JPH0675877B2 - ウレタンクッションパッドの製造方法 - Google Patents

ウレタンクッションパッドの製造方法

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JPH0675877B2
JPH0675877B2 JP63058692A JP5869288A JPH0675877B2 JP H0675877 B2 JPH0675877 B2 JP H0675877B2 JP 63058692 A JP63058692 A JP 63058692A JP 5869288 A JP5869288 A JP 5869288A JP H0675877 B2 JPH0675877 B2 JP H0675877B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、座席、特に着座部と側部を備えた車両用シ
ートに用いられるウレタンクッションパッドの製造方法
に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の車両用シート構造は、第5図に示すように、クッ
ション材のウレタンクッションパッドPに、布もしくは
ビニールレザー等から成る表皮14を被覆し、表皮14の下
端部14bの袋状部16にエッジワイヤ17を挿通し、このエ
ッジワイヤ17を止め輪(図示してない)により、ウレタ
ンクッションパッドP下面のクッションパネル18の係止
部19に係止するようになっている。
しかし、近年では車両用シートは高級化志向にあり、立
体感、仕上がり感(張り感を有してシワのないシー
ト)、豪華さ等が望まれていることから、車両用のシー
トの構成部品も複雑になってきている。
すなわち、前記ウレタンクッションパッドPには、第5
図から分かるように、着座部3とこの着座部3の両側に
側部4、4が成形されており、着座部3と側部4との間
には吊り溝7、7を形成し、これらの吊り溝7下のウレ
タンクッションパッドPにインサートワイヤ8が埋設し
てある。
したがって、表皮14もウレタンクッションパッドPの着
座部3と側部4に対応して裁断された着座部表皮140及
び側部表皮141、141を、ミシン縫いにより縫い代部20
a、20aを設け、これらの縫い代部20a、20aに縫製の吊り
綿布25に通してある吊りワイヤ26をウレタンクッション
パッドPの吊り溝7下に埋設されるインサートワイヤ8
に引き込んで、第6図のように、Cリング21により係止
して車両用シートを形成するのである。
一方、前記ウレタンクッションパッドPの成形について
は、第7図に示すように、成形金型1の下型2に成形し
たウレタンクッションパッドPの表面形状部を形成する
各凹み面30、40、40に、適当な厚さのスラブウレタン11
a、11b、11bをセットし、所定量のウレタン発泡原液を
注入し、一点鎖線図示の上型15を閉じて発泡成形する
と、下型2内にセットしたスラブウレタン11a、11b、11
bに、ウレタン発泡原液が浸透含浸することになる。
そして、通常は、車両用シートの表皮の張り感、ボリュ
ーム感を出させるために、ウレタンクッションパッドP
の形状より小さ目に縫製した表皮14を、ウレタンクッシ
ョンパッドPに表装させている。
また、車両用シートの仕上がり品質と座り心地向上及び
生産性を向上させるための改良技術としては、以下3件
の例示公報がある。
まず、実開昭55-12885号公報は「クッションパッドへの
表皮の取付作業を容易にするため、クッションパッドに
表皮の係止構造を設けて、表装外観を良好にする」こと
が開示されている。
ついで、実開昭59-70548号公報には「クッションパッド
の着座部と土手状の側部との境界に設ける凹溝を、着座
部頂面に対して斜めに形成する」ことが開示されてい
る。
また、特開昭61-233513号公報には、「成形金型の下型
にスラブウレタンをのせたのち、ウレタン発泡原液を注
入発泡させて、スラブウレタンに対するウレタン発泡原
液の含浸により、クッションパッドの着座部と土手状の
側部とを一体化して成形するクッション材の製造方法」
が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、第5図から第7図までの図面に示す従来例の場
合、第7図に示す下型2内にセットしたスラブウレタン
11a、11b、11bにウレタン発泡原液が含浸すると、その
原液の発泡過程でスラブウレタン11a、11b、11bが下型
2の前記凹み面30、40、40から浮き上がって、ウレタン
クッションパッドPの成形後に、その成形パッドの表面
形状部が欠肉22による寸法精度不良となり、車両用シー
トとして使用することができない。
さらに、スラブウレタン11a、11b、11bにウレタン発泡
原液が浸透して内部発泡するため、スラブウレタン11
a、11b、11bが硬化され、従って、発泡成形されたウレ
タンクッションパッドPの下型2からの脱型が極めて困
難で重作業となり、また、第5図のように、表皮14で表
装する際表皮14によって、硬化したスラブウレタン11
a、11b、11bが押しつぶされないため、これまた、車両
用シートとして使用することができない。
また、シートの張り感、ボリューム感を出させるため、
ウレタンクッションパッドPの形状より小さ目に縫製し
た表皮14を、ウレタンクッションパッドPに表装する
と、表皮14の中でウレタンクッションパッドPが変形を
生じ、所望の意匠が確保できないばかりか、時には、そ
の変形が意匠表に著しいシワを誘発させることになる。
さらにまた、表皮14の裁断縫製時のバラツキで表皮14が
基準寸法よりも大き目になった場合、第6図に示すよう
に、表皮14とウレタンクッションパッドPとの間に、表
皮14の縫い代部20bによる隙23ができて、シート仕上が
りは著しく損なわれ、張り感のないシワの多いシートと
なる。
一方、シートのボリューム感を出させるため、表皮14の
裏側に厚いスラブウレタンを同時に縫製する場合は、ス
ラブウレタンの端部が異常な厚さとなり、表皮14被覆後
はスラブウレタンが凸形状を誘発して、意匠感を大きく
損ねることになる。
また、時には、この厚いスラブウレタンがウレタンクッ
ションパッドPの丸み形状(R形状)に追従できず、折
れジワとなり悪影響を及ぼしている。加うるに、車両用
シートの平面部(着座部)においても、厚いスラブウレ
タンと薄い表皮14を同時に縫い込むため、その縫い目部
分にシワの発生を引き起こしており、車両用シートの仕
上がり品質が著しく損なわれることになる。
そこで、このような課題を解決するため、この発明は、
ウレタンクッションパッドに一体発泡成形されるスラブ
ウレタンの下型内での浮きと、スラブウレタンへのウレ
タン発泡原液の含浸をともに妨げて、表皮寸法の裁断と
表皮縫製時のバラツキを吸収することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのため、この発明は上述の課題を、成形金型の下型に
向けた複数条のアリ溝部にスラブウレタンを挿入すると
ともに、このスラブウレタンを布片で被覆した後、成形
金型内にウレタン発泡原液を注入発泡させて、スラブウ
レタンへのウレタン発泡原液の含浸を妨げることにより
解決しようとするものである。
さらに詳しくは、第1図及び第2図の符号を付して説明
すると、本発明によるウレタンクッションパッドの製造
方法は、座部成形空間5を有してウレタンクッションパ
ッドPの表面形状部を形成すべく凹み面30、40、40を成
形した成形金型1の下型2に、複数条のアリ溝部10a、1
0b、10bが成形されており、これらのアリ溝部10a、10
b、10bにスラブウレタン11a、11b、11bを挿入して、ア
リ溝部10a、10b、10bから前記座部成形空間5に突出す
るスラブウレタン11a、11b、11bを綿布等の布片13で被
覆した後、下型2の座部成形空間5内に所定量のウレタ
ン発泡原液を注入発泡させ、アリ溝部10a、10b、10b内
のスラブウレタン11a、11b、11bへのウレタン発泡原液
の含浸を妨げて、成形金型1の座部成形空間5に発泡充
満するウレタンクッションパッドPの表面形状部に、ス
ラブウレタン11a、11b、11bを一体発泡成形することを
特徴とするものである。
〔作用〕
上述の製造方法によれば、まず、ウレタンクッションパ
ッドPの表面形状部を形成すべく成形した下型2の凹み
面30、40、40のアリ溝部10a、10b、10bにスラブウレタ
ン11a、11b、11bを挿入する。ついで、各アリ溝部から
下型の座部成形空間5に突出しているスラブウレタンに
綿布等の布片13を被せたのち、下型にウレタン発泡原液
を注入して上型15を閉じる。
成形金型1内の座部成形空間に発泡形成されるポリウレ
タンフォームによるスラブウレタンの浮き上がりは、ス
ラブウレタンがアリ溝部に挿入されることによって防止
され、また、発泡形成されるウレタンクッションパッド
は布片を介してスラブウレタンに若干浸透して一体化さ
れるが、アリ溝部内に挿入されているスラブウレタンに
はウレタン発泡原液が浸透しないため、スラブウレタン
の硬化を妨げて軟らかさを保ち、発泡成形されたウレタ
ンクッションパッドが下型から容易に脱型できることに
なる。
〔実施例〕
以下、添付図面に基づいて、この発明の実施例を説明す
る。
第1図から第4図までの図面は、この発明の実施例を示
しており、第1図から分かるように、ウレタンクッショ
ンパッドPを発泡成形する成形金型1の下型2には、ウ
レタンクッションパッドPの表面形状部を形成するた
め、第3図図示のウレタンクッションパッドPの着座部
3と土手状の側部4、4に対応する座部成形空間5が形
成され、着座部3と土手状の側部4、4とを隔壁するた
め、第1図に示すように、下型2には凸部6、6が形成
してあって、下型2の凸部6によって、ウレタンクッシ
ョンパッドPには第3図から分かるように、吊り溝7、
7が形成されるようになっている。
そして、第1図図示の前記凸部6、6の各先端には、表
皮係止用のインサートワイヤ8が位置決めブロック9と
ともに配設されるようになっている。
前記着座部3と側部4、4の底部、すなわちウレタンク
ッションパッドPの表面形状部を形成する第1図図示の
下型2の凹み面30、40、40には、それぞれ所望形状の断
面が逆勾配に形成されるアリ溝部10a、10b、10bが成形
されている。
これらのアリ溝部10a、10b、10bは、前記下型2の凹み
面30、40、40に必要に応じて複数条成形される。また、
第1図から分かるように、各アリ溝部10a、10b、10bに
は、スラブウレタン11a、11b、11bを挿入するようにな
っており、成形金型1内にウレタン発泡原液を注入発泡
させた場合、アリ溝部10a、10b、10bに挿入したスラブ
ウレタン11a、11b、11bがウレタン発泡原液の発泡時
に、型内で浮き上がるのを防止させる役目を果たす。ま
た、さらに、ウレタン発泡原液がスラブウレタン11a、1
1b、11bの端部より浸透するのを防止する役目をももた
せる構造となっている。
前記スラブウレタン11a、11b、11bの各端部110、110は
詳しくは、第2図から分かるように、各アリ溝部10a、1
0b、10bのそれぞれの端面100に密接させるようになって
いる。
さらに、第1図及び第2図から分かるように、前記各ア
リ溝部10a、10b、10bのそれぞれの溝中央部には、スラ
ブウレタン11a、11b、11bの浮き上がりを、さらに防止
させるため、それぞれピン12を具備させて、スラブウレ
タン11a、11b、11bの浮き防止を完全なものにしてい
る。
また、前記アリ溝部10a、10b、10bに挿入するスラブウ
レタン11a、11b、11bは、少なくとも0.01〜0.5g/cm3
度の密度のものが適当であり、好ましくは、0.01〜0.03
g/cm3の密度が望ましい。
しかし、ウレタン発泡原液を直接スラブウレタン11a、1
1b、11b上に注入せしめると、ウレタン発泡原液がスラ
ブウレタン11a、11b、11b内に浸透するため、成形後の
ウレタンクッションパッドPの表面形状部にウレタン発
泡原液が含浸することにより、硬化したスラブウレタン
11a、11b、11bが形成され、本来の目的とするウレタン
クッションパッドPが得られない。また、前記アリ溝部
10a、10b、10bは逆勾配に設定されているため、成形さ
れたウレタンクッションパッドPを下型2より脱型させ
ると、スラブウレタン11a、11b、11bの端部から破れが
生じて廃品に至ることになる。
よって、下型2のアリ溝部10a、10b、10b内にセットす
るスラブウレタン11a、11b、11bのウレタン発泡原液に
接する側に、ウレタン発泡原液が十分に浸透しないよ
う、第2図から分かるように、アリ溝部10a、10b、10b
から前記座部成形空間5に突出するスラブウレタン11
a、11b、11bに綿布等の布片13を接着等により被覆す
る。なお、前記布片13は、第2図から分かるように、ス
ラブウレタン11a、11b、11bのクサビ状の端部110、110
より若干の出代130、130をもたせておくことが、スラブ
ウレタン11a、11b、11bへのウレタン発泡原液の浸入を
防止させるのに有効となる。
なおまた、発泡形成されるウレタンクッションパッドP
は布片13を介してそのウレタン発泡原液がスラブウレタ
ン11a、11b、11bに若干浸透し、スラブウレタン11a、11
b、11bを一体化形成するようになっている。
最後に、第1図図示の着座部3及び側部4、4の隔壁部
となる下型2の凸部6、6に、第3図図示の表皮14の縫
い代部20aを係止させるための前記インサートワイヤ8
及び位置決めブロック9をそれぞれ配設したのち、下型
2の座部成形空間5内に所定量のウレタン発泡原液を注
入して、成形金型1の一点鎖線図示の上型15を閉じ、所
定時間の経過後、発泡成形したウレタンクッションパッ
ドPを下型2より取り出すのである。
このような工程で発泡成形して得られるウレタンクッシ
ョンパッドPを用い、シートカバーリング(表装)を行
う工程を第3図及び第4図により説明する。
まず、第3図図示の表皮14の着座部表皮140と側部表皮1
41との縫い代部20aに縫製の吊り綿布25に通してある吊
りワイヤ26を、ウレタンクッションパッドPに埋設して
あるインサートワイヤ8にCリング21で係止する。
ウレタンクッションパッドPの表面形状部に配設される
スラブウレタン11a、11b、11bは、発泡成形されたウレ
タンクッションパッドPの着座部3と側部4、4の硬さ
よりも柔らかく設定されており、しかも、スラブウレタ
ン11a、11b、11bの両側にクサビ状の端部110、110が具
備されているため、第4図に示すように、ウレタンクッ
ションパッドPに被覆する表皮14の側部表皮141と側辺
表皮142との第4図図示の縫い代部20bをクサビ状の端部
110、110内に収め、第3図に示すように、表皮14の下端
部14bの袋状部16に挿通したエッジワイヤ17を、クッシ
ョンパネル18の係止部19に適当な張力をもたせて止め輪
24により係止させるのである。
この時、ウレタンクッションパッドPの表面形状部のス
ラブウレタン11a、11b、11bのクサビ状の端部110、110
は、第4図に示すように、被覆される表皮14によって二
点鎖線で示す矢印A部分が押しつぶされて表装され、表
皮14とウレタンクッションパッドPの表面形状部の周長
のバランスがとれて均等になり、適度な張り感を持ち、
さらにソフト感のある車両用シートアッシーが得られる
のである。
〔発明の効果〕
この発明の製造方法は、上述のように、成形金型の下型
に設けた複数条のアリ溝部にスラブウレタンを挿入する
とともに、このスラブウレタンを布片で被覆したのち、
成形金型内にウレタン発泡原液を注入発泡させて、スラ
ブウレタンへのウレタン発泡原液の含浸を妨げるように
したため、発泡成形したウレタンクッションパッドの下
型からの脱型が極めて容易となる。
また、ウレタンクッションパッドの表面形状部に柔らか
いスラブウレタが一体成形されることにより、表皮寸法
の裁断及び縫製時にバラツキがあっても、それを吸収し
てシートの立体感を容易に確保させることが可能とな
る。
さらにまた、表皮寸法がウレタンクッションパッドの周
長より若干短くても、シワのないシートが容易に製造で
きる。その上、表皮寸法が若干大きく縫製されても、ウ
レタンクッションパッドの表面形状部の柔らかいスラブ
ウレタンにより、その隙を吸収できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図から第4図までの図面は、この発明の実施例を示
しており、第1図は成形金型の断面図、 第2図は、下型のアリ溝部にスラブウレタンを挿入する
状態を示す図面、 第3図は、車両用シートの表装状態を示す断面図、 第4図は、第3図のIV矢視部位の拡大断面図、 第5図から第7図までの図面は従来例を示しており、第
5図は車両用シートの表装途中を示す断面図、 第6図は、第5図のVI矢視部位の拡大断面図、 第7図は、第1図相当の断面図である。 1……成形金型 2……下型 5……座部成形空間 10a、10b……アリ溝部 11a、11b……スラブウレタン 13……布片 30、40……凹み面 P……ウレタンクッションパッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:58 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】座部成形空間を有してウレタンクッション
    パッドの表面形状部を形成すべく凹み面を成形した成形
    金型の下型に、複数条のアリ溝部が成形されており、こ
    れらのアリ溝部にスラブウレタンを挿入して、アリ溝部
    から前記座部成形空間に突出するスラブウレタンを綿布
    等の布片で被覆した後、下型の座部成形空間内に所定量
    のウレタン発泡原液を注入発泡させ、アリ溝部内のスラ
    ブウレタンへのウレタン発泡原液の含浸を妨げて、成形
    金型の座部成形空間に発泡充満するウレタンクッション
    パッドの表面形状部に、スラブウレタンを一体発泡成形
    することを特徴とするウレタンクッションパッドの製造
    方法。
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