JPH0636935B2 - 熱間シートバーの加熱装置 - Google Patents

熱間シートバーの加熱装置

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JPH0636935B2
JPH0636935B2 JP63158909A JP15890988A JPH0636935B2 JP H0636935 B2 JPH0636935 B2 JP H0636935B2 JP 63158909 A JP63158909 A JP 63158909A JP 15890988 A JP15890988 A JP 15890988A JP H0636935 B2 JPH0636935 B2 JP H0636935B2
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bar
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱間シートバーの加熱装置に係り、特にシー
トバーを加熱して圧延する熱間シートバーの加熱装置に
関する。
〔従来の技術〕
従来から行われている鋼帯圧延における熱間シートバー
の圧延方法について説明すると、一搬に、熱間圧延にお
いては、加熱した120〜300mm厚さのスラブを粗圧
延機により、15〜60mm厚さのシートバーに圧延し、
これを仕上圧延機により所要の製品厚さまでさらに圧延
を行っている。
ここで、第7図に示されるように、粗圧延機1で圧延さ
れた熱間シートバーは、搬送テーブルローラ5によりク
ロップシャー4に移送され、シートバーの先端部が剪断
される。次いで、シートバー3の表面スケールを除去す
るためのノズル8を有する高圧噴射方式のスケーリング
装置11に移送され、次いで仕上圧延機2によりシート
バー3は仕上圧延される。
この粗圧延から仕上圧延への加工工程間で、熱間シート
バーの保有する熱の一部は、大気中に放散される。この
放散熱量は加工所要時間に比例して増加するため、熱間
シートバーの幅方向側端部と中央部とでは大気中に放散
される熱量に差が生じ、熱間シートバーの温度は、幅方
向中央部に比べ幅方向側端部が低温になる。このため、
側端部において材質不良が生じ、仕上圧延された製品の
品質が劣化するという問題があった。
そこで、このような問題を解決するために、第7図で示
すように、シートバー3の両側端部の温度降下を補償す
るための、熱間シートバーの加熱装置であるエッジヒー
ター10を設置し、熱間シートバーのエッジ部を局部的
に昇温してエッジ部の温度降下を補償することが提案さ
れている(例えば「鉄と鋼」第72年(1986)第2号、
第177〜178頁)。
このエッジヒーターは、第7図に示すように、複数組の
上下一対の誘導加熱コイル10Aが熱間シートバー3の
両エッジ部に設置されている。そして、各上下一対の誘
導加熱コイル10Aは、熱間シートバー3の幅が変化し
ても熱間シートバー3のエッジ部に対応する位置に追従
する機構を有している。
このように、上記従来例では、粗圧延機1と仕上圧延機
2との間における熱間シートバー3の幅方向の温度分布
不均一の発生を防止するために、エッジヒーターを使用
している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、本発明者らが鋭意検討したところ、シー
トバーからの熱放散は、幅方向端部ばかりでなくシート
バーの長手方向端部(先端・後端)でも生じ、この結果
種々の課題が生じていることを見出した。
即ち、その課題の第1は、シートバーの先後端における
材質の不良である。仕上圧延温度は通常Ar3変態点以上
で圧延を完了するよう操業が行われている。しかしなが
ら、上記従来のシートバーの圧延方法ではシートバーの
先後端の局部温度降下部はAr3点以下となり結晶粒の異
常成長いわゆるグレングロスが生じる。この結果、製品
の加工性が低下するとともに、近年熱間圧延に連続して
行われることが多い冷間圧延性を低下させる。
また、上記課題の第2はロール疵である。変形抵抗の高
い鋼種のシートバーでは、上記温度降下が生ずるとシー
トバー先端が仕上圧延機に噛み込まれる際に、ロールが
塑性変形する。このために、ロール疵が製品表面に転写
され、これが表面欠陥となり不良品が発生する恐れがあ
る。そのために、ロールの突発交換をしなければならな
くなり、これでは稼働率が低下する。
このような上記課題を防止するためには、シートバーの
長手方向端部即ち先後端を切り捨て処理しなければなら
ないが、これでは製品の歩止りが低下するという問題が
ある。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、シ
ートバー長手方向端部の材質不良を防止することによ
り、歩止りが向上し、且つロール疵の発生を防止して稼
働率を向上させた熱間シートバーの加熱装置を提供する
ことを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明に係る熱間シートバ
ーの加熱装置は、熱間粗圧延機から搬送された熱間シー
トバーの幅方向側端部を仕上圧延機入側で加熱してなる
熱間シートバーの加熱装置において、前記シートバーの
長手方向端部が前記加熱装置の加熱領域に到達したのを
検出するシートバー端部検出手段と、該検出手段により
シートバー長手方向端部の到達が検出された際、当該シ
ートバーの搬送を所定時間停止または減速させるシート
バー搬送速度制御手段と、当該該シートバー搬送の停止
または減速期間中前記加熱装置をシートバー幅方向にわ
たって移動させる加熱装置移動制御手段と、を備えてな
ることを特徴とするものである。
〔作用〕
上記本発明によれば、シートバー端部検出手段におい
て、シートバー長手方向端部が検出され、シートバー搬
送速度制御手段では、シートバー長手方向端部の到達が
検出された際、シートバーの搬送を所定時間停止または
減速させ、加熱装置移動制御手段では、シートバーを幅
方向に移動させて加熱を行う結果、仕上圧延前にシート
バーのエッジ部ばかりでなく長手方向端部も加熱され、
この部分におけ温度降下を補償できるため、結晶粒の異
常成長を防止でき、この結果、シートバーの長手方向端
部における材質不良が生ずることがない。そのため、従
来の熱間シートバーの圧延方法に比べ、歩止りを向上さ
せつつ、仕上圧延における加工性および冷間圧延性を向
上することができる。
また、材質不良が防止できる結果、変形抵抗の高い鋼種
のシートバーの先端がロールに噛み込まれる際に、ロー
ルが塑性変形することがないため、ロールに疵が発生す
るのを防止できる。
〔実施例〕
次に本発明に係る実施例を添付図面に従って詳説する。
第1図は、本発明装置の一実施例の構成図であり、前記
第7図のエッジヒーター10の代わりに、シートバー3
の幅方向側端部(エッジ部)およびその長手方向端部
(先端・後端)をともに加熱する誘導加熱装置6が設け
られている。この誘導加熱装置6は、第1図(a)の側面
図に示すように、上下一対の誘導加熱コイル30A,3
0Bから構成され、この誘導加熱装置6は更に、第1図
(b)の平面図に示すように、シートバー3の幅方向に平
行に2基設けられている(6A,6B)。これら誘導加
熱コイルは、別個に出力を制御することができ、且つシ
ートバー3の幅方向に対する移動位置を調整することが
できる。
次に、上記第1図のブロック構成図を第2図に示す。な
お第1図と同一の部分については、同一の符号を付しそ
の説明を省略する。第2図は、圧延設備の側面図であ
り、その構成を説明すると、前記誘導加熱装置6の誘導
加熱コイルの各々には、高周波電源27が接続されてい
る。更に、誘導加熱コイルには、シートバー3の幅方向
に誘導加熱装置6を移動させるためのコイル駆動回路2
2が接続されている。これら、コイル駆動回路22およ
び高周波電源27は、コントローラ21に接続されてい
る。
誘導加熱装置6の上流側にはシートバー3の先端部の通
過を検出する先端部検出器25とシートバー3の温度を
検出する温度センサ26が設けられ、これら先端部検出
器25および温度センサ26は上記コントローラ21に
接続されている。
また、搬送ローラ5の一つには、シートバー3の移動量
を測定するためのメジャーリングロール23が接続さ
れ、さらに搬送ローラ5の一つには、シートバー3の移
動速度を検出するための速度検出器24が設けられてい
る。これらメジャーリングロール23および速度検出器
24は、上記コントローラ21に接続されている。
上記コントローラ21は、例えばマイクロコンピュータ
によって構成され、図示しないインターフェースには、
図示しない温度設定回路が接続され、誘導加熱装置6に
より昇温される目標の温度値を設定することができる。
本実施例に使用される誘導加熱装置は、第3図の側面図
に示すように、上下一対の誘導加熱コイル30A,30
Bを備え、上部誘導加熱コイル30Aは、上部支持アー
ム31A先端に固定されている。また、下部支持アーム
31B先端には、下部誘導加熱コイル30Bが固定され
ている。この上下一対の支持アーム31A,31Bは、
台車32の支持台38の左側端部にスイング可能に固定
されている。上部支持アーム31Aの右側には、開閉用
シリンダ35が設置されており、下部支持アーム31A
の右側端部には同じく開閉用シリンダ36が設置されて
いる。33は、圧延ラインに直角に形成されたレールあ
り、34は、台車32をレール上に沿って移動するため
の車輪である。なお、40は、搬送ローラ5の軸受であ
る。
上記台車32内には、車輪34を回転駆動させる電動モ
ータが収納されてなり、駆動回路22からの出力信号に
基づいて、該電動モータを制御可能である。
第3図に示す誘導加熱装置の支持アーム31A,31B
は、左端部に設けられた誘導加熱コイル30A,30B
をシートバー3の中央部にまで移動させるために十分な
長さで形成されている。この誘導加熱装置は、レール3
3上をシートバー3の搬送方向に向かって直角に移動さ
せることができる。即ち、シートバー3の幅方向中央部
にまで誘導加熱コイル30A,30Bを移動する際は、
レール33上をシートバーに向かって走行させることに
より、これら誘導加熱コイルをシートバーの幅方向中央
部に向かって移動させることが可能である。なお、シー
トバー3に反りが存在すると誘導加熱コイルを破壊する
恐れがあるため、上記開閉用シリンダ35および36を
駆動させることにより上記支持アーム31A,31Bを
支持軸39を中心としてスイング可能である。
次に、上記第2図に示した実施例の動作を第4図のフロ
ーチャートに基づいて説明する。
第2図において、シートバー3が図面右方向に向かって
搬送され、そのシートバー3の先端部が先端部検出器2
5(例えば赤外線センサーで構成されている)に到達す
ると検出器25はシートバー3の赤外線を検知すること
により、シートバー3の先端部が到達したことを示す理
論値(1)の信号をコントローラ21に出力する。即
ち、第4図のステップでは、検出器25からコントロ
ーラ21に出力される信号S1が理論値(1)があるか否
かが判定される。
上記ステップで信号S1=「1」であると判定された場
合は、ステップに移行する。このステップでは、温
度センサ26が、シートバー3の先端部の温度を検知
し、この検知した信号をコントローラ21に送る。な
お、温度センサとしては、例えば赤外温度計を用いるこ
とができる。コントローラ21は、記憶装置に予め記憶
された記憶テーブルに基づいて、前記温度センサ26か
らの信号に従って、シートバー先端温度TKを読み込む。
更に、コントローラ21は、検出器25からの信号S1
より、シートバー3の先端部を検出すると、熱間シート
バー3の先端部の反りにより、上下一対の誘導加熱コイ
ル30A,30Bが破損しないように、誘導加熱コイル
30A,30Bを共に離間する方向に移動させる。
次いでステップに移行する。速度検出器24は、搬送
ローラ5の回転速度に応じたパルス数からなる検出信号
S3を出力し、コントローラ21はこの検出信号S3を読み
込み、パルス数を計数することにシートバー3の搬送速
度を演算する。
次いでステップに移行し、メジャーリングロール23
は、シートバー3の搬送量に応じたパルス信号からなる
検出信号S2をコントローラ21に出力する。コントロー
ラ21は、このパルス数を計数することにより、上記先
端部検出器25でシートバー先端が検出された時点から
のシートバーの移動量を演算する。従って、先端部検出
器25から誘導加熱コイル6に至るまでの距離を、予め
コントローラ21の記憶装置に記憶させておくことによ
り、誘導加熱コイル6にシートバー3の先端部が到達す
る時点を検出することができる。
次いでステップに移行し、上記ステップで誘導加熱
コイル6にシートバー3の先端が到達したと判定される
と、コントローラ21は、図示しないシートバー3の搬
送制御装置に信号を出力して、シートバー3の先端部を
誘導加熱コイル30A,30B間に所定時間停止させ
る。
次いでステップに移行し、設定器により予めコントロ
ーラ21に設定された目標温度を読み込む。なお、ここ
でいう目標温度とは、コイル6により加熱昇温された後
のシートバー3の先端部における目標となる温度をい
う。
次いで、ステップに移行する。コントローラ21で
は、前記ステップで読み込まれたシートバー先端温度
TKと上記ステップで読み込まれた目標温度TMとの差を
演算する。
次いでステップに移行し、上記ステップにおける温
度差(TM−TK)と予めコントローラ21に設定されてい
るシートバーの厚さおよびシートバー3の材質とから、
コントローラ21の記憶装置に予め記憶された記憶テー
ブルに基づいて、誘導加熱コイル6の出力を決定する高
周波電源27の出力を制御する。即ち、コントローラ2
1においては、シートバー3の材質および厚さ更には搬
送速度に応じて、温度センサ26で検出されたシートバ
ー3の先端部における温度が目標温度に一致するように
高周波電源27の出力を制御する。
次いでステップに移行する。ステップでは、コント
ローラ21はコイル駆動回路22に制御信号を出力し、
誘導加熱コイル6をシートバー3の幅方向に移動させる
ための制御を行う。この際、第5図(A)に示すよう
に、シートバー3の両側端部に存在した誘導加熱コイル
6A,6Bは、第5図(B)に示すように、誘導加熱コ
イル6Aを、誘導加熱コイル6Bに向かってその接近限
界値まで接近させる。第3図における誘導加熱コイルの
シートバー幅方向に対する移動量は、台車32の移動量
に応じて電圧信号を出力するポテンショメータを誘導加
熱装置に備え、このポテンショメータからの出力信号と
コントローラ21からコイル駆動回路22に出力される
制御信号との差を演算しこの差が零となるようにコイル
駆動回路22から誘導加熱コイル6へ制御信号を出力す
ることにより、誘導加熱装置6のシートバー幅方向に対
する移動量を決定することができる。
次いで、第5図(C)に示すように誘導加熱コイル6A
および6Bを図面右に向かって共に移動させた後、さら
に第5図(D)に示すように、誘導加熱コイル6Bを図
面左側に向かって移動させる。この結果、シートバー3
の先端部は、幅方向全域が誘導加熱コイル6により加熱
されたことにより、先端部における温度降下分を補償す
ることができる。
上記誘導加熱コイル6は、シートバー3に誘起電流を発
生させて加熱するものである。なお、誘導加熱コイルの
容量は、シートバー3先端部の予想される反り量(許容
量)が小さい程小さくすることができるが、この反り量
の許容値を多めにする場合には、大容量の誘導加熱コイ
ルを用いる必要がある。また、本実施例のように、シー
トバー3を停止させて誘導加熱するのではなく、シート
バー3を走行させた状態で誘導加熱する場合には、大容
量の誘導加熱装置が必要となる。
次いで第5図(D)に示すように、シートバー幅方向中
央部からのシートバーのエッジ部に、上記誘導加熱コイ
ル6を移動させる。
次いで、ステップに移行し、シートバーの搬送停止期
間が所定時間になったか否かが判定され、所定時間経過
即ちタイムアップと判定された場合にはステップに移
行する。
このステップでは、シートバーの搬送を再開させ、上
記第5図(D)で示すように、シートバーの幅方向両側
端部に移動した誘導加熱コイル6A,6Bによりシート
バーのエッジ加熱を連続的に行う。なお、熱間シートバ
ー3の先端部が誘導加熱コイル6を通過した後には、誘
導加熱コイル30Aと30Bとの間を狭めるように、上
記コントローラ21はコイル駆動回路22に制御信号を
出力する。これにより、加熱効率が大幅に向上する。
次に、ステップに移行し、制御終了か否かが判定さ
れ、制御終了と判定された場合には上記動作を終了す
る。
なお、本実施例ではシートバー3の先端部の加熱につい
て説明したが、シートバー3の後端部の加熱は上記先端
部と同様に行うことができる。この際、シートバー3の
後端部の検出を行うことが必要であるが、これはコント
ローラ21にシートバー3の長さを予め設定し、且つメ
ジャーリングロール23によりシートバー3の移動量が
常時モニターされているために、容易にシートバー3の
後端部の加熱を行うことができる。
上記本実施例によれば、シートバー3の先端部における
温度が目標温度まで正確に昇熱することができるため
に、シートバー3における温度降下を補償できる結果、
結晶粒の異常成長を防止でき、シートバーの長手方向端
部における材質不良を防止することができる。
なお、上記本実施例において、誘導加熱コイル6により
加熱装置が構成され、先端部検出器25およびステップ
の動作により、シートバー端部検出手段が構成され、
ステップの動作によりシートバー搬送速度制御手段が
形成され、コイル駆動回路22およびステップ,ステ
ップの動作により加熱装置移動制御手段が構成され
る。
上記第2図で示す誘導加熱コイルの上流側に、シートバ
ー3の先端部の反りを矯正するためのピンチローラを設
けることができる。ピンチローラによりシートバー3の
先端の反りが矯正され平坦化されることにより、誘導加
熱装置6における上部誘導加熱コイルと下部誘導加熱コ
イルは、通過するシートバー3との隙間を小さく設定す
ることができる。従って、これら加熱コイルの容量を大
幅に小さくして設備コストを低減させることができる。
また、加熱コイルをシートバー3に向かって上下方向に
移動する可動型とする必要がなくなる。
次に具体的な実施例について説明する。第6図は、熱間
粗圧延機で粗圧延された1050℃のシートバーの長手
方向端部における温度降下量を示したグラフである。第
6図(A)および(C)のグラフはシートバーの先端部
における温度降下量を示したものであり、第6図(B)
および(D)はシートバー後端部における温度降下量を
示したグラフである。更に、第6図(A)および(B)
のグラフは、シートバーのエッジ部分のみを加熱する場
合であり、(C)および(D)のグラフは、前記第2図
で示す装置に基づき、シートバーのエッジ部および先後
端部をともに加熱した場合のグラフである。なお、第6
図においてFETは、仕上圧延機入側温度を示し、FD
Tは、仕上圧延機出側温度を示したものである。
本実施例に使用されたシートバー厚さは35mmであり、
仕上圧延機により仕上圧延された製品厚さは、2mmであ
る。
通常、シートバーの長手方向端部における温度降下量が
30℃を越えると、通常その部分にはグレングロスに基
づく材質不良が生ずる。従って、第6図(A)に示すよ
うにシートバー先端部における材質不良領域が5m(製
品換算長さ、以下同じ)近くにまで生ずる。また、第6
図(B)に示すようにシートバー後端における材質不良
部は2mにまで及ぶ。これに対し、第6図(C)に示す
ようにシートバー先端部において40℃昇熱した場合で
は、材質不良部が先端から2mの範囲内までに減少す
る。また、第6図(D)に示すようにシートバー後端に
おける材質不良部は1mの範囲内まで減少される。従っ
て、シートバーの長手方向端部を40℃昇熱させること
により、長手方向1000mの一般低炭素材において
は、シートバー長手方向端部を加熱しない従来例では、
先端部において5mおよび後端部において2m切り捨て
処理していたが、シートバー先後端部を加熱することに
より、先端部の切り捨て量が2mに減少し、且つ後端部
の切り捨て量が1mに減少する。この結果シートバー1
000m当り先端部で3mの切り捨て量の減少および後
端部で1mの切り捨て量の減少となるため、歩止り向上
代が0.4%になり、大幅なコストの低減につながる。
また、上記のようにシートバー先後端を40℃加熱した
変形抵抗の高い鋼種からなるシートバーを、60回仕上
圧延ロールに噛み込ませても、ロールに疵が生じなかっ
た。これに対して、先後端部を加熱しない従来例に基づ
いて変形抵抗の高い鋼種からなるシートバーを、仕上圧
延ロールに10回噛み込ませたところ、ロールに疵が発
生するのが確認された。
なお、本具体的な実施例からわかるように、シートバー
長手方向端部における加熱領域は、先端部で約200mm
強(シートバー換算長さ)の幅を加熱すればよく、後端
部で約100mm強(シートバー換算長さ)の幅を加熱す
ればよいことがわかる。もっともこれ以上の幅を加熱す
ることを妨げない。
以上説明したように本実施例によれば、シートバー長手
方向端部における材質不良が防止され、その結果歩止り
が向上するとともに、ロールに疵が生ずるのを防止する
ことができる。
なお、本実施例では一つの誘導加熱装置を、シートバー
の長手方向端部を加熱する加熱用とエッジ加熱用とに併
用して用いたが、これらの機能を分離してエッジ加熱用
の加熱装置と長手方向端部加熱用の加熱装置とを別個に
設けることができる。
また、本実施例では加熱装置をクロップシャーの前に設
置したが、これに限定されず、クロップシャーの後に設
置することもできる。
また、誘導加熱装置の設置台数は本実施例のものに限定
されず更に複数の加熱装置を配置することができる。
また、本実施例では赤外線センサーによりシートバーの
先端部の到達を検出しているが、これに限定されず他の
光学的なセンサーを用いることもできる。
また、本実施例ではマイクロコンピュータによる距離ト
ラッキングの手法に基づいてシートバーの後端を検出し
ているが、他の光学的センサーを用いてシートバーの後
端の通過を検出することができる。
また更に本実施例ではシートバーの先端および後端の双
方を加熱しているが、ロール疵の発生を防止しある程度
の歩止り向上を図ればよいという見地から、シートバー
の先端部のみを加熱し、後端部を加熱しないことも可能
である。
更に、本実施例では、誘導加熱について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、他の加熱手段を用いても
同じ目的を達成できる。
また、本実施例では、シートバーの搬送を停止させて、
シートバー先端部の加熱を行ったが、これに限定され
ず、シートバーの搬送速度を所定時間減少させて、シー
トバー先端の加熱を行うこともできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明に係る熱間シートバーの加熱
装置によれば、熱間シートバーのエッジ部ばかりでな
く、長手方向端部も加熱しているため、長手方向端部に
おけるグレングロスが防止できる結果、かかる部分にお
ける材質不良の発生を避けることができる。従ってシー
トバーの先後端部を切り捨てる領域が大幅に減少し、こ
の結果歩止りが向上する。また、変形抵抗の高い鋼種の
シートバーでは、ロール疵の発生が防止できる結果、ロ
ールの突発交換を避けることができ、稼働率が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る熱間シートバー圧延装置の一実
施例を示した構成図、第2図は第1図のブロック構成
図、第3図は誘導加熱装置の構成を示す側面図、第4図
は上記第2図の動作を示すフローチャート、第5図は誘
導加熱コイルの移動方法を示す正面図、第6図はシート
バー換算長さまたは製品換算長さと温度降下量との関係
を示すグラフ、第7図は、従来の熱間シートバーの圧延
装置の構成を示す側面図である。 図中、1は熱間粗圧延機、2は仕上圧延機、3はシート
バー、5は搬送ローラ、6は誘導加熱装置、10はエッ
ジヒーター、21はコントローラ、22はコイル駆動回
路、23はメジャーリングロール、24は速度検出器、
25は先端部検出器、26は温度センサ、27は高周波
電源を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川瀬 隆志 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (72)発明者 湯沢 秀行 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱間シートバーの幅方向側端部を仕上圧延
    機入側で加熱してなる熱間シートバーの加熱装置におい
    て、 前記シートバーの長手方向端部が前記加熱装置の加熱領
    域に到達したのを検出するシートバー端部検出手段と、 該検出手段によりシートバーの長手方向端部の到達が検
    出された際、当該シートバーの搬送を所定時間停止また
    は減速させるシートバー搬送速度制御手段と、 当該シートバー搬送の停止または減速期間中前記加熱装
    置をシートバー幅方向にわたって移動させる加熱装置移
    動制御手段と、 を備えてなることを特徴とする熱間シートバーの加熱装
    置。
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