JPH07103321B2 - フタロシアニンの製造方法 - Google Patents
フタロシアニンの製造方法Info
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- JPH07103321B2 JPH07103321B2 JP2060190A JP6019090A JPH07103321B2 JP H07103321 B2 JPH07103321 B2 JP H07103321B2 JP 2060190 A JP2060190 A JP 2060190A JP 6019090 A JP6019090 A JP 6019090A JP H07103321 B2 JPH07103321 B2 JP H07103321B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、新しいフタロシアニンの製造方法に関す
る。
る。
従来の技術 フタロシアニン化合物は、青色〜緑色の色相をもつ有機
顔料であって、その特異な分子構造と優れた安定性の故
に、塗料、印刷インク、プラスチックの着色剤として使
用されてきた。また、最近では、その優れた光電導性、
光起電力性の故に、電子写真用感光体、太陽電池等への
機能材料としての研究も盛んである。
顔料であって、その特異な分子構造と優れた安定性の故
に、塗料、印刷インク、プラスチックの着色剤として使
用されてきた。また、最近では、その優れた光電導性、
光起電力性の故に、電子写真用感光体、太陽電池等への
機能材料としての研究も盛んである。
フタロシアニンには、中心に金属原子を有する金属フタ
ロシアニンと、金属原子を有しない無金属フタロシアニ
ンがある。後者の無金属フタロシアニン(以下、H2−Pc
と略す)には、従来、α型とβ型の2種類が、その代表
として知られていた。
ロシアニンと、金属原子を有しない無金属フタロシアニ
ンがある。後者の無金属フタロシアニン(以下、H2−Pc
と略す)には、従来、α型とβ型の2種類が、その代表
として知られていた。
これに対して、近時、ゼロックス(Xerox)社が優れた
電子写真特性を有するX型H2−Pcを開発し、その合成
法、結晶型と電子写真特性との関係、構造解析などの研
究を行っている(USP3,357,989号明細書)。X型H2−Pc
は、常法により合成したβ型H2−Pcを硫酸処理によりα
型とし、これを長時間ボールミリングすることにより作
製する。その結晶構造は、従来のα型およびβ型と明ら
かに異なっている。第3図は、X型H2−PcのX線回折図
(CuKα線による測定)を示す。回折線は、2θ=7.4,
9.0,15.1,16.5,17.2,20.1,20.6,20.7,21.4,22.2,23.8,2
7.2,28,5,30.3゜に出現する。もっとも強度の強い回折
線は、7.5゜(面間隔d=11.8Åに相当)付近の回折線
であって、その強度を1とすると、9.1゜付近の回折線
強度(面間隔d=9.8Åに相当)は0.66である。この強
度の比率は結晶の粒径に殆ど影響されない。第4図はX
型H2−Pcの吸収スペクトルを示す。X型H2−Pcの吸収ス
ペクトルも、α型およびβ型のものとは明らかに異なっ
ている。結晶型の相違による、このスペクトルの相違
は、H2−Pc分子の結晶状態でのスタッキング状態の相違
によるものであり、X型H2−Pcはダイマー構造をとって
いると報告されている。
電子写真特性を有するX型H2−Pcを開発し、その合成
法、結晶型と電子写真特性との関係、構造解析などの研
究を行っている(USP3,357,989号明細書)。X型H2−Pc
は、常法により合成したβ型H2−Pcを硫酸処理によりα
型とし、これを長時間ボールミリングすることにより作
製する。その結晶構造は、従来のα型およびβ型と明ら
かに異なっている。第3図は、X型H2−PcのX線回折図
(CuKα線による測定)を示す。回折線は、2θ=7.4,
9.0,15.1,16.5,17.2,20.1,20.6,20.7,21.4,22.2,23.8,2
7.2,28,5,30.3゜に出現する。もっとも強度の強い回折
線は、7.5゜(面間隔d=11.8Åに相当)付近の回折線
であって、その強度を1とすると、9.1゜付近の回折線
強度(面間隔d=9.8Åに相当)は0.66である。この強
度の比率は結晶の粒径に殆ど影響されない。第4図はX
型H2−Pcの吸収スペクトルを示す。X型H2−Pcの吸収ス
ペクトルも、α型およびβ型のものとは明らかに異なっ
ている。結晶型の相違による、このスペクトルの相違
は、H2−Pc分子の結晶状態でのスタッキング状態の相違
によるものであり、X型H2−Pcはダイマー構造をとって
いると報告されている。
これら以外の結晶型をもつH2−Pcとしては、τ型H2−Pc
がある。これは、α、β、X型結晶を摩砕助剤とともに
不活性溶剤中5〜10℃、20時間ボールミリングすること
によって得られる。そのX線回折図を第5図に、吸収ス
ペクトルを第6図に示す。τ型結晶のX線回折パターン
が本質的にX型のそれに類似していることが分かる。た
だし、この場合は、7.5゜付近の回折線強度と9.1゜付近
の回折線強度の比率は1:0.8になっている。
がある。これは、α、β、X型結晶を摩砕助剤とともに
不活性溶剤中5〜10℃、20時間ボールミリングすること
によって得られる。そのX線回折図を第5図に、吸収ス
ペクトルを第6図に示す。τ型結晶のX線回折パターン
が本質的にX型のそれに類似していることが分かる。た
だし、この場合は、7.5゜付近の回折線強度と9.1゜付近
の回折線強度の比率は1:0.8になっている。
発明が解決しようとする課題 これらのH2−Pcは、いずれも、優れた光電導特性を有し
ており、有機感光体として使用されている。しかし、こ
れらのH2−Pc感光体は、電荷発生剤としてのみ機能する
ものであり、そのために、つぎのような欠点を有してい
た。
ており、有機感光体として使用されている。しかし、こ
れらのH2−Pc感光体は、電荷発生剤としてのみ機能する
ものであり、そのために、つぎのような欠点を有してい
た。
すなわち、有機感光体(以下、OPCと略す)は、通常、
光を吸収してキャリアを発生させる電荷発生層(以下、
CG層と略す)と生成したキャリアを移動させる電荷移動
層(以下、CT層と略す)の2重層構造で使用されて、そ
の高感度化が計られている。前記各種のフタロシアニン
は、CG層に使用される材料(以下、CG剤と略す)として
重要なもののひとつであり、特に、X型とτ型のH2−Pc
は、最も重要なCG剤である。一方、CT層に使用される材
料(以下、CT剤と略す)としては、各種ヒドラゾン系化
合物、オキサゾール系化合物、トリフェニルメタン系化
合物、アリールアミン系化合物、等が開発されている。
光を吸収してキャリアを発生させる電荷発生層(以下、
CG層と略す)と生成したキャリアを移動させる電荷移動
層(以下、CT層と略す)の2重層構造で使用されて、そ
の高感度化が計られている。前記各種のフタロシアニン
は、CG層に使用される材料(以下、CG剤と略す)として
重要なもののひとつであり、特に、X型とτ型のH2−Pc
は、最も重要なCG剤である。一方、CT層に使用される材
料(以下、CT剤と略す)としては、各種ヒドラゾン系化
合物、オキサゾール系化合物、トリフェニルメタン系化
合物、アリールアミン系化合物、等が開発されている。
CG剤やCT剤は、通常、バインダー高分子とともに、比較
的簡単な塗布法でドラムやベルト、等の基板上に塗布さ
れて層形成される。一般に、2重層構造では、高感度化
のために、CG層は数ミクロンの厚さで塗布され、CT層は
数十ミクロンの厚さで塗布される。このとき、その強
度、耐刷性、等の理由からCG層は基板側に形成され、CT
層は表面側に形成されるのが普通である。CT剤としては
正孔の移動により作動するもののみが実用化されている
ので、上記のような層構成においては、この2重層感光
体は負帯電方式となる。
的簡単な塗布法でドラムやベルト、等の基板上に塗布さ
れて層形成される。一般に、2重層構造では、高感度化
のために、CG層は数ミクロンの厚さで塗布され、CT層は
数十ミクロンの厚さで塗布される。このとき、その強
度、耐刷性、等の理由からCG層は基板側に形成され、CT
層は表面側に形成されるのが普通である。CT剤としては
正孔の移動により作動するもののみが実用化されている
ので、上記のような層構成においては、この2重層感光
体は負帯電方式となる。
しかしながら、この負帯電方式では、(1)帯電に用い
られる負電荷により空気中の酸素がオゾンになる、
(2)帯電が不完全である。(3)ドラム表面性状の影
響を受けやすい、と言う課題があった。オゾンは、人体
にとって有害であるばかりでなく、しばしば感光体と反
応して感光体の寿命を短くする。帯電の不安定性は、し
ばしば画質の低下を招く。ドラム表面性状の影響が大き
いことは、ドラム表面を鏡面仕上げにすることを必要と
するか、ドラム表面にアンダーコートを必要とし、製造
コストの向上につながる。さらに、このような2層方式
においては、(4)製造公定が複雑になる。(5)層間
の剥離等によりその安定性が問題になる、等の課題もあ
った。
られる負電荷により空気中の酸素がオゾンになる、
(2)帯電が不完全である。(3)ドラム表面性状の影
響を受けやすい、と言う課題があった。オゾンは、人体
にとって有害であるばかりでなく、しばしば感光体と反
応して感光体の寿命を短くする。帯電の不安定性は、し
ばしば画質の低下を招く。ドラム表面性状の影響が大き
いことは、ドラム表面を鏡面仕上げにすることを必要と
するか、ドラム表面にアンダーコートを必要とし、製造
コストの向上につながる。さらに、このような2層方式
においては、(4)製造公定が複雑になる。(5)層間
の剥離等によりその安定性が問題になる、等の課題もあ
った。
このような課題を解決するために、現在は、正帯電方式
によるOPCの開発が盛んである。正帯電方式を実現する
ために、これまで、(a)CG層とCT層を負帯電方式の場
合とは逆の層構成にした逆2層構造のOPC、(b)CG剤
とCT剤を併せてバインダー高分子中に分散させた単層構
造のOPC、(b)銅フタロシアニンを高分子中に分散し
た単層型OPC、が検討されてきた。
によるOPCの開発が盛んである。正帯電方式を実現する
ために、これまで、(a)CG層とCT層を負帯電方式の場
合とは逆の層構成にした逆2層構造のOPC、(b)CG剤
とCT剤を併せてバインダー高分子中に分散させた単層構
造のOPC、(b)銅フタロシアニンを高分子中に分散し
た単層型OPC、が検討されてきた。
(a)の逆2層構造においては、負帯電方式の場合と同
様に、製造工程の複雑さや層間剥離の課題が未解決のま
ま残る。さらに、本質的に薄くする必要のあるCG層が感
光体の表面側に置かれることによる、耐印刷性の減少、
寿命特性の劣化、が課題となっている。
様に、製造工程の複雑さや層間剥離の課題が未解決のま
ま残る。さらに、本質的に薄くする必要のあるCG層が感
光体の表面側に置かれることによる、耐印刷性の減少、
寿命特性の劣化、が課題となっている。
一方、(b)(c)の単層による正帯電方式を目指した
感光体は、従来の負帯電方式の2層型感光体よりも、感
度特性、帯電特性(帯電用の電荷が乗りにくい)、残留
電位(残留電位が大きい)の点で劣っていた。感度の点
で劣っていたのは、電荷の発生と移動が1層内でランダ
ムに起こるためである。単層型感光体の課題は、このよ
うに、感度と帯電特性および残留電位にあった。
感光体は、従来の負帯電方式の2層型感光体よりも、感
度特性、帯電特性(帯電用の電荷が乗りにくい)、残留
電位(残留電位が大きい)の点で劣っていた。感度の点
で劣っていたのは、電荷の発生と移動が1層内でランダ
ムに起こるためである。単層型感光体の課題は、このよ
うに、感度と帯電特性および残留電位にあった。
しかし、単層型の正帯電方式感光体は、本質的に多層型
負帯電方式の欠点がなく、逆層型正帯電方式感光体の欠
点もない。従って、単層型で正帯電方式の感光体におい
て、2層型と同様な高感度、残留電位および帯電特性が
実現出来るなら、それは理想的な感光体となる。
負帯電方式の欠点がなく、逆層型正帯電方式感光体の欠
点もない。従って、単層型で正帯電方式の感光体におい
て、2層型と同様な高感度、残留電位および帯電特性が
実現出来るなら、それは理想的な感光体となる。
ところが、前述のように、従来のH2−Pcは、いずれも、
CG剤としてしか使用できなかったので、これを用いて単
層型の正帯電方式感光体を作ることが出来なかったので
ある。
CG剤としてしか使用できなかったので、これを用いて単
層型の正帯電方式感光体を作ることが出来なかったので
ある。
この発明の目的は、従来のH2−Pcのもつ上記課題を解消
し、高性能でしかも高感度であり耐久性にも優れる正帯
電単層型OPCを作製可能とさせるH2−Pcの製造方法を提
供することにある。
し、高性能でしかも高感度であり耐久性にも優れる正帯
電単層型OPCを作製可能とさせるH2−Pcの製造方法を提
供することにある。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本願発明は、X型無金属フ
タロシアニンを、前記X型無金属フタロシアニンを溶解
する溶剤、および溶解可能なバインダー高分子と共に撹
拌処理して、前記X型無金属フタロシアニンの少なくと
も一部を新たな無金属フタロシアニン結晶とするフタロ
シアニンの製造方法である。
タロシアニンを、前記X型無金属フタロシアニンを溶解
する溶剤、および溶解可能なバインダー高分子と共に撹
拌処理して、前記X型無金属フタロシアニンの少なくと
も一部を新たな無金属フタロシアニン結晶とするフタロ
シアニンの製造方法である。
そして、新たな無金属フタロシアニン結晶とX型無金属
フタロシアニンとの無金属フタロシアニン混合体が得ら
れ、より詳細には、X型無金属フタロシアニンを溶解す
る溶剤とバインダー高分子を溶解する溶剤とが同一で、
無金属フタロシアニン混合体のX線測定による回折パタ
ーンにおいて、面間隔が約11.8Åである結晶面からの反
射に基づく回折線強度が、面間隔が約9.8Åである結晶
面からの反射に基づく回折線強度よりも弱い特性を有す
るフタロシアニンの製造方法である。
フタロシアニンとの無金属フタロシアニン混合体が得ら
れ、より詳細には、X型無金属フタロシアニンを溶解す
る溶剤とバインダー高分子を溶解する溶剤とが同一で、
無金属フタロシアニン混合体のX線測定による回折パタ
ーンにおいて、面間隔が約11.8Åである結晶面からの反
射に基づく回折線強度が、面間隔が約9.8Åである結晶
面からの反射に基づく回折線強度よりも弱い特性を有す
るフタロシアニンの製造方法である。
なお、バインダー高分子は、X型無金属フタロシアニン
を溶解する溶剤と同一の溶剤に溶解されるものであって
もよい。
を溶解する溶剤と同一の溶剤に溶解されるものであって
もよい。
作用 この発明により得られるH2−Pcは、従来にない構造を有
し、これを用いた感光体はOPCとして優れた特性を実現
する。
し、これを用いた感光体はOPCとして優れた特性を実現
する。
実施例 以下に本発明の実施例を説明する。
この発明の方法を実施する上においては、新たなH2−Pc
結晶と、出発原料たるX型H2−Pcおよびτ型H2−Pcのう
ちの少なくとも1種のH2−Pcが同時に含まれているH2−
Pc混合体が得られるようにするのが好ましい。
結晶と、出発原料たるX型H2−Pcおよびτ型H2−Pcのう
ちの少なくとも1種のH2−Pcが同時に含まれているH2−
Pc混合体が得られるようにするのが好ましい。
上記混練の程度、時間、温度などは用いられる溶剤やバ
インダー高分子の種類によって異なる。感光体として最
も優れた特性を得るためには、溶剤との処理が不十分で
あっても、また進みすぎてもよくない。適切な反応の程
度は、先に述べたX線回折パターンの7.5゜付近、9.1゜
付近の回折線強度比(I11.8/I9.8)で見ることが出
来、この比が1から0.1の間にあるようにすることが好
ましい。
インダー高分子の種類によって異なる。感光体として最
も優れた特性を得るためには、溶剤との処理が不十分で
あっても、また進みすぎてもよくない。適切な反応の程
度は、先に述べたX線回折パターンの7.5゜付近、9.1゜
付近の回折線強度比(I11.8/I9.8)で見ることが出
来、この比が1から0.1の間にあるようにすることが好
ましい。
この発明の方法で得られるH2−Pcを用いた感光体の吸収
スペクトルを第2図に示す。この吸収スペクトルは、第
4図および第6図の吸収スペクトルとは明らかに異な
る。これは、この発明の方法によって新たな結晶型が生
じたことの別の証拠である。
スペクトルを第2図に示す。この吸収スペクトルは、第
4図および第6図の吸収スペクトルとは明らかに異な
る。これは、この発明の方法によって新たな結晶型が生
じたことの別の証拠である。
この発明に用いる溶剤としては、ニトロベンゼン、クロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン、ジクロルメタン、トリ
クロルエチレン、クロルナフタレン、メチルナフタレ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラ
ン、シクロヘキサノン、1.4−ジオキサン、Nメチルピ
ロリドン、四塩化炭素、ブロムブタン、エチレングリコ
ール、スルホラン、エチレングリコールモノブチルエー
テル、アセトキシエトキシエタン、ピリジン、等を挙げ
ることが出来る。なお、この発明に用いられる溶剤はこ
のような溶剤に限定されるものではない。これらの溶剤
は、単独あるいは2種類以上の混合体として使用され
る。
ルベンゼン、ジクロルベンゼン、ジクロルメタン、トリ
クロルエチレン、クロルナフタレン、メチルナフタレ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラ
ン、シクロヘキサノン、1.4−ジオキサン、Nメチルピ
ロリドン、四塩化炭素、ブロムブタン、エチレングリコ
ール、スルホラン、エチレングリコールモノブチルエー
テル、アセトキシエトキシエタン、ピリジン、等を挙げ
ることが出来る。なお、この発明に用いられる溶剤はこ
のような溶剤に限定されるものではない。これらの溶剤
は、単独あるいは2種類以上の混合体として使用され
る。
この発明に用いるバインダー高分子としては、先に上げ
たH2−Pcを溶解する溶剤に溶解するものを用いると良
い。このような目的に適した高分子としては、ポリエス
テル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルアセトアセタール、ポリスチレン、ポリアクリ
ロニトリル、ポリメタアクリル酸メチル、ポリアクリレ
ート、ポリカルバゾール、及びこれらの共重合体、ポリ
(塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール)、ポリ
(塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸)、ポリ(エチ
レン/酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニル/塩化ビニリデ
ン)、メラミン樹脂、アルキド樹脂、セルロース系高分
子、各種シロキサン高分子、等が挙げられる。なお、こ
の発明に用いられるバインダー高分子はこのような高分
子に限定されるものではない。これらの高分子は、単独
あるいは2種類以上の混合体として使用される。溶剤を
2種類以上組み合わせて用いる際には、一つの溶剤でH2
−Pcを溶解し、他の溶剤でバインダー高分子を溶解する
ことも可能である。
たH2−Pcを溶解する溶剤に溶解するものを用いると良
い。このような目的に適した高分子としては、ポリエス
テル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルアセトアセタール、ポリスチレン、ポリアクリ
ロニトリル、ポリメタアクリル酸メチル、ポリアクリレ
ート、ポリカルバゾール、及びこれらの共重合体、ポリ
(塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール)、ポリ
(塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸)、ポリ(エチ
レン/酢酸ビニル)、ポリ(塩化ビニル/塩化ビニリデ
ン)、メラミン樹脂、アルキド樹脂、セルロース系高分
子、各種シロキサン高分子、等が挙げられる。なお、こ
の発明に用いられるバインダー高分子はこのような高分
子に限定されるものではない。これらの高分子は、単独
あるいは2種類以上の混合体として使用される。溶剤を
2種類以上組み合わせて用いる際には、一つの溶剤でH2
−Pcを溶解し、他の溶剤でバインダー高分子を溶解する
ことも可能である。
この発明により得られるH2−Pcを用いて作製された感光
体の感度は、1.0〜3.0lux.secに達し、従来の単層型OPC
に比べ著しく高感度であるばかりでなく、600〜800nmの
波長範囲の光に対し優れた感度を示し、残留電位も30V
以下である。また、この系は、非常に安定であって、正
帯電による特性は1000回の繰り返し試験でも殆ど変化し
なかった。更に、この感光体は、優れた耐熱性を示し、
120℃で8時間の処理によってもその特性は殆ど変化し
なかった。
体の感度は、1.0〜3.0lux.secに達し、従来の単層型OPC
に比べ著しく高感度であるばかりでなく、600〜800nmの
波長範囲の光に対し優れた感度を示し、残留電位も30V
以下である。また、この系は、非常に安定であって、正
帯電による特性は1000回の繰り返し試験でも殆ど変化し
なかった。更に、この感光体は、優れた耐熱性を示し、
120℃で8時間の処理によってもその特性は殆ど変化し
なかった。
つぎに、この発明の実施例を比較例と併せて詳細に説明
する。この発明の範囲は下記実施例に限らない。
する。この発明の範囲は下記実施例に限らない。
−実施例1− X型H2−Pc(大日本インキ(株)製、ファストゲンブル
ー“Fastogen Blue"8120B)とポリエステル(以下、PET
と略す。東洋紡績(株)製、バイロン200)をテトラヒ
ドロフランに溶解し、撹拌処理により、十分混合したの
ち2日間かけて混練した。得られた溶液をアルミドラム
上にディップ法により塗布し、真空中、120℃で1時間
処理して、OPC層(厚さ10〜20μm)を形成した。
ー“Fastogen Blue"8120B)とポリエステル(以下、PET
と略す。東洋紡績(株)製、バイロン200)をテトラヒ
ドロフランに溶解し、撹拌処理により、十分混合したの
ち2日間かけて混練した。得られた溶液をアルミドラム
上にディップ法により塗布し、真空中、120℃で1時間
処理して、OPC層(厚さ10〜20μm)を形成した。
こうして得られた感光体のX線回折パターンをX線ディ
フラクトメーター(理学電気(株)製、RADB SYSTEM)
を用いて測定した。光源はCuKα線である。また、その
感光特性については、川口電機(株)EPA−8100型ペー
パーアナライザーを用い、タングステンによる白色光を
照射して、正帯電による光感度(半減露光量、E1/2を測
定し、1000回の繰り返し試験後の光感度も同様に測定し
た。更に、400〜1000nmの範囲での波長特性を測定し
た。
フラクトメーター(理学電気(株)製、RADB SYSTEM)
を用いて測定した。光源はCuKα線である。また、その
感光特性については、川口電機(株)EPA−8100型ペー
パーアナライザーを用い、タングステンによる白色光を
照射して、正帯電による光感度(半減露光量、E1/2を測
定し、1000回の繰り返し試験後の光感度も同様に測定し
た。更に、400〜1000nmの範囲での波長特性を測定し
た。
H2−PcとPETの重量比が1:4の場合のX線回折図では回折
線強度比(I11.8/I9.8)は0.8であり、原料X型H2−Pc
の場合の強度比1.5と比較して、その回折線強度が著し
く変化していた。この強度比は、H2−PcとPETの重量比
が変わっても、ほぼ一定であった。H2−PcとPETの重量
比をいろいろ変化させたときの感光特性を第1表に示
す。
線強度比(I11.8/I9.8)は0.8であり、原料X型H2−Pc
の場合の強度比1.5と比較して、その回折線強度が著し
く変化していた。この強度比は、H2−PcとPETの重量比
が変わっても、ほぼ一定であった。H2−PcとPETの重量
比をいろいろ変化させたときの感光特性を第1表に示
す。
この結果から明らかであるように、X型H2−PcとPETの
比は、1:1から1:10の間が適当で、この範囲内の組成で
は、帯電特性、感度特性共に良好な特性を得ることが出
来る。
比は、1:1から1:10の間が適当で、この範囲内の組成で
は、帯電特性、感度特性共に良好な特性を得ることが出
来る。
−実施例2− 実施例1と同じX型H2−Pcポリビニルブチラール(以
下、PVBと略す。積水化学工業(株)製エスレックBM−
2)をテトラヒドロフランに溶解し、十分撹拌混合混練
したのち、得られた溶液をアルミドラム上にディップ法
により塗布し、真空中、120℃で1時間処理して、OPC層
(厚さ10〜20μm)を形成した。
下、PVBと略す。積水化学工業(株)製エスレックBM−
2)をテトラヒドロフランに溶解し、十分撹拌混合混練
したのち、得られた溶液をアルミドラム上にディップ法
により塗布し、真空中、120℃で1時間処理して、OPC層
(厚さ10〜20μm)を形成した。
こうして得られた感光体の感光特性について、川口電機
(株)製EPA−8100型ペーパーアナライザーを用い、タ
ングステンによる白色光を照射して、正帯電による光感
度(半減露光量、E1/2)を測定し、1000回の繰り返し試
験後の光感度も同様に測定した。更に、400〜1000nmの
範囲での波長特性を測定した。
(株)製EPA−8100型ペーパーアナライザーを用い、タ
ングステンによる白色光を照射して、正帯電による光感
度(半減露光量、E1/2)を測定し、1000回の繰り返し試
験後の光感度も同様に測定した。更に、400〜1000nmの
範囲での波長特性を測定した。
H2−PcとPVBの重量比を1:4とし、反応時間を変えたとき
のX線特性における回折線の強度比(I11.8/I9.8)お
よび感光特性を第2表に示す。
のX線特性における回折線の強度比(I11.8/I9.8)お
よび感光特性を第2表に示す。
上記結果から、この発明の方法においては、X線回折に
よる回折線の強度比(I11.8/I9.8)が0.8から0.1の間
にある時に、優れた特性を示すことが分かった。強度比
が0.1以下の場合には感光特性は優れたものとなるが、
繰り返し安定性に少し欠けることがわかる。
よる回折線の強度比(I11.8/I9.8)が0.8から0.1の間
にある時に、優れた特性を示すことが分かった。強度比
が0.1以下の場合には感光特性は優れたものとなるが、
繰り返し安定性に少し欠けることがわかる。
−比較例1− 比較のため、溶剤としてn−ブチルアルコールを使用す
るようにした以外は、実施例2と同様にした場合の特性
を示す。n−ブチルアルコールは、PVBを溶解するが、
X型H2−Pcは溶解しない。従って、この比較例の製造方
法では、PVB中にX型H2−Pcが粒子状で混合されてお
り、新たな結晶は存在しないと考えられる。その結果を
第3表に示す。
るようにした以外は、実施例2と同様にした場合の特性
を示す。n−ブチルアルコールは、PVBを溶解するが、
X型H2−Pcは溶解しない。従って、この比較例の製造方
法では、PVB中にX型H2−Pcが粒子状で混合されてお
り、新たな結晶は存在しないと考えられる。その結果を
第3表に示す。
上表に見るように、正帯電による感度、E1/2は、第1、
2表に結果と比較して著しく悪くなっている。このこと
から、X型H2−Pcの少なくとも一部が新たな結晶に変化
することが、この発明にとって必要であることがわか
る。
2表に結果と比較して著しく悪くなっている。このこと
から、X型H2−Pcの少なくとも一部が新たな結晶に変化
することが、この発明にとって必要であることがわか
る。
−実施例3− 実施例1と同じX型H2−Pcと各種のバインダー高分子を
1:4の比率で混合し、テトラヒドロフランに溶解し、十
分に撹拌混合混練したのち、得られた溶液をアルミドラ
ム上にディップ法により塗布し、真空中、120℃で1時
間処理して、OPC層(厚さ10〜20μm)を形成した。い
ずれの試料でも、先に述べたX線回折による強度比が0.
8〜0.5の間になるように反応時間を調整した。
1:4の比率で混合し、テトラヒドロフランに溶解し、十
分に撹拌混合混練したのち、得られた溶液をアルミドラ
ム上にディップ法により塗布し、真空中、120℃で1時
間処理して、OPC層(厚さ10〜20μm)を形成した。い
ずれの試料でも、先に述べたX線回折による強度比が0.
8〜0.5の間になるように反応時間を調整した。
こうして得られた感光体の感光特性について、川口電機
(株)製EPA−8100型ペーパーアナライザーを用い、タ
ングステンによる白色光を照射して、正帯電による光感
度(半減露光量、E1/2)を測定し、1000回の繰り返し試
験後の光感度も同様に測定した。更に、400〜1000nmの
範囲での波長特性を測定した。得られた特性を第4表に
示す。
(株)製EPA−8100型ペーパーアナライザーを用い、タ
ングステンによる白色光を照射して、正帯電による光感
度(半減露光量、E1/2)を測定し、1000回の繰り返し試
験後の光感度も同様に測定した。更に、400〜1000nmの
範囲での波長特性を測定した。得られた特性を第4表に
示す。
この結果より分かるように、この発明の手法は、所定の
溶剤に良好に溶解される、より好適にはX型H2−Pcの溶
剤に溶解されることの可能な広い範囲のバインダー高分
子に適用することが出来る。
溶剤に良好に溶解される、より好適にはX型H2−Pcの溶
剤に溶解されることの可能な広い範囲のバインダー高分
子に適用することが出来る。
発明の効果 この発明にかかるH2−Pcの製造方法は、正帯電単層型OP
Cを作製するのに有効で新規なH2−Pcを得させることが
でき、このH2−Pcを用いて作製したOPCは、従来のOPCに
比べて、高感度でかつ安定性にも優れたOPCとなる。こ
のOPCは、電子写真用OPCとして、いろいろな記録機器等
への応用が期待される。
Cを作製するのに有効で新規なH2−Pcを得させることが
でき、このH2−Pcを用いて作製したOPCは、従来のOPCに
比べて、高感度でかつ安定性にも優れたOPCとなる。こ
のOPCは、電子写真用OPCとして、いろいろな記録機器等
への応用が期待される。
第1図はこの発明の一例により得られる新たなH2−Pc結
晶のX線回折図、第2図は同結晶の吸収スペクトル図、
第3図はX型H2−PcのX線回折図、第4図はX型H2−Pc
の吸収スペクトル図、第5図はτ型H2−PcのX線回折
図、第6図はτ型H2−Pcの吸収スペクトル図である。
晶のX線回折図、第2図は同結晶の吸収スペクトル図、
第3図はX型H2−PcのX線回折図、第4図はX型H2−Pc
の吸収スペクトル図、第5図はτ型H2−PcのX線回折
図、第6図はτ型H2−Pcの吸収スペクトル図である。
Claims (3)
- 【請求項1】X型無金属フタロシアニンを、前記X型無
金属フタロシアニンを溶解する溶剤、および溶解可能な
バインダー高分子と共に撹拌処理して、前記X型無金属
フタロシアニンの少なくとも一部を新たな無金属フタロ
シアニン結晶とするフタロシアニンの製造方法。 - 【請求項2】新たな無金属フタロシアニン結晶とX型無
金属フタロシアニンとの無金属フタロシアニン混合体が
得られ、前記無金属フタロシアニン混合体のX線測定に
よる回折パターンにおいて、面間隔が約11.8Åである結
晶面からの反射に基づく回折線強度が、面間隔が約9.8
Åである結晶面からの反射に基づく回折線強度よりも弱
い請求項1記載のフタロシアニンの製造方法。 - 【請求項3】バインダー高分子が、X型無金属フタロシ
アニンを溶解する溶剤と同一の溶剤に溶解される請求項
1または2記載のフタロシアニンの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2060190A JPH07103321B2 (ja) | 1990-03-12 | 1990-03-12 | フタロシアニンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2060190A JPH07103321B2 (ja) | 1990-03-12 | 1990-03-12 | フタロシアニンの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03259959A JPH03259959A (ja) | 1991-11-20 |
| JPH07103321B2 true JPH07103321B2 (ja) | 1995-11-08 |
Family
ID=13134996
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2060190A Expired - Fee Related JPH07103321B2 (ja) | 1990-03-12 | 1990-03-12 | フタロシアニンの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07103321B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2018085346A1 (en) | 2016-11-03 | 2018-05-11 | Sun Chemical Corporation | Pigment compositions containing chlorinated copper phthalocyanine pigments in the gamma crystal form |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6462648A (en) * | 1987-09-02 | 1989-03-09 | Alps Electric Co Ltd | Coating solution for organic photosensitive body |
| JPH01303442A (ja) * | 1988-05-31 | 1989-12-07 | Somar Corp | ヒドラゾン化合物含有電子写真感光体 |
-
1990
- 1990-03-12 JP JP2060190A patent/JPH07103321B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2018085346A1 (en) | 2016-11-03 | 2018-05-11 | Sun Chemical Corporation | Pigment compositions containing chlorinated copper phthalocyanine pigments in the gamma crystal form |
| US10711137B2 (en) | 2016-11-03 | 2020-07-14 | Sun Chemical Corporation | Pigment compositions containing chlorinated copper phthalocyanine pigments in the gamma crystal form |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03259959A (ja) | 1991-11-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |