JPH0687981B2 - 触媒の再生方法 - Google Patents

触媒の再生方法

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JPH0687981B2
JPH0687981B2 JP2056067A JP5606790A JPH0687981B2 JP H0687981 B2 JPH0687981 B2 JP H0687981B2 JP 2056067 A JP2056067 A JP 2056067A JP 5606790 A JP5606790 A JP 5606790A JP H0687981 B2 JPH0687981 B2 JP H0687981B2
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晃 井口
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は固体触媒を用いて有機化合物を合成する方法に
おいて、触媒上に析出した炭素質物質を除去し、触媒を
再生する方法に関する。
[従来技術] 有機化合物を合成する手段として固体触媒を用いる方法
は、原油分解、ナフサ分解などの石油精製工業や石油化
学工業等の大きなスケールから合成樹脂モノマー、染
料、農薬等の化学工業、さらには医薬中間物合成の医薬
工業にいたるまで広く用いられている極めて重要なもの
である。
さらに詳しくこれらの反応を種類別に列挙すれば、例え
ば分解反応、アルキル化反応、水素化反応、還元反応、
酸化反応、脱水素反応、縮合反応、エステル化反応、脱
水反応、水和反応、異性化反応、転位反応、不均化反
応、環化反応、ハロゲン化反応などが挙げられる。
従来これらの方法を実施する際、触媒上への炭素質物質
の析出が往々にして見られる。炭素質物質は、触媒上に
吸着した主生成物や副生成物の縮合あるいは重合等によ
って生成する重質成分、さらに脱水素反応の進行によっ
て生成するコークなどである。以下重質成分とコークを
合せて炭素質物質と呼ぶが、こうした炭素質物質の析出
の多い反応としては、例えばラジカルを生成しやすい各
種の分解反応、高分子量化が起りやすい縮合や重合等の
反応、不飽和化合物や芳香族化合物を系内に含む反応、
あるいは触媒と生成物間の親和力の著しく大きな系、例
えば固体触媒を用いた含窒素有機化合物反応等が挙げら
れる。
炭素質物質が生成すると触媒表面が炭素質物質に覆われ
る。このため、触媒の活性が低下する他、活性点自体が
炭素質物質により変質されて反応の選択性まで低下して
くる。さらに触媒上に炭素質物質の析出が進行すると、
触媒粒子間にまで炭素質物質が蓄積し、触媒充填層の閉
塞や触媒粒子の固着ないし破壊が起る場合もある。
一般には炭素質物質の析出が起った場合、反応を中断し
空気または分子状酸素を含むガスを高温で通じて炭素質
物質を燃焼除去する方法、すなわちデコーキングによる
触媒の再生処理が行なわれている(触媒学会編集「触媒
工学講座(第7巻)触媒反応(2)−酸化・脱水素・分
解−」(昭和42.2.28)他人書館278頁)。この時、炭素
質物質の除去を容易にするため、あるいは燃焼状況をゆ
るやかにするために、水蒸気あるいは不活性ガスを空気
または分子状酸素含有ガスに同伴させることも行なわれ
ている。
[発明が解決しようとする課題] 従来から実施されている再生処理においては、炭素質物
質の除去が充分に行なわれないため、触媒性能が低下し
ていく傾向がある。
この原因としては、ひとつには、再生処理にはある程度
の高温が必要であり、この温度が不充分なためである。
しかし、工業的見地から、反応温度条件に比べて再生温
度条件を大幅に上げることは、装置上の問題がある。即
ち、装置の耐熱性を上げるために、特別な材質や熱媒体
を用いる必要がある。特に、熱媒体により加熱される多
管式反応器に代表される固体床反応においては、熱媒体
に昇温できる限界の温度範囲がある。そして、そうした
ことから高い温度で再生することが経済的にあるいは技
術的に不可能な場合、不充分な再生のまま触媒を再び使
用することとなり、触媒活性が初期活性に比べて著しく
低下し、その触媒を再生使用することができなくなった
り、また再生処理を繰返すうちに短期間で触媒の活性、
選択性が低下し、即ち触媒寿命(触媒を使用し始めてか
ら何回か再生処理を重ねた後廃棄せざるを得なくなるま
での期間)が短くなり、同一触媒での長期間操業が困難
となるなどの問題を生じる。
もうひとつの問題としては、触媒の熱的な劣化がある。
触媒が高温にさらされた場合の劣化には、例えば1.触媒
構成成分の化学的変化、2.触媒の比表面積の減少、3.非
晶質成分の結晶化、4.ミクロ細孔の消失、5.活性成分、
例えば分散した金属のシンタリング、6.触媒粒子同士の
固着、例えば流動触媒における大粒子化と流動化不良、
7.触媒粒子の破壊と反応管の閉塞、および、8.触媒成分
の揮発等があり、最適なデコーキングの温度域は極めて
限定されたものでしかない。
従って、本発明の目的は、固体触媒を用いて有機化合物
を反応させる方法において、触媒上に析出した炭素質物
質を低い温度条件下で充分に除去できる再生方法を提供
することにある。
また、本発明の別の目的は触媒上に析出した炭素質物質
を除去し、触媒の活性低下を抑制できる再生方法を提供
することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、触媒に析出した炭素質物質を空気または分子
状酸素含有ガス存在下で焼成する触媒の再生方法におい
て、一般式(I)で示されたアルコールを共存させるこ
とを特徴とする触媒の再生方法である。
R−OH (I) (式中、Rはアルキル基またはヒドロキシアルキル基を
表わす。) 式中、Rは具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル
基、tert−ブチル基、n−アミル基、iso−アミル基、
n−ヘキシル基等の通常炭素数1〜6のアルキル基、ま
たはヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒド
ロキシブチル基、ヒドロキシヘキシル基等の通常炭素数
2〜6のヒドロキシアルキル基が挙げられる。
本発明において用いるアルコールとしては、具体的にメ
タノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロ
パノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、tert−
ブタノール、n−アミルアルコール、iso−アミルアル
コール、n−ヘキサノール、エチレングリコール、1,2
−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオールなどのアルコールが挙げ
られる。本発明ではこれらの中の少なくとも1種のアル
コールが用いられる。またこれらの中でメタノールまた
はエタノールがより好ましい。
本発明が対象とする触媒は固体触媒であり、例えば金属
触媒、金属酸化物触媒、シリカーアルミナ、ゼオライ
ト、金属硫化物、金属ハロゲン化物およびそれらの組合
せからなり、その成分のみを成型したものの他、担体に
担持、あるいはイオン交換等により修飾したものが挙げ
られる。さらに詳しくは、金属として、アルカリ金属、
アルカリ土類金属、銅、銀、亜鉛、カドミウム、硅素、
アルミニウム、ガリウム、希土類金属、錫、鉛、チタニ
ウム、ジルコニウム、ハフニウム、燐、砒素、アンチモ
ン、ビスマス、バナジウム、ニオブ、テルル、クロム、
モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、
ニッケル、トリウム、ウラン、ルテニウム、ロジウム、
パラジウム、白金が挙げられる。これらの成分は複合化
されたものでも良く、例えば各種金属イオンでイオン交
換されたゼオライト、金属銅−酸化クロム、酸化銅−酸
化クロム、金属銅−酸化亜鉛、酸化銅−酸化亜鉛、酸化
クロム−酸化亜鉛触媒あるいはアルミナ担持の白金触媒
等数多くの触媒が挙げられる。
また本発明によれば、例えば分解反応(シリカ−アルミ
ナ、ゼオライト、クロミア−アルミナ、白金触媒等)、
アルキル化反応(シリカ−アルミナ、ゼオライト、塩化
銅、酸化鉄、塩化アルミニウム触媒等)、還元反応(ニ
ッケル、コバルト、パラジウム、酸化銅−酸化クロム、
白金触媒等)、酸化反応(酸化バナジウム、酸化モリブ
デン、酸化ビスマス、酸化アンチモン、銀、パラジウ
ム、白金触媒等)、脱水素反応(酸化亜鉛、酸化銅触媒
等)、縮合反応(シリカ−アルミナ、ゼオライト触媒
等)、エステル化、脱水、水和、異性化、転位反応(シ
リカ−アルミナ、ゼオライト、酸化ニオブ、固体酸触媒
等)、不均化反応(酸化タングステン触媒等)、環化反
応(酸化亜鉛、ニッケル、白金触媒等)の他、ハロゲン
化反応(塩化アルミニウム、塩化鉄等)、炭化水素合成
反応(シリカ−アルミナ、ゼオライト触媒等)などの反
応で触媒上に析出した炭素質物質を除去することが出来
る。
また、金属銅−酸化亜鉛、金属銅−酸化クロム、金属ニ
ッケル−金属銅、金属ニッケル−酸化亜鉛、酸化亜鉛−
酸化クロム等の触媒を用いた還元反応、脱水素反応、脱
アルキル反応、環化反応に対しても好ましい結果を与え
る。
特にシリカ−アルミナ触媒やZSM−5等のゼオライト触
媒を用いた原油、重質油、軽質油、ナフサ等の分解反
応、脱パラフィン反応、アルキル芳香族炭化水素の異性
化、芳香族炭化水素のアルキル化、ピリジン塩基類合
成、ベックマン転位、メタノールからのガソリン合成、
CO/H2からの炭化水素類、アルコール類および/または
グリコール類合成等の反応に著しい効果がある。
次に本発明を実施する方法について説明する。
まず本発明の再生方法により処理する触媒の析出炭素質
物質の量は、一概には規定できず、触媒の活性、選択性
の他、再生に要する時間等を考慮して判断される。一般
的には、2〜4重量%以上炭素質物質が析出した場合
は、活性、選択性が著しく低下し、反応器の運転も困難
になるので、経済的にも技術的にも再生を実施すること
が望ましい。
対象とする触媒の形状は特に限定されるものではなく、
通常気相反応で用いられる円柱状、球状あるいは不定形
塊状のものでも良い。またライザー反応器、流動床に用
いられるマイクロビーズ状の流動触媒でも良い。
アルコールを空気または分子状酸素含有ガスに同伴させ
る方法としては、アルコールの蒸発器でアルコール蒸気
を発生させて、このガスをそのまま、あるいは燃焼を緩
やかにするため、もしくは爆発を回避するための不活性
ガス、例えば水蒸気、窒素、二酸化炭素等のガスを共存
させて、空気または分子状酸素含有ガスと混合した後、
触媒層に導入する。
供給されるアルコールは必ずしも完全に燃焼されなくて
も効果が認められる。それゆえ、アルコールと酸素、あ
るいはそれらと不活性ガスの組成は自由に選ぶことがで
きる。しかしながら爆発範囲およびアルコールの効率か
ら、アルコールの供給量は爆発範囲外がよく、該下限未
満が好ましい。例えば、メタノールの場合、空気中では
6容量%未満であり、エタノールの場合、空気中では1
0.5容量%未満である。
再生処理に供するガスの空間速度(SV)は特に制限は無
いが、効率的には100hr-1以上が通常採用される。
再生処理の温度条件は、触媒・反応などの種類によって
ことなるが、通常約350℃〜約600℃ぐらいで実施され
る。触媒を再生する時に、触媒の温度はアルコールの燃
焼熱によって上昇するが、この温度上昇は触媒、析出炭
素質物質の形態、ガス中のアルコール、酸素、水蒸気お
よびその他のガスの濃度、ガスの空間速度、反応器の形
式、反応器の除熱用の熱媒体、ガスの予熱温度等によっ
て大きく異なる。反応器等の装置の耐熱性の限度以下に
触媒層の温度を制御するのは当然であるが、触媒の熱的
劣化の面からも不必要に触媒層の温度が高温になるのは
好ましくない。このため再生中のガスの組成やガスの流
速を連続的あるいは段階的に変化させるなどの方法も実
施される。
再生に要する時間は、触媒、析出炭素質物質の形態およ
び量、ガス中のアルコール、酸素、水蒸気およびその他
のガスの濃度と触媒層の温度によって変る。
本発明の再生方法は、それ自体を単独で実施することが
できる以外に、従来から知られていた方法と組合せて実
施することもできる。例えば、空気または分子状酸素含
有ガスを高温で通じて、析出炭素質物質を大略除いた
後、必要ならば触媒層の温度を変えた後、さらに空気ま
たは分子状酸素含有ガスとアルコールの混合ガスを触媒
上に通じて実施することもできる。また、予め空気また
は分子状酸素含有ガスとアルコールの混合ガスで炭素質
物質を除いた後、さらに空気または分子状酸素含有ガス
を触媒上に通じて実施することもできる。
[発明の効果] 本発明の方法によれば従来の方法に比べて低い温度条件
で触媒上に析出した炭素質物質の除去ができ、触媒の活
性が回復する。また、同じ温度条件で再生した場合は著
しく短い時間で再生することができる。低い温度条件で
触媒の再生処理ができること自体、工業的には装置材
料、加熱のための設備等の問題から大変好ましく、触媒
にとっても熱負荷の低減により寿命が延びるなど好まし
い効果を与える。
本発明はすでに述べたように、多くの触媒プロセスに適
用できる技術であるが、中でもシクロヘキサノンオキシ
ムの気相ベックマン転位によるε−カプロラクタムの製
造、ピリジンの製造において、著しい効果を発揮する。
[実施例] 本発明を更に詳細に説明するために、以下に具体的な実
施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
[ε−カプロラクタムの合成反応] 実施例1 (触媒の調製) 1.5のステンレス製オートクレーブに、テトラエチル
オルソシリケート(Si(OC2H5、Al含有量10ppm以
下)100g、10重量%水酸化テトラn−プロピルアンモニ
ウム水溶液224g、エタノール60gを仕込み30分間激しく
攪拌した。混合溶液のpHは13であった。オートクレーブ
の蓋を締めた後、油浴に浸し内温を105℃に保ち400rpm
以上の回転数で攪拌を行ないながら120時間の水熱合成
を行なった。この間オートクレーブ内の圧力は2kg/cm2
〜3kg/cm2に達した。水熱合成終了時のpHは11.8であっ
た。白色の固体生成物をろ別し、次いでろ液のpHが7付
近になるまで蒸留水で連続的に洗浄した。白色固体を乾
燥後500℃〜530℃で4時間、空気流通下に焼成し、27g
の粉末状白色結晶を得た。このものの粉末X線回折の結
果、ペンタシル型ゼオライトと同定された。また、原子
吸光分光法による元素分析の結果、アルミニウムの含有
量は3ppmであった。
この結晶10gに5重量%塩化アンモニウム水溶液100gを
加え、50〜60℃で1時間イオン交換処理を行ない、続い
てろ別した。このイオン交換処理操作を4回行なった
後、結晶をCl-イオンが検出されなくなるまで蒸留水で
洗浄した。続いて120℃、16時間乾燥した。得られたNH4
+型の結晶を加圧成形後、24〜28メッシュに篩分けし
た。続いて500℃で1時間窒素ガス流通下に焼成した。
この触媒を触媒Aと称する。
(ε−カプロラクタムの合成反応) 内径1cmの石英ガラス製反応管中に触媒Aを0.3g(0.5m
l)充填し、窒素気流下350℃で1時間予熱処理した。次
いで触媒層の温度を350℃に保ち、シクロヘキサノンオ
キシムを8.0重量%含有するベンゼン溶液を11.5g/hrの
速度で供給した。この時の空間速度WHSVは3.1hr-1であ
った。反応生成物は1時間ごとに水冷下に捕集し、ガス
クロマトグラフで分析した。反応開始後1時間目の反応
成績は、反応率100%、選択率78%であった。反応を引
き続き継続したところ、6時間目の反応成績は、反応率
97%、選択率80%であった。反応終了後の触媒は黒色に
変色しており、明らかに炭素質物質の付着が見られた。
ここに、空間速度WHSVは次式で計算した値である。な
お、シクロヘキサノンオキシムの反応率およびε−カプ
ロラクタムの選択率は次式で算出した。
WHSV(hr-1) =シクロヘキサノンオキシム供給速度 (kg/hr)/触媒重量(kg) シクロヘキサノンオキシムの反応率(%) ={(A−B)/A}×100 ε−カプロラクタムの選択率(%) ={C/(A−B)}×100 ここにA、B、Cはそれぞれ次式で定義される。
A=供給した原料シクロヘキサノンオキシムのモル数 B=末反応シクロヘキサノンオキシムのモル数 C=生成物中のε−カプロラクタムのモル数 (触媒の再生処理) この触媒を440℃の温度で、メタノールを0.15g/hr、空
気を2.5/hr供給しながら3時間再生処理した。この時
の空間速度SVは5200hr-1であった。再生処理後の触媒は
白色に戻っており、炭素質物質が除去されたことが確認
された。
(ε−カプロラクタムの合成反応、繰り返し) 上述の方法で、メタノール存在下に再生処理した触媒を
用いて、再生処理前と同じ条件下でε−カプロラクタム
の合成反応を繰り返した。反応開始後1時間目の反応成
績は、反応率99.6%、選択率80%であった。また6時間
目の反応成績は、反応率85%、選択率78%であった。
比較例1 触媒Aを用いて、実施例1(ε−カプロラクタムの合成
反応)記載の方法でε−カプロラクタムの合成反応を6
時間継続した後、炭素質物質の付着した触媒を440℃、
2.5/hrの空気流通下に3時間再生処理した。この時の
空間速度SVは5000hr-1であった。この処理後の触媒は黒
色で、炭素質物質はほとんど除去されていなかった。こ
の触媒を用いて実施例1(ε−カプロラクタムの合成反
応、繰り返し)と同じ反応条件でε−カプロラクタムの
合成反応を繰り返したところ、反応開始1時間目の成績
は、反応率96%、選択率75%であった。6時間目の反応
成績は、反応率60%、選択率70%であった。
実施例2 触媒A 1.8gを内径1cmの石英製反応管中に充填し、窒
素流通下350℃で1時間予熱処理した。次いでシクロヘ
キサノンオキシムを8.0重量%含むベンゼン溶液を69.0g
/hr供給し6時間反応を続けた。この時のWHSV値は3.1hr
-1であった。この間の平均の反応成績は、反応率99%、
選択率80%であった。反応終了後触媒を反応管から取り
出し、よく混合した後、この触媒を0.3gづつ分けた。
1つの触媒に0.15g/hrのメタノールおよび2.5/hrの空
気を供給し、440℃の温度条件で3時間再生処理を行な
った。この時の空間速度SVは5200hr-1であった。
また別の1つの触媒に0.10g/hrのエタノールおよび2.5
/hrの空気を供給(SV=5100hr-1)し、さらに別の1
つの触媒に0.10g/hrのn−ヘキサノールおよび2.5/hr
の空気を供給(SV=5040hr-1)する以外は、上記メタノ
ールおよび空気を供給した時と同じ条件で再生処理を行
なった。
再生処理後触媒中に含まれる炭素および窒素を「酸素循
環燃焼方式全自動高感度N・C分析装置」を用いて分析
した結果、それぞれ表1に示す結果を与えた。なお表中
には参考のため再生処理に供する前の触媒サンプルおよ
びアルコールを共存させずに2.5/hrの空気のみを440
℃で3時間供給して処理した触媒の分析結果もあわせて
記載した。
比較例2 実施例2で準備したε−カプロラクタム合成反応後の触
媒0.3gをガラス製の反応管に充填し、空気を2.5/hr流
しながら520℃で3時間再生処理を行なった。この時の
空間速度SVは5000hr-1であった。この処理後の触媒の色
を観察したところ黒色で、明らかに炭素質物質は充分に
は除去されていなかった。続いて空気を2.5/hr(SV=
5000hr-1)流しながら560℃で3時間処理した後、触媒
の色を観察したところ、白色に戻っていた。
実施例3 (触媒の調製) 実施例1の(触媒の調製)と同じ方法で触媒を再度調製
した。(この触媒を以下触媒Aと称する。アルミニウ
ムの含有量は3ppmであった。) (ε−カプロラクタムの合成反応) 触媒A0.6g(1.0ml)を用い、シクロヘキサノンオキ
シムを8.0重量%含有するベンゼン溶液を23.0g/hrの速
度で供給する以外は、実施例1のε−カプロラクタムの
合成反応と同じ方法、条件で反応させた。反応開始後1
時間目の反応成績は、反応率100%、選択率80.0%であ
った。反応を引き続き継続したところ、6時間目の反応
成績は、反応率98.9%、選択率80.0%であった。
反応後、触媒を一部取り出しよく混ぜ炭素および窒素を
実施例2と同様な装置を用いて分析した結果、炭素は4.
73重量%、窒素は0.45重量%であった。
(触媒の再生処理) 反応後の触媒0.5g(0.8ml)を430℃の温度で、メタノー
ルを0.15g/hr、空気を2.5/hr供給(SV=3200hr-1)し
ながら5時間処理し、さらに同じ温度でメタノールの供
給を止め、2.5/hrの空気(SV=3100hr-1)流通下、2
時間処理した。再生処理後の触媒を一部取り出しよく混
ぜ、触媒中に含まれる炭素および窒素を実施例2と同様
な装置を用いて分析した結果、炭素は0.031重量%、窒
素は0.0031重量%であった。
(ε−カプロラクタムの合成反応、繰り返し) 上述の方法で再生処理した触媒0.3gを用いて、シクロヘ
キサノンオキシムを8.0重量%含有するベンゼン溶液を1
1.5g/hrの速度で供給する以外は、再生処理前と同じ条
件でε−カプロラクタムの合成反応を繰り返した。反応
開始後1時間目の反応成績は、反応率99.9%、選択率8
0.0%であった。また6時間目の反応成績は、反応率97.
0%、選択率79.0%であった。
[ピリジン塩基類の合成反応] 実施例4,5,6および比較例3,4中の反応成績の計算方法は
原料の脂肪族アルデヒドの全炭素数を基準としたもの
で、以下の式によった。
実施例4 (触媒の調製) ZSM−5ゼオライトを八嶋法(触媒,23(3),232(198
1))に基づき、以下に示す方法により合成した。
蒸留水433.4g、硫酸アルミニウム4.6g、テトラ−n−プ
ロピルアンモニウムブロマイド55.8gおよび硫酸40gを混
合し、A液とした。蒸留水320gおよびケイ酸ソーダ453g
を混合し、B液とした。蒸留水754gおよび食塩189gを混
合し、C液とした。3のステンレス製オートクレーブ
にC液を投入し、激しく撹拌しながら、A,B両液を滴下
混合した。混合物のpHが9.5〜11に保たれるように調節
した。オートクレーブを密閉し160℃に昇温、撹拌を継
続し、その状態で20時間水熱合成を行なった。この間の
ゲージ圧は5〜6kg/cm2を示した。反応終了後、室温ま
で冷却し、生成物をろ別した。ろ液中のCl-イオンが1pp
m以下になるまで洗浄、ろ別を繰り返した後、110℃で16
時間乾燥し、さらに空気中530℃で4時間焼成し、Na+
ZSM−5の白色結晶112gを得た。この白色結晶のX線回
折スペクトルは、特公昭46-10064号公報に記載されてい
るZSM−5のX線回折スペクトルと一致することを確認
した。また、Si/Al比は分析の結果90であった。
Na+型ZSM−5ゼオライトを、5重量%の塩化アンモニウ
ム水溶液1ずつで50〜60℃で1時間のイオン交換を3
回行なった後、ろ別した。水洗水のCl-イオンが1ppm以
下になるまで水洗・ろ別を繰り返した後、110℃で16時
間乾燥してNH4 +型ZSM−5結晶106gを得た。
NH4 +型ZSM−5 20gを、0.1M硝酸タリウム水溶液200ml
を用いて、80℃で2時間イオン交換し、400mlの蒸留水
を数回に分けて洗浄した。110℃で16時間乾燥し、空気
中530℃で4時間焼成し、Tl+型ZSM−5(Tl含量3.0%)
を得た。
(ピリジン塩基類の合成反応、触媒の再生処理および反
応−再生の繰り返し) このTl+型ZSM−5結晶3gを内径12.6mmのガラス製反応管
に充填した。アセトアルデヒド2モルとホルムアルデヒ
ド(40重量%水溶液)1モルの混合物を気化させ、予熱
したアンモニアガス4モルと混合し、SV1000hr-1で、ヒ
ーターで450℃に保った反応管に通じた。反応生成物を
水に吸収させたのち、FIDガスクロマトグラフにより分
析を行なった。反応開始から3時間の平均の結果は、ピ
リジン63%、α−ピコリン6%、β−ピコリン9%、γ
−ピコリン3%、合計81%の収率であった。
この触媒は析出した炭素質物質により真黒になってい
た。この炭素質物質を除くため、450℃に保たれた反応
管内に窒素と空気をそれぞれ20ml/minの流量で20分間流
し、その後空気40ml/min、窒素20ml/minを20分間、さら
に空気200ml/min、窒素20ml/minを10分間流した。引き
続き、空気200ml/minとメタノール8.6mg/minの混合ガス
を2時間流し、再生を行なった。この時の空間速度SVは
2700hr-1であった。
この反応−再生の繰返し行ない、50サイクル目の反応
で、ピリジン61%、α−ピコリン6%、β−ピコリン10
%、γ−ピコリン3%、合計80%の収率であった。ま
た、再生後の触媒の色は、末使用のものに近く、ほぼ白
色であった。
比較例3 実施例4において空気200ml/minとメタノール8.6mg/min
の混合ガスの代わりに空気のみのガスを200ml/min(SV
=2700hr-1)で2時間流して再生を行なった。
この反応−再生の繰返し行ない、30サイクル目の反応で
は、ピリジン55%、α−ピコリン6%、β−ピコリン10
%、γ−ピコリン3%、合計74%の収率であった。ま
た、再生後の触媒の色は、末使用のものと比べて、反応
−再生を重ねるにしたがって、褐色味が増して行った。
実施例5 実施例4のTl+型ZSM−5を、硝酸パラジウムテトラアン
ミン錯体を含む水溶液で含浸した後、110℃で16時間乾
燥、次いで空気中530℃で4時間焼成して触媒(Tl含量
3.0%,Pd含量0.01%)を得た。
この触媒を用いて、実施例4と同様の反応−再生を行な
った。結果は、最初の反応では、ピリジン65%、α−ピ
コリン6%、β−ピコリン10%、γ−ピコリン3%、合
計84%の収率で、200サイクル目の反応でも、ピリジン6
4%、α−ピコリン6%、β−ピコリン10%、γ−ピコ
リン3%、合計83%の収率であった。
比較例4 実施例5と同じ触媒を用いて、比較例3と同様の反応−
再生を行なった。結果は、50サイクル目の反応で、ピリ
ジン61%、α−ピコリン6%、β−ピコリン10%、γ−
ピコリン3%、合計80%の収率であった。
実施例6 実施例5と同じ触媒を用いて、実施例4と同様の反応−
再生を、メタノールの代わりにエチレングリコール6.2m
g/min(SV=2700hr-1)を用いて行なった。結果は、100
サイクル目で、ピリジン64%、α−ピコリン6%、β−
ピコリン10%、γ−ピコリン3%、合計83%の収率であ
った。
[メタノールからのガソリン合成反応(以下、MTG反応
と記載する)] 実施例7 実施例4で調製したNH4 +型ZSM−5 20gを、空気中530
℃で4時間焼成し、H+型ZSM−5を得た。
MTG反応を米国特許明細書第3,928,483号記載の方法に準
じて、以下に示す方法により行なった。
H+型ZSM−5結晶5gを内径12.6mmのガラス製反応管に充
填した。メタノールを気化させ、SV2000hr-1で、ヒータ
ーで325℃に保った反応管に通じた。反応生成物を、FID
ガスクロマトグラフにより分析を行なった結果、米国特
許明細書第3,928,483号記載の生成物とほぼ一致してい
た。
この反応を8時間行なった後の触媒は、析出した炭素質
物質により黄褐色になっていた。この炭素質物質を除く
ため、325℃に保たれた反応管内に、窒素と空気をそれ
ぞれ20ml/minの流量で30分間流し、その後空気50ml/mi
n、窒素20ml/minの流量で30分間、さらに空気200ml/mi
n、窒素20ml/minの流量で1時間流し、ついで、空気200
ml/minとメタノール8.6mg/minの混合ガスを3時間流
し、再生を行なった。この時の空間速度SVは1800hr-1
あった。
この反応−再生の繰返しを8サイクル行なった後、再生
処理後の触媒中に含まれる析出炭素質物質の量を熱天秤
を用いて測定した。その結果を表2に示す。
比較例5 実施例7において空気200ml/minとメタノール8.6mg/min
の混合ガスの代わりに空気200ml/min(SV=1700hr-1
のみのガスを3時間流して再生を行なった。
この反応−再生の繰返しを8サイクル行なった後、再生
処理後の触媒中に含まれる析出炭素質物質の量を熱天秤
を用いて測定した。その結果を表2に示す。
[クラッキング反応] 実施例8 実施例4で調製したNH4 +型ZSM−5を、硝酸白金テトラ
アンミン錯体を含む水溶液で含浸した後、110℃で16時
間乾燥し、次いで空気中530℃で4時間焼成して触媒(P
t含量0.01%)を得た。
n−デカンのクラッキング反応を、Applied Catalysis,
19,101(1985)記載の方法に準じて、以下に示す方法に
より行なった。
上記の触媒5gを内径12.6mmのガラス製反応管に充填し
た。n−デカンを気化させ、SV250hr-1で、ヒーターで3
25℃に保った反応管に通じた。反応生成物を、FIDガス
クロマトグラフにより分析を行なった結果、Applied Ca
talysis,19,101(1985)記載の生成物とほぼ一致してい
た。
この反応を8時間行なった後の触媒は、析出した炭素質
物質により黒色になっていた。この炭素質物質を除くた
め、325℃に保たれた反応管内に、窒素と空気をそれぞ
れ20ml/minの流量で30分間流し、その後空気50ml/min、
窒素20ml/minの流量で30分間、さらに空気200ml/min、
窒素20ml/minの流量で1時間流し、ついで、空気200ml/
minとメタノール8.6mg/minの混合ガスを3時間流し、再
生を行なった。この時の空間速度SVは1800hr-1であっ
た。
この反応−再生の繰返しを8サイクル行なった後、再生
処理後の触媒中に含まれる析出炭素質物質の量を熱天秤
を用いて測定した。その結果を表3に示す。
比較例6 実施例8において空気200ml/minとメタノール8.6mg/min
の混合ガスの代わりに空気200ml/min(SV=1700hr-1
のみのガスを3時間流して再生を行なった。
この反応−再生の繰返しを8サイクル行なった後、再生
処理後の触媒中に含まれる析出炭素質物質の量を熱天秤
を用いて測定した。その結果を表3に示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 11/05 6958−4H 47/18 2115−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 道場 正則 大阪府大阪市城東区放出西2丁目12番13号 広栄化学工業株式会社内 (72)発明者 井口 晃 大阪府大阪市城東区放出西2丁目12番13号 広栄化学工業株式会社内 (72)発明者 市橋 宏 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 北村 勝 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 審査官 中田 とし子

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体触媒に析出した炭素質物質を空気また
    は分子状酸素含有ガス存在下で焼成する触媒の再生方法
    において、一般式(I): R−OH (I) (式中、Rはアルキル基またはヒドロキシアルキル基を
    表わす。) で示されるアルコールを共存させることを特徴とする触
    媒の再生方法。
  2. 【請求項2】一般式(I)のRが炭素数1〜6のアルキ
    ル基または炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基である
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】アルコールがメタノール、エタノール、n
    −プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノー
    ル、iso−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミル
    アルコール、iso−アミルアルコール、n−ヘキサノー
    ル、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3
    −プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタ
    ンジオール、2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
    ールの中から少なくとも1種選ばれてなる請求項1記載
    の方法。
  4. 【請求項4】アルコールがメタノール、エタノール、n
    −ヘキサノール、エチレングリコールの中から少なくと
    も1種選ばれてなる請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】アルコールがメタノールまたはエタノール
    である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】アルコールが爆発下限界未満共存される請
    求項1〜5いずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】触媒がゼオライトである請求項1〜6いず
    れかに記載の方法。
  8. 【請求項8】炭素質物質が気相ベックマン転位反応にて
    生じたものである請求項1〜7のいずれかに記載の方
    法。
  9. 【請求項9】炭素質物質がピリジン塩基類の合成反応に
    て生じたものである請求項1〜7のいずれかに記載の方
    法。
  10. 【請求項10】炭素質物質がメタノールからガソリンを
    合成する反応にて生じたものである請求項1〜7のいず
    れかに記載の方法。
  11. 【請求項11】炭素質物質がクラッキング反応にて生じ
    たものである請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
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