JPH067203B2 - 染色硬化表面層を有するガラスレンズの製造法 - Google Patents

染色硬化表面層を有するガラスレンズの製造法

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JPH067203B2
JPH067203B2 JP60231326A JP23132685A JPH067203B2 JP H067203 B2 JPH067203 B2 JP H067203B2 JP 60231326 A JP60231326 A JP 60231326A JP 23132685 A JP23132685 A JP 23132685A JP H067203 B2 JPH067203 B2 JP H067203B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は着色ガラスレンズの製造方法に関し、さらに詳
しくは染色硬化表面層を有する着色ガラスレンズの製造
方法に関するものである。
〔従来の技術〕
眼鏡用ガラスレンズは、表面の硬度が大で傷がつき難
く、剛性による変形が小さいため肉厚の薄い形状を維持
出来る等優れた物性を有する。しかし、合成樹脂(例え
ばジエチレングリコールビスアリルカーボネート)レン
ズと比較すると、染色し難いと云う欠点を有する。
ガラスレンズの着色法としては、ガラスレンズ表面に真
空蒸着等によって着色物質を付着させる方法、ガラスレ
ンズ製造の溶解工程中に着色物質を混入してガラス組成
物そのものに着色性を持たせる方法、実開昭60-90422号
公報に開示されているガラスレンズの凹面に高分子被膜
を設け分散染料で染色する方法等が提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
直接ガラスに着色させる前二者の方法では、着色物質が
限定され自由な色が出せないこと、着色濃度が限定され
ること、着色に複雑な製造工程と高度な技術を要するこ
と等の問題点があった。
表面に高分子被膜を設けて染色する後者の方法では、充
分な膜硬度を有し、染色の前後においても膜硬度、密着
性などの膜性能が変化しないと云う条件を満足するよう
な高分子被膜組成物及び表面処理法が見い出されておら
ず、更にエポキシ含有アルコキシシラン、コロイダルシ
リカ等を主成分とするコーティング膜では、通常眼境用
プラスチックレンズの染色に使用される分散染料では、
染色が難しい云う問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記問題点を解決するものである。
即ち、本発明は、(a)下記に示す加水分解縮合物を主成
分とする有機ハード膜溶液を調製する工程、(b)前記有
機ハード膜溶液をガラスレンズ表面に塗布し硬化させる
工程、及び(c)工程(b)により得られた硬化表面層を有す
るガラスレンズを0.001〜5重量%の濃度のカチオン染
料の染浴を用いて40〜100℃の温度で染色する工程とか
らなることを特徴とする染色硬化表面層を有するガラス
レンズの製造方法に関するもである。
記 一般式(1) 〔但し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Rは炭素
数1〜4のアルキル基、−CH=CHNH、−CHCHCHNHCHCHNH
から選ばれる有機基である。〕 で示されるアルコキシシランの少なくとも1種のの加水
分解縮合物、又は上記アルコキシシランの少なくとも1
種と一般式(2) 〔但し、Rは炭素数1〜4のアルキル基である〕で示
されるアルコキシシランの加水分解物若しくはコロイダ
ルシリカ。
本発明で用いる有機ハード膜溶液は、主成分としての上
記加水分解縮合物と硬化剤と溶媒とからなるものであ
る。
本発明における一般式(1)で示されるアルコキシシラン
としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、エチルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
フェニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメ
トグシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−
クロロプロピルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
一般式(2)で示されるアルコキシシランとしては、テト
ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等を挙げるこ
とができる。
コロイダルシリカとしては水分散又はアルコール分散の
粒径が5mμ〜30mμ程度のものが好ましい。
これらのアルコキシシランを加水分解するための酸とし
ては、塩酸、酢酸が好ましい。
アルコキシシラン又はコロイダルシリカを主成分とする
有機ハード膜溶液に用いられる硬化剤としては、イミダ
ゾール誘導体などもあるが、アセチルアセトン金属塩が
特に効果的である。
その添加量は、コロイダルシリカとアルコキシシランと
の有機ケイ素化合物の加水分解縮合物を硬化するに足る
量、例えば、コロイダルシリカ(SiO換算)、アル
コキシシラン等の加水分解縮合物の合計1モルに対して
1〜10gである。
有機ハード膜溶液に使用される溶媒としては、低級アル
コール、エステル、エーテル、ケトン等が挙げられる
が、特にイソプロピルアルコール、ブタノール、メチル
セロフルブ等が好ましい。
有機ハード膜溶液即ちコーテイング液には、塗膜の平滑
性を向上させる目的で、シリコーン系界面活性剤を添加
することもできる。さらに耐候性の向上或いは塗膜の劣
化防止の目的で、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を添加す
ることも可能である。
又、ガラスレンズとの密着性、物性の向上などの実用性
を改善する目的で、各種添加剤を加えることもできる。
又、一般にコーティング液のpHの安定化のためや触媒と
しても使われている酢酸ナトリウムの添加は好ましくな
い。その理由は酢酸ナトリウムはコーテイング組成物を
塗布、硬化後、膜表面に向って析出し易く、蒸着物質の
膜形成に悪影響を及ぼし、又蒸着前に手拭や洗浄などで
レンズ面をきれいにしておいても、真空時又は加熱時に
析出し同様に悪影響を及ぼすからである。
前記シリコーン系有機ハード膜用溶液をガラスレンズ表
面に塗布し、硬化させるための塗布方法としては、一般
に用いられる浸漬引き上げ法(ディッピング法)、スピ
ンコーター法、ロールコーター法、スプレー法等が挙げ
られる。
表面膜の硬化は、主として加熱処理によって行われる。
加熱温度は広範囲とすることが可能であるが、好ましく
は40〜150℃、特に好ましくは80〜120℃である。加熱時
間は1〜4時間又はそれ以上かけることが良好な結果を
与える。
コーティング液を塗布する前に、プラスチックレンズを
アルカリ処理、プラズマ処理又は紫外線照射処理などに
よって前処理するのが好ましい。
加熱硬化処理によって得られた有機ハードコート膜は、
耐摩耗性(硬度)に優れていると共に可撓性(柔軟
性)、耐候性、耐薬品(耐アルカリ)性にも優れてい
る。
前記有機ハード膜を染色するために本発明で用いるカチ
オン染料としては、所謂カチオン染料と言われるものは
総て用い得る。カチオン染料は、塩基性染料中特にアク
リル繊維に対し染色性、堅牢度の優れるものを一般にカ
チオン染料と云う名で区別して呼ばれているものであ
り、そのオニウム基と発色共鳴系が共役しているかどう
かにより共役型と絶縁型に大別されている。
(a) 共役型は、陽電荷が色素母体の全体に分布してい
るもので、第四級アンモニウム基が共役二重結合の連鎖
の中に含まれている。
(例) C.I.Yellow 11: C.I.Blue 54: C.I.Red 13: C.I.Blue 3: 従来の塩基性染料も含めカチオン染料の大部分がこのグ
ループに属し、鮮麗な色相と高い着色力が特長である。
(b) 絶縁型は、陽電荷が色素母体の局部に偏在してい
るもので、分散染料の末端に第四級アンモニウム基 が導入されたような構造である。
(例) 色調は分散染料に近似しており、淡色でも堅牢度の特に
高いものが多く、中淡色、中間色染色用によく使用され
る。
市販品としては、例えば下記のものがある。
Aizen Cathilon(保土谷) Diacryl(三菱) Sumiacryl(住友) Kayacryl(日化) Astrazon(FBY) Maxilon(CG) Basacryl(BASF) 好ましい染色浴の染料濃度は、0.001〜5重量%であ
り、染色温度としては40℃〜100℃が用いられる。0.001
重量%未満の濃度では、染色速度が実用上遅すぎるし、
5重量%を超えると、染料が被染色面にこびりつき易く
なるばかりでく、染色速度に関して濃度依存性が殆ど無
くなるので実際上染料を配合して自由に色が出せなくな
る。又40℃未満の染色温度では、染色速度が遅すぎる
し、100℃を超える必要はない。
本発明で用いるガラスレンズの材質としては、表面精
度、表面清浄度、耐熱性等通常のガラスレンズ特性を有
する無機ガラスであれば何れも用いられ、本発明のハー
ド膜のコーティングは可能である。例えば、一般的に用
いられるUVガラス(酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化ナ
トリウム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、酸化バリウム、酸化鉛、酸化セリウム等を主成
分とする)や更に高屈折率レンズ(LHI−IIレンズ、
ホーヤ(株)製、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ナトリウ
ム、酸化カリウム等を主成分とする)が好適に使用され
る。
ハードコート膜厚は、0.1〜10μが好ましく、特に1〜
5μが好ましい。膜厚が厚すぎると、レンズの光学面に
影響を与え、像の歪み、収差等の問題が起こり易く、染
色時間も長くなり、生産性に問題が生じる。又、0.1μ
未満では、膜内に染色層を形成するので、好適な染色濃
度、色彩を得ることが難しくなり好ましくない。
〔実施例〕
製造例1 有機ハード膜溶液の製造 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン472重量
部、0.5N塩酸2.0重量部、酢酸20重量部、水100重量部
の水溶液を、室温にて8時間撹拌し室温にて16時間放置
した。この加水分解溶液に、イソプロピルアルコール12
0重量部、ブチルアルコール120重量部、アルミニウムア
セチルアセトン16重量部、シリコーン系界面活性剤0.2
重量部、紫外線吸収剤0.1重量部を加えて、8時間撹拌
後室温にて24時間熟成させコーティング組成物を得た。
製造例2 ハード膜被覆レンズの製造 製造例1で得られたコーティング組成物を、LHI−II
レンズ(HOYA(株)製高屈折率ガラスレンズ)の表面
に浸漬引き上げ法で塗布し、110℃で2時間加熱硬化さ
せ、ハードコートレンズを得た。膜厚は3μであった。
実施例1 ハード膜被覆レンズの染色 製造例2で得られたハード膜被覆レンズ3枚を次のNo.
1〜3で示すカチオン染料0.1g/、水1の水溶液
で80℃、10分間染色した。
その分光透過率曲線をNo.順に第1図に1、2、3で示
す。
No.1:三菱化成(株)製Diacryl Yellow Au-N、 No.2:三菱化成(株)製Diacryl Red Au-N、 No.3:三菱化成(株)製Diacryl Blue Au-N。
実施例2 赤、黄、青の三原色染料の配合による染色例を示す。一
般に三原色染料の配合により総ての色を自由に出すこと
ができる。
No.4:配合染料(グリーン) Diacryl Yellow Au-N 0.2g Diacryl Blue Au-N 0.2g 水 1 No.5:配合染料(グレーの場合) Diacryl Yellow 0.2g Diacryl Red 0.13g Diacryl Blue 0.2g 水 1 配合染料、を用いて、製造例2のレンズを、80℃で
10分間染色した。その分光透過率曲線を第2図に示す。
曲線4はNo.4、曲線5はNo.5のものを示す。
実施例3 製造例2で得られたハード膜被覆レンズに、Diacryl Re
d Au-Nを用いた染浴の染料濃度と染色温度を変えて染色
し、製品の540nmにおける透過率を第1表に示した。
実施例4 製造例1で得られたコーティング組成物を、UVレンズ
(クラウンガス)表面に浸漬引き上げ法で塗布し、110
℃で2時間加熱硬化させハードレンズを得た。膜厚は3
μであった。
次ぎに前記方法で得られたハードレンズ3枚を次に示す
カチオン染料0.1g/、水1の染色液で80℃10分間
で染色した。その分光透過曲線をNo.順に第3図に9、1
0、11で示す。
No.9:三菱化成(株)製Diacryl Yellow AU-N、 No.10:三菱化成(株)製Diacryl Red AU-N、 No.11:三菱化成(株)製Diacryl Blue AU-N。
第1図〜第3図に示す分光透過率曲線は、それぞれの色
の波長での吸収で濃色に染色されていることを示してい
る。
なお、実施例中のコーティング膜の染色後の性能試験の
結果を第2表に示す。
なお、実施例のコーティング膜の性能試験は次のように
行った。
(a) 耐摩耗性 #0000のスチールウールにより表面を付加荷重200g
で、1000回(往復)こすって耐摩耗性を次のように判定
した。
A:殆ど傷がつかない。
B:少し傷がつく。
C:多く傷がつく。
D:膜のはがれが生じる。
(b) い密着性 JIS-Z-1522に従い、ゴバン目を10×10個作りセロハン粘
着テープにより剥離試験を3回行い、残ったゴバン目の
数を調べた。
(c) 耐熱性、耐熱水性 150℃の恒温炉に本発明のコーティング組成物を塗
布硬化し染色したプラスチックレンズを入れ、そのコー
ティング膜にクラックが入らないかどうかを調べた。
沸騰水中に1時間浸漬し外観による変化の有無を調
べた。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、種々の色の濃度のガラスレンズ
が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
第1、2、3図は、本発明実施例の染色硬化表面層を有
するガラスレンズの分光透過率曲線を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記に示す加水分解縮合物を主成分と
    する有機ハード膜溶液を調製する工程、(b)前記有機ハ
    ード膜溶液をガラスレンズ表面に塗布し硬化させる工
    程、及び(c)工程(b)により得られた硬化表面層を有する
    ガラスレンズを0.001〜5重量%の濃度のカチオン染料
    の染浴を用いて40〜100℃の温度で染色する工程とから
    なることを特徴とする染色硬化表面層を有するガラスレ
    ンズの製造方法。 記 一般式(1) 〔但し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Rは炭素
    数1〜4のアルキル基、−CH=CH −CHCHCHSH、 −CHCHCHNH、 −CHCHCHNHCHCHNHから選ば
    れる有機基である。〕 で示されるアルコキシシランの少なくとも1種の加水分
    解縮合物、又は上記アルコキシシランの少なくとも1種
    と一般式(2) 〔但し、Rは炭素数1〜4のアルキル基である〕で示
    されるアルコキシシランの加水分解縮合物若しくはコロ
    イダルシリカ。
JP60231326A 1985-10-18 1985-10-18 染色硬化表面層を有するガラスレンズの製造法 Expired - Lifetime JPH067203B2 (ja)

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