらを除く全部分には無電解めっき層
54が形成される。次に、無電解めっき層54が形成さ
れたグリル本体53を電気めっきに供する。この電気め
っき工程は、詳しくはストライクめっき工程、銅めっき
工程、ニッケルめっき工程及びクロムめっき工程等の多
段工程からなる。そして、これら一連の電気めっき工程
においては、めっきを必要としない部分に形成された無
電解めっき層54は、各工程の電気めっき液によって徐
々に溶解されてゆく。一方、めっきを必要とする部分に
おいては通電により無電解めっき層54の表面にストラ
イクめっき層、銅めっき層、ニッケルめっき層及びクロ
ムニッケル層よりなる電気めっき層55が順次形成され
る。このように無電解めっき層54及び電気めっき層5
5よりなるめっき層56の形成された部分を、電鋳マス
ク57により被覆して露出部分に向けて塗装を施し、塗
膜層58を形成する。
【0003】従って、上記の工程を経ることにより、必
要な部分にのみめっき層56が形成され、そうでない部
分にはグリル本体53上に直接塗膜層58が形成された
フロントグリルが得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、万が一、条溝52の底部52aに無
電解めっきが施されてしまった場合には、電気めっき工
程において、条溝52間での短絡が起こるおそれがあっ
た。かかる場合には、めっきを必要としない部分にまで
も電気めっき層55が形成されてしまい、その結果、所
望の部分めっき製品を得ることができないおそれがあっ
た。
【0005】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、樹脂基材の表面のう
ち、めっきを必要とする部分にのみめっき層が形成され
た樹脂製品の部分めっき方法において、めっきの不必要
な部分に電気めっきが形成されることを確実に防止する
ことの可能な樹脂製品の部分めっき方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明においては、樹脂製の基材の表面のう
ち、めっきを必要とする部分にのみめっき層の形成され
た樹脂製品の部分めっき方法であって、前記基材表面に
無電解めっき層を形成する無電解めっき工程と、前記基
材の表面上のめっきを必要とする部分とめっきを必要と
しない部分との境界線に沿って、前記無電解めっき層を
環状に又は環状の一部をなすように切断する無電解めっ
き切断工程と、前記無電解めっき切断工程を経た前記基
材に形成された前記無電解めっき層のうち、めっきの必
要な部分を電気的に導通させて、前記無電解めっき層上
のめっきの必要な部分に電気めっき層を形成する電気め
っき工程とを備えたことをその要旨としている。
【0007】また、第2の発明においては、樹脂製の基
材の表面のうち、めっきを必要とする部分にのみめっき
層の形成された樹脂製品の部分めっき方法であって、前
記基材の表面のうち、めっきを必要とする部分とめっき
を必要としない部分との境界線部分に、段差部を環状に
又は環状の一部をなすように形成する段差部形成工程
と、前記基材表面に無電解めっき層を形成する無電解め
っき工程と、前記段差部を挟む無電解めっき層間の電気
的導通を完全に遮断すべく、前記段差部に沿って無電解
めっき層を切断する無電解めっき切断工程と、無電解め
っき切断工程を経た前記基材に形成された前記無電解め
っき層のうち、めっきの必要な部分を電気的に導通させ
て、前記無電解めっき層上のめっきの必要な部分に電気
めっき層を形成する電気めっき工程とを備えたことをそ
の要旨としている。
【0008】さらに、第3の発明においては、樹脂製の
基材の表面のうち、めっきを必要とする部分にのみめっ
き層の形成された樹脂製品の部分めっき方法であって、
前記基材の表面のうち、めっきを必要とする部分とめっ
きを必要としない部分との境界線部分に、条溝を環状に
又は環状の一部をなすように形成する条溝形成工程と、
前記基材表面の前記条溝の底部以外の部分に無電解めっ
き層を形成する無電解めっき工程と、前記条溝を挟む無
電解めっき層間の電気的導通を完全に遮断すべく、前記
条溝に沿って無電解めっき層を切断する無電解めっき切
断工程と、無電解めっき切断工程を経た前記基材に形成
された前記無電解めっき層のうち、めっきの必要な部分
を電気的に導通させて、前記無電解めっき層上のめっき
の必要な部分に電気めっき層を形成する電気めっき工程
とを備えたことをその要旨としている。
【0009】
【作用】上記の第1の発明の構成によれば、無電解めっ
き工程において、基材表面に無電解めっき層が形成され
る。無電解めっき切断工程においては、基材の表面上の
めっきを必要とする部分とめっきを必要としない部分と
の境界線に沿って、無電解めっき層が環状に又は環状の
一部をなすように切断される。そして、電気めっき工程
においては、基材に形成された無電解めっき層のうち、
めっきの必要な部分が電気的に導通されて、無電解めっ
き層上のめっきの必要な部分に電気めっき層が形成され
る。一方、めっきを必要としない部分の無電解めっき層
は、電気めっき工程中のめっき溶液によって溶解され
る。
【0010】従って、電気めっき工程において、めっき
の必要な部分が電気的に導通されるに際し、該めっきの
必要な部分が、めっきを必要としない部分と電気的に導
通されていることはなく、確実に絶縁されている。その
ため、めっきを必要としない部分に電気めっき層が形成
されることがない。
【0011】また、第2の発明の構成によれば、段差部
形成工程において、基材の表面のうち、めっきを必要と
する部分とめっきを必要としない部分との境界線部分
に、段差部が環状に又は環状の一部をなすように形成さ
れる。また、無電解めっき工程においては、基材表面に
無電解めっき層が形成される。さらに、無電解めっき切
断工程においては、段差部に沿って無電解めっき層が切
断される。この切断により、段差部を挟む無電解めっき
層間の電気的導通が完全に遮断される。そして、電気め
っき工程においては、基材に形成された無電解めっき層
のうち、めっきの必要な部分が電気的に導通されて、無
電解めっき層上のめっきの必要な部分に電気めっき層が
形成される。
【0012】従って、上記第1の発明と同様、電気めっ
き工程において、めっきの必要な部分が電気的に導通さ
れるに際し、該めっきの必要な部分が、めっきを必要と
しない部分と電気的に導通されていることはなく、確実
に絶縁されている。そのため、めっきを必要としない部
分に電気めっき層が形成されることがない。しかも、無
電解めっき層の切断に際しては、段差部に沿って容易に
切断される。
【0013】さらに、第3の発明の構成によれば、条溝
形成工程において、基材の表面のうち、めっきを必要と
する部分とめっきを必要としない部分との境界線部分
に、条溝が環状に又は環状の一部をなすように形成され
る。また、無電解めっき工程においては、基材表面の条
溝の底部以外の部分に無電解めっき層が形成される。こ
のとき、条溝の底部には、めっき溶液が到達しないた
め、無電解めっき層がほとんど形成されない。従って、
基本的には、基材表面の条溝の底部以外の部分に無電解
めっき層が形成される。そして、無電解めっき切断工程
においては、条溝に沿って無電解めっき層が切断され
る。このため、万が一、条溝の底部に無電解めっき層が
形成されていたとしても、上記切断により、条溝を挟む
無電解めっき層間の電気的導通が完全に遮断される。そ
の後、電気めっき工程においては、基材に形成された無
電解めっき層のうち、めっきの必要な部分が電気的に導
通されて、無電解めっき層上のめっきの必要な部分に電
気めっき層が形成される。
【0014】従って、上記第1、第2の発明と同様、電
気めっき工程において、めっきの必要な部分が電気的に
導通されるに際し、該めっきの必要な部分が、めっきを
必要としない部分と電気的に導通されていることはな
く、確実に絶縁されている。そのため、めっきを必要と
しない部分に電気めっき層が形成されることがない。し
かも、無電解めっき層の切断に際しては、条溝に沿って
容易に切断される。
【0015】
【実施例】以下、本発明を樹脂製品としての車両用のフ
ロントグリル1に具体化した一実施例を図1〜12に基
づいて説明する。
【0016】車両の前面には、図2に示すようなフロン
トグリル1が装着されるようになっている。図2,3,
7に示すように、このフロントグリル1は、ABS樹脂
製の基材としてのフロントグリル本体(以下、グリル本
体という)2を備えているとともに、その意匠面の一
部、すなわち前面の一部に形成されためっき層3(図3
では網目状に示した部分)と、同めっき層3以外(裏側
の一部を除く)の箇所に塗布形成された塗膜層4とを有
している。より詳細に説明すると、フロントグリル1
は、正面略矩形状の枠5、該枠5内において横方向に延
びる複数の副仕切り板6、枠5内において縦方向に延び
る複数の連結板7、中央部においてマークプレート(図
示せず)を取付けるための取付プレート8及び前記枠5
から取付プレート8に向かって延びる主仕切り板9を有
している。そして、前記枠5の主として正面側部分及び
主仕切り板9の正面側部分には、前記めっき層3が形成
されている。また、副仕切り板6、取付プレート8及び
連結板7の主として正面側部分には、前記塗膜層4が形
成されている。
【0017】図4は主仕切り板9の一部(図3のα部
分)を拡大して示す正面図であり、図5は図4のA−A
線断面図である。これらの図並びに図3及び図7に示す
ように、グリル本体2の正面側部分において、前記めっ
き層3と塗膜層4との境界部分には、枠5及び主仕切り
板9から上下方向に突出する正面側段差部10が環状に
形成されている。そして、この正面側段差部10には、
断面略V字状の条溝11が環状(閉曲線状)に形成され
ている。また、図6は枠5の裏面側の一部(図3のβ部
分)を拡大して示す裏面図である。同図に示すように、
グリル本体2の裏面側部分において、前記めっき層3と
めっき層3が形成されていない部分との境界部分には、
断面略V字状の条溝13が環状に形成されている。さら
に、グリル本体2の裏面側部分には、同裏面方向(車両
後部方向)へ突出する電極用突起14が突出形成されて
いる。
【0018】図7に示すように、前記めっき層3は無電
解めっき層15と、電気めっき層16とからなってい
る。本実施例において、無電解めっき層15は銅によ
り、厚さ「0.3〜0.4μm」程度に形成されてい
る。また、電気めっき層16は、厚さ「20〜50μ
m」程度に形成され、多数層の金属めっきにより形成さ
れている。より詳しくは、前記電気めっき層16は、そ
の下層から、ストライクニッケルめっき層、銅めっき
層、半光沢ニッケルめっき層、光沢ニッケルめっき層及
びクロムめっき層(いずれも図示せず)の順よりなる各
種金属めっきにより形成されている。
【0019】また、前記両条溝11,13は、それぞれ
幅Wが「0.5mm」、深さDが「0.5mm」に形成
されている。但し、幅Wは、特に限定されるものではな
いが、加工上の制限から「0.2mm」以上が好まし
く、意匠性の向上を図る意味で「1.0mm」以下が好
ましい。また、深さDについても、特に限定されるもの
ではないが、同じく加工上の制限から「0.2mm」以
上が好ましく、グリル本体2の強度上の制約から「0.
6mm」以下が好ましい。また、幅Wに対する深さDの
比(D/W)も、特に限定されるものではないが、
「1.0」以上が好ましい。
【0020】次に、上記のグリル本体2を成形するため
の金型21について説明する。図8に示すように、金型
21は、固定型22及び可動型23を備えている。そし
て、これら両型22,23によってグリル本体2を成形
するためのキャビティ24が形成されている。但し、可
動型23(又は固定型22)には、前記条溝11,13
を形成するための突起26等が一体的に形成されてい
る。
【0021】さらに、上記電気めっき層16を構成する
各金属めっきを形成する際の各種めっき溶液について説
明する。まず、電気めっき層16の最下層をなすストラ
イクめっき層を形成する際のめっき溶液は、硫酸ニッケ
ル250g/L、塩化ニッケル30g/L及び硼酸30
g/Lを含有している。
【0022】また、銅めっき層を形成する際のめっき溶
液は、硫酸銅200g/L、硫酸50g/L、塩酸0.
01g/L及び微量の光沢剤を含有している。さらに、
半光沢ニッケルめっき層を形成する際のめっき溶液は、
硫酸ニッケル280g/L、塩化ニッケル45g/L、
硼酸40g/L及び微量の光沢剤を含有している。併せ
て、光沢ニッケルめっき層を形成する際のめっき溶液
は、硫酸ニッケル240g/L、塩化ニッケル45g/
L、硼酸30g/L並びに微量の光沢剤及び添加剤を含
有している。加えて、クロムめっき層を形成する際のめ
っき溶液は、無水クロム酸250g/L、ケイフッ化ナ
トリウム10g/L、硫酸1g/Lを含有している。
【0023】また、本実施例では、ストライクめっき層
を形成する前段階において、前記条溝11,13の底部
11a,13aに形成される可能性のある無電解めっき
層15を切断するための装置が備えられている。図1に
示すように、この装置は、カッター20をはじめ、同カ
ッター20を駆動するアクチュエータ、アクチュエータ
の作動を制御するコントローラ(いずれも図示せず)を
備えている。
【0024】次に、上記のフロントグリル1を製造する
に際しての作用及びその効果について説明する。まず、
公知の金型成形法により、前記キャビティ24内に溶融
されたABS樹脂を射出し、充填する(図8参照)。樹
脂が冷却され、固化したならば、両型22,23を開
き、グリル本体2を取り出す。このとき、両型22,2
3は、型開き方向と平行に、すなわち突起26等が抜け
る方向に開かれる。このため、突起26等によって型開
きが阻害されることはなく、グリル本体2を容易に取り
出すことができる。このようにして、所定の箇所に条溝
11,13がそれぞれ環状に形成されたグリル本体2が
得られる。
【0025】続いて、グリル本体2を無電解めっき溶液
中に浸漬し、無電解めっきを施す。すなわち、グリル本
体2は、まず最初に無電解めっき溶液中に浸漬される。
ここで、図9に示すように、両条溝11,13の底部1
1a,13aにおいては、隙間の間隔が狭いため、基本
的にはめっき溶液が到達しない(但し、図1,7及び図
9〜12においては、説明の便宜上、正面側の条溝11
のみについて記すが、裏面側の条溝13についても同様
のことがいえる)。従って、これら底部11a,13a
には、基本的にめっきが施されない。換言すれば、グリ
ル本体2表面の底部11a,13aを除くすべての部分
には、銅よりなる無電解めっき層15が形成される。
【0026】次に、図1に示すように、無電解めっき切
断工程において、無電解めっき層15の形成されたグリ
ル本体2を、上記の切断装置に供する。すなわち、カッ
ター20を、条溝11,13の底部11a,13aの部
分に沿って摺動させる。この摺動により、無電解めっき
層15が完全に切断されるとともに、条溝11,13を
挟む無電解めっき層15間の電気的導通が完全に遮断さ
れる。ここで、上記電気的導通が完全に遮断されたか否
かの判断においては、テスターを用いた導通検査を採用
することにより容易に行うことができる。
【0027】続いて、ストライクめっき工程、銅めっき
工程、半光沢ニッケルめっき工程、光沢ニッケルめっき
工程及びクロムめっき工程よりなる電気めっき工程にお
いて、グリル本体2を所定のめっき溶液に浸漬させると
ともに、めっきの必要な部分を電気的に導通させる。こ
れら一連の電気めっき工程により、図10に示すよう
に、無電解めっき層15上において、めっきの必要な部
分には、電気めっき層16が形成される。一方、めっき
を必要としない部分の無電解めっき層15は、電気的に
導通されることがないので、所定のめっき溶液中に溶解
される。このため、めっきの不必要な部分に電気めっき
層16が形成されることがない。すなわち、めっきを必
要としない部分に、電気めっき層16、ひいては、めっ
き層3が形成されるのを確実に防止することができる。
このようにして、無電解めっき層15と、電気めっき層
16とからなるめっき層3が、めっきを必要とする部分
においてのみ確実に形成される。
【0028】その後、図11に示すように、めっき層3
の形成された部分を、電鋳マスク27により被覆する。
すなわち、この電鋳マスク27は、厚さ「数mm」の金
属製の板であって、フロントグリル1の形状に則した形
状をなしている。また、電鋳マスク27には塗膜層4を
形成するのに必要な部分だけ開口した開口部28が適宜
形成されている。この電鋳マスク27の被覆により、開
口部28からは塗膜層4を形成するのに必要な部分が露
出する。
【0029】そして、図12に示すように、その外の露
出部分に向けて、スプレー塗装を施す。この塗装によ
り、塗膜の必要な箇所には塗膜層4が形成される。一
方、電鋳マスク27により覆われた箇所には、塗膜層4
が形成されることはない。
【0030】そして、塗膜層4が形成された後、図7に
示すように、電鋳マスク27の被覆を解除することによ
り、上記のフロントグリル1が得られる。つまり、前記
枠5の主として正面側部分及び主仕切り板9の正面側部
分にめっき層3を有し、副仕切り板6、取付プレート8
及び連結板7の主として正面側部分に塗膜層4を有する
フロントグリル1が得られるのである。
【0031】以上説明したように、本実施例によれば、
上記の無電解めっき層15を形成するに際し、基本的に
は、条溝11,13の底部11a,13aには、無電解
めっき層15が形成されない。そして、無電解めっき切
断工程においては、カッター20を備えた切断装置によ
り、条溝11,13に沿って無電解めっき層15が切断
される。このため、万が一、条溝11,13の底部11
a,13aに無電解めっき層15が形成されていたとし
ても、上記切断により、条溝11,13を挟む無電解め
っき層15間の電気的導通が完全に遮断される。従っ
て、その後の電気めっき工程において、めっきの必要な
部分が電気的に導通されるに際し、該めっきの必要な部
分が、めっきの不必要な部分と電気的に導通されている
ことはなく、確実に絶縁されている。そのため、めっき
を必要としない部分に電気めっき層16が形成されるこ
とがない。その結果、めっきの不必要な部分にめっき層
3が形成されるのを確実に防止することができる。
【0032】しかも、無電解めっき層15の切断に際し
ては、カッター20を条溝11,13に沿って摺動させ
ればよい。従って、無電解めっき層15を容易に切断す
ることができる。
【0033】さらに、本実施例では、必要な部分にのみ
めっき層3を形成することができる。そのため、塗膜層
4を形成するに際し、プライマー層を介することなく、
直接グリル本体2上に塗膜層4を形成することが可能と
なる。その結果、プライマー層を形成する工程が不要と
なるため、作業工数の低減及びコストの低減を図ること
ができる。また、グリル本体2全面に電気めっき層16
を形成する必要がないので、その分のコストの低減をも
図ることができる。
【0034】併せて、フロントグリル1においては、そ
の塗膜層4がグリル本体2上に直接形成されている。そ
のため、該部分にはめっき層3及びプライマー層が介在
されていない分だけ、その膜厚が薄く形成される。その
結果、塗膜層4部分の薄肉化を図ることができ、ひいて
は外観品質を向上させることができる。さらに、塗膜層
4及びグリル本体2は共に樹脂材料よりなるので、塗膜
層4をグリル本体2に対して強固に接合させることがで
きる。従って、フロントグリル1の塗膜層4部分におけ
る耐久性能の向上を図ることができる。
【0035】加えて、本実施例では、前記正面側の条溝
11が、塗膜層4とめっき層3との境界部となる。この
ため、境界部の見切り部分が、ジグザグ状ではなく鮮明
に形成される。その結果、見切り線をくっきりと明瞭な
ものとすることができ、ひいては外観品質のさらなる向
上を図ることができる。
【0036】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部
を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、予めグリル本体2に条溝11,
13を形成しておき、それに沿って無電解めっき層15
を切断するようにした。しかし、このような条溝11,
13を形成せずに、電気めっき工程の直前に無電解めっ
き層15を切断する場合に具体化してもよい。また、か
かる場合、正面側段差部10のような段差部に沿ってカ
ッター20を摺動させて切断するようにしてもよい。
【0037】(2)前記実施例では、機械式のカッター
20を用いて切断する場合に具体化したが、その外に
も、ウォータージェットや、レーザーカッター等を用い
て切断する場合に具体化してもよい。
【0038】(3)前記実施例では、電気めっき工程を
ストライクめっき工程をはじめとした5つの工程より構
成し、複数の金属めっきよりなる電気めっき層16を形
成するようにしたが、上記電気めっき工程は、その順
序、工程数、めっきの種類等は特に制限されるものでは
ない。従って、例えば、1つの工程を省略したり、めっ
き工程の順序を入れ換えたり、或いは別のめっき工程を
導入したりすることも可能である。
【0039】(4)前記実施例では、本発明を車両用の
フロントグリル1に具体化したが、その外にも、車両用
のドアミラーブラケット用アウタカバー、バックパネ
ル、ルーバ、ピラーガーニッシュ、クォータベント、マ
ークプレート等に具体化してもよい。また、上記の樹脂
製品に限定されず、部分的にめっき層を有するその他の
樹脂製品に本発明を具体化してもよい。
【0040】(5)前記実施例では、基材を構成する樹
脂素材をABS樹脂により構成するようにしたが、その
外にも例えばポリプロピレン、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリアミド、ポリスルフォン、ポリエステル等の各
種樹脂素材を用いてもよい。
【0041】(6)前記実施例では、金型21により、
条溝11,13を形成するようにしたが、各条溝を、N
Cカッター、超音波カッター等により、成形後の加工に
より形成してもよい。
【0042】(7)前記実施例で述べた各めっき溶液の
組成は上記のものに何ら限定されるものではない。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
樹脂基材の表面のうち、めっきを必要とする部分にのみ
めっき層が形成された樹脂製品の部分めっき方法におい
て、めっきの不必要な部分に電気めっき層、ひいてはめ
っき層が形成されることを確実に防止することができる
という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例において、無電解
めっき層をカッターで切断する際の作用を示す断面図で
ある。
【図2】一実施例におけるフロントグリルを示す正面図
である。
【図3】一実施例において、フロントグリルのめっきが
施された部分を示す図であって、フロントグリルを正面
及び裏面に展開した模式図である。
【図4】一実施例において、フロントグリルの主仕切り
板の一部を拡大して示す正面図である。
【図5】一実施例における図4のA−A線断面図であ
る。
【図6】一実施例において、フロントグリルの枠の一部
を拡大して示す裏面図である。
【図7】一実施例において、図5の要部を拡大して示す
断面図である。
【図8】一実施例において、グリル本体を成形するため
の金型の一部を拡大して示す断面図である。
【図9】一実施例において、グリル本体に無電解めっき
を施した状態を示す部分断面図である。
【図10】一実施例において、無電解めっき切断工程を
経た無電解めっき層上に電気めっきを施した状態を示す
部分断面図である。
【図11】一実施例において、グリル本体のめっき層の
形成された部分に電鋳マスクを被覆した状態を示す部分
断面図である。
【図12】一実施例において、グリル本体のめっき層の
形成されていない部分に塗膜層を形成した状態を示す部
分断面図である。
【図13】従来技術におけるフロントグリルの条溝付近
を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1…樹脂製品としてのフロントグリル、2…基材として
のグリル本体、3…めっき層、10…正面側段差部、1
1,13…条溝、11a,13a…底部、15…無電解
めっき層、16…電気めっき層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製の基材(2)の表面のうち、めっ
    きを必要とする部分にのみめっき層(3)の形成された
    樹脂製品の部分めっき方法であって、 前記基材(2)表面に無電解めっき層(15)を形成す
    る無電解めっき工程と、 前記基材(2)の表面上のめっきを必要とする部分とめ
    っきを必要としない部分との境界線に沿って、前記無電
    解めっき層(15)を環状に又は環状の一部をなすよう
    に切断する無電解めっき切断工程と、 前記無電解めっき切断工程を経た前記基材(2)に形成
    された前記無電解めっき層(15)のうち、めっきの必
    要な部分を電気的に導通させて、前記無電解めっき層
    (15)上のめっきの必要な部分に電気めっき層(1
    6)を形成する電気めっき工程とを備えたことを特徴と
    する樹脂製品の部分めっき方法。
  2. 【請求項2】 樹脂製の基材(2)の表面のうち、めっ
    きを必要とする部分にのみめっき層(3)の形成された
    樹脂製品の部分めっき方法であって、 前記基材(2)の表面のうち、めっきを必要とする部分
    とめっきを必要としない部分との境界線部分に、段差部
    (10)を環状に又は環状の一部をなすように形成する
    段差部形成工程と、 前記基材(2)表面に無電解めっき層(15)を形成す
    る無電解めっき工程と、 前記段差部(10)を挟む無電解めっき層(15)間の
    電気的導通を完全に遮断すべく、前記段差部(10)に
    沿って無電解めっき層(15)を切断する無電解めっき
    切断工程と、 無電解めっき切断工程を経た前記基材(2)に形成され
    た前記無電解めっき層(15)のうち、めっきの必要な
    部分を電気的に導通させて、前記無電解めっき層(1
    5)上のめっきの必要な部分に電気めっき層(16)を
    形成する電気めっき工程とを備えたことを特徴とする樹
    脂製品の部分めっき方法。
  3. 【請求項3】 樹脂製の基材(2)の表面のうち、めっ
    きを必要とする部分にのみめっき層(3)の形成された
    樹脂製品の部分めっき方法であって、 前記基材(2)の表面のうち、めっきを必要とする部分
    とめっきを必要としない部分との境界線部分に、条溝
    (11,13)を環状に又は環状の一部をなすように形
    成する条溝形成工程と、 前記基材(2)表面の前記条溝(11,13)の底部
    (11a,13a)以外の部分に無電解めっき層(1
    5)を形成する無電解めっき工程と、 前記条溝(11,13)を挟む無電解めっき層(15)
    間の電気的導通を完全に遮断すべく、前記条溝(11,
    13)に沿って無電解めっき層(15)を切断する無電
    解めっき切断工程と、 無電解めっき切断工程を経た前記基材(2)に形成され
    た前記無電解めっき層(15)のうち、めっきの必要な
    部分を電気的に導通させて、前記無電解めっき層(1
    5)上のめっきの必要な部分に電気めっき層(16)を
    形成する電気めっき工程とを備えたことを特徴とする樹
    脂製品の部分めっき方法。
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