JPH0710880B2 - 抗血液凝固物質、その製法及びそれを有効成分とする抗血液凝固剤 - Google Patents
抗血液凝固物質、その製法及びそれを有効成分とする抗血液凝固剤Info
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- JPH0710880B2 JPH0710880B2 JP22705086A JP22705086A JPH0710880B2 JP H0710880 B2 JPH0710880 B2 JP H0710880B2 JP 22705086 A JP22705086 A JP 22705086A JP 22705086 A JP22705086 A JP 22705086A JP H0710880 B2 JPH0710880 B2 JP H0710880B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な抗血液凝固物質、その製法及びそれを
有効成分として含有する抗血液凝固剤並びに医薬組成物
に関する。
有効成分として含有する抗血液凝固剤並びに医薬組成物
に関する。
血液凝固は、トロンボプラスチン活性の発現に始まり、
血中のX因子、V因子の活性化、次いでプロトロンビン
が活性化されてトロンビンを生じ、これがフイブリノー
ゲンをフイブリンに変換させることにより完成すると考
えられている。
血中のX因子、V因子の活性化、次いでプロトロンビン
が活性化されてトロンビンを生じ、これがフイブリノー
ゲンをフイブリンに変換させることにより完成すると考
えられている。
血液凝固に起因する疾患を治療するには、この血液凝固
機構に関与する種々の凝固因子を阻害若しくは失活させ
る物質、すなわち抗血液凝固物質を用いることが有効で
ある。この抗血液凝固物質としては、現在、ヘパリン、
ヘパリンコフアクター−II、アンチトロンビン−III、
α2−マクログロブリン、α1−トリプシンインヒビタ
ー、C1−エステラーゼインヒビター、プロテインC等が
知られている。また最近クリスP.M.リユーテリングスペ
ルガーら(Chris P.M.Reutelingsperger et al.)は、
臍帯動脈から、分子量32kDaの新規な抗凝固活性を有す
る物質を見い出し、報告している〔Eur.J.Biochem.151,
625〜629(1985)参照〕。
機構に関与する種々の凝固因子を阻害若しくは失活させ
る物質、すなわち抗血液凝固物質を用いることが有効で
ある。この抗血液凝固物質としては、現在、ヘパリン、
ヘパリンコフアクター−II、アンチトロンビン−III、
α2−マクログロブリン、α1−トリプシンインヒビタ
ー、C1−エステラーゼインヒビター、プロテインC等が
知られている。また最近クリスP.M.リユーテリングスペ
ルガーら(Chris P.M.Reutelingsperger et al.)は、
臍帯動脈から、分子量32kDaの新規な抗凝固活性を有す
る物質を見い出し、報告している〔Eur.J.Biochem.151,
625〜629(1985)参照〕。
しかしながら、これらの抗血液凝固物質の多くは単に存
在が確認された程度であり、医薬として実用に供されて
いるのはヘパリンのみである。しかし、ヘパリンに出血
傾向を招く副作用があるため、その使用方法及び使用量
等が極めて限定されており、抗血液凝固剤としては安全
性の面から満足すべきものではない。
在が確認された程度であり、医薬として実用に供されて
いるのはヘパリンのみである。しかし、ヘパリンに出血
傾向を招く副作用があるため、その使用方法及び使用量
等が極めて限定されており、抗血液凝固剤としては安全
性の面から満足すべきものではない。
また、リユーテリングスペルガーらの見出した物質は後
述するように本発明物質と異なるもので、しかも混合物
の状態で活性が測定されているにすぎず、到底実用に供
し得るものではない。
述するように本発明物質と異なるもので、しかも混合物
の状態で活性が測定されているにすぎず、到底実用に供
し得るものではない。
したがつて、更に優れた抗血液凝固剤の開発が望まれて
いた。
いた。
そこで本発明者らは、安全で副作用のない抗血液凝固剤
を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、組織トロンボプラ
スチン含有量が多く、XIII因子、線溶阻止因子等も含有
し、血栓形成傾向にあると考えられ、また血液凝固機構
からも特異な状態を保持している胎盤中、特に人胎盤ホ
モジネートを遠心分離して得られる沈渣並びに上清部分
を分画して得られるマイクロゾーム画分から新規な抗血
液凝固物質が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、組織トロンボプラ
スチン含有量が多く、XIII因子、線溶阻止因子等も含有
し、血栓形成傾向にあると考えられ、また血液凝固機構
からも特異な状態を保持している胎盤中、特に人胎盤ホ
モジネートを遠心分離して得られる沈渣並びに上清部分
を分画して得られるマイクロゾーム画分から新規な抗血
液凝固物質が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
すなわち、本発明は下記性質を有する人胎盤由来の新規
な抗血液凝固物質、その製法及びそれを有効成分とする
抗血液凝固剤を提供するものである。
な抗血液凝固物質、その製法及びそれを有効成分とする
抗血液凝固剤を提供するものである。
分子量(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
法、還元状態) 34,000±2,000 等電点(アンフオライトを用いる等電点カラム電気
泳動法) 4.7±0.1 安定性 イ 50℃、30分加熱処理で失活 ロ pH4〜10で安定 ハ 血漿中37℃、30分で安定 ニ プロテアーゼタイプI又はトリプシンによる3時間
処理で74%以上の抗凝固活性を保持 作用 イ カルシウム再加凝固時間を延長 ロ プロトロンビン時間を延長 ハ 活性化部分トロンボプラスチン時間を延長 アミノ酸分析 アミノ酸分析で、アスパラギン酸、スレオニン、セリ
ン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、1/
2シスチン、バリン、メチオニン、イソロイシン、ロイ
シン、チロシン、フエニルアラニン、ヒスチジン、リジ
ン及びアルギニンの存在が認められる。
法、還元状態) 34,000±2,000 等電点(アンフオライトを用いる等電点カラム電気
泳動法) 4.7±0.1 安定性 イ 50℃、30分加熱処理で失活 ロ pH4〜10で安定 ハ 血漿中37℃、30分で安定 ニ プロテアーゼタイプI又はトリプシンによる3時間
処理で74%以上の抗凝固活性を保持 作用 イ カルシウム再加凝固時間を延長 ロ プロトロンビン時間を延長 ハ 活性化部分トロンボプラスチン時間を延長 アミノ酸分析 アミノ酸分析で、アスパラギン酸、スレオニン、セリ
ン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、1/
2シスチン、バリン、メチオニン、イソロイシン、ロイ
シン、チロシン、フエニルアラニン、ヒスチジン、リジ
ン及びアルギニンの存在が認められる。
本発明の抗血液凝固物質(以下「本発明物質」という)
は、例えば次の如くして調製される。
は、例えば次の如くして調製される。
まず、ヒト胎盤から胎盤ホモジユネートを調製し、遠心
分離をおこなう。ホモジナイズ操作は、胎盤より羊膜等
を切除した後、生理食塩水にて充分洗浄し、ワーリング
ブレンダー及びポリトロンを用いておこなう。得られた
ホモジネートを遠心分離に付し、上清及び沈渣を得る。
分離をおこなう。ホモジナイズ操作は、胎盤より羊膜等
を切除した後、生理食塩水にて充分洗浄し、ワーリング
ブレンダー及びポリトロンを用いておこなう。得られた
ホモジネートを遠心分離に付し、上清及び沈渣を得る。
こうして得られた胎盤ホモジネート沈渣は、緩衝液で充
分洗浄し、再度遠心分離して、洗浄沈渣を分取し、以後
の抽出操作に付す。即ち、洗浄沈渣は、EDTA、EGTA、シ
ユウ酸、クエン酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、リン酸
等のキレート剤を含む緩衝液及び/又は、トリトンX−
100、ルブロール、SDS、デオキシコール酸等の界面活性
剤を含む緩衝液に浸し、4℃〜8℃にて一晩放置後、遠
心分離して上清を集め抽出液を得る。この場合、抽出
は、キレート剤及び界面活性剤の両方を用いて行なうこ
ともできる。
分洗浄し、再度遠心分離して、洗浄沈渣を分取し、以後
の抽出操作に付す。即ち、洗浄沈渣は、EDTA、EGTA、シ
ユウ酸、クエン酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、リン酸
等のキレート剤を含む緩衝液及び/又は、トリトンX−
100、ルブロール、SDS、デオキシコール酸等の界面活性
剤を含む緩衝液に浸し、4℃〜8℃にて一晩放置後、遠
心分離して上清を集め抽出液を得る。この場合、抽出
は、キレート剤及び界面活性剤の両方を用いて行なうこ
ともできる。
一方、胎盤ホモジネート上清は、更に50,000〜100,000g
の超遠心分離して沈渣部分であるマイクロゾーム分画を
得る。このマイクロゾーム分画を洗浄後、上記と同様に
して、キレート剤及び/又は界面活性剤抽出を行なつた
後、超遠心分離して上清を集め抽出液を得る。
の超遠心分離して沈渣部分であるマイクロゾーム分画を
得る。このマイクロゾーム分画を洗浄後、上記と同様に
して、キレート剤及び/又は界面活性剤抽出を行なつた
後、超遠心分離して上清を集め抽出液を得る。
このようにして得られた抽出液は、硫安分画に付され
る。硫安分画は、先づ上記抽出液に35%飽和となるよう
に固形硫安を加えて遠心分離し上清を分取する。次い
で、上清に対し85%飽和となるように硫安を加えて遠心
分離し、沈渣を分取することによりおこなわれる。
る。硫安分画は、先づ上記抽出液に35%飽和となるよう
に固形硫安を加えて遠心分離し上清を分取する。次い
で、上清に対し85%飽和となるように硫安を加えて遠心
分離し、沈渣を分取することによりおこなわれる。
得られた硫安分画は、更に公知の分離・精製手段、例え
ば透析、イオン交換クロマトグラフイー、ゲル過、吸
着クロマトグラフイー、疎水性クロマトグラフイー、等
電点カラム電気泳動法、レクチン又は抗体を用いたアフ
イニテイー・クロマトグラフイー等を単独又は組合せ用
いることにより精製され、本発明物質が得られる。例え
ば、キレート剤又は/及び界面活性剤は抽出液を硫安分
画して得られた画分を充分透析し、この透析液をDEAE−
トヨパールを用る直線濃度勾配法により溶出させ、活性
画分を透析した後、ブルーセフアロースを通過させる。
次いで活性画分を濃縮し、セフアデツクスG−100を用
いるゲル過させることにより本発明物質を得る。
ば透析、イオン交換クロマトグラフイー、ゲル過、吸
着クロマトグラフイー、疎水性クロマトグラフイー、等
電点カラム電気泳動法、レクチン又は抗体を用いたアフ
イニテイー・クロマトグラフイー等を単独又は組合せ用
いることにより精製され、本発明物質が得られる。例え
ば、キレート剤又は/及び界面活性剤は抽出液を硫安分
画して得られた画分を充分透析し、この透析液をDEAE−
トヨパールを用る直線濃度勾配法により溶出させ、活性
画分を透析した後、ブルーセフアロースを通過させる。
次いで活性画分を濃縮し、セフアデツクスG−100を用
いるゲル過させることにより本発明物質を得る。
斯くして得られた本発明物質は、前記の性質を有するも
のであるが、更に具体的に測定方法及び結果について説
明すれば以下の如くである。
のであるが、更に具体的に測定方法及び結果について説
明すれば以下の如くである。
分子量測定 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(12%ポリア
クリルアミドゲル;還元状態)により測定した結果、3
4,000±2,000であつた。また、セフアデツクスG−100
を用いるゲル過法により測定した結果、低分子量ウロ
キナーゼ(分子量約34,000)と同じ位置に溶出した。
クリルアミドゲル;還元状態)により測定した結果、3
4,000±2,000であつた。また、セフアデツクスG−100
を用いるゲル過法により測定した結果、低分子量ウロ
キナーゼ(分子量約34,000)と同じ位置に溶出した。
等電点測定 アンフオライトを用いる等電点カラム電気泳動法(pH3.
5〜10,4℃)により300Vで48時間泳動して測定した結
果、4.7±0.1であつた。また、アンフオライトを用いた
ポリアクリルアミドゲルによる等電点電気泳動法(pH4.
0〜6.0,10℃)により10Wで2時間泳動して測定した結
果、4.9を示した。
5〜10,4℃)により300Vで48時間泳動して測定した結
果、4.7±0.1であつた。また、アンフオライトを用いた
ポリアクリルアミドゲルによる等電点電気泳動法(pH4.
0〜6.0,10℃)により10Wで2時間泳動して測定した結
果、4.9を示した。
安定性試験 イ 加熱処理に対する安定性 各設定温度(0〜90℃)で30分間処理した後の抗血液凝
固活性をカルシウム再加凝固時間法により測定した結
果、50℃以上の温度において該活性は完全に消失した。
固活性をカルシウム再加凝固時間法により測定した結
果、50℃以上の温度において該活性は完全に消失した。
ロ pH安定性 pH2.5〜10.0の種々の緩衝液を加え、4℃で18時間及び2
5℃で3時間処理した後、残存する抗血液凝固活性をカ
ルシウム再加凝固時間法により測定した結表、pH4〜10
の範囲においては該活性の低下は見られなかつた。
5℃で3時間処理した後、残存する抗血液凝固活性をカ
ルシウム再加凝固時間法により測定した結表、pH4〜10
の範囲においては該活性の低下は見られなかつた。
ハ 血漿中における安定性 血漿中に本発明物質を加え、37℃で30分インキユベート
した後、残存する抗血液凝固活性をカルシウム再加凝固
時間法により測定した結果、活性の低下は見られなかつ
た。
した後、残存する抗血液凝固活性をカルシウム再加凝固
時間法により測定した結果、活性の低下は見られなかつ
た。
ニ プロテアーゼに対する安定性 本発明物質溶液(2.4mg/ml)100μ、プロテアーゼ溶
液20μ〔プロテアーゼタイプI1.1単位/ml,トリプシン
880BAEE単位/ml又は20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4,コ
ントロール)〕及び0.15M塩酸ナトリウルを含む50mMト
リス−塩酸緩衝液(pH7.4)80μの混液を、37℃でイ
ンキュベートし、0、1、2及び3時間後に5μをサ
ンプリングし、活性化部分トロンボプラスチン時間(AP
TT)を測定した。ここで、APTTはサンプル5μにAPTT
試薬20μ、生理食塩液75μ及び標準血清100μを
加え、37℃で5分間インキュベート後、塩化カルシウム
(0.0125M)200μを加え、凝固時間を測定した。
液20μ〔プロテアーゼタイプI1.1単位/ml,トリプシン
880BAEE単位/ml又は20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4,コ
ントロール)〕及び0.15M塩酸ナトリウルを含む50mMト
リス−塩酸緩衝液(pH7.4)80μの混液を、37℃でイ
ンキュベートし、0、1、2及び3時間後に5μをサ
ンプリングし、活性化部分トロンボプラスチン時間(AP
TT)を測定した。ここで、APTTはサンプル5μにAPTT
試薬20μ、生理食塩液75μ及び標準血清100μを
加え、37℃で5分間インキュベート後、塩化カルシウム
(0.0125M)200μを加え、凝固時間を測定した。
その結果、表aに示す如く、本発明物質はプロテアーゼ
タイプI及びトリプシンのいずれで3時間処理しても74
%以上の活性を保持していた。なお、このとき本発明物
質を添加しないネガティブコントロールの凝固時間は52
秒であった。
タイプI及びトリプシンのいずれで3時間処理しても74
%以上の活性を保持していた。なお、このとき本発明物
質を添加しないネガティブコントロールの凝固時間は52
秒であった。
作用 イ カルシウム再加凝固時間に対する作用 標準血漿(オーソ社製)100μと本発明物質溶液100μ
を混和し、3分後に0.025M塩化カルシウム溶液100μ
を添加し、凝固時間を測定した。その結果、表1に示
す如く、強力なカルシウム再加凝固時間延長作用が認め
られた。
を混和し、3分後に0.025M塩化カルシウム溶液100μ
を添加し、凝固時間を測定した。その結果、表1に示
す如く、強力なカルシウム再加凝固時間延長作用が認め
られた。
ロ プロトロンビン時間(PT)に対する作用 各種濃度のPT試薬(シンプラスチン:ワーナー・ランバ
ート社製)100μ及び本発明物質溶液100μを混和
し、3分後に標準血漿100μを添加し、凝固時間を測
定した。その結果、表2に示す如く、強力なPT延長作用
が認められた。
ート社製)100μ及び本発明物質溶液100μを混和
し、3分後に標準血漿100μを添加し、凝固時間を測
定した。その結果、表2に示す如く、強力なPT延長作用
が認められた。
ハ 活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)に対す
る作用 APTT試薬(活性トロンボファツクス;オーソ社製)10μ
と本発明物質溶液90μを混和し、2分後に標準血漿
100μを混和する。6分後に0.025M塩化カルシウム溶
液100μを添加し、凝固時間を測定した。その結果、
表3に示す如く強力なAPTT延長作用が認められた。
る作用 APTT試薬(活性トロンボファツクス;オーソ社製)10μ
と本発明物質溶液90μを混和し、2分後に標準血漿
100μを混和する。6分後に0.025M塩化カルシウム溶
液100μを添加し、凝固時間を測定した。その結果、
表3に示す如く強力なAPTT延長作用が認められた。
アミノ酸組成 本発明物質を6N塩酸で110℃、24時間加水分解処理し、
ワーターズ高速液体クロマトグラフイー(Waters HPL
C)アミノ酸分析システムにより測定した。結果を表4
に示す。
ワーターズ高速液体クロマトグラフイー(Waters HPL
C)アミノ酸分析システムにより測定した。結果を表4
に示す。
叙上の如くして得られた物質と前記のリューテリングス
ペルガーらにより報告された物質とは、プロテアーゼに
対する安定性が大きく異なることから、両者は異なる物
質であると判断される。
ペルガーらにより報告された物質とは、プロテアーゼに
対する安定性が大きく異なることから、両者は異なる物
質であると判断される。
本発明物質を抗血液凝固剤の有効成分として使用する場
合の剤型としては、注射剤が挙げられる。注射剤として
は、凍結乾燥粉末を用時、注射用蒸留水、生理食塩水等
に溶解して投与する形態が好ましい。投与部位として
は、静脈内が適当である。
合の剤型としては、注射剤が挙げられる。注射剤として
は、凍結乾燥粉末を用時、注射用蒸留水、生理食塩水等
に溶解して投与する形態が好ましい。投与部位として
は、静脈内が適当である。
投与量は、疾患の重症度、患者の体重等により異なる
が、通常10μg〜10mg/Kg・dayであることが好ましい。
尚、本発明物質は、上記投与量の範囲内においては全く
異常が認められず、安全である。なお、本発明物質を注
射剤として製剤化する際には安定化剤として、例えばア
ルブミン、ゼラチン、マンニトール等を添加することが
でき、こうすることによつて製剤化工程での分解、吸着
等による失活が防止でき、また、製剤の保存安定性が向
上する。
が、通常10μg〜10mg/Kg・dayであることが好ましい。
尚、本発明物質は、上記投与量の範囲内においては全く
異常が認められず、安全である。なお、本発明物質を注
射剤として製剤化する際には安定化剤として、例えばア
ルブミン、ゼラチン、マンニトール等を添加することが
でき、こうすることによつて製剤化工程での分解、吸着
等による失活が防止でき、また、製剤の保存安定性が向
上する。
本発明物質は、強力な抗血液凝固活性を有し、特に組織
トロンボプラスチン活性の亢進している状態、すなわ
ち、凝固亢進状態において、より強い活性を示すことか
ら、これを有効成分として含有する抗血液凝固剤は、副
作用が少なく安全である。
トロンボプラスチン活性の亢進している状態、すなわ
ち、凝固亢進状態において、より強い活性を示すことか
ら、これを有効成分として含有する抗血液凝固剤は、副
作用が少なく安全である。
次に実施例を挙げ、本発明を説明する。
実施例1 (i) ヒト胎盤5個(約2500g)より、膜等を除去
し、生理食塩水で充分洗浄後ミンチする。次いでワーリ
ングブレンダーを用いて破砕し、これに更に、50mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.4)2を加え、ポリトロン(Pol
ytron)で磨砕する。得られたホモジネートを7,000rpm1
5分間遠心分離し、沈渣を分取した。得られた沈渣に再
度50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)2を加え、ポリ
トロンでホモジナイズし、7,000rpm15分間遠心分離して
洗浄沈渣を得た。この操作を数回繰り返し、血液成分を
除去して、洗浄沈渣930gを得た。
し、生理食塩水で充分洗浄後ミンチする。次いでワーリ
ングブレンダーを用いて破砕し、これに更に、50mMトリ
ス−塩酸緩衝液(pH7.4)2を加え、ポリトロン(Pol
ytron)で磨砕する。得られたホモジネートを7,000rpm1
5分間遠心分離し、沈渣を分取した。得られた沈渣に再
度50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)2を加え、ポリ
トロンでホモジナイズし、7,000rpm15分間遠心分離して
洗浄沈渣を得た。この操作を数回繰り返し、血液成分を
除去して、洗浄沈渣930gを得た。
(ii) (i)で得た沈渣900gに、50mM EDTAを含む50m
Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)を約2加え、ワーリン
グブレンダーでホモジナイズする。このホモジネートを
4℃にて、一夜撹拌後7,000rpm15分間遠心分離して、抽
出液2を得た。
Mトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)を約2加え、ワーリン
グブレンダーでホモジナイズする。このホモジネートを
4℃にて、一夜撹拌後7,000rpm15分間遠心分離して、抽
出液2を得た。
(iii) (ii)で得た抽出液に固形硫安を加え、35%
飽和とし、4℃で30分〜数時間放置後、7,000rpm15分間
遠心分離し上清を分取した。この上清に更に硫安を加
え、85%飽和とし、4℃で2時間放置した後7,000rpm15
分間遠心分離し、沈渣を分取した。得られた沈渣を20mM
トリス−塩酸緩衝液の少量に溶かし、同緩衝液に対し、
4℃で一夜、充分に透析した。透析中に生じた沈澱は、
7,000rpm15分間遠心分離して除き、透析液390mlを得
た。
飽和とし、4℃で30分〜数時間放置後、7,000rpm15分間
遠心分離し上清を分取した。この上清に更に硫安を加
え、85%飽和とし、4℃で2時間放置した後7,000rpm15
分間遠心分離し、沈渣を分取した。得られた沈渣を20mM
トリス−塩酸緩衝液の少量に溶かし、同緩衝液に対し、
4℃で一夜、充分に透析した。透析中に生じた沈澱は、
7,000rpm15分間遠心分離して除き、透析液390mlを得
た。
(iv) 得られた透析液を、20mMトリス−塩酸緩衝液
(pH7.4)で平衡化したDEAE−トヨパール(φ5.5×19c
m)に吸着させ、同緩衝液に充分洗浄した後、0〜0.3M
塩化ナトリウムを含む同緩衝液4を用い、直線濃度勾
配により1分画20mlとなる様に溶出させた。活性画分
は、ほぼ0.15M塩化ナトリウム濃度付近にて溶出され、3
80mlの活性画分を得た。
(pH7.4)で平衡化したDEAE−トヨパール(φ5.5×19c
m)に吸着させ、同緩衝液に充分洗浄した後、0〜0.3M
塩化ナトリウムを含む同緩衝液4を用い、直線濃度勾
配により1分画20mlとなる様に溶出させた。活性画分
は、ほぼ0.15M塩化ナトリウム濃度付近にて溶出され、3
80mlの活性画分を得た。
(v) 得られた活性画分は、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.
0)に対し、4℃で一夜充分に透析し、同緩衝液にて平
衡化したブルーセフアロース(φ2.5×12cm)カラムを
通過させた。A280の吸収を示す通過画分(480ml)を集
め、これをダイアフロー メンブランフイルターYM−10
を用いて濃縮した。
0)に対し、4℃で一夜充分に透析し、同緩衝液にて平
衡化したブルーセフアロース(φ2.5×12cm)カラムを
通過させた。A280の吸収を示す通過画分(480ml)を集
め、これをダイアフロー メンブランフイルターYM−10
を用いて濃縮した。
(vi) (v)で得た濃縮液をセフアデツクスG−100
を用いるゲル過(φ4.5×75cm)に付し、生理食塩水
で1分画8mlになるように溶出させ、活性画分88〜104を
集め、これを限界過により濃縮して、本発明物質14.5
ml(蛋白重量136.1mg,Lowry法)を得た。
を用いるゲル過(φ4.5×75cm)に付し、生理食塩水
で1分画8mlになるように溶出させ、活性画分88〜104を
集め、これを限界過により濃縮して、本発明物質14.5
ml(蛋白重量136.1mg,Lowry法)を得た。
なお、各精製段階において得た蛋白の収量を下に示す。
工程 蛋白重量(mg) (ii)工程(EDTA抽出) 7226 (iii)工程(硫安分画、透析) 3184 (iv)工程(DEAE−トヨパール吸着) 531 (v)工程(ブルー−セフアロース吸着) 163 (vi)工程(セフアデツクスG−100吸着) 136 実施例2 実施例1(i)で得た洗浄沈渣1gに各種濃度(0〜200m
MのEDTAを含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)1mlを
加え、ホモジナイズした後、4℃一夜放置し、次いで7,
000rpm15分間遠心分離し、上清1mlを得た。得られた上
清をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動、ウエスタ
ンプロツテイングを行い、ウサギ抗血清を用いて免疫染
色し、デンシトメーターで本発明物質の定量を行つた。
この結果を表5に示す。
MのEDTAを含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)1mlを
加え、ホモジナイズした後、4℃一夜放置し、次いで7,
000rpm15分間遠心分離し、上清1mlを得た。得られた上
清をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動、ウエスタ
ンプロツテイングを行い、ウサギ抗血清を用いて免疫染
色し、デンシトメーターで本発明物質の定量を行つた。
この結果を表5に示す。
この結果から、本発明物質は、12.5mM以上のEDTA、特に
20〜100mMのEDTAを含む等量のトリス−塩酸緩衝液を用
いることにより、効率良く抽出することができることが
明らかとなつた。
20〜100mMのEDTAを含む等量のトリス−塩酸緩衝液を用
いることにより、効率良く抽出することができることが
明らかとなつた。
実施例3 ヒト胎盤3個(約1500g)を用い、実施例1(i)と同
様にして洗浄沈渣510gを得た。
様にして洗浄沈渣510gを得た。
この洗浄沈渣10gに対し、下に示した各種キレート作用
を有する試薬を50及び100mM含む、50mMトリス−塩酸緩
衝液(pH7.4)10ml加え、ホモジナイズした後、4℃一
夜放置し、次いで7,000rpm15分間遠心分離し上清10mlを
得た。得られた上清についてSDS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動後、タンパク染色を行ない、本発明物質に
対応する移動度の位置にタンパク染色バンドが検出され
るかどうか調べた。
を有する試薬を50及び100mM含む、50mMトリス−塩酸緩
衝液(pH7.4)10ml加え、ホモジナイズした後、4℃一
夜放置し、次いで7,000rpm15分間遠心分離し上清10mlを
得た。得られた上清についてSDS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動後、タンパク染色を行ない、本発明物質に
対応する移動度の位置にタンパク染色バンドが検出され
るかどうか調べた。
タンパク染色バンドが検出された試料については、実施
例1(iii)、(iv)、(v)および(vi)に準じた方
法により、硫安分別後、DEAE・トヨパール(φ1.4×7c
m)によるイオン交換、次いでブルーセフアロース(φ
1.4×6.5cm)の通過、さらにセフアデツクスG−100に
よるゲル過(φ2.0×90cm)をおこない、それぞれ本
発明物質を精製した。この結果を表6に示す。尚、SDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果、相当するタ
ンパク染色バンドが検出されなかつた試料については−
(マイナス)、精製を行なつた試料については最終収量
(mg,Lowry法による測定)を示した。
例1(iii)、(iv)、(v)および(vi)に準じた方
法により、硫安分別後、DEAE・トヨパール(φ1.4×7c
m)によるイオン交換、次いでブルーセフアロース(φ
1.4×6.5cm)の通過、さらにセフアデツクスG−100に
よるゲル過(φ2.0×90cm)をおこない、それぞれ本
発明物質を精製した。この結果を表6に示す。尚、SDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果、相当するタ
ンパク染色バンドが検出されなかつた試料については−
(マイナス)、精製を行なつた試料については最終収量
(mg,Lowry法による測定)を示した。
この結果から、本発明物質は特にカルシウムに対し強い
キレート効果を有する試薬により、少なくとも洗浄沈渣
に対して等量のトリス−塩酸緩衝液を用いれば効率よく
抽出、精製できることが明らかとなつた。
キレート効果を有する試薬により、少なくとも洗浄沈渣
に対して等量のトリス−塩酸緩衝液を用いれば効率よく
抽出、精製できることが明らかとなつた。
実施例4 実施例3と同様にして得た洗浄沈渣1gに対し、下に示し
た各種界面活性剤を0.5及び1.0%含む50mMトリス−塩酸
緩衝液(pH7.4)4mlを加え、一夜放置した後の遠心上清
をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動し、本発明物
質の抽出について調べた。この結果を表7に示す。本発
明物質に対応する移動度の位置にタンパク染色バンドが
検出されたものについては+(プラス)、明らかな染色
バンドが検出されなかつたものについては±(プラスマ
イナス)で示した。
た各種界面活性剤を0.5及び1.0%含む50mMトリス−塩酸
緩衝液(pH7.4)4mlを加え、一夜放置した後の遠心上清
をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動し、本発明物
質の抽出について調べた。この結果を表7に示す。本発
明物質に対応する移動度の位置にタンパク染色バンドが
検出されたものについては+(プラス)、明らかな染色
バンドが検出されなかつたものについては±(プラスマ
イナス)で示した。
この結果に基づき、洗浄沈渣10gに対し、1%ルブロー
ルを含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)40ml加え、
ホモジナイズした後、4℃で一夜放置し、7,000rpm15分
間遠心分離した上清40mlを用いて、セフアデツクスG−
100(φ4.8×75cm)によるゲル過の後、DEAE−トヨパ
ール(φ1.4×7cm)によるイオン交換、再度セフアデツ
クスG−100(φ2.0×90cm)によるゲル過を用いて本
発明物質を精製したところ、0.95mg(Lowry法による)
を得た。
ルを含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)40ml加え、
ホモジナイズした後、4℃で一夜放置し、7,000rpm15分
間遠心分離した上清40mlを用いて、セフアデツクスG−
100(φ4.8×75cm)によるゲル過の後、DEAE−トヨパ
ール(φ1.4×7cm)によるイオン交換、再度セフアデツ
クスG−100(φ2.0×90cm)によるゲル過を用いて本
発明物質を精製したところ、0.95mg(Lowry法による)
を得た。
以上の結果から、本発明物質は界面活性剤により、少な
くとも洗浄沈渣に対して等量のトリス−塩酸緩衝液を用
いれば効率良く抽出できることが明らかとなつた。
くとも洗浄沈渣に対して等量のトリス−塩酸緩衝液を用
いれば効率良く抽出できることが明らかとなつた。
実施例5 実施例1(i)及び(ii)と同様にして調製した抽出液
に各種飽和度(40〜80%)の硫安を加え、4℃にて30分
以上放置した後、7,000rpm15分間遠心分離し、上清と硫
安画分を分離した。
に各種飽和度(40〜80%)の硫安を加え、4℃にて30分
以上放置した後、7,000rpm15分間遠心分離し、上清と硫
安画分を分離した。
上清及び硫安画分を各々、50mMトリス−塩酸緩衝液(pH
7.4)に対して、4℃一夜透析後、濃縮し、以下実施例
2と同様にして本発明物質の定量を行つた。この結果を
表8に示す。
7.4)に対して、4℃一夜透析後、濃縮し、以下実施例
2と同様にして本発明物質の定量を行つた。この結果を
表8に示す。
この結果から、本発明物質は、キレート剤抽出液を40%
飽和以下の硫安で処理して不純物を除去した後、80%飽
和以上の硫安を用いて濃縮して分離することができるこ
とが明らかとなつた。
飽和以下の硫安で処理して不純物を除去した後、80%飽
和以上の硫安を用いて濃縮して分離することができるこ
とが明らかとなつた。
実施例6 (i) ヒト胎盤4個(1950g)を生理食塩水で充分洗
浄後、膜、血管を除去し破砕する。これに更に、50mMト
リス−塩酸緩衝液(pH7.4)2を加えポリトロン(pol
ytron)で破砕し、次にテフロンホモジナイザーで磨砕
する。得られたホモジネートを7,000rpm15分間遠心分離
し上清を分取する。
浄後、膜、血管を除去し破砕する。これに更に、50mMト
リス−塩酸緩衝液(pH7.4)2を加えポリトロン(pol
ytron)で破砕し、次にテフロンホモジナイザーで磨砕
する。得られたホモジネートを7,000rpm15分間遠心分離
し上清を分取する。
(ii) 上清を55,000gで1時間超遠心分離し、沈渣に
マイクロゾーム分画を得た。このマイクロゾーム分画
を、20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)50mlに懸濁し、1
0%トリトンX−100 10mlを混和して超音波処理する。
次いで、冷蔵したエタノール:エーテル3対2混合溶媒
を500ml加え、低温室(4℃)にて2時間振盪する。振
盪液を2,000rpm10分間遠心分離して得られた沈渣を冷エ
ーテル500mlに懸濁、振盪し再度2,000rpm、10分間遠心
分離して沈渣を分取する。これを0.02%トリトンX−10
0を含む20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)約50mlに懸濁
させ、超音波処理後、105,000g、1時間超遠心分離して
上清(マイクロゾーム可溶分画)53mlを得る。
マイクロゾーム分画を得た。このマイクロゾーム分画
を、20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)50mlに懸濁し、1
0%トリトンX−100 10mlを混和して超音波処理する。
次いで、冷蔵したエタノール:エーテル3対2混合溶媒
を500ml加え、低温室(4℃)にて2時間振盪する。振
盪液を2,000rpm10分間遠心分離して得られた沈渣を冷エ
ーテル500mlに懸濁、振盪し再度2,000rpm、10分間遠心
分離して沈渣を分取する。これを0.02%トリトンX−10
0を含む20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)約50mlに懸濁
させ、超音波処理後、105,000g、1時間超遠心分離して
上清(マイクロゾーム可溶分画)53mlを得る。
(iii) (ii)で得られた溶液をコンカナバリンAセ
フアロースカラム(φ1.4×5.5cm)に付し、非吸着画分
中、OD280の吸収を示す分画63mlを分取する。これをDEA
E−セフアデツクスカラム(φ1.4×8.5cm)に吸着させ2
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)にて充分洗浄した後、
0〜0.5M塩化ナトリウムを含有する上記緩衝液150mlを
用い直線濃度勾配により1分画3mlとなる様に溶出させ
る。活性分画64mlを濃縮し、セフアクリルS−200を用
いるゲル過(φ2.5×8.6cm)に付し、生理食塩水で1
分画3mlになる様に溶出させ活性を示すフラクシヨン85
−95分画33.5mlを得る。尚、活性はカルシウム再加凝固
時間法により測定した。
フアロースカラム(φ1.4×5.5cm)に付し、非吸着画分
中、OD280の吸収を示す分画63mlを分取する。これをDEA
E−セフアデツクスカラム(φ1.4×8.5cm)に吸着させ2
0mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)にて充分洗浄した後、
0〜0.5M塩化ナトリウムを含有する上記緩衝液150mlを
用い直線濃度勾配により1分画3mlとなる様に溶出させ
る。活性分画64mlを濃縮し、セフアクリルS−200を用
いるゲル過(φ2.5×8.6cm)に付し、生理食塩水で1
分画3mlになる様に溶出させ活性を示すフラクシヨン85
−95分画33.5mlを得る。尚、活性はカルシウム再加凝固
時間法により測定した。
(iv) 更に、セフアデツクスG−100を用いるゲル
過(φ2.0×90cm)に付し、生理食塩水で1分画2mlにな
る様に溶出させ、活性分画No.74〜89を得る。これを限
外過により濃縮し、精製本発明物質標品3.0ml(蛋白
重量3.8mg(Lowry法))を得た。得られた本発明物質
は、SDS−ポリアクリルアミド電気泳動法にて単一バン
ドを示したことから、不純物を含まない単一成分からな
ると考えられる。
過(φ2.0×90cm)に付し、生理食塩水で1分画2mlにな
る様に溶出させ、活性分画No.74〜89を得る。これを限
外過により濃縮し、精製本発明物質標品3.0ml(蛋白
重量3.8mg(Lowry法))を得た。得られた本発明物質
は、SDS−ポリアクリルアミド電気泳動法にて単一バン
ドを示したことから、不純物を含まない単一成分からな
ると考えられる。
実施例7 (i) ヒト胎盤45個(約20Kg)を生理食塩水で充分洗
浄後、膜を除去し、ミンチした。50mM Tris−HCl buff
er(pH7.4)約16を加え、ワーリングブレンダー次い
でポリトロンにて破砕する。得られたホモジネートを7,
000rpm15分間遠心分離し、上清を分取する。遠心沈渣に
ついては、再度50mM Tris−HCl buffer(pH7.4)約13
を加え、破砕し、遠心分離により上清を得る。
浄後、膜を除去し、ミンチした。50mM Tris−HCl buff
er(pH7.4)約16を加え、ワーリングブレンダー次い
でポリトロンにて破砕する。得られたホモジネートを7,
000rpm15分間遠心分離し、上清を分取する。遠心沈渣に
ついては、再度50mM Tris−HCl buffer(pH7.4)約13
を加え、破砕し、遠心分離により上清を得る。
(ii) 2回の破砕、遠心分離の操作により得られた上
清を合わせ(約30)、シヤープレス超高速遠心分離機
により45,000rpmで遠心分離し、沈澱としてマイクロゾ
ーム画分を得る。このマイクロゾームに50mM Tris−HCl
buffer(pH7.4)約3を加え、テフロンホモジナイザ
ーを用いて磨砕し、さらにシヤープレス超高速遠心分離
機により、沈澱を集め、洗浄マイクロゾームを得る。
清を合わせ(約30)、シヤープレス超高速遠心分離機
により45,000rpmで遠心分離し、沈澱としてマイクロゾ
ーム画分を得る。このマイクロゾームに50mM Tris−HCl
buffer(pH7.4)約3を加え、テフロンホモジナイザ
ーを用いて磨砕し、さらにシヤープレス超高速遠心分離
機により、沈澱を集め、洗浄マイクロゾームを得る。
(iii) 得られたマイクロゾームに20mM EDTAを含む50
mM Tris−HCl buffer(pH7.4)約4を加え、磨砕し、
さらに一夜マグネチツクスターラーで撹拌する。次いで
再度シヤープレス超高速遠心分離機により遠心分離し、
上清にマイクロゾームからのEDTA抽出液を得た。
mM Tris−HCl buffer(pH7.4)約4を加え、磨砕し、
さらに一夜マグネチツクスターラーで撹拌する。次いで
再度シヤープレス超高速遠心分離機により遠心分離し、
上清にマイクロゾームからのEDTA抽出液を得た。
(iv) マイクロゾームからのEDTA抽出液を透析し、ED
TAを除いた後さらに実施例1と同様にイオン交換クロマ
ト、ブルーセフアロースの通過およびゲル過の操作に
よつて精製を進める。この方法により胎盤約20Kgのマイ
クロゾームから95mgの抗凝固性物質を得た。
TAを除いた後さらに実施例1と同様にイオン交換クロマ
ト、ブルーセフアロースの通過およびゲル過の操作に
よつて精製を進める。この方法により胎盤約20Kgのマイ
クロゾームから95mgの抗凝固性物質を得た。
実施例8 本発明物質(実施例1で得たもの)の抗血液凝固作用を
トロンボエラストグラフを用いて測定した。
トロンボエラストグラフを用いて測定した。
(1) 新鮮血への添加実験: (測定方法) 新鮮血490μに、本発明物質の生理食塩水溶液10μ
(最終濃度0,0.15,0.5,1.5,5,15μg/ml)を添加し、よ
く混和した後、トロンボエラストグラフにセツトし、70
分間トロンボエラストグラムを作成する。r値とR値の
合計時間を凝固時間とした。
(最終濃度0,0.15,0.5,1.5,5,15μg/ml)を添加し、よ
く混和した後、トロンボエラストグラフにセツトし、70
分間トロンボエラストグラムを作成する。r値とR値の
合計時間を凝固時間とした。
血液は、ウサギとヒトのものを用い、結果は、本発明物
質無添加の場合の値をコントロール値とした比率で表9
に示した。
質無添加の場合の値をコントロール値とした比率で表9
に示した。
(2) 採血後室温10分間放置後の血液への添加実験: (測定方法) 上記実験(1)と同じ方法により測定した。結果を表10
に示す。
に示す。
上記(1)及び(2)の結果から、本発明物質の抗血液
凝固活性は採血直後よりも、凝固系が動き出した状態で
添加した方が優れていた。
凝固活性は採血直後よりも、凝固系が動き出した状態で
添加した方が優れていた。
(3) 組織トロンボプラスチン(TTP)添加血液への
添加実験: TTP添加濃度と凝固時間の関係 (測定方法) 採血直後のウサギ血液にTTPを0〜4.0μg/ml(最終濃
度)添加し、実験(1)と同様にして凝固時間を測定し
た。結果を図1に示す。
添加実験: TTP添加濃度と凝固時間の関係 (測定方法) 採血直後のウサギ血液にTTPを0〜4.0μg/ml(最終濃
度)添加し、実験(1)と同様にして凝固時間を測定し
た。結果を図1に示す。
この結果、TTPを約1μg/ml添加することにより凝固時
間が約半分に短縮され、凝固促進が起こることが明らか
である。
間が約半分に短縮され、凝固促進が起こることが明らか
である。
TTP添加血液への添加実験: (測定方法) 採血直後の血液480μにTTPの生理食塩水溶液10μ
(最終濃度0〜2μg/ml)及び本発明物質の生理食塩水
溶液10μ(最終濃度15μg/ml)を添加し混合する。以
下実験(1)と同様にして凝固時間を測定した。
(最終濃度0〜2μg/ml)及び本発明物質の生理食塩水
溶液10μ(最終濃度15μg/ml)を添加し混合する。以
下実験(1)と同様にして凝固時間を測定した。
ウサギの血液を用いた時の結果を図2に、ヒト血液を用
いた場合の結果を図3に示す。
いた場合の結果を図3に示す。
以上の結果から本発明物質の抗凝固作用は、凝固亢進状
態でより効果的に発現することがわかる。
態でより効果的に発現することがわかる。
実施例9(製剤例) 本発明物質(実施例1で得たもの) 1mg アルブミン 5mg マンニトール 25mg 塩化ナトリウム 1.95mg リン酸ナトリウム 3.85mg 上記成分を注射用蒸留水2mlに溶解し、無菌バイアルに
入れ、−30℃〜−40℃で2時間予備凍結し、−30℃〜+
20℃、真空度0.05〜0.1Torrで35時間、一次乾燥し、次
いで30℃、真空度0.01〜0.05Torrで5時間、二次乾燥し
て、注射用バイアルを製造した。
入れ、−30℃〜−40℃で2時間予備凍結し、−30℃〜+
20℃、真空度0.05〜0.1Torrで35時間、一次乾燥し、次
いで30℃、真空度0.01〜0.05Torrで5時間、二次乾燥し
て、注射用バイアルを製造した。
図1は、ウサギ新鮮血へ添加したTTP濃度と凝固時間延
長率との関係を示す図面である。 図2は、ウサギ新鮮血へ添加したTTP濃度と凝固時間及
びTTP添加血液へ添加した本発明物質濃度と凝固時間と
の関係を示す図面である。 図3は、ヒト新鮮血へ添加したTTP濃度と凝固時間及びT
TP添加血液へ添加した本発明物質濃度と凝固時間との関
係を示す図面である。
長率との関係を示す図面である。 図2は、ウサギ新鮮血へ添加したTTP濃度と凝固時間及
びTTP添加血液へ添加した本発明物質濃度と凝固時間と
の関係を示す図面である。 図3は、ヒト新鮮血へ添加したTTP濃度と凝固時間及びT
TP添加血液へ添加した本発明物質濃度と凝固時間との関
係を示す図面である。
Claims (3)
- 【請求項1】下記性質を有する人胎盤由来の抗血液凝固
物質。 分子量(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
法、還元状態) 34,000±2,000 等電点(アンフォライトを用いる等電点カラム電気
泳動法) 4.7±0.1 安定性 イ 50℃、30分加熱処理で失活 ロ pH4〜10で安定 ハ 血漿中37℃、30分で安定 ニ プロテアーゼタイプI又はトリプシンによる3時間
処理で74%以上の抗凝固活性を保持 作用 イ カルシウム再加凝固時間を延長 ロ プロトロンビン時間を延長 ハ 活性化部分トロンボプラスチン時間を延長 アミノ酸分析 アミノ酸分析で、アスパラギン酸、スレオニン、セリ
ン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、1/
2シスチン、バリン、メチオニン、イソロイシン、ロイ
シン、チロシン、フェニルアラニン、ヒスチジン、リジ
ン及びアルギニンの存在が認められる。 アミノ酸組成 (モル%) アスパラギン酸 9.8 スレオニン 7.0 セリン 6.3 グルタミン酸 13.3 プロリン 2.0 グリシン 7.5 アラニン 8.0 1/2シスチン 0.3 バリン 4.6 メチオニン 1.8 イソロイシン 5.3 ロイシン 11.8 チロシン 3.6 フェニルアラニン 4.2 ヒスチジン 1.4 リジン 7.2 アルギニン 6.2 - 【請求項2】ヒト胎盤をホモジナイズし、このホモジュ
ネートを遠心分離に付し、得られた遠心分離沈渣あるい
は遠心分離上清から分画したマイクロゾーム分画を界面
活性剤及び/又はキレート剤を用いて抽出し、該抽出物
を分離精製することを特徴とする下記性質を有するヒト
胎盤由来の抗血液凝固物質の製法。 分子量(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
法、還元状態) 34,000±2,000 等電点(アンフォライトを用いる等電点カラム電気
泳動法) 4.7±0.1 安定性 イ 50℃、30分加熱処理で失活 ロ pH4〜10で安定 ハ 血漿中37℃、30分で安定 ニ プロテアーゼタイプI又はトリプシンによる3時間
処理で74%以上の抗凝固活性を保持 作用 イ カルシウム再加凝固時間を延長 ロ プロトロンビン時間を延長 ハ 活性化部分トロンボプラスチン時間を延長 アミノ酸分析 アミノ酸分析で、アスパラギン酸、スレオニン、セリ
ン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、1/
2シスチン、バリン、メチオニン、イソロイシン、ロイ
シン、チロシン、フェニルアラニン、ヒスチジン、リジ
ン及びアルギニンの存在が認められる。 アミノ酸組成 (モル%) アスパラギン酸 9.8 スレオニン 7.0 セリン 6.3 グルタミン酸 13.3 プロリン 2.0 グリシン 7.5 アラニン 8.0 1/2シスチン 0.3 バリン 4.6 メチオニン 1.8 イソロイシン 5.3 ロイシン 11.8 チロシン 3.6 フェニルアラニン 4.2 ヒスチジン 1.4 リジン 7.2 アルギニン 6.2 - 【請求項3】下記性質を有する人胎盤由来の抗血液凝固
物質を有効成分として含有する抗血液凝固剤。 分子量(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
法、還元状態) 34,000±2,000 等電点(アンフォライトを用いる等電点カラム電気
泳動法) 4.7±0.1 安定性 イ 50℃、30分加熱処理で失活 ロ pH4〜10で安定 ハ 血漿中37℃、30分で安定 ニ プロテアーゼタイプI又はトリプシンによる3時間
処理で74%以上の抗凝固活性を保持 作用 イ カルシウム再加凝固時間を延長 ロ プロトロンビン時間を延長 ハ 活性化部分トロンボプラスチン時間を延長 アミノ酸分析 アミノ酸分析で、アスパラギン酸、スレオニン、セリ
ン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、1/
2シスチン、バリン、メチオニン、イソロイシン、ロイ
シン、チロシン、フェニルアラニン、ヒスチジン、リジ
ン及びアルギニンの存在が認められる。 アミノ酸組成 (モル%) アスパラギン酸 9.8 スレオニン 7.0 セリン 6.3 グルタミン酸 13.3 プロリン 2.0 グリシン 7.5 アラニン 8.0 1/2シスチン 0.3 バリン 4.6 メチオニン 1.8 イソロイシン 5.3 ロイシン 11.8 チロシン 3.6 フェニルアラニン 4.2 ヒスチジン 1.4 リジン 7.2 アルギニン 6.2
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