JPH0657131B2 - 固型スープの製造方法 - Google Patents

固型スープの製造方法

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JPH0657131B2
JPH0657131B2 JP63225182A JP22518288A JPH0657131B2 JP H0657131 B2 JPH0657131 B2 JP H0657131B2 JP 63225182 A JP63225182 A JP 63225182A JP 22518288 A JP22518288 A JP 22518288A JP H0657131 B2 JPH0657131 B2 JP H0657131B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の利用分野 本発明は食品製造業、就中即席乾燥食品製造業の分野に
おいて利用される固型スープの製造方法に関する。
ロ.従来の技術 真空凍結乾燥法によって復元溶解性のよい固型スープを
製造する方法については、従来、いくつかの報告がなさ
れている。ただし、本発明者等が所望する、熱湯を注加
したときに短時間にて復元し、溶解しうる従来技術とし
ては、特公昭63−5062号公報に示す、即席固型み
そしるの製造方法のみである。
即ち、この従来技術によれば、固型みそしるを調製する
にあたって、みそ100部に対し重量比で水210部以
上を混合する場合にのみ、瞬時の復元溶解性を有する製
品が得られる。
ハ.発明が解決しようとする問題点 本発明者等はみそしる以外の各種のスープについて市場
のニーズに応えるべく、短時間復元性のある固型スープ
の試作を行った。その結果、粘性を有するスープ類につ
いては、上記従来技術の方法では、常法に従って濃縮し
たスープを型に入れて凍結し、真空凍結乾燥しても所望
の短時間溶解性を有する固型スープが得られないことを
知った。
本発明者等はこの現象を検討してみたが、原因として
は、これらのスープには粘性を付与するためにでんぷん
類、各種のガム類、あるいはゼラチン等が含まれてお
り、これらの増粘物が真空凍結乾燥により製造された固
型スープに熱水が注加された瞬間に吸水復元して粘ちょ
うな膜を形成して固型スープの表面を覆い、その結果、
熱水の固型スープ内への浸透が妨害されるためと推定さ
れたのである。
本発明はこのような現象に対する技術上の具体的な方策
を開示し、従来の技術によってはなしえなかった、真空
凍結乾燥法による、熱水の注加に際して短時間にて溶解
する種々のスープ類のコンパクトな固型スープの簡便な
製造方法を提供するとともに、従来技術においては低加
水率のみそ液を使用する場合には困難であった、即溶性
の固型みそしるの真空凍結乾燥法による製造方法に新規
な技術構成を導入して、低加水率のみそ液を使用するこ
とによりコンパクトな短時間溶解性の固型みそしるの製
造方法を提供するものである。
ニ.問題点を解決するための手段 本発明は、上記目的を達成するため次のように構成した
ものである。
(A)適用しうるスープの範囲 本発明の適用されうるスープの範囲はコンソメのような
低粘性のものではなく、粘ちょうな物性を有するもので
ある。
例えばコーンポタージュ、ポテトポタージュ、パンプキ
ンポタージュ、ミネストローネ、ふかひれ等のスープ、
シチュー類の液体部分(スープ部分)、あるいは従来、
みそに対する加水率を高くしなければ即溶性のないとさ
れてきたみそ液の低加水率の領域(具体的にはみそ10
0部に対し重量比で水210部未満の加水率領域)での
調製に適用される。
(B)スープの濃度 真空凍結乾燥法においては食品は凍結状態において脱
水、乾燥されるので乾燥前の体積(容量)と乾燥後のそ
れとはほぼ等しいものとなる。現在、市場において販売
されている固型みそしるは容量が50cm3以下のものが
ほとんどであり、固型みそしる、または固型スープの容
量が50cm3を越えることは商品特性上の競合に不利に
なるものと思慮される。
みそしるを含むスープ類の、日本人の標準的な一食あた
りの分量(容量)は約150ml程度とされているので、
前述のような事情を考慮に入れて、本発明においては一
食分を1/3〜1/4に濃縮するか、あるいはこれと同
等の濃度に調製したスープ類について本発明を適用すれ
ばよい。ただし、みそしるについては加水率がみそ10
0部に対し重量比で水210部未満のみそ液を使用する
にあたって本発明を適用すべきであることは前述のとお
りである。またシチューの液体部分(スープ部分)につ
いてはスープ類に準ずべきこともいうまでもない。
(C)発泡剤 発泡剤は炭酸塩、あるいは重炭酸塩を主剤とし、必要な
らば中和剤として各種の酸類を配合すればよい。
中和剤は炭酸塩、あるいは重炭酸塩をスープ類に対して
重量比で1%以上添加した場合にしばしば経験される味
の変化を防止するのに極めて有効であるが、炭酸塩、重
炭酸塩の低濃度の添加において使用をやめるべき積極的
な理由のあるわけではない。
炭酸塩、重炭酸塩のカチオン部としてはアンモニウム、
カリウムカチオン、ナトリウムカチオン等が一般的であ
る。
中和剤としては固体の有機酸、あるいはラクトンが賞用
される。あるいは多塩基酸の酸性塩(例えば硫酸の一価
の塩やクエン酸の一価、あるいは二価の塩等)も用いう
る。
有機酸としては例えばクエン酸、リンゴ酸、フマール
酸、酒石酸、グルコン酸、アスパラギン酸、グルタミン
酸、コハク酸等、ラクトンとしてはグルコノラクトン、
グルクロノラクトン、ガラクツロノラクトン等を示すこ
とができる。
発泡剤は通常は微粉にして添加して使用されるが、所望
によっては油脂によるコーティングを施してもよい。
コーティング処理は発泡剤が熱湯注加時に始めてその作
用を発現するように施すものであり、例えば硬化油、食
添用ワックス等を熱時、融解時に発泡剤に添加し、冷
却、固化時に粉砕することによって実施される。この場
合に中和剤を一緒に添加した合剤とすることも許容され
る。
(D)炭酸塩、もしくは重炭酸塩の添加 炭酸塩、もしくは重炭酸塩のスープ類への添加は冷時、
少なくとも30℃以下程度において実施する。
炭酸塩、もしくは重炭酸塩の添加量はスープの種類、性
状によって異なるものであるが、一般的にみそしるの場
合には少くてもよいが、例えばポタージュ系の濃厚なス
ープ類のように粘性の大きいものに対してはやや多くを
添加する。具体的な数値をもって示せば、本発明におけ
る炭酸塩、あるいは重炭酸塩の添加量は0.16〜2.
3%(ただし、凍結前のスープ類に対する重量比ベース
において)の範囲にある。
(E)固型スープの製造 (a)スープ等の調製 公知の通常の方法に従って濃縮された組成を有するスー
プ等を調製する。すなわち、そのまま喫食できる濃度の
スープ等を濃縮(例えば減圧濃縮法、凍結濃縮法によっ
て)するか、粉末、液体、ペースト状のスープストッ
ク、あるいはスープベース、調味料、安定剤(酸化防止
剤、界面活性剤等)、フレーバー、香料、増粘剤等、お
よび色素等を調合、混合して濃縮されたスープ等を調製
すればよい。ただし、本発明においては、みそしるの原
液となるみそ液については前述したようにややその調整
方法を異にして、みそ100部に対して重量比で210
部未満の水を混合したみそ液を調製して使用する。
上記スープ類、あるいはみそ液に発泡剤として重量比で
0.16〜2.3%の炭酸塩あるいは重炭酸塩を添加し
てスープ原液を調製する。
必要ならば各種の具材を一緒に混合しておいてもよい。
(b)スープ等の充てん かくして調製されたスープ原液を、添加した炭酸塩ある
いは重炭酸塩を発泡させることなく、型に注加する。た
だし、各食分を各個の型に注加する場合、数食分を一個
の型に注加する場合、さらには数十食分を一個の型に注
加する場合等が考えられる。
また、特公昭61−26344号公報に記載されている
ように、板状の凍結具材を調製しておいてこれを適当な
形状、大きさに切り分けて型の中に加え、この上からス
ープ等を注加することもできる。さらにばら状の具材を
スープ等の注加前、あるいは注加後に型の中に加えるこ
とはもちろん当業者において広く知られている公知の方
法である。
(c)凍結 かくして得られた、型の中に充てんされたスープ等を凍
結する。本発明においては凍結条件についての急速、ま
たは緩慢の別は特に問うものではない。
(d)真空凍結乾燥 以上のようにして、型の中に注加された状態で凍結した
スープ等を、凍結時の状態を維持したまま公知の通常の
方法に従って真空凍結乾燥する。
ここにいう通常の真空凍結乾燥条件とは、真空度1Torr
以下、好ましくは0.5Torr以下の真空下において被乾
燥物の品温は60℃以下、好ましくは50℃以下(ただ
し、凍結時の状態を維持するため、被乾燥物の凍結状態
を破るような急激な加熱は行なってはならない)程度の
温度、加熱条件で、乾燥時間10〜20時間を要して、
被乾燥物の最終水分含量が5%以下になるような乾燥条
件をいう。
(e)包装 かくして製造された乾燥状態の固型スープは、型として
薄いプラスチック類のトレイを使用した場合にはそのト
レイに収容された状態のままで包装することができる
が、もとよりトレイより取り出して裸の状態において包
装することも可能であり、さらには別のトレイに移しか
えて包装することもできる。
包装形態としては例えば紙包装、トレイ上部の開放面へ
のシール張り、かんづめ等があげられる。
製品の安定性を増し、品質保持期間を延長するためにガ
ス置換(ガスとしては炭酸ガス、あるいは窒素ガスが一
般的である。)包装の実施、あるいは脱酸素剤の包装内
への添付も行なうことができる。
ホ.作用 固型スープに熱湯を注加すると、固型スープに含まれる
発泡剤が発泡して炭酸ガスを発生する。この発泡によ
り、熱湯を注加された固型スープは固型状態が崩壊し、
熱水に容易に溶解する。
ヘ.実施例 実施例1 みそ500部を重量比で600部の温水に溶解し、食塩、グル
タミン酸ソーダ、だしの素等により調味した。
発泡剤としてのグルコノ−δ−ラクトン154部、重曹145
部(以上、重量比)の微粉の混合物をみそ液に対して重
量比で0.35%加えた。
このものを薄手のポリプロピレンのトレイ(寸法:64×
57mmの上面、50×43mmの下面、23mmの高さ)に注加し、
−25℃のエアブラストフリーザー中にて凍結した。
次いで常法により品温50℃以下にて20時間真空凍結乾燥
して3%以下の水分率の製品を得た。
同様にして発泡剤を添加しない固型みそしるの製品を得
た。
これらを容器に移し、90℃以上の熱湯150mlを注加すれ
ば、発泡剤を添加したものはかくはんを加えなくても弱
く発泡しつつ10秒にて溶解したが、無添加品はかくはん
を加えなければ1分後においても完全には溶解しなかっ
た。
実施例2 市販のコーンクリームスープ(味の素株式会社「クノー
ル ルウ ポタージュ デリシャスコーン」)の粉末28
8gを水500ml、牛乳600mlにて加熱溶解した。
実施例1の発泡剤に重量比で5%の硬化パーム油を添加
し、いったん油が溶解する程度に弱く加熱し、放冷して
固化した後に粉砕して32メッシュパスの微粉とした。
スープに対しコーティングした発泡剤を重量比で5%添
加し、実施例1のように処理して製品とした。熱湯150m
lを注加すれば弱くかくはんすることによって45秒にて
溶解したが、無添加品は同一条件下にてほとんど不溶の
ままであった。
ト.効果 本発明は上述のように構成され作用するので、次の効果
を奏する。
熱湯の注加により発泡剤が発泡して、固型スープが熱水
に容易に溶解することから、濃縮スープでありながら、
熱水の注加に際して短時間で溶解する固型スープを製造
できる。
しかも、固型みそしるにあっては、低加水率のみそ原液
を用いるので、製品容積を小さく維持しながら、短時間
で溶解するものを製造できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体積比で1/3〜1/4の濃縮状態で調製
    されたスープ、あるいはみそ100部に対し重量比で2
    10部未満の水を混合して調製されたみそ液に、重量比
    で0.16〜2.3%の炭酸塩あるいは重炭酸塩を添加
    してスープ原液を調製し、 添加した炭酸塩あるいは重炭酸塩を発泡させることな
    く、上記スープ原液を型に注加して凍結した後、 凍結時の状態を維持したまま真空凍結乾燥することを特
    徴とする固型スープの製造方法。
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