JPH0660269U - 小型モータ - Google Patents

小型モータ

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JPH0660269U
JPH0660269U JP407193U JP407193U JPH0660269U JP H0660269 U JPH0660269 U JP H0660269U JP 407193 U JP407193 U JP 407193U JP 407193 U JP407193 U JP 407193U JP H0660269 U JPH0660269 U JP H0660269U
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広志 坂下
淳 山下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロータコアに対する界磁の磁気力がアンバラン
スになるような状態を作って、回転軸を軸受内で一定方
向に偏倚させるようにするとともに、トルク低下がな
く、回転速度むら、トルクリップルおよびコギングトル
クの増大を防止することができる小型モータを得る。 【構成】ロータコア25が固定された回転軸24の両端
を軸受で回転自在に支持してなる小型モータ。ロータコ
ア25と対向する磁石28の着磁パターンを、ロータ3
0の回転駆動に寄与する部分の磁気力のバランスがとれ
るように、一方、ロータコア25の吸引に寄与する部分
の磁気力がアンバランスで回転軸24を軸受内の一定方
向に偏倚させるように形成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、回転軸のがたつきによる騒音や振れ回り等を防止することができる 小型モータに関する。
【0002】
【従来の技術】
図21、図22は、極めて一般的なコア付き小型モータの従来例を示す。図2 1、図22において、カップ状モータケース1の開放端部には端板2が固定され ている。モータケース1の底部中央および端板2の中央に絞り加工によって形成 された円筒部にはそれぞれ焼結含油軸受3,3が圧入され、この二つの軸受3, 3によって回転軸4が回転自在に支持されている。回転軸4にはモータケース1 内においてロータコア5の中心孔が圧入されている。ロータコア5は適宜数(図 示の例では3個)の突極を有し、各突極には駆動コイル6が巻かれている。モー タケース1の内周面にはリング状の駆動用磁石8が固定され、磁石8の内周面は ロータコア25の外周面と適宜の間隙をおいて対向している。上記ロータコア5 と駆動コイル6とによってロータ10が構成されている。回転軸4に組付けられ た整流子7とブラシ9を介して駆動コイル6に通電しかつロータ10の回転位置 に応じて通電を切り換えることによりロータ10が連続して回転駆動される。
【0003】 上記のような小型モータでは、組立を容易にし、また、軸受3と回転軸4との 焼き付きを防止するために、図23に示すように、軸受3と回転軸4との間に適 度のクリアランス11を設ける必要がある。ただし、図23ではクリアランス1 1を極端に大きく描いてある。上記のように軸受3と回転軸4との間にクリアラ ンス11を設けると、ロータ10が界磁の吸引力により上記クリアランス11の 範囲内で振動し、回転軸4が軸受3に衝突して騒音が発生する。また、図24に 示すように、回転軸4が円錐形を描きながら振れ回る。このような小型モータを 、例えばディスク駆動装置のスピンドルモータとして使用すると、振動と触れ回 りのために情報信号の読み取りエラーを生じるという問題がある。あるいは音響 機器等に使用すると、ワウ・フラッタが悪化するという問題がある。
【0004】 そこで、小型モータの騒音や触れ回りを防止するための提案がなされている。 実開昭62−115765号あるいは実開平1−113558号公報記載の考案 はその例である。これらの考案は、ロータコアに対する界磁の磁気力がアンバラ ンスになるような状態を作って、回転軸を軸受内で一定方向に偏倚させるように したものである。具体的には、ロータのセンターをずらしたり、駆動用磁石の板 厚を連続的に代えたりして、ロータと磁石とのギャップを意図的に不均一にし、 あるいは断面C型の複数の磁石を間隔を不均一にして配置し、あるいは磁石の着 磁の強さを部分的に変えている。あるいは、断面C型で材料が異なる複数の磁石 を用いたり、断面C型の複数の磁石に孔、切欠、くぼみ等を形成して磁石を変形 したりしている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の小型モータによれば、次のような問題点がある。磁石と ロータコアとのギャップの増大、磁気的中性点のずれ、非飽和着磁等により発生 トルクが低下する。磁石に孔、切欠、くぼみ等を形成するものでは、磁石のコ ストが増大し、組立時の磁石の方向を管理する必要があって組立コストが増大す る。磁石の厚み、幅、長さ、内径の偏心量などに差異を生じさせるものでは、 部品の種類が増大し、管理が複雑となる。磁石のスラスト方向の固定位置に差 異を設けるものでは、特殊な装置や工程を必要とする。磁気的なアンバランス により、回転速度のむら、トルクリップルおよびコギングトルクが増大する。
【0006】 図25は、上記従来の小型モータの構成とトルク低下、回転速度のむら、トル クリップル増大、コギングトルク増大との関係を示す。図中S,Nはそれぞれ磁 極を、Oは無着磁部を示し、Lcは磁石に対向するコアのスラスト方向磁気中心 位置を示す。図25(a)(b)は特開昭62−115765号公報に記載され ている例で、エアギャップあるいは着磁を部分的に変えたものであり、部分的に 磁束が低下してトルクをロスし、また、回転速度むらを生じる。図25(c)( d)は上記公報に記載されている別の例で、無着磁部の幅に差をつけたものであ り、着磁位置が最大の性能を得ることができる位置からずれるためコギングが増 大し、また、トルクをロスする。図25(e)(f)は上記公報に記載されてい るさらに別の例で、磁極の幅に差をつけたものであり、幅の狭い磁極部分でトル クをロスし、また、コギングも増大する。図25(g)(h)は実開平1−11 3558号公報第2図の例のように磁石とコアとのギャップを連続的に変えたも のであり、磁極によって磁束密度の分布が異なるためトルクリップルが増大する 。図25(i)(j)は上記公報第12図の例のように磁石の厚みを変えてエア ギャップを連続的に変えたものであり、コギングトルクが増大する。
【0007】 本考案は、このような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、ロ ータコアに対する界磁の磁気力がアンバランスになるような状態を作って、回転 軸を軸受内で一定方向に偏倚させるようにするとともに、トルク低下がなく、回 転速度むら、トルクリップルおよびコギングトルクの増大を防止することができ る小型モータを提供するこを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、ロータコアが固定された回転軸の両端を軸受で回転自在に支持して なる小型モータにおいて、ロータコアと対向する磁石の着磁パターンを、ロータ の回転駆動に寄与する部分の磁気力のバランスがとれるように、一方、ロータコ アの吸引に寄与する部分の磁気力がアンバランスで回転軸を軸受内の一定方向に 偏倚させるように形成した。
【0009】
【作用】
磁石の着磁パターンはロータの回転駆動に寄与する部分の磁気力のバランスが とれるように形成されているため、トルクロスがなく、回転速度むら、トルクリ ップルおよびコギングトルクが減少する。磁石の着磁パターンはロータコアの吸 引に寄与する部分の磁気力がアンバランスになるように形成されているため、ロ ータコアはラジアル方向に吸引され、回転軸が軸受内で一定方向に偏倚させられ る。
【0010】
【実施例】
本考案の実施例を説明する前に、回転軸を軸受内で一定方向に偏倚させるよう に作用する力の方向について定義しておく。図4において、回転軸24はその両 端部が軸受23,23で支持されている。回転軸24にはロータコア25が一体 に設けられてロータ30を構成しており、ロータコア25の外周面はリング状の 駆動用磁石28の内周面と間隙をおいて対向している。回転軸24が軸受23, 23内で振動したり振れ回ったりするのを防止するために回転軸24に作用させ られるラジアル方向の力をfとする。
【0011】 上記磁石28には、図5に示すように主磁極が周方向に交互に配置されている 。そこで、回転軸24に作用するラジアル方向の力を主磁極とのなす角度によっ て次のように定義する。 f1:一つの主磁極の中心角の中心方向の力。 f2:f1に対し回転角で180°ずれた方向の力。 f3:一つの主磁極の中心角の中心方向の力に対し電気角で90°ずれた方向の 力。 f4:f3に対し回転角で180°ずれた方向の力。
【0012】 これらf1〜f4を作用させて回転軸を偏倚させる手段として図5(a)〜(d )に示すような各種手段がある。すなわち、 (a)一つの軸受に支持される回転軸24の一端部にf1を付与し、他の軸受に 支持される回転軸24の他端部にf1を付与する。 (b)一つの軸受に支持される回転軸24の一端部にf1を付与し、他の軸受に 支持される回転軸24の他端部にf2を付与する。 (c)一つの軸受に支持される回転軸24の一端部にf3を付与し、他の軸受に 支持される回転軸24の他端部にf3を付与する。 (d)一つの軸受に支持される回転軸24の一端部にf3を付与し、他の軸受に 支持される回転軸24の他端部にf4を付与する。
【0013】 そこで次に、回転軸を偏倚させるようにした各種実施例について説明する。図 1ないし図3において、カップ状モータケース21の開放端部には端板22が固 定されている。モータケース21の底部中央および端板22の中央には前記従来 例と同様に焼結含油軸受が圧入され、この軸受によって回転軸24が回転自在に 支持されるが、軸受は図示されていない。回転軸24にはモータケース21内に おいてロータコア25の中心孔が圧入されている。ロータコア25は適宜数(図 示の例では3個)の突極を有し、各突極には駆動コイル26が巻かれている。モ ータケース21の内周面にはリング状の駆動用磁石28が固定され、磁石28の 内周面は上記ロータコア25の外周面と適宜の間隙をおいて対向している。上記 ロータコア25と駆動コイル26とによってロータ30が構成されている。図示 されない整流子とブラシを介して駆動コイル26に通電しかつロータ30の回転 位置に応じて通電を切り換えることによりロータ30が連続して回転駆動される 。
【0014】 上記磁石28は厚みおよび軸線方向の幅は全周にわたり略均一になっている。 また、磁石28の両端面28aは、軸線に垂直な単一面に対し全周において略沿 っている。ロータコア25と磁石28との周方向のギャップは全周において略均 一である。磁石28は、孔、切欠、凹部、凸部などの特殊な形状は有していない 。図3(a)は磁石28のロータコア25への対向面の展開図を示すもので、N はN極の着磁部分を、SはS極の着磁部分を、Oは無着磁部を、Lcはロータコ ア25のスラスト方向磁気中心位置を示す。磁石28にはS極の主磁極MSとN 極の主磁極MNが周方向に同一幅で設けられ、これらの主磁極MS,MN間には 無着磁部Oが設けられている。ただし、S極の主磁極MSの両側の無着磁部Oに は主磁極MSに隣接して補助磁極部MPが設けられている。補助磁極部MPは、 S極の着磁部MPSとN極の着磁部MPNとからなり、これら着磁部MPS,M PNは上記ロータコア25の磁気中心線Lcに対し線対称に設けられ、残りの部 分は無着磁部となっている。なお、補助磁極部MPはNの主磁極MNの両側に設 けてもよい。
【0015】 上記実施例によれば、一つ一つの補助磁極部MPにおけるS極の着磁部MPS とN極の着磁部MPNとで磁気力が互いに打ち消しあうため、回転方向の磁束密 度分布は図3(b)のようになり、ロータ30の回転駆動に寄与する磁気力は主 磁極MS,MNの磁気力でバランスがとれ、よって、トルクロスがなく、コギン グおよびトルクリップルが少なく、回転速度むらの少ない小型モータが得られる 。
【0016】 また、補助磁極部MPの二つの着磁部MPS,MPNの磁気力はロータコア2 5に対しては吸引力として作用するとともに、上記二つの補助着磁部MP,MP のパターンは回転方向にアンバランスに配置されているため、二つの補助着磁部 MP,MPによるロータコア25の吸引力を合成した吸引力は図1にf1で示す ように作用し、回転軸24を軸受内の一定方向に偏倚させる。回転軸24の両端 部に作用する吸引力は図5(a)に示すように何れもf1である。このように吸 引力f1が作用して回転軸24が軸受内の一定方向に偏倚させられることにより 、回転軸24のがたつきがなくなって騒音がなくなり、回転軸24の振れ回りも なくなる。
【0017】 次に、図6ないし図9に示す実施例について説明する。この実施例は駆動用磁 石28の着磁パターン以外は上記実施例の構成と同じであるから、共通の構成部 分には共通の符号を付して説明の重複を避けることにする。なお、図6において 符号23は焼結含油軸受を、27は整流子を、29はブラシをそれぞれ示す。図 8(a)に示すように、磁石28に設けられる一つの主磁極MSは台形状に形成 され、そのスラスト方向の磁気中心位置Lsはロータコア25の磁気中心線Lc に対し一方にずれており、主磁極MSに対し回転角で180°ずれた位置にある 主磁極MNは、逆台形状に形成されてそのスラスト方向の磁気中心位置Lnはロ ータコア25の磁気中心線Lcに対し上記磁気中心位置Lsの反対側にずれてい る。主磁極MS,MN以外は無着磁部Oとなっている。なお、Lcに対しLsと Lnが図示の例と逆になるように主磁極MS,MNのパターンを互いに逆にして もよい。
【0018】 上記実施例によれば、磁石28による磁束密度の分布が図8(b)のようにな り、ロータ30の回転駆動に寄与する部分の磁気力がバランスしているため、ト ルクロスがなく、コギングおよびトルクリップルが少なく、回転速度むらの少な い小型モータが得られる。一方、図9に示すように、回転軸24の一端側にf1 の力が作用し、回転軸24の他端側にf2の力が作用し、回転軸24の両端部が 軸受23,23内で一定方向に偏倚させられるため、回転軸24のがたつきがな くなって騒音がなくなり、回転軸24の振れ回りもなくなる。
【0019】 回転軸24の一端側にf1の力を作用させ、回転軸24の他端側にf2の力を作 用させるための別の例として図8(c)(e)(g)に示す例がある。図8(c )の例は、矩形状の主磁極MS,MNのパターンを互いにスラスト方向に逆にず らして設けたもので、その磁束密度分布を図8(d)に示す。図8(e)の例は 、平行四辺形の主磁極MS,MNのパターンを互いにスラスト方向に逆にずらし て設けたもので、その磁束密度分布を図8(f)に示す。図8(g)の例は、菱 形の主磁極MS,MNのパターンを互いにスラスト方向に逆にずらして設けたも ので、その磁束密度分布を図8(h)に示す。何れの例にせよ、ロータ30の回 転駆動に寄与する部分の磁気力はバランスしており、一方、一つの主磁極MSの スラスト方向の磁気中心位置Lsと、主磁極MSに対し回転角で180°ずれた 位置にある主磁極MNのスラスト方向の磁気中心位置Lnは、ロータコア25の 磁気中心線Lcに対し互いに反対側にずれているため、回転軸24の一端側にf 1 の力が、回転軸24の他端側にf2の力が作用し、回転軸24の両端部が軸受2 3,23内で一定方向に偏倚させられ、回転軸24のがたつきがなくなって騒音 がなくなり、回転軸24の振れ回りもなくなる。
【0020】 次に、図10、図11に示す実施例について説明する。駆動用磁石28にはS の主磁極MSとNの主磁極MNが設けられ、主磁極MSの中心角の中央位置Cs より電気角で90°ずれた位置Cpに補助磁極MPが設けられている。補助磁極 MPはS極の着磁部MPSとN極の着磁部MPNとからなり、これら着磁部MP S,MPNは前記線Lcに対し線対称に設けられている。残りの部分は無着磁部 Oである。上記線対称のパターンは各種あり、例えば、図11(a)のような三 角形や、図11(c)のような長方形などがある。図11(c)の例では上記長 方形の着磁部MPS,MPNが一つの無着磁部Oの両側に設けられている。図1 1(e)の例は着磁部MPS,MPNが三角形の例であるが、主磁極MS,MN のパターンを台形状にした例である。上記各着磁パターンによる磁束密度分布を (b)(d)(f)に示す。
【0021】 上記実施例によれば、一つの主磁極MSの中心角の中央位置Csより電気角で 180°ずれた位置Cqには補助磁極部が設けられず、設けられたとしても上記 Csより電気角で90°ずれた位置Cpに設けられた主磁極MP又はMSに対し て極めて弱いため、ロータ30の回転駆動に寄与する部分の磁気力はバランスし ており、一方、ロータコア25の吸引に寄与する部分の磁気力はアンバランスで 、回転軸24の両端部にはともにラジアル方向のf3の力が作用し、回転軸24 を軸受内の一方向に偏倚させる。従って、この実施例も、前述の実施例と同様の 作用効果を奏する。
【0022】 次に、図12、図13に示す実施例について説明する。磁石28には、一つの 主磁極MSの中心角の中央位置Csより電気角で90°ずれた位置Cpに補助磁 極部MPが設けられ、上記Cpより回転角で180°ずれた位置Cqには第2の 補助磁極部MQが設けられている。補助磁極部MPは前記中心線Lcに対し回転 軸24の一端側に片寄った位置に設けられ、補助磁極部MQは回転軸24の他端 側に片寄った位置に設けられている。残りの部分は無着磁部Oとなっている。上 記磁石28による磁束密度分布を図13(b)に示す。なお、上記補助磁極部M P,MQは図示の例とはスラスト方向に互いに逆位置に設けられていてもよい。
【0023】 上記実施例によれば、ロータ30の回転駆動に寄与する部分の磁気力はバラン スしており、一方、ロータコア25の吸引に寄与する部分の磁気力はアンバラン スで、回転軸24の両端部にはそれぞれラジアル方向のf3の力とf4の力が作用 し、回転軸24を軸受内の一方向に偏倚させる。従って、この実施例も、前述の 実施例と同様の作用効果を奏する。
【0024】 次に、図14、図15に示す実施例について説明する。図15(a)に示すよ うに、磁石28にはSとNの主磁極MS,MNの間に無着磁部Oが設けられてい る。一つの主磁極MSの中央位置Csより電気角で90°ずれた位置をCpとす る。このCp側の無着磁部と主磁極MSとの境界PSは上記Cpに対してθだけ 傾斜している。上記Cp側で主磁極MSに隣あった主磁極MNの上記Cp側の無 着磁部との境界PNは、境界PSと位置Cpに対し概ね線対称となっている。上 記Cpより回転角度で180°ずれた位置をCqとする。この位置Cqに隣あっ たN極の主磁極MNの上記Cq側の無着磁部との境界QNは上記Cqに対しθ′ の傾斜を有している。主磁極MNにCq側で隣あった主磁極MSのCq側の無着 磁部との境界QSは、上記境界QNと上記Cqに対し概ね対称となっている。こ こで、 |Q+Q′|≒180°となっている。ただし、0<|Q|<90°である。
【0025】 上記実施例の磁石28による磁束密度分布は図15(b)に示す通りであり、 ロータ30の回転駆動に寄与する部分の磁気力はバランスしている。これに対し て、回転軸24の一端部に作用するラジアル方向の吸引力は図14(a)にf4 で示す向きの吸引力であり、回転軸24の他端部に作用するラジアル方向の吸引 力は図14(c)にf3で示す向きの吸引力であり、もって、回転軸24を軸受 内の一方向に偏倚させ、前述の実施例と同様の作用効果を奏する。
【0026】 次に図16に示す実施例について説明する。図16(a)に示すように、磁石 28の一つの主磁極MSの中心角の中央位置Csより電気角で90°ずれた位置 をCpとし、Cpより回転角で180°ずれた位置をCqとする。Cpの両側の SおよびNの主磁極のCp側端におけるスラスト方向磁気中心位置をそれぞれL PS,LPNとする。同様にCq側の主磁極端部の磁極中心位置をそれぞれLQ S,LQNとする。主磁極MS,MNは上記位置Cpを通る軸方向の線に対して 対称な平行四辺形になっていて、磁気中心位置LPS,LPNは前記線Lcに対 し回転軸24の一端側にあり、磁気中心位置LQS,LQNは線Lcに対し回転 軸24の他端側にある。なお、線Lcに対し、LQS,LQNとLQS,LQN とが互いに逆側にあってもよい。この実施例でも、これまでの実施例と同様の作 用効果を奏する。
【0027】 これまで説明してきた実施例は何れも主磁極数がN,S各一極ずつであったが 、本考案は、N,Sの主磁極がそれぞれP極(Pは自然数)、合計2P極であっ ても適用可能である。図17はP=2の場合の各種実施例を示す。図17(a) に示す例は図8(a)の例に対応するもので、その磁束密度分布を図17(b) に示す。図17(c)(e)に示す例は図11の例に対応するもので、その磁束 密度分布を図17(d)に示す。図17(g)に示す例は図15の例に対応する もので、その磁束密度分布を図17(h)に示す。図17(i)に示す例は図1 ないし図3の例に対応するもので、その磁束密度分布を図17(j)に示す。図 17に示す各実施例の作用効果はそれぞれの実施例が対応する前記実施例の作用 効果と同じである。
【0028】 主磁極間の無着磁部は、磁石の欠損部となっていてもよい。図18ないし図2 0に示す実施例はこのような実施例を示すもので、駆動用磁石38をC字形にし て欠損部39を有する磁石としたものである。この欠損部39のほかに、主磁極 部MS,MN間に無着磁部Oを形成し、この無着磁部Oに補助着磁部MPを形成 して回転軸を軸受内の一定方向に偏倚させるようになっている。
【0029】 以上説明した各実施例の磁束密度分布を示すグラフを参照すると、何れも、あ る点Rに対し略対称形になっている。また、主磁極の実効上のラジアル方向磁気 中心と、隣あった主磁極の磁気中心との中心角をαとすると、αは略360°/ 磁極数と等しくなっている。すなわち、 α≒360°/2P (ただし、Pは自然数) で表される。
【0030】 なお、S,Nの主磁極部と無着磁部との境界は、例示したような直線に限られ るものではなく、複数の直線の連続あるいは曲線であってもよい。着磁部は飽和 着磁に限らず、例えば正弦波状の着磁強度分布にして非飽和着磁部をもっていて もよい。回転軸を軸受内で一定方向に偏倚させる手段として各種の例を単独で示 したが、これらの手段を複数組み合わせてもよい。
【0031】
【考案の効果】
本考案によれば、ロータコアと対向する磁石の着磁パターンを、ロータの回転 駆動に寄与する部分の磁気力がバランスする着磁パターンとしたため、トルクロ スがなく、コギングおよびトルクリップルが少なく、回転速度むらの少ない小型 モータが得られる。一方、上記磁石の着磁パターンを、ロータコアの吸引に寄与 する部分の磁気力がアンバランスで、回転軸を軸受内の一定方向に偏倚させるよ うな着磁パターンとしたため、回転軸のがたつきがなくなって騒音がなくなり、 回転軸の振れ回りもなくなる。
【提出日】平成5年7月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】 そこで、小型モータの騒音や触れ回りを防止するための提案がな されている。実開昭62−115765号あるいは実開平1−113558号公 報記載の考案はその例である。これらの考案は、ロータコアに対する界磁の磁気 力がアンバランスになるような状態を作って、回転軸を軸受内で一定方向に偏倚 させるようにしたものである。具体的には、ロータのセンターをずらしたり、駆 動用磁石の板厚を連続的に変えたりして、ロータと磁石とのギャップを意図的に 不均一にし、あるいは断面C型の複数の磁石を間隔を不均一にして配置し、ある いは磁石の着磁の強さを部分的に変えている。あるいは、断面C型で材料が異な る複数の磁石を用いたり、断面C型の複数の磁石に孔、切欠、くぼみ等を形成し て磁石を変形したりしている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】 上記実施例によれば、一つ一つの補助磁極部MPにおけるS極の 磁極部MPSとN極の着磁部MPNとで磁気力が互いに打ち消しあうためロータ 30の回転駆動に寄与する部分の磁気力はバランスしており、一方補助磁極部M Pが設けられたCpより回転角で180°ずれた位置Cqには補助磁極部が設け られず、設けられたとしても、補助磁極部MPに対して極めて弱いため、ロータ コア25の吸引に寄与する部分の磁気力はアンバランスで、回転軸24の両端部 にはともにラジアル方向のf3の力が作用し、回転軸24を軸受内の一方に偏倚 させる。従って、この実施例も、前述の実施例と同様の作用効果を奏する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】 次に、図14、図15に示す実施例について説明する。図15( a)に示すように、磁石28にはSとNの主磁極MS,MNの間に無着磁部Oが 設けられている。一つの主磁極MSの中央位置Csより電気角で90°ずれた位 置をCpとする。このCp側の無着磁部と主磁極MSとの境界PSは上記Cpに 対してθだけ傾斜している。上記Cp側で主磁極MSに隣あった主磁極MNの上 記Cp側の無着磁部との境界PNは、境界PSと位置Cpに対し概ね線対称とな っている。上記Cpより回転角度で180°ずれた位置をCqとする。この位置 Cqに隣あったN極の主磁極MNの上記Cq側の無着磁部との境界QNは上記C qに対しθ′の傾斜を有している。主磁極MNにCq側で隣あった主磁極MSの Cq側の無着磁部との境界QSは、上記境界QNと上記Cqに対し概ね対称とな っている。ここで、|θ+θ′|≒180°となっている。ただし、0<|θ|<90°である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】 次に図16に示す実施例について説明する。図16(a)に示す ように、磁石28の一つの主磁極MSの中心角の中央位置Csより電気角で90 °ずれた位置をCpとし、Cpより回転角で180°ずれた位置をCqとする。 Cpの両側のSおよびNの主磁極のCp側端におけるスラスト方向磁気中心位置 をそれぞれLPS,LPNとする。同様にCq側の主磁極端部の磁極中心位置を それぞれLQS,LQNとする。主磁極MS,MNは上記位置Cpを通る軸方向 の線に対して対称な平行四辺形になっていて、磁気中心位置LPS,LPNは前 記線Lcに対し回転軸24の一端側にあり、磁気中心位置LQS,LQNは線L cに対し回転軸24の他端側にある。なお、線Lcに対し、LPS,LPNとL QS,LQNとが互いに逆側にあってもよい。この実施例でも、これまでの実施 例と同様の作用効果を奏する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】 これまで説明してきた実施例は何れも主磁極数がN,S各一極ず つであったが、本考案は、N,Sの主磁極がそれぞれP極(Pは自然数)、合計 2P極であっても適用可能である。図17はP=2の場合の各種実施例を示す。 図17(a)に示す例は図8(a)の例に対応するもので、その磁束密度分布を 図17(b)に示す。図17(c)(e)に示す例は図11の例に対応するもの で、その磁束密度分布を図17(d)(f)に示す。図17(g)に示す例は図 15の例に対応するもので、その磁束密度分布を図17(h)に示す。図17( i)に示す例は図1ないし図3の例に対応するもので、その磁束密度分布を図1 7(j)に示す。図17に示す各実施例の作用効果はそれぞれの実施例が対応す る前記実施例の作用効果と同じである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 なお、S,Nの磁極部を隣接する磁極部、あるいは、無着磁部と の境界は、例示したような直線に限られるものではなく、複数の直線の連続ある いは曲線であってもよい。着磁部は飽和着磁に限らず、例えば正弦波状の着磁強 度分布にして非飽和着磁部をもっていてもよい。回転軸を軸受内で一定方向に偏 倚させる手段として各種の例を単独で示したが、これらの手段を複数組み合わせ てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる小型モータの一実施例を示す正
面断面図。
【図2】図1中の線A−Aに沿う断面図。
【図3】同上実施例中の磁石の展開図と磁束密度分布
図。
【図4】本考案において回転軸のラジアル方向にかかる
力を示す側面断面図。
【図5】同上ラジアル方向の力の各種例を示す斜視図。
【図6】本考案にかかる小型モータの別の実施例を示す
側面断面図。
【図7】図6中の線C−C、線D−D、線E−Eにそれ
ぞれ沿って切断した状態を示す断面図。
【図8】同上実施例中の磁石およびその変形例の展開図
とそれらの磁束密度分布図。
【図9】上記実施例の側面断面図。
【図10】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例を示す側面断面図。
【図11】同上実施例中の磁石およびその変形例の展開
図とそれらの磁束密度分布図。
【図12】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例を示す側面断面図。
【図13】同上実施例中の磁石の展開図と磁束密度分布
図。
【図14】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例のそれぞれ異なった位置での側面断面図。
【図15】同上実施例中の磁石の展開図と磁束密度分布
図。
【図16】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例の磁石の展開図と磁束密度分布図。
【図17】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例の各種磁石の展開図とその磁束密度分布図。
【図18】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例の磁石の展開図と磁束密度分布図。
【図19】同上実施例の側面断面図。
【図20】同上実施例の正面断面図。
【図21】従来の小型モータの例を示す側面断面図。
【図22】同上正面断面図。
【図23】同上従来例の回転軸と軸受との関係を示す正
面断面図。
【図24】同上従来例での回転軸の振れ回りの様子を示
す斜視図。
【図25】従来の小型モータにおける各種磁石の展開図
とその磁束密度分布図。
【符号の説明】
23 軸受 24 回転軸 25 ロータコア 28 磁石 30 ロータ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月23日
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる小型モータの一実施例を示す正
面断面図。
【図2】図1中の線A−Aに沿う断面図。
【図3】同上実施例中の磁石の展開図と磁束密度分布
図。
【図4】本考案において回転軸のラジアル方向にかかる
力を示す側面断面図。
【図5】同上ラジアル方向の力の各種例を示す斜視図。
【図6】本考案にかかる小型モータの別の実施例を示す
側面断面図。
【図7】図6中の線C−C、線D−D、線E−Eにそれ
ぞれ沿って切断した状態を示す断面図。
【図8】同上実施例中の磁石およびその変形例の展開図
とそれらの磁束密度分布図。
【図9】上記実施例の側面断面図。
【図10】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例を示す正面断面図。
【図11】同上実施例中の磁石およびその変形例の展開
図とそれらの磁束密度分布図。
【図12】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例を示す側面断面図。
【図13】同上実施例中の磁石の展開図と磁束密度分布
図。
【図14】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例のそれぞれ異なった位置での正面断面図。
【図15】同上実施例中の磁石の展開図と磁束密度分布
図。
【図16】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例の磁石の展開図と磁束密度分布図。
【図17】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例の各種磁石の展開図とその磁束密度分布図。
【図18】本考案にかかる小型モータのさらに別の実施
例の磁石の展開図と磁束密度分布図。
【図19】同上実施例の側面断面図。
【図20】同上実施例の正面断面図。
【図21】従来の小型モータの例を示す側面断面図。
【図22】同上正面断面図。
【図23】同上従来例の回転軸と軸受との関係を示す正
面断面図。
【図24】同上従来例での回転軸の振れ回りの様子を示
す斜視図。
【図25】従来の小型モータにおける各種磁石の展開図
とその磁束密度分布図。
【符号の説明】 23 軸受 24 回転軸 25 ロータコア 28 磁石 30 ロータ
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータコアが固定された回転軸の両端を
    軸受で回転自在に支持してなる小型モータであって、上
    記ロータコアと対向する磁石の着磁パターンは、ロータ
    の回転駆動に寄与する部分の磁気力のバランスがとれて
    いるのに対し、上記ロータコアの吸引に寄与する部分の
    磁気力がアンバランスで上記回転軸を上記軸受内の一定
    方向に偏倚させるように形成されていることを特徴とす
    る小型モータ。
JP1993004071U 1993-01-19 1993-01-19 小型モータ Expired - Lifetime JP2588893Y2 (ja)

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