JPH0699252B2 - 植物の雄性不稔化剤 - Google Patents

植物の雄性不稔化剤

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JPH0699252B2
JPH0699252B2 JP25172785A JP25172785A JPH0699252B2 JP H0699252 B2 JPH0699252 B2 JP H0699252B2 JP 25172785 A JP25172785 A JP 25172785A JP 25172785 A JP25172785 A JP 25172785A JP H0699252 B2 JPH0699252 B2 JP H0699252B2
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正治 榊
水谷  理人
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住友化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般式〔I〕 〔式中、R1は水素原子または式 で示される基を表わす。(ここにR2はフェニル基を表わ
す。)〕 で示される1,2,4−トリアジン−3,5−ジオン誘導体また
はその金属塩を有効成分として含有する植物の雄性不稔
化剤に関するものである。
一般式〔I〕で示される1,2,4−トリアジン−3,5−ジオ
ン誘導体の金属塩としては、たとえばナトリウム、カリ
ウム、リチウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、バリ
ウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属塩等をあげ
ることができる。
近年食糧危機が叫ばれるようになり、その増産が大きな
課題となっている。そうした中で雑種第一代植物の生産
が注目を集めている。
雑種第一代植物は、その旺盛な成育により、両親の品種
より収量が多くなる等多くの優れた形質を有することが
知られている。雑種第一代種子を得るためには、雌親の
自家受粉を防ぐ必要があり、そのためには雌親の雄蕊を
取り除かねばならない。
従来この除雄作業は大変な労力を有し、また、イネ、コ
ムギのような自家受粉性の高い穀類では小さな頴花内に
雄蘂、雌蘂があるため、手作業でこれを行ない雑種第一
種子を大量に生産することは、ほとんど不可能であっ
た。また他の方法、たとえば細胞質雄性不稔の利用等が
あるが、これもその育成に多大な年月を要する等の問題
点があり、したがって雌の受粉能力を失わせず雄性不稔
を惹起する簡便かつ確実な方法が望まれているのが実状
である。
本発明者らは、長年にわたり鋭意検討を重ねた結果、驚
くべきことに一般式〔I〕で示される1,2,4−トリアジ
ン−3,5−ジオン誘導体またはその金属塩(以下、単に
本トリアジン誘導体と称する。)を植物に処理すること
により、きわめて簡単に、効率よく雄性不稔を惹起し得
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本トリアジン誘導体は、たとえば特開昭56−100702号お
よび56−104874号各公報に記載の公知化合物である。
本発明の不稔化剤が適用できる対象植物としては、たと
えばイネ、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ライ麦、ト
ウモロコシ等の穀類、ダイズ等のマメ科作物、ナス、ト
マト、キヤベツ等の蔬菜類、ペチュニア、百日草等の花
卉類等の種々の栽培植物をあげることができる。
以下に本トリアジン誘導体の具体例を示すが、もちろん
これらのみに限定されるものではない。
本トリアジン誘導体を植物の雄性不稔化剤の有効成分と
して用いる場合は、通常固体担体、液体担体、界面活性
剤、その他の製剤用補助剤と混合して、乳剤、水和剤、
懸濁剤、粒剤、液剤等に製剤する。
これらの製剤には有効成分として本発明化合物を、重量
比で0.1〜90%、好ましくは1〜70%含有する。
固体担体としては、カオリンクレー、アッタパルジャイ
トクレー、ベントナイト、酸性白土、パイロフィライ
ト、タルク、珪藻土、方解石、クルミ粉、尿素、硫酸ア
ンモニウム、合成含水酸化珪素等の微粉末あるいは粒状
物があげられ、液体担体としては、キシレン、メチルナ
フタレン等の芳香族炭化水素類、イソプロパノール、エ
チレングリコール、セロソルブ等のアルコール類、アセ
トン、シクトヘキサノン、イソホロン等のケトン類、大
豆油、綿実油等の植物油、ジメチルスルホキシド、アセ
トニトリル、水等があげられる。
乳化、分散、湿展等のために用いられる界面活性剤とし
ては、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスル
ホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩等の
陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポ
リマー、ソルビタン脂肪酸エステルポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤等が
あげられる。製剤用補助剤としては、リグニンスルホン
酸塩、アルギン酸塩、ポリビニルアルコール、アラビア
ガム、CMC(カルボキシメチルセルロース)、PAP(酸性
リン酸イソプロピル)等があげられる。
次に製剤例を示す。なお、化合物は第1表の化合物番号
で示す。部は重量部を示す。
製剤例1 化合物(1)10部、リグニンスルホン酸カルシウム3
部、ラウリル硫酸ナトリウム2部および合成含水酸化珪
素85部をよく粉砕混合して水和剤を得る。
製剤例2 化合物(3)10部、ポリオキシエチレンスチリルフェニ
ルエーテル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウ
ム6部およびシクロヘキサノン70部をよく混合して乳剤
を得る。
製剤例3 化合物(2)2部、合成含水酸化珪素1部、リグニンス
ルホン酸カルシウム2部、ベントナイト30部およびカオ
リンクレー65部をよく粉砕混合し、水を加えてよく練り
合せた後、造粒乾燥して粒剤を得る。
製剤例4 化合物(3)25部、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
オレエート3部、CMC3部および水69部を混合し、粒度が
5ミクロン以下になるまで湿式粉砕して懸濁剤を得る。
製剤例5 化合物(1),(2)各1部、ポリオキシエチレンスチ
リルフェニルエーテル1部および水98部を混合し、溶解
して各々の液剤を得る。
本不稔化剤を実際に用いる場合、その処理方法として
は、茎葉処理、土壌処理等があり、その処理量は、対象
作物、処理方法、処理時期、環境条件、製剤形態等によ
っても異なるが、通常は0.005〜10kg/ha、好ましくは0.
02〜8kg/haである。処理時期は、これも対象作物、処理
方法、環状条件、処理量、製剤形態等によっても異なる
が、好ましくは生殖生長開始前から開花直前の間で処理
される。
乳剤、水和剤、懸濁剤、液剤等は、通常その所定量を1
アールあたり0.5リットル〜20リットルの(必要なら
ば、展着剤等の補助剤を添加した)水で希釈して処理
し、粒剤等は、通常なんら希釈することなくそのまま処
理する。
展着剤としては、前記の界面活性剤のほか、ポリオキシ
エチレン樹脂酸(エステル)、リグニンスルホン酸塩、
アビエチン酸塩、ジナフチルメタンジスルホン酸塩、パ
ラフィン等があげられる。
また他の植物生育調節剤、除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、
殺線虫剤、殺菌剤、肥料、土壌改良剤等と混合して用い
ることもできる。
さらに雑種種子を大量に得るためには、一般的に次の方
法が適している。すなわち、かけ合わせようとする2つ
の親を交互に植える。このとき各々の親の条数、幅は、
その作物の種、品種およびその環境条件等によって異な
る。そして雌親に本トリアジン誘導体を処理し、雄性不
稔となった雌親は、他方の雄性稔性のある雄親の花粉を
受粉し、雑種種子が得られる。純粋な雑種第一代種子を
得ようとする場合は、本トリアジン誘導体を処理し、雄
性不稔となった雌親に、開花前に袋かけをし、他家受粉
を防ぎ、開花後雄性稔性のある雄親の花粉を直接人為的
に交配し、再び袋をかけ直す方法が好ましい。
次に試験例をあげ、本発明をさらに詳細に説明する。な
お、化合物は、第1表に記載の化合物番号で示す。
試験例1 コムギにおける不稔性の発現 容量200mlのプラスチックポットに人工培土を詰めたも
のにコムギ(品種:農林61号)を播種し、昼温27℃−夜
温20℃(15時間日長、補光有り。)温室条件下で育て
た。その後、出穂始期より0〜1,7〜8および14〜15日
間の3回、同一ポツトに供試化合物を乳剤または液剤に
製剤し、その所定量を展着剤を含む水で希釈したものを
1アールあたり10リットルの液量で、小型噴霧器を用
い、植物体の上方から茎葉処理した。
出穂後開花前にポットあたり4穂に袋をかけて他家受粉
を防ぎ、登熟後、袋をかけた穂について、小穂数、種子
数を調査し、小穂あたり種子数の対無処理区比百分率で
各化合物の不稔性を示した(第2表)。
試験例2 コムギにおける雌性稔性の確認 試験例1と同様に、コムギ農林61号を育成した。その後
穂始期より5日または11日前の2回、液剤に供試化合物
を製剤し、その所定量を展着剤を含む水で希釈したもの
を1アールあたり10リットルの液量で、小型噴霧器を用
い、植物体の上方から茎葉処理した。出穂後1ポットあ
たり4穂に袋かけを行なった。また、開花後袋かけを行
なっていない穂4穂について、薬剤無処理区からとって
きた葯で交配を行なった。登熟後、袋をかけた穂および
交配を行なった穂について、小穂数、種子数を調査し、
小穂あたり種子数の対無処理区比百分率を示した(第8
表)。袋かけを行なった穂よりも交配を行なった穂の方
がその値が高ければ、雄性不稔性を持ちながら雌性稔性
も保っていることを示すものである。
試験例3 イネにおける不稔性の発現 イネ(品種:コシヒカリ)を人工培土に播種し、播種後
20日に1/10,000アールのポットに苗を植え湛水状態とし
た。その後出穂始期前20日、13日または6日の3回、液
剤に供試化合物を製剤し、その所定量を展着剤を含む水
で希釈したものを1アールあたり10リットルの液量で、
小型噴霧器を用い、植物体の上方から茎葉処理した。出
穂後ポットあたり5穂に袋をかけて他家受粉を防いだ。
登熟後、袋をかけた穂について、頴花数、種子数を調査
し、頴花数あたり種子数の対無処理区比百分率で不稔性
を示した(第4表)。試験は屋外条件下、2反復で行な
った。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、R1は水素原子または式 で示される基を表わす。(ここにR2はフェニル基を表わ
    す。)〕 で示される1,2,4−トリアジン−3,5−ジオン誘導体また
    はその金属塩を有効成分として含有することを特徴とす
    る植物の雄性不稔化剤。
JP25172785A 1985-11-08 1985-11-08 植物の雄性不稔化剤 Expired - Lifetime JPH0699252B2 (ja)

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JPS62111901A JPS62111901A (ja) 1987-05-22
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