JPH06394B2 - 難燃性ビニル壁紙 - Google Patents

難燃性ビニル壁紙

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JPH06394B2
JPH06394B2 JP1063947A JP6394789A JPH06394B2 JP H06394 B2 JPH06394 B2 JP H06394B2 JP 1063947 A JP1063947 A JP 1063947A JP 6394789 A JP6394789 A JP 6394789A JP H06394 B2 JPH06394 B2 JP H06394B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、建築物の内装材として使用される基材シート
層上に、塩化ビニル樹脂層を積層した難燃性ビニル壁紙
に関する。
〔従来の技術〕
建物様式が近代化することにともない、内装材としての
壁紙が多く使用されるようになった。
この壁紙の中でも、特に基材シート上に、塩化ビニル樹
脂層を積層したビニル壁紙が多く使用されている。
このビニル壁紙は、印刷およびエンボス加工が容易で意
匠性が優れているばかりでなく、施工性を含めた経済的
なコストメリットがある。
また、この種の壁紙は、この種の建築材料に要求される
難燃性も有しており、これらの理由により需要がますま
す増大している。
従来よりビニル壁紙は、基材シートに難燃処理を施した
り、塩化ビニル樹脂層に難燃剤を配合したりして難燃性
を得るものであるが、この塩化ビニル樹脂層の主成分で
ある塩化ビニル樹脂は炎をともなう高温にさらされると
組成物が分解し、それ自体発火することはもちろん、発
煙することもよく知られている。
このため、従来、このビニル壁紙の難燃性を向上させる
方法として、パルプを主体とする基材シートをスルファ
ミン酸グアニジン、リン酸グアニジンあるいはスルファ
ミン酸アンモニウムなどの難燃剤で処理したり、塩化ビ
ニル樹脂層の塩化ビニル樹脂組成物中にアンチモン化合
物、モリブデン化合物、ホウ酸塩類、有機リン系化合
物、ハロゲン化合物、水酸化アルミニウム、炭酸マグネ
シウムなどの発煙抑制剤を添加することが行われてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、従来、ビニル壁紙の難燃性を向上させるに
は、前述したように基材シートに難燃処理を施したり、
塩化ビニル樹脂層に難燃剤を配合したりしていたが、こ
のような従来技術では近年の建物の高層化、密集化が進
行する中での安全性の向上、すなわちより高いレベルの
難燃性の要望には対応できなかった。
本発明は、このような従来技術を背景になされたもの
で、難燃性の向上ができ、しかも印刷適性および不透明
性の向上もできる難燃性ビニル壁紙を提供することを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、基材シート上に塩化ビニル樹脂層が積層され
たビニル壁紙において、この基材シートが無機化合物粉
末およびパルプを主成分とする無機質原紙からなり、か
つこの無機質原紙の片面または両面に無機化合物100
重量部に対し有機バインダー固形分換算で5〜100重
量部配合してなるコート層が乾燥状態で片面あたり5〜
50g/m2付着してなることを特徴とする難燃性ビニル
壁紙を提供するものである。
本発明でいう基材シートとは、難燃性ビニル壁紙の基材
層で、前述したように無機化合物粉末およびパルプを主
成分として抄造された無機質原紙と、この無機質原紙の
少なくとも一面(すなわち、片面または両面)に積層さ
れ、かつ無機化合物を主成分とした有機バインダーを配
合したコート層とからなる。
この無機化合物粉末としては、本発明の特徴とする意匠
性および品質に悪影響を与えないものであればどのよう
なものでもよく、例えば酸化チタン、二酸化ケイ素、ケ
イ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、水
酸化アルミニウム、タルクなどが使用できるが、特に例
えば水酸化アルミニウムのように加熱した際に結晶水が
離脱して吸熱作用を発揮するものの方が好ましい。
また、このパルプとしては、通常、一般的に使用される
パルプが使用できる。
なお、この無機質原紙には、必要に応じてこれらの無機
化合物粉末およびパルプに加えて紙強度を保持するため
の麻、ガラス繊維、擬集剤、サイジング剤などを添加し
てもよい。
この無機質原紙を構成する無機化合物粉末とパルプとの
混合割合は、無機化合物粉末が50〜90重量%、好ま
しくは65〜85重量%、パルプが10〜50重量%、
好ましくは10〜30重量%であり、無機化合物粉末が
50重量%未満、すなわちパルプが50重量%を超える
と紙強度は向上するが難燃性が低下し、一方無機質粉末
が90重量%を超えると、すなわちパルプが10重量%
未満では難燃性は向上するが紙強度が低下するばかりで
なく、抄紙時の作業性においても紙切れなどの不都合が
生じる。
この無機質原紙の坪量は、60〜200g/m2、特に8
0〜160g/m2が好ましく、60g/m2未満では強度
が弱くなり、また壁紙の風合いなどにおいて問題が生
じ、一方200g/m2を超えると施工性に問題が生じ
る。
本発明でいうコート層とは、前述したように無機質原紙
の少なくとも一面に積層されるコート層で、無機化合物
を主成分として有機バインダーを配合してなるものであ
る。
このコート層に使用される無機化合物は、前述した無機
質原紙に使用されるものと同様の無機化合物粉末が使用
できる。
また、このコート層に使用される有機バインダーとして
は、例えばアクリル樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂(EVA)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)な
どの有機バインダーが使用できる。
この無機質化合物に対する有機バインダーの配合割合
は、無機質化合物100重量部に対して有機バインダー
が固形分換算で5〜100重量部、好ましくは10〜5
0重量部であり、5重量部未満では流動性が低下するた
めにコート層の積層時における塗工性が低下し、一方5
0重量部を超えると塗工性は向上するものの、可燃性の
有機バインダーの添加量が多くなるために難燃性が低下
する。
なお、この有機バインダーは、一般的に水性エマルジョ
ンの状態で使用され、固形分濃度が20〜60重量%、
特に50重量%前後で使用される。
このコート層の無機質原紙への積層には、塗布による積
層が採用でき、この塗布作業には例えばドクターコー
ト、ロールコーター、あるいはエアーナイフなどの一般
的なコーティング方式が採用できる。
このコート層の無機質原紙への付着量は、乾燥状態で片
面5〜50g/m2程度、特に10〜50g/m2が好まし
く、5g/m2未満ではコート層が薄すぎて難燃性の向上
などの本発明の効果が充分に得られず、一方50g/m2
を超えるとコート層が必要以上に厚くなり不経済とな
り、また塗工作業においても支障が生じて好ましいもの
ではない。
本発明における塩化ビニル樹脂層は、前述したように基
材シート上に積層される樹脂層で、この塩化ビニル樹脂
層を形成する塩化ビニル樹脂としては、一般の懸濁重合
あるいは乳化重合によって得られる塩化ビニル樹脂単
独、あるいは塩化ビニルと、酢酸ビニル、エチレン、プ
ロピレン、マレイン酸エステル、メタクリル酸メチル、
メタアクリル酸エステル、高級ビニルエーテルなどとの
共重合体のほか、これらと他のポリマーの混合物を含む
ものである。
また、この塩化ビニル樹脂層に含有される可塑剤として
は、塩化ビニル樹脂に適用される通常の可塑剤全てが使
用できるが、好ましくは難燃性可塑剤であるリン酸トリ
フェニルエステル(TPP)、リン酸クレジルフェニル
エステル(CDP)、リン酸ジフエニルイソプロピルフ
ェニルエステル、リン酸トリ−2−エチルヘキシルエス
テル(TOP)、リン酸オクチルジフェニルエステル、
リン酸イソデシルジフェニルエステルなどのリン酸エス
テル類、リン酸トリスジクロルプロピルエステル、リン
酸トリスブロムクロルプロピルエステルなどのハロゲン
含有リ酸エステル類、塩素化パラフィンなどのハロゲン
含有可塑剤類が用いられる。
とりわけ、プロピルジフェニルフォスフェート、オクチ
ルジフェニルフォスフェート、イソデシルジフェニルフ
ォスフェートなどのモノアルキルジアリールフォスフェ
ートが好ましい。
また、その他の可塑剤としては、例えばフタル酸ジ−2
−エチルヘキシルエステル(DOP)、フタル酸ジノニ
ルエステル(DNP)、フタル酸ジイソノニルエステル
(DINP)、フタル酸ブチルベンジルエステル(BB
P)、フタル酸ジブチルエステル(DBP)などに代表
される一般のフタル酸エステル系可塑剤、アジピン酸ジ
オクチルエステル(DOA)、セバシン酸ジオクチルエ
ステル(DOS)、アゼライン酸ジオクチルエステル
(DOZ)に代表される一般の脂肪酸エステル系可塑剤
のほか、ポリエステル系可塑剤などの高分子系可塑剤が
使用でき、そのほか塩化ビニル樹脂の可塑剤として一般
に使用できるものであれば特に制限はない。
これらの可塑剤の添加量は、塩化ビニル樹脂100重量
部に対して30〜150重量部、好ましくは50〜10
0重量部で、30重量部未満では塩化ビニル樹脂層が硬
くなり、壁紙としての施工が難しく、一方150重量部
を超えると柔らかくなりすぎ、壁紙としては好ましくな
い。
また、この可塑剤中には、特に前記モノアルキルジアリ
ールフォスフェートを少なくとも50重量%含有されて
いることが好ましい。
このモノアルキルジアリールフォスフェートの全可塑剤
の添加量に対する割合は、50重量%以上、好ましくは
70〜100重量%であり、50重量%未満では良好な
発煙抑制効果が得られない場合がある。
なお、この塩化ビニル樹脂層は、非発泡でも、発泡した
ものでもよい。発泡させる場合、発泡剤として例えば塩
化ビニル樹脂用の発泡剤であるアゾジカルボンアミド、
ジニトロソペンタメチレンテトラミン、オキシビスベン
ゼンスルホニルヒドラジドなどを用いることにより発泡
させることができ、また必要に応じて発泡促進剤または
発泡抑制剤を添加してもよい。
さらに、この塩化ビニル樹脂層中には、通常、充填剤が
配合される。
この充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、水酸化マグネシウム、タルク、ハイドロタルサイ
ト、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウムなどが使用
でき、特に水酸化マグネシウムを使用することにより発
煙性が一段と低いものとなる。
この炭酸カルシウムの添加量は、塩化ビニル樹脂100
重量部に対して30重量部以上、好ましくは50〜20
0重量部であり、30重量部未満では発煙抑制効果が低
下する場合があり、一方200重量部を超えると添加量
が多すぎて得られるシートが折れやすくなる場合があ
る。
また、酸化チタンの添加量は、塩化ビニル樹脂100重
量部に対して5重量部以上、好ましくは10〜50重量
部であり、5重量部未満では発煙抑制効果が低下する場
合があり、一方50重量部を超えると添加量が多すぎて
得られるシートが折れやすくなる場合がある。
さらに、水酸化マグネシウムの添加量は、塩化ビニル樹
脂100重量部に対して1重量部以上、好ましくは5〜
50重量部であり、1重量部未満では発煙抑制効果が低
下する場合があり、一方50重量部を超えると添加量が
多すぎて折れやすくなる場合がある。
さらに、この塩化ビニル樹脂中には、一般に安定剤が配
合される。この安定剤としては、例えばBa−Zn系、
Na−Zn系、Sn系などの塩化ビニル樹脂に使用され
る一般的な安定剤が使用できる。
この安定剤の添加量は、塩化ビニル樹脂100重量部に
対して0.5〜10重量部、好ましくは2〜5重量部程
度である。
さらに、この塩化ビニル樹脂層中には、その他の難燃剤
として、例えば三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、
ホウ酸亜鉛、酸化モリブデンなども併用することができ
る。
さらに、前記塩化ビニル樹脂中には、加工助剤、顔料、
紫外線吸収剤、帯電防止剤、老化防止剤なども使用する
ことができる。
さらに、この可塑化塩化ビニル樹脂層がペースト加工の
場合には、ミネラルスピリットなどの希釈溶剤も使用す
ることができる。
この塩化ビニル樹脂層の積層方法は、例えば前述した無
機質原紙へのコート層の積層の場合と同様のドクターコ
ート、ロールコーター、あるいはエアーナイフなどを使
用した一般的なコーティングのほかロータリースクリー
ン法などが採用できる。
なお、このようにして積層形成された難燃性ビニル壁紙
は、必要に応じてその表面にグラビアプリントやエンボ
ス加工などを用いて意匠を施すこともできる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明は
この実施例に限定されない。
実施例1 基材シートの配合処方 水酸化アルミニウム70重量%および木材パルプ(NB
KP)30重量%主成分として抄造された無機質原紙
(東洋パルプ工業(株)製、コスモW、坪量120g/
m2)の片面に、有機バインダーであるエチレン−塩化ビ
ニル系エマルジョンSE−1010(住友化学工業
(株)製;固形分濃度50重量%)100重量部に対し
て、無機化合物粉末である水酸化アルミニウムC−30
1(住友化学工業(株)製)100重量部を添加して撹
拌したコート層となる塗料をドクターナイフを用い、乾
燥時の付着量が20g/m2となるように塗布して基材シ
ートを得た。
塩化ビニル樹脂ペーストの配合処方 配合処方 (重量部) 塩化ビニル樹脂(P=1,050) 100 ジオクチルフタレート 40 オクチルジフェニルホスフェート 20 炭酸カルシウム 50 水酸化アルミニム 50 安定剤(共同薬品(株)製、F80A8) 3 発泡剤(大塚化学製、AZ−H) 2 前記配合処方からなる塩化ビニル樹脂ペーストを基材シ
ートのコート層上にドクターブレードを用いて200g
/m2塗布し、温度210℃で熱処理したのち、燃焼性能
を試験した。
なお、このときの性能評価は、次のとおりである。
(イ)試験方法;建設省告示第1828号に規定される
表面試験を行った。
(ロ)試験方法;シートは、デンプン糊20g/m2(固
形分換算)を用いてパーライト板に接着した。
(ハ)基材;JIS A5413で規定する厚さ1cmの
0.8石綿パーライト番を使用した。
その結果、温度時間面積は0、発煙係数は26であり、
発煙係数が30以下を合格とする不燃材料としての試験
に合格し、しかも基材シート層にはコート層が積層され
ているため印刷適性および不透明性も向上した。
実施例2 無機質原紙の両面にコート層を積層して基材シートを設
けた以外は、実施例1と同様にして難燃性ビニル壁紙を
積層形成し、そののち同様の燃焼性能を試験行った。
その結果、温度時間面積は0、発煙係数は24であり、
発煙係数が30以下を合格とする不燃材料としての試験
に合格し、しかも同様に基材シート層にはコート層が積
層されているため印刷適性および不透明性も向上した。
実施例3 コート層の有機バインダーとして、SBRラテックス
(固形分30重量%)を100重量部使用し、またこの
コート層の無機化合物として炭酸カルシウム100重量
部、ポリアクリル酸塩0.5重量部およびカルボキシメ
チルセルロース(CMC)0.7重量部よりなる混合物
を使用したこと以外は、実施例1と同様にして難燃性ビ
ニル壁紙を積層形成し、そののち同様の燃焼性能を試験
行った。
その結果、温度時間面積は0、発煙係数は26であり、
同様に不燃材料としての試験に合格し、しかも同様に基
材シート層にはコート層が積層されているため印刷適性
および不透明性も向上した。
実施例4 コート層の付着量が乾燥時50g/m2である以外は、実
施例1と同様にして難燃性ビニル壁紙を積層形成し、そ
ののち同様の燃焼性能を試験行った。
その結果、温度時間面積は0、発煙係数は24であり、
同様に不燃材料としての試験に合格し、しかも同様に基
材シート層にはコート層が積層されているため印刷適性
および不透明性も向上した。
比較例1 無機質原紙上にコート層を積層しない以外は、実施例1
と同様にして難燃性ビニル壁紙を積層形成し、そののち
同様の難燃性能を試験行った。
その結果、温度時間面積は0、発煙係数は38であり不
燃性試験に不合格となり、しかもコート層が積層されて
いないために印刷適性および不透明性も悪かった。
〔発明の効果〕
本発明は、このようなものであるため、難燃性の向上が
でき、しかも印刷適性および不透明性の向上もできると
いう効果が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シート上に塩化ビニル樹脂層が積層さ
    れたビニル壁紙において、この基材シートが無機化合物
    粉末およびパルプを主成分とする無機質原紙からなり、
    かつこの無機質原紙の片面または両面に無機化合物10
    0重量部に対し有機バインダーが固形分換算で5〜10
    0重量部配合してなるコート層が乾燥状態で片面あたり
    5〜50g/m2付着してなることを特徴とする難燃性ビ
    ニル壁紙。
  2. 【請求項2】無機化合物が水酸化アルミニウムを主成分
    とする請求項1記載の難燃性ビニル壁紙。
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