JPH0647875A - 装飾シートおよびその製造方法 - Google Patents

装飾シートおよびその製造方法

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JPH0647875A
JPH0647875A JP6091493A JP6091493A JPH0647875A JP H0647875 A JPH0647875 A JP H0647875A JP 6091493 A JP6091493 A JP 6091493A JP 6091493 A JP6091493 A JP 6091493A JP H0647875 A JPH0647875 A JP H0647875A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来のエチレン−酢酸ビニル共重合体による装
飾シートとは異なる諸機能、異なる意匠性を有する装飾
シートを提供する。 【構成】アクリル系樹脂およびエチレン−酢酸ビニル系
樹脂を含むエマルジョンよりなる装飾層が形成されてい
る。このエマルジョンは、アクリル系樹脂(あるいはア
クリル系エマルジョン)とエチレン−酢酸ビニル系樹脂
(あるいはエチレン−酢酸ビニル系エマルジョン)との
相乗作用により、良好なエンボス性、良好な製膜(層)
性(塗布ないし印刷適性)、優れた耐黄変性(延いて
は、優れた顔料の発色性)等を示し、該エマルジョンに
よるシートは、壁紙、その他各種の装飾シートとして実
用に耐え得る良好な柔軟性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築(天井材、壁材、
床材等)、家具、車両、カバン類、電気製品、履物等に
使用される装飾シートに関し、具体的には、装飾層が特
定の合成樹脂エマルジョンにより構成されている装飾シ
ートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【技術背景】従来、この種の装飾シートとして、発泡性
ないし非発泡性のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマル
ジョンを使用し、これを基材上に塗布、印刷等して装飾
層としたものがあった。しかし、このものは、エンボス
性、耐黄変性、塗布ないしは印刷適性の面で充分満足い
くものではなく、その改善が求められていた。
【0003】
【発明の目的】本発明は、このような要求に応えるべく
なされたもので、その目的の1つは、エンボスがシャー
プに入り、耐黄変性に優れると共に、塗布ないし印刷適
性の面でもより優れた特性を示す装飾シートを提供する
ことにある。他の目的は、使用後の焼却時に有害なガス
発生を伴わない装飾シートを提供することにある。
【0004】
【発明の概要】本発明者らは、上記目的を達成するため
に研究を重ねた結果、上記のエチレン−酢酸ビニル共重
合体エマルジョンに代えて、アクリル系樹脂とエチレン
−酢酸ビニル系樹脂との混合エマルジョンを使用すれ
ば、エンボス加工によりシャープな凹凸模様を形成する
ことができるばかりか、黄変の問題もなく、かつ基材上
への塗布性あるいは印刷性にも優れ、良好な装飾層を容
易に形成することができるとの知見を得た。
【0005】本発明の装飾シートは、上記の知見に基づ
くもので、アクリル系樹脂およびエチレン−酢酸ビニル
系樹脂を含むエマルジョンよりなる装飾層が形成されて
なることを特徴とする。
【0006】本発明において、アクリル系樹脂として
は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アク
リル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、アクリロニト
リル等の重合体、さらにはこれらの化合物と共重合可能
な他の単量体との共重合体等を、単独で、あるいは2種
以上を混合して使用することができる。
【0007】また、本発明において、上記のアクリル系
樹脂とともに使用されるエチレン−酢酸ビニル系樹脂
は、エチレンの含有量が5〜95重量%、好ましくは5
0〜90重量%のものが適している。エチレンの含有量
が上記より少ない(言い換えれば、酢酸ビニルの含有量
が上記より多い)ものでは、耐熱性が低下し、黄変し易
い傾向にある。逆に、エチレンの含有量が上記より多い
(酢酸ビニルの含有量が上記より少ない)ものでは、発
泡させる際の発泡性が悪化するという不都合が生じる。
なお、上記の各エチレン含有量のものを、それぞれ単独
で使用してもよいし、2種以上を混合して使用すること
もできる。
【0008】上記のアクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル系樹脂、あるいはこれらの混合物は、ガラス転移点
(以下、Tg点)が高いものでは製品シートの触感がド
ライ感の高いものとなり、Tg点が低いものではウェッ
ト感の高いものとなる。従って、製品シートに要求され
る触感に応じて、適宜のTg点を有する組み合わせを選
択し、使用すればよい。
【0009】以上のアクリル系樹脂およびエチレン−酢
酸ビニル系樹脂を含む混合エマルジョン中のアクリル系
樹脂とエチレン−酢酸ビニル系樹脂との混合割合は、ア
クリル系樹脂が20〜80重量%、エチレン−酢酸ビニ
ル系樹脂が80〜20重量%とすることが好ましく、よ
り好ましくはアクリル系樹脂が30〜50重量%、エチ
レン−酢酸ビニル系樹脂が70〜50重量%である。
【0010】エチレン−酢酸ビニル系樹脂に対するアク
リル系樹脂の混合割合が、上記下限より少ないと、エン
ボス性、耐黄変性、発泡性等の特性が不充分となり、一
方上記上限より多いと、得られる装飾層はかなり硬質の
ものとなり、亀裂やヒビ割れが生じる傾向にある。従っ
て、本発明では、上記のような混合割合とするのであ
る。
【0011】また、上記の混合エマルジョンの固形分
は、少なすぎると、乾燥しにくくなるため、30重量%
以上とすることが好ましく、より好ましくは50重量%
以上である。
【0012】上記の混合エマルジョンによる装飾層とし
て、発泡したものを指向する場合には、機械的攪拌手段
等によりエアーを該エマルジョン中に含有させるメカニ
カル発泡手法や、熱膨張剤を含有させたマイクロカプセ
ル等の膨張剤、熱分解型化学発泡剤を該エマルジョン中
に含有させるケミカル発泡手法等によればよい。
【0013】本発明で使用する上記の熱膨張剤を含有さ
せたマイクロカプセルは、低沸点溶剤を熱可塑性高分子
材料の被膜あるいは殻で包み込んだ粒径約10〜30μ
mの微小球からなる容器であって、カプセルの形態は、
単独カプセル、多核カプセル、多核房状カプセル、二重
カプセル、カプセルクラスター、あるいはセルフコンテ
インド型カプセルのいずれであってもよい。熱膨張性マ
イクロカプセルの殻(シェル)は、一般に、10μm以
下、さらに好ましくは7μm以下の壁厚を有するが、熱
可塑性であること、およびガスバリア性の良いことが必
要であり、このために、例えば、塩化ビニリデン・アク
リロニトリルを主体とする共重合体や、アクリロニトリ
ル・アクリル系共重合体を主体とする重合体から形成さ
れている。本発明方法の実施に際し、上記熱膨張性マイ
クロカプセルは、ポリ塩化ビニルのペーストレジンの重
量に対して40部以下、さらに好ましくは20部以下配
合することが望ましい。
【0014】上記のメカニカル発泡手法による場合のエ
アーの吹き込み量、あるいはケミカル発泡手法による場
合のマイクロカプセル等の膨張剤、熱分解型化学発泡剤
の配合量は、製品シートの装飾層の所望の発泡度に応じ
て適宜調整すればよい。また、マイクロカプセルや熱分
解型化学発泡剤としては、エマルジョンによる各種の層
を発泡させる際に使用される通常のものを使用すること
ができる。
【0015】但し、メカニカル発泡の場合には、塗布時
に気泡が破れ集合した気泡ができたり、発泡時に外部に
ガスが逃げたりして所望の発泡ができないことがあり、
熱分解型化学発泡剤使用の発泡の場合には、充分な発泡
倍率のものを得るためには、200℃以上の高温の雰囲
気下に発泡性装飾シートをさらさなければならず、従っ
て使用樹脂の熱変色が発生することがあり、黄変すると
いう懸念がある。
【0016】この点、マイクロカプセルに代表される熱
膨張型の発泡剤を使用したものは、140〜200℃の
温度でも充分な発泡倍率を確保できるため、黄変の点で
も、また均一な発泡状態を得る上でも有利であり、好ま
しいものといえる。なお、本発明においては、発泡の際
に、このマイクロカプセル等の熱膨張型発泡剤の単独使
用に限定されるものではなく、目的に応じて、熱分解型
化学発泡剤との併用も勿論可能である。
【0017】さらに、本発明では、上記の混合エマルジ
ョン中に、上記のマイクロカプセルや熱分解型化学発泡
剤の他に、スクリーン印刷適性改良剤(本発明のエマル
ジョンをスクリーン印刷技法により、本発明の装飾シー
トの基材《詳細は後述する》に塗布する際の印刷適性を
良好にする作用をなす)、乾燥遅延剤(塗布されたエマ
ルジョンの表面部分のみが早く乾燥され、表面にいわゆ
る皮が形成されるのを防止する作用をなす)、増粘剤、
充填剤、消泡剤、顔料、難燃剤、防カビ剤等の添加剤を
配合することもできる。
【0018】スクリーン印刷する場合には、スクリーン
印刷適性改良剤としては、乳化ターペン(ターペンと水
と乳化剤とからなる)等が使用でき、配合割合は、上記
の混合エマルジョン100重量部に対して15〜50重
量部とすることが好ましく、より好ましくは25〜35
重量部である。
【0019】乾燥遅延剤としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等
が使用でき、ポリエチレングリコールは常温で液状のも
のが好ましい。乾燥遅延剤の配合割合は、上記の混合エ
マルジョン100重量部に対して2〜10重量部とする
ことが好ましい。
【0020】増粘剤としては、ポリアクリル酸ソーダ、
カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエ
チルセルロース(HEC)等の、エマルジョンの増粘剤
として通常使用されているものが使用できる。増粘剤の
配合割合は、上記の混合エマルジョンを必要な粘度に調
整することができる割合とすればよい。
【0021】充填剤としては、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム
等の、一般にエマルジョンの充填剤として使用されてい
るものを使用することができる。充填剤の配合割合は、
上記の混合エマルジョン100重量部に対して0〜50
重量部とすることが好ましく、より好ましくは10〜4
0重量部である。
【0022】消泡剤としては、一般にエマルジョンの消
泡剤として使用されているものを使用することができ、
その配合割合は、上記の混合エマルジョン100重量部
に対して0.01〜1.5重量部とすることが好まし
い。
【0023】顔料としても、一般にエマルジョンの顔料
として使用されている有機、無機いずれの顔料をも使用
することができ、その配合割合は、装飾層の所望の色に
応じて適宜調整することができる。
【0024】難燃剤としては、ハロゲン化リン酸エステ
ル等のハロゲン系難燃剤や、三酸化アンチモン、ホウ酸
亜鉛、第3リン酸マグネシウム、亜リン酸マグネシウ
ム、スルファミン酸グアニジン、チオ尿素、リン酸グア
ニジン等の非ハロゲン系難燃剤が使用できるが、好まし
くは非ハロゲン系難燃剤である。
【0025】防カビ剤としては、10,10′−オキシ
ビスフェノキシアルシン、N−(フルオロジクロロメチ
ルチオ)−フタルイミド、2−(4−チアゾール)ベン
ゾイミダゾール、N−トリクロロメチルメルカプト−4
−シクロヘキサン−1,2−ジカルボキシイミド、2,
4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリル等の有機
系防カビ剤、メタホウ酸バリウム等の無機系防カビ剤が
使用できる。
【0026】以上の混合エマルジョンにより装飾層が形
成される基材としては、裏打紙、合成樹脂シート、織
布、不織布、編布等の従来の合成樹脂シートの基材とし
て使用されている基材を使用することができる。なお、
上記の裏打紙としては、予めエンボス加工等により凹凸
意匠を施したエンボス裏打紙を使用することもできる。
【0027】基材が通常のパルプ等を使用した裏打紙の
場合、該裏打紙がエマルジョンの水分を吸収して、裏打
紙の不均一な膨張、裏打紙を構成する繊維の不均一な伸
縮等が生じ、装飾シート全体では言わゆる波打ち現象が
発生してしまう場合が多い。このような場合には、本発
明者による提案の特願平2−248082号において開
示した技術を応用し、上記のような裏打紙の少なくとも
装飾層が形成される面側に、無機質粉体を主成分とする
被覆層を形成したものを使用することが好ましい。
【0028】この無機質粉体としては、水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン、二酸化珪素、
珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレ
ー等が使用できる。これらの無機質粉体は、カゼイン、
澱粉、あるいはアクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリビニルアルコール
(PVA)、メラミン樹脂等の合成樹脂等のバインダー
にて塗料化されて使用される。この塗料も、エマルジョ
ンタイプ、溶剤タイプのいずれでもよいが、雰囲気(大
気)汚染防止の観点からは、エマルジョンタイプが望ま
しい。
【0029】上記の塗料の裏打紙への塗工手段は、ドク
ターナイフコーター、ロールコーター、エアーコーター
等の一般的な塗工手段が採用され、塗工時期は、製紙直
後でも、製紙後に別工程で行ってもよいし、装飾層形成
直前(但し、装飾層の形成は、被覆層の乾燥後に行う)
に行ってもよい。
【0030】そして、上記の混合エマルジョンによる装
飾層の形成手段は、上記の裏打紙への無機質粉体を主体
とする被覆層の塗工手段と同様のドクターナイフコータ
ー、ロールコーター、エアーナイフコーター等の一般的
な塗工手段の他に、グラビアプリント、ロータリースク
リーンプリント等の印刷手段が採用できる。このグラビ
アプリントやロータリースクリーンプリント等の印刷手
段による場合は、基材の全面あるいは部分的に装飾層を
形成することができる。
【0031】このようにして塗工またはプリントされた
混合エマルジョンによる層は、乾燥されて装飾層とな
る。このときの乾燥条件は、100〜130℃で、10
秒〜5分程度で充分である。必要に応じて、この装飾層
上に、模様層をプリントすることもできる。また、前述
のケミカル発泡手法により装飾層を発泡層とする場合
は、この乾燥後に、使用する発泡材料に適した条件によ
る加熱処理を行う。例えば、マイクロカプセルを混合し
ている場合は、160〜190℃で、30〜90秒程度
の保持が必要となり、熱分解型化学発泡剤を混合してい
る場合は、該発泡剤が分解する温度と保持時間が必要と
なる。
【0032】上記の装飾層は、単層で形成してもよい
し、複数層で形成してもよい。複数層の場合には、発泡
層と非発泡層との組み合わせとすることもできる。ま
た、以上のようにして形成される装飾層の表面には、必
要に応じて、艶消しや艶出し等の光沢調整、あるいは防
汚性付与、表面強度アップ等のための種々の表面処理を
施すこともできる。
【0033】この表面処理は、表面処理剤を塗布乾燥さ
せて表面処理層を形成するか、各種フィルムをラミネー
トする等により行う。表面処理剤としては、アクリル系
樹脂、ウレタン系樹脂等を主成分とする水系、溶剤系の
いずれをも使用することができるが、雰囲気(大気)汚
染防止の観点から水系のものが好ましい。また、ラミネ
ートするフィルムとしては、アクリル樹脂系フィルム、
ポリエステル樹脂系フィルム、オレフィン樹脂系フィル
ム(エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムやエチレン
−ビニルアルコール共重合体フィルム等も含む)、フッ
素系樹脂フィルム等の塩化ビニル樹脂以外の樹脂からな
るフィルムであれば、いずれのものも使用できる。
【0034】ラミネートは、接着剤を使用しない熱ラミ
ネートでもよいし、接着剤を使用する接着ラミネートで
あってもよい。接着ラミネートに使用される接着剤とし
ては、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等の任意の
接着剤が使用でき、水系接着剤でもよいし、溶剤系接着
剤でもよく、フィルムを形成する樹脂と相溶性を有する
接着剤を使用するのが好ましい。また、接着剤は、ラミ
ネートするフィルム側に塗布して接着するのが好まし
い。
【0035】フィルムは、後述するメカニカル手段によ
りエンボスする前にラミネートするか、該エンボスと同
時にラミネートすることもできる。ラミネートするフィ
ルムは、厚みが10〜100μmのものが使用できる
が、好ましくは10〜50μmである。10μm未満で
は、フィルムが薄すぎて、作業性が悪くなるばかりでな
く、ラミネート時にシワが入り易くなり、好ましくな
い。逆に、100μmを超えると、フィルムが厚くなり
すぎて、コスト高になるので好ましくない。
【0036】さらに、凹凸意匠の付与は、上記のメカニ
カル発泡やケミカル発泡によるエンボス手段にて、装飾
層の形成と同時に行うことができる外、エンボスロール
等の機械的なエンボス手段にて、上記の装飾層形成後に
行うこともできる。
【0037】
【作用】本発明では、混合エマルジョン中のアクリル系
樹脂(あるいはアクリル系エマルジョン)とエチレン−
酢酸ビニル系樹脂(あるいはエチレン−酢酸ビニル系エ
マルジョン)との相乗作用により、次のような作用を発
現する。 (1)良好なエンボス性を示すため、エンボス加工によ
りシャープな凹凸模様の形成を実現する。 (2)良好な製膜(層)性(塗布ないし印刷適性)を示
すため、カスレ等のない良好な装飾層の形成を容易に実
現する。 (3)優れた耐黄変性を示すため、顔料の発色性が良好
となる。 (4)充分な柔軟性を示す。 (5)これら(1)〜(4)により、充分実用に供し得
る壁紙、その他各種の装飾シートを提供することができ
る。
【0038】
【実施例】
実施例1 表1に示す組成の配合物をミキサーにて攪拌混合し、攪
拌時に巻き込んだエアーを真空脱泡し、加熱膨張性の混
合エマルジョンを調製した。
【0039】
【表1】
【0040】一方、坪量100g/mの裏打紙(特種
製紙(株)製商品名“TT−100C”)の装飾層形成
面(無機質粉体主成分の層が形成された面)側に、上記
の加熱膨張性混合エマルジョンを、乾燥後厚みが0.1
mmとなるように、ドクターナイフで塗布し、130℃
で2分間加熱乾燥して膨張性の装飾層を形成した。次い
で、これを180℃で70秒間加熱処理して、上記装飾
層中のマイクロカプセルを膨張させ、発泡した装飾層と
するとともに、該加熱処理の直後に冷エンボスロールに
てエンボスして凹凸模様を形成し、本発明シートを得
た。
【0041】得られた本発明シートは、発泡倍率が4.
5倍で、加熱変色はなく、凹凸模様がシャープであり、
表面触感がドライで、しかも装飾層は充分柔軟であり、
壁紙として好ましいものであった。
【0042】実施例2 実施例1と同じ条件で膨張性の装飾層を形成した後、こ
れを180℃で70秒間加熱処理して、該装飾層中のマ
イクロカプセルを膨張させるとともに、厚み15μmの
エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(クラレ
(株)製商品名“エバール”使用)を、冷エンボスロー
ルに沿わせて該エンボスロールとバックアップロールに
て熱ラミネートし、同時にエンボスして凹凸模様を形成
した。
【0043】得られた本発明シートは、実施例1で得ら
れた本発明シートと同様の発泡倍率を有し、加熱変色も
なく、凹凸模様がよりシャープであり、表面触感がドラ
イで、しかも装飾層は充分柔軟であり、壁紙として好ま
しいものであると同時に、フィルムラミネートによる表
面処理層が形成されているため、耐スクラッチ性、耐久
性、防汚性にも優れ、実施例1で得られた本発明シート
よりも、さらに壁紙として好ましいものである。
【0044】実施例3 実施例1の表1に示した組成配合物のうち、アクリル酸
エステル−メチルメタクリレート共重合体/エチレン含
有量70重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマル
ジョンを、アクリル酸エステル−メチルメタクリレート
共重合体/エチレン−酢酸ビニル共重合体=30/70
重量%(固形分55重量%とすること、および加熱膨張
性混合エマルジョンのドクターナイフによる塗布厚みを
乾燥後厚みで0.12mmとすること以外は、実施例1
と同様にして、膨張性の装飾層を形成した。
【0045】この装飾層の表面に、アクリル系表面処理
剤をグラビアコーターにて乾燥後厚みで平均3μmで塗
布し、130℃で1分間乾燥した。次いで、これを実施
例1と同様の条件で、加熱処理して装飾中のマイクロカ
プセルを膨張させるとともに、エンボスして凹凸模様を
形成し、本発明シートを得た。
【0046】得られた本発明シートは、実施例1で得ら
れた本発明シートと同様、発泡倍率が4.5倍で、加熱
変色はなく、凹凸模様がシャープであり、表面触感がド
ライで、しかも装飾層は充分柔軟であり、壁紙として好
ましいものであると同時に、表面処理層が形成されてい
るため、耐スクラッチ性、防汚性にも優れ、実施例1で
得られた本発明シートよりも、さらに壁紙として好まし
いものである。
【0047】比較例 組成を表2に示すものとする以外は、実施例1と同様に
して加熱膨張性のエマルジョンを調製した。
【0048】
【表2】
【0049】上記のエマルジョンを使用すること、およ
び該エマルジョンのドクターナイフによる塗布厚みを乾
燥後厚みで0.12mmとすること以外は、実施例1と
同様にして、膨張性の装飾層を形成した。
【0050】これを180℃で70秒間加熱処理して、
上記装飾層中のマイクロカプセルを膨張させるともに、
該加熱処理の直後に冷エンボスロールにてエンボスして
凹凸模様を形成し、比較シートを得た。
【0051】得られた比較シートは、発泡倍率は実施例
1,2で得られた本発明シートより低い4.0倍で、柔
軟性も良好であったが、加熱黄変が認められるのみなら
ず、エンボスがシャープに入らず、しかも表面触感がや
やウェット感(粘性)が強く、壁紙としては高級感を欠
くものであった。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明では、混合
エマルジョンを使用するため、良好なエンボス性、製膜
(層)性(塗布ないし印刷適性)、発泡性を示し、エン
ボス加工によるシャープな凹凸模様の形成、良好な装飾
層の形成を容易に実現する上、柔軟性にも優れたものと
なる。また、混合エマルジョンによる装飾層は、優れた
耐黄変性を示すため、顔料の発色性も良好となり、実用
上極めて有益な壁紙、その他各種の装飾シートを提供す
ることができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系樹脂およびエチレン−酢酸ビ
    ニル系樹脂を含むエマルジョンよりなる装飾層が形成さ
    れてなることを特徴とする装飾シート。
  2. 【請求項2】 アクリル系樹脂およびエチレン−酢酸ビ
    ニル系樹脂を含むエマルジョンおよび膨張剤よりなる発
    泡装飾層が形成されてなることを特徴とする装飾シー
    ト。
  3. 【請求項3】 アクリル系樹脂およびエチレン−酢酸ビ
    ニル系樹脂を含むエマルジョン中のアクリル系樹脂とエ
    チレン−酢酸ビニル系樹脂との混合割合が、アクリル系
    樹脂20〜80重量%、エチレン−酢酸ビニル系樹脂8
    0〜20重量%であることを特徴とする請求項1〜4に
    記載の装飾シート。
  4. 【請求項4】 膨張剤が、熱膨張剤を含有させたマイク
    ロカプセルであることを特徴とする請求項2,3に記載
    の装飾シート。
  5. 【請求項5】 基材と装飾層との間に、無機質粉体を主
    体とする被覆層が形成されてなることを特徴とする請求
    項1〜4に記載の装飾シート。
  6. 【請求項6】 装飾層上に、フィルムラミネートまたは
    表面処理剤による表面処理層が形成されてなることを特
    徴とする請求項1〜5に記載の装飾シート。
  7. 【請求項7】 基材に、アクリル系樹脂およびエチレン
    −酢酸ビニル系樹脂を含むエマルジョンと膨張剤よりな
    るエマルジョン組成物をコーティング法により塗布し、
    乾燥した後、この表面に模様層をプリントし、次いで加
    熱発泡させ、エンボスすることを特徴とする装飾シート
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 基材に、アクリル系樹脂およびエチレン
    −酢酸ビニル系樹脂を含むエマルジョンと膨張剤よりな
    るエマルジョン組成物をロータリースクリーン法により
    全面または部分的に塗布し、乾燥した後、加熱発泡させ
    ることを特徴とする装飾シートの製造方法。
  9. 【請求項9】 基材に、アクリル系樹脂およびエチレン
    −酢酸ビニル系樹脂を含むエマルジョン組成物をコーテ
    ィング法またはロータリースクリーン法により全面また
    は部分的に塗布し、乾燥した後、さらにアクリル系樹脂
    およびエチレン−酢酸ビニル系樹脂を含むエマルジョン
    組成物をロータリースクリーン法により全面または部分
    的に塗布し、乾燥し、次いで表面処理することを特徴と
    する装飾シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 基材に、エマルジョン組成物を塗布す
    るに先立って、無機質粉体を含む塗料をコーティング法
    により塗布し、乾燥することを特徴とする請求項7〜9
    に記載の装飾シートの製造方法。
  11. 【請求項11】 エマルジョン組成物が膨張剤を含むも
    のであって、表面処理を施した後に加熱発泡させること
    を特徴とする請求項9に記載の装飾シートの製造方法。
  12. 【請求項12】 エマルジョン組成物の一方が膨張剤を
    含み、他方が膨張剤を含まないものであることを特徴と
    する請求項9に記載の装飾シートの製造方法。
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