JPH0680115B2 - アミド系樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

アミド系樹脂成形品の製造方法

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JPH0680115B2
JPH0680115B2 JP26187785A JP26187785A JPH0680115B2 JP H0680115 B2 JPH0680115 B2 JP H0680115B2 JP 26187785 A JP26187785 A JP 26187785A JP 26187785 A JP26187785 A JP 26187785A JP H0680115 B2 JPH0680115 B2 JP H0680115B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、アミド系樹脂成形品の製造方法に関するもの
である。更に詳しくは、ガラスフレーク強化ポリアミド
系注形成形品、反応射出成形品の製造方法に関するもの
であり、成形時には、原料組成物の粘度が低くて取扱
い、成形操作が容易であり、得られた成形品は、剛性及
び表面の艶がよく、ガラスフレークの粒径に基因する歪
み、及び機械的物性の異方性の少ない成形品の製造方法
に関するものである。
「従来技術」 近年高反応性の液状原料を金型内に射出または注入し、
重合および成形を金型内で行つて、直接成形品を得る方
法、いわゆる反応射出成形法または注形成形法が注目さ
れている。
従来上記成形法を用いたものとしては、ポリウレタン成
形品が大きな発展をして来たが、最近、ポリアミド、不
飽和ポリエステル、エポキシ等の新しい素材も用いられ
始めている。中でもポリアミドは、強靭性、強剛性、耐
熱性に優れ、耐摩擦、摩耗特性のよさを兼ね備え、更
に、原料組成物の流動性がよいこと、および重合時の発
熱の少いこと等から、低射出圧力での成形が可能であ
り、金型面の転写性がよく、かつ、薄肉から肉厚の成形
品まで随意に得ることができるので、反応射出成形およ
び注形成形用素材として特に注目されている。
このようなポリアミドの特長を生かし、更に高い剛性と
耐熱性を付与するために、強化材としてガラス繊維を添
加する方法が用いられる。
反応射出成形または注形成形に用いられる原料組成物に
添加されるガラス繊維は、多くの場合、ミルドガラス繊
維またはカツトガラス繊維である。
上記ガラス繊維を強化材として配合した原料組成物を用
いた場合、確かに成形品の剛性、耐熱性の向上は顕著で
ある。しかし、一方で原料組成物の粘度を大幅に上昇さ
せ、成形条件の幅を狭くすることと同時に、成形品の表
面の艶を損い、かつガラス繊維の配向による成形品の歪
み(ソリ)および機械的物性の異方性の発生も顕著であ
る。最近、成形品の歪み(ソリ)および機械的物性の異
方性を少なくする目的で、原料組成物にガラスフレーク
を添加する方法が提案されている。原料組成物にガラス
フレークを添加して、成形品の剛性をガラス繊維を添加
した場合と同等とするためには、粒径の大きなフレーク
を添加する必要がある。しかし粒径の大きなフレークを
添加した場合には、成形品の剛性は改良されるが、表面
の艶が悪くなり、歪み(ソリ)が大きくなるというた問
題があつた。従つて、優れた成形品の外観を維持しなが
ら、なお、ガラスフレークを強化材として配合したこと
により、優れた機械的物性をもち、歪み(ソリ)の少な
い成形品の出現が望まれている。
「発明が解決しようとした問題点」 本発明が解決しようとした問題点は、次のことがらであ
る。
(1) ポリアミド系反応射出成形法および注形成形法
によつて成形品を製造する方法において、原料にガラス
フレークが配合されているにもかかわらず、成形時に
は、原料組成物の粘度が低くて取扱い、成形操作が容易
である方法を提供すること。
(2) ポリアミド系反応射出成形法および注形成形法
によつて得られる成形品は、剛性に優れ、表面の艶がよ
く、かつ、ガラスフレークの粒径に基因する歪み、およ
び機械的物性の異方性を少なくする方法を提供するこ
と。
「問題点を解決するための手段」 本発明の要旨とするところは、アミド系樹脂成形品を製
造するにあたり、重合触媒を含むω−ラクタムの溶融状
物、重合助触媒を含むω−ラクタムの溶融状物の少なく
とも一方に、粒径が50μm未満のものが10重量%以下で
あり、かつ、粒径が150μmを超えるものが5重量%以
下のガラスフレークを配合して、金型内に射出または注
入して成形品とすることを特徴とするアミド系樹脂成形
品の製造方法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。ポリアミド系反応射出
成形或いは注形成形においては、用いられる幾種類かの
原料は2成分系以上の組成物に分けて調製され、成形時
に、これら2成分系以上に分けられた原料組成物が、衝
突混合により、またはスタテイツクミキサー、ダイナミ
ツクミキサー等により合一され、金型内で重合と成形と
が同時に行なわれるものである。
ポリアミド系反応射出成形または注形成形において、2
成分系からなる原料組成物の一方の成分系(以後成分系
(A)という)は、重合触媒とω−ラクタムの溶融体、
もう一方の成分系(成分系(B)という)は、重合助触
媒、各種の添加物及びω−ラクタムの溶融体からなる。
本発明において使用されるガラスフレークは、成分系
(A)または成分系(B)のいずれにも添加し得るし、
また成分系(A)および(B)の双方に同時に添加する
ことも可能である。
本発明で用いられるガラスフレークは、リン片状であ
り、特定の範囲の粒径のものがよい。すなわち、ガラス
フレークは、粒径が50μm未満のものが10重量%以下で
あり、かつ、粒径が150μmを超えるものが5重量%以
下の物性のものを使用する。
これらの範囲を超える場合以下のような不都合がある。
即ち、粒径が50μm未満のものが10重量%を超える場合
には、組成物にしたときの粘度低下または得られる成形
品の外観向上には寄与するものの、得られる成形品の剛
性の向上が不十分である。
また、粒径が150μmを超えるものが5重量%を超える
場合には、得られる成形品の剛性の向上には寄与する
が、組成物にしたときの粘度が大幅に上昇すると共に成
形品にしたときの外観を極端に低下させる。成形品の外
観の見劣りは、専ら150μmを超えるガラスフレークに
よつてもたらされるものである。
ガラスフレークは、粒径は上の要件を満たしたものであ
ることが必須であるが、更に厚さが1〜7μm、好まし
くは3〜4μm、アスペクト比(粒径/厚さ)が7〜15
0、振動後のカサ比重が0.5〜1.0(gr/cc)の各要件を満
たしたものが好適である。
ガラスフレークを構成するガラスの組成には、特に制約
はない。ガラスフレークは、一般に耐酸性の強いCガラ
スが用いられているが、ガラス繊維製造用に多く使用さ
れているEガラスまたは、Aガラス、Sガラス、Mガラ
ス、ARガラス、Liガラス等より調製されたものであつて
もよい。
樹脂強化用のガラスフレークにおいては、一般に、マト
リツクス樹脂との間での良好な界面接着性を付与するた
めに、フレーク表面が表面処理剤で処理される。本発明
でも、例えばメタアクリレート−クロミツク−クロライ
ドのようなクロム系表面処理剤、ビニル−トリ−エトキ
シシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、カチオン性メタアクリレート官能性シラン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、フエニルトリメトキシ
シラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、クロロプロピルメトキシシラン
等のシラン系表面処理剤、イソプロピルトリイソステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリデシルペンゼンス
ルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチル
パイロホスフエート)チタネート、テトライソプロピル
ビス(ジオクチルホスフアイト)チタネート、イソプロ
ピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタ
クリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ
クミルフエニルチタネート、イソプロピルトリ(N−ア
ミノエチル−アミノエチル)チタネート、ジクミルフエ
ニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイル
エチレンチタネート等のチタネート系表面処理剤などそ
の他のものも含め、公知の表面処理剤で処理したガラス
フレークを用い得る。もつとも、無処理のガラスフレー
クでも本発明ではその効果が認められるので、表面処理
剤で処理したガラスフレークを用いることは必須ではな
い。
しかして、ガラスフレークの配合量については特に制限
されるものでないが、実際の配合においては成分系
(A)または(B)のいずれか一方の100重量部に対
し、好ましくは0重量部即ち、全く配合しない場合から
最高が120重量部まで、かつ成分系(A)、(B)およ
びガラスフレークの全てを合せた量100重量部に対し、
1重量部から50重量部の間で用いられる。成分系(A)
または成分系(B)100重量部に対して、120重量部を超
えて用いることもできなくはないが、このように多量の
ガラスフレークを用いた場合、原料組成物の粘度が大幅
に上昇し、反応射出成形を行なう場合、高い射出圧力を
要するようになり、ポリアミド系反応射出成形の利点の
1つである比較的低射出圧力で成形できるという利点が
発揮できなくなる。また、ミキシングヘツドの絞りの部
位または注入機や配管での閉塞が頻繁に起るなどの不都
合があるので好ましくない。また、ガラスフレークの全
量が成分系(A)、成分系(B)およびガラスフレーク
三成分の合計量100重量部に対し、50重量部を超えると
成形品の表面の粗れが大きくなり、かつ、脆い成形品が
得られるので実用上好ましくない。注形成形においても
同様に、50重量部を超えたガラスフレークを含有する原
料組成物では粘度が高すぎて、以下のような欠点が現わ
れる。即ち、混合時に巻き込まれた気泡が抜けきらず、
成形品中に気泡が残り不良品を作つてしまう。また、や
や複雑な金型の場合、金型内に気体が残り未充填部分が
でき、不良成形品となり、折角のポリアミド系注形成形
の金型転写性の良さを損う結果となる。更に、注形回転
成形においては、原料組成物の粘度が高いと、成形品の
肉厚が不均一になり、不良成形品を与える。
本発明で使用されるω−ラクタムの具体例としては、γ
−ブチロラクタム、δ−バレロラクタム、ε−カプロラ
クタム、ω−エナントラクタム、ω−カプリルラクタ
ム、ω−ウンデカノラクタム、ω−ラウリンラクタムな
どが挙げられる。これらのω−ラクタムは単独で使用し
てもよく、2種以上を併用してもよい。
成分系(A)に含有される重合触媒としては、公知のω
−ラクタムのアニオン重合において使用される如何なる
化合物も用いることができる。その具体例としては、ア
ルカリ金属、アルカリ土類金属、これらの水素化物、酸
化物、水酸化物、炭酸塩、アルキル化合物、アリール化
合物、アルコキシド、グリニヤール化合物、更には上記
金属または金属化合物とω−ラクタムとの反応生成物、
例えば、ω−ラクタムのナトリウム塩、カリウム塩、マ
グネシウムハライド塩などが挙げられる。重合触媒の使
用量は、全ω−ラクタムに対し、0.01〜15、または20モ
ル%もしくはそれ以上の範囲である。
成分系(B)に含有される重合助触媒についても、ω−
ラクタムのアニオン重合において使用される公知の如何
なる化合物も使用可能である。その具体例としては、例
えば、トルエンジイソシアネート、4,4′−ジフエニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、ポリメチレンポリフエニルポリイソシアネート、
カルボジイミドで変性されたジイソシアネート等のイソ
シアネート類、ヘキサメチレン−1,6−ビスカルバミ
ド、カプロラクタム、N,N′−ジフエニル−P−フエニ
レンビスカルバミツドカプロラクタム、N,N′−ジフエ
ニル−P−フエニレンビスカルバミツド、ピロリドン等
のカルバミドラクタム類、テレフタロイルクロリド、ア
ジピン酸クロリド、セパシン酸クロリドなどの酸ハライ
ド類、アジポイルビスカプロラクタム、アジポイルビス
ピロリドン、テレフタロイルビスカプロラクタム、テレ
フタロイルビスピロリドンなどのポリアシルラクタム
類、または式 〔式中、Aはハロゲンであるかまたは (ここでYはC3〜C11アルキレンである)であり、aは
1,2又は3整数であり、bは2またはそれ以上の整数で
あり、R1はアルキル基、アルアルキル基、アルキルオキ
シ基、アリールオキシ基、ハロゲン基、またはアルアル
キルオキシ基であり、R2は炭化水素基およびエーテル結
合を含有する炭化水素から選択される二価以上の基であ
り、そしてZは(1)最低分子量約2,000を有するポリ
エーテル、(2)最低分子量約2,000を有するポリエー
テルセグメントを含有するポリエステルセグメントまた
は(3)最低分子量1,000を有する炭化水素〕を有する
ものからなる群より選択される酸ハライド官能性物質ま
たはラクタム官能性物質などが挙げられる。
成分系(B)には、金型内で成分系(A)とともに反応
する際に重合体鎖中に入る架橋剤、変性剤(ソフトセグ
メント)等を配合することができる。これらの化合物と
しては、多価の水酸基、メルカプト基、アミノ基又はエ
ポキシ基を有する化合物が挙げられる。
多価の水酸基を有する化合物の例としては、アルキレン
グリコール例えばジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、ヘキシレングリコール、1・2−プロパンジ
オール、1・3−プロパンジオール、1・3−ヘキサン
ジオール、ブチレングリコール、1・4−ブタンジオー
ル、ジシクロペンタジエングリコール、ヘプタエチレン
グリコールおよびイソプロピリデンビス(P−フエニレ
ンオキシプロパノール−2)、アルキレングリコール以
外のポリオール例えばグリセロール、ペンタエリスリト
ール、1・2・6−ヘキセントリオールおよび1−トリ
メチロールプロパン、重合体状ポリオール例えばポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオ
キシプロピレンジオール、およびトリオール、ポリテト
ラメチレングリコール、ひまし油、ポリブタジエングリ
コール、ポリエステルグリコール、ポリ(ε−カプロラ
クトン)ジオールおよびヒドロキシ基以外の置換基を含
有する多数の化合物例えば2・4−ジクロロブチレング
リコールなどが挙げられる。
多価のメルカプト基を有する化合物としては、ヒドロキ
シエチルチオグリコレート、エチレングリコールビス
(チオ−グリコレート)、ペンタエリスリトールテトラ
キス−(チオグリコレート)およびチオジグリコールな
どが挙げられ、多価のアミノ基を有する化合物として
は、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、2・
4−ジエチルトリレンジアミン、ポリオキシエチレンジ
アミン、ポリオキシプロピレンジアミンおよびトリアミ
ン、ポリオキシプロピレンジアミン、末端基がアミノ基
の共重合ポリアミドなどが挙げられ、多価のエポキシ基
を有する化合物としては、レゾルシノールジグリシジル
エーテル、ビスフエノールAのジグリシジルエーテル、
ビニルシクロヘキサンジオキシド、ブタンジオールジグ
リシジルエーテル、ポリカルボン酸のポリグリシジルエ
ステル、エポキシ化ポリオレフイン及びグリシジルエー
テル樹脂、エポキシノボラツク樹脂などがある。
成分系(B)には更に、実質的に重合反応を阻害しない
化合物、例えば可塑剤、発泡剤、染顔料、酸化防止剤、
内部離型剤等を配合することができる。
次に、本発明に従いアミド系樹脂成形品を製造する方法
を述べると、先ず、ω−ラクタムに重合触媒を入れ、ω
−ラクタムの融点以上(例えばω−ラクタムがカプロラ
クタムの場合70℃以上)に加温し、成分系(A)の溶融
状物を作る。この成分系(A)の溶融状物は、それ自体
での重合反応阻止のため100℃以下に保持される。同様
に成分系(B)も、ω−ラクタムに重合助触媒、添加剤
等を加えω−ラクタムの融点以上に加温し、140℃以下
に保持した溶融状物を作る。次に上記調製成分系に、二
成分系ポリアミド成分の全量に対する所要量の、本発明
で規定するガラスフレークの全量を成分系(A)または
(B)のいずれか一方にのみ、または、成分系(A)も
しくは(B)に一部を、残りを成分系(B)もしくは
(A)に、または、成分系(A)、(B)に均等に混合
する。ガラスフレークの上記分配混合は、成分系(A)
又は(B)の粘度、ω−ラクタムの種類等に応じて都度
決定される。
上のように調製したポリアミド系成形用組成物から、成
形品を製造するには、次のような手順による。
先ず、成分系(A)、および(B)溶融スラリーを迅速
に混合し、金型に射出または注入する。二成分の混合方
法としては、例えば、ミキシングヘツドと呼ばれる装置
内で、衝突混合させるか、又はスタテイツクミキサーも
しくはダイナミツクミキサー等で撹拌混合する。成分系
(A)と(B)との混合比は、製造する成形品の用途、
具備させる性質に応じて変化させることができる。この
場合の混合比は、容積比で5/1〜1/5の範囲とするのがよ
い。
成形に際しての金型温度は、100〜200℃、好ましくは12
0〜160℃の範囲に保持するのがよい。金型内で、成分系
(A)と成分系(B)とが化学反応をおこし、金型注入
後短時間で、成形品の大きさにもよるが、4分以内、場
合によつては2分以内で硬化又は凝固し、化学反応を終
了する。化学反応終了後、金型から取り出したものは目
的の成形品である。
「発明の効果」 本発明は、以上説明したとおりであり、次のような特別
に顕著な効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大
である。
(1) 本発明方法によるときは、原料組成物にガラス
フレークが配合されているが、特定の物性を有するガラ
スフレークを選んで使用するので、原料組成物は粘度が
低く、流動性に優れているので、取扱いが容易であり、
成形時の金型への注入が容易である。
(2) 本発明方法によつて得られる成形品は、剛性、
耐熱性ともに優れており、しかも表面の艶も優れたもの
となり、ポリアミド系成形品としての特徴が損われるこ
とがない。
(3) 本発明方法によつて得られる成形品は、ガラス
フレークの粒径に基因する歪みや、機械的物性の異方性
の少ない成形品となる。
「実施例」 次に、本発明を、実施例および比較例を掲げて説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例に限定
されるものではない。
なお、以下の例において用いたガラスフレークの種類
は、下表に掲げたとおりであり、またガラスフレークの
粒径分布の測定、成分系(A)および(B)の粘度測
定、成形品の外観評価および成形品の曲げ剛性の測定
は、次のようにして行なつた。
ガラスフレークの種類 ガラスフレークの粒径分布測定:− 直径200mmの標準篩を、上から48メツシユ、100メツシ
ユ、150メツシユ、325メツシユおよび受皿の順に重ね、
試料を篩金網の上段に入れた。この試料入り篩を、ロー
タツプ型振動篩機で15分間振動し、篩分けし、各篩金網
に残つた試料重量を秤量し、百分率で表示した。
成分系(A)および成分系(B)の粘度の測定:− ブルツクフイールド型粘度計を用い、500ccのビーカー
に試料を入れ、剪断速度13sec-1、100℃で見掛け粘度を
測定する。
成形品の外観評価:− 主として目視観察によるが、場合により、補助的に、表
面粗さ計(小坂研究所製モデルSE−3A)を用いて評価す
る。結果の表示基準は、◎;最高、○;良、△;可、×
不可の4段階とした。
成形品の曲げ剛性の測定:− 平板成形品から乾燥状態の試験片を切り出し、ASTM D
−790に準拠して測定した。
実施例1 下記の成分系(A)および成分系(B)を、それぞれ2,
000ccのフラスコに調製し、各々温度100℃に保持した。
成分系(A) ε−カプロラクタム 986gr ソジウムピロリドン 14gr ガラスフレークB 330gr 成分系(B) ε−カプロラクタム 538gr テレフタロイルビスカプロラクタム 77gr ポリプロピレングリコール(MW=2,000) 385gr ガワスフレークB 333gr 成分系(A)および成分系(B)からそれぞれ試料をと
り、見掛け粘度を測定した。結果を第1表に示す。
次に、成分系(A)および成分系(B)各々100grをビ
ーカーに取り、プロペラタイプの撹拌機で混合し、混合
物を直ちに、電気ヒーターにより140℃に温度制御され
た縦300mm、横200mm、深さ3mmのキヤビテイーを有する
シートモールドに注入して、4分間保持した。得られた
成形品の物性を測定した結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1に記載の例において、ガラスフレークとして、
ガラスフレークBの代りにガラスフレークAを用いた他
は同例におけると同様にして成分系(A)、(B)を調
製し、各々の見掛け粘度を測定し、また実施例1と同様
の方法により成形品を得、その物性を測定した。結果を
第1表に示す。
比較例2 実施例1に記載の例において、ガラスフレークとしてガ
ラスフレークBの代りにガラスフレークCを用いた他
は、同例におけると同様にして、成分系(A)、(B)
を調製し、各々の見掛け粘度を測定し、実施例1と同様
の方法により成形品を得、その物性を測定した。結果を
第1表に示す。
比較例3 実施例1に記載の例において、ガラスフレークとしてガ
ラスフレークBに代えてガラスフレークDを用いたほか
は、同例におけると同様にして、成分系(A)、(B)
を調製し、各々の見掛け粘度を測定し、実施例1と同様
の方法により成形品を得、その物性を測定した。結果を
第1表に示す。
実施例2 下記の成分系(A)および成分系(B)をそれぞれ、20
00ccのフラスコに調製し、各々を温度100℃に保持し
た。
成分系(A) ε−カプロラクタム 802gr ブロモマグネシウムカプロラクタム 48gr ガラスフレークB 150gr 成分系(B) ε−カプロラクタム 470gr 重合助触媒(A) 380gr ガラスフレークB 150gr 成分系(B)に添加される重合助触媒(A)は、下記式 (但し、式中、Zは、分子量約6000のエチレンオキサイ
ドとプロピレンオキサイドのブロツク共重合体を表わ
す。) で示される化合物である。
成分系(A)および(B)からそれぞれ試料をとり、見
掛け粘度を測定した。結果を第1表に示す。
次に、成分系(A)および(B)各々100grをビーカー
に取り、実施例1と同様の方法により成形品を得、その
物性を測定した。結果を第1表に示す。
比較例4 実施例2に記載の例において、ガラスフレークとしてガ
ラスフレークBの代りにガラスフレークAを用いた他
は、同例におけると同様にして、成分系(A)、(B)
を調製し、各々の見掛け粘度を測定し、また、実施例2
と同様の方法により、成形品を得、その物性を測定し
た。結果を第1表に示す。
比較例5 実施例2に記載の例において、ガラスフレークとして、
ガラスフレークCを用いた他は、同例におけると同様に
して、成分系(A)、(B)を調製し、各々の見掛け粘
度を測定し、また、実施例2と同様の方法により、成形
品を得、その物性を測定した。結果を第1表に示す。
比較例6 実施例2に記載の例において、ガラスフレークとしてガ
ラスフレークDを用いた他は、同例におけると同様にし
て、成分系(A)、(B)を調製し、各この見掛け粘度
を測定し、また実施例2と同様の方法により、成形品を
得、その物性を測定した。結果を第1表に示す。
実施例3 下記の成分系(A)および成分系(B)を、それぞれ反
応射出成形機の原料タンクに調製し、各々100℃に保持
した。
成分系(A) ε−カプロラクタム 33.0kg ブロモマグネシウムカプロラクタム 2.0kg 成分系(B) ε−カプロラクタム 19.4kg 重合助触媒(B) 15.6kg ガラスフレークB 30.0kg 成分系(B)に添加される重合助触媒(B)は、下記式 (但し、Zは、分子量約6,000のポリブタジエンを表わ
す) で示される化合物である。
成分系(B)から試料をとり、見掛け粘度を測定した。
結果を第1表に示す。
次に、成分系(A)および(B)を反応射出成形機を用
い、衝突混合し、140℃に温度制御された縦、横夫々500
mm、深さ3mmのキヤビティを有するシートモールドに射
出して、2分間保持し、得られた成形品の物性を測定し
た。結果を第1表に示す。
比較例7、8、9 実施例3に記載の例において、ガラスフレークとして、
ガラスフレークA(比較例7)、ガラスフレークC(比
較例8)およびガラスフレークD(比較例9)をそれぞ
れ用いたほかは、各々実施例3におけると同様にして成
分系(A)、(B)を調製し、各々の成分系の見掛け粘
度を測定し、また、実施例3に記載したと同様の方法に
より、それぞれ成形品を得、その物性を測定した。結果
を第1表に示す。
第1表の結果から、次のことが明らかである。
(1) 本発明方法で調製されたアミド系樹脂注形成形
用組成物は、比較例(本発明で規定する物性の範囲外の
ガラスフレークを配合した組成物)に較べて、平均して
粘度が小さい。これは、取り扱いの容易さ、金型への注
入流動性が勝つていることを示すものである。
(2) 本発明方法で得られるアミド系樹脂成形品は、
比較例の方法で得られた成形品に較べて、成形品の外観
が優れアミド系樹脂成形品の特長が損われていない。し
かも、その成形品の曲げ剛性は比較例に較べて何等遜色
がなく、ガラスフレークが強化材として充分機能してい
ることが分る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミド系樹脂成形品を製造するにあたり、
    重合触媒を含むω−ラクタムの溶融状物、重合助触媒を
    含むω−ラクタムの溶融状物の少なくとも一方に、粒径
    が50μm未満のものが10重量%以下であり、かつ、粒径
    が150μmを超えるものが5重量%以下のガラスフレー
    クを配合して、金型内に射出または注入して成形品とす
    ることを特徴とするアミド系樹脂成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】ガラスフレークは、アスペクト比が7〜15
    0の範囲のものであることを特徴とする、特許請求の範
    囲第(1)項記載のアミド系樹脂成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】ガラスフレークの配合量は、原料組成物合
    計量100重量部あたり、1〜50重量部の範囲とすること
    を特徴とする、特許請求の範囲第(1)項または第
    (2)項記載のアミド系樹脂成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】重合助触媒を含むω−ラクタムの溶融状物
    には、架橋剤または反応生成物変性剤を配合することを
    特徴とする、特許請求の範囲第(1)項、第(2)項ま
    たは第(3)項記載のアミド系樹脂成形品の製造方法。
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