JPH0647652A - スカルピングカッタ研削装置 - Google Patents

スカルピングカッタ研削装置

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JPH0647652A
JPH0647652A JP20402892A JP20402892A JPH0647652A JP H0647652 A JPH0647652 A JP H0647652A JP 20402892 A JP20402892 A JP 20402892A JP 20402892 A JP20402892 A JP 20402892A JP H0647652 A JPH0647652 A JP H0647652A
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JP
Japan
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grinding
cutting edge
cutter
scalping cutter
scalping
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Pending
Application number
JP20402892A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsunobu Kobayashi
達宜 小林
Hiroshi Abe
博 阿部
Ichirou Ebashiro
一郎 江馬城
Yuji Takenaka
祐次 竹中
Yoshito Nagano
義人 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スカルピングカッタを研削するに際して、刃
面毎に異なる研削盤にスカルピングカッタを付け替える
作業を省き、それによって過大な労力と熟練を不要にす
ると共に、刃先ぶれがなく円筒度の高い刃先周面を実現
することによって、このスカルピングカッタを用いて切
削した被切削物の仕上げ面精度を向上し、切削厚みを均
一にし、かつスカルピングカッタの切刃寿命を延長する
ことができるスカルピングカッタ研削装置を得る。 【構成】 円筒部の周面に螺旋状の切刃部を有するスカ
ルピングカッタを研削する装置であって、上記円筒部の
軸線を回転軸として保持する回転座30と、上記軸線を
中心とする円筒面の一部をなすランド面を切刃部に形成
するランド面研削手段40と、上記切刃部のすくい面ま
たはにげ面のいずれか一方または双方を研削する刃面研
削手段50とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属圧延シートなどの
表面を切削するスカルピングカッタを研削する装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】銅合金などを圧延してシートを成形する
場合、その表面の酸化物層や汚れなどを除去する処理が
必要となる。この処理のため、表面を切削するスカルピ
ングカッタが用いられている。スカルピングカッタは、
概略を図4の80で示すように、軸線pを中心とする円
筒部81の周面に螺旋状に平行して配設された複数条の
切刃部70を有する回転体である。その切刃部70は、
図2に示すように、すくい面71とにげ面72との交差
する稜線部分に刃先73を有している。
【0003】従来、このようなスカルピングカッタの切
刃部70を研削加工する方法としては、図5に示すよう
に、まず、すくい面71をカップ状ダイヤモンド砥石で
研削した後、すくい面を基準にしてにげ面72を小径の
ストレートダイヤモンド砥石90で研削し、すくい面7
1とにげ面72の交線で形成される刃先73を得てい
る。通常これらの研削工程は、スカルピングカッタとダ
イヤモンド砥石との相対位置が大幅に異なるため、それ
ぞれ段取りの異なる専用の研削盤上で行われている。ま
た、にげ面72を研削する際には、円筒研削盤にワーク
レストを取り付け、すくい面71を基準として目測によ
って研削が行われている。
【0004】スカルピングカッタの実例を挙げれば、そ
の切刃部軸長は約800mm、切刃部外径は約200m
mで、通常20枚刃で構成されている。にげ面72の幅
は4mmあり、ヘリカル長は約1200mmである。こ
のようなスカルピングカッタにおいて、再研削代は通常
約0.5mmに達する。これだけの莫大な量の研削を、
難研削材である超硬合金からなる切刃部70の全体に施
すのには、砥石にきわめて大きな負担がかかるばかりで
なく、研削作業に細心の注意と多大の労力及び時間を要
しているのが実状である。
【0005】更に、図5に示すように、にげ面72の研
削に使用されるダイヤモンド砥石90としては、隣接す
る切刃部への砥石90の干渉を防ぐため、上記のように
大きい研削量に比して不相応な直径160mm程度の小
径のものしか使用できず、従ってその摩耗は速く、例え
ばここに挙げた例では、約10回の再研削でダイヤモン
ド砥石1枚を消費するほどである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のスカ
ルピングカッタの研削手段にはさまざまな課題があっ
た。第一の課題は、切刃部70の各面を研削するのに、
その都度、被研削体80を対応する研削盤に手で付け替
えなければならないところに由来する。スカルピングカ
ッタは過酷な切削作業に使用されるので、切刃部70の
耐用時間(以下「切刃寿命」と称する)が短い。従って
しばしば再研削を要するが、その都度、上記のような人
力による付け替え作業を伴うので、多大な労力と時間が
要求されていた。
【0007】また、上記の付け替え作業に際しては、被
研削体80を取り付けて回転するための回転軸と円筒部
81の軸線pとの間に付け替えの都度、取り付け誤差に
よるずれを生ずるという問題があった。更に、すくい面
71及びにげ面72の研削に際して、使用されるダイヤ
モンド砥石が、研削されるスカルピングカッタ(以下
「被研削体」と称する)の研削量に比してきわめて小型
であるため、ダイヤモンド砥石ではあっても砥石側の摩
耗が激しく、研削の途中においてもしばしば、作業者が
目視によって砥石切込み量の補正を行う必要があった。
このとき、補正を行う時期や補正量のばらつきなどによ
って、図6に示すように、各切刃部の刃先73A、73
B、73C、73D、73E、…の位置が軸線pを中心
とする円筒面mから局部的に不規則に偏位することにな
る。このような偏位(以下「刃先ぶれ」と称する)を有
するスカルピングカッタ80を用いて金属圧延シートな
どの被切削物(図4の90)を切削すると、被切削物9
0の表面の切込み量が不均一となり、仕上げ面の仕上げ
精度が著しく低下する。
【0008】また、このような刃先ぶれを有するスカル
ピングカッタ80で被切削物90を切削すると、図6の
73B及び73Eで示すような、円筒面mから突出した
刃先は、局部的に強く被切削物90と接触することにな
るから、他の部分に先行して摩耗する。このような偏摩
耗の状態が周面に沿って数箇所で発生すると、このスカ
ルピングカッタ80は実質的な切削能力を失い、このよ
うなスカルピングカッタは切刃寿命が短いということに
なる。
【0009】また、円筒部の周面に螺旋状に湾曲して配
設されている複数条の切刃部を常に一定の調子に研削す
るには多くの熟練と注意力を必要とする。特に、スカル
ピングカッタ80のにげ面72の研削に際しては、すく
い面71を基準として目測によって研削が行われている
ので、刃先が形成する周面の円筒度の管理が困難で、あ
る程度は円錐台状、または複雑な周面形状に変形する。
このような、変形した刃先周面を有するスカルピングカ
ッタを用いて被切削物90を切削すれば、被切削物90
の厚みが不均一となり、結果としてシートの平面度が低
下し、後工程の圧延工程において湾曲、捻れ、しわなど
の発生原因となり、製品品位を著しく低下させていた。
【0010】従って本発明の目的は、研削工程における
スカルピングカッタの付け替え作業を省くことによっ
て、過大な労力と熟練を不要とし、それと共に、刃先ぶ
れがなく円筒度の高い刃先周面を実現することによっ
て、このスカルピングカッタを用いて切削した被切削物
の仕上げ面精度を向上し、切削厚みを均一にし、かつス
カルピングカッタの切刃寿命を延長することができるス
カルピングカッタ研削装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記のような課題は、円
筒部の周面に螺旋状の切刃部を有するスカルピングカッ
タを研削する装置であって、上記円筒部の軸線を回転軸
として保持する軸線保持手段と、軸線を中心とする円筒
面の一部をなすランド面を切刃部に形成するランド面研
削手段と、上記切刃部のにげ面またはすくい面のいずれ
か一方または双方を研削する刃面研削手段とを有するス
カルピングカッタ研削装置を提供することによって解決
できる。
【0012】上記において、刃面研削手段が移動手段を
有し、この移動によって刃面研削手段がすくい面または
にげ面と接触し、これを研削し得るように配設されてい
ることが好ましい。上記において、スカルピングカッタ
を研削するに際して、円筒部をその軸線を中心に回転し
ながら、ランド面研削手段を切刃部と接触させてその刃
先にランド面を形成し、ついで、すくい面またはにげ面
のいずれか一方を刃面研削手段と接触させて研削するよ
うに調整された制御手段を有していることが好ましい。
上記において、スカルピングカッタを研削するに際し
て、円筒部をその軸線を中心に回転しながら、ランド面
研削手段を切刃部と接触させてその刃先にランド面を形
成し、ついで、にげ面またはすくい面のいずれか一方を
刃面研削手段と接触させて研削し、ついで、刃面研削手
段を移動してにげ面またはすくい面のいずれか他方を刃
面研削手段と接触させて研削するように調整された制御
手段を有することが好ましい。上記において、すくい面
またはにげ面のいずれか一方または双方を研削するに際
して、ランド面の一部を残して研削する制御手段を有す
ることが好ましい。
【0013】
【作用】本発明のスカルピングカッタ研削装置は、上記
のように、スカルピングカッタの円筒部の軸線を回転軸
として保持する軸線保持手段と、軸線を中心とする円筒
面の一部をなすランド面を切刃部に形成するランド面研
削手段と、上記切刃部のすくい面またはにげ面のいずれ
か一方または双方を研削する刃面研削手段とを有してい
るので、被研削体(スカルピングカッタ)を異なる研削
装置に付け替えることなく、その回転軸線を一定に保持
したまま一貫して研削することができる。特に本発明の
好ましい具体例では、刃面研削手段が移動手段を有して
いるので、この移動によって、すくい面またはにげ面の
双方を個別に、被研削体の付け替えなしに研削すること
ができる。
【0014】このように被研削体の付け替えを要しない
本発明のスカルピングカッタ研削装置は、その運転操作
を調整された制御手段によって自動的に行うことができ
る。このことは作業者の過大な労力、熟練度及び注意力
を不要にするばかりでなく、刃先の形成する周面が円筒
部の軸線から偏心することがないから、刃先ぶれが生ぜ
ず、従ってスカルピングカッタの切削精度が向上し、ま
た刃先が形成する周面の円筒度が優れているから、被切
削物の切削厚みを一定にでき、かつ制御手段を調節して
切刃部の刃先にランド面が残るように研削できるから、
切刃部の刃こぼれを防止し、かつスカルピングカッタの
切削能力を安定化し、その切刃寿命を延長することがで
きる。
【0015】ここで、ランド面とは、図3の74で示す
ように、円筒部81の周面に螺旋状の切刃部70を有す
るスカルピングカッタにおいて、切刃部70のすくい面
71とにげ面72との交差する刃先に、円筒部81の軸
線pを中心とする円筒面mの一部をなすように設けられ
た刃面である。
【0016】本発明のスカルピングカッタ研削装置を用
いてスカルピングカッタを研削する方法は例えば次のよ
うなものである。即ち、円筒部の周面に螺旋状の切刃部
を有するスカルピングカッタを研削するに際して、切刃
部に、円筒部の軸線pを中心とする円周面の一部をなす
ランド面を設け、ついで、すくい面またはにげ面のいず
れか一方または双方を、刃面研削手段を用いて、ランド
面の一部を残して研削することからなるスカルピングカ
ッタの研削方法である。
【0017】次に本発明を実施例によって図面を参照し
て説明する。図1は本発明の一実施例を示している。図
1において、本発明のスカルピングカッタ研削装置(以
下「本装置」と称する)10は、被研削体であるスカル
ピングカッタ(図示せず)を搭載して移動する移動台2
0、被研削体をその軸線を中心として回転する回転座3
0、ランド面を形成するランド面研削具40、すくい面
またはにげ面を研削する刃面研削具50、及びこれらの
動作を制御する制御部60を有している。
【0018】移動台20は、被研削体を搭載してこの上
に回転自在に固定することができ、この移動台20を本
装置10の台座11上で摺動させることによって被研削
体をその軸線方向前後に制御された速度で移動できるよ
うになっている。またこの移動台20は、両端部にそれ
ぞれ回転座30及び軸受け座21を有している。
【0019】回転座30は移動台20に固定され、移動
台20の移動方向に平行な回転軸を有する電動回転座で
ある。この回転座30は、被研削体の円筒部81の両端
部に設けられて軸線pを共有している回転軸部82(図
4参照)の一方を、その回転軸に同軸的に連結すること
ができるチャック(図示せず)を有していて、これによ
って被研削体を、その軸線pを回転軸として制御された
回転数で回転することができるようになっている。した
がって、この回転座30が本装置における軸線保持手段
である。軸受け座21は移動台20上に設置されてい
る。これは、被研削体の他方の回転軸部82を回転自在
に軸受けすると共に、この被研削体を取り付け、また取
り外しできるようになっている。
【0020】ランド面研削具40は円周研削面41を有
する円筒状砥石であって、その円筒の軸線を中心として
電動回転し得るようになっている。この回転軸は被研削
体の軸線pに平行に配設され、円周研削面41が被研削
体の切刃部と接触するとき、これを被研削体の円筒部の
軸線pを中心とする円筒面に沿って研削できるようにな
っている。またこのランド面研削具40は、不使用時は
被研削体と接触しないようにセットオフできるようにな
っている。
【0021】刃面研削具50は円盤状砥石であって、円
盤の中心を通る垂線を回転研削軸51として電動回転し
得るようになっている。これは、その円筒面と円盤面の
双方に研削面52を有するいわゆるカップ形砥石であっ
て、その回転研削軸51が被研削体の軸線pに対して一
定の角度を持って配設され、回転中にその研削面の一部
がすくい面71またはにげ面72の一部と接触すると
き、これを研削できるようになっている。また、刃面研
削具50は、図2に示すように移動できるようになって
いて、その移動によって、例えば最初は被研削体のすく
い面71を研削できる位置に設定されていた研削面が移
動後はにげ面72を研削できるように設定位置の変更が
可能である。またこの刃面研削具50は、不使用時は被
研削体と接触しないようにセットオフできるようになっ
ている。
【0022】制御部60は、本装置の上記の各電動部材
を以下に述べるような運転プログラムに従って自動的に
運転または制御することができる。
【0023】次に本装置の運転操作について述べる。ま
ず、被研削体80の円筒部81両端に設けられた回転軸
部82を回転座30と軸受け座21の間に挟んでチャッ
クで同軸的に連結する。この作業は手動である。つぎに
制御部60を作動させると、移動台20の移動と回転座
30の回転が開始され、同時にランド面研削具40が回
転しながら切刃部70と接触する。移動台20の移動速
度、回転座30とランド面研削具40の回転速度がそれ
ぞれ最適に制御され、それによって切刃部70の刃先
に、軸線pを中心とする円筒面mの一部をなすランド面
74が研削形成される。
【0024】ランド面74の形成が終わると、ランド面
研削具40は自動的にセットオフされ、制御部60はプ
ログラムにしたがって自動的に運転モードを変更し、刃
面研削具50を回転しながら被研削体と接触させ、同時
に比較的遅い速度に調整制御された移動台20の移動と
回転座30の回転を開始する。これによって切刃部70
のすくい面71またはにげ面72が研削される。
【0025】一般に、使用によって切刃部が摩耗したス
カルピングカッタを研削して再生するためには、ランド
面74を形成した後に、刃面研削具50をにげ面72研
削側に設定し、刃先にランド面がわずかに残るように、
この面の研削を行えば充分である。この場合には上記の
過程で研削プログラムを終了し、刃面研削具50がセッ
トオフされて研削作業は終了する。
【0026】全く未研磨のスカルピングカッタ素材に刃
つけを行う場合のように、すくい面とにげ面の双方を研
削する必要がある場合には、ランド面を形成した後にす
くい面とにげ面のいずれか一方、好ましくはすくい面を
上記の方法で研削し、一旦刃面研削具50をセットオフ
し、これを移動して他方の刃面と接触するように設定
し、刃先にランド面74がわずかに残るように、上記と
同様な刃面研削を繰り返す。またはすくい面71は、ラ
ンド面を形成する以前に予め研削しておくこともでき
る。この場合のすくい面の研削は、別の研削装置を用い
て行うこともできる。
【0027】すくい面71またはにげ面72のいずれか
一方または双方を研削するに際しては、切刃部の刃先に
ランド面の一部を残して研削することが好ましい。これ
は次のような理由による。図3において、切刃部70の
刃先にランド面74が形成されたスカルピングカッタで
は、すくい面71とランド面74の交差する稜線が実質
的な刃先を形成している。この稜線の刃先角は比較的大
きい。即ち、刃先の稜角が比較的鈍い。
【0028】一方ランド面を有しないスカルピングカッ
タではすくい面71とにげ面72の交差する鋭い稜線が
刃先を形成している。このような稜角の鋭い刃先を有す
るスカルピングカッタにおいては、被切削物を切削する
に際して、刃先角が小さいために、きわめて初期段階で
ある程度のにげ面の摩耗(初期摩耗)が生じ、その切刃
部の形状はランド面を有するスカルピングカッタの切刃
部の形状に実質的に大差ないものとなる。ただし刃先ぶ
れがある。
【0029】これと対比すれば、ランド面を有するスカ
ルピングカッタの切刃部は、すくい面とランド面が交差
して形成する稜線を有しているので、初期摩耗がなく、
更に刃先ぶれがないため、ランド面を有しないスカルピ
ングカッタよりも切削能力が優れ、しかも切削寿命が著
しく改善される。
【0030】この点について実験によれば、ランド面を
有しないスカルピングカッタにおける初期摩耗は、最初
の5分間で摩耗幅が0.03〜0.05mmに達し、摩
耗速度が急激であるが、その後は摩耗速度が緩和され、
引き続く85分間で、摩耗幅は0.5〜0.7mmに達
し、実質的な切削能力を失った。即ち、このスカルピン
グカッタの切刃寿命は90分であった。これに対し、ラ
ンド面を有し、ランド面の幅(ランド幅)が0.005
〜0.05mmに調整されているスカルピングカッタの
場合は、上記と同じ条件で切削作業を行うとき、初期摩
耗は認められず、摩耗幅が0.5〜0.7mmに達して
実質的な切削能力を失うまでに120分間の切刃寿命を
有していた。このように切刃部がランド面を有すること
は、スカルピングカッタの切刃寿命を延長することに有
利なばかりでなく、刃こぼれや刃先ぶれがなくなり、か
つ円筒部の円筒度が高いという点でも有利である。
【0031】上記の実験結果からも明らかなように、ス
カルピングカッタの切刃部に与えるランド幅は0.00
5〜0.05mmの範囲内であることが好ましい。0.
005mm以下では実質的に鋭い稜角を有する切刃部と
同じになってランド面の効果が現れ難く、0.05mm
以上ではその幅が鋭い稜角を有する切刃部の実質的な初
期摩耗量を越えることになり、切削抵抗が過大になると
共に、寿命の延長にも役立たない。
【0032】このような、調節されたランド幅を有する
ランド面を刃先に残して研削するには、すくい面または
にげ面のいずれか一方、もしくは双方を研削するに際し
て、制御部60の機能を用いず、目視、手動調節によっ
て行うこともできる。この方法でも、本装置を用いれば
円筒部の実際の回転軸が研削過程を通じて確保されてい
るので、同じランド幅の平行した流れが目視でき、従来
の装置及び方法によるより遥かに容易にランド面の幅出
しができる。しかし、研削中のランド幅を光学的手段等
によって検出しながら制御部60の自動制御によってこ
の幅出しを行うことがさらに好ましい。
【0033】
【実施例】上記のようなスカルピングカッタ研削装置を
用いて、全長1200mm、円筒部長さ800mm、円
筒部直径200mmのスカルピングカッタを研削した。
ランド幅は0.01mmに調節した。
【0034】このように研削したスカルピングカッタを
図4に示すような構成の金属圧延シート切削工程に取り
付け、金属圧延シートの表面を切削した。即ち、図4に
示す構成において、粗圧延された銅合金のシート90が
矢印の方向に搬送されている。このシート90の両面に
は酸化被膜や汚れなどが付着している。
【0035】シート90は、その搬送方向に対し軸線p
が直角になるように配設されたスカルピングカッタ80
とバックアップロール83からなるアセンブリの間に搬
送される。このアセンブリは、回転駆動されるスカルピ
ングカッタ80と回転自在なバックアップロール83
が、調節された挟圧をもって互いに引き合うように付勢
されて、軸平行に配設されたものである。次にシート9
0は上記のものと同じスカルピングカッタ80とバック
アップロール83のアセンブリの間に搬送される。ただ
しこのアセンブリは先行するアセンブリとは天地が逆に
配設されている。この2組のアセンブリを通過すること
によってシート90はその両面が切削される。
【0036】上記のような構成の切削工程において、ス
カルピングカッタ90の切削速度を400〜600m/
分、シート90の搬送速度を10〜15m/分とし、上
記アセンブリの挟圧を調節して切込み量が0.3〜0.
5mmとなるようにして運転した。得られたシート製品
は均一で良好な仕上げ面を有していた。上記の運転条件
で、切刃の摩耗幅が実質的な切削能力を失う0.5〜
0.7mmになるまでの運転可能時間を切刃寿命とする
とき、この実施例で得られたスカルピングカッタの切刃
寿命は120分であった。切刃部に刃こぼれは認められ
なかった。
【0037】(比較例)上記と同じ構成の金属圧延シー
ト切削工程において、従来のスカルピングカッタ研削方
法にしたがって円筒研削盤とすくい面専用研削盤を併用
して研削したスカルピングカッタを用いて同様に切削作
業を行った。得られたシート製品には不均一な凹凸と条
痕が認められた。このスカルピングカッタの切刃寿命は
60分であった。切刃部には多数の刃こぼれが認められ
た。
【0038】上記実施例の結果から、本発明のスカルピ
ングカッタ研削装置は、従来の技術と比較して、被切削
体に均一で良好な切削能力を有する切刃部を与えると共
に、長寿命であり、かつ刃こぼれを起こさないスカルピ
ングカッタを与えるものであることが明かである。
【0039】
【発明の効果】本発明のスカルピングカッタ研削装置
は、円筒部の周面に螺旋状の切刃部を有するスカルピン
グカッタを研削する装置であって、上記円筒部の軸線を
回転軸として保持する軸線保持手段と、軸線を中心とす
る円筒面の一部をなすランド面を切刃部に形成するラン
ド面研削手段と、上記切刃部のすくい面またはにげ面の
いずれか一方または双方を研削する刃面研削手段とを有
するものであるので、研削工程におけるスカルピングカ
ッタの付け替え作業が不要となり、円筒部の回転軸が常
に一定しているため研削作業に過大な労力と熟練が不要
となり、それと共に、刃先ぶれがなく円筒度の高い刃先
周面が得られるので、このスカルピングカッタを用いて
切削した被切削物の仕上げ面精度が向上し、切削厚みが
均一になり、かつスカルピングカッタの切刃寿命が延長
されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスカルピングカッタ研削装置の一実
施例を示す斜視図である。
【図2】 本発明のスカルピングカッタ研削装置の一実
施態様を示す部分横断面図である。
【図3】 本発明のスカルピングカッタ研削装置を用い
て研削されるスカルピングカッタの一例を示す部分横断
面図である。
【図4】 本発明の一実施例及び比較例で得られたスカ
ルピングカッタの一使用態様を示す斜視図である。
【図5】 従来の研削技術におけるにげ面研削態様を示
す部分横断面図である。
【図6】 従来の研削技術によって得られるスカルピン
グカッタにおける複数の切刃部を示す部分横断面図であ
る。
【符号の説明】
10…スカルピングカッタ研削装置、20…移動台、3
0…回転座、40…ランド面研削具、50…刃面研削
具、60…制御部、70…切刃部、71…すくい面、7
2…にげ面、73…刃先、74…ランド面、80…スカ
ルピングカッタ、81…円筒部、m…円筒面、p…軸
線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江馬城 一郎 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内 (72)発明者 竹中 祐次 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内 (72)発明者 長野 義人 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部の周面に螺旋状の切刃部を有する
    スカルピングカッタを研削する装置であって、上記円筒
    部の軸線を回転軸として保持する軸線保持手段と、軸線
    を中心とする円筒面の一部をなすランド面を切刃部に形
    成するランド面研削手段と、上記切刃部のすくい面また
    はにげ面のいずれか一方または双方を研削する刃面研削
    手段とを有することを特徴とするスカルピングカッタ研
    削装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスカルピングカッタ研削
    装置において、上記の刃面研削手段が移動手段を有し、
    この移動によって刃面研削手段がすくい面またはにげ面
    と接触し、これを研削し得るように配設されていること
    を特徴とするスカルピングカッタ研削装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のスカルピングカッタ研削
    装置において、スカルピングカッタを研削するに際し
    て、円筒部をその軸線を中心に回転しながら、ランド面
    研削手段を切刃部と接触させてその刃先にランド面を形
    成し、ついで、すくい面またはにげ面のいずれか一方を
    刃面研削手段と接触させて研削するように調整された制
    御手段を有することを特徴とするスカルピングカッタ研
    削装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のスカルピングカッタ研削
    装置において、スカルピングカッタを研削するに際し
    て、円筒部をその軸線を中心に回転しながら、ランド面
    研削手段を切刃部と接触させてその刃先にランド面を形
    成し、ついで、にげ面またはすくい面のいずれか一方を
    刃面研削手段と接触させて研削し、ついで、刃面研削手
    段を移動してにげ面またはすくい面のいずれか他方を刃
    面研削手段と接触させて研削するように調整された制御
    手段を有することを特徴とするスカルピングカッタ研削
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4記載のスカルピ
    ングカッタ研削装置において、すくい面またはにげ面の
    いずれか一方または双方を研削するに際して、ランド面
    の一部を残して研削する制御手段を有することを特徴と
    するスカルピングカッタ研削装置。
JP20402892A 1992-07-30 1992-07-30 スカルピングカッタ研削装置 Pending JPH0647652A (ja)

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