JPH0649464A - 燃料油用添加剤 - Google Patents

燃料油用添加剤

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JPH0649464A
JPH0649464A JP9972991A JP9972991A JPH0649464A JP H0649464 A JPH0649464 A JP H0649464A JP 9972991 A JP9972991 A JP 9972991A JP 9972991 A JP9972991 A JP 9972991A JP H0649464 A JPH0649464 A JP H0649464A
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JP
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acid
oil
fuel oil
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additive
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JP9972991A
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Inventor
Shigeo Kiuchi
茂夫 木内
Ryuichi Nakagawa
龍一 中川
Minoru Kuzutani
稔 葛谷
Noriko Mimura
規子 三村
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)芳香族ジカルボン酸と長鎖アルキルア
ミンとのアミド・アミン塩やジアミドと、(B)一般式 【化1】 (R1、R2:C6〜29の炭化水素基、A1、A2:C2〜4
のアルキレン基、Y:単なる結合、あるいは二価の脂肪
族又は芳香族残基、k、m:1〜50、n:1〜10)
で表わされるポリエステル誘導体との混合物から成る燃
料油用添加剤。 【効果】 良好な流動点降下能及び低温目詰まり温度降
下能を有するとともに、実冷却条件下でも析出結晶を十
分に微細化し、分散させることができ、燃料油の流動性
向上剤として好適に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な燃料油用添加剤、
さらに詳しくは、良好な流動点降下能及び低温目詰まり
温度降下能を有するとともに、実冷却条件下でも析出結
晶を十分に微細化し、分散させることができ、燃料油の
流動性向上剤として好適な燃料油用添加剤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】中間留出燃料、例えばディーゼル燃料や
A重油などは冬季あるいは寒冷地において低温にさらさ
れると、その中に含まれるワックス状物質が析出して、
ディーゼルエンジンの燃料配管系のフィルターが目詰ま
りを起し、エンジン始動などに障害をきたしたり、ある
いは燃料油自体が半固体化や固体化して流動性を失い、
送油パイプを閉塞させるなどのトラブルを生じる。そし
て、このようなトラブルは、近年の原油の重質化や灯軽
油の量的な逼迫によってさらに増大していく傾向にある
ことから、この問題に対する適切な対策が望まれてい
た。
【0003】従来、このような燃料油の低温時における
トラブルを防止するためのいろいろな添加剤が知られて
いるが、これらの添加剤は、いずれも析出するワックス
結晶の大きさや形状を変化させて、結晶間及びワックス
とオイル間との凝集力を低下させることにより、粗いフ
ィルターを通過しうる形にして流動点を降下させるもの
である。しかしながら、低温でのディーゼルエンジンの
操作においては、析出したワックス結晶は車両紙燃料フ
ィルターを通過するほど小さくはならないため、フィル
ター上に透過性のケーキを形成して液体燃料を通過させ
ることになる。
【0004】このような流動性向上剤として、例えばポ
リエチレングリコールのジベヘネート(特開昭57−1
77092号公報)や多価カルボン酸のポリエチレング
リコールエステルと脂肪酸とのエステル化物(特開昭6
1−123698号公報、同62−18493号公報、
同62−109892号公報、同61−207495公
報、同61−213292号公報)、エチレンジアミン
のエチレンオキシド付加体のエステル化物(特開昭57
−170993号公報)、トリエタノールアミンモノス
テアレート(特公昭50−36246号公報)、ポリエ
ステル誘導体(特開昭62−18493号公報)などが
知られているが、これらは単独で用いると低温目詰まり
温度は降下するものの、流動点の降下に対する効果は不
十分である。また、これらを他の流動性向上剤、例えば
エチレン‐酢酸ビニルコポリマー(EVA)(特開昭4
7−10626号公報、同57−170992号公報、
同59−207989号公報、同61−181892号
公報、特願昭61−153709号公報)、ポリ(メ
タ)アクリレート(特開昭51−61509号公報、同
63−23990号公報)、エチレン‐プロピレンコポ
リマー(特開昭60−137998号公報、特公平2−
138389号公報)などと併用すると、低温目詰まり
温度及び流動点は降下するものの、徐冷条件下では、析
出結晶が十分に微細化れさるとはいえず、また、ワック
ス結晶が油中に分散せず、しばしば底部に沈降するとい
う欠点を伴う。
【0005】さらに、流動性向上剤として、芳香族ジカ
ルボン酸のアミド・アミン塩(特開昭49−53902
号公報、同62−587号公報)やこれとエチレン‐酢
酸ビニルコポリマー又はエチレン‐プロピレンコポリマ
ーとの併用系(特開昭56−92996号公報、同58
−1792号公報、同63−165487号公報)など
が知られているが、これらは低温目詰まり温度及び流動
点を降下させるには有効であるものの、徐冷条件下では
析出結晶の微細化が十分ではなく、また、ワックス結晶
の沈降を生じるなどの欠点がある。
【0006】このように従来の流動性向上剤において
は、燃料油の流動点や低温目詰まり温度の降下には有効
であっても、析出したワックス結晶は車両の紙燃料フィ
ルターを通過するほど小さくはならず、そこでの目詰ま
りという問題は未解決のままであり、また析出したワッ
クス結晶が油中に分散せず、しばしば底部に沈降するな
どの欠点を伴うため、その改良が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の流動性向上剤が有する欠点を克服し、流動点及び低
温目詰まり温度を同時に降下させることができる上、徐
冷した場合でも析出結晶を十分に微細化することがで
き、しかも、析出ワックス結晶を油中に分散させ沈降を
防止しうる燃料油添加剤を提供することを目的としてな
されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、燃料油に添
加したときに、流動点降下、低温目詰まりの防止及びワ
ックス結晶の沈降抑制が効果的に行われる添加剤を開発
すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の2種の化合物を組
み合わせることにより、その目的を達成しうることを見
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、(A)芳香族ジカル
ボン酸と長鎖アルキルアミンとのアミド・アミン塩及び
ジアミドの中から選ばれた少なくとも1種と、(B)一
般式
【化2】 (式中のR及びRはそれぞれ炭素数6〜29の炭化
水素基、A1及びA2はそれぞれ炭素数2〜4のアルキレ
ン基、Yは単なる結合、あるいは二価の脂肪族又は芳香
族残基、k及びmはそれぞれ1〜50の整数、nは1〜
10の整数である)で表わされるポリエステル誘導体と
の混合物から成る燃料油用添加剤を提供するものであ
る。
【0010】本発明組成物においては、(A)成分とし
て芳香族ジカルボン酸と長鎖アルキルアミンとのアミド
・アミン塩やジアミドが用いられる。この(A)成分の
原料の1つである芳香族ジカルボン酸としては、例えば
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸
などのベンゼンジカルボン酸類、2,3‐ナフタレンジ
カルボン酸、1,8‐ナフタレンジカルボン酸、1,4
‐ナフタレンジカルボン酸、2,6‐ナフタレンジカル
ボン酸などのナフタレンジカルボン酸類などが挙げられ
る。
【0011】もう一方の原料である長鎖アルキルアミン
としては、例えば炭素数10〜30の直鎖状若しくは分
枝状の飽和又は不飽和アルキル基を少なくとも1個有す
る一級又は二級アミン類が挙げられる。好ましくは、炭
素数10〜30の直鎖状飽和アルキル基を有する二級ア
ミンが用いられる。
【0012】該(A)成分としては、アミド・アミン塩
を単独で用いてもよいし、ジアミドを単独で用いてもよ
く、あるいはジアミドとアミド・アミン塩との混合物を
用いてもよいが、特にジアミドとアミド・アミン塩とを
重量比50:50ないし95:5の割合で含有する混合
物を用いるのが有利である。
【0013】本発明添加剤においては、(B)成分とし
て前記一般式(I)で表わされるポリエステル誘導体が
用いられる。該式(I)におけるR及びRは、それ
ぞれ炭素数6〜29の炭化水素基であるが、脂肪族炭化
水素基が好ましく、特に直鎖アルキル基が好適である。
これらは直鎖脂肪酸残基(RCO−,RCO−)と
して導入することができる。該直鎖脂肪酸としては、炭
素数7〜30の一価カルボン酸、例えばn‐デカン酸、
n‐ドデカン酸(ラウリン酸)、n‐テトラデカン酸
(ミリスチン酸)、n‐ヘキサデカン酸(パルミチン
酸)、n‐オクタデカン酸(ステアリン酸)、n‐エイ
コ酸(アラキン酸)、n‐ドコサン酸(ベヘニン酸)、
n‐テトラコサン酸(リグノセリン酸)、n‐ヘキサエ
イコ酸、n‐オクタエイコ酸、n‐トリアコンタン酸な
どが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。例えば牛脂、ナタネ
油、魚油、ヤシ油などの天然油脂を加水分解して得られ
る脂肪酸を水素添加して得られる混合脂肪酸をそのまま
使用することもできる。好ましくは、これらの水添脂肪
酸が使用される。
【0014】該一般式(I)におけるA1及びA2はそれ
ぞれ炭素数2〜4のアルキレン基であって、このような
ものとしてはエチレン基、プロピレン基、テトラメチレ
ン基などが挙げられ、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、テトラヒドロフランなどを用いて導入すること
ができる。
【0015】また、Yは単なる結合であるか、あるいは
アルキレン基のような二価の脂肪族基又はフェニレン基
のような二価の芳香族基であり、これらはジカルボン
酸、あるいはその誘導体などを用いて導入することがで
きる。該ジカルボン酸としては、例えばシユウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、フタル酸、テレフタル酸、ナフタリン酸及
びこれらの無水物などが挙げられる。
【0016】さらに、k及びmはそれぞれオキシアルキ
レン基(AO)及び(AO)の付加モル数で1〜5
0、好ましくは1〜25、さらに好ましくは1〜15の
整数である。例えば(A1O)kはエチレンオキシドな
どの単独のアルキレンオキシドを付加させて導入するこ
ともできるし、エチレンオキシドとプロピレンオキシド
を順次付加させたり、あるいはこれらの混合アルキレン
オキシドを付加させることにより、ブロック付加、ラン
ダム付加などの形で導入することもできる。nは1〜1
0、好ましくは1〜5の整数である。
【0017】本発明組成物に用いられるポリエステル誘
導体は、例えばまず脂肪酸にアルキレンオキシドを付加
させたのち、二塩基酸を付加させ、さらにアルキレンオ
キシドを付加し、必要によりこの二塩基酸とアルキレン
オキシドの付加工程を繰り返し、最後に、得られたアル
キレンオキシド付加物を二塩基酸で架橋することにより
製造することができる。また、ポリオキシアルキレング
リコールと二塩基酸とをあらかじめ反応させて末端にヒ
ドロキシル基をもつポリエステルポリオールを得、さら
に脂肪酸にて末端ヒドロキシル基をエステル封鎖する方
法や、あらかじめポリオキシアルキレングリコールと脂
肪酸とで末端にヒドロキシル基をもつエステルポリエー
テルを製造し、これを二塩基酸が架橋する方法など、い
ずれの方法も採用することができる。
【0018】本発明添加剤における前記(A)成分と
(B)成分との混合割合は、(A)成分50〜95重量
%、(B)成分50〜5重量%、好ましくは(A)成分
70〜95重量%、(B)成分30〜5重量%の範囲で
選ばれる。
【0019】このようにして得られた本発明の燃料油用
添加剤は、良好な流動点降下能及び低温目詰まり温度降
下能を示すとともに、実冷却条件(1℃/hr程度の徐
冷)下でも析出する結晶を十分に微細化し、分散させ、
沈降を防止することができる。この理由については必ず
しも明確ではないが、おそらく本発明添加剤に用いられ
る(B)成分の化合物が、燃料油から析出するワックス
に吸着若しくは共晶する性質を示す直鎖状飽和アルキル
基を有するため、ワックス結晶の核生成効果を発揮して
いるためと考えられ、さらに、(A)成分の化合物は析
出するワックス結晶面に吸着して結晶成長をコントロー
ルし、結晶の形を変化させる作用を有しており(このこ
とは、徐冷下に顕微鏡観察できる)、この(A)成分と
前記(B)成分とを併用することにより、相乗効果が現
われ、析出するワックス結晶を微細化し、油中に分散さ
せ、沈降を防止するものと推測される。
【0020】このような効果は、本発明添加剤を添加し
た燃料油を徐冷しながら、析出したワックス結晶の分散
状態を観察すること、ろ過性をみるために簡易通油性テ
ストを行うこと、及び析出結晶をろ別後、顕微鏡観察す
ることによって理解される。本発明の添加剤は、通常燃
料油に対し、10〜1000ppmの量で添加する。
【0021】また、本発明の添加剤に、エチレン酢酸ビ
ニルコポリマー、エチレン/アクリレートコポリマー、
エチレン−プロピレンコポリマー、ポリアルキル(メ
タ)アクリレート、分枝ポリエチレン、塩素ポリエチレ
ン、塩素化パラフィンとナフタレンとの縮合物などの高
分子系添加剤、アルケニルコハク酸の含窒素誘導体など
の界面活性剤を併用することもできる。
【0022】
【発明の効果】本発明の燃料油用添加剤は良好な流動点
降下能及び低温目詰まり温度降下能を有するとともに、
実冷却条件下でも析出結晶を十分に微細化し、分散させ
て沈降を防止することができ、燃料油の流動性向上剤と
して好適に用いられる。
【0023】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、燃料油添加剤の性能は次に示す
各種試験を行い、評価した。
【0024】(1)ワックス結晶の大きさの測定 試験油をプログラムコントロール付き恒温槽に入れ、試
験油の曇点+10℃まで、7.5℃/hの冷却速度で冷
却する。試験油の曇点+10℃から測定温度(−8.5
℃)までは、1℃/hの冷却速度で徐冷し、その温度で
2時間保持したのち、サンプルをグラスフィルターを用
い、吸引ろ過して結晶をろ別し、次いで冷アセトンで洗
浄する。このようにして得られた結晶を顕微鏡観察する
ことにより、その大きさを測定した。
【0025】(2)簡易通油テスト 試験油の低温ろ過特性を次のようにして測定した。35
0mlの試験油をメスシリンダーに入れ、室温から試験
油の曇点+10℃まで7.5℃/hの冷却速度で冷却す
る。ついで試験油の曇点+10℃から測定温度(−8.
5℃)まで1℃/hの冷却速度で冷却し、次いで測定温
度で2時間保持したのち、試験油表面層の板状結晶を吸
引により除去して、冷却中に油/空気界面に形成される
傾向をもつ異常に大きなワックス結晶によりこのテスト
が影響されるのを避ける。メスシリンダー内に沈降した
ワックスを緩やかにかきまぜることにより分散させ、次
いでCFPPフィルターユニットを挿入する。コックを
開いて500mmHgの減圧状態とし、200mlの試
験油がフィルターを通過して目盛付受器に収容されたと
きにコックを閉じる。200mlの試験油が、所定のメ
ッシュのフィルターを通過して30秒以内に捕集された
場合には合格、流速があまりに遅くフィルターが閉塞さ
れたことを示す場合には不合格とする。最終的に合格し
たフィルターのメッシュの目開きを記録した。
【0026】(3)低温目詰まり試験 JISK‐2288に準じて行い、低温目詰まり温度C
FPPを求めた。
【0027】(4)流動点試験 JISK‐2269に準じて行い、流動点PPを求め
た。
【0028】(5)分散性試験 100mlの試験油を100mlのエプトン管に入れ
て、プログラム温度コントロール付き恒温槽の中で、常
温から試験油の曇点+10℃まで7.5℃/hの冷却速
度で急冷、ついで曇点+10℃から測定温度(−8.5
℃)まで1℃/hの冷却速度で徐冷し、その温度で24
時間放置したのち、状態を観察した。判定は、ワックス
析出により生じる試験油のワックス分散層と上部の上澄
みの透明層の比率で行った。ワックスの分散性は、この
ワックスの分散層の比率が大きいほどよく、その比率が
70%以上を○、50%以上70%未満を△、50%未
満を×とした。また、試験には表1に示す性状の軽油A
及び軽油Bを用いた。
【表1】
【0029】(A)成分の製造 製造例1 無水フタル酸1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モル
を2lの4つ口フラスコに入れ、窒素気流下、115〜
125℃で1時間かきまぜながら加熱したのち、p‐ト
ルエンスルホン酸を加え、さらに、減圧下生成水を除去
しながら、145〜155℃で5時間かきまぜ下加熱し
た。このアミド化物の酸価は43でアミン価は46であ
った。
【0030】製造例2 無水フタル酸1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モル
を、110〜120℃で2時間かきまぜながら加熱する
ことにより、アミド・アミン塩を得た。このものの酸価
は50で、アミン価は53であった。
【0031】製造例3 製造例1と同様な方法により、2,3‐ナフタレンジカ
ルボン酸無水物1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モ
ルとのアミド化物を製造した。
【0032】製造例4 製造例1と同様な方法により、1,8‐ナフタレンジカ
ルボン酸無水物1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モ
ルとのアミド化物を製造した。
【0033】製造例5 製造例2と同様な方法により、2,3‐ナフタレンジカ
ルボン酸無水物1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モ
ルとのアミド・アミン塩を製造した。
【0034】(B)成分の製造 製造例6 ベヘニン酸2モルと酢酸カリウム0.5重量%とをオー
トクレーブに仕込み、溶解、窒素置換、脱気後、150
〜190℃にてエチレンオキシド10モルを反応させ、
ポリオキシエチレンベヘネート(エチレンオキシドの平
均付加モル数4.5、水酸基価107、酸価2.9)の
モノエステルポリエーテルを得た。このモノエステルポ
リエーテルにアジピン酸1モル及びp‐トルエンスルホ
ン酸0.5重量%を加え、減圧下、生成水を除去しなが
ら140〜160℃で5時間かきまぜ下加熱し、エステ
ル化物を得た。このエステルの酸価は8.5であった。
【0035】製造例7〜9 表2に示す原料を用い、製造例6と同様にしてポリエス
テルエーテルを得た。結果を表2に示す。
【表2】 注1)略号はそれぞれ以下のものを示し、また、モル数
はアルキレンオキシドの平均付加モル数を示す。 EO:エチレンオキシド、PO:プロピレンオキシド、
THF:テトラヒドロフラン、EO/PO:ランダム付
加、PO−EO:ブロック付加 2)中和価168.6のもの
【0036】製造例10 アジピン酸1モルとポリエチレングリコール(分子量2
00)2モル及びp‐トルエンスルホン酸1重量%を2
lの4つ口フラスコに入れ、減圧下、生成水を除去しな
がら120〜130℃で3時間かくはん下加熱し、エス
テル化物を得た。このエステルの酸価は5.3であっ
た。さらに、このエステル化物にベヘニン酸2モルを加
え、減圧下、生成水を除去しながら、140〜160℃
で5時間かきまぜ下加熱し、エステル化物を得た。この
エステルの酸価は10.1であった。
【0037】製造例11〜13 表3に示す原料を用い、製造例10と同様にしてポリエ
ステルエーテルを得た。結果を表3に示す。
【表3】 注1)略号はそれぞれ以下のものを示す。 EG:エチレングリコール、PO:プロピレンオキシ
ド、THF:テトラヒドロフラン、EO:エチレンオキ
シド、EG−EO/PO(8/2)はエチレングリコー
ルのEO及びPOのモル比8/2のランダム付加物
【0038】実施例1〜16、比較例1〜6 表4に示す組成の流動性向上剤を芳香族系溶剤で希釈
し、濃度50重量%の濃厚物として試験に供した。前記
表1に示す軽油A及び軽油Bそれぞれに、該濃厚物を3
00ppmの割合で添加し、この試験油について各種試
験を行い、流動性向上剤の性能を評価した。その結果を
表5に示す。
【表4】
【表5】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 燃料油用添加剤
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中のR及びRはそれぞれ炭素数6〜29の炭化
水素基、A及びAはそれぞれ炭素数2〜4のアルキ
レン基、Yは単なる結合、あるいは二価の脂肪族又は芳
香族基、k及びmはそれぞれ1〜50の整数、nは1〜
10の整数である)で表わされるポリエステル誘導体と
の混合物から成る燃料油用添加剤。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な燃料油用添加剤、
さらに詳しくは、良好な流動点降下能及び低温目詰まり
温度降下能を有するとともに、実冷却条件下でも析出結
晶を十分に微細化し、分散させることができ、燃料油の
流動性向上剤として好適な燃料油用添加剤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】中間留出燃料、例えばディーゼル燃料や
A重油などは冬季あるいは寒冷地において低温にさらさ
れると、その中に含まれるワックス状物質が析出して、
ディーゼルエンジンの燃料配管系のフィルターが目詰ま
りを起し、エンジン始動などに障害をきたしたり、ある
いは燃料油自体が半固体化や固体化して流動性を失い、
送油パイプを閉塞させるなどのトラブルを生じる。そし
て、このようなトラブルは、近年の原油の重質化や灯軽
油の量的な逼迫によってさらに増大していく傾向にある
ことから、この問題に対する適切な対策が望まれてい
た。
【0003】従来、このような燃料油の低温時における
トラブルを防止するためのいろいろな添加剤が知られて
いるが、これらの添加剤は、いずれも析出するワックス
結晶の大きさや形状を変化させて、結晶間及びワックス
とオイル間との凝集力を低下させることにより、粗いフ
ィルターを通過しうる形にして流動点を降下させるもの
である。しかしながら、低温でのディーゼルエンジンの
操作においては、析出したワックス結晶は車両紙燃料フ
ィルターを通過するほど小さくはならないため、3フィ
ルター上に透過性のケーキを形成して液体燃料を通過さ
せることになる。
【0004】このような流動性向上剤として、例えばポ
リエチレングリコールのジベヘネート(特開昭57−1
77092号公報)や多価カルボン酸のポリエチレング
リコールエステルと脂肪酸とのエステル化物(特開昭6
1−123698号公報、同62−18493号公報、
同62−109892号公報、同61−207495公
報、同61−213292号公報)、エチレンジアミン
のエチレンオキシド付加体のエステル化物(特開昭57
−170993号公報)、トリエタノールアミンモノス
テアレート(特公昭50−36246号公報)、ポリエ
ステル誘導体(特開昭62−18493号公報)などが
知られているが、これらは単独で用いると低温目詰まり
温度は降下するものの、流動点の降下に対する効果は不
十分である。また、これらを他の流動性向上剤、例えば
エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)(特開昭4
7−10626号公報、同57−170992号公報、
同59−207989号公報、同61−181892号
公報、特願昭61−153709号公報)、ポリ(メ
タ)アクリレート(特開昭51−61509号公報、同
63−23990号公報)、エチレン−プロピレンコポ
リマー(特開昭60−137998号公報、特公平2−
138389号公報)などと併用すると、低温目詰まり
温度及び流動点は降下するものの、徐冷条件下では、析
出結晶が十分に微細化れさるとはいえず、また、ワック
ス結晶が油中に分散せず、しばしば底部に沈降するとい
う欠点を伴う。
【0005】さらに、流動性向上剤として、芳香族ジカ
ルボン酸のアミド・アミン塩(特開昭49−53902
号公報、同62−587号公報)やこれとエチレン−酢
酸ビニルコポリマー又はエチレン−プロピレンコポリマ
ーとの併用系(特開昭56−92996号公報、同58
−1792号公報、同63−165487号公報)など
が知られているが、これらは低温目詰まり温度及び流動
点を降下させるには有効であるものの、徐冷条件下では
析出結晶の微細化が十分ではなく、また、ワックス結晶
の沈降を生じるなどの欠点がある。
【0006】このように従来の流動性向上剤において
は、燃料油の流動点や低温目詰まり温度の降下には有効
であっても、析出したワックス結晶は車両の紙燃料フィ
ルターを通過するほど小さくはならず、そこでの目詰ま
りという問題は未解決のままであり、また析出したワッ
クス結晶が油中に分散せず、しばしば底部に沈降するな
どの欠点を伴うため、その改良が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の流動性向上剤が有する欠点を克服し、流動点及び低
温目詰まり温度を同時に降下させることができる上、徐
冷した場合でも析出結晶を十分に微細化することがで
き、しかも、析出ワックス結晶を油中に分散させ沈降を
防止しうる燃料油添加剤を提供することを目的としてな
されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、燃料油に添
加したときに、流動点降下、低温目詰まりの防止及びワ
ックス結晶の沈降抑制が効果的に行われる添加剤を開発
すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の2種の化合物を組
み合わせることにより、その目的を達成しうることを見
出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、(A)芳香族ジカル
ボン酸と長鎖アルキルアミンとのアミド・アミン塩及び
ジアミドの中から選ばれた少なくとも1種と、(B)一
般式
【化2】 (式中のR及びRはそれぞれ炭素数6〜29の炭化
水素基、A及びAはそれぞれ炭素数2〜4のアルキ
レン基、Yは単なる結合、あるいは二価の脂肪族又は芳
香族残基、k及びmはそれぞれ1〜50の整数、nは1
〜10の整数である)で表わされるポリエステル誘導体
との混合物から成る燃料油用添加剤を提供するものであ
る。
【0010】本発明組成物においては、(A)成分とし
て芳香族ジカルボン酸と長鎖アルキルアミンとのアミド
・アミン塩やジアミドが用いられる。この(A)成分の
原料の1つである芳香族ジカルボン酸としては、例えば
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸
などのベンゼンジカルボン酸類、2,3−ナフタレンジ
カルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、1,4
−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸などのナフタレンジカルボン酸類などが挙げられ
る。
【0011】もう一方の原料である長鎖アルキルアミン
としては、例えば炭素数10〜30の直鎖状若しくは分
枝状の飽和又は不飽和アルキル基を少なくとも1個有す
る一級又は二級アミン類が挙げられる。好ましくは、炭
素数10〜30の直鎖状飽和アルキル基を有する二級ア
ミンが用いられる。
【0012】該(A)成分としては、アミド・アミン塩
を単独で用いてもよいし、ジアミドを単独で用いてもよ
く、あるいはジアミドとアミド・アミン塩との混合物を
用いてもよいが、特にジアミドとアミド・アミン塩とを
重量比50:50ないし95:5の割合で含有する混合
物を用いるのが有利である。
【0013】本発明添加剤においては、(B)成分とし
て前記一般式(I)で表わされるポリエステル誘導体が
用いられる。該式(I)におけるR及びRは、それ
ぞれ炭素数6〜29の炭化水素基であるが、脂肪族炭化
水素基が好ましく、特に直鎖アルキル基が好適である。
これらは直鎖脂肪酸残基(RCO−,RCO−)と
して導入することができる。該直鎖脂肪酸としては、炭
素数7〜30の一価カルボン酸、例えばn−デカン酸、
n−ドデカン酸(ラウリン酸)、n−テトラデカン酸
(ミリスチン酸)、n−ヘキサデカン酸(パルミチン
酸)、n−オクタデカン酸(ステアリン酸)、n−エイ
コ酸(アラキン酸)、n−ドコサン酸(ベヘニン酸)、
n−テトラコサン酸(リグノセリン酸)、n−ヘキサエ
イコ酸、n−オクタエイコ酸、n−トリアコンタン酸な
どが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。例えば牛脂、ナタネ
油、魚油、ヤシ油などの天然油脂を加水分解して得られ
る脂肪酸を水素添加して得られる混合脂肪酸をそのまま
使用することもできる。好ましくは、これらの水添脂肪
酸が使用される。
【0014】該一般式(I)におけるA及びAはそ
れぞれ炭素数2〜4のアルキレン基であって、このよう
なものとしてはエチレン基、プロピレン基、テトラメチ
レン基などが挙げられ、エチレンオキシド、プロピレン
オキシド、テトラヒドロフランなどを用いて導入するこ
とができる。
【0015】また、Yは単なる結合であるか、あるいは
アルキレン基のような二価の脂肪族基又はフェニレン基
のような二価の芳香族基であり、これらはジカルボン
酸、あるいはその誘導体などを用いて導入することがで
きる。該ジカルボン酸としては、例えばシユウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、フタル酸、テレフタル酸、ナフタリン酸及
びこれらの無水物などが挙げられる。
【0016】さらに、k及びmはそれぞれオキシアルキ
レン基(AO)及び(AO)の付加モル数で1〜5
0、好ましくは1〜25、さらに好ましくは1〜15の
整数である。例えば(AO)kはエチレンオキシドな
どの単独のアルキレンオキシドを付加させて導入するこ
ともできるし、エチレンオキシドとプロピレンオキシド
を順次付加させたり、あるいはこれらの混合アルキレン
オキシドを付加させることにより、ブロック付加、ラン
ダム付加などの形で導入することもできる。nは1〜1
0、好ましくは1〜5の整数である。
【0017】本発明組成物に用いられるポリエステル誘
導体は、例えばまず脂肪酸にアルキレンオキシドを付加
させたのち、二塩基酸を付加させ、さらにアルキレンオ
キシドを付加し、必要によりこの二塩基酸とアルキレン
オキシドの付加工程を繰り返し、最後に、得られたアル
キレンオキシド付加物を二塩基酸で架橋することにより
製造することができる。また、ポリオキシアルキレング
リコールと二塩基酸とをあらかじめ反応させて末端にヒ
ドロキシル基をもつポリエステルポリオールを得、さら
に脂肪酸にて末端ヒドロキシル基をエステル封鎖する方
法や、あらかじめポリオキシアルキレングリコールと脂
肪酸とで末端にヒドロキシル基をもつエステルポリエー
テルを製造し、これを二塩基酸が架橋する方法など、い
ずれの方法も採用することができる。
【0018】本発明添加剤における前記(A)成分と
(B)成分との混合割合は、(A)成分50〜95重量
%、(B)成分50〜5重量%、好ましくは(A)成分
70〜95重量%、(B)成分30〜5重量%の範囲で
選ばれる。
【0019】このようにして得られた本発明の燃料油用
添加剤は、良好な流動点降下能及び低温目詰まり温度降
下能を示すとともに、実冷却条件(1℃/hr程度の徐
冷)下でも析出する結晶を十分に微細化し、分散させ、
沈降を防止することができる。この理由については必ず
しも明確ではないが、おそらく本発明添加剤に用いられ
る(B)成分の化合物が、燃料油から析出するワックス
に吸着若しくは共晶する性質を示す直鎖状飽和アルキル
基を有するため、ワックス結晶の核生成効果を発揮して
いるためと考えられ、さらに、(A)成分の化合物は析
出するワックス結晶面に吸着して結晶成長をコントロー
ルし、結晶の形を変化させる作用を有しており(このこ
とは、徐冷下に顕微鏡観察できる)、この(A)成分と
前記(B)成分とを併用することにより、相乗効果が現
われ、析出するワックス結晶を微細化し、油中に分散さ
せ、沈降を防止するものと推測される。
【0020】このような効果は、本発明添加剤を添加し
た燃料油を徐冷しながら、析出したワックス結晶の分散
状態を観察すること、ろ過性をみるために簡易通油性テ
ストを行うこと、及び析出結晶をろ別後、顕微鏡観察す
ることによって理解される。本発明の添加剤は、通常燃
料油に対し、10〜1000ppmの量で添加する。
【0021】また、本発明の添加剤に、エチレン酢酸ビ
ニルコポリマー、エチレン/アクリレートコポリマー、
エチレン−プロピレンコポリマー、ポリアルキル(メ
タ)アクリレート、分枝ポリエチレン、塩素ポリエチレ
ン、塩素化パラフィンとナフタレンとの縮合物などの高
分子系添加剤、アルケニルコハク酸の含窒素誘導体など
の界面活性剤を併用することもできる。
【0022】
【発明の効果】本発明の燃料油用添加剤は良好な流動点
降下能及び低温目詰まり温度降下能を有するとともに、
実冷却条件下でも析出結晶を十分に微細化し、分散させ
て沈降を防止することができ、燃料油の流動性向上剤と
して好適に用いられる。
【0023】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、燃料油添加剤の性能は次に示す
各種試験を行い、評価した。
【0024】(1)ワックス結晶の大きさの測定 試験油をプログラムコントロール付き恒温槽に入れ、試
験油の曇点+10℃まで、7.5℃/hの冷却速度で冷
却する。試験油の曇点+10℃から測定温度(−8.5
℃)までは、1℃/hの冷却速度で徐冷し、その温度で
2時間保持したのち、サンプルをグラスフィルターを用
い、吸引ろ過して結晶をろ別し、次いで冷アセトンで洗
浄する。このようにして得られた結晶を顕微鏡観察する
ことにより、その大きさを測定した。
【0025】(2)簡易通油テスト 試験油の低温ろ過特性を次のようにして測定した。35
0mlの試験油をメスシリンダーに入れ、室温から試験
油の曇点+10℃まで7.5℃/hの冷却速度で冷却す
る。ついで試験油の曇点+10℃から測定温度(−8.
5℃)まで1℃/hの冷却速度で冷却し、次いで測定温
度で2時間保持したのち、試験油表面層の板状結晶を吸
引により除去して、冷却中に油/空気界面に形成される
傾向をもつ異常に大きなワックス結晶によりこのテスト
が影響されるのを避ける。メスシリンダー内に沈降した
ワックスを緩やかにかきまぜることにより分散させ、次
いでCFPPフィルターユニットを挿入する。コックを
開いて500mmHgの減圧状態とし、200mlの試
験油がフィルターを通過して目盛付受器に収容されたと
きにコックを閉じる。200mlの試験油が、所定のメ
ッシュのフィルターを通過して30秒以内に捕集された
場合には合格、流速があまりに遅くフィルターが閉塞さ
れたことを示す場合には不合格とする。最終的に合格し
たフィルターのメッシュの目開きを記録した。
【0026】(3)低温目詰まり試験 JISK−2288に準じて行い、低温目詰まり温度C
FPPを求めた。
【0027】(4)流動点試験 JISK−2269に準じて行い、流動点PPを求め
た。
【0028】(5)分散性試験 100mlの試験油を100mlのエプトン管に入れ
て、プログラム温度コントロール付き恒温槽の中で、常
温から試験油の曇点+10℃まで7.5℃/hの冷却速
度で急冷、ついで曇点+10℃から測定温度(−8.5
℃)まで1℃/hの冷却速度で徐冷し、その温度で24
時間放置したのち、状態を観察した。判定は、ワックス
析出により生じる試験油のワックス分散層と上部の上澄
みの透明層の比率で行った。ワックスの分散性は、この
ワックスの分散層の比率が大きいほどよく、その比率が
70%以上を○、50%以上70%未満を△、50%未
満を×とした。また、試験には表1に示す性状の軽油A
及び軽油Bを用いた。
【0029】
【表1】
【0030】(A)成分の製造 製造例1 無水フタル酸1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モル
を21の4つ口フラスコに入れ、窒素気流下、115〜
125℃で1時間かきまぜながら加熱したのち、p−ト
ルエンスルホン酸を加え、さらに、減圧下生成水を除去
しながら、145〜155℃で5時間かきまぜ下加熱し
た。このアミド化物の酸価は43でアミン価は46であ
った。
【0031】製造例2 無水フタル酸1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モル
を、110〜120℃で2時間かきまぜながら加熱する
ことにより、アミド・アミン塩を得た。このものの酸価
は50で、アミン価は53であった。
【0032】製造例3 製造例1と同様な方法により、2,3−ナフタレンジカ
ルボン酸無水物1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モ
ルとのアミド化物を製造した。
【0033】製造例4 製造例1と同様な方法により、1,8−ナフタレンジカ
ルボン酸無水物1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モ
ルとのアミド化物を製造した。
【0034】製造例5 製造例2と同様な方法により、2,3−ナフタレンジカ
ルボン酸無水物1モルとジ硬化牛脂アルキルアミン2モ
ルとのアミド・アミン塩を製造した。
【0035】(B)成分の製造 製造例6 ベヘニン酸2モルと酢酸カリウム0.5重量%とをオー
トクレーブに仕込み、溶解、窒素置換、脱気後、150
〜190℃にてエチレンオキシド10モルを反応させ、
ポリオキシエチレンベヘネート(エチレンオキシドの平
均付加モル数4.5、水酸基価107、酸価2.9)の
モノエステルポリエーテルを得た。このモノエステルポ
リエーテルにアジピン酸1モル及びp−トルエンスルホ
ン酸0.5重量%を加え、減圧下、生成水を除去しなが
ら140〜160℃で5時間かきまぜ下加熱し、エステ
ル化物を得た。このエステルの酸価は8.5であった。
【0036】製造例7〜9 表2に示す原料を用い、製造例6と同様にしてポリエス
テルエーテルを得た。結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】注1)略号はそれぞれ以下のものを示し、
また、モル数はアルキレンオキシドの平均付加モル数を
示す。 EO:エチレンオキシド、PO:プロピレンオキシド、
THF:テトラヒドロフラン、EO/PO:ランダム付
加、PO−EO:ブロック付加 2)中和価168.6のもの
【0039】製造例10 アジピン酸1モルとポリエチレングリコール(分子量2
00)2モル及びp−トルエンスルホン酸1重量%を2
1の4つ口フラスコに入れ、減圧下、生成水を除去しな
がら120〜130℃で3時間かくはん下加熱し、エス
テル化物を得た。このエステルの酸価は5.3であっ
た。さらに、このエステル化物にベヘニン酸2モルを加
え、減圧下、生成水を除去しながら、140〜160℃
で5時間かきまぜ下加熱し、エステル化物を得た。この
エステルの酸価は10.1であった。
【0040】製造例11〜13 表3に示す原料を用い、製造例10と同様にしてポリエ
ステルエーテルを得た。結果を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】注1)略号はそれぞれ以下のものを示す。 EG:エチレングリコール、PO:プロピレンオキシ
ド、THF:テトラヒドロフラン、EO:エチレンオキ
シド、EG−EO/PO(8/2)はエチレングリコー
ルのEO及びPOのモル比8/2のランダム付加物
【0043】実施例1〜16、比較例1〜6 表4に示す組成の流動性向上剤を芳香族系溶剤で希釈
し、濃度50重量%の濃厚物として試験に供した。前記
表1に示す軽油A及び軽油Bそれぞれに、該濃厚物を3
00ppmの割合で添加し、この試験油について各種試
験を行い、流動性向上剤の性能を評価した。その結果を
表5に示す。
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三村 規子 東京都府中市西原町4−2−3 シテイハ イムノースアイル202号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)芳香族ジカルボン酸と長鎖アルキ
    ルアミンとのアミド・アミン塩及びジアミドの中から選
    ばれた少なくとも1種と、(B)一般式 【化1】 (式中のR及びRはそれぞれ炭素数6〜29の炭化
    水素基、A1及びA2はそれぞれ炭素数2〜4のアルキレ
    ン基、Yは単なる結合、あるいは二価の脂肪族又は芳香
    族基、k及びmはそれぞれ1〜50の整数、nは1〜1
    0の整数である)で表わされるポリエステル誘導体との
    混合物から成る燃料油用添加剤。
  2. 【請求項2】 (A)成分がジアミドとアミド・アミン
    塩とを重量比50:50ないし95:5の割合で含有す
    るものである請求項1記載の燃料油用添加剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100420430B1 (ko) * 1994-12-13 2004-06-24 엑손 케미칼 패턴츠 인코포레이티드 연료유조성물
JP2012517494A (ja) * 2009-02-09 2012-08-02 インノスペック リミテッド 燃料の改良
KR20200127870A (ko) * 2019-05-02 2020-11-11 에스케이이노베이션 주식회사 유기용제 조성물 및 연료유 첨가제 조성물

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