JPH0694860B2 - 自動変速機の変速シヨツク低減装置 - Google Patents

自動変速機の変速シヨツク低減装置

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JPH0694860B2
JPH0694860B2 JP63253068A JP25306888A JPH0694860B2 JP H0694860 B2 JPH0694860 B2 JP H0694860B2 JP 63253068 A JP63253068 A JP 63253068A JP 25306888 A JP25306888 A JP 25306888A JP H0694860 B2 JPH0694860 B2 JP H0694860B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両などに備えられたエンジンに対する自動
変速機の変速ショック低減装置に関するものである。
(従来の技術) 自動車等に備えられる自動変速機として、ポンプインペ
ラー、タービンランナおよびステータ等からなるトルク
コンバータと、このトルクコンバータのタービンランナ
に接続される多段歯車式の変速機構とを組合せて構成さ
れたものが汎用されている。このような自動変速機にお
いては、通常、油圧回路部を主構成部とする油圧制御装
置が付設され、この油圧制御装置により変速機構におけ
るクラッチ、ブレーキ等の油圧作動式の摩擦係合要素の
係合状態が切り換えられ、それによって変速動作が行わ
れる。
そして、自動変速機における変速動作が行われるときに
は、車両の慣性により車速は殆ど変化しないにもかかわ
らず、自動変速機における変速比の変化に応じてエンジ
ン回転数が変化し、それに伴って自動変速機の出力軸に
トルク変動が生じ、この出力軸のトルク変動により車体
の加速度が変化して、いわゆる変速ショックが発生す
る。このような変速ショックを低減するための対策とし
ては、例えば、変速機構における摩擦係合要素の解放お
よび締結が滑らかに行われるように、摩擦係合要素に供
給される作動油圧を制御することが考えられるが、その
ようにされた場合には、摩擦係合要素が滑り状態に置か
れる期間が長くなり、摩擦係合要素が焼き付いたり、摩
耗が激しくなるなどの恐れがある。
そこで、例えば、特開昭62−131831号公報にも示される
ように、自動変速機における変速動作が行われるとき
に、エンジンの点火時期を遅角させて一時的にエンジン
出力を低下させることによって変速ショックを低減する
ようにした技術が公知である。
(発明が解決しようとする課題) しかして、前記のようなエンジントルクの低減制御によ
って変速ショックを低減するようにした場合に、自動変
速機の変速においては、車速とスロットル開度との関係
などの運転状態の変化に応じて求めたシフト条件が成立
したときに、自動変速機を所定の変速段に変速するよう
に変速信号を出力し、油圧系統のソレノイドバルブを切
換え作動しても、実際に変速段が変更するまで、すなわ
ち変速ショックが発生するまでには変速種に応じて異な
る時間を要し、これに対応したタイミングでトルク低減
制御を行わないとかえって変速ショック増大したり、加
速性能の低下を招くことになる。また、変速種すなわち
シフトダウン変速もしくはシフトアップ変速によっても
発生程度が異なり、シフトダウン変速でもその前後の変
速段によって大きく変速ショックの発生程度が異なり、
これに対応したトルク低減制御を行わないと、エンジン
出力の低下を必要最少限として有効に変速ショックの低
減を図ることができないものである。
しかるに、変速動作が短期間に連続して行われた場合
に、順次発生した変速信号に応じてそれまでの変速ショ
ック緩和制御を停止して、新たな変速信号による変速種
に応じた緩和制御を行うようにしたもの、または、変速
信号が非常に短期間で連続した場合に、先の変速動作に
対する変速ショック緩和制御を続行するものでも、いず
れの場合にも実際の変速ショックの発生態様に対応した
制御が行えない問題を有する。
すなわち、例えば、4−3速のシフトダウンを行う変速
信号に続いて3−2速の変速新号が発生した場合に、両
信号の間隔が比較的長いときには、4−3速への変速が
完了してから、さらに2速への変速が行われ、2段階の
変速ショックが発生することになる。しかし、両信号の
間隔が極端に短いときには、自動変速機においては4速
から3速への変速動作が終了する以前に、次の変速信号
によって3速から2速への変速に移行することになる。
その際には、実質的に3速へは変速されずにこの段階で
変速ショックは小さく、4速からいきなり2速に変速す
る状態の変速ショックが発生することになる。従って、
変速信号の間隔によって変速ショックの発生タイミン
グ、大きさが異なるものであり、これを単に変速信号の
入力順もしくは先の変速信号のみに応じて4−3速もし
くは3−2速の変速種による変速ショック緩和制御だけ
では適確な変速ショックの緩和を行うことができなくな
る。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、連続して発生する変
速信号に対応したエンジントルクの低減制御によって適
確な変速ショックの低減を行うようにした自動変速機の
変速ショック低減装置を提供することを目的とするもの
である。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明の自動変速機の変速ショ
ック低減装置は、第1図にその基本構成を示すように、
エンジンAの駆動出力が入力される自動変速機Bは、変
速信号に対応して所定変速段に変速動作を行うものであ
り、この自動変速機Bの変速時に、エンジンAの点火時
期を遅角することなどでエンジントルクを低減して変速
動作に伴う変速ショックを緩和するショック制御手段C
を設ける。
また、前記自動変速機Aの変速信号の発生間隔を検出す
る変速信号検出手段Dを設けると共に、この変速信号検
出手段Dの信号を受け、変速信号が発生されたときに前
回の変速信号との間隔が設定範囲内か否かを判定し、設
定範囲内であれば前回の変速が実質的にされていない飛
び越し変速とみなし、設定範囲以上であれば前回の変速
が完了した変速段からの変速とみなす変速種特定手段E
を設ける。そして、上記変速種特定手段Eの信号を受
け、変速種に応じて異なる特性で前記ショック制御手段
Cによるトルク低減制御を開始する制御特性設定手段F
を備えるように構成したものである。
(作用) 上記のような変速ショック低減装置では、自動変速機の
変速時にエンジンのトルク低減制御を行うについて、変
速信号からトルク低減制御を開始するまでの遅れ時間ま
たはトルク低減量等の制御特性を変速種に応じて制御す
る際に、変速信号の発生間隔を変速信号検出手段で検出
し、変速信号が発生されたときに前回の変速信号との間
隔が設定範囲内か否かを変速種特定手段で判定し、設定
範囲内であれば前回の変速が実質的にされていない飛び
越し変速とみなし、設定範囲以上であれば前回の変速が
完了した変速段からの変速とみなし、制御特性設定手段
によってこの変速種に応じて異なる特性で前記ショック
制御手段によるトルク低減制御を開始し、適確に変速シ
ョックを緩和するようにしている。
(実施例) 以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。第2図
はFF式の車両の例における自動変速機の変速ショック低
減装置の概略構成を示す。
エンジン1(4気筒)の各シリンダ2には、スロットル
弁3が配設された吸気通路4を通じて吸気が供給され
る。シリンダ2内に供給された混合気は、点火プラグ
5、ディストリビュータ6、点火コイル7、点火制御部
8などで構成される点火系の作動により、各シリンダ2
内で所定の順序で点火燃焼され、排気ガスが排気通路9
に排出される。そして、混合気の燃焼によってエンジン
1の出力軸としてのクランク軸1a(第3図)が回転し、
そのクランク軸1aから得られるエンジントルクが、自動
変速機10、ディフファレンシャルギヤユニット11、車軸
12などで形成される動力伝達経路を介して前輪13(駆動
輪)に伝達される。
自動変速機10は第3図に示すように、トルクコンバータ
14および多段歯車式の変速機構20を含み、更に、それら
の動作制御に用いられる作動油圧を形成する油圧回路部
30(第2図参照)が付設されている。
上記トルクコンバータ14は、ポンプインペラー14a、タ
ービンランナ14b、ステータ14cおよびケース21からな
り、ポンプインペラー14aが連結されるエンジン1のク
ランク軸1aには、ポンプ駆動軸16を介してオイルポンプ
15が連結されている。タービンランナ14bは、中空のタ
ービン軸17を介して変速機構20に連結されると共に、ロ
ックアップクラッチ22を介してクランク軸1aに連結さ
れ、また、ステータ14cとケース21との間にはワンウェ
イクラッチ19が介装され、ステータ14cがポンプインペ
ラー14aおよびタービンランナ14bと同方向に回転するよ
うに構成されている。
変速機構20は、前進4段後進1段の変速段を得るための
プラネタリギヤユニット24を備えている。このプラネタ
リギヤユニット24は、小径サンギヤ25、大径サンギヤ2
6、ロングピニオンギヤ27、ショートピニオンギヤ28お
よびリングギヤ29を有する。小径サンギヤ25とタービン
軸17との間には、前進走行用のフォワードクラッチ31と
コースティングクラッチ33とが並設され、小径サンギヤ
25とフォワードクラッチ31との間にはワンウェイクラッ
チ32が介装されている。大径サンギヤ26とタービン軸17
との間には後進走行用のリバースクラッチ35が設けられ
ると共に、2−4ブレーキ36が配設され、また、ロング
ピニオンギヤ27とタービン軸17との間には、3−4クラ
ッチ38が設けられている。ロングピニオンギヤ27はキャ
リア39およびワンウェイクラッチ41を介して変速機ケー
ス42に対し、ローリバースブレーキ44により係脱される
ようになされている。そして、リングギヤ29は出力軸45
を介してアウトプットギヤ47に連結され、出力軸45のト
ルクが図示しないアイドラー等を介してディファレンシ
ャルギヤユニット11に伝達される。
上記構造の多段歯車式の変速機構20においては、フォワ
ードクラッチ31、コースティングクラッチ33、リバース
クラッチ35、2−4ブレーキ36、3−4クラッチ38およ
びローリバースブレーキ44をそれぞれ適宜選択作動させ
ることにより、Pレンジ(パーキングレンジ)、Rレン
ジ(リバースレンジ)、Nレンジ(ニュートラルレン
ジ)、Fレンジ(フォワードレンジ)を構成するDレン
ジ(ドライブレンジ)、2レンジおよび1レンジの各レ
ンジとFレンジにおける1〜4速の各変速段とを得るこ
とができる。それら各レンジおよび変速段を得るための
各クラッチ31,33,38,35およびブレーキ36,44の作動関係
と、各レンジおよび変速段が得られるときにおけるワン
ウェイクラッチ32,41の作動状態を表1に示す。
表1のような作動関係をもって各クラッチ31,33,38,35
およびブレーキ36,44を作動させる作動油圧は、油圧回
路部30において形成される。
また、上記のようなエンジン1および自動変速機10の動
作制御を行うべく、エンジン制御ユニット100および変
速制御ユニット200が備えられている。
エンジン制御ユニット100には、ディストリビュータ6
に設けられた回転数センサ51およびクランク角センサ52
から得られるエンジン回転数およびクランク角をあらわ
す検出信号SnおよびSc、エンジンブロック1bに設けられ
た水温センサ53およびノッキングセンサ54から得られる
エンジン1の冷却水温Twおよびノッキング強度をあらわ
す検出信号SwおよびSk、スロットル弁3に関連して配さ
れたスロットル開度センサ55から得られる検出信号St、
吸気通路4におけるスロットル弁3より下流側部分に配
された吸気負圧センサ56から得られる検出信号Sbが供給
されると共に、エンジン1の制御に必要とされる他の検
出信号Sxも供給される。
エンジン制御ユニット100は、これら各種の検出信号お
よび変速機制御ユニット200から供給される変速遅角パ
ルス信号Pjに基づき、点火時期を定める実効点火進角値
θを設定して、その実効点火進角値θに対応する時期を
もって点火時期制御信号Cqを形成し、それを点火制御部
8に供給する。それにより、点火コイル部7から点火時
期制御信号Cqに対応する時期に二次側高圧パルスが得ら
れ、それがディストリビュータ6を介して点火プラグ5
に供給される。
変速機制御ユニット200には、水温センサ53およびスロ
ットル開度センサ55から得られる検出信号SwおよびSt、
タービン回転数センサ57から得られる検出信号Su、車速
センサ58から得られる検出信号Sv、シフトポジションセ
ンサ59から得られるシフトレバーのレンジ位置に応じた
検出信号Ssが供給されると共に、自動変速機10の制御に
必要な多の検出信号Syも供給される。変速機制御ユニッ
ト200は、これら各種の検出信号に基づいて駆動パルス
信号Ca,Cb,Cc,Cd(変速信号)を形成し、それらを変速
機構20に内蔵され各種のクラッチ31,33,38,35およびブ
レーキ36,44に供給される作動油圧を調圧するソレノイ
ド弁61〜64にそれぞれ選択的に供給することにより、自
動変速機10における変速制御を行うと共に、駆動パルス
信号Ceを形成し、それを油圧回路部30に内蔵されたロッ
クアップクラッチ22に対する作動油圧の供給、排出の切
換えを行うソレノイド弁65に選択的に供給することによ
り自動変速機10におけるロックアップ制御を行う。これ
により、前記表1のように各種クラッチ、ブレーキが選
択的に締結状態もしくは解放状態とされ、所望の変速レ
ンジおよび変速段が得られると共に、ロックアップクラ
ッチ22が選択的に締結状態もしくは解放状態とされる。
上記変速制御を行う際には、変速機制御ユニット200に
より、内蔵メモリにマップ化されて記憶されているスロ
ットル開度Thと車速Vに対応して設定されているシフト
パターン(第4図参照)における変速線a,b,c,d,e,f
と、検出信号Stがあらわすスロットル開度Thおよび検出
信号Svがあらわす車速Vとが照合され、シフトアップも
しくはシフトダウンのシフト条件が成立したか否かが判
断される。
上記変速機制御ユニット200による変速制御において
は、自動変速機10によるシフトダウン変速の変速動作を
行う際に、自動変速機10における出力軸45のトルク変動
が、変速比の変化に伴うトルク変動とエンジン1の出力
の変化に伴うトルク変動とによって変速ショックが生じ
るものであり、この変速ショックをエンジン出力を低下
して低減するべく、4速ないし1速間の各シフトダウン
変速時にその変速種に応じて点火時期を遅角制御するも
のである。
この遅角制御はシフトダウン条件が成立すると、変速信
号が出力された時点から変速機構20における摩擦係合要
素に対する作動油圧の供給遅れが、シフトダウンの変速
種に応じて異なる時間で生じることを勘案してそれぞれ
の変速種に対して設定された期間Taが経過したときに、
変速遅角パルス信号Pjがエンジン制御ユニット100に出
力される。
上記遅角制御における変速種の特定は、4−3速シフト
ダウン条件が成立して変速信号が供給された場合に、変
速種特定用のカウントを開始し、このカウント数CCが設
定範囲Tbに相当する値B(例えば100msec相当値)に達
するまでに、次の3−2速または3−1速シフトダウン
の変速信号が供給されたときには、4−3速シフトダウ
ンの変速が実質的にされていない飛び越し変速とみなし
て、この状態の変速種を4−2速または4−1速シフト
ダウンと特定し、これに対応した期間Taを設定する。ま
た、上記カウント数CCが値B以上となって、次の3−2
速または3−1速シフトダウンの変速信号が供給された
ときには、4−3速シフトダウンの変速が完了している
とみなして、この状態の変速種を3−2速または3−1
速シフトダウンと特定し、これに対応した期間Taを設定
するものである。
一方、エンジン制御ユニット100による点火時期の制御
においては、エンジン回転数と吸気負圧とに基づいて基
本点火進角値θBが設定されると共に、変速機制御ユニ
ット200から変速遅角パルス信号Pjが供給されたときに
は、自動変速機10における変速動作に伴う変速ショック
を低減すべく、点火時期を基本点火進角値θBに対応す
る基準点火時期より遅れた側に補正するための変速補正
値θAが設定され、さらに、検出信号Skによってあらわ
されるノッキング強度が所定以上であるときには、ノッ
キングを抑制すべく点火時期を基本点火進角値θBに対
応する基準点火時期より遅れ側に補正するためのノッキ
ング補正値θKが設定される。
上記のような変速制御および点火時期制御の基本制御の
タイムチャートを第5図に示す。まずAのようにt0点で
アクセルペダルが踏み込まれてスロットル開度Thが増大
し、t1点でシフトダウン条件(例えば4−3速)が成立
した場合には、t1から期間Taが経過したt2点において、
変速機制御ユニット200からエンジン制御ユニット100に
変速遅角パルス信号Pjが送出され、Cのようにエンジン
制御ユニット100において変速補正値θAが初期値θa
に設定される。そして、t2点から変速機構20における摩
擦係合要素が半係合状態におかれる期間に相当する期間
Trが経過するt3点までは、変速補正値θAが初期値θa
に設定され、t3点以後は初期値θaから段階的に値Δθ
ずつ減少し、零となるt4まで変速補正値θAが設定さ
れ、基本点火進角値θBを変速補正値θAで遅角補正し
て実効点火進角値θが設定され、これにより点火時期制
御が行われる。
それにより、自動変速機10における出力軸のトルクRは
第5図Dの実線のように、t1点の直後に若干増大した後
減少し、さらに、その後のt2点以後で次第に上昇してい
く。この場合、上記変速に対応した遅角補正を行わない
と、破線で示すように、t2点以後にトルクRが急激に増
大して変速ショックが発生するが、上記変速補正値θA
の設定による遅角制御によって、t2点以後におけるトル
クRの増大率が低減され、自動変速機10における変速動
作が円滑に行われて、変速ショックが緩和されることに
なる。
また、ノッキング補正を伴う場合の点火時期制御のタイ
ムチャートを第6図に示す。シフト条件が成立してAの
ように、t1′点において変速遅角パルス信号Pjが送出さ
れ、Bのように変速補正値θAが初期値θaに設定され
て変速ショック低減制御が開始された直後のt2′点にお
いて、エンジンに所定以上の強度のノッキングが発生し
た場合には、Cのようにt2′点以後においてノッキング
補正値θKがノッキング強度に応じて設定されるが、実
際の補正値はDに実線で示すように設定される。すなわ
ち、最終補正値θRは、t1′点からt2′点までは変速補
正値θAに設定され、t2′点以後においては、変速補正
値θAとノッキング補正値θKとの値のうち大なる方の
値に設定される。
これにより、変速補正値θAとノッキング補正値θKと
が同時に設定されるもとでも、第6図Dに破線で示すよ
うに遅角量が両者の和によって過度に大とされることが
なく、エンジン1の出力が過度に低下されてしまう事態
が回避される。しかも、最終補正値θRは、実質的に変
速ショック低減制御に必要とされる変速補正値θAと、
ノッキング回避制御に必要とされるノッキング補正値θ
Kとの両者に相当するものとされる。
一方、4−3速シフトダウンの変速信号に続いて3−2
速シフトダウン条件が成立した場合の点火時期制御のタ
イムチャートを第7図〜第9図に示す。先ず、第7図に
おいて、ta点で4−3変速信号が供給され、これに対応
して前記第5図と同様に期間Taが経過したtb点に、Aの
ように変速遅角パルス信号Pjが出力されて、Bのように
変速補正値θAが初期値θaに設定され4−3変速ショ
ック緩和制御が開始される。そして、上記ta点から設定
範囲Tbを越えたtc点において、次の3−2変速信号が供
給された場合には、飛び越し変速でない通常シフトダウ
ン変速として、このtc点から3−2変速用の期間Ta′が
経過したtd点において、変速遅角パルス信号Pjが出力さ
れて変速補正値θAが初期値θa(大きさを変えるよう
にしてもよい)に設定され、3−2変速ショック緩和制
御が開始される。
また、第8図のように、ta′点で4−3変速信号が供給
され、これに対応して期間Taが設定されるが、この期間
Taおよび設定範囲Tbが経過する以前のtb′点に、次の3
−2変速信号が供給された場合には、4−3変速が実質
的にされていない4−2速の飛び越し変速とみなして、
このtb′点から4−2変速用の期間Ta″が経過したtc′
点において、変速遅角パルス信号Pjが出力されて変速補
正値θAが初期値θaに設定され、4−2変速ショック
緩和制御が開始される。
さらに、第9図のように、ta″点で4−3変速信号が供
給され、これに対応して期間Taおよび設定範囲Tbが設定
されるが、期間Taを越えて設定範囲Tbが経過する以前の
tb″点に、次の3−2変速信号が供給された場合には、
期間Taが経過したtb″点に、変速遅角パルス信号Pjが出
力されて、変速補正値θAが初期値θaに設定され4−
3変速ショック緩和制御が開始されるが、設定範囲Tbが
経過する以前の3−2変速信号の供給により、4−3変
速が実質的にされていない4−2速の飛び越し変速とみ
なして、このtc″点から4−2変速用の期間Ta″が経過
したtd″点において、変速遅角パルス信号Pjが出力され
て変速補正値θAが初期値θaに設定され、4−2変速
ショック緩和制御が開始される。
なお、上記第7図および第9図の場合において、tc点ま
たはtc″点で次の3−2変速信号が供給されたときに、
その時点で行われている4−3変速ショック緩和用に設
定されている変速補正値θAを修正するようにしてもよ
い。
上記のように制御を行うエンジン制御ユニット100およ
び変速機制御ユニット200は、それぞれマイクロコンピ
ュータが用いられて構成されるが、このマイクロコンピ
ュータが実行するプログラムの一例を第10図〜第12図の
フローチャートを参照して説明する。
第10図のフローチャートは、変速機制御ユニット200が
変速制御に際して実行するプログラムを示す。制御スタ
ート後、ステップS1において各種検出信号を取り込み、
ステップS2において内蔵メモリに記憶されている第4図
に示すようなシフトパターンをあらわす変速マップにス
ロットル開度Thおよび車速Vを照合し、続く、ステップ
S3においてシフトダウンのシフト条件が成立したか否か
を判定する。シフト条件が成立したYES判定時には、ス
テップS4およびS5でカウント数CおよびフラグFを零に
設定し、ステップS6において変速制御用プログラムを実
行して変速信号を出力しステップS7に進む。ステップS7
は4−3速シフトダウン条件が成立したか否かを判定す
るもので、この判定がYESで4−3変速の場合には、ス
テップS8において変速種特定用のカウント数CCを零に設
定し、また、4−3速以外のシフトダウン時にはそのま
まステップS11に進んでカウント数Cの加算を行う。
ステップS12はフラグFが1に設定されているか否かを
判定するものであり、シフト条件の成立時点においては
零であってNO判定によりステップS13に進んで、3−2
変速または3−1変速か否かを判定し、4−3変速のと
きはNO判定によってステップS15で4−3変速用の期間T
aに相当する値Aをセットする。続いて、ステップS18で
前記フラグFを1に設定し、ステップS19に進む。ステ
ップS19において、カウント数Cが上記ステップS15で設
定された期間Taに相当する値A以上であるか否かを判定
し、カウント数Cが値A以上となったYES判定時にはス
テップS20において変速遅角パルス信号Pjをエンジン制
御ユニット100に送出し、ステップS21およびS22でフラ
グFおよびカウント数Cを零に設定し、点火時期の遅角
制御を実行して変速ショックを低減する。
上記ステップS19の判定がNOでカウント数Cが値A未満
の場合には元に戻り、ステップS3のNO判定によりステッ
プS9に進み、変速種特定用のカウント数CCの加算を行
い、続くステップS10のYES判定により、ステップS11で
のカウント数Cの加算を継続し、ステップS12のYES判定
によってステップS19に進んでその判定がYESとなるのを
待つ。
また、上記のような4−3速シフトダウン条件が成立し
ている場合に、次のシフトダウン条件が成立した時に
は、前記ステップS3のYES判定に伴ってステップS4およ
びS5でカウント数CおよびフラグFを零に設定し、ステ
ップS7のNO判定で、ステップS11におけるカウント数C
の加算を行う。そして、ステップS12のNO判定によりス
テップS13に進んで、今回のシフトダウン条件の成立が
3−2変速または3−1変速か否かを判定する。このス
テップS13の判定がYESで3−2変速または3−1変速の
場合には、ステップS14で前記変速種特定用のカウント
数CCが設定範囲Tbに相当する値B以上か否かを判定す
る。
上記ステップS14の判定がNOで、変速種特定用のカウン
ト数CCが設定範囲Tbに相当する値Bに達するまでに、次
の3−2速または3−1速シフトダウンの変速信号が供
給されたときには、ステップS17において4−3速シフ
トダウンの変速が実質的にされていない飛び越し変速と
みなして、この状態の変速種を4−2速または4−1速
シフトダウンと特定し、これに対応した期間Taに相当す
る値Aを設定する。また、上記ステップS14の判定がYES
で、カウント数CCが値B以上となってから3−2速また
は3−1速シフトダウンの変速信号が供給されたときに
は、ステップS16において、4−3速シフトダウンの変
速が完了しているとみなして、この状態の変速種を3−
2速または3−1速シフトダウンと特定し、これに対応
した期間Taに相当する値Aを設定するものである。
なお、前記変速種特定用のカウント数CCの初期値は前記
値B以上に設定し、3−2変速または3−1変速が単独
で発生した場合においては、ステップS14の判定がYESと
なるようにしておく。
第11図のフローチャートは、エンジン制御ユニット100
が点火時期制御に際して実行するプログラムを示し、制
御スタート後、ステップS31において各種検出信号を取
り込み、ステップS32で吸気負圧とエンジン回転数とに
基づいて基本点火進角値θBを設定し、ステップS33で
スロットル開度Thが設定値TH1以上の負荷状態であるか
否かを判定し、この判定がYESで低負荷状態でない場合
には、ステップS34において冷却水温Twが値TW1以上の暖
機完了状態であるか否かを判定し、この判定がYESで暖
機が完了している場合には、ステップS35で変速遅角パ
ルス信号Pjが供給されたか否かを判定する。この判定が
YESで変速遅角パルス信号Pjが供給された場合には、ス
テップS37において、変速補正値θAを初期値θaに設
定し、ステップS38で遅角フラグFrを1に設定してステ
ップS39に進み、カウント数Uを零にリセットしてか
ら、ステップS41に進む。
ステップS41においては、後述のノッキング補正値設定
用プログラム(第12図)において設定されるノッキング
補正値θKを取り込み、続くステップS42において変速
補正値θAとノッキング補正値θKとを比較し、変速補
正値θAがノッキング補正値θKより大であると判定さ
れた場合には、ステップS43で最終補正値θRを変速補
正値θAに設定してステップS45に進み、また、ステッ
プS42でノッキング補正値θKが変速補正値θA以上で
あると判定された場合には、ステップS44において最終
補正値θRをノッキング補正値θKに設定してステップ
S45に進む。
ステップS45においては、基本点火進角値θBから最終
補正値θRを減じて実行点火進角値θを設定し、続くス
テップS46で検出信号Scがあらわすクランク角に基づ
き、実効点火進角値θに対応した時期をもって点火時期
制御信号Cqを点火制御部8に送出して元に戻る。
また、前記ステップS33の判定がNOでスロットル開度Th
が値TH1未満の場合、および、ステップS34の判定がNOで
冷却水温Twが値TW1未満であると判定された場合には、
ステップS47において変速補正値θAを零に設定し、ス
テップS48で遅角フラグFrをリセットした後、ステップS
41以降のノッキング補正を同様に実行して元に戻る。
一方、ステップS35の判定がNOで変速遅角パルス信号Pj
が供給されていないと判定された場合には、ステップS5
0において遅角フラグFrが1であるか否かを判定し、遅
角フラグFrが1でないときには、ステップS47に進み変
速補正値θAを零にする。また、ステップS50がYES判定
で遅角フラグが1にセットされている場合には、ステッ
プS51でカウント数Uを加算してから、ステップS52でカ
ウント数Uが期間Trに対応する値E以上であるか否かに
よって復帰時期を判定し、NO判定でカウント数Uが値E
未満のときには復帰処理を行わずにステップS42に進
む。一方、ステップS52の判定がYESとなって期間Trが経
過すると、ステップS53において変速補正値θAから値
Δθを減じて新たな変速補正値θAを設定し、続くステ
ップS54で減算した変速補正値θAが零未満か否かを判
定し、零以上の場合にはそのまま、また、負値となった
場合にはステップS55へ変速補正値θAを零に設定して
からステップS56に進み、遅角フラグFrを零にリセット
して前記ステップS42に進むものである。
次に、第12図のフローチャートは、エンジン制御ユニッ
ト100がノッキング補正値を設定する際に実行するプロ
グラムを示す。制御スタート後、ステップS61において
検出信号Skを取り込み、ステップS62で検出信号Skがあ
らわすノッキング強度が所定以上であるか否かを判定
し、ノッキング強度が所定以上であると判定された場合
には、ステップS63においてノッキング強度に応じたノ
ッキング補正値θKを設定して元に戻る。一方、ノッキ
ング強度が所定以上でないNO判定時には、ステップS64
でノッキング補正値θKから値Δθを減じて新たなノッ
キング補正値θKを設定して進角処理し、ステップS65
でこのノッキング補正値θKが零未満であるか否かを判
定し、零以上の場合にはそのまま、また、負値となった
場合にはステップS66でノッキング補正値θKを零に設
定して元に戻る。
上記のような実施例によれば、変速ショックを低減する
ための点火時期の遅角制御を行う最適時期を変速種に応
じて変更制御する場合に、シフトダウン条件の成立が連
続してあったときには、発生間隔を見て4−3変速から
3−2速または3−1速への変速時に、中間の3速への
変速が実質的にされているか、されていない飛び越し変
速かを判定し、これによって変速種を特定し、対応する
期間Taの設定を正確に行って、適確な変速ショックの緩
和を行うことができるものである。
なお、上記実施例においては、変速遅角パルス信号Pjを
出力する時期を設定する期間Taより、飛び越し変速を判
定するための設定範囲Tbが大きくなるように設定してい
るが、その大小関係は自動変速機の作動特性に応じて設
定されるものであり、両者が等しいか設定範囲Tbが小さ
くなるように設定してもよい。
また、上記実施例においては、シフトダウン条件の成立
において、4−3変速後の3−2変速または3−1変速
の場合についての変速種の特定を行う例を示したが、そ
の他の変速段間の変速についても適宜設定範囲を決定し
て変速種を特定するようにすればよく、さらに、必要に
応じてシフトアップ時にも変速ショックの緩和を図るよ
うにしてもよい。
(発明の効果) 上記のような本発明によれば、自動変速機の変速時に変
速ショック緩和のためのエンジンのトルク低減制御を行
うについて、変速信号からトルク低減制御を開始するま
での遅れ時間またはトルク低減量等の制御特性を変速種
に応じて制御する際に、変速信号の発生間隔を検出し、
変速信号が発生されたときに前回の変速信号との間隔が
設定範囲内か否かを変速種特定手段で判定し、設定範囲
内であれば飛び越し変速とみなし、設定範囲以上であれ
ば前回の変速が完了した変速段からの変速とみなし、こ
の変速種に応じて異なる特性でトルク低減制御を行うよ
うにしたことにより、適確に変速ショックを緩和するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を明示するための機能ブロック
図、 第2図は一実施例における自動変速機の変速ショック低
減装置の概略構成図、 第3図は自動変速機の内部機構を示す概略図、 第4図は変速線図を示す特性図、 第5図〜第9図は各制御例におけるタイムチャート、 第10図〜第12図は制御ユニットの処理を説明するための
フローチャート図である。 A,1……エンジン、B,10……自動変速機、C……ショッ
ク制御手段、D……変速信号検出手段、E……変速種特
定手段、F……制御特性設定手段、5……点火プラグ、
20……変速機構、30……油圧回路部、100……エンジン
制御ユニット、200……変速機制御ユニット。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速信号に対応して所定変速段に変速動作
    を行う自動変速機に対し、その変速時にエンジンのトル
    クを低減して変速動作に伴う変速ショックを緩和するシ
    ョック制御手段を備えた自動変速機の変速ショック低減
    装置であって、変速信号の発生間隔を検出する変速信号
    検出手段と、該変速信号検出手段の信号を受け、変速信
    号が発生されたときに前回の変速信号との間隔が設定範
    囲内か否かを判定し、設定範囲内であれば前回の変速が
    実質的にされていない飛び越し変速とみなし、設定範囲
    以上であれば前回の変速が完了した変速段からの変速と
    みなす変速種特定手段と、該変速種特定手段の信号を受
    け、変速種に応じた異なる特性で前記ショック制御手段
    によるトルク低減制御を開始する制御特性設定手段とを
    備えたことを特徴とする自動変速機の変速ショック低減
    装置。
JP63253068A 1988-10-07 1988-10-07 自動変速機の変速シヨツク低減装置 Expired - Lifetime JPH0694860B2 (ja)

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US07/417,015 US5012695A (en) 1988-10-07 1989-10-04 Gear-shifting shock suppressing system for automatic transmission vehicle
DE68921831T DE68921831T2 (de) 1988-10-07 1989-10-06 Gangschaltruck-Unterdrückungssystem für Fahrzeuge mit automatischem Getriebe.
EP89118622A EP0362885B1 (en) 1988-10-07 1989-10-06 Gear-shifting shock suppressing system for automatic transmission vehicle

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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