JPH0635686B2 - 耐炎性ポリエステル繊維構造物 - Google Patents

耐炎性ポリエステル繊維構造物

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JPH0635686B2
JPH0635686B2 JP60144258A JP14425885A JPH0635686B2 JP H0635686 B2 JPH0635686 B2 JP H0635686B2 JP 60144258 A JP60144258 A JP 60144258A JP 14425885 A JP14425885 A JP 14425885A JP H0635686 B2 JPH0635686 B2 JP H0635686B2
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JP
Japan
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polyester
phosphorus
fiber structure
intrinsic viscosity
polyester fiber
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哲夫 松本
瑛司 市橋
欣史 香川
好治 亀山
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Nippon Ester Co Ltd
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Nippon Ester Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,耐炎性を有するポリエステル繊維構造物に関
するものである。
(従来の技術) 一般に,ポリエステル,特にポリエチレンテレフタレー
トは優れた機械的特性及び化学的特性を有し,衣料用,
産業用等の繊維として広く利用されている。
ところで,近年,火災予防の観点から合成繊維の耐炎性
への要請が強まっており、特にポリエステル繊維は,衣
類やカーペット,カーテン,車両用座席シート等に大量
に使用されているので,対応策の確立が急がれている。
従来,ポリエステルに耐炎性を付与する方法は種々提案
されており,ポリエステルにリン化合物を含有させる方
法が有効であるとされている。
なかでも,リン化合物としてホスフィン酸化合物を用い
る方法は好ましい方法とされており,例えば,特開昭53
-128175号公報には、ホスフィン酸化合物を用いた分子
量,1,000 〜8,000 の線状高分子化合物が,ポリエステ
ルを含む熱可塑性樹脂に対する難燃剤として有効である
とされている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら,上記公報で提案されている難燃剤は,単
独では繊維形性能がなく,また,ポリエステルに添加し
て繊維を製造すると物性を大きく低下させるという問題
があり,繊維を製造するための難燃剤としては適してい
なかった。
本発明は,良好な耐炎性を有し,かつ物性の優れたポリ
エステル繊維構造物を提供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は,上記目的を達成するもので,その要旨は次の
とおりである。
ポリエチレンテレフタレート又はこれを主成分とするポ
リエステル(A)と下記の式で表されるリン化合物をジ
オール成分の少なくとも一部として用いたポリエステル
であって,リン原子を重量で50,000ppm以上含有し,極
限粘度が0.4以上のポリエステル(B)とからなり,リ
ン原子を重量で 500〜35,000ppm含有し,極限粘度が0.5
以上であることを特徴とする耐炎性ポリエステル繊維構
造物。
(Arは芳香族基,X1,X2はエステル形成性官能基
を示し,ベンゼン環は低級アルキル基又はハロゲンで置
換されていてもよい。) 本発明においてポリエステル(A)はポリエチレンテレ
フタレート及びこれを主体とする共重合ポリエステルで
あり,共重合成分としては,イソフタル酸,4−オキシ
安息香酸,5−ナトリウムスルホイソフタル酸,アジピ
ン酸,トリメリット酸,ジエチレングリコール,プロピ
レングリコール,1,4−シクロヘキサンジメタノール,
1,4−ブタンジオール,ペンタエリスリトール等が挙げ
られる。
本発明において,ポリエステル(B)のリン化合物の含
有量は,リン原子の重量として50,000ppm以上とする必
要があり,リン化合物の含有量がこれより少ないもので
は,繊維構造物中に耐炎性を付与するに十分なリン原子
を含有させようとすると,相対的にポリエステル(A)
の量が少なくなり,ポリエステル繊維構造物の物性が低
下することになり,不適当である。
また,ポリエステル(B)は0.4 以上の極限粘度を有す
ることが必要であり,0.4 未満では,単独では繊維形成
が困難であるとともに,十分高い極限粘度のポリエステ
ル(A)と混合使用する場合にもポリエステル(A)の
極限粘度低下をもたらし,耐炎性を低下させることな
く,強度等の物性の優れた繊維構造物を得ることができ
ない。
また,繊維構造物のリン化合物の含有量が,リン原子の
重量と500 〜35,000ppm となるようにすることが必要
で,この範囲より少量では耐炎性が不十分となり,多す
ぎると物性が低下したり,製糸性が損なわれたりして好
ましくない。
さらに,繊維構造物に優れた強度等の物性を与えるため
に,繊維構造物の極限粘度が0.5 以上となるようにする
ことが必要であり,この要件を満足するように,ポリエ
ステル(A)及び(B)の極限粘度及び使用割合が選定
される。しかし,ポリエステル(B)の極限粘度をあま
り高くしすぎると溶融粘度が高くなって製糸性が悪化す
るので,ポリエステル(A)の極限粘度の方を高くし,
ポリエステル(B)の極限粘度はあまり高くしない方が
よい。
本発明においてリン化合物は,単一繊維中に含有されて
いる必要はなく,ポリエステル繊維構造(マルチフィラ
メント,トウ,ステープル,紡績糸,織物,編物,不織
布等をいう)全体として前記の含有量となるように含有
していればよい。
ポリエステル(B)は,前記のリン化合物とテレフタル
酸及び/又はイソフタル酸のようなジカルボン酸成分並
びに必要に応じてエチレングリコールのようなジオール
成分を,エステル化法,工交換法,酸交換法,エステル
付加法,重縮合法等により反応させて極限粘度 0.4以上
のポリエステルとすることにより得られる。
X1,X2のエステル形成性官能基の具体例としては,
次のようなものが挙げられる。
(R1は水素原子又は低級アルキル基,R2は低級アル
キレン基,m は 1〜20,n は 0〜20の整数。) 上記のようなリン化合物は,9,10−ジヒドロ−9−オキ
サ−10−フォスファフェナントレン−10−オキサイ
ド(HCAと略称)とp−ベンゾキノン,1,4 −ナフトキノ
ン,o−ベンゾキノン,2,6 −ナフトキノン,4,4 −ジ
フェノキノン等のキノン類とをエチルセロソルブ等の溶
媒中で加熱反応させることにより,前記X1,X2がH
となった化合物を得,必要に応じてこの部分にエステル
形成性基を導入することに得られる。
例えば,HCA とキノン類との反応物と相当するカルボン
酸無水物とを加熱反応させたり,HCA とキノン類との反
応物のアルカリ金属塩とアルキレンカーボネート,アル
キレンオキサイド,ポリアルキレンオキサイドあるいは
そのモノ又はジグリシジルエーテルやエピハロヒドリン
とを反応させることにより,前記のようなエステル形成
性基を導入することができる。
本発明においてポリエステル繊維構造物を製造する方法
は特に制約されないが,具体例を示せば次のような方法
がある。
ポリエステル(A)の繊維に,適当な溶剤に溶解した
ポリエステル(B)をコーティングする方法。
ポリエステル(A)と(B)とを紡糸完結までの任意
の時期に混合して紡糸し,延伸する紡糸時混合法。
ポリエステル(A)と(B)とをいわゆるサイドバイ
サイド型,海島型,芯鞘型に複合紡糸し,延伸する複合
紡糸法。
ポリエステル(A)と(B)とを別々に紡出し,合糸
して巻取る紡糸時混繊法。
ポリエステル(A)の繊維とポリエステル(B)の繊
維とを延伸時に混繊する延伸混繊法。
ポリエステル(A)の繊維とポリエステル(B)の繊
維とを製織,編成時に混織,混編する方法。
ポリエステル(A)のステープルとポリエステル
(B)のステープルとを紡績時に混合する混合紡績法。
本発明において,ポリエステル繊維構造物の製造に用い
るポリエステルを製造する際の重縮合反応は,0.01 〜1
0mmHg程度の減圧下で,260 〜310℃,好ましくは 275〜
290 ℃の温度で,所定の重合度のものが得られるまで行
えばよい。
また,重縮合反応は触媒の存在下に行われ,触媒として
は従来一般に用いられているアンチモン,チタン,ゲル
マニウム,亜鉛,スズ,コバルト等の金属化合物やスル
ホサリチル酸,o−スルホ安息香酸無水物等の有機スル
ホン酸化合物が好ましく用いられる。なお,スズ化合物
はエステル化反応と重縮合反応の双方の触媒となるの
で,エステル化反応の工程で添加してもよい。触媒の添
加量はポリエステルを構成する酸成分1モルに対して1
×10-5〜1×10-3モル,好ましくは5×10-5〜5×10-4
モル,より好ましくは1×10-4〜3×10-4モルとするの
が適当である。
なお,本発明においてヒンダードフェノール化合物のよ
うな安定剤,コバルト化合物,蛍光剤,染料のような色
調改良剤,二酸化チタンのような顔料等の添加物を共存
させてもさしつかえない。
紡出された繊維は必要に応じて,連続的に又は別工程で
延伸,熱処理されるが,捲縮加工,薬液による処理等の
高次加工に付してもよい。
(作 用) 本発明のポリエステル繊維構造物が優れた耐炎性と良好
な物性を示す理由は明らかではないが,接炎時にホスフ
ィン酸残基を有するリン化合物がポリエステルの熱分解
を促進して,溶融落下を助長すると同時に,単にリン化
合物を共重合したポリエステルからなるものではないた
め,融点や強度の低下がなく,ゲル化等の好ましくない
現象を極小化できるためと考えられる。
(実施例) 次に実施例をあげて本発明を記述する。
なお,実施例において特性値等は次のようにして測定又
は評価したものである。
極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て,温度20.0℃で測定した。
融点 パーキンエルマー社製DSC− 2型差動熱量計を用い,昇
温速度20℃/分で測定した。
軟化点 メトラー社製自動融点測定装置を用い,顕微鏡下でホッ
トステージ上に2本の繊維を互いに交差させて置き,2
℃/分の割合で昇温し,繊維の交点が変形して融着する
温度を求めた。
リン原子の含有量 ケイ光X線法により定量した。(「リン含量」はリン原
子の重量としての量を示す。) 耐炎性 常法に従って紡糸,延伸して得た糸を筒編地にし,その
1gを長さ10.0cmに丸めて10.0mm径の針金コイル中に挿
入し,45度の角度に保持して,下端からミクロバーナー
(口径0.64mm)で点火し,火源を遠ざけて消火した場合
は再び点火を繰り返し,全試料が燃焼しつくすまでに要
する点火回数を求め,5個の試料についての点火回数
(接炎回数と記す)で表した。
着火性 次の4段階で評価した。
◎:接炎後30秒以上しないと着火しない。
○:接炎後15〜30秒で着火する。
△:接炎後5〜15秒で着火する。
×:接炎後5秒以内で着火する。
実施例1 テレフタル酸とエチレングリコールとのエステル化反応
物(BHET)の存在するエステル化反応槽にテレフタル酸と
エチレングリコールとのモル比1:1.6 のスラリーを連
続的に供給し,250 ℃,0.05kg/cm2Gで滞留時間を8
時間として反応させ,反応率95%のBHETを連続的に得,
これに触媒として三酸化アンチモンをポリエステルを構
成する酸成分1モルに対し2×10-4モル添加し,280 ℃
に昇温し,減圧下に重縮合して〔η〕0.75のポリエチレ
ンテレフタレート(PET)を得た。
一方,HCA とp−ベンゾキノンとをエチルセロソルブ溶
媒中で90℃の温度で反応させた反応物(PBQ・HCA)とやや
過剰の無水酢酸を反応させてPBQ ・HCA のジアセテート
体のリン化合物(融点147.6 〜148.9 ℃を得た。
このリン化合物と 0.5倍モルのテレフタル酸及び 0.5倍
モルのイソフタルを触媒としてジメチルスズマレエート
を酸成分1モルに対して3×10-4モル使用して 270℃の
窒素気流下で4時間反応させた後,さらに30トルで1.5
時間,1トルで4時間反応させて,リン含量が70,500pp
mで,〔η〕が0.58の含リンポリエステルを得た。
上記のPETと含リンポリエステルとをリン含量が約7,000
ppmとなるように混合して溶融紡糸し,延伸してポリエ
ステル繊維を得た。
得られた繊維の特性値を第1表に示す。
実施例2〜4,比較例1〜3 リン化合物の種類及び添加量,PET〔η〕を変えたこと
以外は実施例1と同様に行った結果を第1表に示す。
(第1表において, OBQ・HCA 及びNQ・HCA は,それぞ
れp−ベンキノンの代わりにo−ベンゾキノン及び1,4
−ナフトキノンを用いたものを示す。) 比較例4 実施例1に記載したのと同様な方法で得たPBQ・HCAとや
や過剰のエチレンカーボネートとを反応させた後,前記
BHETとともに重合槽に仕込み,触媒としてジメチルスズ
マレエートを酸成分1モルに対して2×10-4モル添加し
て 280℃に昇温し,減圧下に反応させて,リン含量7,05
0ppm,〔η〕0.49の含リンポリエステルを得た。
この含リンポリエステルを溶融紡糸し,延伸して得られ
たポリエステル繊維の特性値を第1表に示す。
実施例5 実施例1のPET と含リンポリエステルとを重量比で4:
1の割合で混合したものを芯部とし,PETを鞘部とた複
合繊維(芯/鞘の重量比1/1)を常法により製造し
た。
得られた繊維の特性値を第2表に示す。
実施例6 実施例1のPET と含リンポリエステルとを重量比で4:
1の割合で混合したものからなるマルチフイラメントと
PET からなるマルチフイラメントとが等量混繊された70
d/36f の混繊糸を延伸混繊法により得た。
得られた混繊糸の特性値を第2表に示す。
実施例7 実施例1のPET と含リンポリエステルとを重量比で4:
1の割合で混合したものからなるステープルとPET から
なるステープルとを等量で練条混紡し,次いで粗紡機,
精紡機を通して紡績糸を得た。
得られた紡績糸の特性値を第2表に示す。
(発明の効果) 本発明によれば,ポリエステルの物性や製糸性を悪化さ
せることがなく,優れた耐炎性を示すという高性能のポ
リエステル繊維構造物を安定して製造することが可能と
なる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 8/14 B 7199−3B D02G 3/02 (56)参考文献 特開 昭59−59916(JP,A) 特開 昭55−60524(JP,A) 特公 昭44−2111(JP,B1) 特公 昭58−18447(JP,B2) 特公 昭56−27610(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエチレンテレフタレート又はこれを主
    成分とするポリエステル(A)と下記の式で表されるリ
    ン化合物をジオール成分の少なくとも一部として用いた
    ポリエステルであって,リン原子を重量で50,000ppm以
    上含有し,極限粘度が0.4以上のポリエステル(B)と
    からなり,リン原子を重量で500〜35,000ppm含有し,極
    限粘度が0.5以上であることを特徴とする耐炎性ポリエ
    ステル繊維構造物。 (Arは芳香族基,X1,X2はエステル形成性官能基
    を示し,ベンゼン環は低級アルキル基又はハロゲンで置
    換されていてもよい。)
JP60144258A 1985-07-01 1985-07-01 耐炎性ポリエステル繊維構造物 Expired - Lifetime JPH0635686B2 (ja)

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