JPH0653045A - 基板トランス及びその製造方法 - Google Patents

基板トランス及びその製造方法

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JPH0653045A
JPH0653045A JP20140092A JP20140092A JPH0653045A JP H0653045 A JPH0653045 A JP H0653045A JP 20140092 A JP20140092 A JP 20140092A JP 20140092 A JP20140092 A JP 20140092A JP H0653045 A JPH0653045 A JP H0653045A
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substrate
transformer
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holes
board
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JP20140092A
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Inventor
Kazuo Kato
和男 加藤
Kenichi Onda
謙一 恩田
Tadashi Takahashi
正 高橋
Takashi Sase
隆志 佐瀬
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常の印刷配線用電子部品を基板上に装着で
きる程度の堅牢さを有し、かつ、量産性に富み、薄形化
された基板トランス及びその製造方法の提供。 【構成】 フェライト単体または磁性金属箔を積層した
比較的堅牢な基板1と、基板1に設けた複数対のスルー
ホール21 乃至2n 、31 乃至3n と、基板1の両表面
に形成され、かつ、対応するスルーホール21 乃至
n 、31 乃至3n 間をそれぞれ結合した複数条の印刷
配線導体41 乃至4n-1 、51 乃至5n-1 とを備え、ス
ルーホール21 乃至2n 、31 乃至3n を介して電気的
に直列結合された複数条の印刷配線導体41 乃至
n-1 、51 乃至5n-1 により一対のコイル巻線が形成
される。前記一対のコイル巻線は、磁性体基板1に実質
的に巻回されているので、小型で、薄型の、堅牢な基板
トランスを得ることができ、しかも、この基板トランス
は、通常の厚膜印刷配線とほぼ同じ製造工程で製造され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板トランス及びその
製造方法に係わり、特に、磁性体からなる堅牢な基板を
ベースにして、その上に印刷配線によりコイル巻線を形
成し、全体的に堅牢で、薄形のトランスを得るようにし
た基板トランス及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯用パーソナルコンピュータ
(パソコン)やワードプロセッサ(ワープロ)の普及に
伴って、それらの軽量化や薄形化に対する要求が強まっ
てきており、そのためにパソコンやワープロに使用され
る全ての電子部品に対して軽量化や薄形化を達成するた
めの研究が進められており、特に、電源部を構成するト
ランスまたはリアクトルは、どうしても大型になってし
まうために、前記軽量化や薄形化についての強い期待が
もたれている。
【0003】ところで、トランスまたはリアクトルに対
する薄形化手段(以下、これを第1の薄形化手段とい
う)としては、特開昭55−82412号に開示のもの
が知られている。この特開昭55−82412号に開示
のものは、シート法または印刷法と呼ばれている方法に
より積層トランスを形成するものであって、この中のシ
ート法は、磁性ペーストをドクターベレー度等によりシ
ート状に延ばし、これを乾燥し、その上にペースト状の
導体を印刷し、その後に乾燥し、その上に磁性ペースト
から作ったシートを磁心として重ね、さらに、導体を印
刷し、以下、必要に応じて同様な処理工程を繰返し実行
して積層トランスを得るものであり、また、印刷法は、
アルミニウム等の平坦な支持面にポリエステルフィルム
を取付け、前記支持面に磁性ペーストを印刷し、その後
に乾燥し、その上にペースト状の導体を印刷し、その後
に乾燥し、さらに、磁性ペーストで磁心を印刷し、その
後に乾燥し、以下、必要に応じて同様な処理工程を繰返
し実行して積層トランスを得るものである。そして、ど
ちらの方法においても、磁性ペーストの印刷及び乾燥、
それに続くペースト状の導体の印刷及び乾燥からなる1
回の処理工程により作られる層の厚さは、10数乃至数
10μm程度である。
【0004】この他にも、トランスまたはリアクトルに
対する薄形化手段(以下、これを第2の薄形化手段とい
う)としては、特開昭59−39008号に開示のもの
が知られている。この特開昭59−39008に開示の
ものは、絶縁基板の一方の面に1次巻線と2次巻線の半
コイルパターンが複数条設けられ、前記絶縁基板の他方
の面に1次巻線と2次巻線の残りの半コイルパターンが
複数条設けられ、前記両半コイルパターンは前記絶縁基
板に設けられたスルーホールで連結されて、トランスの
1次巻線と2次巻線が形成され、かつ、前記1次巻線と
2次巻線の中央部に相当する絶縁基板の内部に磁性コア
が埋め込まれているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記既
知の第1の薄形化手段は、磁性ペーストと導体ペースト
を印刷した後、焼結乾燥して磁性体と導体を得るもので
あるため、その焼結乾燥時に磁性体と導体が大幅に収縮
し、トランスとして必要な寸法精度を得ることが困難で
あり、しかも、磁性体と導体では焼結乾燥時の収縮度に
大きな違いがあるので、それにも増してトランスとして
必要な寸法精度を得ることが難しく、精密で信頼性の高
いトランスを作ることができないという問題がある。ま
た、前記既知の第1の薄形化手段は、印刷積層手段によ
りトランスを製造するようにしているものであるため、
コアの断面積が大きく、特に、その厚みが充分あるよう
な高出力で、堅牢なトランスを得ようとしたときには、
同じような処理工程を何回となく繰返し行なう必要があ
って、量産性に乏しいという問題もある。
【0006】また、前記既知の第2の薄形化手段は、絶
縁基板の内部に磁性コアを埋め込む構造のものであるた
め、このような構造の絶縁基板を得ることは簡単でな
く、しかも、磁気抵抗の小さな閉磁路を形成することが
難しいという問題がある。
【0007】本発明は、前記問題点を除去するものであ
って、その目的は、通常の印刷配線用電子部品を基板上
に装着できる程度の堅牢さを有し、かつ、量産性に富ん
だ薄形化された基板トランス及びその製造方法を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的の達成のため
に、本発明は、フェライト基板または磁性金属箔を積層
した基板と、前記基板に設けた複数対のスルーホール
と、前記基板の両表面に形成され、かつ、対応するスル
ーホール間をそれぞれ結合した複数条の印刷配線導体と
を備え、前記スルーホールを介して電気的に直列結合さ
れた前記複数条の印刷配線導体により一対のコイル巻線
を形成した第1の手段を備える。
【0009】また、前記目的の達成のために、本発明
は、フェライト基板または磁性金属箔を積層した基板を
得る工程と、前記基板にスルーホールを形成する工程
と、前記スルーホールに絶縁処理を施す工程と、前記基
板の一方の表面に導体を印刷配線する工程と、前記基板
の他方の表面に導体を印刷配線する工程と、必要な部分
の半田付けを行なって基板トランスを構成させる工程と
を経てなる第2の手段を備える。
【0010】
【作用】前記第1の手段によれば、一対のコイル巻線が
形成されているトランスの磁性体の基板は、フェライト
材料または積層した磁性金属箔から構成された比較的堅
牢なものであって、最初から1つの基板を構成するよう
にしたものであるため、通常の印刷基板と同様に、基板
は充分な機械的強度を有している。そして、前記一対の
コイル巻線の形成においても、前記堅牢な基板上に通常
の印刷配線手段を用いて形成するものであるため、容易
に高い寸法精度と高い信頼性をもって前記一対のコイル
巻線を形成することが可能になり、その上に、前記基板
上に通常の印刷配線用電子部品を合わせて装着配置する
ことも可能になる。
【0011】また、前記第2の手段によれば、この基板
トランスを製造するのに際して、通常のセラミック基板
を用いた厚膜印刷配線の製造工程とほぼ同様な製造工程
を経て作ることができるので、特に、新たな製造工程用
のラインを準備する必要もなく、量産性に富み、かつ、
品質が均一化された基板トランスを製造供給することが
できるものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0013】図1は、本発明による基板トランスの構造
の第1の実施例を示す構成図であって、(a)はその正
面図、(b)はそのA−A線の断面図である。
【0014】図1(a)、(b)において、1はフェラ
イト基板、21 、22 、… … …、2n 、31
2 、… … …、3n はインライン状のスルーホー
ル、41 、42 、… … …、4n-1 はフェライト基板
1の一方の表面に印刷配線により形成された印刷配線導
体、51 、52 、… … …、5n-1 はフェライト基板
1の他方の表面に印刷配線により形成された印刷配線導
体、61 、62 、71 、72はフェライト基板1の一方
の表面に印刷配線により形成された端子パッド、81
2 、91 、92 は同表面に印刷配線により形成された
接続リード、10は各スルーホール21 、22 、… …
…、2n 、31 、32 、… … …、3n のフェライ
ト基板1側に被着されている絶縁膜である。
【0015】そして、フェライト基板1は、例えば、板
厚が約2mmのNi−Zn成分のフェライトからなる基板
であって、前記基板1に形成されるスルーホール21
1、スルーホール22 、32 、スルーホール23 、3
3 、… … …、スルーホール2n 、3n はそれぞれ対
をなすもので、各々前記基板1の縦方向の平行な位置に
それぞれ等間隔に形成配列されている。
【0016】また、フェライト基板1の一方の表面に
は、スルーホール21 、32 間に第1の印刷配線導体4
1 が、スルーホール22 、33 間に第2の印刷配線導体
2 が、スルーホール23 、34 間に第3の印刷配線導
体43 が、以下同様にして、第4乃至第n−2印刷配線
導体44 乃至4n-2 がそれぞれ印刷配線形成され、最後
に、スルーホール2n-2 、3n-1 間に第n−1の印刷配
線導体4n-1 が印刷配線形成されている。一方、フェラ
イト基板1の他方の表面には、スルーホール22、31
間に第1の印刷配線導体51 が、スルーホール23 、3
2 間に第2の印刷配線導体52 が、スルーホール24
3 間に第3の印刷配線導体53 が、以下同様にして、
第4乃至第n−2印刷配線導体54 乃至5n-2 がそれぞ
れ印刷配線形成され、最後に、スルーホール2n-1 、3
n-2 間に第n−1の印刷配線導体5n-1 が印刷配線形成
されている。なお、本実施例においては、印刷配線用導
体ペーストとして、例えば、シート抵抗が数10mΩ乃
至それ以下のCu系のペーストが用いられているが、こ
れ以外の印刷配線用導体ペーストを用いてもよいことは
勿論である。
【0017】さらに、端子パッド61 、62 、71 、7
2 は、フェライト基板1の横方向の同一ライン上に印刷
配線形成されており、この中で、端子パッド61 は印刷
配線形成された接続リード81 を介してスルーホール2
1 に、端子パッド62 は同様の接続リード82 を介して
スルーホール2n-1 に、端子パッド71 は同様の接続リ
ード91 を介してスルーホール3n-1 に、端子パッド7
2 は同様の接続リード92 を介してスルーホール31
それぞれ接続された構成になっている。
【0018】前述のような構成にすれば、フェライト基
板1の一方の表面に形成された奇数番目の印刷配線導体
1 、43 、… … …、4n-2 と、前記基板1の他方
の表面に形成された偶数番目の印刷配線導体52
4 、… … …、5n-1 とはそれらの両端にあるスル
ーホール21 、32 、23 、34 、… … …、
n-1 、2n を介して順次直列接続されて、例えば、1
次側コイル巻線が構成されるようになり、この1次側コ
イル巻線は、その一端が接続リード81 を介して端子パ
ッド61 に、その他端が接続リード82 を介して接続リ
ード82 にそれぞれ接続されており、前記接続リード8
1 、82 を通して外部との接続が可能になる。一方、前
記基板1の他方の表面に形成された奇数番目の印刷配線
導体51 、53 、…… …、5n-2 と、前記基板1の一
方の表面に形成された偶数番目の印刷配線導体42 、4
4 、… … …、4n-1 とはそれらの両端にあるスルー
ホール31、22 、33 、24 、… … …、2n-1
n を介して順次直列接続されて、例えば、2次側コイ
ル巻線が構成されるようになり、この2次側コイル巻線
も、その一端が接続リード91 を介して端子パッド71
に、その他端が接続リード92 を介して接続リード72
にそれぞれ接続され、同様に外部との接続が可能にな
り、これら1次側コイル巻線と2次側コイル巻線によっ
て基板トランス構成されるものである。
【0019】この場合、前記1次側コイル巻線と2次側
コイル巻線は、実質的に、磁性体からなる板厚約2mmの
前記基板1に巻回されているので、前記1次側コイル巻
線と2次側コイル巻線の各巻線数をそれ程多くすること
なく、充分な量のインダクタンスを得ることができ、全
体的に小型で、薄型の基板トランスを構成させることが
できる。また、この基板トランスは、板厚約2mmの前記
基板1に前記1次側コイル巻線と2次側コイル巻線を形
成して構成したものであるため、小型で、薄型にあるに
も係わらず、比較的堅牢であって、前記基板1に前記基
板トランスの他に他の印刷配線用電子部品を取り付ける
ことも可能になる。
【0020】さらに、得られた基板トランスの寸法精度
について見ると、前記基板1として既に焼成されている
フェライト基板1が用いられ、しかも、前記基板1は、
例えば、板厚が2mmというように充分な強度を有するも
のであるので、前記基板1に印刷配線手段により、印刷
配線導体41 、42 、… … …、4n-1 、51
2 、… … …、5n-1 等を印刷形成させた場合にお
いても、前記印刷配線導体41 、42 、… … …、4
n-1 、51 、52 、… … …、5n-1 等の焼成時の収
縮度だけを考慮すれば足り、既知のこの種の薄型トラン
スに比べて極めて精密で、かつ、寸法精度にばらつきの
ない基板トランスを得ることができる。
【0021】続く、図2は、前記第1の実施例に係わる
基板トランスの電気的な回路を示す等価回路である。
【0022】図2において、図1に示された構成要素と
同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0023】図2に示すように、前記第1の実施例に係
わる基板トランスは、従来のバルクコアと銅線コイルと
を使用したバルクトランスと機能的に等価なものであ
り、パソコンやワープロの電源トランスとして充分使用
できるものである。
【0024】なお、前記第1の実施例に係わる基板トラ
ンスは、トランスの巻線比が1:1である場合のもので
あるが、例えば、一方のコイル巻線の各印刷配線導体の
幅を、他方のコイル巻線の各印刷配線導体の幅よりも広
く形成したり、いずれか一方のコイル巻線の各印刷配線
導体を複数条のもので形成したりすれば、トランスの1
次及び2次間の結合を劣化させることなく、任意の巻数
比を有するように構成することができる。
【0025】次に、図3は、本発明に係わる基板トラン
スを製造する際の製造工程の一実施例を示すフロー図で
ある。
【0026】ただし、図3においては、前記第1の実施
例に示された基板トランスを製造するものとして説明を
行なうが、図3の説明中において、図1に示された構成
要素と同じ構成要素については同じ符号を用いている。
【0027】始めに、ステップS1においては、例え
ば、Ni−Zn成分のフェライト材を用いて、板厚が約
2mmのフェライト基板1を構成する。続く、ステップS
2においては、このフェライト基板1の所定の箇所にレ
ーザ加工により複数のスルーホール21 、22 、… …
…、2n 、31 、32 、… … …、3n を形成す
る。次に、ステップS3においては、前記形成した複数
のスルーホール21 、22、… … …、2n 、31
2 、… … …、3n の周辺部について絶縁処理を行
なう。続く、ステップS4においては、前記基板1の裏
面(他方の表面)に、例えば、Cu系の導電ペーストを
用いて、印刷配線導体51 、52 、… ……、5n-1
印刷形成させる。続いて、ステップS5においては、前
記印刷形成した部分の乾燥、焼成を行ない、前記基板1
に形成した印刷配線導体51 、52、… … …、5
n-1 の状態を安定化させる。次に、ステップS6におい
ては、前記基板1の表面(一方の表面)に、同じく、例
えば、Cu系の導電ペーストを用いて、印刷配線導体4
1 、42 、… … …、4n-1 、端子パッド61
2、71 、72 、及び、接続リード81 、82
1 、92 をそれぞれ印刷形成させる。次いで、ステッ
プS7においては、前記印刷形成した部分の乾燥、焼成
を行ない、前記基板1に形成した印刷配線導体41 、4
2 、… … …、4n-1 、端子パッド61 、62
1 、72 、及び、接続リード81 、82 、91 、92
の状態を安定化させる。続いて、ステップS8において
は、前記基板1に端子を設けたり、または、必要に応じ
て、前記基板1に他の印刷配線用電子部品を装着させ
る。続く、ステップS9においては、前記基板1を半田
槽に浸潤させ、必要な部分の半田付けを行なう。最後
に、ステップS10においては、前記基板1を洗浄液で
洗浄し、検査を行なった後に、完成された基板トランス
として出荷されるものである。
【0028】この場合に、前記製造工程は、通常、セラ
ミック基板を用いた厚膜印刷配線の製造工程と同様な製
造工程であるので、前記基板トランスの製造時に、特
に、新たな製造工程用ラインを設ける必要がなく、しか
も、量産性に富み、品質の均一な基板トランスを製造す
ることができる。
【0029】次に、図4は、本発明による基板トランス
の構造の第2の実施例を示す構成図であって、(a)は
その正面図、(b)はそのA−A線の断面図である。
【0030】図4において、11は磁性金属箔を積層し
た基板であり、その他、図1に示す構成要素と同じ構成
要素については同じ符号を付けている。
【0031】そして、前記第1の実施例と第2の実施例
との構成の違いは、前記第1の実施例は、基板1とし
て、焼結されたフェライト基板1を用いたものであるの
に対して、第2の実施例は、前記フェライト基板1の代
わりに、アモルファス磁性箔をエポキシ系接着剤で積層
接着させた金属積層基板(以下、これを金属積層基板と
いう)11を用いている点だけであって、その他には前
記第1の実施例と第2の実施例との間に構成上何等の違
いがないので、第2の実施例の構成についてのこれ以上
の詳しい説明は省略する。
【0032】ここにおいて、金属積層基板11を用いて
なる第2の実施例は、フェライト基板1を用いてなる前
記第1の実施例に比較して、より強い衝撃強度が得られ
るものであるから、使用中または製造時等において、金
属積層基板11が破損を受ける危険性を低減することが
でき、しかも、フェライト基板1を用いた場合と同様
に、薄型の基板トランスを実現できるという利点があ
る。また、金属積層基板10を用いてなる第2の実施例
は、各スルーホール21 、22 、… … …、2n、3
1 、32 、… … …、3n が、金属積層基板11に対
するリベットとしての機能を果たしている。
【0033】続く、図5は、本発明による基板トランス
の構造の第3の実施例を示す構成図である。
【0034】図5において、図1に示された構成要素と
同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0035】そして、前記第1の実施例と第3の実施例
との構成の違いは、前記第1の実施例は、フェライト基
板1の縦方向に2列のインライン状に各スルーホール2
1 、22 、… … …、2n 、31 、32 、… …
…、3n を形成させているのに対して、第3の実施例
は、フェライト基板1の縦方向に千鳥状に各スルーホー
ル21 、22 、… … …、2n 、31 、32 、… …
…、3n を形成、即ち、具体的に述べると、1次側の
コイル巻線に関連する各スルーホール21 、23 、…
… …、2n 、32 、34 、… … …、3n-1 が内側
に、2次側のコイル巻線に関連する各スルーホール
2 、24 、… … …、2n-1 、31 、33 、… …
…、3n が外側になるように形成している点だけであ
って、その他には前記第1の実施例と第3の実施例との
間に構成上何等の違いがないので、第3の実施例の構成
についてもこれ以上の詳しい説明は省略する。
【0036】第3の実施例においては、フェライト基板
1の縦方向に千鳥状に各スルーホール21 、22 、…
… …、2n 、31 、32 、… … …、3n が形成さ
れているので、これらの各スルーホール21 、22 、…
… …、2n 、31 、32、… … …、3n を前記
基板1の縦方向に2列のインライン状に形成した前記第
1の実施例のものに比べて、前記基板1の機械的強度の
低下が少なくなるという利点がある。なお、第3の実施
例は、1次側のコイル巻線に関連する各スルーホール2
1 、23 、… … …、2n 、32 、34 、… …
…、3n-1 が内側に、2次側のコイル巻線に関連する各
スルーホール22 、24 、… … …、2n-1 、31
3 、… … …、3n が外側になるようにした例を示
しているが、1次側のコイル巻線に関連する各スルーホ
ール21 、23 、… … …、2n、32 、34 、…
… …、3n-1 を外側に、2次側のコイル巻線に関連す
る各スルーホール22 、24 、… … …、2n-1 、3
1 、33 、… … …、3nを内側にするようにしても
よい。
【0037】なお、各スルーホール21 、22 、… …
…、2n 、31 、32 、… ……、3n を設けたこと
によるフェライト基板1の機械的強度の低下を補うた
め、印刷配線導体41 、42 、… … …、4n-1 、5
1 、52 、… … …、5n- 1 等を印刷形成させた後
で、これら各スルーホール21 、22 、… … …、2
n 、31 、32 、… … …、3n をエポキシレジン等
の充填物により充填させるようにしてもよい。
【0038】次いで、図6は、本発明による基板トラン
スの構造の第4の実施例を示す構成図である。
【0039】図6において、12は第1の基板トランス
構成部分、13は第2の基板トランス構成部分であっ
て、その他、図1に示された構成要素と同じ構成要素に
は同じ符号を付けている。
【0040】そして、第1の基板トランス構成部分12
と、第2の基板トランス構成部分13とは、1つの共通
のフェライト基板1に形成されており、この場合に、第
1の基板トランス構成部分12の1次側及び2次側のコ
イル巻線と、第2の基板トランス構成部分13の1次側
及び2次側のコイル巻線とは、その向きが約90度程異
なるように配置されているものであって、第1の基板ト
ランス構成部分12及び第2の基板トランス構成部分1
3において形成されている各基板トランスは、前記第1
の実施例に示された構成のものと全く同様のものであ
る。
【0041】第4の実施例のように、第1の基板トラン
ス構成部分12の1次側及び2次側のコイル巻線と、第
2の基板トランス構成部分13の1次側及び2次側のコ
イル巻線との向きが約90度程異なるように配置すれ
ば、1つの共通のフェライト基板1に2つの基板トラン
ス構成部分12、13を形成したにも係わらず、第1の
基板トランス構成部分12の1次側及び2次側のコイル
巻線と、第2の基板トランス構成部分13の1次側及び
2次側のコイル巻線との間の磁気的干渉を最小にするこ
とができるようになる。
【0042】次に、図7は、本発明に係わる基板トラン
スの構造の第5の実施例を示す構成図である。
【0043】図7において、14は付加的スルーホー
ル、15はダミーパッドであり、その他、図1に示され
た構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0044】そして、前記第1の実施例と、第5の実施
例との構成の違いは、第5の実施例は、フェライト基板
1に各スルーホール21 、22 、… … …、2n 、3
1 、32 、… … …、3n と別個に付加的スルーホー
ル14が設けられ、この付加的スルーホール14の周囲
にダミーパッド15が形成されているのに対して、前記
第1の実施例は、前記付加的スルーホール14やダミー
パッド15を有していない点だけであって、その他には
前記第1の実施例と第5の実施例との間に構成上の違い
がない。
【0045】第5の実施例に示されるように、付加的ス
ルーホール14と、周囲に何等の配線もなされていない
ダミーパッド15とを設けるようにすれば、前記ダミー
パッド15は、端子パッド61 、62 、71 、72 と同
じように、配線を半田付けするための接続基地として用
いることができ、融通性に富んだ配線を行なうことがで
きるとともに、基板トランスを取付強度の強い通常のチ
ップ部品として扱うことができるようになる。
【0046】続く、図8は、本発明に係わる基板トラン
スを用いたスイッチング電源の実装構造の一例を示す構
成図である。
【0047】図8において、16は基板トランス、17
は基板トランス16と同様な構成を有する基板リアクト
ル、18は入力コネクタ、19は出力コネクタ、20は
平滑コンデンサ、21は整流ダイオード、22はパワー
トランジスタ、23は小信号トランジスタ、24はチッ
プ抵抗、25はチップコンデンサ、26は制御用IC、
27は取付穴であり、その他、図1に示された構成要素
と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0048】そして、前記スイッチング電源を製造する
際には、始めに、フェライト基板1に、既に述べたよう
な製造工程によって基板トランス16と基板リアクトル
17とを形成し、かつ、必要な回路パターン配線や部品
搭載用パッド等の配線を行ない、次に、スイッチング電
源として必要な電子部品類、例えば、制御用IC26、
小信号トランジスタ23、チップ抵抗24、チップコン
デンサ25、パワートランジスタ22、整流ダイオード
21、平滑コンデンサ20、入力コネクタ18、、出力
コネクタ19等を前記基板1上に一括して配置搭載さ
せ、その後に、前記基板1を取付穴27を介して上位の
システムに合体構成されるものである。
【0049】また、図9は、図8に示されたスイッチン
グ電源の実際の回路構成を示す回路図であって、この回
路は、正負の電圧+Es、−Esからなる平衡出力電圧
を発生する周知のDC/DCコンバータを構成している
ものである。
【0050】図9において、図8に示す構成要素と同じ
構成要素については同じ符号を付けている。また、図9
に示されたDC/DCコンバータの動作は、自ずと明ら
かであるので、前記動作に対するこれ以上の説明は省略
する。
【0051】この場合、前記スイッチング電源において
は、使用されている基板トランス16や基板リアクトル
17自体の厚みが極めて薄いので、基板トランス16や
基板リアクトル17を他の電子部品とともに前記基板1
に搭載した場合に、前記基板トランス16や基板リアク
トル17は前記他の電子部品よりも薄くなり、低い状態
において前記スイッチング電源を実装することができ、
面付部品の使用効果が極めて大きくなる。また、従来、
配置上、小型化、薄型化の障害となっていたトランス、
リアクトルが基板上に任意に配置することができるた
め、配線を引き廻す必要性が少なくなり、前記スイッチ
ング電源を前記基板1上にコンパクトに実装させること
ができる。さらに、前記基板1全体が磁性体で構成され
ているため、前記基板1による磁気シールド効果があ
り、この種のスイッチング電源において問題視されてい
た磁気的雑音による他機器との相互干渉を低減させるこ
とができ、その上に、ビーズコア等を用いることなく、
配線に伴う高周波雑音を効果的に減衰させることができ
るようになる。この他にも、磁性体からなる基板1は、
従来の有機材料からなる基板に比べて熱伝導性が良好で
あるため、前記基板1自体を放熱器として用いることが
でき、いままで以上に実装を小型化できるという利点も
ある。
【0052】なお、前記基板1に大きな放熱特性を持た
せるときには、前記基板1の裏面の広い部分に金属性の
放熱フィンを装置すれば、前記基板1単体のものより
も、著しく放熱能力を高めることができるようになる。
【0053】続いて、図10は、本発明に係わる基板ト
ランスに用いられる磁性体からなる大型基板を示す構成
図である。
【0054】図10において、28は磁性体からなる大
型基板、29は縦方向の切込溝、30は横方向の切込溝
であり、その他、図8に示された構成要素と同じ構成要
素には同じ符号を付けている。
【0055】そして、磁性体からなる大型基板28に
は、既に述べたような製造工程により複数の基板トラン
ス16を一括形成し、その後に、縦方向の切込溝29及
び横方向の切込溝30に沿って前記大型基板28を個別
の複数の基板1に分割し、個々の基板トランス16を形
成するようにしたものである。
【0056】図10に示すような製造工程を経て作られ
た基板トランス16は、多数の基板トランス16が能率
的に一括して作られるので、個別に基板トランス16を
作ったものに比べて製造原価が安くなり、また、各基板
トランス16は個々に切り離されて使用されるので、実
際上配置の良否による相互干渉の問題がなくなる。
【0057】なお、図10に示された基板トランス16
は、1つの電子部品として他の基板に搭載されて用いら
れるため、図8に示された基板トランス16に比べれ
ば、トランスとしての厚みは増大するが、その厚みは実
質的に前記基板1のみに依存しているため、基板トラン
スの薄形化は充分達成することができる。
【0058】なお、前記各実施例においては、基板1、
11の板厚が約2mmのものとして説明したが、本発明に
よる基板1、11の板厚は前述のもの限られるものでは
なく、前記板厚よりも薄い約1乃至2mm程度ものでもよ
く、場合によっては板厚が約2mmを多少超える程度のも
のでもよい。
【0059】また、前記各実施例においては、金属積層
基板11として、アモルファス磁性材料からなる金属箔
を接着剤で積層接着させたものの例を示したが、本発明
による前記材料はアモルファスに限られるものではな
く、他の磁性材料を用いることもできる。
【0060】また、前記各実施例では、基板のスルーホ
ール加工にレーザ加工法を用いた場合について説明した
が、本発明は、このような加工法に限られるものではな
く、超音波加工法、型抜き加工法を用いても、同様の加
工が行なえることはいうまでもない。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比較的機械的強度の高い板厚が約1乃至2mm程度の磁
性体基板1、11に、通常の印刷配線手段を用いて一対
のコイル巻線を形成しているので、小型で、薄型の基板
トランスを実現することができるとともに、容易に高い
寸法精度と、高い信頼性を持った一対のコイル巻線を形
成することができ、しかも、前記基板1、11に他の電
子部品を実装させることもできるという優れた効果があ
る。
【0062】また、本発明によれば、前記基板1、11
が前記一対のコイル巻線のコアを形成しているので、小
型で、薄型であるにも係わらず、充分大きなリアクタン
スを得ることができ、従来のこの種のトランスに比べて
高い出力(数10W)程度を処理することができるとい
う効果もある。
【0063】さらに、本発明によれば、基板トランスの
製造に際して、通常のセラミック基板を用いた厚膜印刷
配線と同じ製造工程を経て作ることができるので、新た
な製造工程ラインを準備する必要がなく、量産性に富
み、品質の均一な基板トランスを製造できるという効果
もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる基板トランスの構造の第1の実
施例を示す構成図である。
【図2】図1に示す第1の実施例の基板トランスの等価
回路を示す回路図である。
【図3】本発明に係わる基板トランスを製造する際の製
造工程の一実施例を示すフロー図である。
【図4】本発明に係わる基板トランスの構造の第2の実
施例を示す構成図である。
【図5】本発明に係わる基板トランスの構造の第3の実
施例を示す構成図である。
【図6】本発明に係わる基板トランスの構造の第4の実
施例を示す構成図である。
【図7】本発明に係わる基板トランスの構造の第5の実
施例を示す構成図である。
【図8】本発明に係わる基板トランスを用いたスイッチ
ング電源の実装構造の一例を示す構成図である。
【図9】図8に示されたスイッチング電源の実際の回路
構成を示す回路図である。
【図10】本発明に係わる基板トランスに用いられる磁
性体からなる大型基板を示す構成図である。
【符号の説明】
1 フェライト基板 21 、22 、… …、2n 、31 、32 、… …、3n
スルーホール 41 、42 、… …、4n-1 一方の表面に形成された
印刷配線導体 51 、52 、… …、5n-1 他方の表面に形成された
印刷配線導体 61 、62 、71 、72 一方の表面に形成された端子
パッド 81 、82 、91 、92 一方の表面に形成された接続
リード 10 絶縁膜 11 磁性金属箔を積層した基板(金属積層基板) 12 第1の基板トランス構成部分 13 第2の基板トランス構成部分 14 付加的スルーホール 15 ダミーパッド 16 基板トランス 17 基板リアクトル 18 入力コネクタ 19 出力コネクタ 20 平滑コンデンサ 21 整流ダイオード 22 パワートランジスタ 23 小信号トランジスタ 24 チップ抵抗 25 チップコンデンサ 26 制御用IC 27 取付穴 28 磁性体からなる大型基板 29 縦方向の切込溝 30 横方向の切込溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐瀬 隆志 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト基板または磁性金属箔を積層
    した基板と、前記基板に設けた複数対のスルーホール
    と、前記基板の両表面に形成され、かつ、対応するスル
    ーホール間をそれぞれ結合した複数条の印刷配線導体と
    を備え、前記スルーホールを介して電気的に直列結合さ
    れた前記複数条の印刷配線導体により一対のコイル巻線
    を形成したことを特徴とする基板トランス。
  2. 【請求項2】 前記基板は、約1乃至2mmの厚さのもの
    で構成されていることを特徴とする請求項1記載の基板
    トランス。
  3. 【請求項3】 前記基板は、1つ以上の付加的スルーホ
    ールを具備しており、この付加的スルーホールにダミー
    パッドが電気的に結合されていることを特徴とする請求
    項1記載の基板トランス。
  4. 【請求項4】 前記基板には、前記一対のコイル巻線か
    らなる基板トランスの他に、各種の印刷配線用電子部品
    が装着配置されていることを特徴とする請求項1記載の
    基板トランス。
  5. 【請求項5】 前記基板には、1つの一対のコイル巻線
    からなる基板トランスと、それとは別の一対のコイル巻
    線からなる基板トランスとが形成されており、これら双
    方の基板トランスは前記基板上において互いに直交する
    ように配置形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の基板トランス。
  6. 【請求項6】 フェライト基板または磁性金属箔を積層
    した基板を得る工程と、前記基板にスルーホールを形成
    する工程と、前記スルーホールに絶縁処理を施す工程
    と、前記基板の一方の表面に導体を印刷配線する工程
    と、前記基板の他方の表面に導体を印刷配線する工程
    と、必要な部分の半田付けを行なって基板トランスを構
    成させる工程とを経ることを特徴とする基板トランスの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 基板の他方の表面に導体を印刷配線する
    工程の後に、前記基板に端子や他の印刷配線用電子部品
    を装着する工程を付加したことを特徴とする請求項6記
    載の基板トランスの製造方法。
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