JPH07102410A - 目ずれ防止効果を有する異形断面繊維 - Google Patents

目ずれ防止効果を有する異形断面繊維

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JPH07102410A
JPH07102410A JP26961193A JP26961193A JPH07102410A JP H07102410 A JPH07102410 A JP H07102410A JP 26961193 A JP26961193 A JP 26961193A JP 26961193 A JP26961193 A JP 26961193A JP H07102410 A JPH07102410 A JP H07102410A
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JP
Japan
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protrusions
fiber
modified cross
protrusion
section
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Application number
JP26961193A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Takagi
伸明 高木
Hitoshi Otsubo
人志 大坪
Keizo Tsujimoto
啓三 辻本
Shuichi Kitamura
秀一 北村
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Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルカリ減量を施しても目ずれ防止機能があ
り,かつ,毛羽感のあるスパンシルク調風合の高級織編
物となる異形断面繊維を提供する。 【構成】 繊維表面に突起部2と細溝3が交互に,かつ
略一様に分布した異形断面繊維である。突起部2と細溝
3の断面は長方形ないし略台形状を呈し,それぞれ繊維
軸方向に連続している。また,突起部2の数と寸法が下
記〜式を満足する。 15≦N≦35 ──── 0.3≦W≦1 ──── 1.5W≦H≦3W ──── ただし,Nは突起部の数,Wは突起部の幅(μm),Hは
突起部の高さ(μm)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,織編物にした場合,目
ずれ防止機能を有すると共に,毛羽感のあるスパンシル
ク調の高級織編物となる異形断面繊維に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】異形断面繊維については多数の提案がな
されており,合成繊維の光沢,風合改良に適用されてき
た。しかしながら,その多くは異形の吐出孔によって紡
出する方法で製造されるため,シャープなエッジを有す
る異形断面糸条を得ることは困難であり,このため,織
編物の光沢改良は行えても,風合面まで改良し,合成繊
維の持ついわゆるワキシー感を取り除くことはできなか
った。
【0003】最近では,シャープなエッジを有する異形
断面繊維として,物性の異なるポリマーを複合紡糸し,
繊維を構成するポリマーの溶解速度や分解速度の違いを
利用して一成分を除去し,異形化した繊維が提案されて
いる。この繊維の一例として,特開昭56-53210号公報に
は,ホモポリエステルと共重合ポリエステルが回転対称
の位置に配置された複合繊維をアルカリ処理して,共重
合ポリエステル部分の一部を溶解して得た異形断面繊維
が開示されている。しかしながら,この技術で得られる
異形断面繊維は断面の突起部が少なく,光沢の改良やワ
キシー感の解消は可能であるが,織編物に毛羽感を付与
することはできなかった。
【0004】さらに,特開平4-65506号公報や特開平4
-91213号公報には, 幹成分と幹成分の周上の突起成分で
構成された異形断面繊維が開示されている。これらの繊
維は突起成分の一部が幹成分と分離されたり,さらに,
分離された部分が切断されることにより,繊維にソフト
な毛羽風合を付与するものであるが,これらの繊維は着
用時に毛羽部分が脱落して毛玉になるという欠点があ
る。
【0005】また,シルクライクなポリエステル繊維使
いの織編物は通常アルカリ処理を施し,風合の改良を行
っている。この処理は布帛にした後で行われるものがほ
とんどであり,通常20〜30%程度の減量が施されるが,
あらかじめ減量割合に応じて布帛の組織や密度を設計し
ている。減量率を大きくする場合は,一般に布帛の密度
を大にして対応するが,これは減量処理後の布帛の目ず
れを防止するためである。しかしながら,減量処理によ
り風合の良好な薄地の布帛を作る場合,目ずれを生じる
ことが多いのが実状であり,目ずれ防止を積極的に考慮
したスパンシルク調の繊維は未だ提案されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記した従
来の異形断面繊維の欠点を解消し,毛羽感のあるスパン
シルク調の高級織編物とするのに好適な繊維で,しかも
減量による目ずれ防止効果を有する異形断面繊維を提供
することを技術的な課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果,本発明に到
達した。
【0008】すなわち,本発明は,繊維表面に突起部と
細溝が交互に,かつ略一様に分布した異形断面繊維であ
って,前記突起部と細溝の断面は長方形ないし略台形状
を呈し,それぞれ繊維軸方向に連続しており,かつ,突
起部の数と寸法が下記〜式を満足することを特徴と
する目ずれ防止効果を有する異形断面繊維を要旨とする
ものである。 15≦N≦35 ──── 0.3≦W≦1 ──── 1.5W≦H≦3W ──── ただし,Nは突起部の数,Wは突起部の幅(μm),Hは
突起部の高さ(μm)である。
【0009】以下,本発明について詳細に説明する。
【0010】本発明の目ずれ防止効果を有する異形断面
繊維は,図1で示したように繊維1の表面に繊維軸方向
に連続した複数(図1では20個)の突起部2を有してお
り,隣接する突起部2,2の間には細溝3が突起部2の
数と同数存在している。
【0011】本発明の目的とする目ずれ防止効果を繊維
に付与するためには,突起部と細溝の断面形状を長方形
ないし略台形状とする必要がある。細溝の形状が三角形
になると突起部は底面と上面の長さが大きく異なる台形
となり,このため布帛において突起部の変形が生じ難く
なり,目ずれ防止効果が低下するので好ましくない。
【0012】また,突起部の数(N)は繊維の周上に15
〜35個, 好ましくは18〜25個存在する必要がある。突起
部の数が14個以下では目的とする毛羽感の発現が乏しく
なり,布帛にスパンシルク調の風合を付与することがで
きない。一方,突起部の数が36個以上では毛羽感のある
風合ではなくなり,ストーンウォッシュ調やピーチフェ
ース調となって目的とする風合が得られない。
【0013】次に,本発明の異形断面繊維の突起部の幅
Wと高さHとの関係について, 異形断面繊維の部分拡大
断面図である図3を用いて説明する。図3において, 突
起部側面の線を延長し,突起部の頂点の外接円の交点を
A,Bとし,細溝部の最深部の内接円の交点をA’,
B’とする。また,線分A−B及び線分A’−B’の中
点をD,D’とする。 (a)突起部の幅W 線分A−Bの長さとする。 (b)突起部の高さH 線分D−D’の長さとする。
【0014】本発明の異形断面繊維は, 突起部の幅W
(μm)と高さH(μm)が前記及び式を満足すること
が必要である。すなわち,突起部の幅Wは,0.3〜1μ
mの範囲でなければならない。突起部の幅Wが0.3μ
m未満になると,繊維が着用時にフィブリル化したり,
ピーチフェース風合となり,目的とするスパンシルク調
の風合が得られないので好ましくない。また,1μmを
超えると,がさつき感が生じるので好ましくない。
【0015】次に,突起部の高さHは,突起部の幅Wと
関連があり,突起部の幅Wの1.5〜3倍の範囲にする必
要がある。突起部の高さHが幅Wの1.5倍未満になる
と,目ずれ防止効果が劣るようになる。また,3倍を超
えると,スパンシルク調の風合とはならず,目的の風合
が得られないので好ましくない。
【0016】突起部の高さHと幅Wとが,前記した式
を満足すると,目ずれ防止効果がよくなる理由は明確で
はないが,次の理由によるものと認められる。すなわ
ち,本発明の異形断面繊維に対し,直角に他の繊維が交
差する布帛を組織した時,突起部の高さHが突起部の幅
Wの1.5倍未満では交差する繊維の力による突起部の
変形が少ないため,直交する繊維との把持力が小さくな
る。一方,突起部の高さHが突起部の幅Wの1.5倍以上
になると, 突起部が変形して把持力が増大する。このた
め,減量率が高い場合でも安定した把持力を有すること
になり,目ずれ防止効果を発揮することができる。
【0017】本発明の異形断面繊維は, ポリエステル,
ポリアミド,ポリアクリル等の繊維に適用できるが,中
でもポリエステル繊維が好ましい。ポリエステルとして
はホモポリエステルはもちろんのこと, 通常の共重合ポ
リエステルでもよく,さらに,前記のポリエステルに,
一般的に使用されている添加剤,艶消し剤,制電剤,酸
化防止剤等を添加したものでもよい。
【0018】次に,本発明の目ずれ防止効果を有する異
形断面繊維の製法例について説明する。
【0019】まず,アルカリ等の溶剤に対する溶解性の
異なるポリマーである易溶出成分αと難溶出成分βの2
成分を複合紡糸し, 次いで,延伸して,図2で示したよ
うな難溶出成分βが芯成分,易溶出成分αが鞘成分とな
り,芯成分,鞘成分ともに15〜35個 (図2では20個) の
U字状部を有している複合繊維を得る。次いで,得られ
た複合繊維をアルカリ等の溶剤で処理して易溶出成分α
を溶出させ,図1に示したような,それぞれ15〜35個
(図1では20個) の突起部と細溝部を有する本発明の異
形断面繊維を得る。
【0020】上記で使用する易溶出成分αは,アルカリ
水溶液に対する溶解速度が,難溶出成分βよりも5倍以
上速いものが好ましい。そのため,例えばポリエステル
繊維の場合, 難溶出成分βとしてポリエチレンテレフタ
レート(PET)を用い,易溶出成分αとしてスルホン
酸金属塩を2.5モル以上共重合したPETや,スルホ
ン酸金属塩と比較的高分子量のポリアルキレングリコー
ルを所定量共重合したPET等を使用するのが好まし
い。
【0021】本発明の異形断面繊維は,なま糸で使用で
きるのはもちろんのこと,仮撚,強撚,空気交絡処理な
どの各種の加工を施した糸条として用いてもよい。ま
た,太細糸や紡績糸等であってもよいが,特にスパンシ
ルク調の風合を発現し難いなま糸で使用するのが好まし
い。
【0022】
【実施例】次に,本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお,実施例における各評価は次の方法で行った。 (1) 相対粘度 フェノールと四塩化エタンとの等重量溶媒を用い,濃度
0.5g/dl, 20℃で測定した。 (2) 突起部の寸法 繊維を筒編みし,NaOH濃度20g/l,処理温度90℃,
処理時間30分の条件でアルカリ減量して易溶解成分を完
全に除去した後,水洗乾燥した筒編地を解編し,得られ
た異形断面繊維を走査型電子顕微鏡で写真に撮り,写真
上で測定した。 (3) 目ずれ 10cm×25cmの布帛サンプル6枚(経方向用3枚,緯方向
用3枚)について,各々をホルダーに挟み 2230gの荷重
で張力を加えて固定した後,ホルダーを横木の溝に固定
し,布帛サンプルをゴムローラに挟み 0.9Kgの荷重を加
えた後,クランクを30rpmの速さで2回転させた。次い
で,布帛サンプルをホルダーより注意深く取り出し, ル
ーペを使ってずれている糸間の最も大きい場所をノギス
により0.1mm単位まで測定した。経,緯方向にそれぞれ
3枚ずつ測定して平均値を算出し,目ずれとした。 (4) スパンシルク調風合 織,編,染色技術者からなるパネラー10人に,布帛の毛
羽感のあるスパンシルク調風合を,風合の良好なものが
高得点となるように5段階で触感による評価させ,その
合計点で評価した。(最高点:50点)
【0023】実施例1〜3,比較例1,2 難溶出成分として相対粘度が1.38のPET,易溶出成分
として5−ナトリウムスルホイソフタル酸を4モル%共
重合した相対粘度が1.27のPETを用い, 難溶出成分と
易溶出成分が重量比率で80/20となる複合比率で, か
つ, アルカリ減量後に形成される突起部の数が種々変化
するようにして 100d/48fの複合繊維を紡糸し,引続
き延伸を行った。
【0024】得られた延伸糸を筒編し,アルカリ減量を
行った後,電子顕微鏡で形状の観察を行ったところ,表
1に示すような突起部を有する異形断面繊維であった。
また,この延伸糸を経糸と緯糸に用い,経糸密度 110本
/2.54cm,緯糸密度78本/2.54cm で羽二重に製織し,得ら
れた織物を, 苛性ソーダ濃度20g/l ,処理温度90℃,
処理時間30分の条件でアルカリ減量して易溶出成分を完
全に除去した。得られた織物を用いて,アルカリ減量率
と目ずれ試験及びスパンシルク調風合の官能検査を行
い,その結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように,実施例1〜3で
得られた異形断面繊維で構成された織物は,目ずれが少
なく,かつ,スパンシルク調風合を有するものであっ
た。一方,突起部の数が10個の比較例1及び36個の比較
例2で得られた織物は,目ずれが大きく,かつ,スパン
シルク調風合に乏しいものであった。
【0027】実施例4,5 比較例3,4 難溶出成分と易溶出成分の重量比率を表2に示すように
変更した以外は実施例2と同様の条件で製糸,製織及び
アルカリ減量を行った。得られた異形断面繊維と織物の
評価結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】表2から明らかなように,実施例4,5で
得られた異形断面繊維で構成された織物は,目ずれが少
なく,かつ,スパンシルク調風合を有するものであっ
た。一方,突起部の高さが突起部の幅の3倍を超える比
較例3の織物は,スパンシルク調風合に乏しいものであ
り,また,突起部の高さが突起部の幅の1.5倍未満であ
る比較例4の織物は,目ずれが大きいものであった。
【0030】比較例5 実施例2で得られた繊維のアルカリ処理の処理時間を1
時間とした以外は実施例2と同様の条件で異形断面繊維
と織物を得た。この織物の減量率は43.5%,繊維の突起
部の幅は1.4μm,突起部の高さは2.8μm であった。こ
の織物を目ずれ試験を施したところ,目ずれの量は 2.0
mmと良好であったが,風合検査の合計点が25点と不良で
あった。
【0031】
【発明の効果】本発明の異形断面繊維は,その表面に特
定の突起部と細溝とが交互に存在するので,製編織して
得られる布帛に毛羽感のあるスパンシルク調風合を付与
することが可能であり,さらに,突起部のために繊維間
の摩擦力が高まり,特にアルカリ減量した織編物の欠点
の一つである目ずれの防止に大きい効果を発揮するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す異形断面繊維の横断
面模式図である。
【図2】本発明の異形断面繊維を得るための, アルカリ
減量処理前の繊維の一実施態様を示す横断面模式図であ
る。
【図3】図1の部分拡大模式図である。
【符号の説明】
1 繊維 2 突起部 3 細溝 α 易溶出成分 β 難溶出成分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維表面に突起部と細溝が交互に,かつ
    略一様に分布した異形断面繊維であって,前記突起部と
    細溝の断面は長方形ないし略台形状を呈し,それぞれ繊
    維軸方向に連続しており,かつ,突起部の数と寸法が下
    記〜式を満足することを特徴とする目ずれ防止効果
    を有する異形断面繊維。 15≦N≦35 ──── 0.3≦W≦1 ──── 1.5W≦H≦3W ──── ただし,Nは突起部の数,Wは突起部の幅(μm),Hは
    突起部の高さ(μm)である。
JP26961193A 1993-09-30 1993-09-30 目ずれ防止効果を有する異形断面繊維 Pending JPH07102410A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016129467A1 (ja) * 2015-02-13 2016-08-18 東レ株式会社 芯鞘複合繊維およびスリット繊維ならびにそれら繊維の製造方法

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