JPH0698706B2 - 複合管の製造方法 - Google Patents

複合管の製造方法

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JPH0698706B2
JPH0698706B2 JP2022518A JP2251890A JPH0698706B2 JP H0698706 B2 JPH0698706 B2 JP H0698706B2 JP 2022518 A JP2022518 A JP 2022518A JP 2251890 A JP2251890 A JP 2251890A JP H0698706 B2 JPH0698706 B2 JP H0698706B2
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聖一 榎本
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、給水、給湯、排水等に使用される金属管内周
面を合成樹脂層にて被覆した複合管の製造方法に関す
る。
(従来の技術) 金属管の内周面を樹脂で被覆した複合管の製造方法とし
て、鋼等の金属製の帯状材料、いわゆる金属フープ材
を、ロールフォーミング装置等によって両側縁部を突き
合わせて管状に成形した後に、その突き合わせ部を溶接
することにより連続製管し、製管された金属管の内周面
に連続的に溶融樹脂を押出被覆する方法が知られてい
る。
(発明が解決しようとする課題) このような複合管の製造方法では、通常、突き合わせ部
の溶接にアーク溶接等が採用されるために、高温の溶接
熱によって、溶接部付近の金属表面に脆弱な酸化膜が生
成される。この状態で、金属管の内周面を合成樹脂で被
覆すると、溶接部の近傍において、樹脂層は金属表面に
生成された酸化膜上に積層されるために、樹脂層ととも
に酸化膜が金属管表面から剥離するおそれがある。この
ような複合管を排水管等として長期間にわたって使用し
た場合、あるいは長期にわたって保管した場合には、溶
接部近傍における接着不良の樹脂層部分を起点として、
金属層と樹脂層との剥離が広がる。このようにして樹脂
層が金属管から剥離すると、剥離された樹脂層により管
閉塞が生じて、内部を流体が通流されなくなるおそれが
ある。
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目
的は、溶接により製造される金属管の内周面を被覆する
樹脂層が、容易に剥離するおそれのない複合管の製造方
法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の複合管の製造方法は、帯状金属材の両側縁部を
突き合わせて円管状に成形して、その突き合わせ部を溶
接して金属管を製造した後に、その金属管の少なくとも
内周面に熱可塑性樹脂を溶融状態で押し出すことによ
り、該金属管の内周面を樹脂で被覆した複合管を製造す
る方法であって、突き合わせ部を溶接した後に、その溶
接部近傍を、0.1〜5.0体積%の酸素を含有する不活性ガ
スに曝すことを特徴としてなり、そのことにより上記目
的が達成される。
不活性ガスとは、ヘリウムガス、アルゴンガス等の希ガ
スのほか、窒素ガス等をも含めた広義の不活性ガスをい
う。
(作用) 溶接直後の金属管の溶接部およびその近傍部は、溶接熱
が高温であるために、雰囲気中の酸素により酸化される
が、この酸化が生じる部分を不活性ガス雰囲気下に置く
ことによって、酸化膜の生成は抑制される。
しかし、溶接部近傍部を、100%の不活性ガス雰囲気下
に置くと、溶接ビードの近傍部は、樹脂との接着性が向
上するが、溶接ビード部自体は酸化膜が形成されずに金
属素面となってしまうため、濡れ性が悪く、樹脂との接
着性は低下する。金属と樹脂との接着性を向上させるた
めには、ある程度の酸化膜が必要である。そのために、
高温酸化が起こる表面温度以上になる溶接部近傍の領域
を、酸素含有量の少ないガス、特に、0.1〜5.0体積%の
酸素を含有する不活性ガスに曝すことにより、薄くてち
密で剥がれにくい酸化膜を生成させることが可能にな
る。このような薄い酸化膜の生成により、金属管の樹脂
との接着性が改善される。
(実施例) 第1図は本発明の複合管の製造方法に使用される複合管
製造装置の一例を示す全体構成図である。
アンコイラー1にセットした冷延鋼板フープ材10は連続
的に繰り出され、表面処理装置2によって脱脂および酸
洗される。
脱脂および酸洗されたフープ材10は、ロールフォーミン
グ装置3によって、断面U字状に成形された後に、その
両側縁部が突き合わされて円筒状に成形され、TIG溶接
機5によってその突き合わせ部が溶接される。これによ
り、金属管が連続的に製造される。
ロールフォーミング装置3により、断面U字状にされた
フープ材10部分から、円筒状に成形される部分内に、内
部樹脂被覆金型4が挿入されている。該内部樹脂被覆金
型4は、溶接後の金属管の内周面に向けて溶融樹脂を押
し出す。これにより、金属管内周面が樹脂にて被覆され
た複合管が得られる。この複合管は、定尺カッタ6によ
って所定長さに切断される。
内部樹脂被覆金型4の詳細を第2図に示す。フープ材10
は、ロールフォーミング装置3により、断面U字状部分
11から、両側縁部がつき合わされて円筒形状部分12へ
と、順次、成形されており、その突き合わせ部をTIG溶
接機によって溶接することにより金属管13とされる。
内部樹脂被覆金型4は、フープ材が断面U字状部分11か
ら円筒状部分12内に挿入された円筒状の樹脂通流部41を
有しており、該樹脂通流部41の軸心部に棒状のコア部42
が挿通している。樹脂通流部41内には、金属管13の内周
面を被覆する溶融樹脂が通流され、その先端は、TIG溶
接機5による溶接位置を越えて金属管13内に位置してい
る。該樹脂通流部41の先端部内周面は、先端側になるに
つれて順次拡径されたテーパー状になっている。コア部
42の先端部は、樹脂通流部41先端部のテーパー状内周面
に整合するテーパー面を介して、樹脂通流部41の先端か
ら延出しており、金属管13の内周面とは適当な間隔があ
けられた円柱状をしている。そして、溶接機5による溶
接後に、樹脂通流部41内を通流する溶融樹脂が、該樹脂
通流部41先端部とコア部42の先端部との間隙から放射状
に押し出され、金属管13の内周面が樹脂で被覆される。
樹脂通流部41の外周面には、溶接位置よりも若干後方の
位置に、シリコン樹脂製のパッキン21が固着されてお
り、該パッキン21は、円筒形に成形された状態のフープ
材12の内面と気密に接触するように構成されている。そ
して、このパッキン21には、微量の酸素を含む不活性ガ
スを供給するためのガス供給管22が貫通しており、該ガ
ス供給管22の先端が溶接位置よりも、若干前方に位置し
ている。該ガス供給管22は、例えば、銅製である。該ガ
ス供給管22からは、0.1〜5.0体積%の酸素を含有する不
活性ガスが供給され、内層樹脂被覆前の金属管13の内周
面は、溶接後に、ガス供給管22の先端から吐出されるガ
ス雰囲気中に曝される。
このような装置を用いて実際に複合管を製造した例につ
いて以下に述べる。
押出樹脂としてシラン変性ポリエチレンを用い、フープ
材として、厚さがそれぞれ3.0mm、1.6mmの2種類の冷延
鋼板を用いた。
溶接はアルゴン被覆TIG溶接とし、ラインスピード1.0m/
分とした。
パッキン21は溶接ポイントから後方20mmのところに設け
た。ガス供給管22は、外径が、3.0mmのものを用いて、N
2:O2の体積比が、99.5:0.5の混合ガスを供給した。O2
が酸化膜を形成するために消費され、また、フープ材の
未溶接部からガスが漏洩するために、混合ガスは10リツ
トル/分の速度で連続的に供給し続けた。なお、ガスが
供給される位置は、溶接位置のガスの巻き込みを防ぐた
めに、金属管の中心に対して溶接点とは反対側の位置と
した。
このような条件で製造された2種類の複合管は、溶接に
より高温となる部分に脆弱な酸化膜が生成されず、しか
も、溶接ビード部には金属素面が露出されずにち密で薄
い酸化膜が生成される結果、金属管13内周面に樹脂が、
全体にわたって良好な接着性で接着されていた。
また、ガス供給管から供給されるガスの酸素含有量を、
0.1体積%未満とすると、溶接ビード部に金属素面が認
められ、樹脂の接着不良が生じた。反対に、酸素含有量
が5.0体積%を越えると、酸化膜が成長し過ぎて、脆弱
な酸化膜となり、金属と樹脂との接着性を阻害する結果
となった。
なお、複合管を構成する金属としては、熱延鋼板(SHP
C)、冷延鋼板(SPCC)が好適であり、樹脂は、金属酸
化面との接着性の良い樹脂、例えば、水架橋ポリエチレ
ン、酸変性ポリエチレン等の変性ポリオレフィンが好適
である。また、溶接法としては、各種アーク溶接のほ
か、電子ビーム溶接等も使用することができる。更に、
微量酸素を含有する不活性ガスとしては、前記実施例の
ように窒素ガスのほか、ヘリウムガス、アルゴンガス等
が好適である。
また、本発明において、金属管13の外周面に樹脂を被覆
する場合には、溶接機5の前方から後方の金属管13への
樹脂被覆部までの間の金属管13の外面の少なくとも溶接
熱の及ぶ部分に、金属管13の外面と間隙をおいたカバー
を被せて不活性ガスを供給しながら溶接すればよい。
(発明の効果) 本発明の複合管の製造方法では、帯状金属材料の製管の
ための溶接後に、その溶接熱により高温酸化を起こす領
域を、0.1〜5.0体積%の酸素を含む不活性ガス中に曝し
ているために、溶接ビード部を含めて金属表面にち密で
薄い酸化膜が形成され、樹脂は金属管内周面に、周方向
全体にわたって強固に接着される。従って、本発明方法
により得られる複合管は、溶接部から樹脂層が剥離する
おそれがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に使用される複合管製造装置の一
例を示す全体構成図、第2図は内部樹脂被覆金型の詳細
を示す断面図である。 1……アンコイラ、2……表面処理装置、3……ロール
フォーミング装置、4……内層樹脂被覆金型、5……TI
G溶接機、6……定尺カッタ、21……パッキン、22……
ガス供給管、41……樹脂通流部、42……コア部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 9/50 101 A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状金属材の両側縁部を突き合わせて円管
    状に成形して、その突き合わせ部を溶接して金属管を製
    造した後に、その金属管の少なくとも内周面に熱可塑性
    樹脂を溶融状態で押し出すことにより、該金属管の内周
    面を樹脂で被覆した複合管を製造する方法であって、 突き合わせ部を溶接した後に、その溶接部近傍を、0.1
    〜5.0体積%の酸素を含有する不活性ガスに曝すことを
    特徴とする複合管の製造方法。
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