JPH0664021B2 - 建築物外装材の剥離診断装置 - Google Patents

建築物外装材の剥離診断装置

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JPH0664021B2
JPH0664021B2 JP62073658A JP7365887A JPH0664021B2 JP H0664021 B2 JPH0664021 B2 JP H0664021B2 JP 62073658 A JP62073658 A JP 62073658A JP 7365887 A JP7365887 A JP 7365887A JP H0664021 B2 JPH0664021 B2 JP H0664021B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、建築物の外装を仕上げているタイルや下地
モルタル等(以下、「タイル等」と言う。)の外装材の
剥離あるいは粘着状態を、打音によって自動的に診断し
記録し表示する装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、建築物の外装に用いられているタイル等の外装材
の剥離あるいは粘着状態の診断は、外装面に沿って足場
を組むあるいは外装面に沿って屋上からゴンドラを吊る
等の準備を行い、この足場あるいはゴンドラに人が乗っ
て、ハンマ等でタイル等の表面を叩き、その叩打音によ
って診断員がそのタイル等が健全であるかどうかを判断
している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来の方法は、足場を組んだ
りゴンドラを吊ったりする準備が大変であることを始
め、人が高所にて作業を行うため危険である等の問題点
がある。また、診断を行っているタイル等が健全である
か否かの判断は、人間の聴覚に頼っているため、個人個
人によって差異がある他、都内のように暗騒音のレベル
の高い場所においては、人間の聴覚では微妙な音の違い
を判断できないケースもある。
この発明は、このような従来の問題点に着目してなされ
たもので、足場を組んだり、ゴンドラを吊ったりする準
備が全く不要であり、かつ人がそのような足場やゴンド
ラに乗って高所で作業を行う危険が全くなく、タイル等
の剥離あるいは粘着状態の診断を自動的に行って、人手
による個人差をなくし、暗騒音があってもタイル等の剥
離あるいは粘着状態を簡単に、正確に、かつ迅速に行う
ことができ、そして特に、診断されるタイル等の位置と
剥離の有無の診断結果とを合わせて記録し表示すること
のできる建築物外装材の剥離診断装置を提供することを
目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明にかかる建築物外装材の剥離診断装置は、 (a) 建築物の外装材に沿って昇降可能な昇降搬器。
(b) 前記昇降搬器に取付けられて前記外装材に面す
るフレーム。
(c) 前記建築物の前記外装材を叩打する打撃装置
と、該打撃装置の近傍に配置されて該叩打音を集音する
マイクロフォンと、該マイクロフォンからの電気信号に
基づいて前記外装材の剥離の有無を解析する解析装置と
を有し、水平方向をX方向,上下方向をY方向としたX
−Yテーブルを介して前記フレームに取付けられた診断
器。
(d) 前記フレームから地上に垂下されて地上から前
記診断器とX−Yテーブルと昇降搬器とに電力を供給す
る電源ケーブルの長さにより地上の基準位置から前記フ
レームの高さ位置を検出するフレーム高さ検出装置。
(e) 前記X−YテーブルのX−Y方向への駆動モー
タに取付けられたポテンショメータからなり前記診断器
の前記フレームに対するX−Y方向の位置を検出するX
−Y位置検出装置。
(f) 前記解析装置からの解析信号と、前記高さ検出
装置及びX−Y位置検出装置からの信号に基づいて算出
される診断器の位置信号と、を合わせて記録する記録表
示装置。
の各構成を備えたものとしている。
〔作用〕
建築物の外装材に沿って昇降搬器を昇降させて外装材表
面におけるフレームの高さ位置を変え、且つこのフレー
ムに対する診断器の位置のX−Y方向のを変え、この各
位置において診断器の打撃装置により外装材を叩打する
と、その打撃装置の近傍に配置されたマイクロフォンに
よりその叩打音が集音され、そのマイクロフォンからの
音圧レベルに応じた電気信号に基づいて解析装置により
その叩打された各外装材の剥離の有無が個々に解析され
且つ記録される。
このとき、フレームにはX−Yテーブルを介して診断器
が取付けられているため、診断器はフレームに対して、
外装材に沿う上下方向に移動でき、且つその各位置で水
平方向の移動ができるから、フレームはX−Yテーブル
による診断器の上下方向への最大移動距離を1ピッチと
して昇降すればよいことになる。このため、昇降搬器に
よるフレームの移動を、診断器が水平方向に1回移動す
るごとに行う必要がなく、その移動回数が低減するか
ら、昇降搬器や診断器等へ停止のたびに負荷される慣性
によるショックの回数が、所定の移動高さの範囲におい
て大幅に低減する。
また、昇降搬器及びこれと一体に昇降する部材を総合す
ると大規模になるが、これを昇降させる駆動源と、小規
模な診断器を移動させる駆動源とを別にしたことによ
り、建築物の壁面に対するフレームの位置、及びフレー
ムに対する診断器の位置の各位置決めのための制御が容
易になる。
フレームの高さ位置はフレームから地上に垂下された電
源ケーブルの長さに基づいてフレーム高さ検出装置によ
り検出され、またフレームに対する診断器の位置は、X
−Y位置検出装置により、X−Y方向、すなわち上下及
び左右方向の位置を検出させて、これら各位置検出を、
診断器の移動について昇降搬器による昇降とX−Yテー
ブルによる移動とに分けたことに対応させている。
特に、フレームから垂下した電源ケーブルは格別の荷重
が負荷されるものではないため、フレームの高さの変化
により電源ケーブルの長さが変化しても、電源ケーブル
の伸び量の変化は殆どない。このため、電源ケーブルの
長さにより検出するフレームの高さには殆ど誤差が発生
しない。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
まず構成を説明する。
第1図において、建築物1の屋上のパラペット2に固定
器具3がねじジャッキ4により固定され、この固定器具
3にチェーン5の上端が取り付けられ、チェーン5は建
築物1の壁面6に沿って吊り下げられている。
7は昇降搬器(すなわちロボット)であり、この昇降搬
器7は、例えば本出願人の出願に係わる実願昭61−2256
2号明細書(実公平2−31497号公報、登録実用新案第18
59430に記載されたものと同じでよいが、昇降モータ8
を有する昇降装置9と、この昇降装置9にピン10により
揺動自在に連結された診断装置11とから構成され、さら
に、この昇降搬器7は、昇降モータ8を正転又は逆転さ
せることによりチェーン5に沿って壁面6を昇降するこ
とができる。
診断装置11は、壁面6の外装材を叩打する打撃装置と、
その打撃音を集音するマイクロフォンと、そのマイクロ
フォンからの電気信号に基づいて外装材の剥離あるいは
粘着状態を解析する解析装置とを含んでいる。
また、地上には、診断装置11の位置を検出する位置検出
装置の第1実施例として、地上から昇降装置9及び診断
装置11に電力を供給する電源ケーブル12の長さを計測す
るローラリエンコーダ13が配置されており、さらに、そ
の解析装置からの解析信号とロータリエンコーダ13から
の位置信号とを合わせて記録し表示する記録表示装置と
してのコンピュータ14が配置されている。
第2図において、昇降装置9は、ギヤボックス16と、そ
の両側部に固定された円形の窓を有する角度板17,18
と、その窓の部分に一端を固定された吊軸19,20と、そ
の吊軸19,20の両端に固定された吊持ブラケット21,22と
を有する。これらのギヤボックス16,角度板17,18,吊軸1
9,20の内部にはカサ歯車23を有する巻取シャフト24がベ
アリング(図示しない)を介して回転自在に配置され、
この巻取シャフト24の両端には吊持ブラケット21及び22
の内部においてスプロケット25,26が固定される。そし
て、このスプロケット25,26とチェーン5が噛み合うこ
とにより、昇降装置9すなわち昇降搬器7がチェーン5
に吊り下げられる。
第2図及び第3図において、吊持ブラケット21,22の内
部にはローラガイド27,28が固定され、このローラガイ
ド27,28によりチェーン5がスブロケット25,26から外れ
ることが阻止される。
第2図,第4図及び第5図において、ギヤボックス16の
下部には付勢アーム29の上端が固定され、付勢アーム29
の下部には昇降モータ8が取り付けられる。付勢アーム
29は、ギヤボックス16の下部に上端が固定された中空状
の外管30と、この外管30と互いに揺動自在従って伸縮自
在に嵌合されて下端に昇降モータ8を固定した内管31と
から構成され、外管30と内管31とは任意の伸縮位置でね
じ32によって連結固定される。そして、この昇降モータ
8の出力軸は内管31の内部に配置されたスプラインシャ
フト33の下端に連結され、このスプラインシャフト33は
外管30の内部に配置されたパイプシャフト34とスプライ
ン結合され、このパイプシャフト34の上端にはギヤボッ
クス16の内部においてカサ歯車35が固定され、このカス
歯車35は、上述した巻取シャフト24に固定されたカサ歯
車23と噛み合って減速機構を構成する。
このような昇降装置9により、ねじ32を外して外管30と
内管31とを摺動させかつスプラインシャフト33とパイプ
シャフト34とを摺動させて任意の位置でねじ32を締め込
むことにより、ギヤボックス16と昇降モータ8との相対
距離を任意に設定することができるとともに、昇降モー
タ8を正転又は逆転させることにより、スプラインシャ
フト33,パイプシャフト34,カサ歯車35,カサ歯車23及び
巻取シャフト24を介してスプロケット25,26を正転又は
逆転させて、昇降装置9自体すなわち昇降搬器7自体を
チェーン5に沿ってすなわち建築物1の壁面6に沿って
昇降させることができる。
なお、第2図において、36は昇降モータ8に電力を供給
する配線である。
第2図,第6図及び第7図において、角度板17(角度板
18についても以下と同様な構成を有するが、説明の便宜
上、角度板17についてのみ説明する。)には同一周上に
等角度間隔(本実施例においては15゜間隔)でねじ穴17
aが形成されている。
そして、第1図,第2図,第6図及び第8図に示すよう
に、この角度板17のねじ穴17aと同一円周上かつ同一角
度間隔の貫通孔38aを有すリング状の掛合板38に壁側ア
ーム39の上端が固定されており、この掛合板38が吊軸19
の周囲において角度板17に対して任意の角度位置に当て
がわれて、ボルド40を貫通孔38aに挿通しかつねじ穴17a
にねじ込むことにより、壁側アーム39がギヤボックス16
に対して、巻取シャフト24の鉛直線Aに対して壁面6側
にθ2(ただし、θ2は15゜の倍数)の角度を以て固定
される(第1図及び第8図参照)。この時、付勢アーム
29は鉛直線Aに対して壁側アーム39とは反対側にθ1の
角度を予め持つようにギヤボックス16に固定されてい
る。従って、壁側アーム39を鉛直線Aに対して任意の角
度θ2で固定することができるとともに、付勢アーム29
に対して壁側アーム39を任意の角度θ(=θ1+θ2)
で固定することができる。
第10図に示すように、ギヤボックス16の反対側において
もこの掛合板38及び壁側アーム39と同様の掛合板41及び
壁側アーム42が配置される。
第1図及び第9図において、壁側アーム39の下端(壁側
アーム42の下端も同様である。)は、診断装置11のフレ
ーム43にピン10により揺動自在に連結され、フレーム43
には診断装置11を壁側6に沿って移動させるための車輪
44が取り付けられ、さらにフレーム43が壁面6の凹所等
に落ち込むのを防ぐためのソリ45が取り付けられてい
る。
第10図及び第11図に示すように、診断装置11のフレーム
43にはX−Yテーブル47が取り付けられ、このX−Yテ
ーブル47に診断器48が取り付けられ、これにより診断器
48は診断装置11のフレーム43に対して壁面6に沿って水
平方向(X方向)及び垂直方向(Y方向)に移動させる
ことができる。
すなわち、フレーム43のX方向左右の両端部分にそれぞ
れY主軸49a,49bがY方向に固定され、このY主軸49a,4
9bのそれぞれに対してY従軸50a,50bがY主軸49a,49bに
沿ってY方向に滑動自在に取り付けられ、2本のY従軸
50a及び50bは図示しないリンクによって相互に一体に連
結され、従ってY従軸50a,50bは一体にY主軸49a,49bに
沿ってY方向に滑動自在に取り付けられる。Y従軸50a,
50bはY主軸49aに取り付けられたY従軸移動用モータ51
を回転させることによりラックアンドピニオン駆動によ
ってY主軸49a,49bに沿ってY方向に移動し、そのY従
軸50a,50bのY主軸49a,49bに対する位置がY従軸移動用
モータ51に取り付けられたポテンショメータ52により検
出される。
また、Y従軸50a,50bに対して直交するX方向に配置さ
れたX主時53が、Y従軸50a,50bに沿ってY方向に滑動
自在にY従軸50a,50bに取り付けられ、X主軸53はY従
軸50a,50bに取り付けられたX主軸移動用モータ54を回
転させることによりチェーン駆動によってY従軸50a,50
bに沿ってY方向に移動し、そのX主軸53のY従軸50a,5
0bに対する位置がX主軸移動用モータ54に取り付けられ
たポテンショメータ55により検出される。
また、X主軸53に対してX従軸56がX主軸53に沿ってX
方向に滑動自在に取り付けられ、X従軸56はX主軸53に
取り付けられたX従軸移動用モータ57を回転させること
によりラックアンドピニオン駆動によってX主軸53に沿
ってX方向に移動し、そのX従軸56のX主軸53に対する
位置がX従軸移動用モータ57に取り付けられたポテンシ
ョメータ58により検出される。
さらに、診断器48がX従軸56に沿ってX方向に滑動自在
にX従軸56に取り付けられ、診断器48はX従軸56に取り
付けられた診断器移動用モータ59を回転させることによ
りチェーン駆動によってX従軸56に沿ってX方向に移動
し、その診断器48のX従軸56に対する位置が診断器移動
用モータ59に取り付けられたポテンショメータ60により
検出される。
このようなX−Yテーブル47によれば、診断器48がフレ
ーム43の範囲を越えてオーバストロークすることがで
き、フレーム43の外側の外装材を診断することができ
る。
第12図ないし第15図は診断器48の詳細を示す。
同図において、診断器48は壁面6に沿って摺動する底板
62と、その底板62に固定された箱体63と、その箱体63の
上部にボルト止めされた上蓋64とを有する。
箱体63は、その周囲に配置された取付け金具65に対し
て、対向する1対の取付けねじ66により、揺動スペーサ
67を介在させて、取付けねじ66の回りを片側10゜程度ず
つ両方向に摺動自在に取り付けられ、箱対63を取り付け
た取付け金具65は、取付けねじ66とは90゜ずれた位置に
おいて、一端(第13図の上方端部)をX−Yテーブル47
側に固定した1対の取付け金具68の反対端に対して、そ
れぞれ取付けねじ69により、摺動スペーサ70を介在させ
て、取付けねじ69の回りを片側10゜程度ずつ両方向に揺
動自在に取り付けられている。従って、箱対63と底板62
は、、X−Yテーブル47に固定された診断器48に対して
全ての方向に10゜程度揺動自在である。
箱体63は凹所63aを有し(第12図参照)、底板62には、
その凹所63a部分にマイク孔62aが、また箱体63の内部に
おいて叩打孔62bが、さらにその叩打孔62bの両側に目地
センサ孔62cが、それぞれ形成されている。
箱体63の凹所63aの部分において、底板62に取付けブラ
ケット72がボルト止めされ、この取付けブラケット72
に、マイクロフォン73を防振材74により埋設されたマイ
クケース75が、防振ブッシュ76を介して取り付けられ、
マイクロフォン73は底板62のマイク孔62aに臨んでい
る。
また、箱体63の内部にはソレノイド取付け板78がボルト
止めされ、このソレノイド取付け板78に回転ソレノイド
79が取り付けられ、回転ソレノイド79の回転軸79aにハ
ンマ取付け台80がねじ止めされ、このハンマ取付け台80
にコイルスプリング81を介して好ましくは鋼製のハンマ
82が取り付けられ、ハンマ82は底板62に形成された叩打
孔62bに臨み、そしてこれらで打撃装置を構成してい
る。そして、ハンマ取付け台80の両側においてソレノイ
ド取付け板78にストッパ83及び84が固定され、回転ソレ
ノイド79が正転しハンマ82が叩打孔62bに突入して壁面
6の外装材を叩く方向と、回転ソレノイド79が逆転して
ハンマ82が叩打孔62bから離れる方向のハンマ取付け台8
0の回転角度を規制し、これにより、ハンマ82の回転角
度を一定にし、ハンマ82が外装材を叩打する叩打力をほ
ぼ常に一定としている。
さらに、第12図ないし第15図には図示していないが、箱
体63の内部には、底板62の目地センサ孔62cに臨んで目
地センサ86が取り付けられている。この外図示していな
いが、ハンマ82が外装材を叩打した叩打音を集音したマ
イクロフォン73の出力信号を解析する解析装置が収容さ
れている。
この解析装置は、例えば本出願人の出願に係わる特願昭
61−315642号明細書に記載されているものと同じでよい
が、第16図は、その解析装置の構成を示す電気回路図で
ある。
同図において、87は制御部であり、この制御部87は外部
の操作者あるいはコンピュータ14等から発せられた診断
開始信号S1と目地センサ86からの信号を受けて叩打条件
を判断し、条件が成立した場合には、叩打信号を叩打装
置駆動部88に周期的に送るとともに、同時に、同期をと
る目的でトリガ発生回路89に診断スタートトリガ信号を
送る。叩打装置駆動部88は、制御部87から叩打信号を受
けると回転ソレノイド79に駆動信号を送って、ハンマ83
を回転(正転)させて、外装材を叩打させる。
90はアンプフィルタ回路であり、このアンプフィルタ回
路90は、マイクロフォン73から出力される叩打音の音圧
レベルに応じた電気信号を増幅し、かつその増幅された
電気信号から診断に不必要な周波数成分(ノイズ)を除
去する。
第17図及び第18図はアンプフィルタ回路90の出力信号波
形を示し、第17図は叩打した外装材としてのタイルが剥
離していない健全な場合の叩打音波形を、第18図は叩打
したタイルが剥離している場合の叩打音波形を、それぞ
れ示す。
91はゲート回路であり、このゲート回路91は、例えば第
19図に示すような、縦軸に通過率(%)、横軸に時間t
(ms)をとった場合の通過特性を有し、アンプフィルタ
回路90を通過した信号波成分から叩打した瞬間の叩打音
が成分を除去する。第20図及び第21図はゲート回路91の
出力信号波形を示し、第20図は叩打したタイルが剥離し
ていない健全な場合を、第21図は叩打したタイルが剥離
している場合を、それぞれ示す。
92は判断回路であり、この判断回路92は、ゲート回路91
から出力される時系列信号の最高レベル値(最大振幅
値)又は積分値をとり、予め定められた基準値と比較し
て、タイルの剥離の有無を判断する。
なお、ハンマ82が大きな目地(例えばハンマ82が半分以
上入ってしまうような大きな目地)を叩いた場合には剥
離の有無に誤診断が発生する場合がある。このため、目
地センサ86により、ハンマ82が叩打しようとする場所に
大きな目地がある場合に目地有りという検出信号を制御
部87に送り、この場合はハンマ82が叩打しないようにし
ている。
第1図及び第22図において、地上には、地上から上述し
た昇降装置9及び診断装置11に電力を供給する電源ケー
ブル12の長さを計測することによって地上から診断装置
11までの距離を検出する位置検出装置が設置される。
すなわち、地上に配置されたフレーム94にケーブル巻取
ドラム95が配置され、このケーブル巻取ドラム95に電源
ケーブル12が巻き取られる。ケーブル巻取ドラム95に巻
き取られた電源ケーブル12は、トルクモータ96によって
常に一定の張力が掛けられる。この電源ケーブル12に接
するように1対のローラ97,98が取り付けられていて、
電源ケーブル12が上下に移動するとローラ97,98は滑り
なく回転する。そして、一方のローラ97の回転軸と共通
の回転軸を有する市販されているロータリエンコーダ13
が配置され、ローラ97が回転するとロータエンコーダ13
も回転する。
ロータリエンコーダ13からのパルス信号はコンピュータ
14に送られてカウントされた、これにより、電源ケーブ
ル12の動いた距離を算出し、この距離を以て診断装置11
の移動距離とし、既知の出発点からの移動距離を以てそ
の時点での診断装置11の位置とする。
なお、通常、位置検出装置は診断装置11の真下に配置
し、位置検出装置と診断装置11との距離は位置検出装置
の垂直方向(あるいは上下方向)の距離とする。
そして、前述したX−Yテーブル47の移動に伴う診断器
48の診断装置11に対する位置を、上記の地上の既知の出
発点からの診断装置11の垂直方向の位置に加算する。
次に上記実施例の動作を説明する。
第1図において、建築物1の屋上のパラペット2にねじ
ジャッキ4により固定された固定器具3に、チェーン5
の上端が取り付けられ、建築物1の壁面6に沿って吊り
下げられたチェーン5に、昇降搬器7に含まれる昇降装
置9の巻取シャフト24の両端に固定されたスプロケット
25,26が係合して、昇降装置9及び診断装置11を含む昇
降搬器7が吊持される。そして、巻取シャフト24の下方
に描かれる鉛直線Aよりも壁面6と反対側に角度θ1だ
け傾斜して位置する昇降モータ8の重力によって巻取シ
ャフト24回りに(第1図の反時計方向に)作用するモー
メントにより、壁側アーム39の下端にピン10により揺動
自在にかつ鉛直線Aに対して壁面6沿に角度θ2だけ傾
いて凍結された診断装置11が壁面6に押し付けられる。
この時、第1図ないし第5図に示すように、昇降装置9
のギヤボックス16と昇降モータ8との間の距離が、ねじ
32を緩めて外管30と内管31及びスプラインシャフト33と
パイプシャフト34とをそれぞれ摺動させ、所定の位置で
ねじ32を締め込むことにより、任意に設定される。さら
に、第1図及び第6図ないし第8図に示すように、角度
板17,18に掛合板38,41を固定するためのボルト40を取り
外し、角度板17,18のねじ穴17a,18aに対して掛合板38,4
1の貫通孔38a,41aを適宜合致させて、ボルト40により角
度板17,18と掛合板38,41とを締め付け固定することによ
り、鉛直線Aに対する壁側アーム39の傾斜角θ2が任意
に設定される。このため、ギヤボックス16と昇降モータ
8との間の距離及び角度θ2を調整することにより、昇
降モータ8に働く重力に伴うモーメントによる診断装置
11の押付け力を調整することができる。
第1図ないし第5図において、地上から操作者が直接又
はコンピュータ14を介して自動的に電源ケーブル12を経
て駆動電流を昇降モータ8に供給すると、昇降モータ8
は正転又は逆転し、この昇降モータ8の回転は、スプラ
インシャフト33,パイプシャフト34,カサ歯車35,カサ歯
車23,巻取シャフト24を介してスプロケット25,26に伝達
されてスプロケット25,26が回転し、これにより昇降搬
器7がチェーン5に沿って上下に移動する。この昇降搬
器7のチェーン5に沿う移動に伴い、診断装置11のフレ
ーム43に取り付けられた車輪44が壁面6を転動しなが
ら、診断装置11が壁面6に沿って上下移動する。この
時、ソリ45によりフレーム43が壁面6の凹所等に落ち込
むことが防止される。
第1図及び第22図において、昇降搬器7の垂直方向の上
下移動に伴い、地上において診断装置11の真下に配置さ
れた位置検出装置のケーブル巻取ドラム95に巻き取られ
ている電源ケーブル12が巻出し又は巻戻され、これに伴
ってローラ97を介してロータリエンコーダ13の回転軸が
回転し、この回転軸の回転に伴って発生するパルス信号
がコンピュータ14においてカウントされて、地上の基準
位置と診断装置11との垂直位置が検出される。
また、第10図及び第11図に示すように、地上のコンピュ
ータ14からはX−Yテーブル47のX従軸移動用モータ5
1,X主軸移動用モータ54,X従軸移動用モータ57,診断器移
動用モータ59に適宜駆動電流が送られ、Y従軸50a,50b,
X主軸53,X従軸56,診断器48がそれぞれ移動されて診断装
置11のフレーム43に対する診断器48の水平(X)方向及
び垂直(Y)方向の位置が設定され、この時、Y従軸50
a,50b,X主軸53,X従軸56,診断器48の位置がそれぞれポテ
ンショメータ52,55,58,60により検出され、これらの検
出信号がコンピュータ14に送られて処理され、診断装置
11のフレーム43に対する診断器48の位置が検出される。
従って、この診断装置11のフレーム43に対する診断器48
の位置と、上述した地上の基準位置と診断装置11との垂
直位置とを合わせることにより、地上の基準位置に対す
る診断器48の位置が検出される。
第12図ないし第16図において、診断器48の移動に伴い、
診断器48の底板62の目地センサ孔62cに臨んて配置され
た目地センサ86から、診断器48のハンマ82が叩打しよう
とする壁面6の外装材が目地でたるか否かを示す検出信
号が、診断器48に内蔵された解析装置の制御部87に供給
される。
制御部87は、地上の操作者により又はコンピュータ14等
から自動的に発せられた診断開始信号S1と目地センサ86
からの検出信号を受けて、ハンマ82が叩打しようとする
場所に大きな目地があるか否か等の叩打条件を考慮す
る。この場合に、目地センサ86が大きな目地を検出した
時にはその目地を叩打しないで、大きな目地を叩くこと
による誤診断が防止される。叩打の条件が成立した場
合、叩打信号を叩打装置駆動部88に周期的に送る。同時
に、同期をとる目的でトリガ発生回路89に対して診断ス
タートトリガ信号を送る。叩打装置駆動部88は、制御部
87からの叩打信号を受ける毎に回転ソレノイド79を駆動
し、ハンマ取付け台80を回転させて、ハンマ82を診断器
48の底板62の叩打孔62bに突入させて、外装材を叩打す
る。
この叩打により発生した叩打者は、マイクロフォン73で
集音されて音圧レベルに応じた電気信号に変換され、ア
ンプフィルタ回路90により増幅されかつ診断に不必要な
周波数成分(ノイズ)が除去された後、ゲート回路91と
トリガ発生回路89とに出力される。
アンプフィルタ回路90から出力される信号は、例えば第
17図のような剥離していない健全なタイルの叩打音波形
信号か、又はこれと減衰特性の異なる第18図のような剥
離したタイルの叩打音波形信号となる。
ゲート回路91は第19図に示すような通過特性を有し、第
17図に示す健全なタイルの叩打音波形の包路線(エンベ
ロープ)Eとは丁度逆の特性曲線で表されるものであ
る。これにより、健全なタイルの叩打音波形信号成分の
殆どは、ゲート回路91を通過することができない。
一方、トリガ発生回路89は、制御部87からの駆動信号を
受けてから予め見込んだ一定時間(ハンマ82がタイルを
叩打し、その叩打音がマイクロフォン73に集音され電気
信号として出力される迄の時間に余裕時間を加えた時
間)内に、アンプフィルタ回路90からの信号が入力され
たとき、診断スタートトリガ信号を出力する。
これを受けたゲート回路91は、予め設定した所定時間
(例えば5ms)の間、そのゲートを開く。そのゲート回
路91に、例えば第17図に示す健全なタイルの叩打音波形
信号が入力された場合は、大部分が阻止される。その結
果、通過出力信号は、叩打した瞬間の叩打音成分が除か
れて第20図のようになる。また、例えば第18図に示す剥
離タイルの叩打音波形信号が入力された場合には、同じ
く叩打した瞬間の叩打音成分が除かれて、健全なタイル
の叩打音波形とは異なる部分のみが通過することとな
り、第21図のようになる。
判断回路92は、ゲート回路91からの出力信号をサンプリ
ングして、その振幅のピーク値を保持するとともに、こ
れを予め調整してある振幅基準値と比較する。
この比較の結果は剥離度として表され、健全な場合から
完全に剥離している場合まで連続量として表す。この診
断結果を表す診断結果信号S2は通信コントローラを経て
地上のコンピュータ14に送られ、上述した位置検出装置
からの診断器48の位置すなわち叩打したタイルの位置の
検出信号と合わされ、表示装置に表示され、またフロッ
ピーディスクに記録される。
第23図はこの発明に係わる建築物外装材の剥離診断装置
の全体構成を示すブロック図である。
同図において、垂直位置センサ及びX−Y位置センサに
よる診断器48すなわち叩打した外装材の位置信号と、外
装材を叩打した叩打音の解析信号とは、昇降搬器7(す
なわちロボット)側の無線モデムから地上に設置されて
いるコンピュータに送信され、コンピュータではこれら
のデータを合わせてフロッピーディスクに記録し、又は
必要に応じて図形表示その他様々な形で表示し、あるい
はプリントする。
〔発明の効果〕
この発明によれば、昇降搬器に取付けられたフレームに
はX−Yテーブルを介して診断器が取付けられているた
め、診断器はフレームに対して、外装材に沿う上下方向
に移動でき、且つその各位置で水平方向の移動ができる
から、フレームはX−Yテーブルによる診断器の上下方
向への最大移動距離を1ピッチとして昇降すればよいこ
とになる。このため、昇降搬器によるフレームの移動
を、診断器が水平方向に1回移動するごとに行う必要が
なく、その移動回数が低減するから、昇降搬器や診断器
等へ停止のたびに負荷される慣性によるショックの回数
が、所定の移動高さの範囲において大幅に低減する。
また、昇降搬器及びこれと一体に昇降する部材を総合す
ると大規模になるが、これを昇降させる大荷重用の駆動
源と、小規模な診断器を移動させる小荷重用の駆動源と
を別にすることができるから、建築物の壁面に対するフ
レームの位置、及びフレームに対する診断器の位置の各
位置決めのための制御が容易になる。
さらに、フレームの高さ位置はフレームから地上に垂下
された電源フレームの長さに基づいてフレーム高さ検出
装置により検出させ、またフレームに対する診断器の位
置は、X−Y位置検出装置により、X−Y方向、すなわ
ち上下及び左右方向の位置を検出させて、これら各位置
検出を、診断器の移動を昇降搬器による昇降とX−Yテ
ーブルによる移動とに分けたことに対応させているか
ら、各位置の検出が各移動手段の制御を容易にすること
ができる。
特に、フレームの高さを、垂下した電源ケーブルの長さ
により検出することとした点は、電源ケーブルには格別
の荷重が負荷されるものではなく、電源ケーブルにかか
る引っ張り力は、ケーブルの自重と、ケーブルを直線状
にするために負荷される多少の引っ張り力だけであるか
ら、電源ケーブルの長さが変化してもケーブルの伸び量
の変化は殆どない。このため、電源ケーブルの長さによ
り検出するフレームの高さには誤差が殆どない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わる建築物外装材の剥離診断装置
の一実施例を示す全体構成図、第2図は第1図のII方向
の拡大矢視図、第3図は第2図のIII方向の矢視図、第
4図は第1図の付勢アームの拡大正面図、第5図は第4
図のスプラインシャフト及びパイプシャフトの正面図、
第6図は第2図のギヤボックス及び付勢アームの要部拡
大正面図、第7図は第6図VII−VII線における断面図、
第8図は第6図のVIII−VIII線における断面図、第9図
は壁側アームと診断装置の壁側アームとの結合関係を示
す要部拡大平面図、第10図及び第11図はそれぞれ診断装
置に取り付けられたX−Yテーブルの平面図及び斜視
図、第12図はそのX−Yテーブルに取り付けられた診断
器の上蓋を外した拡大平面図、第13図は第12図のXIII−
XIII線における断面図、第14図は第12図のXIV−XIV線に
おける断面図、第15図は第12図の背面図、第16図は第12
図ないし第15図に示した診断器に収容された解析装置の
電気回路図、第17図は剥離していないタイルを叩打した
時の第16図のアンプフィルタ回路の出力信号波形図、第
18図は剥離しているタイルを叩打した時の第16図のアン
プフィルタ回路の出力信号波形図、第19図は第16図のゲ
ート回路の通過特性の一例を示す図、第20図は剥離して
いないタイルを叩打した時の第16図のゲート回路の出力
波形図、第21図は剥離しているタイルを叩打した時の第
16図のゲート回路の出力波形図、第22図は位置検出装置
の第1実施例を示す正面図、第23図この発明に係わる建
築物外装材の剥離診断装置の電気的な全体構成を示すブ
ロック図である。 1……建築物、5……チェーン、6……壁面、7……昇
降搬器、8……昇降モータ、9……昇降装置、11……診
断装置、12……電源ケーブル、13……ロータリエンコー
ダ、14……コンピュータ、17,18……角度板、24……巻
取シャフト、29……付勢アーム、38,41……掛合板、39,
42……壁側アーム、43……フレーム、47……X−Yテー
ブル、48……診断器、51,54,57,59……移動用モータ、5
2,55,58,60……ポテンショメータ、73……マイクロフォ
ン、79……回転ソレノイド、82……ハンマ、86……目地
センサ、87……制御部、88……叩打装置駆動部、89……
トリガ発生回路、90……アンプフィルタ回路、91……ゲ
ート回路、92……判断回路、95……ケーブル巻取ドラ
ム、100……光波距離計、101……反射板、102……加速
度計。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(a)〜(f)の各構成を備えたこ
    とを特徴とする建築物外装材の剥離診断装置。 (a) 建築物の外装材に沿って昇降可能な昇降搬器。 (b) 前記昇降搬器に取付けられて前記外装材に面す
    るフレーム。 (c) 前記建築物の前記外装材を叩打する打撃装置
    と、該打撃装置の近傍に配置されて該叩打音を集音する
    マイクロフォンと、該マイクロフォンからの電気信号に
    基づいて前記外装材の剥離の有無を解析する解析装置と
    を有し、水平方向をX方向,上下方向をY方向としたX
    −Yテーブルを介して前記フレームに取付けられた診断
    器。 (d) 前記フレームから地上に垂下されて地上から前
    記診断器とX−Yテーブルと昇降搬器とに電力を供給す
    る電源ケーブルの長さにより地上の基準位置から前記フ
    レームの高さ位置を検出するフレーム高さ検出装置。 (e) 前記X−YテーブルのX−Y方向への駆動モー
    タに取付けられたポテンショメータからなり前記診断器
    の前記フレームに対するX−Y方向の位置を検出するX
    −Y位置検出装置。 (f) 前記解析装置からの解析信号と、前記高さ検出
    装置及びX−Y位置検出装置からの信号に基づいて算出
    される診断器の位置信号と、を合わせて記録する記録表
    示装置。
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