JPH0683242A - 像保持部材および電子写真法 - Google Patents

像保持部材および電子写真法

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JPH0683242A
JPH0683242A JP25757192A JP25757192A JPH0683242A JP H0683242 A JPH0683242 A JP H0683242A JP 25757192 A JP25757192 A JP 25757192A JP 25757192 A JP25757192 A JP 25757192A JP H0683242 A JPH0683242 A JP H0683242A
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JP
Japan
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image holding
conductive
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JP25757192A
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English (en)
Inventor
Yuichi Yashiki
雄一 矢敷
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ためし刷りが可能であり、しかも少数枚の複
写時でも、像保持部材を廃棄しなくてもよく、かつ、連
続複写が可能な電子写真法を提供する。 【構成】 基体の導電性表面に、電荷発生層、および電
荷輸送物質と熱軟化性樹脂からなる熱軟化層を順次積層
し、該熱軟化層の表面近傍に導電性粒子が埋め込まれて
形成された導電性粒子層を設けてなる像保持部材を使用
する。この像複写部材を用いて、帯電、画像露光、トナ
ー現像、用紙への転写、およびクリーニング工程を有す
るカールソン方式によって複写画像の形成を行なう。さ
らに、続いて像保持部材に負帯電を施し、画像情報に対
応した露光を行い、熱軟化層を加熱して、電荷が蓄積さ
れている導電性微粒子を熱軟化層中で移動させ、画像情
報を記憶させる画像記憶工程、および、該像保持部材
に、帯電、トナー現像、用紙への転写、およびクリーニ
ングよりなる連続複写工程を有する連続複写方式によっ
て連続的に複写画像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱軟化性樹脂を含む熱
軟化層中の導電性粒子の移動により画像情報の記憶が行
われる像保持部材、およびそれを用いた電子写真法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真複写法は、電子写真感光
体に対して、表面を一様に帯電した後、画像露光を行っ
て像様に表面電位を減衰させ、次いで、トナー現像し、
用紙に転写するカールソン方式が一般的な方法として広
く応用されている。しかしながらこの方式では、画像を
一枚複写するごとに、一回ずつ露光をしなければならな
い。そのため、高速度の複写は、装置が複雑化し、大型
化するという問題があった。
【0003】この点を改善するために、本発明者は、先
に特願平3−69442号において、熱軟化層表面近傍
に導電性粒子を埋め込んだ像保持部材に、画像情報を記
憶させ、画像露光を一回行うのみで多数枚の連続複写を
することができる像保持部材、およびそれを用いた電子
写真法を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、像保持部材
における熱軟化層においては、熱軟化性樹脂が、電荷輸
送物質と良好な相溶性を有すること、所望の膜厚になる
ように容易に塗布可能であること、塗布、乾燥して常温
に冷却した後は、非結晶性の固形になること等の諸条件
が要求される。また、本発明者等の提案した上記電子写
真法は、連続的に多数枚の複写を行うには極めて適して
いるが、複写後は像保持部材が廃棄されるので、多数枚
の複写を必要としない場合、例えば、1枚あるいは2枚
の複写のみを必要とする場合には適していない。したが
って、少数枚の複写のためには、通常の電子写真複写機
を用いて別に複写を行う必要があった。また、多数枚の
複写を必要とする場合、連続複写を行う前に、濃度、位
置合わせ等のための、いわゆるためし刷りを行うのが望
まれるが、上記電子写真法では、像保持部材に画像情報
を1回の画像露光によって記憶させてしまうために、た
めし刷りによって調整を行うことができないという使用
上の不便さがあった。本発明は、上記のような要求およ
び不便さに鑑みてなされたものである。すなわち、本発
明の目的は、高い電荷輸送能を発揮させる像保持部材を
提供することにある。本発明の他の目的は、ためし刷り
が可能であり、しかも少数枚の複写時でも、像保持部材
を廃棄しなくてもよい電子写真法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の像保持部材は、
基体の導電性表面に、少なくとも電荷発生層、および電
荷輸送物質と熱軟化性樹脂からなる熱軟化層を順次積層
し、該熱軟化層の表面近傍に導電性粒子が埋め込まれて
形成された導電性粒子層を設けてなり、該熱軟化性樹脂
がスチレンとアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エ
ステルを単量体成分として含有する共重合体であること
を特徴とする。本発明の電子写真法は、上記の像保持部
材に対し、少なくとも帯電、画像露光、トナー現像、用
紙への転写、およびクリーニングを含む工程を有するカ
ールソン方式によって複写画像を形成し、または、続い
て像保持部材に負帯電を施し、導電性粒子に電荷を蓄積
し、次いで、画像情報に対応した画像露光を行うことに
より、露光部の導電性粒子の電荷を消失させた後、熱軟
化層を熱軟化性樹脂の軟化点以上の温度に加熱して、電
荷が蓄積されている導電性微粒子を熱軟化層中で移動さ
せ、画像情報を記憶させる画像記憶工程、および、該像
保持部材に、帯電、トナー現像、用紙への転写、および
クリーニングよりなる連続複写工程を有する連続複写方
式によって複写画像を形成することを特徴とする。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明の像保持部材について、図面によって説明する。図
1は、本発明の像保持部材の模式的断面図である。10
は像保持部材であって、基体1の上に導電層2が形成さ
れ、その上に電荷発生層3が設けられている。さらにそ
の上に電荷輸送物質と熱により軟化する熱軟化性樹脂と
からなる熱軟化層4が設けられている。熱軟化層4の表
面近傍には、導電性粒子5が埋め込まれて、導電性粒子
層を形成している。
【0007】本発明における像保持部材において、基体
としては、例えばプラスチックフィルム、紙、金属箔、
ガラス等、電子写真感光体において使用できるものなら
ば、如何なるものでも使用可能である。またその形状も
特に制限されるものではなく、任意の形状のものが使用
可能である。
【0008】基体は、少なくとも導電性表面を有してい
なければならない。導電性表面は、導電層を設けること
によって形成してもよい。導電層は、電荷が自由に流れ
るものであれば、如何なるものでもよく、例えば、金属
膜を蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、メ
ッキ法等の方法で形成したり、金属や低抵抗の金属酸化
物等の導電性粒子を樹脂などに分散した導電性塗料を塗
布してもよい。また、基体が導電性である場合には、導
電層を形成する必要はない。導電性表面の上には、接着
性の向上や、帯電性の向上、画質の向上等のために、下
引き層を設けてもよい。
【0009】基体の導電性表面の上に設けられる電荷発
生層は、通常の機能分離型電子写真感光体において使用
される電荷発生層と全く同じものが用いられる。即ち、
電荷発生材料として、金属又は無金属フタロシアニン等
のフタロシアニン顔料、スクエアリウム化合物、アズレ
ニウム化合物、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリ
ドン顔料、アントアントロン、臭素化アントアントロ
ン、ピランスロン、フラバンスロン等の多環キノン類、
シアニン色素、キサンテン染料、ポリ−N−ビニルカル
バゾールとトリニトロフルオレノンなどからなる電荷移
動錯体、ピリリウム染料とポリカーボネート樹脂からな
る共晶錯体等を使用し、それを結着樹脂および必要に応
じて電荷輸送材料と共に、分散し、塗布することによっ
て形成すればよい。また、上記電荷発生材料を蒸着した
膜や、非晶質ケイ素の蒸着膜等も有効である。さらにま
た、近年開発されている特定の結晶構造を有するチタニ
ルフタロシアニン又はビスアゾ顔料などを使用すること
も可能である。電荷発生層の膜厚は、通常、0.1〜2
μmの範囲に設定される。
【0010】本発明において、熱軟化層に用いられる熱
軟化性樹脂は、スチレンとアクリル酸エステルまたはメ
タクリル酸エステルを単量体成分として含有し、さらに
必要に応じて他の単量体成分を含有する共重合体であ
り、そしてそれらは、ガラス転移点(Tg)が30〜9
0℃で、Tg以上の温度である100〜150℃におけ
る粘度が102 〜106 ポイズであるような性状を持つ
ものが好ましく使用される。なお、以下、アクリル酸エ
ステルとメタクリル酸エステルの両者を意味する場合、
(メタ)アクリル酸エステルと記載する。
【0011】(メタ)アクリル酸エステルとしては、例
えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリ
ル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等
があげられる。スチレンと(メタ)アクリル酸エステル
との共重合比は、スチレンが全体の40〜80モル%に
なるものが好ましい。また、さらに密着性向上、相溶性
の改善、導電性粒子の分散性向上等の目的で、共重合体
に1〜5モル%の他の単量体が成分が含まれていてもよ
い。その様な単量体としては、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸、アクリル酸ヒドロキシエチル、マレイン
酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリルのような、
官能基を有するアクリル系化合物ががあげられる。本発
明において使用する上記共重合体は、通常、溶液重合法
によって合成するのが好ましいが、他の重合法も適用可
能である。重合の際には重合開始剤が添加される。重合
後、得られた共重合体は、未反応単量体の除去、重合開
始剤の除去、不純物の除去等のために溶液再殿法により
精製処理を行うのが好ましい。
【0012】熱軟化層に用いられる電荷輸送物質として
は、電子写真感光体における電荷輸送層に使用されるも
のであれば如何なるものでも使用することができるが、
とくにベンジジン化合物が好ましく使用される。具体的
には、特公昭63−6864号公報および特開昭62−
247374号公報に記載されている下記一般式で示さ
れるものをあげることができる。
【化1】 (式中、R1 〜R6 は、それぞれ水素原子、C1 〜C4
アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
置換アミノ基またはハロゲン原子を表わす。)上記ベン
ジジン化合物は、特に上記スチレンとアクリル酸エステ
ルまたはメタクリル酸エステルを単量体成分として含有
する共重合体に配合した際に、高い電荷輸送性能を発揮
し、その性能は、全量の10〜50重量%程度の少ない
配合比でも維持される。その結果、像保持部材のコスト
の低下に寄与する。さらに、上記導電性粒子からの電荷
注入が容易になり、したがって、導電性粒子が荷電しや
すくなって、移動が起こりやすくなる。
【0013】また、本発明において、ベンジジン化合物
の他に、さらにトリフェニルアミン化合物のようなより
構造が簡単な化合物を混合してもよく、それによってベ
ンジジン化合物の配合比を低減することができる。熱軟
化層の膜厚は、通常、3〜15μmの範囲に設定され
る。
【0014】熱軟化層の表面近傍、即ち、表面から導電
性粒子の直径の数倍以内の間に、導電性粒子の単層又は
複数層が形成される。導電性粒子のサイズは、0.05
〜1μmの範囲のものが好ましい。導電性粒子のサイズ
が大きすぎると、導電性粒子が移動し難くなり、また、
小さすぎると、帯電し難くなり、好ましくない。また、
導電性粒子は、薄膜状の形状の場合には、移動が困難に
なるので好ましくない。
【0015】導電性粒子を構成する導電性材料として
は、カーボンブラック、よう化銅、よう化銀、硫化亜
鉛、炭化ケイ素等の他、金属酸化物が好ましく使用され
る。特に、酸素欠陥を含む金属酸化物、および用いられ
る金属酸化物に対してドナーを形成する異種原子を少量
含む物などは、導電性が高いので、即ち、電子正孔対を
多く含有するので好ましい。金属酸化物の例としては、
ZnO、SnO2 、TiO2 、In2 3 、MoO
3 等、或いはこれらの複合酸化物があげられ、異種原子
を含む例としては、ZnOに対してはAl、In等、T
iO2 に対してはNb、Ta等、SnO2 に対してはS
b、Nb、In、ハロゲン元素等の異種原子を含むもの
があげられる。これら異種原子の添加量は、0.01〜
30モル%の範囲が好ましく、1〜10モル%の範囲が
特に好ましい。
【0016】これらの導電性粒子を熱軟化層の表面近傍
に埋め込んで導電性粒子層を形成する方法としては、蒸
着法(抵抗加熱、電子ビーム加熱)、イオンプレーティ
ング法、グロー放電スパッタ法、イオンビームスパッタ
法等が利用できる。例えば、蒸着法の場合、熱軟化層を
加熱することによって軟化した状態にしておき、導電性
材料を、10〜10-3Torrの低圧下で蒸発させれば
よい。それによって導電性材料は熱軟化層表面で凝集
し、1〜0.1μmの粒径を有する微粒子状態となっ
て、その粒子が、単層状、或いは複数層状に整列した状
態で、熱軟化層表面の近傍に埋め込まれる。また、ポリ
エステル等のプラスチックフィルムへ透明導電性膜を形
成する方法として知られているグロー放電スパッタ法
は、そのまま、本発明の像保持部材の作製に使用でき
る。この場合も、熱軟化性樹脂を加熱しておくことによ
り、導電性材料が微粒子状になって表面近傍に導電性粒
子層が形成される。導電性粒子層を熱軟化層表面近傍に
形成する他の方法として、導電性粒子を熱軟化層形成用
の塗布液と同一組成の塗布液に分散させておき、その分
散液を熱軟化層の上に塗布する湿式法を適用することが
できる。この場合、分散液を塗布した際に、下層に存在
する熱軟化層が溶解しないよう、分散液の塗膜を速やか
に乾燥させることが必要である。
【0017】本発明において使用する上記像保持部材
は、熱軟化層の上に導電性微粒子を有しているが、導電
性微粒子層は非常に薄いため、光透過率は95%以上で
あり、したがって、露光が弱められることは殆どない。
一方、熱軟化層は、通常の電子写真感光体における電荷
輸送層と殆ど同様に作動させることができる。ただ、熱
軟化性樹脂が使用されているため、耐久性に劣るが、カ
ールソン方式による電子写真法の適用に充分に耐えるこ
とができる。
【0018】次に、本発明の電子写真法について説明す
る。図2は本発明の電子写真法を実施するための電子写
真装置の一例の概略構成図である。図2において、パイ
プ11上に上記像保持部材10を取り付けて感光体ドラ
ムを形成し、その周囲にコロナ帯電器60、光(レーザ
ービーム)61を発するダイオード12、現像器71、
転写帯電器13、クリーナー14および除電器15が設
けられている。なお9は転写紙である。
【0019】上記像保持部材に対してカールソン方式に
よって画像形成を行う場合について、図面によって説明
する。図3(a)〜(c)は、カールソン方式による複
写物の作製法を説明する図面であって、まず、図3
(a)に示すように、像保持部材10に対して、コロナ
帯電器60を相対的に移動させて、表面に負の帯電を施
す。それによって、上記した導電性粒子は、常温で電子
正孔対を有しており、直ちに表面の負電荷に対して正孔
が放出されて、電荷輸送物質を通じて表面電荷を中和す
る。そして、導電性粒子の内部には、負電荷が残留す
る。なお、その際、表面電位を測定すると、導電性粒子
が存在しない場合に比べて、80〜95%程度になって
いる。
【0020】次に、図3(b)に示すように、画像露光
を行う。61は電荷発生層を感光させる光であって、こ
れは十分に薄い導電性粒子層を通過して、その大部分が
電荷発生層3に到達する。ダイオードレーザービームの
場合には、電子的手段で像様に変調させて露光させる
が、その際には、現像剤を付着させる部分にレーザービ
ームを当てればよい。それによって、電荷発生層から正
電荷が熱軟化層に注入され、層中を輸送されて、導電性
粒子の負電荷を中和する。一方、光が当たらなかった部
分の導電性粒子には、負電荷が残留する。
【0021】形成された潜像において、露光部分の電位
が低くなっているので、負帯電性現像剤8を用いて反転
現像を行う。それによって図3(c)に示すように、露
光部分の潜像は可視化される。次いで、常法により、転
写用紙9に転写することによって複写物を得ることがで
きる。転写紙に転写した後に残留する現像剤は、次いで
クリーナーで除去され、除電器により除電されて、次の
サイクルまたは画像記憶工程のために準備される。な
お、上記のカールソン方式による複写物の作製は、反復
して実施してもよい。
【0022】なお、ダイオードレーザー光を用いて露光
する場合には、図4(a)に示すように陰陽反転像(す
なわち、黒部と白地部を反転させた像)となるように変
調させて露光させるが、その際には、光が当った部分
は、電荷発生層から正電荷が熱軟化層に注入され、層中
を輸送されて、導電性粒子の負電荷を中和する。一方、
光が当たらなかった部分の導電性粒子には、負電荷が残
留する。(図4(a)参照) 次いで、正帯電性現像剤7を用いて現像すると、光が当
たらなかった部分が可視化され、次いで転写紙9に転写
される。(図4(b)参照)
【0023】次に、連続複写方式について説明する。連
続複写方式は、上記の像保持部材に画像情報を記憶させ
る画像記憶工程と、画像情報が記憶された像保持部材を
用いて複写を行う連続複写工程とよりなる。先ず、画像
情報を記憶させる画像記憶工程について説明すると、画
像記憶工程においては、図5に示すように、まず、上記
図3(a)で示したと同様にして像保持部材10に対し
て、コロナ帯電器60を相対的に移動させて、表面に負
の帯電を施す。(図5(a)参照) 次に、図3(b)に示したと同様にして、画像露光を行
う。それにより、光が当たった部分では、電荷発生層か
ら正電荷が熱軟化層に注入され、層中を輸送されて、導
電性粒子の負電荷を中和する。一方、光が当たらなかっ
た部分では、導電性粒子には、負電荷が残留する。(図
5(b)参照)
【0024】その後、図5(c)に示すように、像保持
部材を、熱62によって加熱する。加熱方法としては、
加熱ローラーに通す方法、加熱容器に入れる方法、熱線
により加熱する方法等の任意の方法が採用でき、熱軟化
性樹脂のTg以上の温度に数秒間加熱する。それによ
り、負電荷が残留していた導電性粒子は、軟化して粘度
が低下した熱軟化層中を、静電引力により、電極となる
基体側に移動していく。一方、加熱により、熱軟化層の
電気抵抗が低下して、導電性粒子の電荷は、急激に自然
放電するので、導電性粒子が全て電極側に移動すること
はなく、粒子の大きさ、荷電密度のばらつき等により、
熱軟化層中にまばらに分布して停止する。このようにし
て、移動した導電性粒子(移動粒子52)を含有する部
分が形成される。次いで、像保持部材を常温に戻せば、
画像情報が記憶された像保持部材20が得られる。な
お、導電性粒子が移動した部分は、光の透過率が小さく
なるので、肉眼でも濃淡の差を確認することが可能であ
る。
【0025】次に、上記のようにして画像情報が記憶さ
れた像保持部材を用いて複写物を得る連続複写工程につ
いて説明する。図6(a)に示すように、画像情報が記
憶された像保持部材に対して、帯電器60によってその
全面に負の帯電を施す。それにより、移動しなかった導
電性粒子(非移動粒子51)が存在する部分では、図3
(a)に示す場合と同様に、導電性粒子に負電荷が残留
し、表面電位は、導電性粒子が存在しない場合の85〜
95%程度になる。一方、移動した導電性粒子(移動粒
子52)が存在する部分では、電極に近い方の粒子から
次々に正電荷が注入されて、表面側の負電荷を中和して
行き、結果的に、表面電位は、導電性粒子が存在しない
場合に比べて、0〜20%と、非常に低くなる。したが
って、一様な全面負帯電のみで、画像に応じた静電コン
トラストを有する潜像が形成される。形成された潜像に
対して、正帯電性現像剤7を用いて現像を行う。それに
よって潜像は可視化され、次いで、常法により、転写用
紙9に転写することによって複写物を得ることができ
る。(図6(b)参照)
【0026】その後、再び帯電をすることにより図6
(a)に示すように潜像を形成することができ、したが
って、画像露光を行うことなく、連続的に複写を行うこ
とができる。なお、複写後は、必要に応じてクリーニン
グを行うこともできる。複写終了後の像保持部材は廃棄
され、新しいものと交換される。
【0027】
【実施例】
実施例1 基体として、アルミニウムを蒸着した導電層を有する厚
さ50μmのポリエステルフィルムを用いた。共重合ナ
イロン(商品名:CM8000、東レ(株)製)5重量
部を、メタノール40重量部およびブタノール60重量
部に溶解した。得られた溶液に、アナターゼ型酸化チタ
ン(商品名:タイペークW−10、石原産業(株)製)
15重量部を加えて、ボールミルで分散した。得られた
分散液を、ワイヤーバーにより塗布し、100℃で10
分間乾燥して、膜厚2μmの下引層を形成した。この層
はレーザー光の干渉を防止する作用を有していた。次
に、シクロヘキサノン19重量部にあらかじめポリビニ
ルブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水化学工業
(株)製)1重量部を溶解した溶液8重量部を、X型フ
タロシアニン1.6重量部およびシクロヘキサノン1
2.8重量部と混合し、直径約2mmのガラスビーズを
分散媒として、ペイントシェーカーによって約1時間分
散処理を行った。得られた分散液を、下引き層上にワイ
ヤーバーにより塗布し、100℃で10分間乾燥し、膜
厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0028】一方、スチレン62モル%、アクリル酸エ
チル36モル%、アクリル酸2モル%を出発原料とし、
これらの合計量40重量部をトルエン60重量部に溶解
し、これにアゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)
0.5重量部を加え、110℃で8時間加熱して重合さ
せた。得られた共重合体の物性を調べたところ、重量平
均分子量約8000、Tg=48℃、110℃における
粘度28000ポイズを有していた。この共重合体の固
形分78重量部と電荷輸送材料としてN,N′−ジフェ
ニル−N,N′−ビス(m−トリル)−ベンジジン22
重量部とを、トルエン500重量部に溶解した。得られ
た溶液を、上記電荷発生層の上に、ワイヤーバーで塗布
し、110℃で15分間乾燥し、膜厚8μmの熱軟化層
を形成した。次に、酸化錫−酸化インジウム(ITO)
粉末1重量部、上記共重合体6重量部、上記電荷輸送材
料2重量部、トルエン50重量部およびブタノール50
重量部からなる混合物を、ボールミルで処理し、分散液
を得た。分散後の粒子の平均粒径は0.35μmであっ
た。この分散液を、上記熱軟化層の上に、ワイヤーバー
にて乾燥後の膜厚が0.6μmになるように塗布した。
形成された像保持部材の分光感度を測定したところ図7
で示される結果が得られた。
【0029】次に、この像保持部材を用い、先ずカール
ソン方式によってコピーモードで複写を行った。図2に
示される電子写真複写機を用い、像保持部材を84mm
φ×320mmのアルミニウムパイプに巻き付けて、感
光体ドラムとした。その表面を−600Vになるような
条件で負に帯電させた。それにより負電荷が、ITO粒
子に移動し、表面電位は−570Vになった。次に、ダ
イオードレーザービームによって、原稿の黒部(文字
部)が消光、原稿の白地部が発光するように像様に変調
して、12エルグ/cm2 の強度で露光を行った。露光
部の電位は−100Vであった。次いで、正帯電性現像
剤を用いて現像を行い、用紙9に転写することによりコ
ピー画像を得ることができた。この際のコピー速度は、
A4版用紙で毎分4枚であった。
【0030】画像記憶方式によるプリントモードで連続
複写を行った。すなわち、像保持部材を−600Vにな
るような条件で帯電させた後、ダイオードレーザービー
ムによって原稿の黒部(文字部)が発光し、原稿の白地
部が消光するように変調して画像露光を行った。その
後、暗所において115℃に保持したヒートロール上
に、加熱時間が5秒間になるように通過させ、加熱処理
を行った。それにより、露光されなかった部分のITO
粒子は、基体側に移動した。以上のようにして、像の書
き込みによる記憶を終了した。
【0031】得られた像情報が記憶された像保持部材
を、前記と同様のアルミニウムパイプに巻き付け、プリ
ントテストを行った。すなわちコロナ帯電器により−6
00Vになるように帯電させた。それにより、露光部
(導電性粒子が移動していない部分)は−570V、非
露光部(導電性粒子が移動した部分)は−80Vになっ
た。そのままの状態で上記と同様にして正帯電性現像剤
で現像を行い、その後用紙に転写して、プリント画像を
得た。このプリントモードにおいては、画像露光をする
必要はなく、連続2000枚のプリントを行っても何等
問題は発生しなかった。その際のプリント速度は、画像
書き込みが必要ないので、毎分100枚であった。
【0032】実施例2 電荷輸送材料として、実施例1で使用したベンジジン化
合物に代えて、下記構造式で示される化合物を使用し
た。
【化2】 その場合、熱軟化層の作製に際して、配合量を30重量
部とした以外は、実施例1におけると同様にして像保持
部材を作製した。得られた像保持部材を実施例1におけ
ると同様に複写操作を行ったところ、コピーモードでは
問題なく使用することができた。しかしながら、プリン
トモードで2000枚のプリントを行ったところ、導電
性粒子が移動していない部分の電位が−470Vに変化
し、画像にカブリが発生した。
【0033】比較例1 熱軟化性樹脂として、スチレン成分を含まないアクリル
樹脂を使用した。すなわち、実施例1における上記共重
合体に代えて、市販のアクリル樹脂(商品名:ダイヤナ
ールBR64、三菱レーヨン社製)を使用したところ、
アクリル樹脂のみの場合はトルエンに溶解したが、ベン
ジジン化合物と相溶性が悪く、塗布液が白濁した状態に
なり、熱軟化層を作製することができなかった。
【0034】比較例2 熱軟化性樹脂として、ポリスチレンを使用した。すなわ
ち、スチレンモノマーのみを用い、重合条件を種々代え
て種々の分子量のポリスチレンを作製した。それらのポ
リスチレンを用いて、実施例1と同様にして像保持部材
を作製したが、表面粘着性と導電性粒子の移動性におい
て劣るものであり、最適なものは得られていなかった。
すなわち、導電性粒子の移動を容易にするために分子量
を小さくすると、常温における像保持部材の表面が柔ら
かくなり過ぎて、現像剤のクリーニングが不良になると
いう問題が発生した。
【0035】実施例3 スチレン80重量部とヒドロキシエチルメタクリレート
20重量部をモノマーとして合成した、重量平均分子量
が約12000、Tgが38℃、110℃の粘度が25
000ポイズの共重合体を用意した。この共重合体を、
熱軟化性樹脂として使用した以外は、実施例1と全く同
様にして、像保持部材を作製した。この像保持部材は、
熱軟化層の密着強度が実施例1の場合よりも若干劣るも
のの、同様にして像形成を行うことができ、また、連続
複写に供することができた。
【0036】
【発明の効果】本発明の像保持部材は、上記の構成を有
するから、熱軟化層の電荷輸送性能が著しく改善された
ものとなる。そして、本発明の像保持部材を用いれば、
通常のカールソン方式によるコピーモードの他に、連続
複写方式によるプリントモードで連続複写を行うことが
できる。したがって、多数枚の複写を必要とする場合、
連続複写を行う前に、濃度、位置合わせ等のための、い
わゆるためし刷りを行うことができ、露光状態等の調整
を行うことが可能になる。また、少数枚の複写時には、
カールソン方式を採用すれば、像保持部材を廃棄しなく
てもよくなるという利点もあり、無駄な操作や費用の大
幅な削減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において用いる像保持部材の模式的断
面図である。
【図2】 本発明を実施するためのダイオードレーザー
ビームで露光する方式の電子写真装置の概略構成図であ
る。
【図3】 本発明におけるカールソン方式による複写工
程の一例を説明する図である。
【図4】 本発明におけるカールソン方式による複写工
程の他の一例を説明する図である。
【図5】 本発明における画像記憶工程を説明する図で
ある。
【図6】 本発明における連続複写工程を説明する図で
ある。
【図7】 実施例1における像保持部材の分光感度特性
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…基体、2…導電層、3…電荷発生層、3…熱軟化
層、5…導電性粒子、7…正帯電性現像剤、8…負帯電
性現像剤、10…像保持部材、11…パイプ、12…ダ
イオード、13…転写帯電器、14…クリーナー、15
…除電器、20…画像情報を記憶した像保持部材、51
…非移動粒子、52…移動粒子、60…コロナ帯電器、
61…光、62…熱、71…現像器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体の導電性表面に、少なくとも電荷発
    生層、および電荷輸送物質と熱軟化性樹脂からなる熱軟
    化層を順次積層し、該熱軟化層の表面近傍に導電性粒子
    が埋め込まれて形成された導電性粒子層を設けてなり、
    該熱軟化性樹脂がスチレンとアクリル酸エステルまたは
    メタクリル酸エステルを単量体成分として含有する共重
    合体であることを特徴とする像保持部材。
  2. 【請求項2】 電荷輸送物質がベンジジン化合物である
    請求項1記載の像保持部材。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の像保持部材に
    対し、少なくとも帯電、画像露光、トナー現像、用紙へ
    の転写、およびクリーニングを含む工程を有するカール
    ソン方式によって複写画像を形成し、続いて像保持部材
    に負帯電を施し、導電性粒子に電荷を蓄積し、次いで、
    画像情報に対応した画像露光を行うことにより、露光部
    の導電性粒子の電荷を消失させた後、熱軟化層を熱軟化
    性樹脂の軟化点以上の温度に加熱して、電荷が蓄積され
    ている導電性微粒子を熱軟化層中で移動させ、画像情報
    を記憶させる画像記憶工程、および、画像情報が記憶さ
    れた像保持部材に、帯電、トナー現像、用紙への転写、
    およびクリーニングよりなる連続複写工程を有する連続
    複写方式によって複写画像を形成することを特徴とする
    電子写真法。
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