JPH06341473A - 多板ディスクブレーキ装置 - Google Patents
多板ディスクブレーキ装置Info
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- JPH06341473A JPH06341473A JP13326593A JP13326593A JPH06341473A JP H06341473 A JPH06341473 A JP H06341473A JP 13326593 A JP13326593 A JP 13326593A JP 13326593 A JP13326593 A JP 13326593A JP H06341473 A JPH06341473 A JP H06341473A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 多板ディスクブレーキ装置のロータ部材とス
テータ部材との構造に改良を加えることにより、この両
部材から短時間で充分な放熱が行われるようにして、そ
の周辺の各構成部品に対する熱伝導や熱輻射に伴う弊害
を回避し、ブレーキ作用を行う周期の短縮化を図る。 【構成】 ステータ部材14及びロータ部材12のいずれか
一方は、一対の炭素系板材25,25 間に介設された金属板
材26の最外周縁26w を、炭素系板材25の外周縁よりも外
周側に突出させ且つケース部分1xの内面部近傍の空気流
通空間ARであってキー部材13により空気流通が阻害され
ない位置まで突出させ、いずれか他方は、一対の炭素系
板材31,31 間に介設された金属板材32,33 の内周部に、
炭素系板材31,31 の厚み方向外側に突出し且つ軸部分11
のキー部11a に当接する金属体34を連設する。
テータ部材との構造に改良を加えることにより、この両
部材から短時間で充分な放熱が行われるようにして、そ
の周辺の各構成部品に対する熱伝導や熱輻射に伴う弊害
を回避し、ブレーキ作用を行う周期の短縮化を図る。 【構成】 ステータ部材14及びロータ部材12のいずれか
一方は、一対の炭素系板材25,25 間に介設された金属板
材26の最外周縁26w を、炭素系板材25の外周縁よりも外
周側に突出させ且つケース部分1xの内面部近傍の空気流
通空間ARであってキー部材13により空気流通が阻害され
ない位置まで突出させ、いずれか他方は、一対の炭素系
板材31,31 間に介設された金属板材32,33 の内周部に、
炭素系板材31,31 の厚み方向外側に突出し且つ軸部分11
のキー部11a に当接する金属体34を連設する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多板ディスクブレーキ
装置に係り、特に、当該ブレーキ装置の構成要素である
ロータ部材及びステータ部材の改良技術に関する。
装置に係り、特に、当該ブレーキ装置の構成要素である
ロータ部材及びステータ部材の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、各種車両のブレーキ装
置として、多板ディスクブレーキ装置の実用化が図られ
ているが、この種のブレーキ装置の構成要素であるロー
タ部材及びステータ部材は、耐熱性や耐摩耗性等に優れ
た材料で製作されたものでなければならない。このよう
な要請に応えるため、例えば実開平 4-23834号公報によ
れば、ロータ部材及びステータ部材の材質として炭素系
複合材料が使用されるに至っており、この炭素系複合材
料は、数千度 (約3000℃) に至るまで充分な機能を発揮
できることが一般に知られている。
置として、多板ディスクブレーキ装置の実用化が図られ
ているが、この種のブレーキ装置の構成要素であるロー
タ部材及びステータ部材は、耐熱性や耐摩耗性等に優れ
た材料で製作されたものでなければならない。このよう
な要請に応えるため、例えば実開平 4-23834号公報によ
れば、ロータ部材及びステータ部材の材質として炭素系
複合材料が使用されるに至っており、この炭素系複合材
料は、数千度 (約3000℃) に至るまで充分な機能を発揮
できることが一般に知られている。
【0003】更に、同公報に開示のブレーキ装置の詳細
構造は、ケース部分を台車に対して固定状態に保持さ
せ、このケース部分の中心部に回転軸 (軸部分) を回動
自在に保持し、前記ケース部分に固定したキー部材にス
テータ部材の外周部を係合させると共に、前記回転軸に
設けたキー部にロータ部材の内周部を係合させ、駆動用
電動機の回転が前記回転軸からロータ部材に伝達される
状態の下で、ピストンの作用によりロータ部材とステー
タ部材とを相互に密着させて制動力を得るようにしたも
のである。
構造は、ケース部分を台車に対して固定状態に保持さ
せ、このケース部分の中心部に回転軸 (軸部分) を回動
自在に保持し、前記ケース部分に固定したキー部材にス
テータ部材の外周部を係合させると共に、前記回転軸に
設けたキー部にロータ部材の内周部を係合させ、駆動用
電動機の回転が前記回転軸からロータ部材に伝達される
状態の下で、ピストンの作用によりロータ部材とステー
タ部材とを相互に密着させて制動力を得るようにしたも
のである。
【0004】また、同公報に開示のブレーキ装置は、前
記回転軸に内孔を形成し、この内孔から導入した冷却空
気をケース部分の内部全体に流通させてロータ部材及び
ステータ部材に接触させ、この後、ケース部分の壁部に
形成された排出孔から大気中に放出させることにより、
冷却効果を得ることができるように配慮がなされてい
る。
記回転軸に内孔を形成し、この内孔から導入した冷却空
気をケース部分の内部全体に流通させてロータ部材及び
ステータ部材に接触させ、この後、ケース部分の壁部に
形成された排出孔から大気中に放出させることにより、
冷却効果を得ることができるように配慮がなされてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記例
示のロータ部材及びステータ部材を構成している炭素系
複合材料は、熱伝導率が極めて低いという特性を有して
おり、しかもこの両者の部材は一塊状態となっているた
め、制動作用時に両者間に発生した大量の摩擦熱はその
内部に蓄熱されて、熱の逃げる度合いが極めて少ないも
のとなり、これに起因して、当該ブレーキ装置全体が極
めて高温状態になるという問題がある。この種の問題
は、鉄道車両等の高速化に伴って、高速走行から繰り返
し頻繁に短い周期でブレーキ作用を行うことを余儀なく
されている現状に徴すれば、一層顕著なものとなる。
示のロータ部材及びステータ部材を構成している炭素系
複合材料は、熱伝導率が極めて低いという特性を有して
おり、しかもこの両者の部材は一塊状態となっているた
め、制動作用時に両者間に発生した大量の摩擦熱はその
内部に蓄熱されて、熱の逃げる度合いが極めて少ないも
のとなり、これに起因して、当該ブレーキ装置全体が極
めて高温状態になるという問題がある。この種の問題
は、鉄道車両等の高速化に伴って、高速走行から繰り返
し頻繁に短い周期でブレーキ作用を行うことを余儀なく
されている現状に徴すれば、一層顕著なものとなる。
【0006】この場合、ロータ部材及びステータ部材自
体は炭素系複合材料でなるため上記のように極めて高温
状態でも使用に耐え得るが、大量の熱を蓄熱したロータ
部材及びステータ部材からの熱伝導や熱輻射の影響を受
ける周辺の各構成部品、例えばロータ部材及びステータ
部材を押圧するピストンやその気密保持用パッキン、或
いはロータ部材が係合する回転軸のベアリングは、僅か
な温度上昇であっても早期摩耗や強度低下等を来し、耐
久性が著しく低下するという難点がある。
体は炭素系複合材料でなるため上記のように極めて高温
状態でも使用に耐え得るが、大量の熱を蓄熱したロータ
部材及びステータ部材からの熱伝導や熱輻射の影響を受
ける周辺の各構成部品、例えばロータ部材及びステータ
部材を押圧するピストンやその気密保持用パッキン、或
いはロータ部材が係合する回転軸のベアリングは、僅か
な温度上昇であっても早期摩耗や強度低下等を来し、耐
久性が著しく低下するという難点がある。
【0007】また、上記炭素系複合材料は、高温雰囲気
中 (約 600℃以上) においては、その構成物質である炭
素が空気中の酸素と反応して酸化現象 (風化現象) を起
こすため、その反応部分の強度が劣化し或いは浸食され
てしまうという特性を有している。このため、上記公報
に開示のように、冷却空気をケース部分の内部に流通さ
せてロータ部材及びステータ部材に直接的に接触させよ
うとしても、酸化現象を考慮すれば、その接触させる冷
却空気の量には限界があり、充分な冷却効果を得ること
ができないという問題がある。
中 (約 600℃以上) においては、その構成物質である炭
素が空気中の酸素と反応して酸化現象 (風化現象) を起
こすため、その反応部分の強度が劣化し或いは浸食され
てしまうという特性を有している。このため、上記公報
に開示のように、冷却空気をケース部分の内部に流通さ
せてロータ部材及びステータ部材に直接的に接触させよ
うとしても、酸化現象を考慮すれば、その接触させる冷
却空気の量には限界があり、充分な冷却効果を得ること
ができないという問題がある。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、ロータ部材及びステータ部材の構造に改良を加
えることにより、酸化現象を防止した上でこの両部材か
ら充分な放熱が行われるようにし、周辺の各構成部品に
対する熱伝導や熱輻射に伴う弊害を回避することを技術
的課題とするものである。
であり、ロータ部材及びステータ部材の構造に改良を加
えることにより、酸化現象を防止した上でこの両部材か
ら充分な放熱が行われるようにし、周辺の各構成部品に
対する熱伝導や熱輻射に伴う弊害を回避することを技術
的課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る多板ディス
クブレーキ装置は、上記技術的課題を達成するため、以
下に示すように構成したことを特徴とする。即ち、第1
の発明の特徴は、車両の走行に伴って回転可能なロータ
部材と、このロータ部材に隣接配置された回転不能なス
テータ部材とを、相互に密着させることにより制動力を
得るように構成し、前記ロータ部材及びステータ部材の
いずれか一方の外周部にケース部分側のキー部材が係合
し、いずれか他方の内周部に軸部分側のキー部が係合す
るように構成した多板ディスクブレーキ装置において、
前記ロータ部材及びステータ部材のいずれか一方は、金
属板材の両側を炭素系複合材料でなる板材で挟むと共
に、この金属板材の最外周縁を、炭素系複合材料でなる
板材の外周縁よりも外周側に突出させ且つ前記ケース部
分の内面部近傍に形成される空気流通空間であって前記
キー部材により空気流通が阻害されない位置まで外周側
に突出させて構成されているものである。
クブレーキ装置は、上記技術的課題を達成するため、以
下に示すように構成したことを特徴とする。即ち、第1
の発明の特徴は、車両の走行に伴って回転可能なロータ
部材と、このロータ部材に隣接配置された回転不能なス
テータ部材とを、相互に密着させることにより制動力を
得るように構成し、前記ロータ部材及びステータ部材の
いずれか一方の外周部にケース部分側のキー部材が係合
し、いずれか他方の内周部に軸部分側のキー部が係合す
るように構成した多板ディスクブレーキ装置において、
前記ロータ部材及びステータ部材のいずれか一方は、金
属板材の両側を炭素系複合材料でなる板材で挟むと共
に、この金属板材の最外周縁を、炭素系複合材料でなる
板材の外周縁よりも外周側に突出させ且つ前記ケース部
分の内面部近傍に形成される空気流通空間であって前記
キー部材により空気流通が阻害されない位置まで外周側
に突出させて構成されているものである。
【0010】また、第2の発明の特徴は、上記と同様の
構成の多板ディスクブレーキ装置において、前記ロータ
部材及びステータ部材のいずれか一方は、金属板材の両
側を炭素系複合材料でなる板材で挟むと共に、この金属
板材の内周部に、前記炭素系複合材料でなる板材の厚み
方向外側に突出し且つ前記軸部分側のキー部に当接する
金属体を連設して構成されているものである。
構成の多板ディスクブレーキ装置において、前記ロータ
部材及びステータ部材のいずれか一方は、金属板材の両
側を炭素系複合材料でなる板材で挟むと共に、この金属
板材の内周部に、前記炭素系複合材料でなる板材の厚み
方向外側に突出し且つ前記軸部分側のキー部に当接する
金属体を連設して構成されているものである。
【0011】
【作用】上記第1の発明は、車両の走行に伴って軸部分
に回転が伝達されてケース部分は固定状態とされる型式
のブレーキ装置については、ケース部分側のキー部材に
その外周部が係合されるステータ部材を対象とするもの
であるのに対して、車両の走行に伴ってケース部分に回
転が伝達されて軸部分は固定状態とされる型式のブレー
キ装置については、ケース部分側のキー部材にその外周
部が係合されるロータ部材を対象とするものである。そ
して、この対象となるステータ部材(ロータ部材)は、
熱伝導率の低い炭素系複合材料でなる板材の中に、熱伝
導率の高い金属板材が介設されており、而もこの金属板
材の最外周縁は、ケース部分の内面部近傍に形成される
空気流通空間まで突出しており、且つこの空間における
キー部材により空気流通が阻害されない位置まで突出し
ているので、前記金属板材はこの空気流通空間を滞留す
ることなく流れる冷却空気に常に接触することになる。
これにより、制動作用に伴ってステータ部材(ロータ部
材)に蓄熱された摩擦熱は、その内部の金属板材を伝わ
って放熱され、且つこの金属板材は前記冷却空気により
適切に冷却される。また、金属板材の最外周縁は炭素系
複合材料でなる板材よりも外周側に突出しており、従っ
て前記空気流通空間を滞留することなく流れる冷却空気
に常に接触するのは、金属板材の最外周縁部のみとな
り、炭素系複合材料でなる板材が上記のような積極的な
冷却空気の流れに触れることはなく、これにより酸化現
象の発生が効果的に防止できることになる。
に回転が伝達されてケース部分は固定状態とされる型式
のブレーキ装置については、ケース部分側のキー部材に
その外周部が係合されるステータ部材を対象とするもの
であるのに対して、車両の走行に伴ってケース部分に回
転が伝達されて軸部分は固定状態とされる型式のブレー
キ装置については、ケース部分側のキー部材にその外周
部が係合されるロータ部材を対象とするものである。そ
して、この対象となるステータ部材(ロータ部材)は、
熱伝導率の低い炭素系複合材料でなる板材の中に、熱伝
導率の高い金属板材が介設されており、而もこの金属板
材の最外周縁は、ケース部分の内面部近傍に形成される
空気流通空間まで突出しており、且つこの空間における
キー部材により空気流通が阻害されない位置まで突出し
ているので、前記金属板材はこの空気流通空間を滞留す
ることなく流れる冷却空気に常に接触することになる。
これにより、制動作用に伴ってステータ部材(ロータ部
材)に蓄熱された摩擦熱は、その内部の金属板材を伝わ
って放熱され、且つこの金属板材は前記冷却空気により
適切に冷却される。また、金属板材の最外周縁は炭素系
複合材料でなる板材よりも外周側に突出しており、従っ
て前記空気流通空間を滞留することなく流れる冷却空気
に常に接触するのは、金属板材の最外周縁部のみとな
り、炭素系複合材料でなる板材が上記のような積極的な
冷却空気の流れに触れることはなく、これにより酸化現
象の発生が効果的に防止できることになる。
【0012】上記第2の発明は、車両の走行に伴って軸
部分に回転が伝達されてケース部分が固定状態とされる
型式のブレーキ装置については、軸部分側のキー部にそ
の内周部が係合されるロータ部材を対象とするものであ
るのに対して、車両の走行に伴ってケース部分に回転が
伝達されて軸部分が固定状態とされる型式のブレーキ装
置については、軸部分側のキー部にその内周部が係合さ
れるステータ部材を対象とするものである。そして、こ
の対象となるロータ部材(ステータ部材)は、上記の場
合と同様に熱伝導率の低い炭素系複合材料でなる板材の
中に、熱伝導率の高い金属板材が介設されていることに
加えて、この金属板材の内周部に、前記軸部分側のキー
部に当接する金属体が連設されているので、制動作用に
伴ってロータ部材(ステータ部材)に蓄熱された摩擦熱
は、前記金属板から金属体を伝わって軸部分に対して放
熱される。そして、この金属体は、炭素系複合材料でな
る板材の厚み方向外側に突出して軸部分との接触面積が
広くされているので、金属板ひいては金属体から軸部分
に対して放熱が行われる際の放熱面積が広くなり、充分
な冷却効果が得られることになる。
部分に回転が伝達されてケース部分が固定状態とされる
型式のブレーキ装置については、軸部分側のキー部にそ
の内周部が係合されるロータ部材を対象とするものであ
るのに対して、車両の走行に伴ってケース部分に回転が
伝達されて軸部分が固定状態とされる型式のブレーキ装
置については、軸部分側のキー部にその内周部が係合さ
れるステータ部材を対象とするものである。そして、こ
の対象となるロータ部材(ステータ部材)は、上記の場
合と同様に熱伝導率の低い炭素系複合材料でなる板材の
中に、熱伝導率の高い金属板材が介設されていることに
加えて、この金属板材の内周部に、前記軸部分側のキー
部に当接する金属体が連設されているので、制動作用に
伴ってロータ部材(ステータ部材)に蓄熱された摩擦熱
は、前記金属板から金属体を伝わって軸部分に対して放
熱される。そして、この金属体は、炭素系複合材料でな
る板材の厚み方向外側に突出して軸部分との接触面積が
広くされているので、金属板ひいては金属体から軸部分
に対して放熱が行われる際の放熱面積が広くなり、充分
な冷却効果が得られることになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る多板ディスクブレーキ装
置の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明
に係る多板ディスクブレーキ装置1の設置状態の一例を
示す概略平面図であり、台車枠2の下方には相対称的に
二個の駆動用電動機3,3 が取り付けられ、これらの電動
機3,3 のそれぞれの端部には多板ディスクブレーキ装置
1,1 が連設されており、これらの各ブレーキ装置1,1 の
本体1a,1a と電動機3,3との間にはクラッチ手段4,4 が
介設されている。各電動機3,3 の出力軸 (回転駆動軸)
5,5は、ギヤケース6,6 内の歯車伝達機構6a,6a を介し
て車軸7,7 ひいては車輪8…8に接続されている。
置の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明
に係る多板ディスクブレーキ装置1の設置状態の一例を
示す概略平面図であり、台車枠2の下方には相対称的に
二個の駆動用電動機3,3 が取り付けられ、これらの電動
機3,3 のそれぞれの端部には多板ディスクブレーキ装置
1,1 が連設されており、これらの各ブレーキ装置1,1 の
本体1a,1a と電動機3,3との間にはクラッチ手段4,4 が
介設されている。各電動機3,3 の出力軸 (回転駆動軸)
5,5は、ギヤケース6,6 内の歯車伝達機構6a,6a を介し
て車軸7,7 ひいては車輪8…8に接続されている。
【0014】図2は、個々の多板ディスクブレーキ装置
1の内部構造を示すもので、その左側部分が制動作用を
行うための本体1aを構成し、その右側部分がクラッチ手
段4を構成している。
1の内部構造を示すもので、その左側部分が制動作用を
行うための本体1aを構成し、その右側部分がクラッチ手
段4を構成している。
【0015】この実施例における前記本体1aは、冷却効
果を高めるために左右二位置に分割して配置されてお
り、この双方の構成は、中空軸10の外周に隙間を存して
嵌合固定された筒軸11と、この筒軸11の外周に等角度間
隔で突出形成された複数のキー部11a …11a と、これら
のキー部11a …11a にその内周部が係合され且つ中空軸
10と共に回転する円環状のロータ部材12,12 と、このロ
ータ部材12,12 の外周側に隙間を隔てて等角度間隔で配
置され且つ本体ケース部1xに固定された複数本のキー部
材13…13と、これらのキー部材13…13にその外周部が係
合された回転不能な円環状のステータ部材14…14と、前
記ロータ部材12及びステータ部材14を相互に密着させる
油圧作動式 (又は空気圧作動式) のピストン15とを有す
る。
果を高めるために左右二位置に分割して配置されてお
り、この双方の構成は、中空軸10の外周に隙間を存して
嵌合固定された筒軸11と、この筒軸11の外周に等角度間
隔で突出形成された複数のキー部11a …11a と、これら
のキー部11a …11a にその内周部が係合され且つ中空軸
10と共に回転する円環状のロータ部材12,12 と、このロ
ータ部材12,12 の外周側に隙間を隔てて等角度間隔で配
置され且つ本体ケース部1xに固定された複数本のキー部
材13…13と、これらのキー部材13…13にその外周部が係
合された回転不能な円環状のステータ部材14…14と、前
記ロータ部材12及びステータ部材14を相互に密着させる
油圧作動式 (又は空気圧作動式) のピストン15とを有す
る。
【0016】前記クラッチ手段4は、シンクロメッシュ
式の構造であり、クラッチケース部1cに固定されたガイ
ド軸16にフォーク17を左右動可能に保持すると共に、こ
のフォーク17に係合されて左右動可能な切換用内歯ギヤ
18と、前記中空軸10が嵌合固定された従動外歯ギヤ19
と、前記電動機3の回転駆動軸20 (前記出力軸5と連
結)が嵌合固定された駆動外歯ギヤ21と、この両外歯ギ
ヤ19,21 の回転の同期を取る中間クラッチ外歯ギヤ22と
を備えた構成である。そして、図示のように切換用内歯
ギヤ18が左端に位置している場合には、電動機3の回転
駆動軸20から中空軸10ひいてはロータ部材12…12に回転
が伝達されないが、切換用内歯ギヤ18がフォーク17の移
動に伴って右方に移動することによりこの切換用内歯ギ
ヤ18が前記従動外歯ギヤ19と中間クラッチ外歯ギヤ22と
駆動外歯ギヤ21とにわたって噛み合った場合には、回転
駆動軸20から中空軸10ひいてはロータ部材12…12に回転
が伝達され、この回転伝達時にのみ前記ピストン15の作
用によりロータ部材12及びステータ部材14が相互に密着
されて制動作用が行われる。
式の構造であり、クラッチケース部1cに固定されたガイ
ド軸16にフォーク17を左右動可能に保持すると共に、こ
のフォーク17に係合されて左右動可能な切換用内歯ギヤ
18と、前記中空軸10が嵌合固定された従動外歯ギヤ19
と、前記電動機3の回転駆動軸20 (前記出力軸5と連
結)が嵌合固定された駆動外歯ギヤ21と、この両外歯ギ
ヤ19,21 の回転の同期を取る中間クラッチ外歯ギヤ22と
を備えた構成である。そして、図示のように切換用内歯
ギヤ18が左端に位置している場合には、電動機3の回転
駆動軸20から中空軸10ひいてはロータ部材12…12に回転
が伝達されないが、切換用内歯ギヤ18がフォーク17の移
動に伴って右方に移動することによりこの切換用内歯ギ
ヤ18が前記従動外歯ギヤ19と中間クラッチ外歯ギヤ22と
駆動外歯ギヤ21とにわたって噛み合った場合には、回転
駆動軸20から中空軸10ひいてはロータ部材12…12に回転
が伝達され、この回転伝達時にのみ前記ピストン15の作
用によりロータ部材12及びステータ部材14が相互に密着
されて制動作用が行われる。
【0017】図3に示すように、前記ピストン15は、本
体ケース部1xの左端壁1y (中央部の仕切壁1zについても
同様) に複数個(図例では四個)のものが等角度間隔で
配設されており、作動油の供給口15A から導入された油
圧が、各連通路15B …15B を介して各ピストン15…15に
作用する構成である。尚、同図に示す符号Pは、エア抜
き用のプラグである。
体ケース部1xの左端壁1y (中央部の仕切壁1zについても
同様) に複数個(図例では四個)のものが等角度間隔で
配設されており、作動油の供給口15A から導入された油
圧が、各連通路15B …15B を介して各ピストン15…15に
作用する構成である。尚、同図に示す符号Pは、エア抜
き用のプラグである。
【0018】前記ステータ部材14 (図2における中央部
のステータ部材14) の詳細構造は、図4に示すように、
その外周部が複数箇所(図例では六箇所)でキー部材13
に係合しており、その素材は、炭素系複合材料でなる板
材 (以下、炭素系板材という) 25と、金属好ましくは銅
でなる金属板材26とから構成されている。そして、この
金属板材26の最外周縁26w …26w は、炭素系板材25の外
周縁25w …25w よりも外周側に突出している。更に、こ
の金属板材26の最外周縁26w …26w は、本体ケース部1x
の内面部近傍に形成される空気流通空間ARであって且つ
キー部材13…13により空気流通が阻害されない位置まで
突出している。従って、この実施例では、前記金属板材
26の最外周縁26w …26w が、キー部材13…13の外側面よ
りも外周側に突出している。
のステータ部材14) の詳細構造は、図4に示すように、
その外周部が複数箇所(図例では六箇所)でキー部材13
に係合しており、その素材は、炭素系複合材料でなる板
材 (以下、炭素系板材という) 25と、金属好ましくは銅
でなる金属板材26とから構成されている。そして、この
金属板材26の最外周縁26w …26w は、炭素系板材25の外
周縁25w …25w よりも外周側に突出している。更に、こ
の金属板材26の最外周縁26w …26w は、本体ケース部1x
の内面部近傍に形成される空気流通空間ARであって且つ
キー部材13…13により空気流通が阻害されない位置まで
突出している。従って、この実施例では、前記金属板材
26の最外周縁26w …26w が、キー部材13…13の外側面よ
りも外周側に突出している。
【0019】前記金属板材26は、図5に示すように、二
枚の炭素系板材25,25 の間に介設された中間金属板材26
a と、この炭素系板材25,25 の両外側方であって外周縁
部にのみ付設された外側金属板材26b …26b とから構成
されている。そして、図6に示すように、この双方の板
材26a,26b,26b の最外周縁26w …26w は、略同一形状と
された上で既述のように突出している。
枚の炭素系板材25,25 の間に介設された中間金属板材26
a と、この炭素系板材25,25 の両外側方であって外周縁
部にのみ付設された外側金属板材26b …26b とから構成
されている。そして、図6に示すように、この双方の板
材26a,26b,26b の最外周縁26w …26w は、略同一形状と
された上で既述のように突出している。
【0020】更に、図6に示すように、このステータ部
材14におけるキー部材13との係合箇所には、係合金具27
が取り付けられており、前記各金属板材26a,26b,26b と
炭素系板材25,25 とは、この係合金具27の両側折曲部27
x,27x に挟持され且つピン部材28,28 により止着されて
いる。また、図6及び図7に示すように、このステータ
部材14の外周部に介設された補強体29及びピン部材30に
よって、前記各板材25,25,26a,26b,26b は強固に止着さ
れた状態にある。
材14におけるキー部材13との係合箇所には、係合金具27
が取り付けられており、前記各金属板材26a,26b,26b と
炭素系板材25,25 とは、この係合金具27の両側折曲部27
x,27x に挟持され且つピン部材28,28 により止着されて
いる。また、図6及び図7に示すように、このステータ
部材14の外周部に介設された補強体29及びピン部材30に
よって、前記各板材25,25,26a,26b,26b は強固に止着さ
れた状態にある。
【0021】一方、前記ロータ部材12の詳細構造は、図
8及び図9に示すように、二枚の炭素系板材31,31 の間
に、重合状態の二枚の金属好ましくは銅でなる金属板材
32,33 を介設し、その内周部に、前記炭素系板材31,31
の厚み方向の両外側に突出する複数個の金属体34…34を
取り付けたものである。そして、この金属体34…34は、
前記金属板材32,33 に連設 (接触) しており且つ前記中
空軸10に嵌合固定された筒軸 (軸部分) 11のキー部11a
に係合されるものである。
8及び図9に示すように、二枚の炭素系板材31,31 の間
に、重合状態の二枚の金属好ましくは銅でなる金属板材
32,33 を介設し、その内周部に、前記炭素系板材31,31
の厚み方向の両外側に突出する複数個の金属体34…34を
取り付けたものである。そして、この金属体34…34は、
前記金属板材32,33 に連設 (接触) しており且つ前記中
空軸10に嵌合固定された筒軸 (軸部分) 11のキー部11a
に係合されるものである。
【0022】図10に示すように、前記金属体34は、ロー
タ部材12の内周部に形成された凸部12a を挟持するH型
をなすものであり、この金属体34とピン部材35とによっ
てロータ部材12の内周部が強固に止着されている。ま
た、ロータ部材12の外周部については、図11に示すよう
に、炭素系板材31,31 の外周縁部が部分的に薄肉部31a,
31a とされ、且つ金属板材32,33 の外周縁部32a,33a が
炭素系板材31,31 よりも外周側に突出して両側に向かっ
て折曲され、ピン部材36により強固に止着されている。
タ部材12の内周部に形成された凸部12a を挟持するH型
をなすものであり、この金属体34とピン部材35とによっ
てロータ部材12の内周部が強固に止着されている。ま
た、ロータ部材12の外周部については、図11に示すよう
に、炭素系板材31,31 の外周縁部が部分的に薄肉部31a,
31a とされ、且つ金属板材32,33 の外周縁部32a,33a が
炭素系板材31,31 よりも外周側に突出して両側に向かっ
て折曲され、ピン部材36により強固に止着されている。
【0023】前記二枚の金属板材32,33 は、図12に示す
ように、等角度間隔で放射状に延びるリブ部32x,33x を
有し、双方共にリブ部32x,33x には隙間32s,33s が設け
られているが、これらの隙間32s,33s の位置は、個々の
金属板材32,33 についてリブ部の一つおきに径方向に異
なるものとされており、且つ、一方の金属板材32と他方
の金属板材33との同一箇所のリブ部についても径方向に
隙間32s,33s がズレた状態とされている。これにより、
二枚の金属板材32,33 を確実に接触させた上で径方向の
熱膨張を適切に吸収できることになり、熱に伴うその曲
げ変形やねじれ変形が防止される。
ように、等角度間隔で放射状に延びるリブ部32x,33x を
有し、双方共にリブ部32x,33x には隙間32s,33s が設け
られているが、これらの隙間32s,33s の位置は、個々の
金属板材32,33 についてリブ部の一つおきに径方向に異
なるものとされており、且つ、一方の金属板材32と他方
の金属板材33との同一箇所のリブ部についても径方向に
隙間32s,33s がズレた状態とされている。これにより、
二枚の金属板材32,33 を確実に接触させた上で径方向の
熱膨張を適切に吸収できることになり、熱に伴うその曲
げ変形やねじれ変形が防止される。
【0024】更に、このブレーキ装置1においては、冷
却効果を高めるために、図2に示すように、ブレーキ装
置本体1aの二位置に冷却空気を強制的に導入するための
空気導入口50,50 が形成されている。この空気導入口50
の外端には、図13に示すように、ゴミ等の異物の流入を
阻止するたのチリコシ(フィルター)51が取り付けられ
ており、またこの空気導入口50には、車体の床面に備え
られた既存のファン (図示せず) により強制送給される
冷却空気を送り込むための送風管52が接続されている。
そして、この空気導入口50から導かれた冷却空気は、矢
印Xで示すようにロータ部材12及びステータ部材14の周
辺に流入すると同時に、矢印Yで示すようにクラッチ手
段4の周辺にも流入し、その後、図2に示す排出口53,5
3 から外部に排出される。従って、この実施例において
は、本体ケース部1xの内面部近傍の空気流通空間ARに対
し、強制的に外部から冷却空気が送給される。
却効果を高めるために、図2に示すように、ブレーキ装
置本体1aの二位置に冷却空気を強制的に導入するための
空気導入口50,50 が形成されている。この空気導入口50
の外端には、図13に示すように、ゴミ等の異物の流入を
阻止するたのチリコシ(フィルター)51が取り付けられ
ており、またこの空気導入口50には、車体の床面に備え
られた既存のファン (図示せず) により強制送給される
冷却空気を送り込むための送風管52が接続されている。
そして、この空気導入口50から導かれた冷却空気は、矢
印Xで示すようにロータ部材12及びステータ部材14の周
辺に流入すると同時に、矢印Yで示すようにクラッチ手
段4の周辺にも流入し、その後、図2に示す排出口53,5
3 から外部に排出される。従って、この実施例において
は、本体ケース部1xの内面部近傍の空気流通空間ARに対
し、強制的に外部から冷却空気が送給される。
【0025】以上のような構成によれば、制動作用時に
ロータ部材12とステータ部材14とが密着することにより
両者に発生して蓄熱される摩擦熱は、以下のようにして
迅速に放熱される。
ロータ部材12とステータ部材14とが密着することにより
両者に発生して蓄熱される摩擦熱は、以下のようにして
迅速に放熱される。
【0026】即ち、ステータ部材14については、炭素系
板材25,25 の全面における大量の熱が、中間金属板材26
a に伝導された後、この板材26a の最外周縁26w 及び外
側金属板材26b,26b の最外周縁26w,26w から、本体ケー
ス部1xの内面部近傍の空気流通空間ARを流通する冷却空
気中に放熱される。この場合、前記空気流通空間ARを流
通する冷却空気は、既述のように強制的に送給されるも
のであってもよく、また自然導入されるものであっても
よい。
板材25,25 の全面における大量の熱が、中間金属板材26
a に伝導された後、この板材26a の最外周縁26w 及び外
側金属板材26b,26b の最外周縁26w,26w から、本体ケー
ス部1xの内面部近傍の空気流通空間ARを流通する冷却空
気中に放熱される。この場合、前記空気流通空間ARを流
通する冷却空気は、既述のように強制的に送給されるも
のであってもよく、また自然導入されるものであっても
よい。
【0027】一方、ロータ部材12については、炭素系板
材31,31 の全面における大量の熱が金属板材32,33 から
内周部の金属体34に伝導された後、この金属体34に当接
している筒軸11及び中空軸10に放熱される。この場合、
中空軸10の内孔には、大気中から冷却空気が自然導入さ
れるか或いは強制的に送給される構成であるので、前記
金属体34から中空軸10への放熱は適切に行われる。
材31,31 の全面における大量の熱が金属板材32,33 から
内周部の金属体34に伝導された後、この金属体34に当接
している筒軸11及び中空軸10に放熱される。この場合、
中空軸10の内孔には、大気中から冷却空気が自然導入さ
れるか或いは強制的に送給される構成であるので、前記
金属体34から中空軸10への放熱は適切に行われる。
【0028】図14及び図15は、上記実施例の効果を確認
するために行った実験結果を示すもので、図14は、上記
実施例のように金属板材 (銅板)26aを介設してなるステ
ータ部材14についての温度分布特性を示すものであるの
に対して、図15は、炭素系板材のみで構成された従来の
ステータ部材の温度分布特性を示すものであり、この双
方の図は、右側端部がステータ部材の外周側端部に相当
し、左側端部がステータ部材の内周側端部に相当する。
この実験結果によれば、従来のものは、 390℃以上の領
域が半分以上を占めており且つ温度分布に大きな偏りが
あるのに対して、上記実施例のものは、 390℃以上の領
域が狭くなっており且つ温度分布も均一なものとなって
おり、全体としての蓄熱量が大幅に低減していることが
明白である。
するために行った実験結果を示すもので、図14は、上記
実施例のように金属板材 (銅板)26aを介設してなるステ
ータ部材14についての温度分布特性を示すものであるの
に対して、図15は、炭素系板材のみで構成された従来の
ステータ部材の温度分布特性を示すものであり、この双
方の図は、右側端部がステータ部材の外周側端部に相当
し、左側端部がステータ部材の内周側端部に相当する。
この実験結果によれば、従来のものは、 390℃以上の領
域が半分以上を占めており且つ温度分布に大きな偏りが
あるのに対して、上記実施例のものは、 390℃以上の領
域が狭くなっており且つ温度分布も均一なものとなって
おり、全体としての蓄熱量が大幅に低減していることが
明白である。
【0029】尚、上記実施例は、二位置に分割配置され
た型式の多板ディスクブレーキ装置に本発明を適用した
ものであるが、このように分割配置されていない型式の
多板ディスクブレーキ装置についても同様に本発明を適
用できるものである。更に、上記実施例は、固定状態の
本体ケース部1xにキー部材13…13を固定し且つこれらに
ステータ部材14を係合させる型式の多板ディスクブレー
キ装置に本発明を適用したものであるが、これ以外に、
例えば上記の本体ケース部1xに相当する部分が回転し且
つこれにロータ部材12を係合させる型式の多板ディスク
ブレーキ装置についても同様に本発明を適用できるもの
であるが、この場合には、ロータ部材12とステータ部材
14との構成を、上記例示のものとは相互に逆にする必要
がある。
た型式の多板ディスクブレーキ装置に本発明を適用した
ものであるが、このように分割配置されていない型式の
多板ディスクブレーキ装置についても同様に本発明を適
用できるものである。更に、上記実施例は、固定状態の
本体ケース部1xにキー部材13…13を固定し且つこれらに
ステータ部材14を係合させる型式の多板ディスクブレー
キ装置に本発明を適用したものであるが、これ以外に、
例えば上記の本体ケース部1xに相当する部分が回転し且
つこれにロータ部材12を係合させる型式の多板ディスク
ブレーキ装置についても同様に本発明を適用できるもの
であるが、この場合には、ロータ部材12とステータ部材
14との構成を、上記例示のものとは相互に逆にする必要
がある。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る多板ディスクブレーキ装置
は、上述の通り構成されているので、以下に示すような
効果を奏する。即ち、請求項1に記載の多板ディスクブ
レーキ装置によれば、ステータ部材及びロータ部材のい
ずれか一方が、熱伝導率の低い炭素系板材の中に熱伝導
率の高い金属板材が介設されていることに加えて、この
金属板材の最外周縁が、炭素系板材の外周縁よりも突出
した状態で、ケース部分の内面部近傍に形成される空気
流通空間におけるキー部材により空気流通が阻害されな
い位置まで突出しているので、前記金属板材は空気流通
空間を滞留することなく流れる冷却空気に常に接触して
いることになり、これにより、制動作用に伴ってステー
タ部材またはロータ部材に蓄熱された摩擦熱は、その内
部の金属板材を伝わって流通空気中に大量に放熱され、
ステータ部材またはロータ部材自体の温度が短時間で低
下する。従って、制動作用を行う周期を短くしても、温
度が累積的に上昇することはなくなり、車両の高速走行
から頻繁にブレーキをかけることが可能になる。また、
空気流通空間における冷却空気の強い流れに触れるの
は、金属板材の最外周縁部のみとなり、炭素系複合材料
でなる板材が強力な冷却空気の流れに触れることはな
く、これにより酸化現象の発生が効果的に防止できる。
は、上述の通り構成されているので、以下に示すような
効果を奏する。即ち、請求項1に記載の多板ディスクブ
レーキ装置によれば、ステータ部材及びロータ部材のい
ずれか一方が、熱伝導率の低い炭素系板材の中に熱伝導
率の高い金属板材が介設されていることに加えて、この
金属板材の最外周縁が、炭素系板材の外周縁よりも突出
した状態で、ケース部分の内面部近傍に形成される空気
流通空間におけるキー部材により空気流通が阻害されな
い位置まで突出しているので、前記金属板材は空気流通
空間を滞留することなく流れる冷却空気に常に接触して
いることになり、これにより、制動作用に伴ってステー
タ部材またはロータ部材に蓄熱された摩擦熱は、その内
部の金属板材を伝わって流通空気中に大量に放熱され、
ステータ部材またはロータ部材自体の温度が短時間で低
下する。従って、制動作用を行う周期を短くしても、温
度が累積的に上昇することはなくなり、車両の高速走行
から頻繁にブレーキをかけることが可能になる。また、
空気流通空間における冷却空気の強い流れに触れるの
は、金属板材の最外周縁部のみとなり、炭素系複合材料
でなる板材が強力な冷却空気の流れに触れることはな
く、これにより酸化現象の発生が効果的に防止できる。
【0031】一方、請求項2に記載の多板ディスクブレ
ーキ装置によれば、ロータ部材及びステータ部材のいず
れか一方が、上記の場合と同様に熱伝導率の低い炭素系
板材の中に熱伝導率の高い金属板材が介設されているこ
とに加えて、この金属板材の内周部に、炭素系板材の厚
み方向外側に突出し且つ軸部分側のキー部に当接する金
属体が連設されているので、制動作用時にロータ部材ま
たはステータ部材に蓄熱された摩擦熱は、前記金属板か
ら放熱面積の広い金属体を伝わって軸部分に対して大量
に放熱され、これにより、上記と同様に制動作用を行う
周期を短くすることが可能になる。
ーキ装置によれば、ロータ部材及びステータ部材のいず
れか一方が、上記の場合と同様に熱伝導率の低い炭素系
板材の中に熱伝導率の高い金属板材が介設されているこ
とに加えて、この金属板材の内周部に、炭素系板材の厚
み方向外側に突出し且つ軸部分側のキー部に当接する金
属体が連設されているので、制動作用時にロータ部材ま
たはステータ部材に蓄熱された摩擦熱は、前記金属板か
ら放熱面積の広い金属体を伝わって軸部分に対して大量
に放熱され、これにより、上記と同様に制動作用を行う
周期を短くすることが可能になる。
【図1】本発明に係る多板ディスクブレーキ装置の配設
状態を示す概略平面図である。
状態を示す概略平面図である。
【図2】上記多板ディスクブレーキ装置の内部構造を示
す半縦断正面図である。
す半縦断正面図である。
【図3】上記多板ディスクブレーキ装置の左側面図であ
る。
る。
【図4】上記多板ディスクブレーキ装置の構成要素であ
るステータ部材を示す側面図である。
るステータ部材を示す側面図である。
【図5】図4のA−A線で切断した横断平面図である。
【図6】上記ステータ部材の外周部の構造を示す要部拡
大斜視図である。
大斜視図である。
【図7】図4のB−B線で切断した要部拡大横断平面図
である。
である。
【図8】上記多板ディスクブレーキ装置の構成要素であ
るロータ部材を示す側面図である。
るロータ部材を示す側面図である。
【図9】図8のC−C線で切断した横断平面図である。
【図10】上記ロータ部材の内周部の構造を示す要部拡
大斜視図である。
大斜視図である。
【図11】上記ロータ部材の内部構造を示す要部拡大横
断平面図である。
断平面図である。
【図12】上記ロータ部材の構成要素である金属板材を
示す要部側面図である。
示す要部側面図である。
【図13】上記多板ディスクブレーキ装置の冷却空気通
路構成を示す要部拡大縦断正面図である。
路構成を示す要部拡大縦断正面図である。
【図14】上記ステータ部材の温度分布特性を示す概略
図である。
図である。
【図15】従来のステータ部材の温度分布特性を示す概
略図である。
略図である。
1 多板ディスクブレーキ装置 1x ケース部分(本体ケース部) 10 軸部分(中空軸) 11 軸部分(筒軸) 11a キー部 13 キー部材 12 ロータ部材 14 ステータ部材 25 炭素系板材 26 金属板材 26a 金属板材(中間金属板材) 26w 最外周縁 31 炭素系板材 32 金属板材 33 金属板材 34 金属体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉森 秀男 兵庫県神戸市北区鈴蘭台南町3丁目10番15 号 (72)発明者 早田 英樹 兵庫県加古川市野口町北野1261番地の39
Claims (2)
- 【請求項1】 車両の走行に伴って回転可能なロータ部
材と、このロータ部材に隣接配置された回転不能なステ
ータ部材とを、相互に密着させることにより制動力を得
るように構成し、前記ロータ部材及びステータ部材のい
ずれか一方の外周部にケース部分側のキー部材が係合
し、いずれか他方の内周部に軸部分側のキー部が係合す
るように構成した多板ディスクブレーキ装置において、 前記ロータ部材及びステータ部材のいずれか一方は、金
属板材の両側を炭素系複合材料でなる板材で挟むと共
に、この金属板材の最外周縁を、炭素系複合材料でなる
板材の外周縁よりも外周側に突出させ且つ前記ケース部
分の内面部近傍に形成される空気流通空間であって前記
キー部材により空気流通が阻害されない位置まで外周側
に突出させて構成されていることを特徴とする多板ディ
スクブレーキ装置。 - 【請求項2】 車両の走行に伴って回転可能なロータ部
材と、このロータ部材に隣接配置された回転不能なステ
ータ部材とを、相互に密着させることにより制動力を得
るように構成し、前記ロータ部材及びステータ部材のい
ずれか一方の内周部に軸部分側のキー部が係合し、いず
れか他方の外周部にケース部分側のキー部材が係合する
ように構成した多板ディスクブレーキ装置において、 前記ロータ部材及びステータ部材のいずれか一方は、金
属板材の両側を炭素系複合材料でなる板材で挟むと共
に、この金属板材の内周部に、前記炭素系複合材料でな
る板材の厚み方向外側に突出し且つ前記軸部分側のキー
部に当接する金属体を連設して構成されていることを特
徴とする多板ディスクブレーキ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5133265A JP2867101B2 (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 多板ディスクブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5133265A JP2867101B2 (ja) | 1993-06-03 | 1993-06-03 | 多板ディスクブレーキ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06341473A true JPH06341473A (ja) | 1994-12-13 |
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ID=15100581
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1993
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Patent Citations (1)
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|---|---|---|---|---|
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