JPH0662485B2 - カルボン酸の製造方法 - Google Patents

カルボン酸の製造方法

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JPH0662485B2
JPH0662485B2 JP61005748A JP574886A JPH0662485B2 JP H0662485 B2 JPH0662485 B2 JP H0662485B2 JP 61005748 A JP61005748 A JP 61005748A JP 574886 A JP574886 A JP 574886A JP H0662485 B2 JPH0662485 B2 JP H0662485B2
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秀明 三輪
宏 川崎
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、カルボン酸の製造方法に関し、さらに詳し
く言うと、硫酸触媒の存在下にオレフィンまたはアルコ
ールと水とを反応させる、いわゆるコッホ反応利用のカ
ルボン酸の製造法方法において、不純物である硫黄化合
物などの生成量を低減させることのできるカルボン酸の
製造方法に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来より、硫酸触媒の存在下に、オレフィンまたはアル
コールと一酸化炭素と水とを反応さるコッホ反応は周知
であるが、得られる反応生成物中には、硫酸エステルな
どの硫黄化合物が含まれるために、得られるカルボン酸
は悪臭がしたり、着色したりするなどの欠点がある。
この欠点を解消するために、通常、コッホ反応の生成物
から硫酸触媒を分離して得た粗製脂肪酸を蒸留するに先
だって酸化剤を接触させる精製操作が提案されている
(たとえば特公昭48-16897号公報参照)。
しかしながら、精製操作は、工業的製法として、できる
ことなら酸化剤のような新たな成分を添加しない方が好
ましいので、この後処理工程として酸化剤添加のような
精製操作を省こうとすると、硫酸触媒の濃度を低下させ
て、カルボン酸中に混入する硫黄化合物の生成する量を
減少させねばならず、そうすると、カルボン酸の生成も
抑制されてしまう。
[発明の目的] この発明は前記事情に基いてなされたものである。
この発明の目的は、酸化剤を使用する生成操作を採用す
ることなく、生成するカルボン酸中に混入する硫黄化合
物の量を低減させると共に、硫酸触媒を使用したときと
同様にカルボン酸の収率が高い、コッホ反応利用のカル
ボン酸の製造方法を提供することである。
[前記目的を達成するための手段] 前記目的を達成するためのこの発明の要旨は、オレフィ
ンまたはアルコールと、一酸化炭素と、水とを反応させ
るカルボン酸の製造方法において、硫酸およびリン酸か
らなる触媒または硫酸、リン酸および金属化合物からな
る触媒を使用することを特徴とするカルボン酸の製造方
法である。
この発明の方法に使用するオレフィンは、いわゆるコッ
ホ反応に使用することができる全ての公知の原料を使用
することができる。たとえばエチレン、プロピレン、n
−ブチレン、イソブチレン、ジイソブチレン、1−ヘキ
セン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、1−ヘプテン、2
−ヘプテン、3−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテ
ン、3−オクテン、4−オクテン、1−ノネン、2−ノ
ネン、3−ノネン、4−ノネンおよびヘキサデセンなど
の直鎖状または分岐鎖を有するオレフィン、並びにシク
ロヘキセン、およびメチル基、エチル基などのアルキル
基あるいはビニル基などを置換したシクロヘキセンなど
のシクロオレフィンが挙げられる。さらにまた、ブタジ
エンなどのジオレフィン、アリクロライド、メタクリル
クロライドなどのハロゲン化オレフィンも使用すること
ができる。この発明では、前記各種のオレフィンの一種
を選択し、あるいは二種以上の混合物や異性体混合物の
状態で使用することもできる。
もっとも、前記各種のオレフィンの中でも、炭素数4〜
15の直鎖状または分岐鎖を有するオレフィンが好まし
く、特にジイソブチレンが好ましい。
また、前記アルコールとしては、たとえばエタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、イソブタノール、tert−ブタノールなどの脂肪族ア
ルコール;n−ヘキサノール、sec −ヘキサノール、te
rt−ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールなどの
高級アルコール、およびこれらの混合物を使用すること
ができる。さらに、シクロペンタノール、シクロヘキサ
ノールなどの環状アルコールなども使用することができ
る。また、2−モノクロルメチル−2−プロパノール、
2−モノクロルメチル−2−ブタノールなどのハロヒド
リンも原料として使用することができる。炭素数4以上
の脂肪族アルコールが好ましい。
一酸化炭素は、純粋のものが最も好ましいが、水性ガ
ス、発生炉ガス、コークス炉ガスなどから得られる一酸
化炭素含有ガスも使用することができる。
水は、純粋のものが最も好もしく、蒸留水、イオン交換
水などを使用することができる。
この発明で使用する触媒は、硫酸およびリン酸または硫
酸、リン酸および金属化合物からなる。硫酸およびリン
酸よりなる触媒を使用すると、生成物中の硫黄化合物の
含有量を低減することができ、硫酸およびリン酸にさら
に金属化合物を加えてなる触媒は、生成物中の硫黄化合
物の含有量を低減する効果の外に生成カルボン酸の収率
の向上を図ることができる。
前記硫酸は、触媒中の濃度として、通常、30〜90重量%
が好ましく、特に40〜80重量%が好ましい。
また、前記リン酸の、触媒中の濃度としては、通常5〜
70重量%であり、好ましくは15〜55重量%である。
触媒の調製方法については、特に制限がなく、たとえば
硫酸とリン酸とを通常の混合操作により予め混合してお
いて硫酸およびリン酸含有の触媒液を調製しておき、触
媒使用時に、この触媒液をそのまま、あるいは稀釈して
使用し、さらに、この触媒液に金属化合物を添加混合し
てからこの金属化合物含有の触媒液を反応系に添加する
ようにしても良い。
また、硫酸とリン酸と金属化合物とを予め混合調製して
おき、この金属化合物含有の触媒液を前述のようにして
使用しても良い。
さらにまた、原料であるオレフィンまたはアルコール、
一酸化炭素および水の混合物に、硫酸、リン酸必要に応
じて金属化合物それぞれを同時にあるいは順次に添加し
ても良い。なお、順次に添加する場合、触媒成分の添加
順序に制限がない。そしてまた、反応容器中に触媒成分
を添加しておき、そこに原料を添加するようにしても良
い。
いずれにしても、オレフィンまたはアルコールと一酸化
炭素と水とが反応する際に、硫酸およびリン酸からなる
触媒または硫酸とリン酸と金属化合物とからなる触媒が
存在するような状態となっていれば良い。
前記金属化合物としては、たとえば酸化第1銅、酸化第
1銀、硫酸銀、酸化第1金などのほかに金属銅、二価の
銅化合物と金属銅との混合物などを使用することができ
るが、好ましいのは酸化第1銅、酸化第1銀である。
触媒の一成分として、前記金属化合物特に酸化第1銅を
使用するときは、この金属の使用量は、硫酸とリン酸と
の混合物の重量に対して、通常0.1 〜4重量%であり、
好ましくは0.2 〜2重量%である。
触媒の使用量は、オレフィンまたはアルコールの供給量
0.3 モルに対して75ml以上であればよい。
前記触媒の存在下における、これらオレフィンまたはア
ルコールと一酸化炭素と水との反応は、回分式、半回分
式、連続式のいずれの形式で、反応系で所定反応温度、
所定反応圧力下で、行なうことができる。
反応温度は、通常−10〜80℃であり、好ましくは0〜30
℃である。反応温度は−10℃より低いと、反応速度が低
下するので好ましくなく、80℃よりも高いと、硫酸スラ
ッジ、硫酸エステルなどが増加することがあるので好ま
しくない。
反応圧力は、通常0〜100 Kg/cm2Gまで十分であ
り、好ましくは10〜15Kg/cm2である。10〜15Kg/
cm2の反応圧力にすると、前記低濃度の硫酸を使用する
ことによるカルボン酸の収率の低下を防止することがで
きるからである。
反応時間は、通常10〜120 分で十分である。
この発明の方法では、コッホ反応により目的物であるカ
ルボン酸、副生成物としてオレフィン重合物などが生成
するのであるが、たとえばジイソブチレンを原料とする
場合、2,2,4,4 −テトラメチルペンタン酸、2,2,3,4 −
テトラメチルペンタン酸、2−エチル−2,3,3 −トリメ
チルブタン酸、2,5,5 −トリメチル−ヘキサン酸、2−
エチル−4,4 −ジメチル−ペンタン酸、2−イソプロピ
ル−3,2 −ジメチルブタン酸などの混合物であるところ
の、炭素数9のカルボン酸を主成分とするカルボン酸混
合物が、目的生成物として得られる。
反応の終了後、得られる反応生成液からたとえばn−ヘ
キサンなどの有機溶媒で抽出し、水洗し、抽出溶媒を除
去することによって、目的とするカルボン酸を得ること
ができる。
この発明の方法では、反応生成液中には、触媒の一成分
である硫酸に由来する硫黄化合物の生成が少なく、した
がって、カルボン酸中への硫黄化合物の混入も少なくな
って、着色、悪臭のないカルボン酸を得ることができ
る。
前記触媒を使用すると何故硫黄化合物の生成を抑制する
ことができるのか、その詳細な理由は不明である。
しかし、硫黄化合物の生成を制御する機構についての理
論的解明がなされていなくとも、この発明の方法による
と、硫黄化合物の生成を抑制して、悪臭、着色のない、
しかも高収率でカルボン酸を製造することができるので
あるから、この発明の方法は、工業的に有利なカルボン
酸の製造方法と言える。
[発明の効果] この発明によると、 (1) 副反応生成物である硫黄化合物の生成量が少なく
て、それだけ着色、悪臭の少ないカルボン酸を製造する
ことができ、 (2) 硫酸触媒を使用した場合と同様に高収率でカルボ
ン酸を製造することができる、 などの優れた利点を有するカルボン酸の製造方法を提供
することができる。
[実施例] 次にこの発明の実施例および比較例を示してこの発明を
さらに詳述する。
(実施例1〜5、比較例1〜3) 第1表に示す濃度の硫酸およびリン酸(比較例ではリン
酸を使用せず。)の水溶液と第1表に示す量の酸化第1
銅とからなり、第1表に示す触媒量の触媒を、反応容器
内に仕込み、この反応容器内を十分に一酸化炭素で置換
してから、これを攪拌しながら、飽和になるまで一酸化
炭素を吸収させた。次いで、反応容器内の一酸化炭素圧
を15Kg/cm2に維持しつつ、この反応容器内に、第1
表に示す反応条件で、ジイソブチレンと一酸化炭素とを
反応させた。なお、反応中に消費されて減少した一酸化
炭素は、その分新たに補給した。1.5 時間の反応時間の
経過後、ジイソブチレンの補給を停止し、そのままさら
に1時間攪拌した。その後、等量の水を加えた。
このようにして得られた反応混合物を、実施例1,2お
よび比較例1,2については水で稀釈せずにそのまま、
実施例3〜5および比較例3については水で3倍に稀釈
した後、n−ヘキサン200 mlで3回抽出を繰返した。
抽出液中に混入する若干の硫酸を水洗により除去し、n
−ヘキサンを蒸留により除去して第1表に示す組成のカ
ルボン酸混合物を得た。
結果を第1表に示す。
なお、生成したカルボン酸混合物中の硫黄含有量は、微
量硫黄分析計[三菱化成(株)製]を用いて測定し、リ
ン含有量は、生成したカルボン酸混合物を電気炉で灰
化、捕集した後、指示薬を添加して発色による吸光度を
測定して決定した。
(実施例6) ジイソブチレンの代りに1−オクタノールを使用した外
は前記実施例4と同様にして実施した。
カルボン酸混合物の収率は55.6%であり、カルボン酸混
合物の組成としては、トリメチル酢酸が20.9重量%、C
カルボン酸が10.7重量%、Cカルボン酸が40.8重量
%、その他のカルボン酸が27.6重量%であり、また、カ
ルボン酸混合物中の硫黄含有量は0.033 重量%であり、
リン含有量は10ppm 以下であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィンまたはアルコールと、一酸化炭
    素と、水とを反応させるカルボン酸の製造方法におい
    て、硫酸およびリン酸からなる触媒または硫酸、リン酸
    および金属化合物からなる触媒を使用することを特徴と
    するカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】前記金属化合物が金属酸化物である前記特
    許請求の範囲第1項に記載のカルボン酸の製造方法。
  3. 【請求項3】前記金属酸化物が酸化第一銅である前記特
    許請求の範囲第2項に記載のカルボン酸の製造方法。
  4. 【請求項4】前記反応が−10〜80℃で行なわれる前記特
    許請求の範囲第1項から第3項までのいずれかに記載の
    カルボン酸の製造方法。
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