JPH0656824A - ピリミジン環の5位にアルキル基を有するキノリン誘導体とその製造法およびこれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 - Google Patents

ピリミジン環の5位にアルキル基を有するキノリン誘導体とその製造法およびこれを有効成分とする農園芸用殺菌剤

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JPH0656824A
JPH0656824A JP20654092A JP20654092A JPH0656824A JP H0656824 A JPH0656824 A JP H0656824A JP 20654092 A JP20654092 A JP 20654092A JP 20654092 A JP20654092 A JP 20654092A JP H0656824 A JPH0656824 A JP H0656824A
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JP20654092A
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Yukihiro Yoshikawa
幸宏 吉川
Tsutomu Ishii
勉 石井
Hiroharu Tanigawa
谷川  広晴
Sunao Maeda
直 前田
Hideo Kawashima
秀雄 川島
Katsutoshi Ishikawa
勝敏 石川
Yuji Yanase
勇次 柳瀬
Hitoshi Shimotori
均 下鳥
Naofumi Tomura
直文 戸村
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた病害防除効果を示し、作物にも安全な
ピリミジン環の5位にアルキル基を有するキノリン誘導
体、その製造法、それを有効成分として含有する農園芸
用殺菌剤を提供する。 【構成】 一般式(1)で表されるピリミジン環の5位
にアルキル基を有するキノリン誘導体、その製造方法、
それを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤。 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yはハロゲン原
子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコ
キシ基またはトリフルオロメチル基、Rは炭素数1〜5
のアルキル基、nは0〜2の整数を表わす)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なピリミジン環の
5位にアルキル基を有するキノリン誘導体、その製造法
およびこれを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】特開平1―246263号公報には4位
にアリールオキシ基やアリールチオ基を有するキノリン
類が殺菌活性を有することが記載されている。
【0003】しかしながら、この公報に記載されている
化合物は、アリール基としては置換フェニル基が主であ
る。複素環基としては、ピリジル基、ピリダジル基、ピ
ラゾール基およびテトラゾール基が、それぞれ1〜2点
例示されているだけであり、それらの病害防除効果は非
常に低いか無いと記載されている。従って、この公報の
発明の主旨は、キノリン環の4位に置換フェノキシ基を
有するものが優れた病害防除効果を有するというところ
にある。本発明者らは、従来からピリミジン類が生体に
対する親和性が良いことに着目し、生理活性物質への展
開について検討してきた。そこで、キノリン環の4位に
ピリミジニルオキシ基またはピリミジニルチオ基を有す
るものについては今まで全く検討されたことがなく、新
規な化合物であることに注目し研究を開始した。比較の
ために、上記公報に記載された化合物の中から優れてい
るとされているものについて試験したところ、防除効果
の高いものは作物に対して薬害があり、薬害の低いもの
は防除効果も低く実用的ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、優れ
た殺菌効果を示すと共に、作物に対しても安全な化合物
である、新規なピリミジン環の5位にアルキル基を有す
るキノリン誘導体、この新規化合物を製造する方法、な
らびにこれらの化合物を含有してなる農園芸用殺菌剤お
よびこの殺菌剤を施用する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明化合物
が従来の化合物より優れた防除効果を有する上、キュウ
リ、トマト、ブドウおよび小麦等の作物に対しても優れ
た安全性を示すことを見出し、本発明を完成させるに至
った。即ち、本発明は、一般式(1)(化12)
【0006】
【化12】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yはハロゲン原
子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコ
キシ基またはトリフルオロメチル基、Rは炭素数1〜5
のアルキル基、nは0〜2の整数を表す)で表されるピ
リミジン環の5位にアルキル基を有するキノリン誘導
体、この誘導体を、一般式(2)(化13)
【0007】
【化13】 (式中、Yはハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル
基、炭素数1〜3のアルコキシ基またはトリフルオロメ
チル基、nは0〜2の整数を表す)で表される4−クロ
ロキノリン類と、一般式(3)(化14)
【0008】
【化14】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Rは炭素数1〜
5のアルキル基を表す)で表されるピリミジン類を混合
し溶融状態あるいは不活性溶媒中で反応させて製造する
方法、および一般式(4)(化15)
【0009】
【化15】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yはハロゲン原
子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコ
キシ基またはトリフルオロメチル基、nは0〜2の整数
を表す)で表される4−ヒドロキシ(またはメルカプ
ト)キノリン類を金属塩にするか、あるいは塩基の存在
下に、一般式(5)(化16)
【0010】
【化16】 (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を表す)で表さ
れる2−クロルピリミジン類と反応させて製造する方
法、さらには、一般式(2)(化17)
【0011】
【化17】 (式中、Yおよびnは前記と同様の意味を表す)で表さ
れる4−クロロキノリン類と一般式(3)(化18)
【0012】
【化18】 (式中、XおよびRは前記と同様の意味を表す)で表さ
れるピリミジン類を塩基の存在下に反応させて製造する
方法、および一般式(1)で表されるピリミジン環の5
位にアルキル基を有するキノリン誘導体を有効成分とし
て含有する農園芸用殺菌剤である。
【0013】本発明の新規なピリミジン環の5位にアル
キル基を有するキノリン誘導体は、一般式(1)で表さ
れる化合物である。 (化19)
【0014】
【化19】
【0015】この一般式(1)に於て、Yで表される置
換基は、具体的には、炭素数1〜3のアルキル基である
メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピル基で
あり、炭素数1〜3のアルコキシ基であるメトキシ、エ
トキシ、n−プロポキシまたはイソプロポキシ基および
ハロゲンであり、ハロゲンとして、より望ましくは,7
−クロル、7−ブロム、7−ヨード、5,7−ジクロ
ル、5,7−ジブロムまたは5,7−ジヨードである。
Rで表される置換基は、具体的には、炭素数1〜5のア
ルキル基であるメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t
−ブチル、ペンチル、イソペンチルまたはt−アミル基
である。
【0016】本発明の化合物は、以下に示す(A)、
(B)または(C)の方法によって製造することができ
る。(化20)
【0017】
【化20】
【0018】本発明の化合物(1)は、出発物質である
一般式(2)で表される4−クロロキノリン類と一般式
(3)で表されるピリミジン類とを混合し、溶融状態あ
るいは不活性溶媒中で反応させることにより製造でき
る。
【0019】次に反応条件について詳しく説明する。一
般式(3)において、Xが硫黄原子である化合物の方が
反応性が良く、反応温度は0℃から200℃の間にある
が、好ましくは20℃から90℃である。Xが酸素原子
である化合物はXが硫黄原子である化合物に比べやや反
応性が劣る。この場合反応は塩基の存在下でも塩基を加
えなくても進行するが、一般には、塩基を加えない方が
好ましい。反応温度は100〜200℃の間にあり、好
ましくは110〜150℃である。反応時間は、反応温
度によっても異なるが、通常1〜10時間で完結する場
合が多い。
【0020】添加する溶媒としては、本発明の反応に対
し不活性であり、沸点が反応温度以上のものであれば何
れでもよい。具体的には、ジクロロメタン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエンおよ
びキシレン等の芳香族炭化水素類、ジオキサンおよびジ
グライム等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルイミダゾリジノンおよびジメチルスルホキシド等の
非プロトン性極性溶媒類またはアセトニトリル等が挙げ
られる。中間体である一般式(2)で示される4−クロ
ロキノリン類は市販されているか、あるいは以下に示し
た何れかの方法で製造することが出来る。 (i) Organic Syntheses, Coll. Vol.3, 272 (1955)
に記載された以下の反応式に従った方法により製造でき
る。(化21)
【0021】
【化21】
【0022】(ii) 上記(i)の方法におけるエトキ
シメチレンマロン酸ジエチルの代わりにメトキシメチレ
ンメルドラム酸を用いて次式に従っても同様に得られ
る。(化22)
【0023】
【化22】
【0024】以上の(i)〜(ii)の方法に従って製
造される4−クロロキノリン類は、公知のものと新規の
ものがある。第1表(表1)に公知の4−クロロキノリ
ン類(化23)の例および第2表(表2)に新規の4−
クロロキノリン類(化24)の例を示した。
【0025】
【化23】
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【化24】
【0029】
【表3】
【0030】また、もうひとつの中間体である一般式
(3)で表されるピリミジン類は以下の方法で製造する
ことができる。 (i)Xが酸素原子の場合 J. Chem. Soc. (C), 1967, 1928およびAust. J. Chem.,
27, 2251 (1974)に記載された方法に従い製造するか、
対応するアミノ体を次式にしたがいジアゾ化後、加水分
解することにより得られる。この際HClを用いるとC
l体も生成する。またCl体は対応するOH体をクロル
化することにより容易に得ることができる。(化25)
【0031】
【化25】
【0032】(ii)Xが硫黄原子の場合 J. Am. Chem. Soc., 103, 3030 (1981)、 Chem. Ber.,
104, 665 (1971)およびChem. Ber., 110, 2872(1977)に
記載された以下の反応式に従った方法により製造でき
る。(化26)
【0033】
【化26】 これらのの(i)〜(ii)の方法に従って製造される
ピリミジン類の多くは、公知である。第3表(表4)に
ピリミジン類(化27)の例を示した。
【0034】
【化27】
【0035】
【表4】
【0036】次に、一般式(1)で表される化合物の他
の製造方法を説明する。
【0037】一般式(1)で表される化合物は、次式の
ように組み合わされた製造方法によって製造することも
できる。(化28)
【0038】
【化28】この組合わせ方法の場合、一般式(4)でX
が酸素原子である化合物のとき、目的の一般式(1)の
化合物は、極めて低収率かまたは全く得られず、一般式
(6)の化合物が主に得られる。しかし、Xが硫黄原子
の化合物のときは順調に反応し、目的の一般式(1)の
化合物が高収率で得られる。以下にさらに詳しく説明す
る。
【0039】B法:Xが酸素原子の場合 塩基として水酸化アルカリ、炭酸アルカリ、水素化ナト
リウムまたは金属ナトリウム等の通常の塩基を用いる
と、通常は一般式(6)の化合物が得られるが、一般式
(4)の化合物をAg塩にすることにより、一般式(1)
の化合物が得られることを見い出した。一般式(4)の
化合物のAg塩は、一般式(4)の化合物の水酸化ナト
リウム水溶液中にAgNO3を加えることにより容易に
沈澱物として得られる。ベンゼンまたはトルエン等と共
沸脱水した後、N,N−ジメチルイミダゾリジノンの様
な反応に不活性な溶媒中で2−クロロピリミジン類と反
応させることにより一般式(1)の化合物が得られる。
【0040】C法:Xが硫黄原子の場合 塩基の存在下に目的の反応が進行し、一般式(6)の化
合物のようなN−置換体は生成しない。塩基としては、
金属ナトリウム、水素化ナトリウム、水酸化アルカリ
類、炭酸アルカリ類およびトリエチルアミン、ピリジン
等の有機塩基類が使用可能である。溶媒としては、本反
応に不活性なものであれば何れも使用可能であり、また
ピリジン等の有機塩基類を溶媒の役割を兼ねて使用する
こともできる。反応温度は0℃から溶媒の沸点まで可能
であるが、20〜120℃の範囲が望しい。
【0041】本発明は一般式(1)で表わされる化合物
を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤である。本発
明の農園芸用殺菌剤は、キュウリうどんこ病、キュウリ
炭疽病、トマトうどんこ病、オオムギうどんこ病、コム
ギうどんこ病、コムギ赤さび病、イチゴうどんこ病、イ
チゴ炭疽病、ブドウうどんこ病、リンゴうどんこ病、リ
ンゴ赤星病、リンゴ斑点落葉病、リンゴ黒星病、ナシ赤
星病、ナシ黒星病、ナシ黒斑病等幅広い植物病害に対し
優れた防除効果を示す。
【0042】本発明に係わる一般式(1)で表される化
合物を農園芸用殺菌剤として使用する場合は、処理する
植物に対して原体をそのまま使用してもよいが、一般に
は不活性な液体担体または固体担体と混合し、通常用い
られる製剤形態である粉剤、水和剤、フロワブル剤、乳
剤、粒剤およびその他の一般に慣用される形態の製剤と
して使用される。更に製剤上必要ならば補助剤を添加す
ることもできる。
【0043】ここでいう担体とは、処理すべき部位への
有効成分の到達を助け、また有効成分化合物の貯蔵、輸
送、取扱いを容易にするために配合される合成または天
然の無機または有機物質を意味する。担体としては、通
常農園芸用薬剤に使用されるものであるならば固体また
は液体のいずれでも使用でき、特定のものに限定される
ものではない。
【0044】例えば、固体担体としては、モンモリロナ
イト、カオリナイト等の粘土類、珪藻土、白土、タル
ク、バーミュキュライト、石膏、炭酸カルシウム、シリ
カゲル、硫安等の無機物質、大豆粉、鋸屑、小麦粉等の
植物性有機物質および尿素等が挙げられる。
【0045】液体担体としては、トルエン、キシレン、
クメン等の芳香族炭化水素類、ケロシン、鉱油などのパ
ラフィン系炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルム、ジ
クロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、ジオキサン、ジエ
チレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、
メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリ
コールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシドおよび水等が挙げられる。更に本発
明化合物の効力を増強するために、製剤の剤型、適用場
面等を考慮して目的に応じてそれぞれ単独に、または組
み合わせて次の様な補助剤を使用することも出来る。補
助剤としては、通常農園芸用薬剤に使用される界面活性
剤、結合剤(例えば、リグニンスルホン酸、アルギン
酸、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、CMCナト
リウム等)、安定剤(例えば、酸化防止用にフェノール
系化合物、チオール系化合物または高級脂肪酸エステル
等を用いたり、pH調整剤として燐酸塩を用いたり、時
に光安定剤も用いる)等を必要に応じて単独または組み
合わせて使用出来る。更に場合によっては防菌防黴のた
めに工業用殺菌剤、防菌防黴剤などを添加することも出
来る。
【0046】補助剤について更に詳しく述べる。乳化、
分散、拡展、湿潤、結合、安定化等の目的ではリグニン
スルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキ
ル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸
塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩等
のアニオン性界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエ
ーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオ
キシアルキレンアルキルアミド、ポリオキシアルキレン
アルキルアミド、ポリオキシアルキレンアルキルチオエ
ーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、グリセ
リン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シプロピレンポリオキシエチレンブロックポリマー等の
非イオン性界面活性剤、ステアリン酸カルシウム、ワッ
クス等の滑剤、イソプロピルヒドロジエンホスフェート
等の安定剤、その他メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、カゼイン、アラビアゴム等が挙げられ
る。しかし、これらの成分は以上のものに限定されるも
のではない。
【0047】本発明に係わる農園芸用殺菌剤における一
般式(1)で表される化合物の含有量は、製剤形態によ
っても異なるが、通常粉剤では0.05〜20重量%、
水和剤では0.1〜80重量%、乳剤では1〜50重量
%、フロワブル製剤では1〜50重量%、ドライフロワ
ブル製剤では1〜80重量%であり、好ましくは、粉剤
では0.5〜5重量%、水和剤では5〜80重量%、粒
剤では0.5〜8重量%、乳剤では5〜20重量%、フ
ロワブル製剤では5〜30重量%およびドライフロワブ
ル製剤では5〜50重量%である。補助剤の含有量は0
〜80重量%であり、担体の含有量は、100重量%か
ら有効成分化合物および補助剤の含有量を差し引いた量
である。
【0048】本発明組成物の施用方法としては種子消
毒、茎葉散布等が挙げられるが、通常当業者が利用する
どの様な施用方法にても十分な効力を発揮する。施用量
および施用濃度は対象作物、対象病害、病害の発生程
度、化合物の剤型、施用方法および各種環境条件等によ
って変動するが、散布する場合には有効成分量としてヘ
クタール当たり5〜500gが適当であり、望ましくは
ヘクタール当り10〜200gである。また水和剤、フ
ロワブル剤または乳剤を水で希釈して散布する場合、そ
の希釈倍率は500 〜20,000倍が適当であり、
望しくは1,000〜10,000倍である。
【0049】本発明の農園芸用殺菌剤は他の殺菌剤、殺
虫剤、除草剤および植物成長調節剤等の農薬、土壌改良
剤または肥効物質との混合使用は勿論のこと、これらと
の混合製剤も可能である。殺菌剤としては例えば、トリ
アジメホン、ヘキサコナゾール、プロクロラズ、トリフ
ルミゾール等のアゾール系殺菌剤、メタラキシル、オキ
サディキシル等のアシルアラニン系殺菌剤、チオファネ
ートメチル、ベノミル等のベンズイミダゾール系殺菌
剤、マンゼブ等のジチオカーバメート系殺菌剤およびテ
トラクロロイソフタロニトリル、硫黄等が挙げられ、殺
虫剤としては例えば、フェニトロチオン、ダイアジノ
ン、ピリダフェンチオン、クロルピリホス、マラソン、
フェントエート、ジメトエート、メチルチオメトン、プ
ロチオホス、DDVP、アセフェート、サリチオン、E
PN等リン系殺虫剤、NAC、MTMC、BPMC、ピ
リミカーブ、カルボスルファン、メソミル等のカーバメ
ート系殺虫剤およびエトフェンプロックス、ペルメトリ
ン、フェンバレレート等のピレスロイド系殺虫剤等が挙
げられるが、これに限定されるものではない。
【0050】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明化合物の製造法を
具体的に説明する。 実施例 1 5,7−ジクロロ−4−(5−メチル−2−ピリミジニ
ルチオ)キノリン〔化合物番号4〕の合成(A法) 4,5,7−トリクロロキノリン1.16g、2−メル
カプト−5−メチルピミジン0.71gおよびN,N−
ジメチルイミダゾリジノン5mlを加え、25℃で2時
間攪拌した。反応終了後反応液を水に排出し、酢酸エチ
ル100ml で3回抽出した。有機層は水100mlで
2回洗浄した後無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に
溶媒を留去した。残分をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/
1)で分離し、目的の5,7−ジクロロ−4−(5−メ
チル−2−ピリミジニルチオ)キノリン1.15g(収
率58%)を得た。
【0051】mp.157.0〜158.2℃
【0052】実施例 2 5,7−ジクロロ−4−(5−エチル−2−ピリミジニ
ルチオ)キノリン〔化合物番号14〕の合成(A法) 4,5,7−トリクロロキノリン2.32g、5−エチ
ル−2−メルカプトピミジン1.58gおよびN,N−
ジメチルイミダゾリジノン5mlを加え、室温で5時間攪
拌した。反応後、前項と同様の操作を行い、5,7−ジ
クロロ−4−(5−エチル−2−ピリジニルチオ)キノ
リンを得た。収量1.53g。 mp.83.3〜84.3℃ その他実施例と同様の方法で合成した化合物の例を第4
表(表5〜表19)にまとめた。
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】
【表8】
【0057】
【表9】
【0058】
【表10】
【0059】
【表11】
【0060】
【表12】
【0061】
【表13】
【0062】
【表14】
【0063】
【表15】
【0064】
【表16】
【0065】
【表17】
【0066】
【表18】
【0067】
【表19】
【0068】次に参考例を挙げて5−アルキル−2−メ
ルカプトピリミジン類の合成法を示す。 参考例 1 3−エトキシ−2−エチルアクリルアルデヒドの合成 DMF250gを氷水浴上で攪拌しながら、オキシ塩化
リン291gを30℃以下で滴下した。氷水浴を外し4
0℃で攪拌しながら,1,1−ジエトキシ−1−ブタン
120gを滴下すると発熱反応が開始した。内温が70
℃となるように滴下速度を調節し、滴下後2時間70℃
で攪拌した。反応混合物を氷1500g中に排出しこれ
を炭酸カリウムで中和した。これに水を加えて塩を溶解
させ、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を水で洗浄
した後、ジエチルエーテルを減圧下留去した。 得られ
た油状物を減圧蒸留し目的物18gを得た。 b.p.88〜89℃/12mmHg NMR(ppm):0.98(3H,t,J=7.3Hz), 1.40(2H,t,J=
7.3Hz),2.23(2H,q,J=7.3Hz), 4.17(2H,q,J=7.33Hz),6.9
2(1H,s), 9.17(1H,s) (CDCl3)
【0069】参考例 2 3−アミノ−2−エチルアクリルアルデヒドの合成 25%アンモニア水10mlを−10℃で攪拌しなが
ら、3−エトキシ−2−エチルアクリルアルデヒド1.
8gを滴下した.−10℃で6時間攪拌した後、徐々に
室温に戻し12時間攪拌した。溶媒を減圧下100℃以
下で留去した後、ジクロロメタン:メタノール=9:1
を展開溶媒としたシリカゲルクロマトグラフィーにより
精製し、油状の目的物0.9gを得た。 収率65%。
【0070】NMR(ppm):1.00(3H,t,J=7.7Hz),
2.20(2H,q,J=7.7Hz),4.73(2H,bs), 6.78(1H,s), 9.01(1
H,s) (CDCl3)
【0071】参考例 3 5−エチル−2−メルカプトピリミジンの合成 3−アミノ−2−エチルアクリルアルデヒド0.9gを
アセトニトリル10ml中100℃で攪拌しながら、ベ
ンゾイルチオイソシアナート1.5gを速やかに加え
た。加熱還流を3時間行った後室温まで放例した。析出
した固体をろ取し目的物1.3gを得た。 収率:定量的。 NMR(ppm):1.24(3H,t,J=7.3Hz), 2.60(2H,q,J=
7.3Hz),8.44(2H,s) (CDCl3)
【0072】製剤例および生理試験例 次に本発明に係わる農園芸用殺菌剤の製剤例および試験
例を示す。 製剤例 1(粉剤) 化合物番号4の化合物2部およびクレー98部を均一に
混合粉砕し、有効成分2%を含有する粉剤を得た。
【0073】製剤例 2(水和剤) 化合物番号4の化合物5部、珪藻土50部、白土43
部、及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部を
均一に混合粉砕して水和剤を得た。
【0074】製剤例 3(水和剤) 化合物番号4の化合物10部、カオリン70部、ホワイ
トカーボン18部およびアルキルベンゼンスルホン酸カ
ルシウム2部を均一に混合粉砕して均一組成の微末状
の、有効成分10%を含有した水和剤を得た。
【0075】製剤例 4(水和剤) 化合物番号3の化合物20部、アルキルベンゼンスルホ
ン酸カルシウム3部、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル5部および白土72部を均一に混合粉砕し
て、均一組成の微粉末状の、有効成分20%を含有した
水和剤を得た。
【0076】製剤例 5(水和剤) 化合物番号3の化合物50部、リグニンスルホン酸ナト
リウム1部、ホワイトカーボン5部および珪藻土44部
を混合粉砕して、有効成分50%を含有する水和剤を得
た。
【0077】製剤例 6(フロワブル剤) 化合物番号14の化合物5部、プロピレングリコール7
部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルス
ルホサクシネートナトリウム塩2部、および水82部を
サンドグラインダーで湿式粉砕しフロワブル剤を得た。
【0078】 製剤例 7(フロワブル剤)化合物番号14の化合物5
部、プロピレングリコール5部、ポリオキシエチレンオ
レイン酸エステル5部、ポリオキシエチレンジアリルエ
ーテルスルフェート5部、シリコン系消泡剤0.2部、
及び水79.8部をサンドグラインダーで湿式粉砕しフ
ロワブル剤を得た。
【0079】製剤例 8(フロワブル剤) 化合物番号14の化合物10部、プロピレングリコール
7部、リグニンスルホン酸ナトリウム2部、ジオクチル
スルホサクシネートナトリウム塩2部、および水79部
をサンドグラインダーで湿式粉砕しフロワブル剤を得
た。
【0080】製剤例 9(フロワブル剤) 化合物番号14の化合物25部、プロピレングリコール
5部、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル5部、ポ
リオキシエチレンジアリルエーテルスルフェート5部、
シリコン系消泡剤0.2部、及び水59.8部をサンド
グラインダーで湿式粉砕しフロワブル剤を得た。
【0081】試験例 1 キュウリうどんこ病防除効果試験 温室内で直径7.5cmのビニールポットに生育させた
キュウリ(品種:相模半白)の第一葉期苗に、製剤例2
に準じて調製した水和剤を所定濃度に希釈して3ポット
当たり50mlづつ散布した。薬液が風乾した後、予め
キュウリ葉上で発生させておいたキュウリうどんこ病菌
胞子を軽く葉上に振るい落として接種した。接種10日
後に1葉当たりにキュウリうどんこ病の病斑の占める面
積を次の指標に従って調査した。結果を第5表(表2
0)に示す。
【0082】発病度 0:発病なし 1:病斑の面積が5%以下 2: 〃 5〜25% 3: 〃 25〜50% 4: 〃 50%以上 また、薬害規準は以下のようにして判定した。 薬害規準 − :薬害なし ± :軽微な薬害が生じた苗がある + :全ての苗に軽微な薬害が認められる ++ :中程度の薬害であるが、回復する +++ :回復できない程度の薬害 キュウリの薬害症状:葉の周囲の生長が止まり、葉が湾
曲する。
【0083】
【表20】
【0084】比較薬剤1および2は下記の化合物(化2
9)を示す。(試験例2の場合も同様)
【0085】
【化29】 比較薬剤1および2は、特開平1−246263号公報
の化合物である(試験例2においても同様)。
【0086】試験例 2 オオムギうどんこ病防除効果試験 温室内で直径7.5cmのビニールポットに生育させた
オオムギ(品種:アズマゴールデン)の第一葉期苗に、
製剤例3に準じて調製した水和剤を所定濃度に希釈して
3ポット当たり50mlずつ散布した。その翌日に、予
めオオムギ葉上で発生させておいたオオムギうどんこ病
菌胞子を軽く葉上に振るい落として接種した。接種10
日後に1葉当たりにオオムギうどんこ病菌の菌叢数を調
査し、次式により防除価(%)を算出した。結果を第6
表(表21)に示す。
【0087】
【表21】
【0088】試験例1および2の結果は、一般式(1)
で表される本発明化合物キュウリうどんこ病およびオオ
ムギうどんこ病に対して優れた防除効果を示すと共に、
作物に対しても安全であることを示している。一方、本
試験では比較薬剤1は効果が認められず、比較薬剤2は
防除効果はあるもののキュウリに対して薬害を示した。
【0089】
【発明の効果】本発明に係わる一般式(1)で表される
化合物を含有する農園芸用殺菌剤は、農業や園芸で問題
となる病害に対して低薬量で顕著な防除効果を示し、特
にうどんこ病類に対する効果が際立っている。一方、キ
ュウリやムギ類等の作物に対しては極めて安全である。
近年、アゾール系殺菌剤に対し耐性菌が出現してきてい
る状況を鑑みて、これらに代わり得る優れた農園芸用殺
菌剤を提供するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 直 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 川島 秀雄 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 石川 勝敏 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 柳瀬 勇次 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 下鳥 均 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 戸村 直文 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yはハロゲン原
    子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコ
    キシ基またはトリフルオロメチル基、Rは炭素数1〜5
    のアルキル基、nは0〜2の整数を表す)で表されるピ
    リミジン環の5位にアルキル基を有するキノリン誘導
    体。
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、Yがハロゲン原
    子である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(2)(化2) 【化2】 (式中、Yはハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル
    基、炭素数1〜3のアルコキシ基またはトリフルオロメ
    チル基、nは0〜2の整数を表す)で表される4−クロ
    ロキノリン類と一般式(3)(化3) 【化3】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Rは炭素数1〜
    5のアルキル基を表す)で表されるピリミジン類を混合
    し溶融状態あるいは不活性溶媒中で反応させることを特
    徴とする一般式(1)(化4) 【化4】 (式中、X、Y、R、およびnは上記と同様の意味を表
    す)で表されるピリミジン環の5位にアルキル基を有す
    るキノリン誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】 一般式(4)(化5) 【化5】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yはハロゲン原
    子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコ
    キシ基またはトリフルオロメチル基、nは0〜2の整数
    を表す)で表される4−ヒドロキシ(またはメルカプ
    ト)キノリン類を金属塩にするか、あるいは塩基の存在
    下に、一般式(5)(化6) 【化6】 (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を表す)で表さ
    れる2−クロルピリミジン類と反応させることを特徴と
    する一般式(1)(化7) 【化7】 (式中、X、Y、R、およびnは上記と同様の意味を表
    す)で表されるピリミジン環の5位にアルキル基を有す
    るキノリン誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】 一般式(2)(化8) 【化8】 (式中、Yはハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル
    基、炭素数1〜3のアルコキシ基またはトリフルオロメ
    チル基、nは0〜2の整数を表す)で表される4−クロ
    ロキノリン類と一般式(3)(化9) 【化9】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、Rは炭素
    数1〜5のアルキル基を表す)で表されるピリミジン類
    を塩基の存在下に反応させることを特徴とする一般式
    (1)(化10) 【化10】 (式中、X、Y、Rおよびnは前記と同様の意味を表
    す)で表されるピリミジン環の5位にアルキル基を有す
    るキノリン誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】 一般式(1)(化11) 【化11】 (式中、Xは酸素原子または硫黄原子、Yはハロゲン原
    子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコ
    キシ基またはトリフルオロメチル基、Rは炭素数1〜5
    のアルキル基、nは0〜2の整数を表す)で表されるピ
    リミジン環の5位にアルキル基を有するキノリン誘導体
    を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤。
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