JPH0645206A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
- Publication number
- JPH0645206A JPH0645206A JP4215549A JP21554992A JPH0645206A JP H0645206 A JPH0645206 A JP H0645206A JP 4215549 A JP4215549 A JP 4215549A JP 21554992 A JP21554992 A JP 21554992A JP H0645206 A JPH0645206 A JP H0645206A
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- JP
- Japan
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- resin layer
- foil
- hydrophilic resin
- solid electrolytic
- layer
- Prior art date
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- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 漏れ電流不良の低減と耐湿特性の改善を図
る。 【構成】 エッチド箔10をレジスト層12によって陽
極引出し部10aと素子箔部10bとに区画する際、そ
のレジスト層12を親水性樹脂層12aと撥水性樹脂層
12bとから形成する。
る。 【構成】 エッチド箔10をレジスト層12によって陽
極引出し部10aと素子箔部10bとに区画する際、そ
のレジスト層12を親水性樹脂層12aと撥水性樹脂層
12bとから形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体電解コンデンサの製
造方法に関し、さらに詳しく言えば、導電性高分子物質
からなる固体電解質を備えた固体電解コンデンサの製造
方法に関するものである。
造方法に関し、さらに詳しく言えば、導電性高分子物質
からなる固体電解質を備えた固体電解コンデンサの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解コンデンサにおいては、その固
体電解質として導電性高分子物質(例えばポリピロー
ル)を用いることにより、二酸化マンガンなどを固体電
解質とする固体電解コンデンサに比べて等価直列抵抗お
よび漏れ電流をより小さくすることができる。
体電解質として導電性高分子物質(例えばポリピロー
ル)を用いることにより、二酸化マンガンなどを固体電
解質とする固体電解コンデンサに比べて等価直列抵抗お
よび漏れ電流をより小さくすることができる。
【0003】この種の固体電解コンデンサを製造するに
際しては、図5および図6に例示されているように、ま
ず、誘電体酸化皮膜を形成できる金属板、例えば帯状を
なすアルミニウム箔1を用意し、同アルミニウム箔1を
櫛歯状に形成してその片側に複数の突起部2…を連設す
る。
際しては、図5および図6に例示されているように、ま
ず、誘電体酸化皮膜を形成できる金属板、例えば帯状を
なすアルミニウム箔1を用意し、同アルミニウム箔1を
櫛歯状に形成してその片側に複数の突起部2…を連設す
る。
【0004】そして、この各突起部2の基部側にレジス
ト層3を設けて、陽極引出し部1aと素子箔部1bに区
分し、各素子箔部1bに化学重合法により化学酸化重合
膜4を形成する。
ト層3を設けて、陽極引出し部1aと素子箔部1bに区
分し、各素子箔部1bに化学重合法により化学酸化重合
膜4を形成する。
【0005】次に、電解重合液中に浸漬して電解重合法
により同化学酸化重合膜4上に導電性高分子物質よりな
る電解重合膜5を形成する。この場合、電解重合槽6側
が陰極とされ、化学酸化重合膜4には陽極側給電端子7
を接触させて重合電圧を印加する。
により同化学酸化重合膜4上に導電性高分子物質よりな
る電解重合膜5を形成する。この場合、電解重合槽6側
が陰極とされ、化学酸化重合膜4には陽極側給電端子7
を接触させて重合電圧を印加する。
【0006】しかる後、図示されていないが、電解重合
膜5上に陰極引出し層としてのカーボン層および銀層を
順次形成する。このように、実際の製造工程において
は、1枚のアルミニウム箔から突起部2の数に相当す
る、例えば50個のコンデンサ素子を得るようにしてい
る。
膜5上に陰極引出し層としてのカーボン層および銀層を
順次形成する。このように、実際の製造工程において
は、1枚のアルミニウム箔から突起部2の数に相当す
る、例えば50個のコンデンサ素子を得るようにしてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】レジスト層3は、化学
重合時にその化学重合液が陽極引出し部1a側に這い上
がらないようにするためのものであり、これには撥水性
樹脂や親水性樹脂もしくはこれらの樹脂テープが用いら
れている。
重合時にその化学重合液が陽極引出し部1a側に這い上
がらないようにするためのものであり、これには撥水性
樹脂や親水性樹脂もしくはこれらの樹脂テープが用いら
れている。
【0008】しかしながら、撥水性樹脂の場合レジスト
層3の近傍にポリマーの未形成部が残ってしまい、耐湿
性での不良原因となる。
層3の近傍にポリマーの未形成部が残ってしまい、耐湿
性での不良原因となる。
【0009】これに対して、親水性樹脂の場合にはポリ
マーの這い上がりを阻止し得ず、漏れ電流不良が多発す
る。また、樹脂テープを用いる場合には、密着性が十分
でなく、その樹脂テープの粘着剤と箔の間のわずかな隙
間より、化学重合液や電解重合液、あるいはカーボン、
銀ペーストなどの陰極引出し材が浸み込み、ショート不
良が発生する。
マーの這い上がりを阻止し得ず、漏れ電流不良が多発す
る。また、樹脂テープを用いる場合には、密着性が十分
でなく、その樹脂テープの粘着剤と箔の間のわずかな隙
間より、化学重合液や電解重合液、あるいはカーボン、
銀ペーストなどの陰極引出し材が浸み込み、ショート不
良が発生する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の事情
に鑑みなされたもので、その構成上の特徴は、予めエッ
チング処理された弁作用金属箔に誘電体酸化被膜を形成
した後、その所定部位にレジスト層を設けて同弁作用金
属箔を陽極引出し部と素子箔部とに区画し、同素子箔部
側に化学重合法により化学酸化重合膜を形成し、次いで
電解重合液中に浸漬して電解重合法により同化学酸化重
合膜上に導電性高分子物質よりなる電解重合膜を形成し
てなる固体電解コンデンサの製造方法において、上記レ
ジスト層を撥水性樹脂層と同撥水性樹脂層よりも上記素
子箔部側に露出するように配置される親水性樹脂層とか
ら形成したことにある。
に鑑みなされたもので、その構成上の特徴は、予めエッ
チング処理された弁作用金属箔に誘電体酸化被膜を形成
した後、その所定部位にレジスト層を設けて同弁作用金
属箔を陽極引出し部と素子箔部とに区画し、同素子箔部
側に化学重合法により化学酸化重合膜を形成し、次いで
電解重合液中に浸漬して電解重合法により同化学酸化重
合膜上に導電性高分子物質よりなる電解重合膜を形成し
てなる固体電解コンデンサの製造方法において、上記レ
ジスト層を撥水性樹脂層と同撥水性樹脂層よりも上記素
子箔部側に露出するように配置される親水性樹脂層とか
ら形成したことにある。
【0011】ここで、撥水性樹脂としては、その樹脂表
面が密であることが望まれるため、シリコン系の樹脂が
好ましく、また、親水性樹脂としては、その樹脂表面が
粗であることが望ましく、この意味からしてエポキシ系
樹脂が好ましい。
面が密であることが望まれるため、シリコン系の樹脂が
好ましく、また、親水性樹脂としては、その樹脂表面が
粗であることが望ましく、この意味からしてエポキシ系
樹脂が好ましい。
【0012】レジスト層を形成するには、まず所定の幅
をもって親水性樹脂層をディスペンサなどによる塗布ま
たは印刷法により形成した後、同親水性樹脂層上におい
てそれよりも幅の狭い撥水性樹脂層を陽極引出し部側寄
りに形成しても良いし、これに対して、撥水性樹脂層を
陽極引出し部側とし、親水性樹脂層を素子箔部側とし
て、両樹脂層を平行に形成しても良い。
をもって親水性樹脂層をディスペンサなどによる塗布ま
たは印刷法により形成した後、同親水性樹脂層上におい
てそれよりも幅の狭い撥水性樹脂層を陽極引出し部側寄
りに形成しても良いし、これに対して、撥水性樹脂層を
陽極引出し部側とし、親水性樹脂層を素子箔部側とし
て、両樹脂層を平行に形成しても良い。
【0013】樹脂層の幅寸法については、狭すぎると撥
水性樹脂といえども這い上がりが生じ、また、広すぎる
と素子の実使用面積が少なくなり定格容量が低くなるた
め、0.4〜1.2mmが好ましい。
水性樹脂といえども這い上がりが生じ、また、広すぎる
と素子の実使用面積が少なくなり定格容量が低くなるた
め、0.4〜1.2mmが好ましい。
【0014】化学重合は、弁作用金属箔、例えばアルミ
ニウムエッチド箔をまずモノマーと溶媒を含む水溶液に
浸漬し、同アルミニウムエッチド箔の細孔内にモノマー
を導入する。モノマー濃度は5〜50wt%、好ましく
は20〜40wt%で、溶媒の濃度は5〜50wt%、
好ましくは20〜40wt%が良い。
ニウムエッチド箔をまずモノマーと溶媒を含む水溶液に
浸漬し、同アルミニウムエッチド箔の細孔内にモノマー
を導入する。モノマー濃度は5〜50wt%、好ましく
は20〜40wt%で、溶媒の濃度は5〜50wt%、
好ましくは20〜40wt%が良い。
【0015】次いで、酸化剤と支持電解質を含む水溶液
に浸漬し、同アルミニウムエッチド箔表面および細孔内
のモノマーを導電性高分子に重合する。なお、モノマ
ー、酸化剤は浸漬以外に均一に付着可能な塗布または噴
霧などの方法でも良い。
に浸漬し、同アルミニウムエッチド箔表面および細孔内
のモノマーを導電性高分子に重合する。なお、モノマ
ー、酸化剤は浸漬以外に均一に付着可能な塗布または噴
霧などの方法でも良い。
【0016】また、電解重合液はモノマーと支持電解質
と溶媒からなる。モノマーの濃度は0.01〜5.0m
ol/l、好ましくは0.05〜3.0mol/lが良
い。支持電解質の濃度は0.01〜5.0mol/l、
好ましくは0.05〜3.0mol/lが良い。
と溶媒からなる。モノマーの濃度は0.01〜5.0m
ol/l、好ましくは0.05〜3.0mol/lが良
い。支持電解質の濃度は0.01〜5.0mol/l、
好ましくは0.05〜3.0mol/lが良い。
【0017】モノマーとしては、ピロール、チォフェ
ン、フラン、アニリンなどの複素環式化合物が用いられ
る。
ン、フラン、アニリンなどの複素環式化合物が用いられ
る。
【0018】酸化剤としては、ヨウ素、臭素、ヨウ化臭
素などのハロゲン、五フッ化ヒ素、五フッ化アンチモ
ン、四フッ化ケイ素、五塩化リン、五フッ化リン、塩化
アルミニウム、塩化モリブデンなどの金属ハロゲン化
物、硫酸、硝酸、フルオロ硫酸、トリフルオロメタン硫
酸、クロロ硫酸などのプロトン酸、三酸化イオウ、二酸
化窒素などの含酸素化合物、過硫酸アンモニウムなどの
過硫酸塩、過酸化水素、過酢酸、ジフルオロスルホニル
パーオキサイドなどの過酸化物、硝酸第2鉄、硫酸第2
鉄などの鉄化合物、硝酸第2銅、硫酸銅などの銅化合物
などが用いられる。
素などのハロゲン、五フッ化ヒ素、五フッ化アンチモ
ン、四フッ化ケイ素、五塩化リン、五フッ化リン、塩化
アルミニウム、塩化モリブデンなどの金属ハロゲン化
物、硫酸、硝酸、フルオロ硫酸、トリフルオロメタン硫
酸、クロロ硫酸などのプロトン酸、三酸化イオウ、二酸
化窒素などの含酸素化合物、過硫酸アンモニウムなどの
過硫酸塩、過酸化水素、過酢酸、ジフルオロスルホニル
パーオキサイドなどの過酸化物、硝酸第2鉄、硫酸第2
鉄などの鉄化合物、硝酸第2銅、硫酸銅などの銅化合物
などが用いられる。
【0019】支持電解質には、P−トルエンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの
スルホン酸、安息香酸、アジピン酸、シュウ酸、フタル
酸などのカルボン酸、フェニルリン酸、ナフチルリン酸
などのリン酸、フェニルホウ酸などのホウ酸が単独でも
しくは混合して用いられる。
酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの
スルホン酸、安息香酸、アジピン酸、シュウ酸、フタル
酸などのカルボン酸、フェニルリン酸、ナフチルリン酸
などのリン酸、フェニルホウ酸などのホウ酸が単独でも
しくは混合して用いられる。
【0020】溶媒としては、水のほかエタノール、メタ
ノールなどのプロトン性溶媒と、アセトニトリル、プロ
ピレンカーボネイト、N,N−ジメチルホルムアミドな
どの非プロトン性溶媒が単独でもしくは混合して用いら
れる。溶媒の種類は支持電解質により適宜選択される。
ノールなどのプロトン性溶媒と、アセトニトリル、プロ
ピレンカーボネイト、N,N−ジメチルホルムアミドな
どの非プロトン性溶媒が単独でもしくは混合して用いら
れる。溶媒の種類は支持電解質により適宜選択される。
【0021】用いられる弁作用金属箔としては、アルミ
ニウム、タンタル、チタンもしくはニオブなどの20〜
300μmの薄箔が好ましい。
ニウム、タンタル、チタンもしくはニオブなどの20〜
300μmの薄箔が好ましい。
【0022】なお電解重合を行なう場合、本発明におい
ては、給電端子を親水性樹脂層上に形成されている化学
酸化重合膜に接触させるようにしている。
ては、給電端子を親水性樹脂層上に形成されている化学
酸化重合膜に接触させるようにしている。
【0023】
【作用】素子箔部側に親水性樹脂層が露出しているた
め、レジスト層の近傍にポリマー未形成部が残るような
ことがないとともに、陽極引出し部側には撥水性樹脂層
が設けられているため、ポリマーの這い上がりが確実に
防止される。
め、レジスト層の近傍にポリマー未形成部が残るような
ことがないとともに、陽極引出し部側には撥水性樹脂層
が設けられているため、ポリマーの這い上がりが確実に
防止される。
【0024】また、電解重合時、給電端子を親水性樹脂
層上に形成されている化学酸化重合膜に接触させること
により、陽極酸化皮膜などの損傷が防止され、ショート
不良が大幅に減少する。
層上に形成されている化学酸化重合膜に接触させること
により、陽極酸化皮膜などの損傷が防止され、ショート
不良が大幅に減少する。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例1,2を比較例1,2
とともに説明する。
とともに説明する。
【0026】《実施例1》まず、帯板状のアルミニウム
エッチド箔(厚さ90〜100μm)を33Vにて陽極
酸化し、その表面に誘電体酸化皮膜を形成した。そし
て、図1に示されているように、金型などにてこのアル
ミニウムエッチド箔10の片側に複数の突起部11を櫛
歯状に打抜いた。作図の都合上、同図には1つの突起部
11しか示されていないが、実際には数十個単位で形成
される。次に、アルミニウムエッチド箔10全体を化成
液中に浸漬し、33Vにて再度陽極酸化を行ない、その
切り口部分を含めて誘電体酸化皮膜を形成した。しかる
後、突起部11の基部側にレジスト層12を設けて陽極
引出し部10aと素子箔部10bとに区画するのである
が、この例ではまず親水性樹脂層12aを形成した後、
同親水性樹脂層12a上に撥水性樹脂層12bを形成し
た。この場合、親水性樹脂層12aの幅を1.0mm
(厚さ20μm)とし、これに対して撥水性樹脂層12
bの幅をそれよりも狭い0.5mm(厚さ20μm)と
したうえで、さらに同撥水性樹脂層12bを陽極引出し
部10a側寄りに形成し、親水性樹脂層12aの一部が
素子箔部10b側に露出するようにした。なお、親水性
樹脂としてはグレースジャパン社製のエポキシ樹脂アミ
コンA−329を使用し、撥水性樹脂としては信越化学
社製のシリコン樹脂KE−1330を用いた。また、素
子箔部10bの素子有効面積は縦横ともに3mmとし
た。そして、素子箔部10bを導電性高分子単量体(ピ
ロールモノマー)を含む溶液中に浸漬し、細孔内に導電
性高分子単量体を導入した。この実施例では、重量比で
ピロールモノマー:エタノール:水=3:3:1とした
溶液中に5分間浸漬した。次いで、酸化剤として過硫酸
アンモニウムを0.3mol/l、支持電解質としてテ
トラエチルアンモニウムパラトルエンスルホン酸を0.
1mol/lを含む溶液中に5分間浸漬して化学重合を
行ない、同素子箔部10bに化学酸化重合膜を形成し
た。なお、化学酸化重合膜の付着量が少ない場合には、
上記処理を数回繰り返せば良い。酸化剤、支持電解質を
ともに上記以外のものを使用しても、同様な導電性高分
子物質からなる化学酸化重合膜が得られる。また、この
ようにして化学酸化重合膜を形成した後、全体を化成液
中に浸漬して再化成を行なっても良い。しかる後、素子
箔部10bを導電性高分子単量体としてピロールモノマ
ーを0.2mol/l、支持電解質としてアルキルナフ
タレンスルホン酸を0.04mol/lを含む水溶液中
に浸漬し、化学酸化重合膜上に電解重合膜を形成した。
すなわち、図6に示されている電解重合槽6を参照して
説明すると、素子箔部10bをそのレジスト層12の部
分まで電解重合液中に沈むように浸漬し、親水性樹脂層
12a上に形成されている化学酸化重合膜にステンレス
ワイヤなどからなるプラス側の給電端子7を接触させ、
一方電解重合槽6側をマイナス側として、0.1mA/
平方ミリメートルの電流密度で電解重合を行ない化学酸
化重合膜上に電解重合膜を形成した。なお、導電性高分
子単量体および支持電解質を上記以外のものとしても、
同様の導電性高分子物質よりなる電解重合膜が得られ
る。次に、電解重合膜上に陰極引き出し層としてのカー
ボン層および銀層をそれぞれ焼き付けることにより、陽
極引出し部10aの片側にコンデンサ素子が突起部11
の数だけ形成される。そして、その各コンデンサ素子を
必要とする長さの陽極リードを取り付けた状態で陽極引
出し部10aから切り離し、同陽極リードをリードフレ
ームの陽極端子板に溶接するとともに、銀層をリードフ
レームの陰極端子板に導電性接着剤にて取り付けた。し
かる後、各コンデンサ素子の周囲に樹脂モールド法にて
樹脂外装体を形成し、このようにして定格10V3.3
μFの固体電解コンデンサを50個製作した。これにつ
いての化学重合時の這い上がり不良率は0.2%であっ
た。また、工程内に起因する漏れ電流不良率は0.8%
であった。さらに、60℃、相対湿度95%中に100
0時間放置する負荷テストによる不良数は0個であっ
た。
エッチド箔(厚さ90〜100μm)を33Vにて陽極
酸化し、その表面に誘電体酸化皮膜を形成した。そし
て、図1に示されているように、金型などにてこのアル
ミニウムエッチド箔10の片側に複数の突起部11を櫛
歯状に打抜いた。作図の都合上、同図には1つの突起部
11しか示されていないが、実際には数十個単位で形成
される。次に、アルミニウムエッチド箔10全体を化成
液中に浸漬し、33Vにて再度陽極酸化を行ない、その
切り口部分を含めて誘電体酸化皮膜を形成した。しかる
後、突起部11の基部側にレジスト層12を設けて陽極
引出し部10aと素子箔部10bとに区画するのである
が、この例ではまず親水性樹脂層12aを形成した後、
同親水性樹脂層12a上に撥水性樹脂層12bを形成し
た。この場合、親水性樹脂層12aの幅を1.0mm
(厚さ20μm)とし、これに対して撥水性樹脂層12
bの幅をそれよりも狭い0.5mm(厚さ20μm)と
したうえで、さらに同撥水性樹脂層12bを陽極引出し
部10a側寄りに形成し、親水性樹脂層12aの一部が
素子箔部10b側に露出するようにした。なお、親水性
樹脂としてはグレースジャパン社製のエポキシ樹脂アミ
コンA−329を使用し、撥水性樹脂としては信越化学
社製のシリコン樹脂KE−1330を用いた。また、素
子箔部10bの素子有効面積は縦横ともに3mmとし
た。そして、素子箔部10bを導電性高分子単量体(ピ
ロールモノマー)を含む溶液中に浸漬し、細孔内に導電
性高分子単量体を導入した。この実施例では、重量比で
ピロールモノマー:エタノール:水=3:3:1とした
溶液中に5分間浸漬した。次いで、酸化剤として過硫酸
アンモニウムを0.3mol/l、支持電解質としてテ
トラエチルアンモニウムパラトルエンスルホン酸を0.
1mol/lを含む溶液中に5分間浸漬して化学重合を
行ない、同素子箔部10bに化学酸化重合膜を形成し
た。なお、化学酸化重合膜の付着量が少ない場合には、
上記処理を数回繰り返せば良い。酸化剤、支持電解質を
ともに上記以外のものを使用しても、同様な導電性高分
子物質からなる化学酸化重合膜が得られる。また、この
ようにして化学酸化重合膜を形成した後、全体を化成液
中に浸漬して再化成を行なっても良い。しかる後、素子
箔部10bを導電性高分子単量体としてピロールモノマ
ーを0.2mol/l、支持電解質としてアルキルナフ
タレンスルホン酸を0.04mol/lを含む水溶液中
に浸漬し、化学酸化重合膜上に電解重合膜を形成した。
すなわち、図6に示されている電解重合槽6を参照して
説明すると、素子箔部10bをそのレジスト層12の部
分まで電解重合液中に沈むように浸漬し、親水性樹脂層
12a上に形成されている化学酸化重合膜にステンレス
ワイヤなどからなるプラス側の給電端子7を接触させ、
一方電解重合槽6側をマイナス側として、0.1mA/
平方ミリメートルの電流密度で電解重合を行ない化学酸
化重合膜上に電解重合膜を形成した。なお、導電性高分
子単量体および支持電解質を上記以外のものとしても、
同様の導電性高分子物質よりなる電解重合膜が得られ
る。次に、電解重合膜上に陰極引き出し層としてのカー
ボン層および銀層をそれぞれ焼き付けることにより、陽
極引出し部10aの片側にコンデンサ素子が突起部11
の数だけ形成される。そして、その各コンデンサ素子を
必要とする長さの陽極リードを取り付けた状態で陽極引
出し部10aから切り離し、同陽極リードをリードフレ
ームの陽極端子板に溶接するとともに、銀層をリードフ
レームの陰極端子板に導電性接着剤にて取り付けた。し
かる後、各コンデンサ素子の周囲に樹脂モールド法にて
樹脂外装体を形成し、このようにして定格10V3.3
μFの固体電解コンデンサを50個製作した。これにつ
いての化学重合時の這い上がり不良率は0.2%であっ
た。また、工程内に起因する漏れ電流不良率は0.8%
であった。さらに、60℃、相対湿度95%中に100
0時間放置する負荷テストによる不良数は0個であっ
た。
【0027】《実施例2》この実施例2では、レジスト
層12を形成するにあたって図3および図4に示されて
いるように、親水性樹脂層12aを素子箔部10b側と
し、撥水性樹脂層12bを陽極引出し部10a側とし
て、両樹脂層12a,12bを平行に配列した。この場
合、親水性樹脂層12a、撥水性樹脂層12bともにそ
の幅を0.5mm(厚さ20μm)とした。また、使用
した樹脂は実施例1と同じく、親水性樹脂層12aには
グレースジャパン社製エポキシ樹脂アミコンA−32
9、撥水性樹脂層12bには信越化学社製シリコン樹脂
KE−1330を使用した。その他の工程は実施例1と
同じとして、定格10V3.3μFの固体電解コンデン
サを50個製作した。これについての化学重合時の這い
上がり不良率は0.3%であった。また、工程内に起因
する漏れ電流不良率は0.9%であった。さらに、60
℃、相対湿度95%中に1000時間放置する負荷テス
トによる不良数は0個であった。
層12を形成するにあたって図3および図4に示されて
いるように、親水性樹脂層12aを素子箔部10b側と
し、撥水性樹脂層12bを陽極引出し部10a側とし
て、両樹脂層12a,12bを平行に配列した。この場
合、親水性樹脂層12a、撥水性樹脂層12bともにそ
の幅を0.5mm(厚さ20μm)とした。また、使用
した樹脂は実施例1と同じく、親水性樹脂層12aには
グレースジャパン社製エポキシ樹脂アミコンA−32
9、撥水性樹脂層12bには信越化学社製シリコン樹脂
KE−1330を使用した。その他の工程は実施例1と
同じとして、定格10V3.3μFの固体電解コンデン
サを50個製作した。これについての化学重合時の這い
上がり不良率は0.3%であった。また、工程内に起因
する漏れ電流不良率は0.9%であった。さらに、60
℃、相対湿度95%中に1000時間放置する負荷テス
トによる不良数は0個であった。
【0028】〈比較例1〉この比較例1では、レジスト
層12を撥水性樹脂である信越化学社製のシリコン樹脂
KE−1330のみによって形成した。その際、幅は
1.0mm(厚さ20μm)とした。その他の工程は実
施例1と同じとして、定格10V3.3μFの固体電解
コンデンサを50個製作した。これについての化学重合
時の這い上がり不良率は0.3%であった。また、工程
内に起因する漏れ電流不良率は1.4%であった。さら
に、60℃、相対湿度95%中に1000時間放置する
負荷テストによる不良数は8個であった。
層12を撥水性樹脂である信越化学社製のシリコン樹脂
KE−1330のみによって形成した。その際、幅は
1.0mm(厚さ20μm)とした。その他の工程は実
施例1と同じとして、定格10V3.3μFの固体電解
コンデンサを50個製作した。これについての化学重合
時の這い上がり不良率は0.3%であった。また、工程
内に起因する漏れ電流不良率は1.4%であった。さら
に、60℃、相対湿度95%中に1000時間放置する
負荷テストによる不良数は8個であった。
【0029】〈比較例2〉この比較例2では、レジスト
層12を親水性樹脂であるグレースジャパン社製のエポ
キシ樹脂アミコンA−329のみによって形成した。そ
の際、幅は1.0mm(厚さ20μm)とした。その他
の工程は実施例1と同じとして、定格10V3.3μF
の固体電解コンデンサを50個製作した。これについて
の化学重合時の這い上がり不良率は8.6%であった。
また、工程内に起因する漏れ電流不良率は10.2%で
あった。これに対して、60℃、相対湿度95%中に1
000時間放置する負荷テストによる不良数は0個であ
った。
層12を親水性樹脂であるグレースジャパン社製のエポ
キシ樹脂アミコンA−329のみによって形成した。そ
の際、幅は1.0mm(厚さ20μm)とした。その他
の工程は実施例1と同じとして、定格10V3.3μF
の固体電解コンデンサを50個製作した。これについて
の化学重合時の這い上がり不良率は8.6%であった。
また、工程内に起因する漏れ電流不良率は10.2%で
あった。これに対して、60℃、相対湿度95%中に1
000時間放置する負荷テストによる不良数は0個であ
った。
【0030】参考までに、実施例1,2と比較例1,2
の比較結果を表1に示す。
の比較結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】なお、この場合の判定基準であるが、化学
重合時のポリマー這い上がりについては目視にてその良
否を判定した。漏れ電流については、定格電圧印加3分
後、3μA以下のものを合格とした。また、負荷テスト
においては、温度65℃、相対湿度95%の雰囲気中で
定格電圧を印加し、1000時間経過後の静電容量変化
率が±10%以内のものを合格とした。
重合時のポリマー這い上がりについては目視にてその良
否を判定した。漏れ電流については、定格電圧印加3分
後、3μA以下のものを合格とした。また、負荷テスト
においては、温度65℃、相対湿度95%の雰囲気中で
定格電圧を印加し、1000時間経過後の静電容量変化
率が±10%以内のものを合格とした。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撥水性樹脂層によりポリマーの這い上がりが阻止される
とともに、親水性樹脂層が素子箔部側に露出しているこ
とよりポリマーの未形成部が残されることがなく、した
がって漏れ電流不良が低減し、耐湿特性も改善される。
撥水性樹脂層によりポリマーの這い上がりが阻止される
とともに、親水性樹脂層が素子箔部側に露出しているこ
とよりポリマーの未形成部が残されることがなく、した
がって漏れ電流不良が低減し、耐湿特性も改善される。
【0034】また、電解重合時、給電端子を親水性樹脂
層上に形成されている化学酸化重合膜に接触させるよう
にしたことにより、陽極酸化皮膜などに直接的に外力が
加わることがなく、したがってショート不良の発生をも
防止することができる、という効果が奏される。
層上に形成されている化学酸化重合膜に接触させるよう
にしたことにより、陽極酸化皮膜などに直接的に外力が
加わることがなく、したがってショート不良の発生をも
防止することができる、という効果が奏される。
【図1】本発明の第1実施例に関するもので、素子箔部
にレジスト沿うを形成した状態を示した正面図。
にレジスト沿うを形成した状態を示した正面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】本発明の第2実施例に関するもので、素子箔部
にレジスト層を形成した状態を示した正面図。
にレジスト層を形成した状態を示した正面図。
【図4】図3のB−B線断面図。
【図5】従来例を説明するための説明図。
【図6】従来例において、電解重合膜を形成する工程を
説明する説明図。
説明する説明図。
10 アルミニウムエッチド箔 10a 陽極引出し部 10b 素子箔部 11 突起部 12 レジスト層 12a 親水性樹脂層 12b 撥水性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 数原 学 神奈川県藤沢市辻堂新町2丁目2番1号 エルナー株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 予めエッチング処理された弁作用金属箔
に誘電体酸化被膜を形成した後、その所定部位にレジス
ト層を設けて同弁作用金属箔を陽極引出し部と素子箔部
とに区画し、同素子箔部側に化学重合法により化学酸化
重合膜を形成し、次いで電解重合液中に浸漬して電解重
合法により同化学酸化重合膜上に導電性高分子物質より
なる電解重合膜を形成してなる固体電解コンデンサの製
造方法において、上記レジスト層を撥水性樹脂層と同撥
水性樹脂層よりも上記素子箔部側に露出するように配置
される親水性樹脂層とから形成したことを特徴とする固
体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項2】 上記誘電体酸化被膜上に所定の幅をもっ
て上記親水性樹脂層を形成した後、同親水性樹脂層上に
おいてそれよりも幅の狭い上記撥水性樹脂層を上記陽極
引出し部側寄りに形成したことを特徴とする請求項1に
記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項3】 上記撥水性樹脂層を上記陽極引出し部側
とし、上記親水性樹脂層を上記素子箔部側として、両樹
脂層を平行に形成したことを特徴とする請求項1に記載
の固体電解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4215549A JPH0645206A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4215549A JPH0645206A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0645206A true JPH0645206A (ja) | 1994-02-18 |
Family
ID=16674274
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4215549A Withdrawn JPH0645206A (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0645206A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030055095A (ko) * | 2001-12-26 | 2003-07-02 | 삼화전기주식회사 | 고체전해캐피시터의 제조방법 |
| JP2006156681A (ja) * | 2004-11-29 | 2006-06-15 | Tdk Corp | 固体電解コンデンサ |
| JP2018032769A (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | 株式会社村田製作所 | 固体電解コンデンサ素子、固体電解コンデンサ、固体電解コンデンサ素子の製造方法、及び、固体電解コンデンサの製造方法 |
| JP2018032768A (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | 株式会社村田製作所 | 固体電解コンデンサ素子、固体電解コンデンサ、固体電解コンデンサ素子の製造方法、及び、固体電解コンデンサの製造方法 |
| JP2020205446A (ja) * | 2016-08-25 | 2020-12-24 | 株式会社村田製作所 | 固体電解コンデンサ素子及び固体電解コンデンサ |
| JPWO2021085350A1 (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | ||
| WO2022181607A1 (ja) * | 2021-02-26 | 2022-09-01 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
| WO2025115604A1 (ja) * | 2023-11-28 | 2025-06-05 | 株式会社村田製作所 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
-
1992
- 1992-07-21 JP JP4215549A patent/JPH0645206A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030055095A (ko) * | 2001-12-26 | 2003-07-02 | 삼화전기주식회사 | 고체전해캐피시터의 제조방법 |
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| JP2018032769A (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | 株式会社村田製作所 | 固体電解コンデンサ素子、固体電解コンデンサ、固体電解コンデンサ素子の製造方法、及び、固体電解コンデンサの製造方法 |
| JP2018032768A (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | 株式会社村田製作所 | 固体電解コンデンサ素子、固体電解コンデンサ、固体電解コンデンサ素子の製造方法、及び、固体電解コンデンサの製造方法 |
| JP2020205446A (ja) * | 2016-08-25 | 2020-12-24 | 株式会社村田製作所 | 固体電解コンデンサ素子及び固体電解コンデンサ |
| JPWO2021085350A1 (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | ||
| WO2021085350A1 (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサおよびその製造方法 |
| US12198869B2 (en) | 2019-10-31 | 2025-01-14 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Electrolytic capacitor and manufacturing method thereof |
| WO2022181607A1 (ja) * | 2021-02-26 | 2022-09-01 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
| WO2025115604A1 (ja) * | 2023-11-28 | 2025-06-05 | 株式会社村田製作所 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991005 |