JPH0670320B2 - 複合シ−ト状物およびその製造方法 - Google Patents

複合シ−ト状物およびその製造方法

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JPH0670320B2
JPH0670320B2 JP6327382A JP6327382A JPH0670320B2 JP H0670320 B2 JPH0670320 B2 JP H0670320B2 JP 6327382 A JP6327382 A JP 6327382A JP 6327382 A JP6327382 A JP 6327382A JP H0670320 B2 JPH0670320 B2 JP H0670320B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は防火性、屈曲性および防イッチング性に優れた
シート状物とその製造方法に関する。
近年省エネルギーの推進によって、各種断熱材が多くの
分野で用いられてきている。断熱材の中でも、ポリウレ
タンフオームやポリスチレンフオームの如き有機質フオ
ームは防火性能上大きな欠点があり、火災の危険性のあ
る建築物や機器に対しては主としてガラス繊維やロック
ウールなどの無機質繊維を原料とする断熱材が用いられ
てきている。しかしこれらの非常に軽量な無機質断熱材
は、一般にはノーバインダーか極く少量のフエノール樹
脂を不均質に付着せしめているがために、断熱特性には
優れるが非常に脆く、取扱い性が悪く、たとえば折板屋
根用断熱材のような激しい取扱いを受ける個所には使用
できない。したがって、このような激しい取扱いを受け
る分野の断熱材として無機質繊維を各種バインダーで接
合した厚さ5〜25mmの程度の適度の屈曲性を有するシー
ト状物を用いることも試みられてきた。しかし、かかる
従来のシート状物はいずれも乾式法と呼ばれる製造方法
で得られたシートであり、バインダーが少量であって無
機質繊維表面を均一に覆うことができなかったり、シー
ト状物の中間層のバインダーが欠除しているがために、
無機質繊維本来の脆さを改良することはできず、たとえ
ば折板屋根用断熱材として使用される場合には、折板加
工ロールを通る過程で繊維が粉砕されて、該用途に対し
ては不適当であった。又この粉砕物は空気中に飛散し易
く人体に付着して皮膚刺激を生ぜしめ作業者に著しい不
快感をあたえていた。一方、無機質繊維状物を湿式抄造
法によって板状もしくは紙状に成形する技術は従来より
ガラス紙、石綿紙、ロックウール天井板、石綿スレート
板等の分野で広く用いられてきているが、従来の湿式抄
造法で得られる紙又はボードはいずれもバインダー量が
少なく、かつ比重が0.40以上であり、紙状のものは可撓
性はあるが、脆くて屈曲性に乏しく、かつ薄くて断熱性
がない。一方ボード状のものは強度的には優れるが可撓
性がなく、脆くて前述のような折板屋根用断熱材等とし
ては使用できるものではない。またかかる欠点を改良す
るために、例えば特公昭49-43485号に記載されている特
定の界面活性剤を用いてロックウールを分散して湿式抄
造するシート状物の製造方法等も知られているが、分散
性を改良するのみではシート状物の基本的な性質を大幅
に改良することはできず、またパルパー、ビーター等の
従来のパルプ系原料を用いた製紙工程と同様の解繊分散
機を用いているために無機質繊維の切断は避けられず、
得られたシート状物は紙様物の領域を出るものではなか
った。
本発明者等はかかる現状を鑑み、防火性に優れかつ激し
い取扱いにも耐えうる断熱材を開発すべく検討し、例え
ば特願昭55-147071号、特願昭56-169540号などをさきに
特許出願した。しかしながら、イッチング(人体に付着
して生ずる皮膚刺激)という点では不十分であり、さら
に検討を進めた結果、該シート状物上に有機質繊維状物
からなる湿潤抄造シートを抄合することによって形成さ
れる薄層を複合一体化せしめることにより防イッチング
性に著しい効果があることを見出し本発明に至った。す
なわち本発明は、不燃性繊維状物質80〜97重量%および
熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー3〜20重量%か
らなるシートと、該シートの片面あるいは両面に有機繊
維状物からなる湿潤抄造シートを抄合することによって
形成される薄層とが複合一体化されている複合シート状
物および該複合シート状物を製造するに好適な湿式抄造
法による製造方法である。かかる複合シート状物は以下
に述べるような湿式抄造法により得ることができるが、
本発明は上記の製造を有する複合シート状物そのものに
最大の要点があり、下記の製造方法により得られる複合
シート状物のみに限定されるものではない。以下本発明
を具体的かつ詳細に述べる。
本発明に用いられる不燃性繊維状物質としては石綿、ロ
ックウール、ガラス繊維、ケイ酸アルミ質等のセラミッ
クス繊維、アルミナ繊維、炭素繊維等の無機質繊維を挙
げることができる。その他一般に500℃以下では溶融も
しくは燃焼せず、平均直径が0.1〜20μmであり、平均
繊維長が1〜30mm程度の繊維状物質であればいかなる物
質でも用いることができる。石綿はできる限り繊維長の
長いものが好ましい。ロックウールは本発明の目的には
最適の材料であり、天然岩石及び鉱さい(スラグ)のい
ずれを原料としたものでも用いることができる。粒子の
含有量の少ないものが好ましく、粒状綿もしくは層状綿
といわれる材料を出発原料とすることができる。ガラス
繊維はチヨップドストランドもしくはグラスウールを出
発原料として用いることができる。また本発明において
特に防火性を低下させない範囲内において、、弾力性、
屈曲性、防イッチング性を高める目的で不燃性繊維状物
質の一部を有機質繊維で代替することも可能である。か
かる有機質繊維としては、ビニロン、レーヨン、アクリ
ル、ナイロン、ポリプロピレン、塩化ビニル、エステル
等を原料としたものが使用できる。
本発明において無機質繊維の表面を被覆し、からみを助
長して得られた複合シート状物の強度や弾性回復力、加
工性を増大させる目的で使用される熱可塑性樹脂を主成
分とするバインダーとしては、水に溶解もしくは分散可
能な性状のものが好ましく、水溶性高分子もしくはエマ
ルジヨンまたはラテックス状樹脂が好適である。水溶性
高分子としては例えばポリビニルアルコール系重合体、
ポリアクリル酸系重合体、ポリエチレンオキサイド、カ
ルボキシメチルセルロース、カゼイン、澱粉等を挙げる
ことができ、広く合成及び天然の水溶性高分子材料を用
いることができる。エマルジヨンまたはラテックス状樹
脂としては、例えばエマルジヨンの形態を有するポリ酢
酸ビニル及びその共重合体、ポリ塩化ビニル及びその共
重合体、ポリアクリル酸エステル及びその共重合体、ポ
リエチレン及びその共重合体、ポリウレタン系重合体等
を挙げることができ、又、エチレン‐アクリル酸塩共重
合体等のハイドロゾルもこの範ちゆうに含めることがで
きる。
本発明において特に柔軟性、屈曲性を必要とする用途に
供するための複合シート状物を得る上においては、特に
熱可塑性樹脂としてそのガラス転移点が‐50〜30℃の範
囲内にある樹脂をバインダーとして用いることが好まし
く、例えばエチレン‐酢酸ビニル共重合体、可塑化塩化
ビニル‐酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、(メタ)
アクリル酸エステル共重合体等を挙げることができる。
ガラス転移点の測定方法としては、例えばJISK7213のね
じり振子によるプラスチックのせん断弾性率及び力学的
減衰の試験方法またはバイブロン等の装置で測定するる
ことができ、弾性率の転移領域温度もしくは力学的減衰
のピーク温度で代表させることが可能である。
本発明においては特に該熱可塑性樹脂を主成分とするバ
インダーのシート本体における厚さ方向の分布が重要で
ある。表裏面スキン層は折板加工時のローラーでのこす
れや取扱い時の表面保護の面や、耐候性等の上からも、
内部層よりも若干バインダーが多いか同等程度が好まし
く、次に中間層のバインダー量は折板加工時に無機質繊
維が粉砕されない程度に均一に無機質繊維上を被覆する
に必要な量から下限値が求まり、防火性能上より上限値
が求まる。すなわち、該シート本体の全層のバインダー
量が3〜20重量%(不燃性繊維状物質97〜80重量%)好
ましくは4〜15重量%の範囲にあり、中間層のバインダ
ー量が2重量%以上でかつ全層の平均値の0.25倍量以上
の比較的均質なバインダー分布を有することが必要であ
る。
本発明で述べてきたシート中のバインダー量の測定方法
としては、たとえば厚さ方向の分布を求める場合は、拡
げた或る複合シート状物Aの任意の点を中心に直径20〜
50mmの円柱状の試験体をいくつか打抜き、表面の有機質
繊維状物を除去する。次に各試験体を均等の厚さになる
ように面に平行にさらにn層(n=3〜8)に切断した
各層を層別に集めた後1〜nの番号を付ける。ここで、
1およびnは表面層に相当し、2〜n-1が中間層に相当
する。かかる試料を室温のデシケーター中で一昼夜放置
した後夫々別の磁製ルツボに入れて550〜600℃の電気炉
で30〜60分間焼いた時の第m層の減量をAm重量%とし、
同じ方法で該バインダーを一切使用せず作製したシート
Bに対しても同様にして求めた第m層の減量をBmとした
場合に、第m層のバインダー量はXm=Am-Bmとして求め
ることができる。シート状物本体の有機質分がバインダ
ーのみである場合には便宜上Xm=Amとして求めてもよ
い。シート全体のバインダー量は1〜nの平均値で、中
間層のバインダー量は2〜n-1の平均値で求められる。
本発明において、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダ
ーの表面移行を防止し、所定のバインダー分布になるよ
うにコントロールしたり、耐水・耐候性および強度を向
上させる上では用いられる熱可塑性樹脂に対する適当な
架橋剤を用いることが重要な技術となり、場合によって
はたとえば自己架橋型エマルジヨンや感熱凝固ラテック
スのように使用される熱可塑性樹脂自身がある条件下で
適当な架橋もしくは凝固作用を生じて架橋剤を用いたと
同等の働きをせしめることもある。架橋剤の種類は使用
される熱可塑性樹脂に対応して選択されるべきであり、
例えばポリビニルアルコール系重合体に対してはイソシ
アネート化合物、尿素化合物、ホウ酸およびその塩類、
ジルコニア化合物、チタン酸化合物等を挙げることがで
き、ポリ酢酸ビニル系エマルジヨンやポリアクリル酸エ
ステル系エマルジヨンに対しては変性ポリアミドイミド
エポキシ樹脂やイソシアネート系エマルジヨンを挙げる
ことができる。架橋剤の添加量はその効力に応じて適宜
決定されるべきであり、一般には熱可塑性樹脂を主成分
とするバインダーに対し0.1〜30重量%の範囲内で使用
される。添加時期は予め熱可塑性樹脂と混合させた水溶
液として使用してもよく、またシート状物に別に含浸さ
せてもよい。
また本発明においては得られた複合シート状物の防火性
及び耐火性を著しく高めるために適当な難燃剤を併用す
ることができる。特に本発明に適した優れた難燃効果を
発揮できる化合物の組合せとしては、該バインダー100
重量部に対して5〜50重量部のアンチモン化合物と、10
〜100重量部の芳香族臭素化合物の組合せが好ましく、
該アンチモン化合物と該芳香族臭素化合物との含有量の
重量比が1:1〜1:10の範囲にある組合せが好ましい。該
アンチモン化合物としては例えば三酸化アンチモン、五
塩化アンチモン、三塩化アンチモン、三硫化アンチモン
のいずれかもしくはその混合物が挙げられ、また該芳香
族臭素化合物としては特に分解温度が280℃以上であ
り、臭素含有量が50重量%以上の化合物が好ましく、例
えばテトラブロムベンゼン、ペンタブロムメチルベンゼ
ン、ヘキサブロムベンゼン、ヘキサブロムジフェニルエ
ーテル、デカブロムジフエニルエーテル、テトラブロム
ビスフエノールA等の化合物もしくはその混合物を挙げ
ることができる。かかる難燃剤が配合された複合シート
状物において特に本体のバインダー量が4〜8重量%の
範囲にある複合シート状物は有機系のバインダーを使用
しているにもかかわらず複合シート状物単独で昭和45年
建設省告示第1828号に指定された試験方法において「不
燃材料」に合格しうる最高級レベルの防火性を有し、か
つ該複合シート状物を断熱材とした折板屋根構造物は昭
和44年建設省告示第2999号に指示された試験方法で「屋
根30分耐火」に合格しうる最高級レベルの耐火性を有す
るものである。
本発明において、該複合シート状物本体のバインダー量
およびその厚さ方向の分布と共に重要な要因は該複合シ
ート状物本体の層内の該繊維状物質の配向度であり、3
〜80度の配向度を有することが好ましい。本発明でいう
層内の繊維状物質の配向度とは次に示す方法で測定する
ことができる。所定の大きさの表面の有機質繊維状物を
取り除いたシートの表裏面を接着剤を用いて金属平板と
貼り合せる。次に上下の金属平板を夫々チヤツクでつか
み、一定速度でクロスヘッドを上昇させて試料を破断に
導く通常の層間破断強度測定を行なうことによって該シ
ート状物は層内の不燃性繊維状物質の配向した層状界面
より切断が生ずる。ここに破断後の試験片の金属平板面
と破断面とがなす角度を測定することにより層内の繊維
状物質の配向度が求まる。本発明における配向度は該複
合シート状物のみかけ密度および断熱性、防火性、防音
性、防露性に対する重要な要因であり、従来技術によっ
て得られた紙様シート状物にあっては該配向度はほとん
ど0度であり、面方向のタテ、ヨコの強度は発現される
が層間の強度に乏しく、また低みかけ密度のシート状物
は得られ難い。またロックウール層状綿を一定長に切断
し、切断長が厚さになるように切口をそろえて貼り合せ
た配管用ブラケット状断熱材も市販されているが、かか
る断熱材は該配向度が90度でみかけ密度は大幅に低下
し、屈曲性に富んでいるが非常に脆くて取扱い性に欠け
る。以上の理由により、前述の目的に供する複合シート
状物としてはシート本体の層内の繊維状物の配向度が3
〜80度であることが要求される。
本発明においてはさらに断熱材・建材等としての性能を
高める目的で各種の染料・顔料等の着色剤、防かび剤、
撥水剤を添加もしくは塗布することも可能である。さら
には防火性能を高める目的で水酸化アルミニウム、二水
石こう、ホウ砂、炭酸カルシウム等のフィラーや、軽量
化を目的としてパーライト、シラスバルーン、発泡蛭
石、中空ガラス球、雲母等の軽量フイラーを添加しても
よい。
本発明はシート本体上に有機質繊維状物からなる湿潤抄
造シートを抄合・乾燥することによって形成される薄層
を有することが特徴である。層としての形態のととのわ
ない湿潤シートを積層することにより、有機質繊維状物
の一部がシート本体中に入りこむため、非常に密着性よ
くシート本体上に薄層を一体的に形成することができ
る。また、湿潤抄造シートを抄合せすることからそれ単
独では乾燥しても独立したシートにならないような非常
に薄い層(片面の目付;3〜30g/m2)を形成することがで
きる。このため、シート本体の有する防火性を実質的に
低下させることなく、シート本体の表面を被覆し、イッ
チング防止効果を著しく高めることができる。通常のあ
らかじめ成型されているシート状物を積層する場合に
は、補強効果はすぐれるものの、これらの補強性シート
状物は重量が大で上述のような薄層を形成することはで
きず、しかも積層には接着剤を要することが多い。かか
る薄層はシート本体の片面あるいは両面に形成される。
用いられる有機質繊維状物としては、針葉樹や広葉樹か
ら得られる天然パルプ、綿、羊毛および麻等の天然繊
維、レーヨンやアセテート等の半合成繊維、ビニロン、
アクリル、ナイロン、ポリプロピレン、塩化ビニルおよ
びエステル等を原料とした合成繊維等を単独もしくは混
合して使用することができる。これら有機質繊維状物の
うち合成繊維については分散性の点から親水性を有する
ものが好ましい。該有機質繊維状物については、繊維の
太さが0.1〜5デニール、繊維の長さが1〜35mmの形態
を有するものが好ましい。かかる有機質繊維状物は常法
にしたがって水中に分散され、シート状に抄造される。
シート本体との抄合については後述する。シート本体に
対する有機質繊維状物からなる薄層(片面)の重量割合
は通常は0.001〜0.2倍量であり、薄層(片面)の目付は
3〜30g/m2である。かかる薄層に補強効果を持たせる場
合には目付をさらに増加させることが好ましい。本発明
においては、シート本体と薄層との接着強度をさらに高
めるためには有機質繊維状物の分散液にも前述のような
バインダーを添加しておくことが好ましい。しかし、通
常は後述のように抄造直後のシート本体と抄合せを行な
うが、この場合にはシート本体中のバインダー成分を含
む白水が抄合された有機質繊維状物中に急速に浸透する
ので、これにより有機質繊維同志および有機質繊維とシ
ート本体との接着性が向上する。なお、バインダー量は
通常0〜20重量%(薄層中)である。
本発明においては複合シート状物の強度や耐水性、防火
性、防湿性を高める目的で、該複合シート状物の中間層
もしくは表面にさらにシート状補強杆を複合することも
可能である。シート状補強材としては特に防湿・防水性
を要求される場合には各種フイルムや金属箔等が好適で
あり、透湿性、吸湿性が要求される場合には布、紙、寒
冷紗、不織布、網等の多孔質材料が好適である。これら
のシート状補強材はシート本体の抄造成形時にシート本
体内部に挿入たり、複合シート表面に積層することも可
能であり、また得られた複合シート状物に接着剤を界し
て複合せしめることも可能である。
つぎに本発明による防火性、屈曲性および防イッチング
性に優れた複合シート状物の製造方法を具体的に説明す
る。まず一定量の前述の不燃性繊維状物質および必要に
応じて前述の有機質繊維や各種の添加剤、さらに前述の
水溶性熱可塑性樹脂もしくはエマルジヨンまたはラテッ
クス状の熱可塑性樹脂を主成分とするバインダーを該熱
可塑性樹脂の架橋剤もしくは高分子凝集剤(ポリアクリ
ルアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリアクリル酸ソ
ーダ系等)と共に水中に均一に分散溶解させてスラリー
原液を調製する。この時点で分散効果を高めるために適
宜界面活性剤を加えてもよい。また、本発明においては
この時点でさらに脱水効率を高め、該シート状物のバイ
ンダー量をコントロールする目的で泡安定剤を用いるこ
とができる。この泡安定剤としては一般にはノニオン系
界面活性剤が有効であり、その作用は、スラリー原液中
に添加された水溶性熱可塑性樹脂もしくはエマルジヨン
またはラテックス状の熱可塑性樹脂の作用により該スラ
リー原液は若干起泡してくるが、この気泡を均一微細化
し、減圧脱水時に繊維状物質間に適当な水膜を形成せし
めて空気の素抜けを防止し、脱水率を常に一定に保つこ
とである。分散方法はチエスト等での比較的ゆるやかな
撹拌が好ましく、ビーター等の装置で激しく打解すると
繊維状物質が破断したり、球状の集合体を形成して好ま
しくない。該不燃性繊維状物質および該バインダーの分
散濃度は共に0.1〜5重量%が好ましく、得られるシー
ト状物の使用目的によって適宜選択されるべきである。
次に該スラリー原液をタンクから繊維状物質が球状の集
合体にならないような構造を有するスラリー用ポンプで
輸送するか、上部より落下させる方法により抄造部へ導
き、走行もしくは回転する網状または多孔質状の基材の
面と5〜60度好ましくは20〜45度の角度を有する方向か
ら供給して該基材上にシート状に抄造成形し、ウエツト
マツトを作製する。繊維の配向度を高めるためには、基
材面に液体もしくは気体をスラリー原液に吹込むことに
よって乱れを与えた原液を供給することも効果的であ
る。この時点で該基材下面より濾水したバインダーを含
む白水は、脱水工程での白水と共にスラリー原液調製槽
へ戻されて再使用される。
本発明において、前述の有機質繊維状物をシート本体に
抄合させる方法は、該ウエツトマツトの片面または両面
に長網、円網等のすでに公知の抄紙方法により抄紙され
た有機質繊維状物からなる湿潤状態のシートを転写する
ことで可能であり、該有機質繊維状物の水中分散性の向
上、再凝集の防止あるいは浸透防止、紙力増強を目的と
した、分散剤、粘剤、あるいはサイズ剤、紙力増強剤な
どの使用は限定されるものではなく、目的によって公知
の製紙技術を任意に応用することができる。本発明にお
いてはシート本体にすでに成形されたシート状補強材が
複合される場合とは異なり、抄紙された有機質繊維状物
を湿潤状態でウエツトマツト上に抄合せることが必須条
件である。かかる抄合せによれば、乾燥することのみに
よって、不燃性繊維状物質と有機質繊維状物が強固に接
着された複合シート状物が得られる。かかる有効な効果
が発現するのは前述のように有機質繊維状物の一部がシ
ート本体中に入りこむことによるアンカー的な効果によ
るところが大きいが、さらに抄造直後のシート本体に抄
合せする場合にシート本体中のバインダーを含む白水が
有機質繊維状物中に急速に浸透するので、有機質繊維状
物の分散液にあらかじめバインダーを入れておかなくて
もバインダー効果があらわれることによる。また、抄合
せ後シート全体を後述のように減圧脱水するが、このと
きの圧力効果により両シートの密着効果は一層高められ
る。
得られた複合シート状物のウエツトマツトは次の減圧法
で脱水される。従来ロックウール天井材や石綿スレート
板等の分野ではこの工程で(ローラー)プレスにかけら
れ、脱水と同時に厚薄精度や表面平滑性もしくは表面模
様を付与せしめているが、本発明によるシート状物の製
造においてはかかる(ローラー)プレス法では目的とす
る軽量で屈曲性を有するシート状物が得にくく、脱水方
法としては減圧脱水法が最適である。固形分に対して約
5〜8倍の水を含有する抄造後のウエツトマツトはマツ
ト単独もしくは基材と共に減圧ゾーンへ送られて片面あ
るいは両面より内部の水分を吸引された後乾燥ゾーンへ
送られる。脱水率を高めると乾燥工程は短縮できて経済
的であるが、シートがへたり、比重が増大するので最終
的な含大量は0.5〜2倍にとどめるのが好ましい。この
工程でシートのへたりを防止した上で脱水率を高めるの
に内部の微細な気泡が有効に働く。その理由は繊維間に
できた水膜が特定個所からの空気の吹き抜けを防止する
ためであると考えられる。脱水後のマットは適当な方法
で乾燥されてシート状物となる。乾燥方法は熱風棚段方
式、熱風吹付け方式、熱ローラー接触方式等のいずれも
採用することができ、乾燥温度は80〜200℃が適温であ
る。
本発明による複合シート状物は前にも述べた如く、屈曲
性、防火性、耐火性、断熱性、防露性、防音性、制振
性、耐熱性、耐火耐候性、防イッチング性、クッション
性等に優れており、このような特性を生かして土木建
築、機器プラント、家電家具、自動車および他の車輌船
舶およびその他の工業分野においても広く利用できるも
のである。用途例の一例を挙げれば、先ず土木建築の分
野では防火・耐火性を生かしてビル等の鉄骨の耐火被覆
材、耐火壁の耐火目地材として使用でき、断熱材・防露
性を特徴とした一般の天井・壁・床空間の断熱材の他に
前述の折板屋根用断熱シート、側壁金属サイデイング材
の内貼り材、温水プール、浴室等の水滴防止材としての
用途は本発明によるシート状物の特性を発揮できる分野
であり、さらに防音・制振性を生かして駅舎・ホール等
の金属パネル・シエルターの内貼り材、フラツシユ扉、
金属雨戸、シヤツターの収納ボツクス等の内貼り・裏貼
り材、デツキプレート、非常階段等の金属床の裏貼り
材、防音パネルの芯材等に使用でき、その他塩ビ系クツ
シヨンフロアのバツクアツプ材、防火壁紙の裏打紙、屋
根・屋上のシーリング材の芯材等の用途に対しても有効
である。次に工場プラントの分野では断熱性を生かして
各種ライン配管の断熱保冷材、各種タンク類の防火断熱
材として使用でき、防音・制振性を生かした空調ダクト
の裏打材、ラギング材、空気輸送ラインダクトの裏打
材、集塵機の防音材の用途が挙げられ、さらに焼却設備
・燃焼ガスの排気ダクトの裏打材、空調ダクトダンパー
のクツシヨン材等の用途が挙げられる。機器部品への応
用としてはガス・オイルヒーターのバツクアツプ材、空
調機、温水ボイラーの吸音断熱材、保冷庫・定温冷凍倉
庫の断熱材の他防音・制振性を生かして削岩機、ハンデ
イドリル、チエインソー、リベツト等の制振材(白ろう
病防止)、ポンプ、エジエクター、ブロア、ボールミ
ル、ホツパー、サイクロン、オイルセパレーター、コン
プレツサー、ダスターシユート、振動ふるい、振動フイ
ーダー、コンベア、鍛造機、プレス、カツター、ドリ
ル、圧延機、発電機等の各種機器のハウジングおよびモ
ーターカバー等の防音・制振材、タイプライター、電算
機のラインプリンター、穿孔機等一般事務機器のハウジ
ング裏打材等の用途例が挙げられる。家電・家具の分野
では耐火性を生かして風呂釜のシール材、断熱・耐熱性
を生かしたオーブン、レンジ等の調理器、アイロン、自
動販売機等の断熱材、およびステンレス流台、風呂の防
露・防音用裏打材、さらに防音・制振性を生かして冷蔵
庫、エアコン、クーラー、皿洗機等のハウジングおよび
配管、モーターカバーの内貼り材、机、キヤビネツト、
ロツカー等のスチール家具の裏貼り材、オーデイオ製品
の制振材としての用途もあり、また含浸加工によりガス
器具のパツキング材、シール材としても使用できる。自
動車の分野では車体天井の断熱材、エンジンルームと運
転席との隔壁の断熱吸音材、排気管の防音材、ドアの防
音・制振内貼り材、エンジンロッカーカバー、エンジン
エンクロージヤー板内貼り材、オイルパン、ガソリンタ
ンクの防火・断熱防振内貼り材、トランクルーム、カウ
ルインナー、フロントフードのエンジン部の防音内貼り
材、フロアの防音・防水マツト、エアクリーナーのフイ
ルターの他に含浸加工によりブレーキライニング、クラ
ツチフエーシング、ガスケツトとしての使用も可能であ
る。その他大型車輌、船舶の分野ではエンジンカバーの
内貼り材、温清水、燃料油等のライン配管の断熱材、居
住区の防熱・防露・防音材、冷凍船、冷凍車の保冷庫の
断熱材、地下鉄等の側壁、天井の吸音材、モーターボー
ト、漁船等のエンジンルームの防音材、電車・地下鉄等
の車輌部シエルターの防音材、デツキの防音・防錆裏打
材等の用途が挙げられる。その他平炉、転炉、電気炉後
の落しぶた、鋳型の目地材、航空機のジエツトエンジン
まわりの防音・制振材としての使用も可能である。以上
述べてきた用途例はいずれも本発明による複合シート状
物単独での使用例であるが、さらに従来から多く使用さ
れているポリエチレンフオーム、ポリスチレンフオー
ム、ポリウレタンフオーム等の有機発泡断熱材の表面材
として使用する場合には、該有機発泡体の欠点である可
燃性を改良し、適当な組合せによっては不燃材料として
の取扱いも可能であり、その用途は大幅に広がるもので
ある。
本発明による複合シート状物の防火性能はシート単独も
しくは薄い金属板との複合物にした場合でも、昭和45年
建設省告示第1828号及び昭和51年建設省告示第1231号に
指定された試験方法において「不燃材料」に合格しうる
性能を有している。一方、耐火性能については、該複合
シート状物を断熱材として使用した折板構造屋根は昭和
44年建設省告示第2999号に指定された試験方法で「屋根
30分耐火」に合格しうる性能を有している。該シート状
物の熱伝導率は0.025〜0.06Kcal/mh℃であり、優れた断
熱性能を有している。したがって、本発明の複合シート
状物の上述の種々の断熱として用いることはとくに効果
的である。また該複合シート状物の防音率は10mmの厚さ
のもので、1000Hzの音に対して約0.6、25mmの厚さのも
ので約0.8であり、優れた吸音性能をも有している。該
複合シート状物の耐候性については、ウエザー促進試験
において500時間連続照射しても外観及び厚さの変化は
殆んどなく、約3分の1の厚さに減少してしまう従来の
ガラスウールやロツクウール断熱材に比べて非常に優れ
ている。このように本発明による複合シート状物は建
材、断熱材として要求されるあらゆる性能を満足するも
のであり、以上述べてきた用途以外にも広く使用できる
ものである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これ
らの実施例により本発明は何等限定されるものではな
い。実施例中、特に断わらない限り「部」は全て重量部
を意味する。
実施例1 水18,000部に熱可塑性樹脂としてカルボキシル変性エチ
レン‐酢酸ビニル共重合体エマルジヨン(ガラス転移点
‐10℃、固形分50重量%)80部、架橋剤として特殊ポリ
アミドエピクロルヒドリン樹脂液(固形分30重量%)18
部、泡安定剤としてポリオキシエチレンノニルフエノー
ルエーテルよりなるノニオン系界面活性剤溶液(濃度10
重量%)5部、凝集剤としてポリアクリルアミド溶液
(濃度0.2重量%)10部を添加溶解させ、さらにロツク
ウール粒状綿180部を添加し、ゆるやかに30分間撹拌し
て分散せしめ、スラリー原液を調製した。続いて該スラ
リー原液を容積型ロータリーポンプを用いて一定量ずつ
抄造部へ輸送し、斜めに走行する50メツシユのステンレ
ス製金網に対して30度の角度をつけて設けられた滑り台
状のガイド板に導かれて流下せしめ金網上に抄造した。
抄造時ガイド板上で難燃剤である三酸化アンチモンとペ
ンタブロムメチルベンゼン(分解温度370℃以上、臭素
含有量82重量%)の重量比1:2の混合粉末を50g/m2の割
合いで均一に添加した。一方水10,000部に粘剤としてカ
ルボキシメチルセルロース0.1部溶解させ、有機質繊維
状物としてビニロン繊維((株)クラレ製VPB103)10部
を加えて分散した。該分散液を用いて、公知の円網抄紙
機で抄紙しつゝ、金網状に抄造されたウエツトマツトの
表面に転写して抄合せた。大過剰の白水がほとんどは金
網下へ濾水した後、ウエツトマツトは所定の間隙を有す
る2本のローラーの間を通って表面平滑性および厚薄む
らを整えられ、さらに減圧脱水ゾーンに送られて含水率
100重量%(乾燥後シートベース)になるまで脱水され
た。最後に150℃の熱風で両面より20分間乾燥すること
により、厚さ5.3mm、みかけ密度0.16g/cm3の複合シート
状物を得た。本複合シート状物の本体は平均バインダー
量5.9重量%で、表面の有機質繊維状物を含む全体の有
機分量は8.2重量%であった。シート本体は第1表に示
すような非常に均一な厚さ方向のバインダー分布を有し
ている。層内の繊維状物質の配向度は14度であった。本
複合シート状物のJISA1412による25℃における熱伝導率
測定結果は0.034Kcal/mh℃であり、JISA1409による1,00
0Hzの吸音率は0.35であって、断熱材、防音材として優
れた性質を有している。長尺の本シート状物をクロロプ
レン系接着剤(固形分23重量%、塗布量150g/m2)を用
いて、ラミネーターにて0.6mmの厚さのカラー鉄板と連
続的に機械貼りし、接着が完了後ローラー型折板機を用
いてルーフ500型(働き幅500mm、山高150mm)に折板加
工した。折板加工性は良好であり、コーナー部の切れ、
むしられ等は無く、ローラーに当つた個所の弾性回復性
も良好で、屋根材として外観上全く問題は無かった。ま
たJISA1415による耐候性促進試験500時間後でも外観上
の変化は全く無かった。本複合物は昭和45年建設省告示
第1828号に規定する防火性能試験において、表面試験で
のtdθは0、CAは18.2、基材試験での温度差は‐20℃で
あって不燃に合格するものと認められた。イツチング性
について5cm×5cmの試料を切り出して官能テストによる
評価を行なったがイツチングは全くみとめられなかっ
た。
なお、上述の有機質繊維状物を抄合せすることなくシー
ト形成を行なって得られたシート状物はイツチングを生
じた。
実施例2 水18,000部にスチレン‐アクリル酸エステル共重合体系
エマルジヨン(ガラス転移点‐6℃、固形分45重量%)
150部、実施例1で用いた架橋剤45部および実施例1で
用いた泡安定剤と凝集剤を実施例1と同量添加溶解さ
せ、さらにロツクウール粒状綿135部およびカツト長13m
mのガラスチヨツプドストランド15部を添加し、実施例
1と同様にスラリー原液を調製した。続いて実施例1と
同一の装置を用いて走行するステンレス金網に対して45
度の角度よりスラリー原液を流下せしめ、ガイド板から
金網に移る直前のスラリー原液中にガイド板の下方から
白水を吹出しながら金網の上に抄造した。抄造時、ガイ
ド板上で難燃剤である三酸化アンチモンとペンタブロム
メチルベンゼン(分解温度370℃以上、臭素含有量82重
量%)の重量比1:2の混合粉体を50g/m2の割合いで均一
に添加し、さらに実施例1と同様の方法で実施例1のビ
ニロン繊維を抄合せた。しかる後実施例1と同様に処理
し、厚さ9.8mm、みかけ密度0.14g/cm3の複合シート状物
を得た。本複合シート状物のシート本体の平均バインダ
ー量は5.0重量%であり、表面の有機質繊維状物を含む
有機分量は7.8重量%であった。シート本体は第1表に
示すような均一な厚さ方向のバインダー分布を有してい
る。シート本体の層内の繊維状物質の配向度は53度であ
り実施例1に示すカラー鉄板に対する手貼り接着加工時
もイツチングはなく熱伝導率も0.032Kcal/mh℃、1,000H
zにおける吸音率は0.68であった。本複合シート状物は
前述の防火性能試験においてシート単独で表面試験での
tdθは0、CAは14.5、基材試験での温度差は‐32℃であ
って不燃に合格するものと認められた。また、実施例1
と同様にイツチング評価を行なったがイツチングは全く
みとめられなかった。
なお、上述の有機質繊維状物を抄合せすることなくシー
ト形成を行なって得られたシート状物はイツチングを生
じた。
実施例3 実施例1で複合シート状物を得た後の濾水および脱水工
程で得られた白水をすべて回収し、さらに水を足して1
8,000部とした溶液に、実施例1で用いた熱可塑性樹脂
エマルジヨン23部、架橋剤溶液5部、泡安定剤溶液5
部、凝集剤溶液15部を追加して溶解せしめ、さらにロツ
クウール粒状綿150部およびクリソタイルアスベスト
(5クラス)6部を添加して実施例1と同様にスラリー
原液を調製した。該スラリー原液を実施例1と同様に2
台のロータリーポンプで2個の吐出口へ導き、走行する
金網に対して30度の角度を有するように設けられた2台
のガイド板上から流下せしめ抄造した。ただし、、本試
験では1段目のガイド板と2段目のガイド板の間より、
目開き5mmのガラス繊維製ネツトを導入することによっ
て、該ネツトを層内に入れて抄合せを行なった。さらに
本試験では実施例1と同様の方法で難燃剤である三酸化
アンチモンとテトラブロムビスフエノールA(分解温度
320℃、臭素含有量59重量%)の重量比1:5の混合粉体を
45g/m2の割合いで均一に添加し、さらに実施例1と同様
の方法で実施例1のビニロン繊維を抄合せた。しかる後
は実施例1と同様に処理し、厚さ2.1mm、みかけ密度0.3
3g/cm3、バインダー量5.3重量%、シート本体の繊維状
物の配向度5度の複合シート状物を得た。該複合シート
状物はネットにより補強されているために非常に強く、
引張強度約50kg/cm2、伸度約4%であり、消防法施行規
則第4条の3に基づく試験において2分加熱区分に合格
しうる防炎性能を有している。以上のことにより該シー
ト状物は浴室や厨房等の天井材や公共建物の天井・壁面
材として広く利用でき、またクツションフロア等のパツ
キング材としても用いられるものである。
実施例4 実施例1で得られた厚さ5.3mm、みかけ密度0.16g/cm3
複合シート状物と0.6mmのカラー鉄板との複合折板屋根
材、および同様に試作した厚さ4.0mm、みかけ密度0.024
g/cm3のポリエチレンフオームシートを断熱材とする複
合折板屋根材より小片を切り出し、断熱材側を内側とし
て室温30℃、相対湿度95〜100%にコントロールされた
大型容器の屋根ぶたとし、鉄板面である屋根上に3.5〜
5.0℃の冷却水を流してモデル的に冬期の結露促進実験
を行った。断熱材表面に結露した水が最終的に滴下する
までの時間を測定した結果、本発明による複合シート状
物の場合は約17時間後に対して、ポリエチレンフオーム
シートは3時間後には滴下に至り、熱伝導率はほぼ同じ
か若干劣るが、本発明による複合シート状物は吸放湿効
果により、特に防露性に優れていることが明らかであっ
た。
実施例5 実施例2と全く同様の組成および方法で得た厚さ5.1m
m、みかけ密度0.14g/cm3の複合シート状物を厚さ0.80mm
の亜鉛鉄板とクロロプレン系接着剤で複合し、山高150m
m、働き幅500mmの断熱屋根材に折板加工した。該屋根材
の一部を切出し、モデル的に昭和44年建設省告示第2999
号に指定された方法に準じて、所定の屋内1級加熱曲線
になるように、該シート状物側より30分間で840℃まで
加熱した時、裏面の鉄板表面温度の最高値は430℃であ
り、赤熱、変形等は生ぜず、また試験後断熱材である該
シート状物の脱落・破壊等もなく、屋根30分耐火に合格
しうる程度の耐火性を有していた。
実施例6 セラミック繊維のバルク状物(繊維径が3μ以下、繊維
長が30mm以下)160部を用い、実施例1と同様にして、
厚さ5.2mm、みかけ密度0.12g/cm3の複合シート状物を得
た。本複合シート状物の本体は平均バインダー量6.2重
量%で、表面の有機質繊維状物を含む全体の有機分量は
7.9重量%であつた。シート本体は第2表に示すような
非常に均一な厚さ方向のバインダー分布を有している。
層内の繊維状物質の配向度は55度であつた。実施例1と
同様の方法で測定した物性は、熱伝導率0.028Kcal/m・
h.℃、1000Hzの吸音率0.30であり、折板加工性も良好で
あつた。また耐候性促進試験500時間後の外観上の変化
も認められず、防火性能試験においても表面試験でのtd
0は0、CAは15、基材試験での温度差は‐20℃であつ
て、不燃に合格するものと認められた。イツチング性に
ついての評価結果でもイツチングは全く認められなかっ
た。
実施例7 炭素繊維の短繊維(繊維長3.0mm、繊維径10μ)120部を
用い、実施例1と同様にして、厚さ5.4mm、みかけ密度
0.08g/cm3のシート状物を得た。本複合シート状物の本
体は平均バインダー量6.1重量%で、表面の有機質繊維
状物を含む全体の有機分量は7.1重量%であつた。シー
トは非常に均一な厚さ方向のバインダー分布を有してい
る。実施例6と同様の方法で測定した物性は、熱伝導率
0.025Kcal/m・h.℃、1000Hzの吸音率は0.33であり、折
板加工性も良好であつた。また耐候性促進試験500時間
後の外観上の変化も認められず、防火性能試験において
も表面試験でのtd0は0、CAは24、基材試験での温度差
は‐23℃であつて、不燃に合格するものと認められた。
イツチング性についての評価結果でも、イツチングは全
く認められなかった。

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イ)不燃性繊維状物質80〜97重量%および
    熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー3〜20重量%か
    らなるシートと、ロ)該シートの片面あるいは両面に有
    機質繊維状物からなる湿式抄造シートを抄合乾燥するこ
    とによって形成される薄層からなる複合シート状物。
  2. 【請求項2】該シートの不燃性繊維状物質が石綿、ロッ
    クウール、ガラス繊維、セラミックス繊維、アルミナ繊
    維または炭素繊維のいずれかもしくはその混合物である
    特許請求の範囲第1項に記載の複合シート状物。
  3. 【請求項3】該熱可塑性樹脂が、そのガラス転移点が‐
    50〜30℃の範囲にある熱可塑性樹脂である特許請求の範
    囲第1項または第2項に記載の複合シート状物。
  4. 【請求項4】該熱可塑性樹脂が自己架橋型の樹脂である
    特許請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の複合シー
    ト状物。
  5. 【請求項5】該バインダーが該熱可塑性樹脂に対し0.1
    〜30重量%の該熱可塑性樹脂の架橋剤を含有するもので
    ある特許請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の複合
    シート状物。
  6. 【請求項6】該シートの層内の不燃性繊維状物質の配向
    度が3〜30度である特許請求の範囲第1〜5項のいずれ
    かに記載の複合シート状物。
  7. 【請求項7】該シートの層内の不燃性繊維状物質の配向
    度が31〜80度である特許請求の範囲第1〜5項のいずれ
    かに記載の複合シート状物。
  8. 【請求項8】該シートの中間層のバインダー量が2重量
    %以上で、かつ全層の平均値の0.25倍量以上である特許
    請求の範囲第1〜7項のいずれかに記載の複合シート状
    物。
  9. 【請求項9】該シートが該バインダーを5〜15重量%含
    有する特許請求の範囲第1〜8項のいずれかに記載の複
    合シート状物。
  10. 【請求項10】該有機質繊維状物がパルプ、セルロース
    または合成繊維である特許請求の範囲第1〜9項のいず
    れかに記載の複合シート状物。
  11. 【請求項11】該有機質繊維状物が熱可塑性樹脂を主成
    分とするバインダーによりバインディングされている特
    許請求の範囲第1〜10項のいずれかに記載の複合シート
    状物。
  12. 【請求項12】該熱可塑性樹脂が、そのガラス転移点が
    ‐50〜30℃の範囲にある熱可塑性樹脂である特許請求の
    範囲第11項に記載の複合シート状物。
  13. 【請求項13】該熱可塑性樹脂が自己架橋型の樹脂であ
    る特許請求の範囲第11項に記載の複合シート状物。
  14. 【請求項14】該バインダーが熱可塑性樹脂に対し0.1
    〜30重量%の熱可塑性樹脂の架橋剤を含有するものであ
    る特許請求の範囲第11〜13項のいずれかに記載の複合シ
    ート状物。
  15. 【請求項15】該薄層はバインダーを0〜20重量%含有
    する特許請求の範囲第11〜14項のいずれかに記載の複合
    シート状物。
  16. 【請求項16】該複合シート状物は該シートに対する該
    薄層(片面)の重量割合が0.001〜0.2倍量であり、該薄
    層(片面)の目付が3〜30g/m2である特許請求の範囲第
    1〜15項のいずれかに記載の複合シート状物。
  17. 【請求項17】該複合シート状物は厚さが0.5〜25mmで
    あり、みかけ密度が0.08〜0.4g/cm3の範囲にある特許請
    求の範囲第1〜16項のいずれかに記載の複合シート状
    物。
  18. 【請求項18】該複合シート状物は厚さが0.5〜50mmで
    あり、みかけ密度が0.04〜0.2g/cm3の範囲にある特許請
    求の範囲第1〜16項のいずれかに記載の複合シート状
    物。
  19. 【請求項19】イ)不燃性繊維状物質80〜97重量%およ
    び熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー3〜20重量%
    からなるシートと、ロ)該シートの片面あるいは両面に
    有機質繊維状物からなる湿式抄造シートを抄合乾燥する
    ことによって形成される薄層からなるシート状物の内部
    もしくは表面にさらにシート状補強材が複合一体化され
    ている複合シート状物。
  20. 【請求項20】該シート状補強材が布、紙、寒冷紗、不
    織布または網からなる通気性を有する材料である特許請
    求の範囲第19項に記載の複合シート状物。
  21. 【請求項21】該シート状補強材がフイルムまたは金属
    箔からなる通気性を有さない材料である特許請求の範囲
    第19項に記載の複合シート状物。
  22. 【請求項22】該シートの不燃性繊維状物質が石綿、ロ
    ックウール、ガラス繊維、セラミックス繊維、アルミナ
    繊維または炭素繊維のいずれかもしくはその混合物であ
    る特許請求の範囲第19〜21項のいずれかに記載の複合シ
    ート状物。
  23. 【請求項23】該熱可塑性樹脂が、そのガラス転移点が
    ‐50〜30℃の範囲にある熱可塑性樹脂である特許請求の
    範囲第19〜22項のいずれかに記載の複合シート状物。
  24. 【請求項24】該熱可塑性樹脂が自己架橋型の樹脂であ
    る特許請求の範囲第19〜〜23項のいずれかに記載の複合
    シート状物。
  25. 【請求項25】該バインダーが該熱可塑性樹脂に対し0.
    1〜30重量%の該熱可塑性樹脂の架橋剤を含有するもの
    である特許請求の範囲第19〜23項のいずれかに記載の複
    合シート状物。
  26. 【請求項26】該シートの層内の不燃性繊維状物質の配
    向度が3〜30度である特許請求の範囲第19〜23項のいず
    れかに記載の複合シート状物。
  27. 【請求項27】該シートの層内の不燃性繊維状物質の配
    向度が31〜80度である特許請求の範囲第19〜25項のいず
    れかに記載の複合シート状物。
  28. 【請求項28】該シートの中間層のバインダー量が2重
    量%以上で、かつ全層の平均値の0.25倍量以上である特
    許請求の範囲第19〜27項のいずれかに記載の複合シート
    状物。
  29. 【請求項29】該シートが該バインダーを5〜15重量%
    含有する特許請求の範囲第19〜28項のいずれかに記載の
    複合シート状物。
  30. 【請求項30】該有機質繊維状物がパルプ、セルロース
    または合成繊維である特許請求の範囲第19〜29項のいず
    れかに記載の複合シート状物。
  31. 【請求項31】該有機質繊維状物が熱可塑性樹脂を主成
    分とするバインダーによりバインディングされている特
    許請求の範囲第19〜30項のいずれかに記載の複合シート
    状物。
  32. 【請求項32】該熱可塑性樹脂が、そのガラス転移点が
    ‐50〜30℃の範囲にある熱可塑性樹脂である特許請求の
    範囲第31項に記載の複合シート状物。
  33. 【請求項33】該熱可塑性樹脂が自己架橋型の樹脂であ
    る特許請求の範囲第31項に記載の複合シート状物。
  34. 【請求項34】該バインダーが熱可塑性樹脂に対し0.1
    〜30重量%の熱可塑性樹脂の架橋剤を含有するものであ
    る特許請求の範囲第31〜33項のいずれかに記載の複合シ
    ート状物。
  35. 【請求項35】該薄層はバインダーを0〜20重量%含有
    する特許請求の範囲第31〜34項のいずれかに記載の複合
    シート状物。
  36. 【請求項36】該複合シート状物は該シートに対する該
    薄層(片面)の重量割合が0.001〜0.2倍量であり、該薄
    層(片面)の目付が3〜30g/m2である特許請求の範囲第
    19〜35項のいずれかに記載の複合シート状物。
  37. 【請求項37】該複合シート状物は厚さが0.5〜25mmで
    あり、みかけ密度が0.08〜0.4g/cm3の範囲にある特許請
    求の範囲第19〜36項のいずれかに記載の複合シート状
    物。
  38. 【請求項38】該複合シート状物は厚さが0.5〜50mmで
    あり、みかけ密度が0.04〜0.2g/cm3の範囲にある特許請
    求の範囲第19〜36項のいずれかに記載の複合シート状
    物。
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