JPH0647266B2 - 可視化加熱シリンダをもつ射出成形機における成形条件解析方法 - Google Patents

可視化加熱シリンダをもつ射出成形機における成形条件解析方法

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JPH0647266B2
JPH0647266B2 JP1057937A JP5793789A JPH0647266B2 JP H0647266 B2 JPH0647266 B2 JP H0647266B2 JP 1057937 A JP1057937 A JP 1057937A JP 5793789 A JP5793789 A JP 5793789A JP H0647266 B2 JPH0647266 B2 JP H0647266B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、可視化加熱シリンダをもつインラインスクリ
ユータイプの射出成形機における成形条件解析方法に係
り、特に、スクリユーを収納した加熱シリンダ内の樹脂
挙動などを、加熱シリンダに設けた観察窓を通し観察・
分析して成形条件を解析する、射出成形機における成形
条件解析方法に関する。
[従来の技術] インラインスクリユータイプの射出成形機において、良
品質の成形品を安定して継続的に得るには、樹脂材料の
可塑化計量(チヤージ)及び射出に関する条件が肝要で
ある。
勿論、その前提としてスクリユーの形状設計も重要で、 (a)スクリユーの供給部(フイードゾーン)、圧縮部
(コンプレツシヨンゾーン)、計量部(メータリングゾ
ーン)の構成比。
(b)L/D L:スクリユーの全長 D:スクリユーの直径 (c)圧縮比(CR=h1/h2) h1:供給部のスクリユー溝深さ h2:計量部のスクリユー溝深さ (原料供給部のスクリユー溝に溜つている樹脂の分量
と、計量部のスクリユー溝に溜つている樹脂の分量との
比。) (d)P/D P:スクリユーのネジピツチ D:スクリユーの直径 などを充分考慮してスクリユーデザインが決定され、こ
れによつて可塑化計量の良否が先ず決まる。
厳密に言うと、成形する樹脂ごとに最適のスクリユー形
状が決まるが、一般にはなるべく多くの樹脂材料に共通
して使用できるような汎用スクリユーデザインが選定さ
れる。すなわち、前記(a)では、通常供給部の長さを5
0〜60%と大きくしてチヤージスピードの安定化と、
昇温溶融点に達するまでは樹脂が出来るだけ加圧されな
いような考慮が払われると共に、圧縮部の長さの大小で
せん断発熱を制御する。また、前記(b)では、L/Dを
長くするとチヤージスピード、樹脂温、混練の安定性が
良くなることから、装置全体との兼合いもあるが、L/
Dは通常20〜22とされる。また、前記(c)では、低
温成形が必要な場合はCRを小さくして前記混練部での
せん断発熱を抑え、その反対に混練性を高めるためには
CRが大きくされる。さらにまた、前記(d)のP/Dは
移送量と溶融状態での効率を考慮して通常は1.0程度
の値が選択される。
この他に、加熱シリンダの肉厚/外径も、ヒータからの
加熱を安定に伝達するという点で重要である。
上述したスクリユーの設計は、過去の経験値に基づき、
コンピユータでシユミレーシヨン計算を行ないなされる
が、前記したようにスクリユーは多品種の樹脂材料に適
用可能な汎用スクリユーとされるのが一般的で、このよ
うなスクリユーをもつインラインタイプの射出成形機で
は、樹脂材料に応じてどのような成形条件で装置を作動
させるかが極めて重要な事柄となる。
この成形条件を挙げると、可塑化計量(チヤージ)時に
おいては、 各ゾーンのヒータ温度。
計量ストローク。
スクリユー回転数を計量ストロークに対してどのよう
に可変させるか。
背圧を計量ストロークに対してどのように可変させる
か。
サツクバツク量とその速度。
などのフアクターがあり、また、射出時には、 射出圧力。
射出速度を射出ストロークに対してどのように可変さ
せるか。
保圧切替位置。
保圧時の保圧力をどのように可変させるか。
などのフアクターがある。
[発明が解決しようとする課題] ところで、従来の射出成形機では、加熱シリンダの内部
を直接見ることが出来なかつたので、上述したチヤージ
行程及び射出行程時の条件設定は、経験値に基づく試行
錯誤の手法で、試シヨツトによつて成形品を観察し、成
形条件を模索設定するものであつた。
すなわち、従来は加熱シリンダの内部が観察できないた
め、 (イ)可塑化計量(チヤージ)時に、スクリユーで移送さ
れながら、加熱された樹脂材料がヒータによる加熱、ス
クリユー回転によるせん断力などによつて、どのように
溶融し、固相から流動相になつていくかの溶融可塑化の
進み方。
(ロ)流動相になつた後の均一可塑化の様子。
(ハ)加熱シリンダ内部における樹脂温度の上昇の様子、
すなわち樹脂温度分布や異常温度部位の有無。
(ニ)樹脂が溶融可塑化される時に発生するガス分がうま
く脱気されているかどうか。
(ホ)流動相となつた樹脂がスクリユーの谷の間を流動前
進している時に滞留したりしていないかどうかや、或い
は流動速度。
(ヘ)射出開始時のチエツクリングの動き。
(ト)着色剤混入時の樹脂のカラーリングの均一性。
などの重要なチエツクポイントは、全くブラツクボツク
スの中にあつて、それを観察したり測定したりして、成
形条件の設定に結びつけることは不可能であつた。
一方、コンピユータによるシユミレーシヨン計算によつ
て成形条件設定に結びつける試みもなされているが、プ
ラスチツクのレオロジー的な特性のため、その流動解析
は容易ではなく、結局上述したようなチエツクポイント
に対するアクセスは、殆どカンと経験に頼つているのが
現状で、最適成形条件の設定は熟練と豊かな経験を必要
とし、時間と手間がかかるものであつた。しかしなが
ら、近時のプラスチツク産業は、樹脂材料の種類、配合
がより複雑に且つ高度化しつつあり、従来のようなカン
と試行錯誤による成形条件設定に代替して、より理論的
な成形条件の設定手法を求める機運が高まつてきてい
る。
本発明は上記した事情に鑑みなされたもので、その目的
とするところは、加熱シリンダ内部の樹脂挙動などをダ
イレクトに観察・解析した結果に基づく、より理論的な
成形条件の設定などを可能とする射出成形機における成
形条件解析方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記した目的を達成するため、加熱シリンダ内
にスクリユーを回転並びに進退可能に配設し、加熱シリ
ンダの周壁の一部に、透光体を配した内部観察用の観察
窓を設けてなる可視化加熱シリンダをもつ射出成形機に
おける成形条件解析方法において、例えば、サーモビジ
ヨンなどの非接触型の温度トレーサによつて、前記観察
窓を通して前記加熱シリンダ内部の樹脂の表面温度分布
データを取込み、また、例えばビデオカメラなどの撮像
手段によつて、前記観察窓を通して樹脂挙動などの画像
データを取込み、取込まれたデータをマイクロコンピユ
ータよりなる解析演算装置で処理して、例えば、所定領
域内の樹脂温度差、固相−粒度相の分布度合、溶融樹脂
内の気泡の発生度合、可塑化溶融される樹脂材料中のマ
ーカーの流れ具合、樹脂材料の着色度合、チエツクリン
グの動きなどを、計測・演算し、これに基づき可塑化計
量(チヤージ)行程時及び射出行程時の条件を解析する
ようにされる。
[作用] マイクロコンピユータよりなる解析演算装置は、観察窓
を通して取込まれた温度データ、画像データを予め作成
された演算プログラムによつて演算処理する。すなわ
ち、例えば各部位の温度分布を演算して温度勾配の算出
や異常温度部位の有無を検出を行い、また、画像濃度分
布(輝度、色分布)、マーカーの流動速度(樹脂流動速
度)、チエツクリング挙動などの演算解析を行い、固相
−流動相の分布度合、溶融樹脂内のの気泡の発生度合、
可塑化溶融される樹脂材料中のマーカーの流れ具合、樹
脂材料の着色度合、チエツクリングの動きなどを演算解
析する。これ等の演算結果は、前記したチヤージ及び射
出行程時の各設定条件、用いた樹脂材料種別、スクリユ
ーデザインなどと共に格納され、成形条件を種々変更す
ることによつて樹脂毎に定まる最も好適な成形条件が見
出される。
[実施例] 以下、本発明を第1図〜第9図に示した1実施例によつ
て説明する。第1図は成形条件を解析するための構成要
素を示すブロツク図、第2図は射出成形機の射出装置を
示す一部切断した正面図、第3図は射出装置の要部を示
す一部切断した要部正面図、第4図は加熱シリンダを軸
方向と直交する方向で切断した要部断側面図である。
まず、第2図を用いて射出成形機の射出装置の概略構成
を説明する。第2図において、1はベース、2は該ベー
ス1上に設置された支台で、加熱シリンダ3の後端を保
持したヘツドストツクが取付けられている。4はスクリ
ユーで、加熱シリンダ3内に回転及び進退可能に配設さ
れており、スクリユー回転用駆動源5によつて回転駆動
されると共に、射出用駆動源6によつて前後動を制御さ
れるようになつている。なお、7は、スクリユー4の後
端と上記両駆動源5,6との間に配設された駆動伝達機
構、8は樹脂材料を加熱シリンダ3に供給するためのホ
ツパー、9は加熱シリンダ3を加熱するためのバンドヒ
ータ、10は加熱シリンダ3の先端に取付けられたノズ
ルである。
上記ホツパー8から加熱シリンダ3内のスクリユー4の
後部に供給された樹脂材料は、スクリユー4の回転によ
つて混練・可塑化されつつ前方へ移送され、スクリユー
4の先端側に溶融樹脂が貯えられるに従つてスクリユー
4が背圧を制御されつつ後退し、スクリユー4の先端側
に1シヨツト分の溶融樹脂が貯えられた時点(計量終了
時点)で、スクリユー4の回転が停止される。そして、
所定秒時を経た射出開始タイミングで、スクリユー4が
前進され、ノズル10から溶融樹脂が図示せぬ金型のキ
ヤビテイ内へ射出・充填されるようになつている。
なお該実施例においては、チヤージ行程時に前記スクリ
ユー4を正逆回転(例えば正転期間3に対し逆転期間1
というように)させたり、或いはチヤージ行程時にスク
リユーを振動させつつ回転させることも可能となつてお
り、これによつてチヤージ条件設定項目を多くしてチヤ
ージ条件のバリエーシヨンを増し、また、きめ細かな制
御が可能となつている。(前者の正逆転転チヤージにつ
いては、本願出願人が先に提案した特願昭63−177
128号を、また、後者の振動を伴う回転チヤージにつ
いては、同じく本願出願人が先に提案した特願昭63−
177129号を、必要ならば、それぞれ参照された
い。) 次に、加熱シリンダ3近辺の構造を第3図及び第4図に
よつて説明する。
第3図に示すように、加熱シリンダ3の後端は、前記支
台2に固着されたヘツドストツク11に、取付板12を
介して固定されている。この加熱シリンダ3の周壁に
は、その前端側(図示左側)から後端側に向つて断面円
形の円形穴13が軸方向に沿つて連続して穿設されてい
る。該実施例においては、円形穴13は後端側までは完
全に貫通されないように形成されているが、円形穴13
は加熱シリンダ3の周壁を軸方向に完全に貫通するもの
であつてもよい。
第4図に示すように、上記円形穴13と連通して図示上
下に2つのスリツト14,14が穿設されている。該2
つのスリツト14,14は円形穴13の直径の延長線上
に位置し、円形穴13と同様に加熱シリンダ3の前端側
から後端側に向つて軸方向に沿つて連続して穿設されて
いる。なお、円形穴13並びにスリツト14は、例えば
ワイヤカツトで形成される。
第3,4図に示すように、前記加熱シリンダ3の周壁の
外面側には、該周壁の外面から前記円形穴13に達する
軸方向に沿つた細長い観察窓15が、例えばエンドミル
加工によつて複数個穿設されている。該実施例において
は、前記スクリユー4のフイードゾーン、コンプレツシ
ヨンゾーン、メータリングゾーンに各々対応して、観察
窓15が3つ設けられているが、観察窓15の数の任意
である。(なお、この観察窓15は前記バンドヒータ9
の非巻装部位に形成されている。)また、加熱シリンダ
3の周壁の内面側には、該周壁の内面から前記円形穴1
3に達する軸方向に沿つた細長い切欠き16が、複数個
穿設されている。この切欠き16は、観察窓15と対応
する位置に、観察窓15の軸方向長さと略同一長さとな
るように、例えば観察窓15と同時にエンドミル加工に
よつて穿設される。
17は、前記加熱シリンダ3の円形穴13に挿入された
円柱状のガラス体で、例えば、透明な耐熱・高強度の高
純度石英ガラスよりなり、その断面は前記円形穴13の
断面形状と一致するように設定されている。該実施例に
おいては、3本のガラス体17を、加熱シリンダ3の前
端側解放部から円形穴13内に、ガラス体17間にスペ
ーサ18を介して順次挿入し、前端側のガラス体17の
端面を必要に応じスペーサ18を介して図示せぬ圧接手
段(例えば締付けナツト)で押圧するようになつてい
る。この結果、各ガラス体17は軸方向に緩みなく位置
付け・固定されることになる。なお、該実施例において
は、上記スペーサ18は、石綿系の適度の弾性ある材料
が用いられているが、この他に、耐熱性と適度の弾性を
備えた材料(例えば、銅、黄銅など)から任意のものを
選択可能である。
19は、前記観察窓15の上下に穿設された複数個のネ
ジ穴で、該ネジ穴19は第3図に示すように、前記スリ
ツト14と直交し且つ該スリツト部分を貫通して形成さ
れている。このネジ穴19は、スリツト部分を貫通した
奥方部位に雌ネジが刻設されており、該雌ネジに締付け
ネジ(ボルト)20が螺合・締結され、それによつて、
スリツト14を狭める方向の力を作用させるようになつ
ている。この結果、円形穴13の内面がガラス体17の
外周面を包持・締結し、シールを完全なものにするよう
になつている。
上記した構成を採る該実施例においては、各観察窓15
からガラス体17を介して、加熱シリンダ3内の前記し
たフイードゾーン、コンプレツシヨンゾーン、メータリ
ングゾーンの樹脂挙動が観察可能となるばかりか、ガラ
ス体17が円柱状であるので、ガラス体17が凸レンズ
として機能して、樹脂挙動を拡大して観察可能となつて
視認性が向上する。また、ガラス体17が円柱状である
ので、加熱シリンダ3内部の樹脂圧によつて、ガラス体
17が、前記円形穴13の外方側の内面への押付け力を
受けても、円形穴13とガラス体17とは円弧面同士が
圧接されるので、押圧力は分散されてガラス体17に局
部的な応力がかからず、ガラス体17の破損は可及的に
防止される。これは、熱的応力、前記締付けネジ20に
よる応力についても同様で、応力は略均一に拡散されて
ガラス体17は破損の虞れなく長寿命が保証される。さ
らにはまた、前記締付けネジ20によるシール効果で、
樹脂漏れの虞がないものとなつている。
なお、該実施例では、円柱状のガラス体17を用いてい
るが、角柱状のものであつても良く、また、場合によつ
てはガラス体17に代替してサフイアなどを用いても良
く、この場合はサフイアが高価であるので、観察窓15
は小さく設定される。さらにはまた、該実施例において
は観察窓15を3つ設けているが、その数、形成個所な
どは任意である。
第1図は前記観察窓15から加熱シリンダ3内の各ゾー
ンにおける樹脂挙動、樹脂温度などを撮影して解析する
ための構成を主に示すブロツク図である。
同図において、30は前記観察窓15に対向して設置さ
れた固体撮像素子、撮像管などを備えたビデオカメラ、
31は同じく観察窓15に対向して設置されたストロボ
発光部で、ビデオカメラ30からの同期信号を受けるス
トロボコントローラ32によつて発光制御される。上記
ビデオカメラ30で撮影された画像は、一旦ビデオテー
プレコーダ(以下VTRと称す)34に記録され、この
画像データは、データバツフア35に取込まれた後、A
/D変換器36によつて適当なサンプリングレートでデ
ジタル信号に変換されて、後述する解析演算装置に送出
される。なお、37はVTR34に接続されたカラーC
RTデイスプレイよりなるモニタで、必要に応じビデオ
カメラ30で撮影された画像がオペレータによつて確認
されるようになつている。
38は、前記観察窓15に対向して設置されたサーモビ
ジヨンで、HgCdTe、InSbなでの温度検出器を
備え、前記観察窓15に接した樹脂温度を画像データと
して取込み、一旦VTR39に記録するようになつてい
る。そして、VTR39に記録された画像データは、デ
ータバツフア40に取込まれた後、A/D変換器41に
よつて適当なサンプリングレートでデジタル信号に変換
されて、後述する解析演算装置に送出される。なお、4
2はVTR39に接続されたカラーCRTデイスプレイ
よりなるモニタで、必要に応じサーモビジヨン38で取
込まれた温度分布画像がオペレータによつて直接視認さ
れるようになつている。
なお、前記ビデオカメラ30、サーモビジヨン38は共
に、ズーム機能をもち、また図示していないが必要に応
じ旋回回転台などが付設される。また、該実施例におい
ては、前記したように観察窓15が3つ設けられている
ので、3つの観察窓15を同時に観察する場合には、ビ
デオカメラ30、サーモビジヨン38などはこれに応じ
て複数台が配設され、各観察窓15を個別に時間的にず
らせて観察する場合には、ビデオカメラ30、サーモビ
ジヨン38などは観察を必要とする観察窓15に対向す
る位置にその都度移動される。
43は、ビデオカメラ30、サーモビジヨン38から得
られたデータを解析するための解析演算装置で、フレー
ムバツフア44、温度分布演算手段45、画像濃度分布
演算手段46、流動速度演算手段47、チエツクリング
挙動演算手段48、データ格納部49、テーブル50、
成形条件演算部51などを具備している。
前記サーモビジヨン38から、VTR39、データバツ
フア40、A/D変換器41を介して解析演算装置43
に送出されてきた画像データは、フレームバツフア44
に一旦格納された後、前記温度分布演算手段45に供給
され、温度分布演算手段45はこのデータに基づき加熱
シリンダ3内の各ゾーンの樹脂温度分布を演算する。ま
た、該温度分布演算手段45は、予めケーススタデイさ
れた温度分布情報が格納された前記テーブル50の内容
を参照して、各部の温度が設定範囲内にあるかどうか
や、温度勾配が許容範囲内にあるかどうかや、或いは異
常温度発生部位があるかどうか等々の判別処理を実行す
る。
前記ビデオカメラ30から、VTR34、データバツフ
ア35、A/D変換器36を介して解析演算装置43に
送出されてきた画像データは、同様にフレームバツフア
44に一旦格納された後、前記画像濃度分布演算手段4
6、流動速度演算手段47、チエツクリング挙動演算手
段48に所定のタイミングでそれぞれ供給される。画像
濃度分布演算手段46は、輝度分布、色分布を演算し、
固相(樹脂ペレツト)と流動相との輝度などの相違によ
る固相−流動相の分布度合、樹脂が溶融される時に生じ
るガスによる気泡の発生度合、樹脂中に混入されたマー
カーの分布度合、樹脂中に混入された着色剤の混り度合
等々を、前記テーブル50に予め格納された固相−流動
相識別情報、気泡識別情報、マーカー識別情報、着色濃
度識別情報、などを参照して算出する。また、画像濃度
分布演算手段46は、前記テーブル50に予めケースス
タデイして格納された許容範囲情報などを参照して、上
記した演算結果が許容範囲にあるかどうか等の判別処理
も実行する。
前記流動速度演算手段47は、供給された複数フレーム
の画像データを処理し、前記テーブル50に予め格納さ
れたマーカー識別情報を参照して、樹脂中に混入された
マーカーの流動速度から樹脂の流動速度を各部位ごとに
算出する。また、これによつて樹脂の滞留箇所の有無、
滞留位置、滞留個所の大きさなどを演算・判別する。そ
してまた、流動速度演算手段47は、前記テーブル50
に予めケーススタデイして格納された許容範囲情報など
を参照して、上記した演算結果が許容範囲にあるかどう
か等の判別処理も実行する。
前記チエツクリング挙動演算手段48は、前記スクリユ
ー4の先端頚部に装着された公知のチエツクリング(逆
止弁部材)の動きを、供給された複数フレームの画像デ
ータから、前記テーブル50に予め格納されたチエツク
リング識別情報を参照して演算する。また、チエツクリ
ング挙動演算手段48は、チエツクリングが所定のタイ
ミング時点で所定の作動位置にあるかどうかを、前記テ
ーブル50に予めケーススタデイして格納されたチエツ
クリング挙動許容範囲情報などを参照して、上記した演
算結果が許容範囲にあるかどうか等の判別処理も実行す
る。
上述した温度分布演算手段45、画像濃度分布演算手段
46、流動速度演算手段47、チエツクリング挙動演算
手段48での演算処理結果は、前記データ格納部49に
取込まれる。また、該データ格納部49には、使用され
たスクリユー4に関する前記したスクリユーデザインの
詳細、使用された樹脂材料種別、並びに、前記したチヤ
ージ,射出行程時の設定条件(成形設定条件)、すなわ
ち、 各ゾーン(ノズル部、シリンダの前,中,後、ホツパ
ー下)のヒータ温度。
計量ストローク。
スクリユー回転数や背圧を計量ストロークに対してど
のように可変させたか。
スクリユーの正転/逆転の時間比率。
スクリユー回転に重畳させる振動の強さ並びに振動
数。
サツクバツク量とその速度。
射出圧力の大きさ並びに立上り時間。
射出ストローク、並びに射出速度を射出ストロークに
対してどのように可変させたか。
保圧切替位置。
保圧時の保圧力をどのように可変させたか。
という情報も合わせて格納される。なお、これ等の情報
は図示せぬキー入力装置による入力操作、もしくは射出
成形機全体の制御を司どるマイクロコンピユータからな
る制御装置52からの情報供給によつて達成される。
データ格納部49には、成形設定条件を可変して試シヨ
ツトを繰返した際の、前述した各演算手段45〜48の
演算結果が順次記憶される。そして、各演算手段45〜
48の演算結果が最も好ましい状態を示した時の上記し
た成形条件〜が、最適成形条件として所定の記憶エ
リアに格納される。
例えば、スクリユーと加熱シリンダの形状設計毎に、順
次樹脂材料を、例えばポリカーボネイト、アクリル、ス
チロール等と変化させ、この各樹脂材料毎にチヤージ量
を、10〜100%の間で10%づつ変化させ、この上
で前記した成形条件〜を各々ケーススタデイした結
果が、最適成形条件として所定の記憶エリアに格納され
る。
前記成形条件演算部51は、データ格納部49に格納さ
れた樹脂ごとの最適成形条件データを参照して、未解析
の新しい樹脂の成形に際し、近似する樹脂材料における
既知の成形条件に基づき成形条件を算出設定し、また、
未解析の樹脂を試シヨツトすることで得られた画像デー
タからの前記した処理結果を参照して、未解析の樹脂に
おける成形条件を最適値に近づけるように成形条件を算
出する。この成形条件演算部51による演算結果は、前
記した射出成形機の制御装置52に送出され、これによ
つて、成形条件が可変設定されるようになつている。
なお、ここで上述してきた機能部をもつ前記解析演算装
置43は、実際にはマイクロコンピユータよりなつてお
り、各種I/Oインターフエス、主プログラム並びに固
定データなどを格納したROM、各種フラグ並びに計測
データ、変換処理データなどを読み書きするRAM、全
体の制御を司どるμCPU(マイクロセントラルプロセ
ツサユニツト)等を具備しており、上述した各機能は予
め作成されたプログラムによつて実現されることは当業
者には自明であろう。また、解析演算装置43の演算処
理結果は、必要に応じカラーCRTデイスプレイよりな
る表示装置53、プリンタ54などの出力装置に送出さ
れ、オペレータに解析結果などを視認させるようにされ
る。また、解析演算装置43は、磁気デイスク装置など
の外部メモリ55とも接続され、必要に応じ所定のデー
タの授受が行われるようになつている。
次に第5図〜第9図によつて成形条件の解析手法の数例
を説明する。
第5図(a),(b),(c)は、加熱シリンダ3の観察窓15
から前記ビデオカメラで得られた画像を示す説明図であ
る。同各図は、樹脂の固相−流動相の分布状態を示して
おり、図示白抜で示した部位56が固相を、図示ドツト
付与の部位57が流動相を各々示している。また、同図
は総べてコンプレツシヨンゾーンが示されており、
(a),(b),(c)の順に樹脂送り方向の下流側の適宜部位
がピツクアツプされている。良好な溶融可塑化を達成す
るためには、コンプレツシヨンゾーンの終端で、同図
(c)のように100%溶融が完了して且つこの溶融完了
位置が安定し、また、溶融開始位置も安定していること
が望ましい。また、溶融開始位置から溶融完了位置の間
において、溶融化が早過ぎも遅過ぎもせず、且つ溶融化
率が一定して漸次進行することが望ましい。
そこで、前記画像濃度分布演算手段46は、コンプレツ
シヨンゾーンを細分化して、各部位の固相と流動相との
比を参照し、また、前記成形条件演算部51は計測デー
タが適正でない場合は、溶融開始位置と溶融完了位置と
が安定し、且つ両位置間で溶融化が早過ぎも遅過ぎもせ
ず、且つ溶融化率が一定して漸次進行するように、前記
した成形条件〜のうちの必要なフアクターを変更調
整する。
第6図は、前記加熱シリンダ3の先端部分の断面図であ
る。同図において、4aは前記スクリユー4の先端頭
部、4bは頚部、4cはネジ山で、58は上記頚部4b
部分に装着されたチエツクリング、57は貯えられた溶
融樹脂(流動相)を示しており、図示2点鎖線で示した
前記観察窓15から加熱シリンダ3内が観測・観察でき
る。
第7図は、第6図に図示した観察窓15から前記サーモ
ビジヨン38で得られる画像を示す説明図である。同図
において、領域Z1の温度をT1、領域Z2の温度をT
2、領域Z3の温度をT3とすると、T1>T2>T3
の関係にあり、貯えられた溶融樹脂57の温度分布が一
様でないことが判る。この貯えられた溶融樹脂57の温
度分布は一様であることが望ましく、前記温度分布演算
手段45は、例えば貯えられた溶融樹脂領域全体の平均
温度Taveと、温度差範囲R=Tmax−Tminを算出し、また
前記記成形条件演算部51は、R/Taveが最小となるよ
うに、前記した成形条件〜のうちの必要なフアクタ
ーを変更調整する。なお、他の観察窓15においても同
様にして温度分布が観察され、異常高温、異常低温発生
部位があつた場合には、これに対処する成形条件の変更
がなされる。
第8図は、第6図に図示した観察窓15から前記ビデオ
カメラ30で得られる画像を示す説明図である。同図
は、溶融樹脂57が前記ノズル10から漏れるドルーリ
ング現象を防止するために、計量完了後に前記スクリユ
ー4を強制的に微小量だけ後退させて溶融樹脂57の圧
力を一時低減させる公知のサツクバツク制御を行なつた
場合の画像を示している。(なお、サツクバツク制御の
詳細については、必要ならば本願出願人が先に提案した
特願昭63−248958号を参照されたい。)同図に
おいて、59は樹脂圧の減圧によつて生じた気泡を示し
ており、前記画像濃度分布演算手段46はこの気泡の発
生度合を演算する。サツクバツクによつて生じる気泡5
9は出来るだけ少いことが望ましく、例え前記成形条件
演算部51は気泡59が僅かでも発生した時点でスクリ
ユー4の強制後退をストツプさせるように、サツクバツ
ク量を算出する。
なお、他の観察窓15においても同様に気泡59の発生
度合を示す画像が得られ、例えば、樹脂が溶融可塑化さ
れる時に発生するガスがうまく脱気されているか否かが
所定部位における気泡59の発生個数で判別され、脱気
不良と判断されると、成形条件演算部51によつてこれ
に対処するチヤージ条件の変更がなされる。
なおまた、図示していないが第6図に示した観察窓15
から、前記チエツクリング58の動きを示す画像データ
が得られ、前記チエツク挙動演算手段48でチエツクリ
ング58の挙動が判別されるのは自明であろう。
第9図は、樹脂材料(樹脂ペレツト)中にマーカーを所
定量混入した場合に、前記ビデオカメラ30によつて例
えば加熱シリンダ3の中央の観察窓15から得られる画
像データを示す説明図である。マーカーとしては、測定
・解析する成形用の樹脂よりも溶融温度の高い着色樹脂
ペレツト、或いは、成形用の樹脂と略同程度の比重をも
つ着色無機物のチツプを用い、これを前記ホツパー8か
ら例えば少量だけ間欠的に投入してマーカーの挙動を捉
えるようにされる。
第9図において、60は樹脂中に混入されたマーカー、
矢印Aは樹脂送り方向を示しており、マーカー60がほ
ぼ均一に分布している状態が示されている。しかしなが
ら、溶融樹脂の流動挙動は複雑で、経験的にスクリユー
4のネジ山4cの後側に樹脂のこびり付きが生じ易いこ
とが知られている。すなわち、図中点線で示した領域S
で樹脂の滞留が生じることがままあり、この場合には、
マーカー60の一部が前方へ移送されずに滞留している
ことが、前記画像濃度分布演算手段46による経時的な
分析で樹脂滞留の有無と場所とが識別される。また、マ
ーカー60の流速(平均流速、或いは個別流速)を前記
流動速度演算手段47で算出することによつて、樹脂の
平均流速が、流速が遅くなつている滞留個所が演算・判
別される。勿論、この滞留は少なけれ少い方が望ましい
ので、成形条件演算部51によつてこれに対処するチヤ
ージ条件の変更がなされる。
また図示していないが、測定・解析用の樹脂に、これと
同材料の着色樹脂よりなるマスターバツチを数%程度混
入し、これを前記ビデオカメラ30で撮影した画像デー
タを、前記画像濃度分布演算手段46において着色の濃
淡として計数処理すれば、可塑化の均一性などが判別で
きる。そして、例えば、所定領域内の最大濃淡差/濃度
平均値が所定範囲以下に抑まるように、前記成形条件演
算部51がこれに対処するチヤージ条件の変更・設定を
行う。なお、着色剤を混入した場合は、パージング(樹
脂替、色替)時の樹脂挙動の解析にも大いに役立つこと
は言うまでもない。
以上本発明を図示した実施例によつて詳述したが、当業
者には本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可
能であり、解析演算装置43内の処理は作成されるプロ
グラムによつて種々の形態をとり得る。
[発明の効果] 叙上のように本発明によれば、加熱シリンダ内部の樹脂
挙動などをダイレクトに観察・解析した結果に基づく、
より理論的な成形条件の設定を可能とし、また、スクリ
ユーの設計、評価にも大きく寄与する射出成形機におけ
る成形条件解析方法を提供でき、その産業的価値は多大
である。
【図面の簡単な説明】
図面は何れも本発明の1実施例に係り、第1図は成形条
件を解析するための構成を示すブロツク図、第2図は射
出成形機の射出装置を示す一部切断した正面図、第3図
は射出装置の要部を示す一部切断した要部正面図、第4
図は加熱シリンダを軸方向と直交する方向で切断した要
部断側面図、第5図はビデオカメラで得られる固相−流
動相の分布状態の様子を示す説明図、第6図は加熱シリ
ンダの先端部分の断正面図、第7図はサーモビジヨンで
得られる画像を示す説明図、第8図はビデオカメラで得
られる気泡の発生の様子を示す説明図、第9図はビデオ
カメラで得られるマーカーの流動・分布の様子を示す説
明図である。 1……ベース、2……支台、3……加熱シリンダ、4…
…スクリユー、4a……先端頭部、4b……頚部、4c
……ネジ山、5……スクリユー回転用駆動源、6……射
出用駆動源、7……駆動伝達機構、8……ホツパー、9
……バンドヒータ、10……ノズル、11……ヘツドス
トツク、12……取付板、13……円形穴、14……ス
リツト、15……観察窓、16……切欠き、17……ガ
ラス体、18……スペーサ、19……ネジ穴、20……
締付けネジ、30……ビデオカメラ、31……ストロボ
発光部、32……ストロボコントローラ、34……ビデ
オテープレコーダ、35……データバツフア、36……
A/D変換器、37……モニタ、38……サーモビジヨ
ン、39……ビデオテープレコーダ、40……データバ
ツフア、41……A/D変換器、42……モニタ、43
……解析演算装置、44……フレームバツフア、45…
…温度分布演算手段、46……画像濃度分布演算手段、
47……流動速度演算手段、48……チエツクリング挙
動演算装置、49……データ格納部、50……テーブ
ル、51……成形条件演算部、52……射出成形機の制
御装置、53……表示装置、54……プリンタ、55…
…外部メモリ、56……固相、57……流動相(溶融樹
脂)、58……チエツクリング、59……気泡、60…
…マーカー。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱シリンダ内にスクリユーを回転並びに
    進退可能に配設し、加熱シリンダの周壁の一部に、透光
    体を配した内部観察用の観察窓を設けてなる可視化加熱
    シリンダをもつ射出成形機において、前記観察窓を通し
    て前記加熱シリンダ内部の樹脂の温度分布データもしく
    は樹脂挙動などの画像データの少くとも一方を収集し、
    収集されたデータに基づき可塑化計量行程時(チヤージ
    行程時)もしくは射出行程時の条件を解析するようにし
    たことを特徴とする可視化加熱シリンダをもつ射出成形
    機における成形条件解析方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載において、前記の画像データ
    から、溶融樹脂内の気泡の発生度合を計測・演算するよ
    うにしたことを特徴とする可視化加熱シリンダをもつ射
    出成形機における成形条件解析方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載において、可塑化溶融される
    樹脂材料中にマーカーとして、該樹脂材料よりも溶融温
    度の高い着色樹脂、または樹脂材料と略同程度の比重の
    着色無機物からなるチツプを混入し、前記マーカーの流
    れ具合を前記画像データから分析して、樹脂の滞留箇所
    の有無などを計測・演算するようにしたことを特徴とす
    る可視化加熱シリンダをもつ射出成形機における成形条
    件解析方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載において、可塑化溶融される
    樹脂材料中に着色剤を混入し、前記画像データから、樹
    脂材料の着色度合を計測・演算するようにしたことを特
    徴とする可視化加熱シリンダをもつ射出成形機における
    成形条件解析方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載において、前記スクリユーの
    先端頚部に位置するチエツクリングの動きを、前記画像
    データから計測・演算するようにしたことを特徴とする
    可視化加熱シリンダをもつ射出成形機における成形条件
    解析方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載において、所定領域内の各部
    の樹脂温度差などを計測・演算するようにしたことを特
    徴とする可視化加熱シリンダをもつ射出成形機における
    成形条件解析方法。
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