JPH0645200A - 固体電解コンデンサ - Google Patents
固体電解コンデンサInfo
- Publication number
- JPH0645200A JPH0645200A JP4218576A JP21857692A JPH0645200A JP H0645200 A JPH0645200 A JP H0645200A JP 4218576 A JP4218576 A JP 4218576A JP 21857692 A JP21857692 A JP 21857692A JP H0645200 A JPH0645200 A JP H0645200A
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- JP
- Japan
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- oxide film
- layer
- anode body
- film layer
- electrolytic capacitor
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- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 安定した電気的特性を有する固体電解コンデ
ンサを提供する。 【構成】 誘電体となる酸化皮膜層2と、酸化皮膜層2
の表面に生成したポリアニリン膜及びこのポリアニリン
膜上に電解重合により生成したポリピロール膜からなる
少なくとも複数の電解質層3a、3bと、カーボンペー
ストおよび/または銀ペーストからなる導電層4とを、
陽極体1の表面に順次生成した。酸化皮膜層2の微細な
エッチングピット内であっても電解質層3aが覆い、綿
密な表面状態を実現する。
ンサを提供する。 【構成】 誘電体となる酸化皮膜層2と、酸化皮膜層2
の表面に生成したポリアニリン膜及びこのポリアニリン
膜上に電解重合により生成したポリピロール膜からなる
少なくとも複数の電解質層3a、3bと、カーボンペー
ストおよび/または銀ペーストからなる導電層4とを、
陽極体1の表面に順次生成した。酸化皮膜層2の微細な
エッチングピット内であっても電解質層3aが覆い、綿
密な表面状態を実現する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固体電解コンデンサ
に関し、特に有機導電性化合物を電解質に利用した固体
電解コンデンサにかかる。
に関し、特に有機導電性化合物を電解質に利用した固体
電解コンデンサにかかる。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、プリント基板
への実装の効率化等の要請から電子部品のチップ化が進
められている。これに伴い、電解コンデンサのチップ
化、低背化の要請が高まっている。また、電子機器の多
様化から電解コンデンサに対して様々な特性が要求され
るようになっている。
への実装の効率化等の要請から電子部品のチップ化が進
められている。これに伴い、電解コンデンサのチップ
化、低背化の要請が高まっている。また、電子機器の多
様化から電解コンデンサに対して様々な特性が要求され
るようになっている。
【0003】固体電解コンデンサにおいては、二酸化マ
ンガン等の金属酸化物半導体からなる固体電解質以外
に、テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、ポリピロ
ール、ポリアニリン等の有機導電性化合物を固体電解コ
ンデンサに応用したものが提案されている。これらの有
機導電性化合物を使用した固体電解コンデンサは、二酸
化マンガン等と比較して電導度が高いことから、他の電
解コンデンサと比較してESR特性が改善されている。
更にポリピロール、ポリアニリン等は電解質がポリマー
化しているため、耐熱性にも優れ、チップ化に最適とも
言われている。
ンガン等の金属酸化物半導体からなる固体電解質以外
に、テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、ポリピロ
ール、ポリアニリン等の有機導電性化合物を固体電解コ
ンデンサに応用したものが提案されている。これらの有
機導電性化合物を使用した固体電解コンデンサは、二酸
化マンガン等と比較して電導度が高いことから、他の電
解コンデンサと比較してESR特性が改善されている。
更にポリピロール、ポリアニリン等は電解質がポリマー
化しているため、耐熱性にも優れ、チップ化に最適とも
言われている。
【0004】ポリピロール等のポリマーからなる電解質
層は、例えば、酸化剤を含有するピロール溶液中に陽極
体を浸漬し、この溶液中での重合反応により生成された
ポリピロールを陽極体の表面に形成したのち(化学重
合)、更にピロールを溶解した電解液中に浸漬しつつ電
圧を印加して(電解重合)生成している。
層は、例えば、酸化剤を含有するピロール溶液中に陽極
体を浸漬し、この溶液中での重合反応により生成された
ポリピロールを陽極体の表面に形成したのち(化学重
合)、更にピロールを溶解した電解液中に浸漬しつつ電
圧を印加して(電解重合)生成している。
【0005】このような、化学重合と電解重合という複
数の重合工程によってポリピロール膜を生成しているの
は、化学重合によるポリピロール膜は非常に脆弱であ
り、かつ皮膜としての定着性に欠けており、その表面状
態も均一ではなかったことがその理由となっている。ま
た、電解重合では、ピロール溶液中において皮膜を生成
すべき対象物に通電させる必要があるが、陽極体の表面
には絶縁体である酸化皮膜層が形成されているため、電
解重合だけでポリピロール膜を生成することも困難であ
った。そこで、化学重合によるポリピロール膜を生成
し、このポリピロール膜に通電することにより強固で定
着性に優れた電解重合によるポリピロール膜を生成して
いる。
数の重合工程によってポリピロール膜を生成しているの
は、化学重合によるポリピロール膜は非常に脆弱であ
り、かつ皮膜としての定着性に欠けており、その表面状
態も均一ではなかったことがその理由となっている。ま
た、電解重合では、ピロール溶液中において皮膜を生成
すべき対象物に通電させる必要があるが、陽極体の表面
には絶縁体である酸化皮膜層が形成されているため、電
解重合だけでポリピロール膜を生成することも困難であ
った。そこで、化学重合によるポリピロール膜を生成
し、このポリピロール膜に通電することにより強固で定
着性に優れた電解重合によるポリピロール膜を生成して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有機固
体電解質を用いて小形の固体電解コンデンサ、例えばチ
ップ形の固体電解コンデンサを製造する場合、陽極体の
外観寸法も縮小せざるを得なくなる。特にポリピロール
を使用していることから、耐湿性を維持するためにある
程度の外装樹脂の厚さが必要となり、そのぶん陽極体が
小さくなる。そのため、陽極体の表面積が縮小し、大容
量の固体電解コンデンサを実現することが困難となる。
そこで、アルミニウム等からなる陽極体の表面積を粗面
化するエッチング倍率を上げ、エッチングピットを更に
微細にして陽極体の表面積を拡大する必要が出てきた。
体電解質を用いて小形の固体電解コンデンサ、例えばチ
ップ形の固体電解コンデンサを製造する場合、陽極体の
外観寸法も縮小せざるを得なくなる。特にポリピロール
を使用していることから、耐湿性を維持するためにある
程度の外装樹脂の厚さが必要となり、そのぶん陽極体が
小さくなる。そのため、陽極体の表面積が縮小し、大容
量の固体電解コンデンサを実現することが困難となる。
そこで、アルミニウム等からなる陽極体の表面積を粗面
化するエッチング倍率を上げ、エッチングピットを更に
微細にして陽極体の表面積を拡大する必要が出てきた。
【0007】ところが、エッチング倍率を上げて、微細
なエッチングピットを形成した場合、前記のような化学
重合によるポリピロール膜が酸化皮膜層上に充分に密着
しないことが判明した。すなわち、高倍率のエッチング
処理を施した陽極体に酸化皮膜層、電解質層及び導電層
を順次生成し、その電気的特性を測定すると、漏れ電流
が増加する傾向が見られたほか、耐電圧が著しく低下し
た。これは、化学重合によって連鎖したポリピロール
が、エッチングピットが微細になるにしたがってピット
内部に入り込みにくくなり、結果として電解質層と酸化
皮膜層との間に隙間が生じるためと推定される。
なエッチングピットを形成した場合、前記のような化学
重合によるポリピロール膜が酸化皮膜層上に充分に密着
しないことが判明した。すなわち、高倍率のエッチング
処理を施した陽極体に酸化皮膜層、電解質層及び導電層
を順次生成し、その電気的特性を測定すると、漏れ電流
が増加する傾向が見られたほか、耐電圧が著しく低下し
た。これは、化学重合によって連鎖したポリピロール
が、エッチングピットが微細になるにしたがってピット
内部に入り込みにくくなり、結果として電解質層と酸化
皮膜層との間に隙間が生じるためと推定される。
【0008】すなわち、電解質層と酸化皮膜層との間に
隙間が生じることで、酸化皮膜層の破損部分の修復が行
なわれないことになり、漏れ電流の増加を招くことにな
る。また、ポリピロール膜との隙間に酸化皮膜層の破損
がない場合であっても、表面が覆われていないことか
ら、耐電圧特性が低下してしまう不都合があった。
隙間が生じることで、酸化皮膜層の破損部分の修復が行
なわれないことになり、漏れ電流の増加を招くことにな
る。また、ポリピロール膜との隙間に酸化皮膜層の破損
がない場合であっても、表面が覆われていないことか
ら、耐電圧特性が低下してしまう不都合があった。
【0009】この発明の目的は、上記のような状態に鑑
み、安定した電気的特性を有する固体電解コンデンサを
提供することにある。
み、安定した電気的特性を有する固体電解コンデンサを
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、有機固体電
解質を用いた固体電解コンデンサにおいて、誘電体とな
る酸化皮膜層と、酸化皮膜層の表面に生成したポリアニ
リン膜及びこのポリアニリン膜上に電解重合により生成
したポリピロール膜からなる少なくとも複数の電解質層
と、カーボンペーストおよび/または銀ペーストからな
る導電層とを、陽極体の表面に順次生成したことを特徴
としている。
解質を用いた固体電解コンデンサにおいて、誘電体とな
る酸化皮膜層と、酸化皮膜層の表面に生成したポリアニ
リン膜及びこのポリアニリン膜上に電解重合により生成
したポリピロール膜からなる少なくとも複数の電解質層
と、カーボンペーストおよび/または銀ペーストからな
る導電層とを、陽極体の表面に順次生成したことを特徴
としている。
【0011】この発明において陽極体は、アルミニウ
ム、タンタル等の弁作用金属からなり、その形状は板状
あるいは箔状のいずれであってもよいが、その表面には
予めエッチング処理が施されている。また、この発明に
よる固体電解コンデンサにおいて、酸化皮膜層上に生成
するポリアニリン膜は、N−メチルピロリドンに溶解し
た5〜20%のポリアニリン溶液を陽極体の表面に塗布
し、乾燥処理を施したのち、0.1〜1mol/lの過
硫酸アンモン及び0.5〜3mol/lの濃度のP−ト
ルエンスルホン酸の水溶液からなる酸化剤溶液に10〜
20分浸漬して生成すると好適である。また、ポリピロ
ール膜は、0.05〜0.5mol/lのピロールを
0.01〜0.1mol/lのP−トルエンスルホン酸
テトラエチルアンモニウム/アセトニトリルに溶解した
溶液中に陽極体を浸漬し、所望箇所に例えば針状の電極
を配置して0.5〜3mAの電流を1〜2時間印加して
生成すると好適である。
ム、タンタル等の弁作用金属からなり、その形状は板状
あるいは箔状のいずれであってもよいが、その表面には
予めエッチング処理が施されている。また、この発明に
よる固体電解コンデンサにおいて、酸化皮膜層上に生成
するポリアニリン膜は、N−メチルピロリドンに溶解し
た5〜20%のポリアニリン溶液を陽極体の表面に塗布
し、乾燥処理を施したのち、0.1〜1mol/lの過
硫酸アンモン及び0.5〜3mol/lの濃度のP−ト
ルエンスルホン酸の水溶液からなる酸化剤溶液に10〜
20分浸漬して生成すると好適である。また、ポリピロ
ール膜は、0.05〜0.5mol/lのピロールを
0.01〜0.1mol/lのP−トルエンスルホン酸
テトラエチルアンモニウム/アセトニトリルに溶解した
溶液中に陽極体を浸漬し、所望箇所に例えば針状の電極
を配置して0.5〜3mAの電流を1〜2時間印加して
生成すると好適である。
【0012】
【作用】この発明による固体電解コンデンサでは、図面
に示すように、酸化皮膜層2が形成された陽極体1の表
面に、ポリアニリン膜からなる電解質層3aが生成さ
れ、更にこの電解質層3aの表面に電解重合により生成
されたポリピロール膜からなる電解質層3bが形成され
ている。そして、ポリアニリン膜は、ポリアニリン溶液
を陽極体1の表面に塗布したのち、溶媒を除去すること
で生成されるため、微細なエッチングピット内にも形成
されることになり、その表面状態が均一かつ綿密にな
る。
に示すように、酸化皮膜層2が形成された陽極体1の表
面に、ポリアニリン膜からなる電解質層3aが生成さ
れ、更にこの電解質層3aの表面に電解重合により生成
されたポリピロール膜からなる電解質層3bが形成され
ている。そして、ポリアニリン膜は、ポリアニリン溶液
を陽極体1の表面に塗布したのち、溶媒を除去すること
で生成されるため、微細なエッチングピット内にも形成
されることになり、その表面状態が均一かつ綿密にな
る。
【0013】このように、陽極体1の酸化皮膜層2の表
面に、均一で綿密な電解質層3aを生成することによ
り、酸化皮膜層2の破損が抑制され、またこの電解質層
3a上に生成されるポリピロール膜(電解質層3b)と
ともに、破損した酸化皮膜層2を修復することが容易に
なる。
面に、均一で綿密な電解質層3aを生成することによ
り、酸化皮膜層2の破損が抑制され、またこの電解質層
3a上に生成されるポリピロール膜(電解質層3b)と
ともに、破損した酸化皮膜層2を修復することが容易に
なる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面にしたがい説
明する。図1は、この発明の実施例による固体電解コン
デンサの概念構造を示す断面図、図2は実施例の固体電
解コンデンサを製造する工程を示す説明図である。
明する。図1は、この発明の実施例による固体電解コン
デンサの概念構造を示す断面図、図2は実施例の固体電
解コンデンサを製造する工程を示す説明図である。
【0015】陽極体1は、平板状のアルミニウムからな
り、その表面はエッチング処理により粗面化されてい
る。そして、図2(A)に示したように、粗面化された
表面に化成処理を施して酸化皮膜層2を形成している。
この酸化皮膜層2は、アルミニウムの表層が酸化したも
ので、コンデンサの誘電体となる。なお、この実施例で
は陽極体1としてアルミニウムからなる平板を用いた
が、アルミニウム箔を用いてもよい。その場合も、表面
に粗面化処理を施したのち酸化皮膜層を形成することに
なる。
り、その表面はエッチング処理により粗面化されてい
る。そして、図2(A)に示したように、粗面化された
表面に化成処理を施して酸化皮膜層2を形成している。
この酸化皮膜層2は、アルミニウムの表層が酸化したも
ので、コンデンサの誘電体となる。なお、この実施例で
は陽極体1としてアルミニウムからなる平板を用いた
が、アルミニウム箔を用いてもよい。その場合も、表面
に粗面化処理を施したのち酸化皮膜層を形成することに
なる。
【0016】酸化皮膜層2が形成された陽極体1の表面
には、ポリアニリン膜からなる電解質層3aが生成され
ている。この電解質層3aは、N−メチルピロリドンに
溶解した10%の濃度のポリアニリンを、例えばスクリ
ーン印刷等の手段で陽極体1の表面に塗布し、乾燥処理
を施した後、0.3mol/lの濃度の過硫酸アンモン
及び1mol/lのパラトルエンスルホン酸水溶液から
なる酸化剤溶液に15分浸漬してドーピングして生成し
ている。
には、ポリアニリン膜からなる電解質層3aが生成され
ている。この電解質層3aは、N−メチルピロリドンに
溶解した10%の濃度のポリアニリンを、例えばスクリ
ーン印刷等の手段で陽極体1の表面に塗布し、乾燥処理
を施した後、0.3mol/lの濃度の過硫酸アンモン
及び1mol/lのパラトルエンスルホン酸水溶液から
なる酸化剤溶液に15分浸漬してドーピングして生成し
ている。
【0017】そして、この電解質層3aの表面には、ポ
リピロール膜からなる電解質層3bが生成されている。
電解質層3bは、電解重合により生成されており、この
実施例では、0.2mol/lのピロールを0.05m
ol/lのP−トルエンスルホン酸テトラエチルアンモ
ニウム/アセトニトリルに溶解した溶液中に、陽極体1
を浸漬し、所望箇所に、図2に示したように、例えば針
状のステンレスワイヤからなる電極8を配置して1mA
の電流を60分印加したのち、乾燥処理を施して生成し
た。
リピロール膜からなる電解質層3bが生成されている。
電解質層3bは、電解重合により生成されており、この
実施例では、0.2mol/lのピロールを0.05m
ol/lのP−トルエンスルホン酸テトラエチルアンモ
ニウム/アセトニトリルに溶解した溶液中に、陽極体1
を浸漬し、所望箇所に、図2に示したように、例えば針
状のステンレスワイヤからなる電極8を配置して1mA
の電流を60分印加したのち、乾燥処理を施して生成し
た。
【00018】以上のようなポリアニリン膜とポリピロ
ール膜とからなる電解質層3a、3bを、図1に示した
ように、陽極体1の両面に生成するとともに、電解質層
3の表面には、コンデンサの陰極引出し手段となるカー
ボンペーストまたは銀ペースト、あるいはこれらの二層
からなる導電層4を配置した。そして、陽極体1の両端
には、両極電極を外部に導出するキャップ状の外部端子
6が、導電性の接着剤5によって接続され、陽極体1の
周囲と共に外装樹脂7によって覆われている。
ール膜とからなる電解質層3a、3bを、図1に示した
ように、陽極体1の両面に生成するとともに、電解質層
3の表面には、コンデンサの陰極引出し手段となるカー
ボンペーストまたは銀ペースト、あるいはこれらの二層
からなる導電層4を配置した。そして、陽極体1の両端
には、両極電極を外部に導出するキャップ状の外部端子
6が、導電性の接着剤5によって接続され、陽極体1の
周囲と共に外装樹脂7によって覆われている。
【0019】前記のように、化学重合による生成された
ポリピロール膜は、一般的にその表面状態が粗く、均一
な皮膜を生成することは困難である。特に高倍率のエッ
チング処理を施して微細なエッチングピットを設けた陽
極体1では、そのエッチングピット内にポリピロール膜
を生成することは困難である。しかしながら、この実施
例によれば、少なくとも陽極体1の表面に形成された酸
化皮膜層2には、ポリアニリン溶液の溶媒を除去して生
成したポリアニリンからなる電解質層3aによって綿密
に、隙間なく覆われる。そのため、この実施例による固
体電解コンデンサでは、電解質層3aで覆われた酸化皮
膜層2の破損が少なくなるとともに、酸化皮膜層2の破
損部分を修復する再化成工程が簡略になって、漏れ電流
特性が向上する。
ポリピロール膜は、一般的にその表面状態が粗く、均一
な皮膜を生成することは困難である。特に高倍率のエッ
チング処理を施して微細なエッチングピットを設けた陽
極体1では、そのエッチングピット内にポリピロール膜
を生成することは困難である。しかしながら、この実施
例によれば、少なくとも陽極体1の表面に形成された酸
化皮膜層2には、ポリアニリン溶液の溶媒を除去して生
成したポリアニリンからなる電解質層3aによって綿密
に、隙間なく覆われる。そのため、この実施例による固
体電解コンデンサでは、電解質層3aで覆われた酸化皮
膜層2の破損が少なくなるとともに、酸化皮膜層2の破
損部分を修復する再化成工程が簡略になって、漏れ電流
特性が向上する。
【0020】次に、従来の固体電解コンデンサとの電気
的特性の比較を行なう。比較例として、先の実施例にお
いて用いたものと同じように、表面に酸化皮膜層が形成
された陽極体を用意した。そして、この陽極体の表面
に、化学重合によるポリピール膜を生成するとともに、
その表面に電解重合によるポリピロール膜を生成する。
ポリピロール膜の化学重合は、陽極体をピロール溶液に
5分間浸漬し、次いで0.3mol/lの過硫酸アンモ
ン水溶液からなる酸化剤溶液に3分浸漬するとともに乾
燥処理を施して行なった。また、電解重合は、実施例と
同様に行なった。このようにして生成した電解質層の表
面に、カーボンペースト・銀ペーストからなる導電層を
形成して比較例とし、実施例共に静電容量、損失角の正
接及びESR特性を測定した。なお、実施例、比較例共
に定格電圧は10V、定格静電容量は1.5μFとし
た。以下にその結果を示す。
的特性の比較を行なう。比較例として、先の実施例にお
いて用いたものと同じように、表面に酸化皮膜層が形成
された陽極体を用意した。そして、この陽極体の表面
に、化学重合によるポリピール膜を生成するとともに、
その表面に電解重合によるポリピロール膜を生成する。
ポリピロール膜の化学重合は、陽極体をピロール溶液に
5分間浸漬し、次いで0.3mol/lの過硫酸アンモ
ン水溶液からなる酸化剤溶液に3分浸漬するとともに乾
燥処理を施して行なった。また、電解重合は、実施例と
同様に行なった。このようにして生成した電解質層の表
面に、カーボンペースト・銀ペーストからなる導電層を
形成して比較例とし、実施例共に静電容量、損失角の正
接及びESR特性を測定した。なお、実施例、比較例共
に定格電圧は10V、定格静電容量は1.5μFとし
た。以下にその結果を示す。
【0021】 静電容量 損失角の正接 ESR (Cap/μF) (tanδ) (100KHz/Ω) 実施例 1.50 0.010 0.12 比較例 1.48 0.009 0.12
【0022】そして、これの試料についてそれぞれ10
V、16V、25Vの電圧を印加し、その漏れ電流を測
定した。その結果以下に示す。 10V 16V 25V 実施例 0.08μA 0.09μA 0.12μA 比較例 0.08μA 0.15μA 15.3μA
V、16V、25Vの電圧を印加し、その漏れ電流を測
定した。その結果以下に示す。 10V 16V 25V 実施例 0.08μA 0.09μA 0.12μA 比較例 0.08μA 0.15μA 15.3μA
【0023】これらの結果からも明らかなように、この
発明の実施例による固体電解コンデンサは、静電容量、
損失角の正接及びESR等の電気的特性において、従来
例と比較してほぼ同等の電気的特性を示しており、漏れ
電流においては優れた特性を示している。特に、定格電
圧以上の電圧を印加すると、高い耐電圧特性を示して、
陽極体表面の酸化皮膜層と電解質層との密着性が向上し
ていることが理解される。
発明の実施例による固体電解コンデンサは、静電容量、
損失角の正接及びESR等の電気的特性において、従来
例と比較してほぼ同等の電気的特性を示しており、漏れ
電流においては優れた特性を示している。特に、定格電
圧以上の電圧を印加すると、高い耐電圧特性を示して、
陽極体表面の酸化皮膜層と電解質層との密着性が向上し
ていることが理解される。
【0024】
【発明の効果】以上のようにこの発明は、有機固体電解
質を用いた固体電解コンデンサにおいて、誘電体となる
酸化皮膜層と、酸化皮膜層の表面に生成したポリアニリ
ン膜及びこのポリアニリン膜上に電解重合により生成し
たポリピロール膜からなる少なくとも複数の電解質層
と、カーボンペーストおよび/または銀ペーストからな
る導電層とを、陽極体の表面に順次生成したことを特徴
としているので、電解質層と酸化皮膜層との密着性が向
上して酸化皮膜層の破損を抑制し、破損部分の修復が容
易となる。そのため、漏れ電流、耐電圧特性等において
優れた電気的特性を実現することができる。
質を用いた固体電解コンデンサにおいて、誘電体となる
酸化皮膜層と、酸化皮膜層の表面に生成したポリアニリ
ン膜及びこのポリアニリン膜上に電解重合により生成し
たポリピロール膜からなる少なくとも複数の電解質層
と、カーボンペーストおよび/または銀ペーストからな
る導電層とを、陽極体の表面に順次生成したことを特徴
としているので、電解質層と酸化皮膜層との密着性が向
上して酸化皮膜層の破損を抑制し、破損部分の修復が容
易となる。そのため、漏れ電流、耐電圧特性等において
優れた電気的特性を実現することができる。
【図1】この発明の実施例による固体電解コンデンサの
概念構造を示す断面図
概念構造を示す断面図
【図2】実施例の固体電解コンデンサを製造する工程を
示す説明図
示す説明図
1 陽極体 2 酸化皮膜層 3 電解質層 4 導電層 5 接着剤 6 外部端子 7 外装樹脂 8 電極
Claims (1)
- 【請求項1】 誘電体となる酸化皮膜層と、酸化皮膜層
の表面に生成したポリアニリン膜及びこのポリアニリン
膜上に電解重合により生成したポリピロール膜からなる
少なくとも複数の電解質層と、カーボンペーストおよび
/または銀ペーストからなる導電層とを、陽極体の表面
に順次生成した固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4218576A JPH0645200A (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 固体電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4218576A JPH0645200A (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 固体電解コンデンサ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0645200A true JPH0645200A (ja) | 1994-02-18 |
Family
ID=16722115
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4218576A Pending JPH0645200A (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 固体電解コンデンサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0645200A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0913840A1 (en) * | 1997-10-31 | 1999-05-06 | Kemet Electronics Corporation | Doped polyaniline solutions |
| EP0923083A1 (en) * | 1997-12-09 | 1999-06-16 | Kemet Electronics Corporation | Polyaniline solutions with bicyclic terpene solvent |
| US6154358A (en) * | 1997-07-30 | 2000-11-28 | Nec Corporation | Solid electrolytic capacitor using a conducting polymer |
| US6328874B1 (en) | 1998-01-05 | 2001-12-11 | Mcdonnell Douglas Corporation | Anodically formed intrinsically conductive polymer-aluminum oxide composite as a coating on aluminum |
| US7772317B2 (en) | 2005-11-11 | 2010-08-10 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Resin molding material |
-
1992
- 1992-07-24 JP JP4218576A patent/JPH0645200A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6154358A (en) * | 1997-07-30 | 2000-11-28 | Nec Corporation | Solid electrolytic capacitor using a conducting polymer |
| US6210450B1 (en) | 1997-07-30 | 2001-04-03 | Nec Corporation | Method of making solid electrolyte capacitor using a conducting polymer solid electrolytic capacitor using a conducting polymer method of making |
| EP0913840A1 (en) * | 1997-10-31 | 1999-05-06 | Kemet Electronics Corporation | Doped polyaniline solutions |
| EP0923083A1 (en) * | 1997-12-09 | 1999-06-16 | Kemet Electronics Corporation | Polyaniline solutions with bicyclic terpene solvent |
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| US6818118B2 (en) | 1998-01-05 | 2004-11-16 | Mcdonnell Douglas Corporation | Anodically formed intrinsically conductive polymer-aluminum oxide composite as a coating on aluminum |
| US7772317B2 (en) | 2005-11-11 | 2010-08-10 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Resin molding material |
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