JPH0664493B2 - 固体摩擦が作用する機械機構の運動制御方法 - Google Patents

固体摩擦が作用する機械機構の運動制御方法

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JPH0664493B2
JPH0664493B2 JP58135942A JP13594283A JPH0664493B2 JP H0664493 B2 JPH0664493 B2 JP H0664493B2 JP 58135942 A JP58135942 A JP 58135942A JP 13594283 A JP13594283 A JP 13594283A JP H0664493 B2 JPH0664493 B2 JP H0664493B2
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、サーボモータ等による機械機構の運動制御
方法に関するもので、さらに詳しくいえば、固体摩擦が
機械機構の運動に及ぼす影響を補償するようにした運動
制御方法に関するものである。
サーボモータによつて機構の位置決め制御や速度制御な
どの運動制御を高速、かつ高精度に実現するためには、
サーボモータを含めた機構系に作用する固体摩擦が機構
の運動に及ぼす影響を補償する必要がある。
しかしながら、固体摩擦は速度の符号(正,負,零)な
どによつて値の異なる非線形特性をもち、このために厳
密な取り扱いが困難であるので、従来の機構の運動制御
においては、固体摩擦を定常外乱と見なし、位置決め制
御であれば位置偏差の積分フイードバツクを施すことに
よつて、速度制御であれば速度偏差の積分フイードバツ
クを施こすことによつて固体摩擦の影響を補償するのが
一般的であつた。固体摩擦を定常外乱と見なすことは、
機械機構の運動が一方向の場合には妥当と考えられる
が、運動方向が反転するような高速位置決め制御を行う
場合など一般の運動の場合には適用できない。
このように従来の機構の運動制御方式には、固体摩擦の
非線形特性を十分に考慮したものがないので、固体摩擦
が作用する機械機構の運動制御を高速、かつ、高精度に
実現しようとしても、固体摩擦が機構の運動に及ぼす影
響を十分に補償できず、その実現が困難であつた。
この発明は、上記の問題を解決するために、状態観測器
を用いて非線形特性を有する固体摩擦を推定し、この固
体摩擦の推定値を用いて固体摩擦が機構の運動に及ぼす
影響を補償するようにしたものであり、その目的は機械
機構に固体摩擦が作用する場合にも、固体摩擦が作用し
ない場合と同一の運動を実現する機構の運動制御方法を
提供するにある。以下、この発明について詳細に説明す
る。
まず、原理について説明し、その後に実施例を示す。固
体摩擦トルクTfが作用するサーボモータ系は代表的に第
1図のブロツク図で表わされる。第1図において、J,
KT,KE,R,L,Cはそれぞれサーボモータ系の慣性モーメン
ト,トルク定数,誘起電圧定数,巻線抵抗,巻線インダ
クタンス,粘性減衰係数であり、θ,ω,i,eはそれぞれ
サーボモータの角変位,角速度,電流,入力電圧であ
り、はラプラス演算子である。
また、固体摩擦トルクTfの非線形特性は動摩擦トルクTf
0(>0)を用いて一般に第2図で表わされる。
サーボモータ系の状態変数を角変位θ,角速度ω,電流
iに選び、基準角変位θ0,基準時間Tを用いて無次元化
を行うと、サーボモータ系の状態方程式は となる。
同様に第2図に示した固体摩擦の非線形特性を無次元化
して示すと、 となる。第(1)式、第(2)式において、 である。ここで、角速度x2の関係f(x2),g(x2)を と定義して導入し、第(2)式の固体摩擦トルクγの非
線形特性を簡単化するとともに、動摩擦トルクγを状
態変数に加えると、第(1)式の状態方程式は次式に書
き直すことができる。
次に、サーボモータ系に作用する固体摩擦トルクγ〔T
f〕を推定する状態観測器の構成を説明する。な
お、〔〕内は次元つきの記号である。
一般に、サーボモータ系の状態観測器を構成するため
に、角変位x1〔θ〕の検出が必要であることは推定理論
より明らかである。
そこで、角変位x1〔θ〕を検出し、固体摩擦トルクγ
〔Tf〕および角速度x2〔ω〕,電流u〔i〕を推定する
状態観測器を一例として以下に示す。
ただし、固体摩擦の非線形特性を考慮するために角速度
x2の符号情報(正,負,零)は検出できるとする。
先に本発明者等が提案した状態観測方法(特願昭57−10
9842号参照)によれば、角速度x2,電流uに加えて、固
体摩擦トルクγの大きさである動摩擦トルクγを推定
することができ、そのときの状態観測器の構成は次の第
(5)式で与えられる。
第(5)式において、 は状態変動 の推定値であり、また、 は状態観測器のフイードバツクゲイン行列である。
ここで第(2)式の関係を考慮すれば、動摩擦トルクの
推定値 および電流の推定値 を用いて次の第(6)式によつて固体摩擦トルクの推定
を得ることができる。
次に、固体摩擦がサーボモータ系の運動に及ぼす影響を
補償する運動制御方法を示す。
まず、サーボモータ系の角変位x1〔θ〕,角速度x
2〔ω〕,電流u〔i〕がすべて検出でき、サーボモー
タ系に作用する固体摩擦トルクγ〔Tf〕も既知であると
する。
固体摩擦が作用しない場合のサーボモータへの入力vを
v0で表わすこととすると、一般にこのとき、 v0=γ+k1・x1+k2・x2+ku・u ………(7) で与えられる。ここで、γはフイードフオワード,k1,
k2,kuはそれぞれ角変位x1,角速度x2,電流uに対するフ
イードバツク係数である。したがつて、固体摩擦が作用
しない場合の状態方程式は第(1)式,第(7)式より となる。つぎに、固体摩擦が作用する場合、固体摩擦の
補償入力をvとし、サーボモータへの入力vを v=v0+v ………………(9) で与えるものとする。さて、 u=u+γ ………………(10) として、第(7)式,第(9)式,第(10)式の関係を
用いて第(1)式を書き直せば、固体摩擦が作用する場
合の状態方程式は となる。第(8)式と第(11)式の比較より、補償入力
を v=−γ−τe+ku・γ ≒−γ+ku・γ ……………(12) とすれば、固体摩擦がサーボモータ系の運動に及ぼす影
響が補償できることが示される。
したがつて、運動制御に必要な状態変数の一部が検出で
きず、固体摩擦トルクも正確に把握できないような一般
の場合にも、前述した状態観測器の各推定値を用いれ
ば、固体摩擦の補償を行うことができる。たとえば、角
変位x1のみが検出できる場合には、第(5)式の状態観
測器を構成し、固体摩擦が作用しないとして設計する第
(7)式のサーボモータへの入力v0とし、第(12)式の固体摩擦の補償入力vとすれば、固体摩擦がサーボモータ系の運動に及ぼす影
響を補償することができる。
以上によって、先に提案した状態観測方法によって得ら
れる動摩擦力および電流の推定値から、機械機構の速度
の正,負,零の符号に応じた固体摩擦の推定値を求め、
さらに、この固体摩擦の推定値を用いて補償を行えば、
機械機構に固体摩擦が作用する場合にも、固体摩擦が作
用しない場合と同一の運動が実現できることが理論的に
示された。
第3図はこの発明の一実施例の機能を示すブロツク図で
ある。Iはサーボモータを含む機械機構,IIは先に提案
した状態観測器に固体摩擦トルクを推定する手段を付加
した状態観測器,IIIは固体摩擦トルクの推定値を用い
て、固体摩擦が機構の運動に及ぼす影響を補償する入力
をつくり出す制御装置を表わしている。ここで各ブロツ
クは上記した各式に対応している。
次に、この発明による運動制御方法の作用効果をサーボ
モータによる機械機構の高速位置決めを例にとつて第4
図(a),(b)に示す。第4図(a),(b)の,
′は固体摩擦トルクが作用しない場合(Tf0=0)の
角変位θ,角速度ωの計算結果を示す。
一方、第4図(a),(b)の,′は固体摩擦トル
クが作用する場合(Tf0=0.27Nm)の位置決めを固体摩
擦トルクの補償をせずに行つた実験結果を示したもので
あるが、固体摩擦トルクの影響で良好な位置決めが実現
されていない。これに対し、第4図(a),(b)の
,′は固体摩擦トルクが作用する場合(Tf0=0.27N
m)にこの発明による運動制御方法を適用して位置決め
を行つた実験結果が示したものであるが、固体摩擦トル
クの影響が補償され、固体摩擦が作用しない場合とほと
んど同一の位置決めが実現されている。
以上、この発明による固体摩擦が作用する機械機構の運
動制御方法を角変位x1のみが検出できる場合を例にとつ
て示したが、この発明による運動制御装置が角変位x1
加えて角速度x2あるいは電流uが検出できる場合を含む
ことは明らかである。また、上記の運動制御装置は連続
時間系として記述されているが、離散時間系へも容易に
拡張できることはいうまでもない。
以上説明したように、機械機構の変位などの検出可能な
状態変動と駆動入力とから、他の検出不可能な状態変数
を推定する状態観測器において、機械機構の速度の正,
負,零の符号に応じて前記状態観測器の系行列,ゲイン
行列の値を変更することによって固体摩擦が作用するこ
とによって生ずる状態推定値の誤差を減少する状態観測
方法を用い、この状態観測によって得られる動摩擦力お
よび電流の推定値から、機械機構の速度の正,負,零の
符号に応じた固体摩擦の推定値 を求め、さらに、この固体摩擦の推定値 と機械機構の電流フィードバック係数kuとから、固定摩
擦の補償入力vを、 として補償を行うようにしたので、固体摩擦の大きさが
未知であったり、予め定めた運動でなかったり、経時的
に変化するような場合でも、機械機構の運動を高速、か
つ高精度に実現できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はサーボモータ系の代表的なブロツク図、第2図
は固体摩擦トルクの非線形特性を表わす図、第3図はこ
の発明の一実施例の機能を示すブロツク図、第4図
(a),(b)はこの発明による作用効果を示す図であ
る。 図中、Iはサーボモータを含む機械機構、IIは固体摩擦
トルクを推定する手段を付加した状態観測器、IIIは制
御装置、,,は角変位を示す曲線、′,′,
′は角速度を示す曲線である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機械機構の変位などの検出可能な状態変数
    と駆動入力とから、他の検出不可能な状態変数を推定す
    る状態観測器において、機械機構の速度の正,負,零の
    符号に応じて前記状態観測器の系行列,ゲイン行列の値
    を変更することによって固体摩擦が作用することによっ
    て生ずる状態推定値の誤差を減少する状態観測方法を用
    い、この状態観測によって得られる動摩擦力および電流
    の推定値から、機械機構の速度の正,負,零の符合に応
    じた固体摩擦の推定値 を求め、さらに、この固体摩擦の推定値 と機械機構の電流フィードバック係数kuとから、固定摩
    擦の補償入力vを、 として補償を行うことを特徴とする固体摩擦が作用する
    機械機構の運動制御方法。
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JPS59115172A (ja) * 1982-12-22 1984-07-03 三菱重工業株式会社 マスタ−スレ−ブマニプレ−タの制御方式

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