JPH0693927A - 内燃機関のピストン - Google Patents
内燃機関のピストンInfo
- Publication number
- JPH0693927A JPH0693927A JP34624992A JP34624992A JPH0693927A JP H0693927 A JPH0693927 A JP H0693927A JP 34624992 A JP34624992 A JP 34624992A JP 34624992 A JP34624992 A JP 34624992A JP H0693927 A JPH0693927 A JP H0693927A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- skirt portion
- skirt
- crown portion
- crown
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2251/00—Material properties
- F05C2251/04—Thermal properties
- F05C2251/042—Expansivity
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
(57)【要 約】
【目 的】 スカート部とシリンダの筒壁との間のクリ
アランスを可及的に小さく設定して、スカート部におけ
るスラップ音の発生を大幅に低減することができ、更
に、クラウン部と当接するスカート部の当接面の加工精
度を高く保持して、クラウン部の姿勢を安定させ、クラ
ウン部におけるスラップ音の発生も大幅に低減すること
ができる内燃機関のピストンを提供すること。 【構 成】 クラウン部2と、これの下方に配置した別
体のスカート部3とからなり、前記クラウン部2とスカ
ート部3にそれぞれ形成したピストンピン穴2b,5aにピ
ストンピンを嵌入してなるピストン1において、前記ス
カート部3を同心状の複数層4,5に形成すると共に、
少なくとも最外層のスカート部4を、前記ピストン1が
摺動するシリンダの筒壁と近似する熱膨張率を有する材
料で形成した。
アランスを可及的に小さく設定して、スカート部におけ
るスラップ音の発生を大幅に低減することができ、更
に、クラウン部と当接するスカート部の当接面の加工精
度を高く保持して、クラウン部の姿勢を安定させ、クラ
ウン部におけるスラップ音の発生も大幅に低減すること
ができる内燃機関のピストンを提供すること。 【構 成】 クラウン部2と、これの下方に配置した別
体のスカート部3とからなり、前記クラウン部2とスカ
ート部3にそれぞれ形成したピストンピン穴2b,5aにピ
ストンピンを嵌入してなるピストン1において、前記ス
カート部3を同心状の複数層4,5に形成すると共に、
少なくとも最外層のスカート部4を、前記ピストン1が
摺動するシリンダの筒壁と近似する熱膨張率を有する材
料で形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、別体として形成された
ピストンのクラウン部とスカート部に、それぞれピスト
ンピン穴を形成し、これらにピストンピンを嵌入するこ
とによって一体化する二体型のピストンの改良に関す
る。
ピストンのクラウン部とスカート部に、それぞれピスト
ンピン穴を形成し、これらにピストンピンを嵌入するこ
とによって一体化する二体型のピストンの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年の高出力エンジン、特に大型のディ
ーゼルエンジン等においては、熱負荷に対する耐久性を
向上させるために、ピストンのクラウン部とスカート部
をそれぞれ別体に形成し、クラウン部とスカート部に形
成されたピストンピン穴にピストンピンを嵌入して、こ
れらを一体化する二体型のピストンが使用されている。
ーゼルエンジン等においては、熱負荷に対する耐久性を
向上させるために、ピストンのクラウン部とスカート部
をそれぞれ別体に形成し、クラウン部とスカート部に形
成されたピストンピン穴にピストンピンを嵌入して、こ
れらを一体化する二体型のピストンが使用されている。
【0003】上記の如くピストンをクラウン部とスカー
ト部に分離して、クラウン部の下面とスカート部の上面
との間に若干のクリアランスを設けることによって、燃
焼室からの燃焼熱を受けて高温となるクラウン部の熱
が、スカート部に伝導し難いようにして、ピストンのス
カート部の温度をある程度低く保ち、ピストンの焼き付
き等の熱害を防止するようにしている。
ト部に分離して、クラウン部の下面とスカート部の上面
との間に若干のクリアランスを設けることによって、燃
焼室からの燃焼熱を受けて高温となるクラウン部の熱
が、スカート部に伝導し難いようにして、ピストンのス
カート部の温度をある程度低く保ち、ピストンの焼き付
き等の熱害を防止するようにしている。
【0004】ところで、このような二体型のピストンに
おいて、ピストンピンを回動中心として揺動するクラウ
ン部は、ピストンピン穴から最も離れた部分、即ちトッ
プランド部においてシリンダライナーに衝突するため、
この衝突によるスラップ音が問題となっていた。
おいて、ピストンピンを回動中心として揺動するクラウ
ン部は、ピストンピン穴から最も離れた部分、即ちトッ
プランド部においてシリンダライナーに衝突するため、
この衝突によるスラップ音が問題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、クラウン部に
おいて発生するスラップ音を低減し、エンジンの低騒音
化を図ることを目的として、ピストンピンが嵌入するク
ラウン部のピンボス部をスカート部の内側に延伸し、こ
のピンボス部をスカート部の内周面に当接させて、クラ
ウン部の揺動を抑えるようにした特開昭61−1855号公報
の発明や、圧力オイルをクラウン部とスカート部の間に
導入することによって、クラウン部の揺動を抑えるよう
にした実開昭61−120061号公報の考案が提案されてい
る。
おいて発生するスラップ音を低減し、エンジンの低騒音
化を図ることを目的として、ピストンピンが嵌入するク
ラウン部のピンボス部をスカート部の内側に延伸し、こ
のピンボス部をスカート部の内周面に当接させて、クラ
ウン部の揺動を抑えるようにした特開昭61−1855号公報
の発明や、圧力オイルをクラウン部とスカート部の間に
導入することによって、クラウン部の揺動を抑えるよう
にした実開昭61−120061号公報の考案が提案されてい
る。
【0006】しかしながら、これらの公報に記載されて
いるピストンのスカート部は、一般的にアルミニウム合
金等の材料で製作されるのに対し、そのピストンが摺動
するシリンダライナーは鉄系の材料で製作されることが
多いため、材料による熱膨張率の違いを考慮して、予め
スカート部とシリンダライナーとの間に、ある程度の余
裕をもってクリアランスを確保しておく必要がある。
いるピストンのスカート部は、一般的にアルミニウム合
金等の材料で製作されるのに対し、そのピストンが摺動
するシリンダライナーは鉄系の材料で製作されることが
多いため、材料による熱膨張率の違いを考慮して、予め
スカート部とシリンダライナーとの間に、ある程度の余
裕をもってクリアランスを確保しておく必要がある。
【0007】このように、従来の二体型のピストンは、
スカート部とシリンダライナーとの間に比較的に大きめ
のクリアランスを設けざるを得ないことから、クラウン
部の姿勢制御の反力、即ちクラウン部がシリンダライナ
ーに衝突することによって、その揺動を止められる時に
かかる力を受けるスカート部の姿勢は、不安定になっ
て、このスカート部がシリンダライナーを打撃するよう
になり、スカート部においてスラップ音が発生し易いと
いう問題がある。
スカート部とシリンダライナーとの間に比較的に大きめ
のクリアランスを設けざるを得ないことから、クラウン
部の姿勢制御の反力、即ちクラウン部がシリンダライナ
ーに衝突することによって、その揺動を止められる時に
かかる力を受けるスカート部の姿勢は、不安定になっ
て、このスカート部がシリンダライナーを打撃するよう
になり、スカート部においてスラップ音が発生し易いと
いう問題がある。
【0008】また、スカート部の内周面は、クラウン部
の姿勢を安定させるために、クラウン部のピンボス部と
当接するのであるが、クラウン部の揺動を抑制してその
姿勢を安定させ、クラウン部におけるスラップ音を低減
するためには、このピンボス部が当接するスカート部の
内周面の加工精度を極めて高く保持する必要がある。し
かしながら、実際にピストンを製作する上で、スカート
部の内周面の加工精度を高く保つことは、スカート部内
周の表面形状が複雑であることから、かなり難しいとい
う問題があった。
の姿勢を安定させるために、クラウン部のピンボス部と
当接するのであるが、クラウン部の揺動を抑制してその
姿勢を安定させ、クラウン部におけるスラップ音を低減
するためには、このピンボス部が当接するスカート部の
内周面の加工精度を極めて高く保持する必要がある。し
かしながら、実際にピストンを製作する上で、スカート
部の内周面の加工精度を高く保つことは、スカート部内
周の表面形状が複雑であることから、かなり難しいとい
う問題があった。
【0009】本発明は以上の問題点に鑑みて、スカート
部とシリンダの筒壁との間のクリアランスを可及的に小
さく設定して、スカート部におけるスラップ音の発生を
大幅に低減することができ、更に、クラウン部と当接す
るスカート部の当接面の加工精度を高く保持して、クラ
ウン部の姿勢を安定させ、クラウン部におけるスラップ
音の発生も大幅に低減することができる内燃機関のピス
トンを提供することを目的とするものである。
部とシリンダの筒壁との間のクリアランスを可及的に小
さく設定して、スカート部におけるスラップ音の発生を
大幅に低減することができ、更に、クラウン部と当接す
るスカート部の当接面の加工精度を高く保持して、クラ
ウン部の姿勢を安定させ、クラウン部におけるスラップ
音の発生も大幅に低減することができる内燃機関のピス
トンを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の内燃機関のピストンは、クラウン部と、これ
の下方に配置した別体のスカート部とからなり、前記ク
ラウン部とスカート部にそれぞれ形成したピストンピン
穴にピストンピンを嵌入してなるピストンにおいて、前
記スカート部を同心状の複数層に形成すると共に、少な
くとも最外層のスカート部を、前記ピストンが摺動する
シリンダの筒壁と近似する熱膨張率を有する材料で形成
した構成である。
の本発明の内燃機関のピストンは、クラウン部と、これ
の下方に配置した別体のスカート部とからなり、前記ク
ラウン部とスカート部にそれぞれ形成したピストンピン
穴にピストンピンを嵌入してなるピストンにおいて、前
記スカート部を同心状の複数層に形成すると共に、少な
くとも最外層のスカート部を、前記ピストンが摺動する
シリンダの筒壁と近似する熱膨張率を有する材料で形成
した構成である。
【0011】前記最外層のスカート部の材質は、シリン
ダ筒壁と同一の材料で形成すると最適であるが、本発明
はこれ限定されるものではなく、シリンダ筒壁を構成す
る材料に近い熱膨張率を有する材料を適宜選択して使用
することができる。また、シリンダ筒壁と最外層のスカ
ート部は、できるだけ熱膨張率の低い材料で形成すると
好ましく、一方、クラウン部と内層のスカート部は、軽
量であることが好ましいので、できるだけ比重の軽い材
料で形成すると良い。尚、シリンダの筒壁は、シリンダ
ライナーであっても、或いはライナー無しのシリンダブ
ロックであっても、本発明を適用することができる。
ダ筒壁と同一の材料で形成すると最適であるが、本発明
はこれ限定されるものではなく、シリンダ筒壁を構成す
る材料に近い熱膨張率を有する材料を適宜選択して使用
することができる。また、シリンダ筒壁と最外層のスカ
ート部は、できるだけ熱膨張率の低い材料で形成すると
好ましく、一方、クラウン部と内層のスカート部は、軽
量であることが好ましいので、できるだけ比重の軽い材
料で形成すると良い。尚、シリンダの筒壁は、シリンダ
ライナーであっても、或いはライナー無しのシリンダブ
ロックであっても、本発明を適用することができる。
【0012】
【作 用】本発明の内燃機関のピストンは以上の構成を
有しており、最外層のスカート部がシリンダ筒壁と近似
する熱膨張率を有しているため、エンジンの運転時に、
熱膨張するスカート部とシリンダ筒壁の間のクリアラン
スは余り変わらない。それ故、エンジンの冷間時におけ
るスカート部とシリンダ筒壁との間のクリアランスを可
及的に小さく設定することができ、ピストンのスカート
部におけるスラップ音は低減する。
有しており、最外層のスカート部がシリンダ筒壁と近似
する熱膨張率を有しているため、エンジンの運転時に、
熱膨張するスカート部とシリンダ筒壁の間のクリアラン
スは余り変わらない。それ故、エンジンの冷間時におけ
るスカート部とシリンダ筒壁との間のクリアランスを可
及的に小さく設定することができ、ピストンのスカート
部におけるスラップ音は低減する。
【0013】また、前記スカート部は同心状の複数層に
形成されており、外層のスカート部には円筒状の管体を
使用することができるため、この外層のスカート部内周
の表面を加工することは極めて容易であり、その加工精
度を高く保持することができる。それ故、この外層のス
カート部の内周面をクラウン部との当接面にすることに
よって、クラウン部の姿勢を安定させることができ、ピ
ストンのクラウン部におけるスラップ音は低減する。
形成されており、外層のスカート部には円筒状の管体を
使用することができるため、この外層のスカート部内周
の表面を加工することは極めて容易であり、その加工精
度を高く保持することができる。それ故、この外層のス
カート部の内周面をクラウン部との当接面にすることに
よって、クラウン部の姿勢を安定させることができ、ピ
ストンのクラウン部におけるスラップ音は低減する。
【0014】
【実 施 例】次に図面を参照して本発明の実施例を説
明する。先ず、図1〜図4に示すように、本実施例のピ
ストン1は、ピストンリング溝2aを形成したクラウン部
2と、このクラウン部2の下方に配置されるスカート部
3とから成っている。また、このスカート部3は、図示
していないシリンダ筒壁(シリンダライナー)に摺動す
る外層スカート部4と、この外層スカート部4の内側に
設けられる内層スカート部5とから構成されている。
明する。先ず、図1〜図4に示すように、本実施例のピ
ストン1は、ピストンリング溝2aを形成したクラウン部
2と、このクラウン部2の下方に配置されるスカート部
3とから成っている。また、このスカート部3は、図示
していないシリンダ筒壁(シリンダライナー)に摺動す
る外層スカート部4と、この外層スカート部4の内側に
設けられる内層スカート部5とから構成されている。
【0015】本実施例では、クラウン部2と、内層スカ
ート部5とをアルミニウム合金によって形成しており、
一方、外層スカート部4を、鋳鉄製のシリンダライナー
とほぼ同じ熱膨張率を有する鋼管によって形成してい
る。また、クラウン部2には、ピストンピン穴2bを形成
したピンボス部2cと、外層スカート部4に当接して、ク
ラウン部2の揺動を抑える当接部2dが設けられており、
一方、内層スカート部5には、クラウン部2と同様にピ
ストンピン穴5aを形成したピンボス部5bと、この内層ス
カート部5を外層スカート部4に圧入する時に、引張応
力を発生させる保持部5cが設けられている。
ート部5とをアルミニウム合金によって形成しており、
一方、外層スカート部4を、鋳鉄製のシリンダライナー
とほぼ同じ熱膨張率を有する鋼管によって形成してい
る。また、クラウン部2には、ピストンピン穴2bを形成
したピンボス部2cと、外層スカート部4に当接して、ク
ラウン部2の揺動を抑える当接部2dが設けられており、
一方、内層スカート部5には、クラウン部2と同様にピ
ストンピン穴5aを形成したピンボス部5bと、この内層ス
カート部5を外層スカート部4に圧入する時に、引張応
力を発生させる保持部5cが設けられている。
【0016】更に、前記クラウン部2のピンボス部2c
と、内層スカート部5のピンボス部5bとの間には、相互
に独立して動き得るように、クリアランスが設けられて
おり、同様に、内層スカート部5の保持部5cと、これを
取り囲むクラウン部2との間には、相互に接触しない程
度のクリアランスが設けられている。また、クラウン部
2の当接部2dと外層スカート部4の内周面4aとの間に
は、ある程度のクリアランスCが設けられており、クラ
ウン部2が揺動した場合に、クラウン部2の当接部2dを
内周面4aに当接させることによって、クラウン部2の姿
勢変化をクリアランスCに範囲内に抑えるようにしてい
る。
と、内層スカート部5のピンボス部5bとの間には、相互
に独立して動き得るように、クリアランスが設けられて
おり、同様に、内層スカート部5の保持部5cと、これを
取り囲むクラウン部2との間には、相互に接触しない程
度のクリアランスが設けられている。また、クラウン部
2の当接部2dと外層スカート部4の内周面4aとの間に
は、ある程度のクリアランスCが設けられており、クラ
ウン部2が揺動した場合に、クラウン部2の当接部2dを
内周面4aに当接させることによって、クラウン部2の姿
勢変化をクリアランスCに範囲内に抑えるようにしてい
る。
【0017】一方、これに対して、スカート部3を構成
する内層スカート部5と外層スカート部4は、相互に一
体的に動くように、圧入によって固定されている。これ
らのクラウン部2と、内層スカート部5と、外層スカー
ト部4の三者を一体に組み立てる場合には、図5に示す
ように、保持部5cで二分割した内層スカート部5を、そ
のピストンピン穴5aがクラウン部2のピストンピン穴2b
と同軸状に並ぶようにして、両側から分割面を合わせ、
この内層スカート部5に外層スカート部4を圧入して、
内層スカート部5と外層スカート部4とを固定してい
る。
する内層スカート部5と外層スカート部4は、相互に一
体的に動くように、圧入によって固定されている。これ
らのクラウン部2と、内層スカート部5と、外層スカー
ト部4の三者を一体に組み立てる場合には、図5に示す
ように、保持部5cで二分割した内層スカート部5を、そ
のピストンピン穴5aがクラウン部2のピストンピン穴2b
と同軸状に並ぶようにして、両側から分割面を合わせ、
この内層スカート部5に外層スカート部4を圧入して、
内層スカート部5と外層スカート部4とを固定してい
る。
【0018】このようにして組み立てられる本実施例の
ピストン1は、外層スカート部4が鋼管によって形成さ
れているため、アルミニウム合金等によって形成する場
合に比して熱膨張を小さく抑えることができ、しかも、
鋳鉄製のシリンダライナーとの熱膨張率の違いを考慮す
る必要がないため、エンジンの冷間時における、シリン
ダライナーとスカート部3との間のクリアランスを可及
的に小さく設定することができる。また、上記したよう
に、外層スカート部4を鋼管によって形成しているた
め、その内周面4aの加工は非常に容易であり、加工精度
を高く保持することができる。
ピストン1は、外層スカート部4が鋼管によって形成さ
れているため、アルミニウム合金等によって形成する場
合に比して熱膨張を小さく抑えることができ、しかも、
鋳鉄製のシリンダライナーとの熱膨張率の違いを考慮す
る必要がないため、エンジンの冷間時における、シリン
ダライナーとスカート部3との間のクリアランスを可及
的に小さく設定することができる。また、上記したよう
に、外層スカート部4を鋼管によって形成しているた
め、その内周面4aの加工は非常に容易であり、加工精度
を高く保持することができる。
【0019】なお、本実施例では、クラウン部2の当接
部2dと、外層スカート部4の内周面4aとの間に、クリア
ランスCを設けているが、前記当接部2dの表面に、低弾
性で高ダンピング特性を持った樹脂やゴムなどの緩衝材
を設けて、このクリアランスCを埋め、当接部2dが外層
スカート部4に当たる時の衝撃を緩和するようにすると
更に好ましい。
部2dと、外層スカート部4の内周面4aとの間に、クリア
ランスCを設けているが、前記当接部2dの表面に、低弾
性で高ダンピング特性を持った樹脂やゴムなどの緩衝材
を設けて、このクリアランスCを埋め、当接部2dが外層
スカート部4に当たる時の衝撃を緩和するようにすると
更に好ましい。
【0020】また、図5に示すような、保持部5cで二分
割した内層スカート部5を使用する代わりに、図6に示
すような一体型の内層スカート部5を使用しても良い。
この場合には、クラウン部2の当接部2dの外径よりも大
きな内径を有する内層スカート部5を使用するのである
が、クラウン部2の当接部2dと外層スカート部4の内周
面4aとの間に大きなクリアランスCができるため、その
部分に緩衝材6を弾性的に挿入する必要がある。しかし
一方で、二分割した内層スカート部5の保持部5c同士の
接合面の加工が不要になるため、組み立てに際し、加工
誤差を考慮する必要がなくなり、組み立て作業が容易に
なる。
割した内層スカート部5を使用する代わりに、図6に示
すような一体型の内層スカート部5を使用しても良い。
この場合には、クラウン部2の当接部2dの外径よりも大
きな内径を有する内層スカート部5を使用するのである
が、クラウン部2の当接部2dと外層スカート部4の内周
面4aとの間に大きなクリアランスCができるため、その
部分に緩衝材6を弾性的に挿入する必要がある。しかし
一方で、二分割した内層スカート部5の保持部5c同士の
接合面の加工が不要になるため、組み立てに際し、加工
誤差を考慮する必要がなくなり、組み立て作業が容易に
なる。
【0021】上記実施例のピストン1に使用する外層ス
カート部4の構造は、種々変形して実施することが可能
であり、例えば図7に示すように、この外層スカート部
4を更に複数層に分画し、微小な間隙を設けて同心状に
配した複数の円筒状鋼管4b,4cの間に、緩衝材4dとして
例えばポリエステルなどの樹脂薄膜を挟み込んで積層体
とし、一種の制振鋼板のような構造としても良い。
カート部4の構造は、種々変形して実施することが可能
であり、例えば図7に示すように、この外層スカート部
4を更に複数層に分画し、微小な間隙を設けて同心状に
配した複数の円筒状鋼管4b,4cの間に、緩衝材4dとして
例えばポリエステルなどの樹脂薄膜を挟み込んで積層体
とし、一種の制振鋼板のような構造としても良い。
【0022】このような構造にすると、前記緩衝材4dに
よって、スカート部3がシリンダ壁に衝突することによ
り発生する僅かなスラップ音も減衰させることができ、
更なる騒音の低減を図ることができる。なお、この場合
の緩衝材4dとしては、耐熱性の樹脂材料の他に、銅、マ
グネシウム、鉛等の制振性を有する金属材料を使用する
ことができる。
よって、スカート部3がシリンダ壁に衝突することによ
り発生する僅かなスラップ音も減衰させることができ、
更なる騒音の低減を図ることができる。なお、この場合
の緩衝材4dとしては、耐熱性の樹脂材料の他に、銅、マ
グネシウム、鉛等の制振性を有する金属材料を使用する
ことができる。
【0023】また、前記同様に、ピストン1のスラップ
音の更なる低減を目的として、図8に示すように、外層
スカート部4に合口隙間4eを形成することにより、この
外層スカート部4に一種のバネとしての機能を持たせ、
この外層スカート部4を、その周方向に拡張させる如
く、微小圧力でシリンダ壁に押しつけるような構造とす
ることができる。
音の更なる低減を目的として、図8に示すように、外層
スカート部4に合口隙間4eを形成することにより、この
外層スカート部4に一種のバネとしての機能を持たせ、
この外層スカート部4を、その周方向に拡張させる如
く、微小圧力でシリンダ壁に押しつけるような構造とす
ることができる。
【0024】但し、この場合は、ピストンリングのよう
なシール性能は必要としないことと、余り強く拡張力を
付与すると、ピストン1の摺動抵抗が大きくなり、焼き
付きなどの弊害を招く恐れがあることから、ピストン1
の姿勢を安定させ得る程度の最小限の拡張力を付与する
ようにすると良い。一方、本発明によると、上述したよ
うにスラップ音を低減するために、ピストン1のスカー
ト部3と、シリンダ壁との間のクリアランスを可及的に
小さくすることができるのであるが、これによって万一
エンジンオイルの過剰な掻き上げや掻き下げによる油膜
保持性の低下が懸念される場合には、図9に示すように
外層スカート部4の外周面4fに、ピストン1の往復方向
に延びる溝4gを形成することにより、この溝4gにオイル
を滞留させて油膜保持性を改善するようにすると好まし
い。
なシール性能は必要としないことと、余り強く拡張力を
付与すると、ピストン1の摺動抵抗が大きくなり、焼き
付きなどの弊害を招く恐れがあることから、ピストン1
の姿勢を安定させ得る程度の最小限の拡張力を付与する
ようにすると良い。一方、本発明によると、上述したよ
うにスラップ音を低減するために、ピストン1のスカー
ト部3と、シリンダ壁との間のクリアランスを可及的に
小さくすることができるのであるが、これによって万一
エンジンオイルの過剰な掻き上げや掻き下げによる油膜
保持性の低下が懸念される場合には、図9に示すように
外層スカート部4の外周面4fに、ピストン1の往復方向
に延びる溝4gを形成することにより、この溝4gにオイル
を滞留させて油膜保持性を改善するようにすると好まし
い。
【0025】なお、この溝4gにオイルを滞留させること
により、ダンピング効果も得られることから、ピストン
1の焼き付きの防止と共に、スラップ音の低減を図るこ
とができる。また、この溝4gの本数や、その配置間隔な
どは、外層スカート部4の強度をある程度に保持しつ
つ、適切な油膜を保持することができるように適宜選択
することができ、その形状も図示したような半円形のも
のに限らず、角形の溝4gとすることもできる。
により、ダンピング効果も得られることから、ピストン
1の焼き付きの防止と共に、スラップ音の低減を図るこ
とができる。また、この溝4gの本数や、その配置間隔な
どは、外層スカート部4の強度をある程度に保持しつ
つ、適切な油膜を保持することができるように適宜選択
することができ、その形状も図示したような半円形のも
のに限らず、角形の溝4gとすることもできる。
【0026】上記実施例において、外層スカート部4と
内層スカート部5とを一体化する場合には、圧入によっ
て固定する方法の他に、図10に示すように内層スカート
部5の外周上端にストッパー5dを突設し、この内層スカ
ート部5を外層スカート部4に挿入して、これらの下端
面を覆うリングプレート7をネジ8によって、内層スカ
ート部5のネジ穴5eにネジ止めしても良い。
内層スカート部5とを一体化する場合には、圧入によっ
て固定する方法の他に、図10に示すように内層スカート
部5の外周上端にストッパー5dを突設し、この内層スカ
ート部5を外層スカート部4に挿入して、これらの下端
面を覆うリングプレート7をネジ8によって、内層スカ
ート部5のネジ穴5eにネジ止めしても良い。
【0027】また、図11に示すように、前記同様のスト
ッパー5dを形成した内層スカート部5を、外層スカート
部4に挿入し、内層スカート部5の外周面に形成したリ
ング溝5fにスナップリング9を嵌合して、外層スカート
部4の下端面を固定するようにしても良い。
ッパー5dを形成した内層スカート部5を、外層スカート
部4に挿入し、内層スカート部5の外周面に形成したリ
ング溝5fにスナップリング9を嵌合して、外層スカート
部4の下端面を固定するようにしても良い。
【0028】
【発明の効果】本発明の内燃機関のピストンは、クラウ
ン部と、これの下方に配置した別体のスカート部とから
なり、前記クラウン部とスカート部にそれぞれ形成した
ピストンピン穴にピストンピンを嵌入してなるピストン
において、前記スカート部を同心状の複数層に形成する
と共に、少なくとも最外層のスカート部を、前記ピスト
ンが摺動するシリンダの筒壁と近似する熱膨張率を有す
る材料で形成したので、以下の効果を奏することができ
る。
ン部と、これの下方に配置した別体のスカート部とから
なり、前記クラウン部とスカート部にそれぞれ形成した
ピストンピン穴にピストンピンを嵌入してなるピストン
において、前記スカート部を同心状の複数層に形成する
と共に、少なくとも最外層のスカート部を、前記ピスト
ンが摺動するシリンダの筒壁と近似する熱膨張率を有す
る材料で形成したので、以下の効果を奏することができ
る。
【0029】前記最外層のスカート部を、シリンダ筒壁
と近似する熱膨張率を有する材料で形成しているため、
エンジンの冷間時におけるスカート部とシリンダ筒壁と
の間のクリアランスを可及的に小さく設定することがで
き、ピストンのスカート部におけるスラップ音を大幅に
低減することができる。また、前記スカート部を同心状
の複数層に形成しており、外層のスカート部には円筒状
の管体を使用することができるため、この外層のスカー
ト部の内周面をクラウン部との当接面にすることによっ
て、クラウン部の姿勢を安定させることができ、ピスト
ンのクラウン部におけるスラップ音を低減することがで
きる。
と近似する熱膨張率を有する材料で形成しているため、
エンジンの冷間時におけるスカート部とシリンダ筒壁と
の間のクリアランスを可及的に小さく設定することがで
き、ピストンのスカート部におけるスラップ音を大幅に
低減することができる。また、前記スカート部を同心状
の複数層に形成しており、外層のスカート部には円筒状
の管体を使用することができるため、この外層のスカー
ト部の内周面をクラウン部との当接面にすることによっ
て、クラウン部の姿勢を安定させることができ、ピスト
ンのクラウン部におけるスラップ音を低減することがで
きる。
【図1】本発明の実施例1の内燃機関のピストンの断面
図であり、(a)はピストンピンの軸方向断面図、
(b)はピストンピンの周方向断面図である。
図であり、(a)はピストンピンの軸方向断面図、
(b)はピストンピンの周方向断面図である。
【図2】図1のピストンのクラウン部の断面図であり、
(a)はピストンピンの軸方向断面図、(b)はピスト
ンピンの周方向断面図である。
(a)はピストンピンの軸方向断面図、(b)はピスト
ンピンの周方向断面図である。
【図3】図1のピストンの内層スカート部の断面図であ
り、(a)はピストンピンの軸方向断面図、(b)はピ
ストンピンの周方向断面図である。
り、(a)はピストンピンの軸方向断面図、(b)はピ
ストンピンの周方向断面図である。
【図4】図1のピストンの外層スカート部の断面図であ
り、(a)はピストンピンの軸方向断面図、(b)はピ
ストンピンの周方向断面図である。
り、(a)はピストンピンの軸方向断面図、(b)はピ
ストンピンの周方向断面図である。
【図5】図1のピストンを逆さにして組み立てる状態を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図6】本発明の実施例2の内燃機関のピストンを逆さ
にして組み立てる状態を示す斜視図である。
にして組み立てる状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施例3の内燃機関のピストンの外層
スカート部であり、(a)は全体の斜視図、(b)は
(a)のA部分拡大図である。
スカート部であり、(a)は全体の斜視図、(b)は
(a)のA部分拡大図である。
【図8】本発明の実施例4の内燃機関のピストンの外層
スカート部の斜視図である。
スカート部の斜視図である。
【図9】本発明の実施例5の内燃機関のピストンの外層
スカート部であり、(a)は全体の斜視図、(b)は
(a)のB部分拡大図である。
スカート部であり、(a)は全体の斜視図、(b)は
(a)のB部分拡大図である。
【図10】本発明の実施例6の内燃機関のピストンのス
カート部の断面図である。
カート部の断面図である。
【図11】本発明の実施例7の内燃機関のピストンのス
カート部の断面図である。
カート部の断面図である。
1 ピストン 2 クラウン部 2b ピストンピン穴 3 スカート部 4 外層スカート部 5 内層スカー
ト部 5a ピストンピン穴
ト部 5a ピストンピン穴
Claims (1)
- 【請求項1】 クラウン部と、これの下方に配置した別
体のスカート部とからなり、前記クラウン部とスカート
部にそれぞれ形成したピストンピン穴にピストンピンを
嵌入してなるピストンにおいて、前記スカート部を同心
状の複数層に形成すると共に、少なくとも最外層のスカ
ート部を、前記ピストンが摺動するシリンダの筒壁と近
似する熱膨張率を有する材料で形成した内燃機関のピス
トン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34624992A JPH0693927A (ja) | 1992-07-27 | 1992-12-25 | 内燃機関のピストン |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19985892 | 1992-07-27 | ||
| JP4-199858 | 1992-07-27 | ||
| JP34624992A JPH0693927A (ja) | 1992-07-27 | 1992-12-25 | 内燃機関のピストン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0693927A true JPH0693927A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=26511795
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34624992A Pending JPH0693927A (ja) | 1992-07-27 | 1992-12-25 | 内燃機関のピストン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0693927A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010067728A1 (ja) | 2008-12-10 | 2010-06-17 | トヨタ自動車株式会社 | ピストンの気体潤滑構造およびスターリングエンジン |
| US20120312271A1 (en) * | 2011-06-07 | 2012-12-13 | Mahle Koenig Kommanditgesellschaft Gmbh & Co. Kg | Piston |
| CN103403331A (zh) * | 2010-12-09 | 2013-11-20 | 彼得·尼贝格 | 高温活塞 |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP34624992A patent/JPH0693927A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2010067728A1 (ja) | 2008-12-10 | 2010-06-17 | トヨタ自動車株式会社 | ピストンの気体潤滑構造およびスターリングエンジン |
| JP5110173B2 (ja) * | 2008-12-10 | 2012-12-26 | トヨタ自動車株式会社 | ピストンの気体潤滑構造およびスターリングエンジン |
| US8763514B2 (en) | 2008-12-10 | 2014-07-01 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Gas lubrication structure for piston, and stirling engine |
| CN103403331A (zh) * | 2010-12-09 | 2013-11-20 | 彼得·尼贝格 | 高温活塞 |
| US20120312271A1 (en) * | 2011-06-07 | 2012-12-13 | Mahle Koenig Kommanditgesellschaft Gmbh & Co. Kg | Piston |
| US8839749B2 (en) * | 2011-06-07 | 2014-09-23 | Mahle Koenig Kommanditgesellschaft Gmbh & Co. Kg | Piston having a hollow cooling space defined in a mantle wall |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2000008948A (ja) | 内燃機関のピストン | |
| JP2762575B2 (ja) | ピストン | |
| US4856417A (en) | Trunk piston for use in an internal combustion engine | |
| JPH0693927A (ja) | 内燃機関のピストン | |
| JP7350685B2 (ja) | 分割型ピストン | |
| JPH1018908A (ja) | 内燃機関用ピストン | |
| JPH058382Y2 (ja) | ||
| JP4258980B2 (ja) | エンジンのシール構造 | |
| JPH02241952A (ja) | エンジンのシリンダブロック | |
| JP7383544B2 (ja) | 分割型ピストン | |
| JPH0519560Y2 (ja) | ||
| JP3622233B2 (ja) | 内燃機関用ピストン | |
| JP4245328B2 (ja) | 内燃機関用ピストン | |
| JPS6027220Y2 (ja) | 自動車用エンジンのクランクジヤ−ナル軸受装置 | |
| JPH1078129A (ja) | エンジン用ピストン | |
| JPS5922044B2 (ja) | 内燃機関の渦流室の構造 | |
| JP2008190357A (ja) | ピストン | |
| JPH05195871A (ja) | 内燃機関のシリンダ構造 | |
| JPS6337489Y2 (ja) | ||
| JP3277657B2 (ja) | 内燃機関のピストン | |
| JPS5872653A (ja) | デイ−ゼルエンジンのピストン | |
| JP2005188303A (ja) | エンジンのピストン構造 | |
| JP2005248806A (ja) | 内燃機関用ピストン | |
| JPH0687647U (ja) | エンジンのシリンダライナ | |
| JPH0452458Y2 (ja) |