JPH0686405A - 鉄道車両用集電装置の集電舟 - Google Patents

鉄道車両用集電装置の集電舟

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JPH0686405A
JPH0686405A JP25388892A JP25388892A JPH0686405A JP H0686405 A JPH0686405 A JP H0686405A JP 25388892 A JP25388892 A JP 25388892A JP 25388892 A JP25388892 A JP 25388892A JP H0686405 A JPH0686405 A JP H0686405A
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Hiroyuki Arai
博之 新井
Seibei Moriya
斉平 守屋
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】高速走行時の追従性能が良好で、走行中の着雪
が少なく、塩害腐食の発生しない簡便な構造の集電舟を
提供する。 【構成】舟体10をカーボン繊維強化プラスチックまた
はガラス繊維強化プラスチックの弾性を有する高強度材
料の帯板で構成するとともに、すり板13を直接舟体1
0に取り付ける構造としてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両用集電装置
(以下パンタグラフと称する)の集電舟に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】図3にパンタグラフの作用を説明するた
めの概略機構図を示す。図3において、1はトロリー
線、2は集電舟、3は舟支え装置、4は上枠、5は下
枠、6は主軸、7は主ばね、8は釣合棒、9は台枠を示
す。 【0003】かかる機構において、集電時には主ばね7
により主軸6に回転トルクが付与されて、下枠5が立ち
上がり、上枠4,下枠5,釣合棒8で構成されるリンク
機構により、上枠4上部には舟支え装置3を介して取り
付けられた集電舟2を、トロリー線1に一定の力で押し
付けるようになっている。舟支え装置3には、トロリー
線1への追従性を良くするため、上下方向に作用するば
ね3aが通常組み込まれており、集電舟2はばね支持され
た形でトロリー線1 に押し付けられる。 【0004】つぎに、従来の集電舟を図4〜図7を用い
て説明する。図4は従来のすり板固定式の集電舟を示
す。図中、211 はすり板、212 は補助すり板、213 は舟
体、214 はネジである。すなわち、舟体213 は金属製
で、その断面は図5(a)に示す如く舟体213aは角パイ
プ状であり、または図5(b)に示すような舟体213bは
板金を折り曲げたチャンネル状となっている。このよう
な集電舟では、トロリー線への追従性能は、主に支え装
置のばね構造と集電舟事態の全体質量により決まり、追
従性向上のためには集電舟全体の質量を軽減する必要が
ある。 【0005】さらに、図6は従来の可動すり板式の集電
舟を示す。図中、221 は舟体、222は可動舟、223 はす
り板、224 は補助すり板、225 は板ばね、226 は接手部
材、227 はネジ、228 はシヤントである。すなわち、す
り板223 が取り付けられた可動舟222 が板ばね225 を介
して舟体221 に固定され、それぞれの可動舟は、トロリ
ー線が左右に変位しても各可動舟の継目部を滑らかに移
動するように、ゴム226aによって可撓性をもたせた接手
部材226 によりつながっている。そして図7に示したよ
うに、一般に舟体221 はアルミ引き抜き材であり、可動
舟222 は板金の板曲げ品である。電流は、シヤント228
を通じて可動舟222 から舟体221 に流れるようになって
いる。 【0006】このような可動すり板方式では、各すり板
部分がばね支持された形となり、且つ各すり板は接手部
材でつながってはいるものの、接手部材に可撓性がある
ためにそれぞれある程度単独で動くことが可能であっ
て、トロリー線と直接的に接するばね上部分の質量が極
めて小さいことになる。このため、すり板固定式舟に比
べてトロリー線への追従性が格段によくなっている。そ
の効果は、特に車両の高速域で顕著である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かよう
な従来のパンタグラフの集電舟には、つぎのような問題
点があった。 (1) 従来のすり板固定式の集電舟では、最近の車両
の高速化に対応して追従性を向上させるため、全体質量
を小さくしようとしても、すり板の質量そのものの集電
舟全体の質量に占める割合いが大きいため、現状以上の
集電舟全体としての軽量化は難しくなっている。また、
従来の可動すり板式の集電舟では追従性能は優れはいる
が、構造が複雑で部品点数が多いため、製造コストが高
く,故障の要因も多いという難点があり、さらには舟全
体の質量もすり板固定式舟に比べて大きかった。 【0008】(2) 図4,図6に示すいずれの集電舟
も、雪の中を走行すると、舟体の前面に雪が付着し、付
着した雪の重みで実質的な押上力が低下して追従性能が
悪くなり、大離線を発生したり、場合によっては走行中
にパンタグラフが下降してしまうことさえある。 (3) また図4,図6に示すいずれの集電舟も、舟体
の材質が金属であるため、走行中の離線アークにより舟
体が徐々に損傷して強度が低下し、寿命も短い。 【0009】(4) パンタグラフの集電舟は、トロリ
ー線に付着している水滴をかきとりながら摺動する形に
なるため、舟体の材質が金属である従来の集電舟では、
特に海岸線を走行する車両で塩害による舟体の腐食が顕
著であり、舟体の寿命が極めて短いことがある。 【0010】本発明は上述したような点に鑑みなされた
ものであって、特に舟体をカーボン繊維強化プラスチッ
ク(CFRP)またはガラス繊維強化プラスチック(G
FRP)の弾性を有する高強度材料の帯板で構成すると
ともに、すり板は直接舟体に取り付ける構造としてなる
ものである。 【0011】 【作用】かかる構成により、舟体自体が両端の支え部分
を支持点とした板ばねとして効用し、上下方向にばね作
用をもつことができるため、舟の主すり板部分は実質的
にはばね支持されたのと同様の上下方向の振動特性をも
ち、またCFRPは比重が約1.7 と小さく集電舟全体の
質量も小さくてすみ、構造としては簡単なすり板固定式
舟でありながら、可動すり板式並みの追従特性を有する
ことができる。 【0012】一方、CFRPそのものの強度がばね鋼並
みに高いため、帯板状であっても舟体として充分実用に
供し得る強度を有する。また、舟体が帯板状であるた
め、車両進行方向に対する投影面積が従来の集電舟より
大巾に少なくなり、雪の中を走行中に集電舟に付着する
雪が少ないものとなる。さらには、CFRPは金属に比
べてはるかに導電率が低いため、離線アークが舟体に飛
ぶことがなく、また塩害による腐食の発生もない。 【0013】 【実施例】以下に、本発明を図面を基づいてさらに詳述
説明する。図1は本発明の要部構成を示すものであり、
10はCFRPによる舟体、12は導電性の敷板、13はすり
板である。ここに、舟体10には舟支えと結合するための
支え金具11がリベット16により固定され、舟体10の上面
には敷板12が敷かれ、その上にすり板13,補助すり板14
がネジ15により固定される構成をなす。CFRPによる
舟体10は単純な帯板状をなし、その断面の幅および厚さ
は要求される舟体強度と集電舟としての上下振動特性に
より適宣決定し得る。これは、新幹線用パンタグラフと
しての一例を挙げると、幅40(mm),厚さ4〜6(mm)
程度である。 【0014】かくの如き構成により、その作用はつぎの
如くである。舟体10は支え金具11の取付穴部分11a で舟
支えに取り付けられて支持される。その舟体10がCFR
Pによる帯板状であるため、前後方向には断面2次モー
メント,断面係数とも大きいが、上下方向には小さい値
となる。このため、CFRPの弾性係数が低いことと相
まって、舟体が上下方向によくしなうばね作用をなす。
なお、このばね作用はすり板の剛性により若干制限され
るものの、そのときの最適なばね作用をもつようにして
いる。これを図2に示す。 【0015】図2はパンタグラフの追従特性を示すもの
であり、横軸は加振振動数を、縦軸は追従できる振幅を
示している。ここに、図2はパンタグラフの集電舟部分
を模擬架線で上下に正弦波で加振し、パンタグラフが模
擬架線に追従する範囲を調べた一例である。図中、曲線
の下側が追従できる範囲で、この部分が広い方が追従性
能がよい。 【0016】図2においては、特性曲線CH1が図1構
成の特性であり、20〜40(HZ )の山部分がCFRP舟
体のばね作用によって、追従振幅が大きくなったところ
である。また、従来のすり板固定式舟の特性曲線CH21
およびすり板可動式舟の特性曲線CH22を同時に示した
が、CFRP舟がすり板可動式舟と同等の特性をもって
いることがわかる。 【0017】なお、本実施例はCFRPによるものであ
るが、そのCFRPに代えGFRPを用いたものであっ
てもよく、例えばそれほど強度を必要としない低速度の
車両用として効用でき、同様な効果があることは言うま
でもない。 【0018】 【発明の効果】以上詳述した如き本発明によれば、つぎ
の効果を有する。 (イ) 舟体そのものに弾性をもたせたことにより、簡
単な構造で3元系となり高い追従性が得られる。 (ロ) 構造が簡単で軽量であり、保守が容易である。 (ハ) 部品点数が少なく製作容易である。 (ニ) 離線時のアークによる損耗がなく、長寿命であ
る。 (ホ) 車両進行方向に対する投影断面積が小さく、走
行中の雪付着が少ない。 (ヘ) 塩害による舟体の腐食がない。 (ト) また投影面積が小さいため、高速走行時の走行
風による抗力が小さく、パンタグラフ枠組に作用する荷
重を小さくすることができ、車両走行抵抗の低減にも寄
与する。 (チ) さらにまた投影面積が小さいため、高速走行時
の空気の乱れの発生が小さく、空力的騒音の低減に寄与
する。
【図面の簡単な説明】 【0019】 【図1】図1は本発明の一実施例の要部構成を示す分解
斜視図である。 【図2】図2はパンタグラフの追従特性を示す曲線図で
ある。 【図3】図3はパンタグラフの概略機構図である。 【図4】図4は従来の集電舟の一例を示す正面図であ
る。 【図5】図5は図4の具体例をそれぞれ示す(A−A)
断面図である。 【図6】図6は従来の集電舟の他の例を示す正面図であ
る。 【図7】図7は図6の(B−B)断面図である。 【0020】 【符号の説明】 1 トロリー線 2 集電舟 3 舟支え装置 10 舟体 11 支え金具 12 敷板 13 すり板 14 補助すり板 15 ネジ 16 リベット CH1 特性曲線 CH21 特性曲線 CH22 特性曲線

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1 集電時には舟支え装置を介して取り付け
    られた集電舟をリンク機構によりトロリー線に押し付け
    る鉄道車両用集電装置において、前記集電舟の舟体を、
    帯板状のカーボン繊維強化プラスチックの両端部に前記
    舟支え装置と結合するための部材を取り付けて構成した
    ことを特徴とする鉄道車両用集電装置の集電舟。 【請求項2】 前記帯板状のカーボン繊維強化プラスチ
    ックに代えて帯板状のガラス繊維強化プラスチックを使
    用した請求項1記載の鉄道車両用集電装置の集電舟。
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