JPH0710680A - 化合物半導体単結晶の製造方法 - Google Patents

化合物半導体単結晶の製造方法

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JPH0710680A
JPH0710680A JP17623293A JP17623293A JPH0710680A JP H0710680 A JPH0710680 A JP H0710680A JP 17623293 A JP17623293 A JP 17623293A JP 17623293 A JP17623293 A JP 17623293A JP H0710680 A JPH0710680 A JP H0710680A
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JP
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crystal
boat
compound semiconductor
growth
equivalent
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JP17623293A
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English (en)
Inventor
Koichi Murata
浩一 村田
Tomoyuki Ishihara
知幸 石原
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ボート法により化合物半導体単結晶を<100
>方向に成長させる場合、リネージ欠陥の発生を抑制
し、歩留の向上を図る。 【構成】育成すべき結晶のボート長手方向に平行な<1
00>方向に等価な一つの方向に直交した<110>方
向に等価な一つの方向を、ほぼ鉛直方向になるように
し、結晶自由表面に3種類の平行でない(111)ファ
セット1a、1b、1cを出現させて育成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水平ブリッジマン法
(HB法)、ゾーンメルト法や温度傾斜法(GF法)等
のボート法によるGaAs等の化合物半導体単結晶の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般にボート法によるGaAs等
の化合物半導体単結晶の育成においては、単結晶の成長
方位をボート長手方向に平行に<111>方向で行い、
結晶のウエハ面が(100)面となるよう、結晶の長手
方向(成長方向)に対して所定の角度で斜めにウエハを
切り出していた。また、生産性の点から結晶成長方向に
垂直にウエハを切り出せるように、<100>方向で成
長させる方法が一部行われている。報告された例として
は特開平1−139223号、特開平2−11165
号、本出願人による特願平3−195846号および特
願平4−82792号等がある。
【0003】これらの方法について、<111>方向成
長と<100>方向成長を比較する。従来一般に行われ
ている結晶成長方向を<111>方向と等価な方向とし
た場合には、(100)ウエハを結晶長手方向に対して
斜めに切り出すために、例えば50mmφのウエハを切
り出すために、必要な結晶の高さは35mmもあれば十
分であった。これに対して本発明のように結晶成長方向
を<100>方向と等価にする場合においては、同じ5
0mmφのウエハを切り出すための結晶の高さは、最低
でも50mm必要となる。このように<100>方向成
長では、結晶の高さを高くする必要がある。
【0004】また、ボートの長手方向に垂直な断面形状
は、<111>方向成長で用いられているような半円型
やU字型が一般的である。<100>方向成長では、効
率よく円形の(100)ウエハを切り出すために、円形
に近い形のボートを使用する必要があり、結晶上部の幅
に対して結晶中央付近部の幅を大きくし、さらに結晶底
部では幅を小さくする必要がある。
【0005】また、種結晶方位としては、ボート長手方
向にほぼ平行な<100>方向に垂直な<110>等価
方向を、結晶表面のボートと直接接触しない自由表面の
法線方向のひとつと一致させるなどの方法がある。
【0006】しかし、<100>方向の成長は、<11
1>方向成長に比べ結晶欠陥であるリネージ欠陥が非常
に発生しやすい。特に結晶上方から発生するリネージ欠
陥の発生が多く、歩留の低下を招いていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた前述の欠点を解消しようとするもので
あり、<100>方向成長におけるリネージ欠陥の多発
及び歩留の低下を解決するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、第1の発明として閃
亜鉛鉱型の結晶構造を有する化合物半導体単結晶のボー
ト法による製造方法において、前記化合物半導体単結晶
の<100>方向に等価な一つの方向がボート長手方向
となす角度を30度以内とし、前記<100>方向と垂
直な<110>方向に等価な1つの方向がほぼ鉛直方向
になるように種結晶方位を選び、前記育成すべき結晶直
胴部の自由表面の少なくとも一部において、ボート長手
方向に略垂直な(111)面に等価な晶癖を出現させる
ことを特徴とする化合物半導体単結晶の製造方法を提供
するものである。
【0009】また、第1の発明の好ましい態様として、
前記育成すべき結晶直胴部の自由表面の少なくとも一部
において、平行でない3種の(111)面に等価な晶癖
を出現させることを特徴とする。
【0010】第2の発明として、閃亜鉛鉱型の結晶構造
を有する化合物半導体単結晶のボート法による製造方法
において、前記化合物半導体単結晶の<100>方向に
等価な一つの方向がボート長手方向となす角度を30度
以内とし、育成すべき結晶の自由表面から深さ方向に少
なくとも10mm以内の結晶水平断面において、ボート
と接触する両側の結晶成長界面のなす角が種結晶側から
60度以上であることを特徴とする化合物半導体単結晶
の製造方法を提供するものである。
【0011】第2の発明の好ましい態様として、化合物
半導体単結晶を育成すべき育成炉の結晶成長界面近傍の
炉芯管内において、水平面内半径方向の温度分布が、中
心部分の温度を低く、周辺部の温度を高くし、中心部か
ら周辺部分に向かって1.1℃/cm以上5℃/cm以
下の温度勾配を与えることを特徴とする。
【0012】また、前記第1及び第2の発明における好
ましい種結晶の方位としては、結晶成長方向からみて、
種結晶の前記<100>方向と垂直な(100)等価面
に隣接する4個の(111)等価面の内、育成すべき結
晶が3−5族化合物半導体の場合には5族元素面、2−
6族化合物半導体の場合には6族元素面を上方に選ぶこ
とを特徴とする。
【0013】また、前記結晶上部に出現させるボート長
手方向とほぼ垂直な(111)等価面ファセットは、結
晶長手方向と垂直な方向に、結晶自由表面幅の1/4以
上の長さが好ましく、また自由表面幅の中央付近に発生
させることが好ましい。また、結晶直胴部長手方向には
できるだけ多くの部分で発生させることが好ましく、さ
らに結晶全体にわたり発生させることにより、リネージ
欠陥抑制に効果がある。
【0014】また、前記ボート長手方向にほぼ垂直に出
現させる(111)等価ファセットの両わきに、平行で
ない2種のファセットの少なくとも一方を同時に発生さ
せることにより、成長界面形状の安定化が図れより好ま
しい。
【0015】さらに、自由表面の固液界面の幅方向のほ
とんどを、前記平行でない3種の(111)等価ファセ
ットにより構成させることが好ましい。また、結晶長手
方向にわたっても、平行でない3種の(111)等価フ
ァセットが発生している部分が長い方が、リネージ抑制
効果が大きくより好ましい。
【0016】図1(イ)、(ロ)には、本発明による結
晶育成中の自由表面を観察したときの成長界面形状の例
を模式的に示した。図1(イ)では成長界面形状のほと
んどが、平行でない3種の(111)面に等価なファセ
ット1a、1b、1cにより構成されていることが分か
る。また、図1(ロ)では成長界面幅方向の中心付近
に、成長界面幅の半分以上を占めるボート長手方向に垂
直な(111)面ファセット1aを出現させた場合の成
長界面形状を示す。
【0017】また、自由表面下の水平断面の成長界面形
状においては、深さ方向に少なくとも10mm以内の結
晶水平断面において、ボートと接触する両側の結晶成長
界面とボートとのなす角度θが種結晶側からみて60度
以上である必要があり、90度以上であることがより好
ましい。さらに成長界面形状は、全体として種結晶側か
らメルト側に凸となっていることが好ましく、局所的な
凹がないことがより好ましい。
【0018】特に、結晶の長手方向に垂直な断面におい
て結晶上部から中央部にかけて結晶幅の増加している部
分では、結晶表面の法線方向が結晶育成炉の上部に取り
付けられた放熱効果のある結晶監視窓に向く。このた
め、前記結晶上部の表面からの放熱が大きくなると考え
られる。そのため、この付近での成長界面形状がボート
と接する付近で融液に対して凹となりやすく、リネージ
欠陥が発生しやすい。このため、結晶長手方向に垂直な
断面形状で最も幅の大きくなる部分より上部、つまり、
前述の結晶表面の法線方向が水平方向より上方向となる
部分において、結晶の水平方向成長界面形状を前述(θ
を60°以上)のようにすることが、リネージ欠陥抑制
により効果があり重要である。さらに、結晶全体にわた
り水平方向の成長界面形状を完全に凸にすることがより
好ましい。
【0019】図2(イ)、(ロ)には、本発明による結
晶育成中の自由表面より深さ方向に10mmの結晶水平
断面の成長界面形状を示した。図2(イ)には、ボート
と成長界面のなす角θが60度以上90度以下の時の例
(W型の成長界面2)を示した。また図2(ロ)には、
θが90度以上の時の例(凸型の成長界面3)を示し
た。この結晶成長界面形状は種結晶側から融液側に対し
て凸であり、局所的な凹となる部分がないことがわか
る。この成長界面形状は、育成後の結晶の所定の位置を
切断しエッチングすることにより観察することができ
る。
【0020】また、結晶育成炉の結晶観察窓近傍の炉芯
管内において、水平面内半径方向の温度分布が、中心部
分の温度を低く、周辺部の温度を高くし、中心部から周
辺部分に向かって1.1℃/cm以上5℃/cm以下の
温度勾配を与えることによって、ボートと固液界面のな
す角θを60度以上にすることができる。しかもファセ
ットの出現(特に図1(イ)形状のファセット)にも効
果があり、リネージ欠陥の抑制に効果がある。
【0021】図3には、結晶育成炉の結晶観察窓付近の
炉芯管4の断面内の温度測定位置を示した。図3におい
て、a点はほぼ炉芯管中心で、b1 、b2 点はa点より
育成すべき結晶の半径r(cm)に対応する距離だけ離
れた点である。ここで、Ta、Tb1 、Tb2 を、それ
ぞれa点、b1 点、b2 点の温度とする。Ta<Tb
1 、Ta<Tb2 となるようにし、しかも1<(Tb1
−Ta)/r<5、1<(Tb2 −Ta)/r<5とす
ることにより前述のような温度分布を得ることができ
る。さらに、−0.3<(Tb1 −Tb2 )/2r<
0.3とすることにより、結晶の成長界面の対称性が向
上しより好ましい。
【0022】また、結晶育成炉内の結晶成長界面付近の
育成炉軸方向温度分布及び上下方向の温度勾配、及び原
料融液の温度等も適当に選ぶことは、ファセット出現に
対して効果が大きいことがわかった。
【0023】種結晶の方位としては、<100>方向に
等価な一つの方向を、ボート長手方向となす角が30度
以内とし、好ましくは上下方向に30度以内とすること
によって、固液界面のファセット発生が左右対称になり
やすく好ましい。また、前記<100>方向をボート長
手方向に平行にすることにより、(100)等価面ウエ
ハを切り出しやすいので好ましい。
【0024】また、前記種結晶方位の<100>等価方
向と垂直な<110>等価方向ベクトルのボート長手方
向に垂直な断面への投射ベクトルが、育成すべき結晶の
表面のうちボートと直接接触しない表面(自由表面)に
対する法線方向の一つと一致するようにすることによっ
て、自由表面のファセットが発生しやすく好ましい。さ
らに、前記<110>方向を鉛直上方を向けるようにす
ることによりファセット形状が左右対称になりやすく、
しかも平行でない3種のファセットが発生しやすいため
により好ましい。
【0025】また、3−5族結晶のGaAs結晶の場合
を例に取ると、種結晶の前記<100>方向に垂直に切
りだしたウエハを溶融KOHによりエッチングしたとき
に、発生するピット形状が、ウエハのシード側の面では
横長形状(図4(イ))を、テール側の面では縦長形状
(図4(ロ))を示すような種結晶の方位が好ましい。
つまり、結晶成長方向からみて、種結晶の前記<100
>方向と垂直な(100)等価面に隣接する4個の(1
11)等価面のうち、育成すべき結晶が3−5族化合物
半導体の場合には5族元素面、2−6族化合物半導体の
場合には6族元素面を上方に選ぶことにより、ファセッ
トを安定に出現させることができるので好ましい。
【0026】また、ボートの長手方向に対して垂直な断
面形状としては、底部の幅が狭く中央部の幅が広く上部
の幅が再度狭くなっている形状が、スライスウエハの円
形化ロスが少ないことから好ましく、さらには円弧ある
いは楕円弧であることが好ましい。
【0027】また、ボート材質としては、石英ガラス、
PBN、AlN等が適している。
【0028】本発明における閃亜鉛鉱型の結晶構造を有
する化合物半導体単結晶としては、GaAs、InP等
の3−5族化合物半導体単結晶、ZnSe等の2−6族
化合物半導体単結晶が用いられる。
【0029】
【作用】本発明において、結晶成長界面形状や種結晶方
位を前述のように選ぶことにより、リネージ欠陥欠陥が
低減し結晶の歩留が向上することは実験的には確かめら
れたが、その作用機構については必ずしも明確ではな
く、次のように2つの原因を推測している。
【0030】第1の原因は、<111>方向成長と<1
00>方向成長で一般に用いられるボート形状の差によ
るものである。これは、一般にリネージ欠陥の発生は、
転位欠陥が界面形状に垂直に伝搬しやすいために、成長
界面の結晶側に凹となった部分に転位欠陥が集中し、リ
ネージ欠陥が生じるといわれている。<100>方向成
長で用いられる特徴的なボート形状により、<111>
方向成長と比べて成長界面が凹になりやすいという点で
ある。
【0031】このボート形状の違いは、前述のように、
従来一般に行われている結晶成長方向を<111>方向
と等価な方向とした場合に対して、<100>方向成長
では、結晶の高さを高くする必要がある。また、ボート
の長手方向に垂直な断面形状は、<111>方向成長で
用いられているような半円型やU字型が一般的である
が、<100>方向成長では結晶上部の幅に対して結晶
中央部付近の幅を大きくし、さらに結晶底部で幅を小さ
くした、円形に近い形のボートを使用する必要がある。
【0032】特に、結晶上部から中央部にかけての結晶
幅の増加している部分では、結晶表面の法線方向が、結
晶育成炉の上部に取り付けられた放熱効果のある結晶監
視窓の方向に向く。このため、前記結晶上部の表面から
の放熱が大きくなると考えられる。そのため、前記結晶
上部の表面からの放熱が大きくなり、この付近での成長
界面形状がボートと接する付近で融液に対して凹となり
やすく、リネージ欠陥が発生しやすいと考えられる。
【0033】これに対して、<111>方向成長等で一
般に用いられる半円型やU字型ボート等のボートでは、
自由表面下の結晶表面の法線ベクトルのほとんどが結晶
育成炉の下方を向くために、温められることになり、成
長界面形状が融液に対して極端な凹になりにくく、リネ
ージ欠陥の発生が少ないと考えられる。
【0034】第2の原因としては、そもそも結晶成長方
位を<100>等価方向に選んでいることによる結晶学
的な成長メカニズムの違いによるものが考えられる。
【0035】これは、2つの実験結果より推測される。
第1には、<111>成長に使用される半円型ボートを
用いて、種結晶を<100>方向で育成を試みた結果、
<111>方向成長させる場合より、リネージ欠陥が発
生しやすいことが実験的にわかったことである。
【0036】第2には、<100>方向成長では、前述
の円形に近いボートで成長させた場合に、水平方向断面
において、ボート壁面と成長界面のなす角θが60度以
下になることにより、非常にクリティカルにリネージ欠
陥が発生しやすくなり、θを60度以上とすることによ
りリネージ欠陥の発生を抑制できることを、数々の実験
から見いだした。
【0037】このθが60度以下でリネージ欠陥が発生
しやすい原因の一つとして、<100>方向成長では、
ボート横方向に比較的低指数面であり原子配列も特徴的
な(211)等価面がθ=約55度にあり、理由はわか
らないがこの(211)面に成長界面が近づくことによ
りリネージを発生しやすくなっている点である。
【0038】これらのことにより、この自由表面付近で
の結晶成長界面形状の制御が<100>方向成長では特
に重要となり、種結晶方位や育成炉内温度分布を工夫す
ることにより、直胴部の自由表面にファセットを出現さ
せることを見いだした。
【0039】これは、ファセットを出現させない場合に
は、自由表面の界面形状は融液と結晶の熱収支から決定
される等温線と平行になる。しかしこの等温線は前述の
ようにボート形状に起因した結晶上部の表面からの放熱
によりボート付近で融液に対して凹となる。
【0040】しかし、ファセットが自由表面にあらわれ
るような成長条件では、融液がファセット付近で過冷却
状態となり成長界面形状は等温線と平行ではなくなる。
ボート長手方向に垂直な(111)等価ファセットを自
由表面中央付近に発生させることにより、中央付近の成
長界面形状が等温線と平行でなくなる。このことによ
り、前記ファセットの周辺にあらわれる成長界面もこの
ファセットの影響を受け、等温線とは必ずしも平行とは
ならず、ボート付近での融液に対して凹が無くなる傾向
にある。
【0041】このことから、前述の自由表面にあらわれ
るボート長手方向に垂直な(111)等価ファセット
は、幅方向に長い方がリネージ抑制に効果があり、フリ
ー面幅の1/4以上あることが好ましい。
【0042】さらに、結晶上部の成長界面形状を安定に
制御する方法として、自由表面形状を図1(イ)に示し
たように、平行でない3種の(111)面に等価なファ
セットを出現させることにより、自由表面における界面
形状が等温線とは平行でなく融液に対して安定に凸とす
ることができる。自由表面下の成長界面形状も、自由表
面での成長界面形状の影響を受け、図1(ロ)のように
融液に対して安定にしかも完全に凸とすることができ
る。
【0043】<111>方向成長においても、自由表面
上から観測した場合に、一見図1(ロ)に示したような
ファセットが発生することもあるが、当然のことなが
ら、成長方向が異なるために結晶学的理由から、ボート
長手方向の垂直断面ではこのファセットの角度は大きく
異なったものであり、ボート法で<100>方向成長で
直胴部自由表面に発生するファセットについて言及され
た例はない。特に図1(イ)のようなファセットは、<
111>方向成長では発生することはなく、<100>
方向特有の結晶学的特性により発生することを見いだ
し、このようなファセットを発生させる方法を見いだし
たものである。
【0044】<100>方向成長においても、結晶径の
小さなボート首部(種結晶に近い部分)におけるファセ
ット発生は育成条件等によらず比較的容易であるが、<
100>方向成長においてボート直胴部のような結晶径
の大きな部分でファセットを安定に発生させるには、結
晶方位や育成炉の温度分布に工夫が必要である。このた
めの方法として、実験的に次のような方法が優れている
ことがわかった。
【0045】まず、種結晶の方位として、<100>方
向に等価な一つの方向がボート長手方向となす角を30
度以内とし、上下方向に30度以内とすることによっ
て、固液界面のファセット発生が左右対称になりやすく
好ましい。
【0046】また、ボート長手方向に平行に近い種結晶
の<100>等価方向と、垂直な<110>等価方向ベ
クトルのボート長手方向に垂直な断面への投射ベクトル
が、育成すべき結晶表面のうち、ボートと直接接触しな
い自由表面に対する法線方向の一つと一致するようにす
ることによって、(111)ファセットがボート長手方
向とほぼ左右対称にあらわれるために好ましい。さら
に、前記<110>方向が鉛直上方を向くようにするこ
とによりファセット形状が左右対称になりやすく、しか
も平行でない3種のファセットが発生しやすいためによ
り好ましい。
【0047】また、3−5族結晶のGaAs結晶の場合
を例にとると、種結晶の前記<100>方向に垂直に切
りだしたウエハを溶融KOHによりエッチングした際に
発生するピット形状が、ウエハのシード側の面では横長
形状(図4(イ))を、テール側の面では縦長形状(図
4(ロ))を示すような種結晶の方位が好ましい。
【0048】つまり、結晶成長方向からみて、種結晶の
前記<100>方向と垂直な(100)等価面に隣接す
る4個の(111)等価面のうち、育成すべき結晶が3
−5族化合物半導体単結晶の場合には5族元素面、2−
6族化合物半導体単結晶の場合には6族元素面を上方に
選ぶことにより、ファセットを安定に出現させ得ること
が実験的に確かめられた。
【0049】また、育成炉内の温度条件としては、前述
したので詳細は省略するが、結晶育成炉結晶観察窓付近
の炉芯管内断面の温度をTa<Tb1 、Ta<Tb2
し、1<(Tb1 −Ta)/r<5、1<(Tb2 −T
a)/r<5とすることが、成長界面を融液に対して凸
することになり好ましい。さらに、結晶固液界面付近の
育成炉軸方向の温度勾配、上下方向温度勾配や融液の温
度を<100>方向成長でファセットを出現させるため
に最適化するのが好ましい。
【0050】
【実施例】以下、GaAsの化合物半導体単結晶を製造
する場合の実施例について説明する。
【0051】(実施例1)結晶育成用ボートの長手方向
に垂直な断面形状が、約80%が円形状をしたボートを
用い、育成すべき結晶のボート長手方向に平行な<10
0>方向に等価な一つの方向に直交した<110>方向
に等価な一つの方向を、ほぼ鉛直方向になるように種結
晶を設置した。
【0052】図5のようにボート5の中にGa(符号
6)を2100gを入れ、反応容器9の他端にAs(符
号8)を2300g入れ、反応容器9内を真空状態に減
圧し封じきる。次に反応容器9を結晶育成炉にいれ、反
応容器9内のAsを600℃に加熱し、反応容器9内の
As蒸気圧を1atmに維持し、反応容器9内ボート部
をさらに昇温し、GaとAs蒸気を反応させGaAsを
合成する。その後、種結晶7とGaAs融液を接触させ
る。その後、融液の温度を徐々に下げて、冷却し結晶の
育成を行う。
【0053】結晶育成炉の結晶観察窓付近の炉芯管内断
面(図3)の温度はTa<Tb1 、Ta<Tb2 とし、
(Tb1 −Ta)/r=2 、(Tb2 −Ta)/r=
2とした。このとき、自由表面の成長界面形状として図
1(ロ)のようなファセットを出現させた。完全に固化
後さらに温度を室温まで下げて、結晶を取り出すことに
より、GaAs単結晶4150gを得ることができた。
【0054】得られた結晶は、リネージ欠陥もなく良質
なものであった。この結晶の自由表面下10mmの水平
断面の成長界面形状をエッチングにより観測すると、図
2(イ)のように成長界面がボートとなす角θは約70
度であった。
【0055】得られた結晶から(100)面円形ウエハ
を作成する場合は、得られた結晶の(100)面方向の
断面形状が円形に近い形になるようにできる。前記ボー
ト形状により、単結晶より(100)円形ウエハを求め
る場合、スライスしてそのまま円形ウエハに近い形状が
得られる。このため、切削による損失を小さくすること
が可能である。
【0056】(実施例2)結晶育成用ボートの長手方向
に垂直な断面形状が、約80%が円形状をしたボートを
用い、育成すべき結晶のボート長手方向に平行な<10
0>方向に等価な一つの方向に直交した<110>方向
に等価な一つの方向を、ほぼ鉛直方向になるように、し
かも結晶成長方向からみて、種結晶の前記<100>方
向と垂直な(100)等価面に隣接する4個の(11
1)等価面のうち、育成すべき結晶がAs元素面を上方
に選ぶように種結晶を設置した。
【0057】実施例1と同様に、反応容器9を結晶育成
炉にいれ、反応容器9内のAsを600℃に加熱し、反
応容器9内のAs蒸気圧を1atmに維持した。反応容
器9内ボート部をさらに昇温し、GaとAs蒸気を反応
させGaAsを合成する。その後、種結晶とGaAs融
液を接触させる。その後、融液の温度を徐々に下げて、
冷却し結晶の育成を行う。
【0058】結晶育成炉の結晶観察窓付近の炉芯管内断
面(図3)の温度はTa<Tb1 、Ta<Tb2 とし、
(Tb1 −Ta)/r=2.5、(Tb2 −Ta)/r
=2.5とした。このとき自由表面の固液界面に、図1
(イ)のような平行でない3種の(111)面に等価な
晶癖(ファセット)を出現させた。完全に固化後さらに
温度を室温まで下げて、結晶を取り出すことによりGa
As単結晶4150gを得ることができた。
【0059】得られた結晶は、リネージ欠陥もなく良質
なものであった。この結晶の自由表面下10mmの水平
断面の成長界面形状をエッチングにより観測すると、図
2(ロ)のように成長界面のボートとのなす角は約14
0度であり、融液側に完全に凸であった。
【0060】得られた結晶からは、実施例1と同様に
(100)面円形ウエハを効率よく作成することが可能
であった。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は次のような
優れた効果がある。 (1)種結晶方位を<100>で育成する場合に、種結
晶方位や育成炉内温度環境を最適化することにより、自
由表面にファセットを出現させて、成長界面形状をリネ
ージが発生しにくくすることにより歩留が向上する。
【0062】(2)種結晶方位を<111>で育成する
場合に比べ、(100)ウエハを結晶から切り出す際
に、結晶の長手方向に垂直な方向に近い方向で切り出せ
る。このため、加工ロスを低減することができ、ひとつ
の結晶から切り出せるウエハ枚数も多くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による結晶育成中の自由表面の成長界面
形状の平面図であり、(イ)は平行でない3種の(11
1)面に等価なファセットを出現させた例で、(ロ)は
ボート長手方向に垂直な(111)面に等価なファセッ
トを出現させた例である。
【図2】本発明による結晶育成中の自由表面より深さ方
向に10mmの結晶水平断面における成長界面形状の平
面図であり、(イ)はボート壁面と成長界面のなす角θ
が60度以上90度以下である例で、(ロ)はθが90
度以上で融液側に完全に凸となっている例である。
【図3】結晶観察窓付近の炉芯管内の長手方向に垂直な
断面図。
【図4】本発明により育成されたGaAs結晶から切り
だしたウエハを、溶融KOHでエッチングした際のピッ
ト形状を示す説明図であり、(イ)はウエハのシード側
の面のピット形状で、(ロ)はウエハのテール側の面の
ピット形状である。
【図5】本発明の実施例を示し、ボート法により結晶育
成する場合の反応容器の長手方向の断面図。
【符号の説明】
1a〜1c:平行でない3種類の(111)に等価な晶
癖(ファセット) 2:W型の成長界面 3:凸型の成長界面 4:炉芯管 5:ボート 6:Ga 7:種結晶 8:As 9:反応容器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】閃亜鉛鉱型の結晶構造を有する化合物半導
    体単結晶のボート法による製造方法において、前記化合
    物半導体単結晶の<100>方向に等価な一つの方向が
    ボート長手方向となす角度を30度以内とし、前記<1
    00>方向と垂直な<110>方向に等価な1つの方向
    がほぼ鉛直方向になるように種結晶方位を選び、前記育
    成すべき結晶直胴部の自由表面の少なくとも一部におい
    て、ボート長手方向に略垂直な(111)面に等価な晶
    癖を出現させることを特徴とする化合物半導体単結晶の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記育成すべき結晶直胴部の自由表面の少
    なくとも一部において、平行でない3種の(111)面
    に等価な晶癖を出現させる請求項1記載の化合物半導体
    単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】閃亜鉛鉱型の結晶構造を有する化合物半導
    体単結晶のボート法による製造方法において、前記化合
    物半導体単結晶の<100>方向に等価な一つの方向が
    ボート長手方向となす角度を30度以内とし、育成すべ
    き結晶の自由表面から深さ方向に少なくとも10mm以
    内の結晶水平断面において、ボートと接触する両側の結
    晶成長界面のなす角が種結晶側から60度以上であるこ
    とを特徴とする化合物半導体単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】化合物半導体単結晶を育成すべき育成炉の
    結晶成長界面近傍の炉芯管内において、水平面内半径方
    向の温度分布が、中心部分の温度を低く、周辺部の温度
    を高くし、中心部から周辺部分に向かって1.1℃/c
    m以上5℃/cm以下の温度勾配を与えることを特徴と
    する請求項1〜3いずれか1項記載の化合物半導体単結
    晶の製造方法。
  5. 【請求項5】結晶成長方向からみて、種結晶の前記<1
    00>方向と垂直な(100)等価面に隣接する4個の
    (111)等価面のうち、育成すべき結晶が3−5族化
    合物半導体の場合には5族元素面、2−6族化合物半導
    体の場合には6族元素面を上方に選ぶ請求項1〜4いず
    れか1項記載の化合物半導体単結晶の製造方法。
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