JPH069870A - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性熱可塑性樹脂組成物

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JPH069870A
JPH069870A JP19345392A JP19345392A JPH069870A JP H069870 A JPH069870 A JP H069870A JP 19345392 A JP19345392 A JP 19345392A JP 19345392 A JP19345392 A JP 19345392A JP H069870 A JPH069870 A JP H069870A
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Ryoji Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低添加量ですぐれた難燃効果を示し、燃焼時
の煙やススの放出少なく、耐水性にすぐれた含窒素共重
合体を含有する難燃性熱可塑性樹脂組成物の提供。 【構成】 A.下式(I)及び(II)で表されるラン
ダム共重合体物質 【化1】 とB.ポリリン酸アンモニウム(又はアミド)からなり
A/B重量比0.1〜10のものを組成物重量の1〜5
0重量%熱可塑性樹脂と混合してなる難燃性樹脂組成
物。 【効果】 低配合量で難燃性が向上すること、燃焼時の
ドリップ性が極めて低いこと及び、空中水分の吸収によ
る配合ポリマーのしみ出しがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性ポリマーまた
はそのエラストマーをベースとする難燃性組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術とその問題点】既にポリマーの燃焼性を減
少させるための技術がいくつか知られている。例えば、
水酸化金属化合物である水和アルミナや水酸化マグネシ
ウム等を用いた例があり、他の例としてはハロゲン系の
有機難燃剤と酸化アンチモンを組み合わせた物が広く知
られている。しかし前者の場合は、ポリマーに対して多
量に添加する必要があり、後者の場合は燃焼時に人体に
有害なハロゲン化合物の気体や粉塵が発生するといった
欠点があった。上記の問題を解決すべく最近の研究で
は、無機または有機燐化合物と含窒素化合物との組み合
わせによって、比較的低添加量でポリマーを難燃化させ
ようとする手法も現れている。例えば特開昭59−14
7050に示されるトリアジン骨格にアルキルアミンを
付与し、ジアミンでオリゴマーまたはポリマー化した物
質と燐化合物との組み合わせの例や特開昭54−531
56、特開昭61−261334、特開昭63−610
55に示されるトリス−(2−ヒドロキシエチル)−イ
ソシアヌレ−トと燐化合物の組み合わせの例などが知ら
れている。しかし前者の例では十分な難燃性が低添加量
で得られなかったり、後者の例では難燃剤が水溶性であ
るため空気中の水分によってポリマーからのしみだし
(いわゆるブリード)が起こる。さらに、特願平3−3
50959に示されるヒドロキシアルキルアミンをトリ
アジン骨格に付与しジアミンでオリゴマーまたはポリマ
ー化した単独重合体物質と燐化合物の組み合わせでは、
ヒドロキシル基の影響によって難燃性組成物の着火時に
おける溶融樹脂のドリップ性が著しい、など難燃性の組
成物に要求される性能を十分に充たしているとは言い得
ない。
【0003】上記問題点を解決すべく鋭意研究した結
果、特定の燐化合物と組み合わせることによって低添加
量でしかも組合わせるべき特定の燐化合物に対し、重量
比で1/5という従来では考えられない低配合割合で燃
焼時にドリップすることなく優れた難燃性を示す含窒素
共重合体物質を見出した。しかも燃焼の際に煙やすすの
放出も少なく且つ耐水性に優れている。このものとポリ
リン酸アンモニウムを組み合わせたものを難燃剤として
熱可塑性樹脂に配合することにより、上記問題点を解決
し得ることを見いだして本発明に到着した。すなわち、
該組合わせとは、 (A)本発明による含窒素共重合体物質。 (B)ポリリン酸アンモニウムまたはポリリン酸アミ
ド。 との組み合わせである。以上の記述から明らかなように
本発明の目的は、新規なポリマー化した含窒素化合物
と、このものをリン酸化合物と組合せた難燃剤組成物を
提供することである。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明は、下記(1)な
いし(2)の構成を有する。 (1)熱可塑性樹脂に A.一般式(I)及び一般式(II)で表されるモノマー
を基本単位とするランダム共重合体物質、
【化1】(式(I)中X1 は−NH(R1 )または−N
(R2 )(R3 )の基で表されるアルキルアミノ基、も
しくはモルホリノ基、ピペリジノ基であり、R1
2、R3 の炭素数は1〜6である。X2 は、−NH
(R4 )または−N(R5 )(R6 )の基でありR4
炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基であり、R5 、R
6 は一方または両方が炭素数2〜6のヒドロキシアルキ
ル基であり、同一の基であっても異なっても良い。ま
た、式(I)中Y1 、Y2 はピペラジンの二価の基また
は−N(R7 )(Cn2n)N(R8 )−で表される基
であり、Y1 、Y2は同一の基であっても異なった基で
あっても良い。R7 、R8 はそれぞれH及び炭素数1〜
5のアルキル基であり、nは2〜6の整数を表す。さら
に一般式(I)と一般式(II)の組成モル比が0.3≦
(I)/(II)≦3.0)と、 B.ポリリン酸アンモニウムまたはポリリン酸アミドで
構成される難燃剤であって前記A/Bの重量比が0.1
〜10であるものを C.組成物重量の1〜50重量%混合してなる難燃性熱
可塑性樹脂組成物。 (2)熱可塑性樹脂がポリオレフィンまたはそのエラス
トマーである請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
【0005】本発明の構成と効果につき以下に記述す
る。前記(B)のリン酸化合物は一般式(NH4n+2
n3n+1(式中nは2以上の整数である)で例示され
るポリリン酸アンモニウムであり、ポリリン酸アンモニ
ウムの分子量は著しく水溶性の低くなるに十分な程大き
い物ほど好ましい。また水溶性を更に改良するために該
物質の粒子を熱硬化性樹脂で被覆した物も用いることが
出来る。この様なポリリン酸アンモニウムの例はExo
lit422(商品名、ヘキスト社製)やPhos−c
heckP/40(商品名、モンサント社製)が挙げら
れ、熱硬化性樹脂で被覆されたポリリン酸アンモニウム
の例としてはExolit462(商品名、ヘキスト社
製)が挙げられる。
【0006】前記(A)で表される含窒素共重合体物質
とは下式(I)及び(II)で表されるモノマーを基本単
位とするランダム共重合体物質であり、
【0007】
【化3】 (式(I)中X1 は−NH(R1 )または−N(R2
(R3 )の基で表されるアルキルアミノ基、もしくはモ
ルホリノ基、ピペリジノ基であり、R1 、R2、R3
炭素数は1〜6である。X2 は、−NH(R4 )または
−N(R5 )(R6 )の基でありR4 は炭素数2〜6の
ヒドロキシアルキル基であり、R5 、R6 は一方または
両方が炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基であり、同
一の基であっても異なっても良い。また、式(I)中Y
1 、Y2 はピペラジンの二価の基または−N(R7
(Cn2n)N(R8 )−で表される基であり、Y1
2は同一の基であっても異なった基であっても良い。
7 、R8 はそれぞれH及び炭素数1〜5のアルキル基
であり、nは2〜6の整数を表す。さらに一般式(I)
と一般式(II)の組成モル比が0.3≦(I)/(II)
≦3.0である。)X1 の基の例としてはモノメチルア
ミノ基、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、モ
ノエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モノプロピルア
ミノ基、ジプロピルアミノ基、メチルプロピルアミノ
基、エチルプロピルアミノ基、メチルイソプロピルアミ
ノ基、エチルイソプロピルアミノ基、ジイソプロピルア
ミノ基、モノn−ブチルアミノ基、ジn−ブチルアミノ
基、メチルn−ブチルアミノ基、エチルn−ブチルアミ
ノ基、プロピルn−ブチルアミノ基、イソプロピルn−
ブチルアミノ基、モノイソブチルアミノ基、ジイソブチ
ルアミノ基、メチルイソブチルアミノ基、エチルイソブ
チルアミノ基、プロピルイソブチルアミノ基、イソプロ
ピルイソブチルアミノ基、モノペンチルアミノ基、ジペ
ンチルアミノ基、メチルペンチルアミノ基、エチルペン
チルアミノ基、プロピルペンチルアミノ基、イソプロピ
ルペンチルアミノ基、n−ブチルペンチルアミノ基、イ
ソブチルペンチルアミノ基、モノヘキシルアミノ基、ジ
ヘキシルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基、エチルヘ
キシルアミノ基、プロピルヘキシルアミノ基、イソプロ
ピルヘキシルアミノ基、n−ブチルヘキシルアミノ基、
イソブチルヘキシルアミノ基、ペンチルヘキシルアミノ
基、モルホリノ基、ピペリジノ基等が挙げられる。X2
の基の例としてはモノヒドロキシエチルアミノ基、ジヒ
ドロキシエチルアミノ基、モノヒドロキシプロピルアミ
ノ基、ジヒドロキシプロピルアミノ基、モノヒドロキシ
イソプロピルアミノ基、ジヒドロキシイソプロピルアミ
ノ基、モノヒドロキシn−ブチルアミノ基、ジヒドロキ
シn−ブチルアミノ基、ジヒドロキシイソブチルアミノ
基、モノヒドロキシペンチルアミノ基、ジヒドロキシペ
ンチルアミノ基、モノヒドロキシヘキシルアミノ基、ジ
ヒドロキシヘキシルアミノ基、N−メチルヒドロキシエ
チルアミノ基等が挙げられる。Y1 、Y2 の基の例とし
てはエチレンジアミン、N,N' −ジメチルエチレンジ
アミン、N,N' −ジエチルエチレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、ピペラジン、trans−2,5−ジ
メチルピペラジン等が挙げられる。又(B)に対する
(A)の重量比は0.1〜10の範囲で用いることがで
き、好ましくは0.15〜1の範囲である。本発明に係
わる含窒素共重合体物質は、トリアジン骨格1個に対し
少なくとも1個のヒドロキシアルキル基を有するトリア
ジンと、トリアジン骨格1個に対し少なくとも1個のア
ルキルアミノ基若しくはモルホリノ基、ピペリジノ基を
有するトリアジンとをランダム共重合したことを特徴と
する物質である。更に本発明による共重合体物質は水に
対して難溶性であるので空気中の水分によってポリマー
からしみだすことはない。しかも驚くべき事に従来の発
明に基づく化合物と比較した場合、低添加量でありなが
ら一層優れた難燃効果を発揮する事が見いだされた。
【0008】
【実施例】本発明を具体的に説明するために、以下に合
成例、実施例、比較例を示すが本発明はこれによって限
定されるものではない。また特にことわりの無い限り合
成例、実施例で示される部は重量部である。
【0009】合成例1 撹拌機、温度計、滴下漏斗を備えた2Lの反応容器にシ
アヌル酸クロライド92.2部(0.5mol)と水3
00部を仕込んだ。0〜5℃の温度に保ち撹拌しつつモ
ルホリン21.8部(0.25mol)とジエタノール
アミン26.3部(0.25mol)を水100部に溶
解した溶液と水酸化ナトリウム20部を水50部に溶解
した溶液を同時に滴下した。全てを滴下するのに要した
時間は2時間であった。滴下終了後更に同温度で3時間
撹拌後室温まで放置し、ピペラジン43.1部(0.5
mol)を水200部に溶解した溶液を約30分かけて
滴下した。滴下と同時に反応熱によって反応液の温度は
約40℃まで上昇した。ピペラジン水溶液の滴下終了後
水酸化ナトリウム40部を水100部に溶解した溶液を
滴下し、滴下終了後、反応溶液を100℃に加熱し同温
度で4時間保持した。冷却後、生成物をろ過し、水およ
び熱水で洗浄し、乾燥した。収率88%であった。得ら
れた生成物は、通常の有機溶媒に不溶性であり、室温で
の水に対する溶解度は0.1%以下であった。また残存
する塩素は元素分析の結果0.35%であった。示差熱
天秤で分解温度を測定した分解開始温度は290℃であ
った。反応生成物は下記式(III)及び(IV)のモノマー
基本単位とするランダム共重合体であり、その組成モル
比は(III)/(IV)=1である。
【0010】
【化4】
【0011】合成例2 合成例1と同様の装置にシアヌル酸クロライド92.2
部(0.5mol)と水300部を仕込んだ。0〜5℃
の温度に保ち撹拌しつつモルホリン10.9部(0.1
25mol)とジエタノールアミン39.4部(0.3
75mol)を水100部に溶解した溶液と水酸化ナト
リウム20部を水50部に溶解した溶液を同時に滴下し
た。全てを滴下するのに要した時間は2時間であった。
滴下終了後更に同温度で3時間撹拌後室温まで放置し、
ピペラジン43.1部(0.5mol)を水200部に
溶解した溶液を約30分かけて滴下した。滴下と同時に
反応熱によって反応液の温度は約40℃まで上昇した。
ピペラジン水溶液の滴下終了後水酸化ナトリウム40部
を水100部に溶解した溶液を滴下し、滴下終了後、反
応溶液を100℃に加熱し同温度で4時間保持した。冷
却後、生成物をろ過し、水および熱水で洗浄し、乾燥し
た。収率87.6%であった。得られた生成物は、通常
の有機溶媒に不溶性であり、室温での水に対する溶解度
は0.1%以下であった。また残存する塩素は元素分析
の結果0.53%であった。示差熱天秤で分解温度を測
定した分解開始温度は284℃であった。反応生成物は
合成例1と同様に下記式 (III)及び(IV)のモノマー基
本単位とするランダム共重合体であり、その組成モル比
は (III)/(IV)=0.33である。
【0012】合成例3 合成例1と同様の装置にシアヌル酸クロライド92.2
部(0.5mol)と水300部を仕込んだ。0〜5℃
の温度に保ち撹拌しつつモルホリン32.7部(0.3
75mol)とジエタノールアミン13.1部(0.1
25mol)を水100部に溶解した溶液と水酸化ナト
リウム20部を水50部に溶解した溶液を同時に滴下し
た。全てを滴下するのに要した時間は2時間であった。
滴下終了後更に同温度で3時間撹拌後室温まで放置し、
ピペラジン43.1部(0.5mol)を水200部に
溶解した溶液を約30分かけて滴下した。滴下と同時に
反応熱によって反応液の温度は約40℃まで上昇した。
ピペラジン水溶液の滴下終了後水酸化ナトリウム40部
を水100部に溶解した溶液を滴下し、滴下終了後、反
応溶液を100℃に加熱し同温度で4時間保持した。冷
却後、生成物をろ過し、水および熱水で洗浄し、乾燥し
た。収率73.8%であった。得られた生成物は、通常
の有機溶媒に不溶性であり、室温での水に対する溶解度
は0.1%以下であった。また残存する塩素は元素分析
の結果3.8%であった。示差熱天秤で分解温度を測定
した分解開始温度は295℃であった。反応生成物は合
成例1と同様に下記式 (III)及び(IV)のモノマー基本
単位とするランダム共重合体であり、その組成モル比は
(III)/(IV)=3.0である。
【0013】合成例4 合成例1と同様の装置にシアヌル酸クロライド92.2
部(0.5mol)と水300部を仕込んだ。0〜5℃
の温度に保ち撹拌しつつN−メチルピペラジン24.8
部(0.25mol)とジエタノールアミン26.2部
(0.25mol)を水100部に溶解した溶液と水酸
化ナトリウム20部を水50部に溶解した溶液を同時に
滴下した。全てを滴下するのに要した時間は2時間であ
った。滴下終了後更に同温度で3時間撹拌後室温まで放
置し、ピペラジン43.1部(0.5mol)を水20
0部に溶解した溶液を約30分かけて滴下した。滴下と
同時に反応熱によって反応液の温度は約40℃まで上昇
した。ピペラジン水溶液の滴下終了後水酸化ナトリウム
40部を水100部に溶解した溶液を滴下し、滴下終了
後、反応溶液を100℃に加熱し同温度で4時間保持し
た。冷却後、生成物をろ過し、水および熱水で洗浄し、
乾燥した。収率82.2%であった。得られた生成物
は、通常の有機溶媒に不溶性であり、室温での水に対す
る溶解度は0.1%以下であった。また残存する塩素は
元素分析の結果2.5%であった。示差熱天秤で分解温
度を測定した分解開始温度は292℃であった。反応生
成物は下記式(V)及び(VI)のモノマー基本単位とす
るランダム共重合体であり、その組成モル比は(V)/
(VI)=1である。
【0014】
【化5】
【0015】合成例5 合成例1と同様の装置にシアヌル酸クロライド92.2
部(0.5mol)と水300部を仕込んだ。0〜5℃
の温度に保ち撹拌しつつモルホリン21.8部(0.2
5mol)とジエタノールアミン26.3部(0.25
mol)を水100部に溶解した溶液と水酸化ナトリウ
ム20部を水50部に溶解した溶液を同時に滴下した。
全てを滴下するのに要した時間は2時間であった。滴下
終了後更に同温度で3時間撹拌後室温まで放置し、エチ
レンジアミン30.0部(0.5mol)を水200部
に溶解した溶液を約30分かけて滴下した。滴下と同時
に反応熱によって反応液の温度は約35℃まで上昇し
た。エチレンジアミン水溶液の滴下終了後水酸化ナトリ
ウム40部を水100部に溶解した溶液を滴下し、滴下
終了後、反応溶液を100℃に加熱し同温度で4時間保
持した。冷却後、生成物をろ過し、水および熱水で洗浄
し、乾燥した。収率67.4%であった。得られた生成
物は、通常の有機溶媒に不溶性であり、室温での水に対
する溶解度は0.1%以下であった。また残存する塩素
は元素分析の結果3.2%であった。示差熱天秤で分解
温度を測定した分解開始温度は280℃であった。反応
生成物は下記式 (VII)及び(VIII)のモノマー基本単位
とするランダム共重合体であり、その組成モル比は (VI
I)/(VIII)=1である。
【0016】
【化6】
【0017】合成例6 合成例1と同様の装置にシアヌル酸クロライド92.2
部(0.5mol)と水300部を仕込んだ。0〜5℃
の温度に保ち撹拌しつつジエチルアミン18.3部
(0.25mol)とジエタノールアミン26.3部
(0.25mol)を水100部に溶解した溶液と水酸
化ナトリウム20部を水50部に溶解した溶液を同時に
滴下した。全てを滴下するのに要した時間は2時間であ
った。滴下終了後更に同温度で3時間撹拌後室温まで放
置し、エチレンジアミン30.0部(0.5mol)を
水200部に溶解した溶液を約30分かけて滴下した。
滴下と同時に反応熱によって反応液の温度は約35℃ま
で上昇した。エチレンジアミン水溶液の滴下終了後水酸
化ナトリウム40部を水100部に溶解した溶液を滴下
し、滴下終了後、反応溶液を100℃に加熱し同温度で
4時間保持した。冷却後、生成物をろ過し、水および熱
水で洗浄し、乾燥した。収率65.2%であった。得ら
れた生成物は、通常の有機溶媒に不溶性であり、室温で
の水に対する溶解度は0.1%以下であった。また残存
する塩素は元素分析の結果3.6%であった。示差熱天
秤で分解温度を測定した分解開始温度は282℃であっ
た。反応生成物は下記式(IX)及び(X)のモノマー基
本単位とするランダム共重合体であり、その組成モル比
は(IX)/(X)=1である。
【0018】
【化7】
【0019】比較合成例1 合成例1のモルホリン21.8部(0.25mol)と
ジエタノールアミン26.3部(0.25mol)の替
わりにジエタノールアミン52.6部(0.5mol)
を用いた以外は合成例1と同様の装置、方法によって合
成した。その推定構造式は、下記式(XI)のとおり。
【0020】
【化8】
【0021】比較合成例2 合成例1のモルホリン21.8部(0.25mol)と
ジエタノールアミン26.3部(0.25mol)の替
わりにモルホリン43.6部(0.5mol)を用いた
以外は合成例1と同様の装置、方法によって合成した。
その推定構造式は、下記式 (XII)のとおり。
【0022】
【化9】
【0023】比較合成例3 合成例1のモルホリン21.8部(0.25mol)と
ジエタノールアミン26.3部(0.25mol)の替
わりにピペリジン42.6部(0.5mol)を用いた
以外は合成例1と同様の装置、方法によって合成した。
その推定構造式は、下記式(XIII)のとおり。
【0024】
【化10】
【0025】合成例1〜6、比較例1〜3で合成した化
合物の分解開始温度、室温における水100gに対する
溶解度を表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】実施例1 ポリプロピレン樹脂として、エチレン含有量8.5重量
%、メルトフローレート(温度230℃、荷重2.16
kgを加えたときの10分間の溶融樹脂の吐出量)20
g/10分の結晶性エチレン−プロピレンブロック共重
合体49.5重量%、ポリエチレン樹脂(成分A)とし
てメルトインデックス(温度190℃、荷重2.16k
gを加えたときの10分間の溶融樹脂の吐出量)6.5
g/10分のエチレン単独重合体(チッソポリエチ(商
標)M680、チッソ(株)製)10重量%、エチレン
系合成ゴムもしくはエラストマー(成分B)としてエチ
レン−プロピレンゴム(JSR EP(商標)02P、
日本合成ゴム(株)製)10重量%、ポリリン酸アンモ
ニウム(成分C)としてExolit−422(商品
名、ヘキスト製)を24.2重量%、合成例1(成分D
1)で合成した化合物を通常知られている粉砕機で粉砕
したもの4.8重量%、シランカップリング剤(成分
E)としてビニルトリメトキシシランを1重量%、その
他安定剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル0.2重量%、ジ−ミリスチル−β,β’−チオジプ
ロピオネート0.2重量%及びステアリン酸カルシウム
0.1重量%をヘンシェルミキサー(商品名)に入れ、
3分間撹拌混合した。得られた混合物を口径30mmの
押し出し機で溶融混練温度200℃で溶融混練押し出
し、ペレット化した。得られたペレットを100℃の温
度で3時間乾燥した後、該ペレットを用いて温度を20
0℃に設定した熱プレスで難燃性評価用の所定の試験片
を作成した。該試験片を用いて、難燃性を評価した。難
燃性は、ASTM D−2863に準拠した酸素指数の
測定と、UL−94(Underweriters Laboratories)に準
じた垂直燃焼試験を肉厚1.2mmt で行った。綿着火
率に関しては、試験片の下方30cmに置いた外科用脱
脂綿に溶融物が落下し外科用脱脂綿が着火したか否かを
確認した。難燃性の評価結果を表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】 成分A ポリエチレン樹脂:チッソポリエチ M6
80(チッソ(株)製) 成分B エチレン−プロピレンゴム:JSR EP
02P(日本合成ゴム(株)製) 成分C ポリリン酸アンモニウム:Exolit−
422(商品名、ヘキスト社製) 成分D1 合成例1の化合物 成分D2 合成例2の化合物 成分D3 合成例3の化合物 成分D4 合成例4の化合物 成分D5 合成例5の化合物 成分D6 合成例6の化合物 成分D7 比較合成例1の化合物 成分D8 比較合成例2の化合物 成分D9 比較合成例3の化合物 成分D10 トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレート 成分E シランカップリング剤:ビニルトリメトキ
シシラン 安定剤 2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール ジ−ミリスチル−β,β’−チオジプロピオネート ステアリン酸カルシウム
【0030】実施例2 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を21.0重量%、合成例1(成分D1)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの8.
0重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表2に示
す。 実施例3 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を24.2重量%、合成例2(成分D2)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの4.
8重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表2に示
す。 実施例4 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を21.0重量%、合成例2(成分D2)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの8.
0重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表2に示
す。 実施例5 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を24.2重量%、合成例3(成分D3)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの4.
8重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表2に示
す。 実施例6 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を21.0重量%、合成例3(成分D3)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの8.
0重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表2に示
す。 実施例7 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を24.2重量%、合成例4(成分D4)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの4.
8重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表2に示
す。 実施例8 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を21.0重量%、合成例4(成分D4)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの8.
0重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表2に示
す。 実施例9 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を24.2重量%、合成例5(成分D5)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの4.
8重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表2に示
す。 実施例10 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を21.0重量%、合成例5(成分D5)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの8.
0重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表2に示
す。 実施例11 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を24.2重量%、合成例6(成分D6)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの4.
8重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表3に示
す。 実施例12 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を21.0重量%、合成例6(成分D6)で合成し
た化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの8.
0重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装置を
用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表3に示
す。
【0031】比較例1 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を24.2重量%、比較合成例1(成分D7)で合
成した化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの
4.8重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装
置を用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表3
に示す。 比較例2 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を24.2重量%、比較合成例2(成分D8)で合
成した化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの
4.8重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装
置を用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表3
に示す。 比較例3 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を21.0重量%、比較合成例2(成分D8)で合
成した化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの
8.0重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装
置を用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表3
に示す。 比較例4 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を24.2重量%、比較合成例3(成分D9)で合
成した化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの
4.8重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装
置を用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表3
に示す。 比較例5 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を21.0重量%、比較合成例3(成分D9)で合
成した化合物を通常知られている粉砕機で粉砕したもの
8.0重量%、とした以外は実施例1と同様な方法、装
置を用いて難燃性を評価した。難燃性の評価結果を表3
に示す。 比較例6 APPとしてExolit−422(商品名、ヘキスト
製)を21.0重量%、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレート(成分D8)を8.0重量%、と
した以外は実施例1と同様な方法、装置を用いて難燃性
を評価した。難燃性の評価結果を表3に示す。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明の含窒素共重合体物質は低添加量
で優れた難燃性を示す。また、官能基にヒドロキシアル
キル基が含まれることによって低配合での難燃性が向上
することが明らかとなった。更に官能基にヒドロキシア
ルキル基が含まれているのにも拘らず、アルキルアミノ
基、モルホリノ基、ピペリジノ基も含まれているため
に、燃焼時のドリップ性が極めて低い。さらに難水溶性
であるために空気中の水分により配合ポリマーからしみ
出す事もない。
【化2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂に A.一般式(I)及び一般式(II)で表されるモノマー
    を基本単位とするランダム共重合体物質、 【化1】 (式(I)中X1 は−NH(R1 )または−N(R2
    (R3 )の基で表されるアルキルアミノ基、もしくはモ
    ルホリノ基、ピペリジノ基であり、R1 、R2、R3
    炭素数は1〜6である。X2 は、−NH(R4 )または
    −N(R5 )(R6 )の基でありR4 は炭素数2〜6の
    ヒドロキシアルキル基であり、R5 、R6 は一方または
    両方が炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基であり、同
    一の基であっても異なっても良い。また、式(I)中Y
    1 、Y2 はピペラジンの二価の基または−N(R7
    (Cn2n)N(R8 )−で表される基であり、Y1
    2は同一の基であっても異なった基であっても良い。
    7 、R8 はそれぞれH及び炭素数1〜5のアルキル基
    であり、nは2〜6の整数を表す。さらに一般式(I)
    と一般式(II)の組成モル比が0.3≦(I)/(II)
    ≦3.0)と、 B.ポリリン酸アンモニウムまたはポリリン酸アミドで
    構成される難燃剤であって前記A/Bの重量比が0.1
    〜10であるものを C.組成物重量の1〜50重量%混合してなる難燃性熱
    可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂がポリオレフィンまたはその
    エラストマーである請求項1に記載の難燃性樹脂組成
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10501009A (ja) * 1994-05-25 1998-01-27 ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング・カンパニー 難燃性感圧接着剤およびテープ
CN110054840A (zh) * 2019-05-24 2019-07-26 华北理工大学 一种新型高含氮量超支化三嗪系成炭剂及其制备方法和阻燃复合材料
CN112159669A (zh) * 2020-09-30 2021-01-01 淮安丹文化工科技有限公司 一种含磷大分子膨胀阻燃成炭剂的制备方法

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