JPH068655A - 乾式転写材製造用インクリボン - Google Patents

乾式転写材製造用インクリボン

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JPH068655A
JPH068655A JP4165954A JP16595492A JPH068655A JP H068655 A JPH068655 A JP H068655A JP 4165954 A JP4165954 A JP 4165954A JP 16595492 A JP16595492 A JP 16595492A JP H068655 A JPH068655 A JP H068655A
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pressure
resin
layer
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JP4165954A
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English (en)
Inventor
Takashi Kawaguchi
隆 川口
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の被転写物上の任意の位置に形成した像
が、加熱温度に依存して可逆的に透明度が変化すること
することが可能な、乾式転写材製造用インクリボンを提
供することにある。 【構成】 乾式転写材製造用熱転写インクリボン10
は、フィルム状のリボン基材(支持体)11の一方の表
面上に、バインダ剤及び感圧接着剤を含んで構成される
感圧接着層12が形成されると共に、かかる感圧接着層
12上に、樹脂と有機低分子物質からなり、加熱温度に
依存して可逆的に透明度が変化する可逆性記録層13
と、感熱接着性の樹脂及び粘着附与性の樹脂を含んで構
成され、該感圧接着層及び可逆性記録層より粘度が高
く、且つ感熱接着性、硬度及び凝集力の大きな転写性調
整層14が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式転写材の製造に際
して用いられる感熱転写インクリボンに係り、特に感熱
転写方式のプリンタ、タイプライタ、ワードプロセッサ
等を用いて、ぬれ性の悪い、剥離性の強い面へも転写、
印字可能と為すと共に、感熱転写して得られる転写像
が、圧力により、目的とする被転写物上へ効果的に感圧
再転写せしめられ得るようにした乾式転写材製造用イン
クリボンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、感熱転写方式によるプリンタ、タ
イプライタ、ワードプロセッサ等の印字装置が開発され
て、小型のパーソナルユースからビジネス用途にまで広
く使用されるようになってきている。
【0003】この感熱転写方式による印字は、サーマル
ヘッドにより熱転写インクリボンを所定の印字用紙に密
着させた状態で、サーマルヘッドが有する多数の発熱素
子のうち、所要の発熱素子を発熱せしめることにより、
熱転写リボンの支持体を介して発熱素子に接している熱
溶融性インク部分を溶かして、印字用紙に転写せしめる
ことにより、行われるようになっている。
【0004】この種の熱転写リボンは、従来から、着色
剤とそのバインダ剤とからなる熱溶融性インクを所定の
支持体上に塗工しただけのものであって、かかるバイン
ダ剤はワックスを主成分とするものであった。しかも、
この種の熱転写リボンは被転写物として通常紙を対象と
するに過ぎないものであった。
【0005】ところで、ぬれ性が悪くて、離型性・剥離
性の良い面への転写、印字を可能とすることを目的とし
た感熱転写インクリボンが、特開昭63−128990
号公報、特開昭63−128991号公報、及び特開昭
63−251287号公報に開示されており、また熱感
度向上を目指したインクリボンについても、特開昭63
−246280号公報に開示されている。
【0006】而して、従来の感熱転写方式の印字装置に
おいて、リボンの巻き取りは、ヘッドの移動に伴ってリ
ボンのインク面と被転写物である紙との摩擦力により引
き出されて弛んで余ったリボンが巻き取られることによ
り行われている。
【0007】しかしながら、ぬれ性が悪く、離型性・剥
離性の良い面というのは摩擦係数が小さいため、リボン
を引き出す力が弱くなる。それ故に、カセットからリボ
ンを引き出すのに必要な力が大きい場合には、リボン送
りが完全に為されず、リボンの同一個所をヘッドが印字
している状態(スリップ)が起こり、印字不可能となっ
てしまうのである。また、これを防ぐために、カセット
からリボンを引き出すのに必要な力を小さくすると、今
度はリボンの走行が不安定となり、リボン蛇行が惹起さ
れることとなる。
【0008】更に、リボン引出力は、インクの塗工直後
と何日か経過してからとでは大きく異なり、保存状態の
温度によっても異なるので、保存性、経時変化を考慮に
入れた上で、蛇行、スリップのないリボン走行を達成す
るのは非常に困難なのである。
【0009】このような保存性、リボン走行性の問題を
同時に解決することを目的とした感熱転写インクリボン
は、特開平1−97687号公報、特開平1−9768
8号公報、特開平1−103492号公報及び特開平1
−136782号公報に開示されている。
【0010】また、新たな記録材料として、加熱温度の
違いにより画像の記録、消去を可逆的に行うことがで
き、かつ室温において画像の定着性を有するものが特開
昭55−154198号公報により開示されている。
【0011】この記録材料は、ポリエステル樹脂あるい
は塩化ビニル系樹脂等の樹脂中に、ベヘン酸等の有機低
分子物質を分散した感熱層を有し、加熱温度を選択する
ことによって、感熱層の透明度が変化するものである。
更に、この記録材料は、加熱後室温に冷却しても透明状
態あるいは白濁状態を安定保持でき、かつ可逆的にこれ
らの状態をとれるものである。即ち、この記録材料が例
えば白濁状態にある場合、特定の温度T1 に加熱した
後、室温まで冷却すると透明状態になる。次に、この透
明状態のものをT2 (T1 <T2 )以上に加熱した後、
室温まで冷却すると再び白濁状態となる性質を有するも
のである。
【0012】上記の記録材料を用いた熱転写シートに関
する報告が、特開平2−187389号公報に開示され
ている。
【0013】この熱転写シートは、フィルム状基材の上
に、樹脂と有機低分子物質との分散系からなり、加熱温
度に依存して可逆的に透明度が変化する感熱層と、金属
薄膜もしくは金属箔からなる反射層と、感熱接着層を順
次積層した構造を備えている。この熱転写シートをテー
プ状あるいはその他所望の形状に裁断した後、フィルム
状基材上の感熱層等の積層面とは反対側から熱を加え、
所望とする像を所望とする場所に形成するのである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
熱転写シートを用いて所望の形状を形成するには、ハサ
ミあるいはカッターの様な刃物を利用して、シートを裁
断する必要であり、幼児が利用するには安全性等の問題
が生じる可能性がある。さらには、パソコン等で作成し
た文字もしくは像を、被転写物上に形成するためには、
上記像をシート上になんらかの方法で描く必要がある。
よってプリンターもしくはプロッター等で所望とする像
をシート上に形成した後、裁断しなければならない。従
って装置が多く必要となりコスト的な問題が多くなるの
と同時に、時間も多く費やさなければならずたいへん面
倒である。また、所望とする像が非常に微細であると、
上記像を裁断することが不可能な場合もありうるのであ
る。
【0015】一方、上記シートをテープ状にして巻き上
げ、ワードプロセッサ等に用いるインクリボンとして用
いることも可能である。こうすれば感熱転写方式を利用
して、所望の形状に裁断することなく、パソコン等で形
成した文字や像を被転写物上へ直接形成することが可能
となり、微細な像も容易にかつ短時間で形成可能となる
のである。しかしながら市販の感熱転写型装置を用いる
と、紙、板及びフィルム等の平面形状の物体の表面にし
か像を形成することができず、曲面形状の物質に像を形
成することは不可能である。また位置合わせも困難で、
所望とする位置に像を形成しようとしても、位置ズレが
発生しやすく、形成した文字もしくは像を、上記装置を
用いて一部修正もしくは追加をすることも困難である。
【0016】さらには感熱転写方式により形成された文
字や像を感圧再転写することにより任意の被転写物上の
任意の位置に形成し、加熱温度に依存して可逆的に透明
度が変化することが可能な転写像を形成可能な乾式転写
材製造用インクリボンは、現在までのところ何等知られ
ていない。
【0017】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、任意の被転写物上の任意の位置に形成
した像が、加熱温度に依存して可逆的に透明度が変化す
ることすることが可能な、乾式転写材製造用インクリボ
ンを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の乾式転写材製造用インクリボンは、次の如
き特徴を有するように構成されている。即ち、目的とす
る乾式転写材を製造すべく、所要の文字や図形等の転写
像を感熱転写方式にて形成するために用いられるインク
リボンにおいて、所定のフィルム状リボン基材の片面
に、バインダ剤及び感圧接着剤を含んで構成される感圧
接着層を形成すると共に、かかる感圧接着層上に、樹脂
と有機低分子物質からなり、加熱温度に依存して可逆的
に透明度が変化する可逆性記録層と、感熱接着性の樹脂
及び粘着附与性の樹脂を含んで構成され、該感圧接着層
及び可逆性記録層より粘度が高く、且つ感熱接着性、硬
度及び凝集力の大きな転写性調整層とを構成するように
したのである。
【0019】
【作用及び具体的構成】上記の構成を有する本発明に従
う乾式転写材製造用インクリボンは、例えば、図1に示
されるように、フィルム状のリボン基材11の一方の表
面上に感圧接着層12が形成され、更にその上に可逆性
記録層13および転写性調整層14が所定厚さで形成さ
れている。なお、リボン基材11の前記感圧接着層12
の塗工面とは反対側の面には、シリコーン樹脂のような
耐熱性樹脂からなるスティッキング防止層15が設けら
れている。
【0020】そして、このような乾式転写材製造用熱転
写インクリボン10において、その感圧接着層12を支
持するフィルム状のリボン基材11としては、従来から
感熱転写インクリボンの基材として用いられている各種
のものが何れも使用可能であるが、特に感熱転写のため
にインクリボンにはサーマルヘッド(印字装置)が接触
せしめられるものであるところから、耐熱温度が150
℃以上の、ポリエステル、ポリイミド、ポリカーボネー
ト、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフ
ェニレンサルファイド等からなる樹脂フィルム、または
コンデンサ紙、グラシン紙等の紙が好適な材料として用
いられ、またその厚さとしても、材料の種類により適宜
に決定されることとなるが、一般に3〜20μmの範囲
の厚さのものを用いることが望ましい。
【0021】そして感圧接着層12は、バインダ剤及び
感圧接着剤を含んで主として構成されている。
【0022】上記感圧接着層12を構成するバインダ剤
としては、主として、キャンデリラワックス、カルナバ
ワックス、ライスワックス、木ろう等の植物系ワック
ス;蜜ろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス;モ
ンタンワックス、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフ
ィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油
ワックスの一種或いは二種以上からなるワックス類と、
石油樹脂、ロジン系樹脂、ケトン樹脂、ポリアミド樹
脂、フェノール樹脂等の粘着附与剤とからなるものが、
用いられているのである。なお、上記のワックス類とし
ては、α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体等の樹
脂系ワックスも使用可能であり、また粘着附与剤は、密
着性、硬度向上、凝集力附与、粘着力附与及び感圧接着
剤の粘着附与の働きを為すものである。また、このバイ
ンダ剤を構成するワックスと粘着附与剤とは、一般に、
重量基準で15:1〜3:2程度の割合において配合せ
しめられることとなる。
【0023】さらに、感圧接着層12を構成する感圧接
着剤としては、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸エステ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチル
アクリレート共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルエ
ーテル、ポリビニルアセタール、ポリイソブチレン等の
ビニル系高分子;エチルセルロース、ニトロセルロー
ス、酢酸セルロース等の繊維系高分子;塩化ゴム、天然
ゴム等のゴム系高分子の一種或いは二種以上が組み合わ
せて用いられるのである。
【0024】なお、感圧接着層12を構成する上記のバ
インダ剤と感圧接着剤とは、一般に重量基準でバインダ
剤100に対して感圧接着剤が5〜100程度の割合に
おいて配合せしめられ、好ましくは95℃の温度下にお
いて、3000センチポイズ未満、特に200〜100
0センチポイズ程度の粘度を与える組成物とされること
となる。
【0025】上記のような組成物は、適当な溶媒に溶解
若しくは分散せしめられて塗工液とされ、或いは加熱混
合により塗工液となして、目的とするフィルム状のリボ
ン基材11上に、公知の手法に従って塗工或いはホット
メルト塗工せしめられることとなる。
【0026】また、上記感圧接着層12上に形成される
可逆性記録層13は、樹脂と有機低分子物質との分散系
であり、加熱温度を選択することにより有機低分子物質
の屈折率が樹脂の屈折率と等しくなったり、あるいは異
なったりして透明度が変化するものである。以下に上記
可逆性記録層の熱可逆特性を、図2を用いて説明する。
【0027】予め温度T1 以下で白濁状態にあるとき、
その状態から温度T2 (有機低分子物質の融点もしくは
凝固点)まで加熱した後温度T1 以下まで冷却すると
(a→b)、有機低分子物質の屈折率は樹脂の屈折率と
ほぼ等しく透明状態になる。さらにこの透明状態から温
度T3 以上に加熱した後温度T1 以下に冷却すると(c
→d)、有機低分子物質の屈折率は樹脂の屈折率と異な
るため光散乱を起こして白濁状態となる。従って該可逆
性記録層は上記の状態変化を繰り返し行えるものであ
る。
【0028】上記可逆性記録層に用いられる樹脂として
は、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−アクリレート共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−マレイン酸共重合体、ポリ塩化ビニリデン、
塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン
−アクリロニトリル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等の一種或
は二種以上が組み合わせて用いられるのである。
【0029】また一方、上記可逆性記録層に用いられる
有機低分子物質としては、アルカノール、アルカンジオ
ール、ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジ
オール、アルキルアミン、アルカン、アルケン、アルキ
ン、ハロゲンアルカン、ハロゲンアルケン、ハロゲンア
ルキン、シクロアルカン、シクロアルケン、シクロアル
キン、飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸または
これらのエステル、アミド、またはアンモニウム塩、飽
和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩、アクリルカルボン
酸またはこれらのエステル、アミド、またはアンモニウ
ム塩、ハロゲンアリルカルボン酸またはこれらのエステ
ル、アミド、またはアンモニウム塩、チオアルコール、
チオカルボン酸またはこれらのエステル、アミド、また
はアンモニウム塩、チオアルコールのカルボン酸エステ
ルなどで、その炭素数は10〜40、分子量としては1
00〜700のものが挙げられる。特に好ましいものと
しては、融点が50〜150℃の範囲にあるラウリン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン
酸等の高級脂肪酸、またはこれらのエステル、アミド、
アンモニウム塩である。
【0030】樹脂と有機低分子物質の混合比は、重量比
で樹脂100部に対して有機低分子物質が5〜200部
の範囲にあるのが好ましく、10〜100部がより好ま
しい。5部より少ないと、可逆性記録層13の白濁が十
分でないため識別が困難となり、また200部より多く
なると、層の形成が困難となってしまう。
【0031】一方、上記可逆性記録層13上に形成され
る、トップコート層としての転写性調整層14は、かか
る感圧転写層12及び可逆性記録層13よりも、粘度が
高く(熱転写条件下において)且つ感熱接着性、硬度及
び凝集力の大きな層として構成されているところから、
かかる転写性調整層14は、感熱転写時には、その接着
力が強くされていることによって、ぬれ性の悪い表面へ
の感熱転写性が向上され、そして凝集力、粘度、硬度が
大きくされているために、潰れ、広がり等の転写不良が
効果的に改善され、また印字装置のヘッドによるインク
の掻き寄せも良好に防止せしめる働きを有しているので
ある。
【0032】また、感式転写材の基本シートの背後から
圧力を加えて、乾式転写により作成したインクの像(転
写像)を被転写物に転写せしめる感圧再転写時には、か
かる転写性調整層14は、凝集力、硬度が大きくされて
いるために、基本シートから、残留インクなく、一体と
なって、所定のインク像を転写させることを可能ならし
め、そして転写したインクも広がり、潰れのない美麗な
像を得ることを可能としているのであり、また同時に転
写像を保護して強固なものとしているのである。
【0033】そして、かくの如き転写性調整層14は、
膜形成性が大きく、感熱接着性の大きな樹脂、例えばエ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アイオ
ノマー、アクリル系重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアミ
ド、エチルセルロース、ポリオレフィン等の一種或いは
二種以上と、凝集力が大きく、粘着附与性の樹脂、例え
ば石油樹脂、ロジン、水添ロジン、ロジンエステル、ケ
トン樹脂、フェノール樹脂等の一種或いは二種以上の混
合物とから主として構成されるものである。
【0034】なお、かくの如き感熱接着性の樹脂と粘着
附与性の樹脂とは、前者の10重量部に対して後者の5
〜100重量部、好ましくは8〜70重量部の割合にお
いて混合せしめられる。
【0035】また、かかる転写性調整層14を構成する
前記膜形成性の大きい感熱接着性の樹脂は、可逆性記録
層13と非相溶か、相溶しても混じり難いものであっ
て、可逆性記録層13の上に感熱接着性の大きな膜を形
成するものであり、粘着附与性の樹脂は、上記膜形成性
の大きな樹脂と可逆性記録層13との接着性を良好にし
て、凝集力、硬度、粘着性を増し、感熱転写性を調節す
るために加えられるものである。
【0036】そして、かかる膜形成性の大きな感熱接着
性の樹脂及び粘着附与性の樹脂とからなる組成物は、水
溶液若しくは水分散液の形態において、或いは可逆性記
録層13を侵さないような汎用の有機溶剤の溶液乃至は
分散液の形態において、通常の塗工手法に従って、可逆
性記録層13の上に所定厚さで塗工せしめられるもので
あるが、そのようにして形成される転写性調整層14
は、感熱転写条件下において感圧転写層12及び可逆性
記録層13よりも粘度が高くされ、一般に、95℃の温
度下において3000センチポイズ以上、好ましくは1
0000センチポイズ以上の粘度を有する層とされるの
である。
【0037】また、このようにして形成される転写性調
整層14には、その膜強度を調節し、切れの良いシャー
プな印字像を得るためや、汚れやブロッキング防止のた
めに、カオリン、タルク、ベントナイト、酸化チタン等
の充填剤や、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニ
ウム等の金属石鹸の如き有機若しくは無機の粉末を、2
0重量%を越えない割合において配合せしめ、転写性調
整層14内に存在せしめることも可能である。更に、感
圧再転写性の微調整やその経時安定性の向上、保存性、
走行性安定のため、シリコーン化合物やフッ素化合物等
を添加してもよい。
【0038】更に、可逆性記録層13の隠弊効果を高め
コントラストを十分にするために、感圧接着層12に顔
料または染料等の着色剤を、50重量%を超えない割合
に於て添加しても良い。
【0039】そして、このようにして得られたインクリ
ボン10を用いて、それを、ヘッド発熱体形状、ヘッド
発熱体位置、ヘッド取付け角度、ヘッド押え圧力、巻取
りトルク、ヘッド印加エネルギー、印字スピード等を調
節した熱転写型プリンタ等の印字装置にセットして、印
字、感熱転写せしめることにより、目的とする乾式転写
材が有利に製造されることとなるのである。
【0040】即ち、このようなインクリボン10を用い
ることにより、ぬれ性の悪い表面を有するフィルム(基
本シート)上へ、所望の文字や図形等の転写像を感熱印
字しても、広がり、潰れ、濃淡、ヘッドによる掻き寄
せ、糸引き、柚子肌、転写不足等の問題を何等惹起する
ことなく、良好な印字像を実現することが出来るように
なるのである。
【0041】また、このようにして印字された像を、フ
ィルム(基本シート)の裏側から圧力を加えて、目的と
する紙、プラスチックス、金属等の被転写物上に感圧再
転写せしめても、かかるフィルム上には残留インクはな
く、更に転写した像も、潰れ、広がり、脆さのない、強
固に接着した良好な像と為すことが出来、更にこの感圧
再転写性は、経時と共に変化せず安定と為すことが出来
るのである。
【0042】こうして出来上がった像は、外部からの加
熱温度に依存して、可逆的に白濁もしくは透明化を繰り
返すので、像の書き込み及び消去を繰り返し行うことが
可能となるのである。
【0043】そしてまた、このようなインクリボン10
を、55℃の状態下で24時間保存した場合であって
も、ブロッキング、巻き乱れ等の問題は全く起こらず、
リボン走行性に関しても、リボン蛇行、スリップ等の問
題は全く無く、リボンの最後まで印字、熱転写すること
が出来るような、優れた保存性を有することが出来るの
である。
【0044】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。本発明が、そのような記載によって
何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもな
いところである。
【0045】また、本発明には、以下の実施例の他に
も、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を
逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々
なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、
理解されるべきである。
【0046】第1実施例 感圧接着層12、可逆性記録層13及び転写性調整層1
4を形成するために、下記の如き組成の感圧接着層形成
用塗工液、可逆性記録層形成用塗工液及び転写性調整層
形成用塗工液をそれぞれ調整した。
【0047】 感圧接着層 形成用塗工液組成 重量部 α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体 2 [三菱化成工業(株)製のダイヤカルナ30] キャンデリラワックス 3 [中京油脂(株)製のキャンデリラロウ2698] マイクロクリスタリンワックス 9 [日本精ろう(株)製のHi−Mic1045] ロジンエステル 3 [荒川化学工業(株)製のスーパーエステルA−100] エチレン−酢酸ビニル共重合体 3 [三井デュポンポリケミカル(株)製のEVA210] メチルイソブチルケトン 80 可逆性記録層 形成用塗工液組成 重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 80 [電気化学工業(株)製のデンカビニール#1000L] ステアリン酸 20 [花王石鹸(株)製のルナックS−90] メチルエチルケトン 200 トルエン 200 転写性調整層 形成用塗工液組成 重量部 アイオノマー 12 [三井石油化学工業(株)製のケミパールSA−100] 水添ロジン 11 [荒川化学工業(株)製のSE−50] 水 48 そして、リボン基材11として5.7μmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルムを用い、かかるフ
ィルム上に上記組成の感圧接着層形成用塗工液を塗工
し、100℃で乾燥することにより、感圧接着層12を
形成せしめた後、更にその上に、上記組成の可逆性記録
層形成用塗工液を塗工し、100℃で乾燥する事により
可逆性記録層13を形成せしめた。更にまたその上に、
上記組成の転写性調整層形成用塗工液を塗工し、90℃
で乾燥せしめることにより、目的とするインクリボン1
0を得た。
【0048】次いで、かくして得られたインクリボンを
用いて、それを、調節された感熱転写型の印字装置にセ
ットせしめ、シリコーン樹脂を塗工したポリエチレンフ
ィルム(厚さ:100μm)上に10℃〜35℃で印字
したところ、充分に美麗な且つ良好な品質の白濁印字像
を得ることが出来、そのような印字されたポリエチレン
フィルムを、その裏側から擦り、圧力を加えることによ
り、かかる印字像を紙、プラスチックス或いは金属の所
望の表面上へ感圧再転写せしめたところ、充分良好な品
質の像を完成することが出来た。
【0049】上記の手法により出来上がった像を、60
℃まで加熱した後室温まで冷却すると、白濁状態から透
明状態に変化した。その後70℃以上まで加熱し、再度
冷却してやると、白濁状態に戻った。
【0050】さらに、かかるインクリボンを用いて、5
5℃で24時間保持したものについて、その保存性を観
察し、続いて塗工直後のものを加えて、リボン走行試験
を行った。その結果、保存性に関しては、ブロッキン
グ、巻き乱れが無く、良好な結果が得られ、またリボン
走行性に関しても、蛇行、スリップが発生すること無く
良好な結果が得られた。
【0051】第2実施例 下記の如き組成の感圧接着層形成用塗工液、可逆性記録
層形成用塗工液及び転写性調整層形成用塗工液を用い
て、第1実施例と同様にして、インクリボン10を製造
し、感熱転写、感圧転写、リボン走行、保存の実験を行
なった。その結果、美麗で良好な品質の印字像を得るこ
とができ、またそのような印字像を感圧再転写により、
所望の被転写物上に良好な品質の像として転写せしめる
ことができた。そして上記の手法により出来上がった像
を、60℃まで加熱した後室温まで冷却すると、白濁状
態から透明状態に変化した。その後70℃以上まで加熱
し、再度冷却してやると、白濁状態に戻った。
【0052】また感圧再転写性の経時安定性、リボン走
行性、保存性も良好であった。
【0053】 感圧接着層 形成用塗工液組成 重量部 α−オレフィン−無水マレイン酸共重合体 8 [三菱化成工業(株)製のダイヤカルナ30] キャンデリラワックス 6 [中京油脂(株)製のキャンデリラロウ2698] ロジンエステル 2 [荒川化学工業(株)製のスーパーエステルA−100] エチレン−酢酸ビニル共重合体 4 [三井デュポンポリケミカル(株)製のEVA210] メチルイソブチルケトン 80 可逆性記録層 形成用塗工液組成 重量部 ポリエステル樹脂 80 [東洋紡績(株)製のバイロン200] ステアリン酸 20 [花王石鹸(株)製のルナックS−90] テトラヒドロフラン 400 転写性調整層 形成用塗工液組成 重量部 ポリアミド 10 [三和化学工業(株)製のサンマイド615A] ロジンエステル 10 [荒川化学工業(株)製のスーパーエステルA−115] シリコーン微粉末 1 [東芝シリコーン(株)製のトスパール120] イソプロピルアルコール) 69
【0054】
【発明の効果】以上詳述したことから明らかなように本
発明によれば、リボン基材上に感圧接着層、可逆性記録
層及び転写性調整層を設けて三重構造と為すことによ
り、ぬれ性の悪い面への感熱転写性が著しく良好とな
り、その上、感熱転写により設けた印字像の圧力による
他物質への感圧再転写性も有利に向上せしめられ、感圧
再転写後に被転写物上に形成せしめられた像は、外部か
らの加熱温度に依存して、可逆的に白濁もしくは透明化
を繰り返すので、像の書き込み及び消去を繰り返し行う
ことが可能な、乾式転写材製造用インクリボンを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾式転写材製造用インクリボンの一例を示す断
面解説図である。
【図2】可逆性記録層における透明度の熱可逆特性図で
ある。
【符号の説明】
10 感熱転写インクリボン 11 リボン基材 12 感圧接着層 13 可逆性記録層 14 転写性調整層 15 スティッキング防止層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文字や図形等の転写像を感熱転写方式に
    て形成するために用いられるインクリボンにおいて、所
    定のフィルム状リボン基材の片面に、バインダ剤及び感
    圧接着剤を含んで構成される感圧接着層が形成されると
    共に、かかる感圧接着層上に、樹脂と有機低分子物質か
    らなり、加熱温度に依存して可逆的に透明度が変化する
    可逆性記録層と、感熱接着性の樹脂及び粘着附与性の樹
    脂を含んで構成され、該感圧接着層及び可逆性記録層よ
    り粘度が高く、且つ感熱接着性、硬度及び凝集力の大き
    な転写性調整層とが形成されることを特徴とする乾式転
    写材製造用インクリボン。
JP4165954A 1992-06-24 1992-06-24 乾式転写材製造用インクリボン Pending JPH068655A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003008188A1 (en) * 2001-05-08 2003-01-30 Zhongming Wang A transparent plate of transparency-controlled by pressure

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