JPH10265459A - 1,2,3,6−テトラヒドロ−2,2,6,6−メチルピリジン−n−オキシルの製造法 - Google Patents

1,2,3,6−テトラヒドロ−2,2,6,6−メチルピリジン−n−オキシルの製造法

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JPH10265459A
JPH10265459A JP10065571A JP6557198A JPH10265459A JP H10265459 A JPH10265459 A JP H10265459A JP 10065571 A JP10065571 A JP 10065571A JP 6557198 A JP6557198 A JP 6557198A JP H10265459 A JPH10265459 A JP H10265459A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン系不飽和1,2,3,6−テトラ
ヒドロ−2,2,6,6−テトラメチルピリジン−N−
オキシルの製造法。 【解決手段】 1,2,3,6−テトラヒドロ−2,
2,6,6−テトラメチルピリジンを、触媒としてのア
ルカリ土類金属塩またはアルカリ土類金属ヒドロキシド
の存在下に水性媒体中で過酸化水素を用いて酸化させる
ことによってオレフィン系不飽和1,2,3,6−テト
ラヒドロ−2,2,6,6−テトラメチルピリジン−N
−オキシルを製造する。 【効果】 オレフィン系不飽和1,2,3,6−テトラ
ヒドロ−2,2,6,6−テトラメチルピリジン−N−
オキシルを、安価で環境保護の点からも問題なく製造で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,2,3,6−
テトラヒドロ−2,2,6,6−テトラメチルピリジン
(THTMP)の接触酸化による1,2,3,6−テト
ラヒドロ−2,2,6,6−テトラメチルピリジン−N
−オキシル(以下、デヒドロ−TEMPO=DH−TE
MPOと呼称される)の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】相応する第二級アミンの酸化によるN−
オキシルの合成は、文献から公知である。該N−オキシ
ルは、就中、使用された酸化剤に関連して区別される。
例えば、R.WinterおよびR.Malherbe
は、有機過酸化水素、例えば第三ブチル過酸化水素を用
いる酸化を実施し(欧州特許出願公開第0157738
号明細書を見よ)、また、高価な酸化剤を使用し、かつ
少なくとも化学量論的量で第三ブタノールをカップリン
グ生成物として得ている。また、同じ欠点は、酸化剤と
して推奨されることが多い過カルボン酸の場合にも生じ
ている。例えば、Chou他は、3−クロロペルオキシ
安息香酸を酸化剤として使用している(J.Org.C
hem.39[1947]、2356、2360を見
よ)。
【0003】これらとは異なり、酸化剤としての過酸化
水素の使用は、該過酸化水素が安価であり、カップリン
グ生成物として水を生じるにすぎないので本質的に更に
有利である。D.P.Young並びにRozants
ev他は、過酸化水素を酸化剤として推奨し、かつタン
グステン酸の塩を触媒として推奨している(英国特許第
1199351号明細書およびTetrahedron
20[1964]、131、137を見よ)。前記方
法の場合の欠点は、数日を上回る極端に長い反応時間お
よび環境保護の理由から触媒が排水の中に達してはなら
ないので、触媒の除去の問題である。また、触媒として
の炭酸ナトリウムの使用の際にも、長すぎる反応時間を
甘受しなければならない(Soviet physic
s Doklaay 261、1、[1981]、10
3、110を見よ)。触媒としての燐タングステン酸の
使用によって、確かに反応時間は著しく短縮されるが、
しかし、触媒は、費用をかけてのみ製造され、環境に優
しい除去の問題は残ったままである(Cf.R.Bri
ere、H.LemaireおよびA.Rassat、
Bull.Soc.Chim.France 11[1
965]、3273を見よ)。
【0004】前記の全ての酸化法は、化学薬品を大量に
消費し、工業的に高価であり、廃棄物の除去の問題を生
じおよび/または不経済に長い反応時間を必要とすると
いうことが共通している。
【0005】前記の欠点は、酸化物としての過酸化水素
および触媒としてのアルカリ土類金属塩を用いて2,
2,6,6−テトラメチルピペリジンを酸化させるよう
な欧州特許第0574667号明細書による方法によっ
て排除されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明には、
前記の欠点を解決するために、欧州特許第057466
7号明細書による方法よりも更に有利な方法を記載する
という課題が課されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】ところで驚異的なこと
に、1,2,3,6−テトラヒドロ−2,2,6,6−
テトラメチルピリジンを、触媒としてのアルカリ土類金
属塩またはアルカリ土類金属ヒドロキシドの存在下に水
性媒体中で過酸化水素を用いて酸化させる場合に、1,
2,3,6−テトラヒドロ−2,2,6,6−テトラメ
チルピリジンの接触酸化により、オレフィン系不飽和
1,2,3,6−テトラヒドロ−2,2,6,6−テト
ラメチルピリジン−N−オキシルをも有利に製造できる
ことが見出された。
【0008】前記の反応は、以下の反応式によって表さ
れる:
【0009】
【化1】
【0010】本発明による方法の場合、THTMPは、
過酸化水素によって、相応するN−オキシル、DH−T
EMPOに対する90%を上回る極めて高い選択性を有
するアルカリ土類金属塩を用いる触媒作用下に酸化され
る。驚異的なことに、オレフィン系二重結合は、THT
MP中でもDH−TEMPO中でも攻撃されない。2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−3,4−ジオー
ルの製造の場合のドイツ連邦共和国特許出願公開第28
38364号明細書中にも記載されているので、前記二
重結合が過酸化水素と反応することを期待しなければな
らなかった。本発明による方法の場合、過酸化水素の過
剰量であっても、二重結合の記載するに値する反応は生
じない。
【0011】DH−TEMPOは、気相中であっても、
重合を開始する基を捕捉するので、アクリル酸およびそ
のエステルのようなモノマーの卓越した重合抑制剤であ
る。望ましい性質の前記の使用に有用な組合せを示す: 1.低い凝固点を有する液体として良好に取り扱い可能
である。これとは異なり、TEMPOは、35℃の沸点
を有しており、従って、周囲の条件に応じて液状または
固体である。
【0012】2.炭化水素中、例えばトルオール中に良
好に溶解する。
【0013】3.欧州特許第0574667号明細書に
よる4位で置換された誘導体よりも高い蒸気圧を有して
おり、これにより、気相中での抑制剤としての使用に有
用である。
【0014】更に、DH−TEMPOは、酸化還元触媒
と比べて極めて好適である。
【0015】触媒としては、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムおよび殊にマグネシウムの塩およびヒドロ
キシド、例えば塩化物、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、ギ酸
塩、酢酸塩等が適している。前提条件は、塩またはヒド
ロキシドが、反応温度で、少なくとも部分的に反応混合
物中に溶解しており、かつ反応混合物中にある限りは、
十分にイオン形で存在していることである。塩またはヒ
ドロキシドは、固体として、固体の混合物としてかまた
は1種以上の固体の懸濁液または溶液の形で使用でき
る。勿論また、反応混合物の成分と反応し、例えば加水
分解し、次にイオンに分解するようなアルカリ土類金属
化合物、例えばアルカリ土類金属アルコラートおよびグ
リニャール化合物を使用することもできる。また、金属
は、反応条件下で水と反応するので金属自体も使用可能
である。
【0016】本発明による方法の高い収量を達成するた
めには、低濃度のアルカリ土類金属塩で既に全く十分で
あることは、驚異的なことであり、かつ有利である。良
好な結果は、アルカリ土類金属イオンが0.002モル
濃度で存在している場合に早くも達成される。好適なア
ルカリ土類金属塩には、硫酸マグネシウム七水和物、塩
化マグネシウム六水和物および硝酸マグネシウム六水和
物が挙げられる。THTMP対アルカリ土類金属塩もし
くはアルカリ土類金属ヒドロキシドのモル比は、通常、
105:1〜10:1、有利に105:1〜102:1、殊
にほぼ104:1である。前記の少ない量のために、触
媒の消費は僅かである。更に、アルカリ土類金属塩およ
びアルカリ土類金属ヒドロキシドは、安価であり、かつ
環境保護の観点から問題のない物質である。殊に、カル
シウムおよびマグネシウムの化合物は、自然界に広く分
布しているので、この方法の廃棄物中のこれらの塩の少
量は、環境にとって記載するに値する負担ではない。
【0017】反応は、水性媒体中、即ち、水中または水
と混合可能な不活性有機溶剤を一緒に使用して実施され
る。THTPMは、撹拌の際に水と一緒になって、前記
の形で過酸化水素と反応するような乳濁液を形成する。
溶剤は、THTMPの可溶性を増大させ;該溶剤は、一
般に、反応速度を増大させ、かつ反応時間を短縮する。
溶剤としては、経済的な理由から、アルコールまたはジ
オール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノ
ールまたはイソプロパノール、エチレングリコールまた
はプロピレングリコールが使用される。低い蒸気圧を有
する溶剤は、酸素の豊富な排ガスと爆発性の混合物を形
成することができないので、安全性の理由から有利であ
る。有利な溶剤は、高沸点のジオールまたはジオールエ
ーテル、例えばエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、エチレングリコールモノアルキルエーテルまたは
エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレング
リコールモノアルキルエーテルまたはプロピレングリコ
ールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコールモノアルキルエーテルまたはポリ
エチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレ
ングリコール並びにポリプロピレングリコールモノアル
キルエーテルまたはポリプロピレングリコールジアルキ
ルエーテルである。
【0018】過酸化水素は、市販の形態で、10〜60
重量%の溶液として使用することができる。
【0019】THTMPは、相応する飽和アルコール、
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジンから、文献により公知の方法による脱水によって製
造される(E.Fischer、Ber.16、160
4;Ber.17、1790を見よ)。
【0020】前記方法は、実際には以下のようにして実
施される:THTMP、触媒、水および場合による溶剤
を送入し、この場合、水の重量は、好ましくは、THT
MPの重量の0.1〜2倍、有利に0.3〜0.8倍で
ある。場合により一緒に使用される溶剤の重量は、好ま
しくは使用された水の重量の0.1〜2倍である。送入
された混合物の温度を、好ましくは0〜100℃、有利
に40〜90℃に調節する。0.1〜2時間で、過酸化
水素を添加し、かつ反応混合物を選択された温度で、好
ましくは更に1〜30時間、有利に5〜15時間撹拌す
る。また、なお存在している過酸化水素をまず消費させ
るために、過酸化水素の添加を1回以上に分けてもよ
い。THTMP対過酸化水素のモル比は、好ましくは、
1:1〜1:10、有利に1:1〜1:5、殊に1:
1.5〜1:2.5である。反応の経過は、ガスクロマ
トグラフィー分析によって監視することができる。
【0021】反応混合物の後処理は、常法により行わ
れ、しかも、THTMPは、ほぼ完全に反応するので、
多くの場合に極めて簡単である。例えば、反応後に、有
機溶剤を用いず、反応混合物は、水を真空中で留去する
ことにより、簡単に後処理される。残分としては、ガス
クロマトグラフィーにより決定された95%を上回る純
度を有するDH−TEMPOが残留する。触媒濃度は、
通常、1%pm未満であるので、ほとんどの使用にとっ
ては分離は不要である。勿論、反応混合物を抽出によっ
て後処理し、抽出液を種々の洗浄によって精製すること
もできる。前記の変法は、高沸点の溶剤を一緒に使用し
た場合に特に推奨される。多くの目的にとっては、抽出
液、例えばトルオール中の溶液は、更に精製せずに直接
使用可能である。
【0022】以下の実施例は、本発明を更に詳説するも
のであるが、本発明の使用範囲を制限するものではな
い。
【0023】
【実施例】
例 1 撹拌機、温度計および滴定漏斗を備えた三口フラスコか
らなるガラス製装置を使用し、かつ 1,2,3,6−テトラヒドロ− 2,2,6,6−テトラメチルピペリジン (=THTMP) 70.0g(0.5モル) 水 50.0g 硫酸マグネシウム七水和物 0.4g 過酸化水素(30重量%) 72.9g を送入する。
【0024】THTMP、水および硫酸マグネシウム七
水和物を送入し、かつ混合物を撹拌しながら70℃に昇
温させる。2時間で、過酸化水素を滴加する。この後、
3時間撹拌し、次に、更に過酸化水素27.0gを添加
し、かつ混合物を撹拌しながら後反応させる。70℃で
7時間の後反応後に、N−オキシル含量は、約80%で
ある。更にそれぞれ25.0gの過酸化水素の2回の添
加およびそれぞれ2時間の後反応によって、N−オキシ
ルの含量は97.2%に増大する。
【0025】過剰量の過酸化水素の分解のために、この
反応混合物を、それぞれ30分間、まず、80℃で撹拌
し、次に、90℃で撹拌する。次に、この混合物を冷却
し、かつ相を分離する。有機相71.0gが得られる。
【0026】反応していないTHTMPの分離のため
に、有機相を10%の硫酸で洗浄し、かつ固体の重炭酸
ナトリウムを用いて中性に調節する。純度(GC−分
析)は99%である。収率は、THTMPの使用量に対
して、理論値の91.3%になる。帯赤色の液状のDH
−TEMPOの凝固点は、−10℃であり、全ての状態
でトルオールと混合可能である。この生成物は、前記の
有用な性質を合わせ持つ。
【0027】例 2〜4 例1中に記載された装置を使用し、該装置中に前記の量
のTHTMP、水および過酸化水素を送入し、かつ触媒
として以下のマグネシウム化合物:水酸化マグネシウ
ム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、それぞれ
0.02モルを添加する。
【0028】例1中に記載されたのと同様に処理し、か
つ非常によく似た結果が得られる。
【0029】例 5 例1中に記載された装置を使用し、該装置中に前記の量
のTHTMPおよび硫酸マグネシウム七水和物を送入
し、かつ純水の代わりに、ポリプロピレングリコール
(分子量約2000)30.0gおよび水20gからな
る混合物を添加する。反応は、極めて迅速に進行し、か
つ7時間後に完結した。過酸化水素の消費量は、例1の
場合よりも著しく少ない95gである。後処理を、トル
オールを用いる抽出によって行い、収率は、92.5%
である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,2,3,6−テトラヒドロ−2,
    2,6,6−テトラメチルピリジンの接触酸化によって
    1,2,3,6−テトラヒドロ−2,2,6,6−テト
    ラメチルピリジン−N−オキシルを製造するための方法
    において、1,2,3,6−テトラヒドロ−2,2,
    6,6−テトラメチルピリジンを、触媒としてのアルカ
    リ土類金属塩またはアルカリ土類金属ヒドロキシドの存
    在下に水性媒体中で過酸化水素を用いて酸化させること
    を特徴とする、1,2,3,6−テトラヒドロ−2,
    2,6,6−テトラメチルピリジン−N−オキシルの製
    造法。
  2. 【請求項2】 触媒として、塩化物、硫酸塩、硝酸塩ま
    たは燐酸塩としてのアルカリ土類金属塩を使用する、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 触媒として、水酸化マグネシウムまたは
    マグネシウム塩を使用する、請求項1または2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 マグネシウム塩として、硫酸マグネシウ
    ム七水和物、塩化マグネシウム六水和物および/または
    硝酸マグネシウム六水和物を使用する、請求項3に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 1,2,3,6−テトラヒドロ−2,
    2,6,6−テトラメチルピリジン対アルカリ土類金属
    ヒドロキシドまたはアルカリ土類金属塩のモル比が10
    5:1〜10:1である、請求項1から4までのいずれ
    か1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応を水性乳濁液中で行う、請求項1か
    ら5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 有機溶剤、殊に高沸点のジオールまたは
    ジオールエーテルを添加下に反応を行う、請求項1から
    6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 エチレングリコール、プロピレングリコ
    ール、エチレングリコールモノアルキルエーテルもしく
    はエチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレン
    グリコールモノアルキルエーテルもしくはプロピレング
    リコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコー
    ル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテルもし
    くはポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリ
    プロピレングリコールまたはポリプロピレングリコール
    モノアルキルエーテルもしくはポリプロピレングリコー
    ルジアルキルエーテルを添加下に反応を行う、請求項7
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 0〜100℃の温度で反応を行う、請求
    項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
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