JPH0676579B2 - 自動車ブレーキ装置洗浄用のエアゾール剤 - Google Patents

自動車ブレーキ装置洗浄用のエアゾール剤

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JPH0676579B2
JPH0676579B2 JP1188497A JP18849789A JPH0676579B2 JP H0676579 B2 JPH0676579 B2 JP H0676579B2 JP 1188497 A JP1188497 A JP 1188497A JP 18849789 A JP18849789 A JP 18849789A JP H0676579 B2 JPH0676579 B2 JP H0676579B2
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浩子 安田
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Tsuchiya KK
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車ブレーキ装置洗浄用のエアゾール剤に関
し、詳しくは車検や点検時等において自動車のドラムブ
レーキ、ディスクブレーキなどの摩擦ブレーキの洗浄に
使用するエアゾールタイプの洗浄剤に係わるものであ
る。
[従来の技術] 自動車のブレーキ装置は車検点検時に洗浄、分解が行な
われ、ブレーキシュー摩耗粉であるアスベスト粉塵、ブ
レーキオイル、各種ブレーキグリースなどが除去され
る。アスベスト粉塵はブレーキシュー表面に施されたブ
レーキライニングと、ブレーキドラム、ブレーキディス
クとの間の摩擦によって生じるものであり、ブレーキ使
用に伴って徐々にブレーキ装置内部やブレーキシュー表
面に蓄積され、ブレーキの性能に悪影響を与える。ま
た、このアスベスト粉塵はブレーキ装置に使われている
ブレーキグリース類や液漏れしたブレーキフルードと混
ざり合い、シリンダーブーツなどのゴム部品に付着し
て、分解時に作業者の手や指を汚したりグリースの性能
を低下させたりする。
ブレーキ装置の分解点検時の際は、まずタイヤ、ホイー
ル、ブレーキドラムなどを取外してブレーキシューを露
出させた後、何らかの方法で前記したアスベスト粉塵、
油系汚染物が取り除かれ、次いでブレーキ装置の分解、
点検、部品交換が行なわれる。アスベスト粉塵及び油系
汚染物を除去するための洗浄剤には以下の性能が必要と
される。すなわち、 (A)ブレーキシュー摩耗粉を湿潤させて流し落すこと
ができること、アルコール系であるブレーキフルード類
と油脂系であるギヤオイル、グリース類の両者の汚染物
に対する相溶性が大きく、これらに対する洗浄力が大き
いこと、 (B)ブレーキ装置の洗浄点検後は、ブレーキテスター
で制動力の確認を行なうが乾燥前に組付けると制動力に
悪影響がでるので、ブレーキ装置の洗浄時間は一車あた
り1分程度とされ、洗浄後組付けまでの時間は平均5分
とされるのでこの時間内に乾燥する必要があること、 (C)作業者は洗浄時に洗浄剤の蒸気にふれることにな
るので毒性、臭いとも極力少ないものが望ましいこと、 (D)ブレーキ部品として取付けられているシリンダー
ブーツなどのゴム部品を侵したり、ブレーキドラム、バ
ネなど金属部品を錆させたりしないこと、 が必要とされる。
一方、現在行なわれている一般的な洗浄方法には次の3
方法が挙げられる。
コンプレッサーを用いて圧縮空気を発生させ粉塵を
吹き飛ばす方法。
粉塵が空気中に飛散する為、作業環境の汚染が著しく大
きい。また、アスベスト粉塵は癌を誘発する心配がある
為、作業者の健康上好ましくない。さらに油系の汚染物
を取除く事は困難である。
塩素系有機溶剤を主成分とするエアゾール剤による
湿式洗浄方法。
塩素系有機溶剤(例えば、トリクロロエチレン、1,1,1
−トリクロロエタン等)は一般的に蒸気による中毒性の
強い溶剤である為、労働安全衛生法に基づく有機溶剤中
毒予防規則の対象物質となっていて使用にあたっては作
業所での条件があり使用しにくい。
フロン113を主成分としたエアゾール剤による湿式
洗浄方法。
従来、最も一般的な方法であったが、昨今のフロン問題
を鑑みると近い将来使用不可能となることは容易に推定
される。すなわち主成分であるフロン113はフロン規制
の対象物質となっており、また価格も上昇しつつある。
[発明が解決しようとする課題] 以上のように自動車のブレーキ装置の洗浄方法は、実際
上、上記した従来の方法を実施することが困難となって
いるので、新しい方法の開発が急務とされている。本発
明者はこのような現状をふまえ、ブレーキ装置洗浄用の
ノンフロンタイプのエアゾール剤を検討した。まず、洗
浄方法としては粉塵等を飛散させない湿式方法が望まし
く、かつ、前述の必要条件を満足することのできる洗浄
溶剤について試験検討を重ねた。その結果、良好な知見
を得て本発明を達成した。
すなわち、本発明の課題は前述した従来エアゾール剤に
おける各種の問題点を解決しようとしたものであり、ア
スベスト粉塵及び油系汚染物を大気中に飛散させず、短
時間にかつ簡便に洗浄および乾燥でき、かつ樹脂部品や
ゴム部品を傷めず、しかも人体に対して悪影響がなく、
労働作業環境を害しないようにした、自動車ブレーキ装
置洗浄用のエアゾール剤を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記した課題を解決するための本発明の手段は、以下の
(1)〜(6)の各構成のエアゾール剤とすることがで
きる。すなわち、 (1)エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノズルよ
りブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗浄し、
洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエアゾール
剤であって、炭素原子数1〜6の脂肪族二価アルコール
低級アルキルエーテルおよび/またはその誘導体と、前
記した成分をエアゾール化させるための噴射ガスとを主
要成分とするエアゾール剤。
(2)エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノズルよ
りブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗浄し、
洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエアゾール
剤であって、引火点が21℃以上70℃未満(消防法におけ
る第4類第2石油類に属し炭素原子数がおよそ7〜12)
の脂肪族飽和炭化水素と、炭素原子数1〜6の脂肪族二
価アルコール低級アルキルエーテルおよび/またはその
誘導体、との混合物、及び前記成分をエアゾール化させ
るための噴射ガスとを主要成分とするエアゾール剤。
(3)エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノズルよ
りブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗浄し、
洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエアゾール
剤であって、酸素原子に2個の炭化水素基R,R′(ただ
し、R,R′は各々炭素原子数2〜6のアルキル基を示
す。)が結合した有機化合物R−O−R′で表されるエ
ーテルと前記成分をエアゾール化させるための噴射ガス
とを主要成分とするエアゾール剤。
(4)エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノズルよ
りブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗浄し、
洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエアゾール
剤であって、引火点が21℃以上70℃未満(消防法におけ
る第4類第2石油類に属し炭素原子数がおよそ7〜12)
の脂肪族飽和炭化水素と、酸素原子に2個の炭化水素基
R,R′(ただし、R,R′は各々炭素原子数2〜6のアルキ
ル基を示す。)が結合した有機化合物R−O−R′で表
されるエーテルとの混合物、及び前記成分をエアゾール
化させるための噴射ガスとを主要成分とするエアゾール
剤。
(5)エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノズルよ
りブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗浄し、
洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエアゾール
剤であって、炭酸ジエチルと該炭酸ジエチルをエアゾー
ル化させるための噴射ガスとを主要成分とするエアゾー
ル剤。
(6)エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノズルよ
りブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗浄し、
洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエアゾール
剤であって、引火点が21℃以上70℃未満(消防法におけ
る第4類第2石油類に属し炭素原子数がおよそ7〜12)
の脂肪族飽和炭化水素と、炭酸ジエチルとの混合物、及
び前記成分をエアゾール化させるための噴射ガスとを主
要成分とするエアゾール剤。
である。
エアゾール剤とするための洗浄液は油脂溶解性が大き
く、乾燥の速い有機溶剤を使用する必要がある。引火性
の無い有機溶剤としては、1,1,1−トリクロロエタン以
外では塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホルムなどが
挙げられるが使用可能な乾燥性をもつ溶剤は労働衛生法
に基づく有機溶剤中毒予防規則の対象になっているため
使用困難である。
このような現状を鑑みると、引火性の有機溶剤を使用せ
ざるをえない。引火性の有機溶剤は消防法上で第4類危
険物として取扱い量が規定されている。これは「指定数
量」であり、第1表のように引火点で規定されている。
指定数量以上の危険物を取扱う場合は消防法に基づく
「貯蔵所」を設置し、政令で定める技術上の基準に基づ
いて貯蔵または取扱いを行なう必要がある。第1石油類
はガソリンに代表されるように極めて引火性の高い溶剤
であり、ブレーキ装置のゴム部品に浸透し膨潤させる。
また第1石油類は乾燥が速すぎるためブレーキ部品に汚
染物が再付着し、かつ、指定数量も少ない為、物流の面
なども考慮すればブレーキ装置の洗浄液としては好まし
くない。
一方、第3石油類はブレーキ装置のゴム部分を膨潤させ
ない反面、乾燥が極めて遅い為、作業上好ましくない。
しかしながら、第2石油類に属する引火点が21℃以上70
℃未満の脂肪族飽和炭化水素(炭素原子数がおよそ7〜
12のもの)は、ゴム部品の膨潤もなく、乾燥も遅くな
く、汚染物の再付着もないためブレーキ装置の洗浄液と
して適している。例えば、エクソールD−30(エクソン
化学株式会社製造、C71%,C814%,C954%,C1030%より
なり、引火点29℃)、アイソパーG(エクソン化学株式
会社製造、C92%,C1073%,C11以上25%よりなり、引火
点41℃)、エクソンナフサNo.5(エクソン化学株式会社
製造、引火点42℃)などが挙げられる。
そこで、本発明の手段は、前記した(2)の構成のエア
ゾール剤とされる。
前記炭素原子数1〜6の脂肪族二価アルコール低級アル
キルエーテルおよび/またはその誘導体は、たとえばプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテートがあげられる。
本発明における洗浄液は噴射ガスによりエアゾール化さ
れる。すなわち、本発明に係わる洗浄液にはエアゾール
化に必要量の噴射ガスが充填されてエアゾール剤とされ
る。充填される噴射ガスは、例えば実質的に炭素原子が
3〜4の液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DM
E)、炭酸ガス等である。洗浄液と噴射ガスはエアゾー
ル缶に充填して使用される。エアゾール缶は通常のもの
が用い得る。
有機化合物R−O−R′で表されるエーテルはR,R′が
炭素原子数2〜6、すなわちエチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基(アルミ基)、ヘキシル基のいずれ
かよりなるアルキル基よりなるものであり、たとえばn
−ブチルエーテル、アルミエーテル、n−ヘキシルエー
テルなどである。
また、炭酸ジエチル(炭酸エチル)、あるいは消防法に
おける第4類第2石油類の脂肪族飽和炭化水素と炭酸ジ
エチルとの混合物は洗浄性、乾燥性及びゴム、樹脂に対
しての安全性が大きい溶剤であり、噴射ガスとの混合に
より良好なエアゾール剤となし得る。
脂肪族飽和炭化水素と脂肪族二価アルコール低級アルキ
ルエーテルおよび/またはその誘導体との混合、あるい
は脂肪族飽和炭化水素とR−O−R′で表されるエーテ
ルとの混合、あるいは脂肪族飽和炭化水素と炭酸ジエチ
ルとの混合における両主剤成分の混合比率はとくに限定
するものではなく、洗浄性、乾燥性などを考慮して自在
になし得る。
なお、上記した各エアゾール剤の洗浄液は、ブレーキ装
置のゴム部品を膨潤させない程度に、また、湿潤洗浄性
を損わない程度に、かつ、消防法の取扱いが変わらない
程度に他の成分、例えば脂肪族炭化水素、芳香族炭化水
素、アルコールなどを混合することができる。
[実施例] 以下に本発明の実施例を説明する。なお、実施例におけ
る%は重量%の意味で用いる。
実施例1 小型乗用車の後部車輪、ブレーキドラムを取外し、ブレ
ーキシューを露出させた。ブレーキドラムの内側及びブ
レーキライニングの表面には茶褐色のアスベスト粉塵が
堆積しており、ブレーキブーツ部分や駆動金属部分には
アスベスト粉塵と油系汚染物の混合した状態の汚れが付
着していた。
脂肪族二価アルコール低級アルキルエーテルであるプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル(商品名:クラレ
PGM,クラレイソプレンケミカル株式会社)100%と、LPG
ガス36g、炭酸ガス13gをエアゾール缶(缶規格AE420の
缶)に充填し、作成したエアゾール剤(第2表参照)に
ノズル(約10cm)付きボタンを取付けた。洗浄部分下部
に受け皿を置いたのち、ブレーキライニング表面や、ブ
レーキブーツ、駆動金属部分などをこのエアゾール剤で
吹付けて洗浄した結果、受け皿にはアスベスト粉塵、洗
浄液の混合物が流れ落ち、ブレーキライニング表面やブ
レーキブーツ表面などに汚れは残っていなかった。乾燥
した後に布にてブレーキライニング表面をこすってみた
が、布には何も付着しなかった。なお、作業後の乾燥時
間は約1分40秒であり、作業上の支障はなかった(第3
表,第4表の実施例1の項参照)。
実施例2 脂肪族二価アルコール低級アルキルエーテルであるプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル(商品名:クラレ
PGM)50%,n−プロピルアルコール15%、脂肪族飽和炭
化水素であるアイソパーG(エクソン化学株式会社)30
%、トルエン5%の混合液357mlと、LPGガス36g,炭酸ガ
ス13gをエアゾール缶に充填し、作成したエアゾール剤
(第2表参照)にノズル(約10cm)付きボタンを取付け
る。
このエアゾール缶のエアゾール剤を用いて実施例1と同
様の作業にてブレーキ装置の洗浄を行なった。洗浄の結
果、受け皿にはアスベスト粉塵、洗浄液の混合物が流れ
落ち、ブレーキライニング表面やブレーキブーツ表面な
どに汚れは残っていなかった。乾燥した後に布にてブレ
ーキライニング表面をこすってみたが、布には何も付着
しなかった。なお、作業後の乾燥時間は約2分であり、
作業上の支障はなかった(第3表,第4表の実施例2の
項参照)。
実施例3 ジブチルエーテル100%と、LPGガス36gと、炭酸ガス13g
をエアゾール缶に充填し、作成したエアゾール剤(第2
表参照)にノズル付きボタンを取付けた。
このエアゾール缶のエアゾール剤を用いて実施例1と同
様の作業にてブレーキ装置の洗浄を行なった。洗浄時に
アスベスト粉塵は舞い上らず、部品に付着していたアス
ベスト粉塵や油系汚染物は取り除かれ、受け皿にその汚
染物と洗浄液の混合物が確認され、このエアゾール剤の
洗浄効果は良好であった。乾燥時間は、約1分30秒であ
ったが、実作業上の支障はなかった(第3表,第4表の
実施例3の項参照)。
実施例4 ジブチルエーテル86%と、アイソパーG9%とキシレン5
%と、LPGガス36g及び炭酸ガス13gをエアゾール缶に充
填し、ノズル付きボタンを取付けてエアゾール剤を作成
した(第2表参照)。
このエアゾール缶のエアゾール剤を用いて実施例1と同
様の作業にてブレーキ装置の洗浄を行なった。洗浄時に
アスベスト粉塵は舞い上らず、部品に付着していたアス
ベスト粉塵や油系汚染物は取り除かれ、受け皿にその汚
染物とその洗浄液の混合物が確認され、このエアゾール
剤の洗浄効果は良好であった。乾燥時間は、約1分40秒
であったが、実作業上の支障はなかった(第3表,第4
表の実施例4の項参照)。
実施例5 炭酸ジエチル100%と、LPGガス36g及び炭酸ガス13gをエ
アゾール缶に充填し、ノズル付きボタンを取付けてエア
ゾール剤を作成した(第2表参照)。
このエアゾール缶のエアゾール剤を用いて同様にブレー
キ装置の洗浄を行なった。洗浄時にアスベスト粉塵は舞
い上らず、部品に付着していたアスベスト粉塵や油系汚
染物は取り除かれ、受け皿にその汚染物と洗浄液の混合
物が確認され、このエアゾール剤の洗浄効果は良好であ
った。乾燥時間は、約1分20秒であったが、実作業上の
支障はなかった(第3表,第4表の実施例5の項参
照)。
実施例6 炭酸ジエチル60%と、アイソパーG35%とトルエン5%
と、LPGガス36g及び炭酸ガス13gをエアゾール缶に充填
し、ノズル付きボタンを取付けてエアゾール剤を作成し
た(第2表参照)。
このエアゾール缶のエアゾール剤を用いて同様にブレー
キ装置の洗浄を行なった。洗浄時にアスベスト粉塵は舞
い上らず、部品に付着していたアスベスト粉塵や油系汚
染物は取り除かれ、受け皿にその汚染物と洗浄液の混合
物が確認され、このエアゾール剤の洗浄効果は良好であ
った。乾燥時間は、約3分であったが、実作業上の支障
はなかった。
比較例1及び比較例2 実施例1と同車種の小型乗用車の他の車輪を取外した
後、フロン113が355g、トリクロルエチレンが20g、n−
プロピルアルコールが14gよりなる洗浄液に炭酸ガス13g
を充填したフロン系のエアゾール剤(ブレーキクリーナ
ー;比較例1,第2表参照)と、1,1,1−トリクロルエタ
ン86.7%、キシレン8.7%、イソプロピルアルコール4.6
%を洗浄液とし、LPG40gを充填した塩素系溶剤のエアゾ
ール剤(ブレーキクリーナー;比較例2,第2表参照)に
ついて、実施例1と同様の作業にてブレーキ装置の洗浄
を行なった。
その結果、両ブレーキ装置とも部品に付着していたアス
ベスト粉塵や油系汚染物は取除かれ、比較例1及び2の
ブレーキクリーナーの洗浄効果に問題は見受けられなか
った(第3表及び第4表の比較例1及び比較例2の項参
照)。ただし、比較例1は乾燥時間が約15秒程度と速く
て汚れが受け皿に落ちる以前に乾燥してしまうので、洗
浄液を多量に使用する必要があった。
次に、実施例1〜実施例6及び比較例1,2の各エアゾー
ル剤のゴム材料及び樹脂材料に対する影響について試験
した。この試験は各材料をエアゾール剤の洗浄液に室温
にて30分浸漬した後、5分間放置して重量変化率を求め
る方法にて行なった。また、同時に外観変化の有無を確
認した。この試験結果は第5表に示す通りであった。第
5表より明らかなように、実施例1〜6、及び比較例1
はいずれも良好であった。
[発明の効果] 本発明はエアゾール剤であることより、自動車のブレー
キ装置に使用の際は洗浄液に勢いがあり、物理的にも汚
染物の除去洗浄に効果があり、乾燥もすみやかにするこ
とができ、かつ作業上の取扱いも従来のスプレーガン以
上に簡便である。そして、本発明によれば、自動車のブ
レーキ装置の洗浄方法として必要とされる前記した
(A)〜(D)の項目を全て満足するものである。すな
わち、アスベスト粉塵、及び油系汚染物を飛散させるこ
となく短時間に、かつ簡便に洗浄でき、しかも、人体に
対する悪影響のない洗浄溶剤を使用することにより労働
作業環境を著しく改善するのに役立ち、洗浄除去された
汚染物の処理も容易である。
また本発明のエアゾール剤はブレーキ装置に悪影響を与
えない成分よりなるので、使用の際及び使用後において
ブレーキ装置自体には全く支障を生ずることがない。
とくに、本各発明は、エアゾール缶に充填されエアゾー
ル缶のノズルよりブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ
装置を洗浄し、洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用
するエアゾール剤であって、それに適した洗浄剤および
噴射ガスを用いていることより、洗浄液成分のさらなる
特別な吹付け手段を必要とせず、ブレーキ装置に対して
そのまま吹付けて洗浄することができ、また洗浄後は、
そのまま、たとえば3分以内の短時間で乾燥させること
ができるので、従来のように乾燥のために圧縮空気を吹
付ける手間も不要であり使い勝手が良好である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノ
    ズルよりブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗
    浄し、洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエア
    ゾール剤であって、 炭素原子数1〜6の脂肪族二価アルコール低級アルキル
    エーテルおよび/またはその誘導体と、前記した成分を
    エアゾール化させるための噴射ガスとを主要成分とする
    ことを特徴とした自動車ブレーキ装置洗浄用のエアゾー
    ル剤。
  2. 【請求項2】エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノ
    ズルよりブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗
    浄し、洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエア
    ゾール剤であって、 引火点が21℃以上70℃未満(消防法における第4類第2
    石油類に属し炭素原子数がおよそ7〜12)の脂肪族飽和
    炭化水素と、炭素原子数1〜6の脂肪族二価アルコール
    低級アルキルエーテルおよび/またはその誘導体、との
    混合物、及び前記した成分をエアゾール化させるための
    噴射ガスとを主要成分とすることを特徴とした自動車ブ
    レーキ装置洗浄用のエアゾール剤。
  3. 【請求項3】エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノ
    ズルよりブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗
    浄し、洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエア
    ゾール剤であって、 酸素原子に2個の炭化水素基R,R′(ただし、R,R′は各
    々炭素原子数2〜6のアルキル基を示す。)が結合した
    有機化合物R−O−R′で表されるエーテルと前記した
    成分をエアゾール化させるための噴射ガスとを主要成分
    とすることを特徴とした自動車ブレーキ装置洗浄用のエ
    アゾール剤。
  4. 【請求項4】エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノ
    ズルよりブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗
    浄し、洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエア
    ゾール剤であって、 引火点が21℃以上70℃未満(消防法における第4類第2
    石油類に属し炭素原子数がおよそ7〜12)の脂肪族飽和
    炭化水素と、酸素原子に2個の炭化水素基R,R′(ただ
    し、R,R′は各々炭素原子数2〜6のアルキル基を示
    す。)が結合した有機化合物R−O−R′で表されるエ
    ーテルとの混合物、及び前記した成分をエアゾール化さ
    せるための噴射ガスとを主要成分とすることを特徴とし
    た自動車ブレーキ装置洗浄用のエアゾール剤。
  5. 【請求項5】エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノ
    ズルよりブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗
    浄し、洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエア
    ゾール剤であって、 炭酸ジエチルと該炭酸ジエチルをエアゾール化させるた
    めの噴射ガスとを主要成分とすることを特徴とした自動
    車ブレーキ装置洗浄用のエアゾール剤。
  6. 【請求項6】エアゾール缶に充填されエアゾール缶のノ
    ズルよりブレーキ装置に吹付けて、該ブレーキ装置を洗
    浄し、洗浄後はそのまま乾燥させる態様で使用するエア
    ゾール剤であって、 引火点が21℃以上70℃未満(消防法における第4類第2
    石油類に属し炭素原子数がおよそ7〜12)の脂肪族飽和
    炭化水素と、炭酸ジエチルとの混合物、及び前記成分を
    エアゾール化させるための噴射ガスと主要成分とするこ
    とを特徴とした自動車ブレーキ装置洗浄用のエアゾール
    剤。
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JP5844118B2 (ja) 2011-10-31 2016-01-13 日本電産コパル株式会社 撮像装置

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