JPH07109454B2 - 屈折率分布平板サンドイッチ球コピーレンズシステム - Google Patents

屈折率分布平板サンドイッチ球コピーレンズシステム

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JPH07109454B2
JPH07109454B2 JP3084611A JP8461191A JPH07109454B2 JP H07109454 B2 JPH07109454 B2 JP H07109454B2 JP 3084611 A JP3084611 A JP 3084611A JP 8461191 A JP8461191 A JP 8461191A JP H07109454 B2 JPH07109454 B2 JP H07109454B2
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啓介 菊地
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写,光情報処理,医
療などの分野でコピ−レンズ,ファイバスコ−プヘッド
など、特に球と屈折率分布平板を素材として球面収差は
もとより像面湾曲を補正し高解像の要求に応える屈折率
分布平板サンドイッチ球レンズシステムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、図8(a)に示すように均質な媒
質中の均質球レンズ1 ,12 ,13 からなる各ア
レ−を3層にしたコピ−レンズが提案されている( U
SP 4208088(U.S.Phlips Corp.)参照)。しかし、球面収
差と像面湾曲があるため、図8(b)の均質媒質の場合
の物点列(0.2R間隔,R:レンズの球半径)に対す
る画面付近の光線図に示すように、その解像度が低い。
そこで、次に考えられるのが均質球レンズ1 ,1
2 ,13 の代りに球面収差を少なくした球対称不均質球
(例えば、 E.W.Marchand,Gradient Index Optics,ac
ademic press. Iga,Kokubun,Oikawa,Fundamentals of
Microoptics,academic press. Y.Koike,Y.Sumi,and
Y.Ohtsuka,Applied Optics 25,19,3356(1986) 参照)に
置き換えるレンズである。また、球面収差を少なくした
屈折率分布平板サイドイッチ球レンズを3層にしたコピ
−レンズの提案がある(特開平1−101502号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のものは
いずれも解像度を上げるもう1つの要因である像面湾曲
の補正について解決されていない。
【0004】次に、上記の像面湾曲の改善についての一
般論を述べる。レンズの3次収差に関する一般的関係式
は、
【0005】
【数1】 である。ここで、MER.CURV. は子午的像面湾曲、SAG.CU
RV. は球欠的像面湾曲、III は非点収差係数、Pはペッ
ツバル和である。今、球面収差を少なくした球対称不均
質球レンズを考えてみると、1点から出た光束が1
点に収束されるので非点収差係数III =0となり、これ
を第 (1)式,第 (2)式に代入すると、
【0006】
【数2】 となる。一方、P≠0の場合の球レンズ系の最良像面湾
曲は、何らかの方法でIII =−P/2にできれば、これ
を第 (1)式,第 (2)式に代入して、
【0007】
【数3】 となり、絶対値で球対称球の場合の半分となる。解像度
でいえば約2倍になる。
【0008】このように非点収差係数III を変えること
ができれば子午的および球欠的像面湾曲を改善できる。
しかし、従来の3球レンズシステムでは非点収差係数II
I を自由に変えることはできなかった。
【0009】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、均質球レンズと軸方向屈折率分布
平板を素材とし、球面収差,コマ収差,像面湾曲を補正
した高解像の屈折率分布平板サイドイッチ球コピ−レン
ズシステムを得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
る屈折率分布平板サンドイッチ球コピ−レンズシステム
は、各層を凹球面をあけた2枚の軸方向屈折率分布平板
の間の前記凹面内に均質球レンズをそれぞれ挟んだ屈折
率分布平板サンドイッチ型球レンズとし、第1層及び第
3層における前記屈折率分布平板の不均質部の軸方向屈
折率分布を前記近接の均質球に向かって増加させること
により、第1層と第3層の屈折率分布平板を第1層と第
3層レンズそれぞれ単独に球面収差と正弦条件を補
正する屈折率分布に、第2層における前記屈折率分布平
板の不均質部の軸方向屈折率分布 を前記近接の均質球に
向かって減少させることにより、第2層の屈折率分布を
全体の像面湾曲を補正する屈折率分布に選定してコピ−
レンズとしたものである。
【0011】さらに、本発明の第2の発明に係るもう一
つのタイプは第1の発明において、第1,第3層の均質
球を挟む両側平板の軸方向屈折率分布を同一にし、第
1,第3層は球面収差を補正し、第2層レンズは全体の
像面湾曲を補正する屈折率分布に選定してコピ−レンズ
としたものである。
【0012】
【作用】均質球の球面収差は周縁光が近軸光よりも手前
に結ぶことで起こる。本発明においては、第1層,第3
層の各均質球は、それを挟む各2枚の軸方向屈折率分布
平板の屈折率を内側から表面に向かって増加させたの
で、そこにあけられた凹球面上の屈折率は中心より周縁
が高くなり、凹球面に接触するより高屈折率球との屈折
率差は中心より周縁で低くなって周縁光の屈折が弱まり
球面収差が補正される。
【0013】また、子午的像面湾曲は均質球レンズ
で負(通過したレンズに向かって凹)であったものが上
述の屈折率分布のため逆転し正になる傾向がある。それ
は余弦公式を不均質系に拡張し、例えば子午的像余弦公
式の面寄与を書くと、図3を参照して、近接2光線が球
面上P,Q点に入射するときに、入射延長線交点をT,
屈折光線の交点をT′とするとき、バ−PT≡t,バ−
PT′≡t′とおくと、スネルの屈折式などを用い
t′,tの関係は下記第 (5)式のようになる。
【0014】
【数4】
【0015】第 (5)式で子午的像点には微分項−δNPQ
/バ−PQが付加され、上述の第1層,第3層の分布の
場合にはその値は負になり、第 (5)式のt′、すなわち
球面から近接2光束交点までの距離が増加することで理
解される。このように球面収差を補正する分布は子午的
像面湾曲を過剰に正にする傾向にあるので、その一部を
打ち消す必要があり、第2層にその働きを課した。すな
わち、第2層の球を挟む2枚の平板は屈折率を内側から
表面に向かって逆に減少させる。この分布は第1層,第
3層に使えば球面収差を増加する方向であるが、第2層
レンズはその球心から光軸に立てた垂面上に向かう収
束光を同じ面上に結像する光学系なので球面収差は少な
い。極端な場合として球心に向かう収束光を考えれば球
面収差が少ないことが解る。要約すると、第1層,第3
層の屈折率分布で球面収差を丁度に補正すると、像面湾
曲が過度に補正されるので第2層を逆分布にして過度分
を打ち消す。
【0016】
【実施例】図1(a),(b)および図2は本発明の一
実施例を示す要部の構成図と屈折率の分布図である。図
1(a)において、1は均質球(以下、単に球とい
う)、2は屈折率分布平板(以下、単に平板という)、
3は不均質部、4は凹球面、Oは物点、Iは像点であ
る。第1層,第3層のレンズの平板の屈折率分布の低次
項として特開平1−101502号公報記載のレンズの
屈折率分布を用い、ここでは、更に高次項まで考え、軸
方向屈折率分布を次式に置く、
【0017】
【数5】
【0018】ここで、Δz1 ,Δz2 は各々光軸と球第
1,第2面との交点を基準として右側を正とする光軸方
向座標とする。±は順にj=1,2で用いる。(') はj
=1で' を除き、j=2に付けることを意味する。以
下、括弧を省略するが、同様の意味とする。球面の式を
光軸からの高さyj で展開して、
【0019】
【数6】
【0020】第 (7)式を第 (6)式に代入して、入射高さ
1 ,出射高さy2 での凹面上屈折率が第 (6)′式にな
る。
【0021】
【数7】
【0022】ここで、係数間の関係は、
【0023】
【数8】
【0024】また、球面収差と正弦条件を補正する分布
係数の低次項(特開平1−101502号公報の3次解
析参照)は、
【0025】
【数9】
【0026】ここで、
【数10】
【0027】ここで、
【数11】 とおいた。また、L1 ,L2 ′は球心から物点,像点ま
での距離とする(符号は球心の左が+,右が−)。さら
に高次係数σsj(j=1,2)を光線追跡によるtrial
and error 法で求め、特開平1−101502号公報記
載の低次係数と合わせて図4に示した。ここで、第1
(第3)層のレンズについてnsb=Ns /Nb をパラメ
−タとしてσfj,σsj(j=1,2)を倍率βに対して
示している。j=1,2で第1層(第3層)レンズの
平板2の光線の入,出力側を指す。第3のレンズは光線
の向きを逆に考えて第1層のレンズと同じになる。第2
層のレンズは対称分布 2 σf12 σf22 σsj=0
(j=1,2)とする。その値が2 σf1〜−1.5σ程
度のとき像面湾曲を小にする第 (4)式の条件が満足され
ることが後述の光線追跡からわかる。ここで、左添字は
層番号とする。第1層のレンズについての左添字1は省
略することがある。第2層レンズの屈折率分布は、特
開平1−101502号公報にも触れられていない新し
い分布である。
【0028】図5は光線追跡による物点列(高さ方向
0.2R間隔)に対する像面付近の光線を示す。この
で、第1層レンズ(第3層)の平板分布を図4からn
sb≡Ns/Nb =1.167,倍率β=−0.51(第
3層では逆から見て)と決め、1σf13 σf2=0.5
35、3 σf11 σf2=0.387、1 σs13 σs2
−0.198、3 σs11 σs2=0.019とし、第2
レンズはtrial and error 法で求め、2 σf12 σ
f2=−0.6,2 σsj=0(j=1,2)としている。
【0029】なお、第1層レンズの倍率βは次によう
に求められる。第1層,第2層の球1の屈折率を各々N
s ,Nscとして平板Nb に挟むと、媒質中焦点距離は各
々fs =(0.5)×(nsb)×(R)/(nsb
1)、ここで、nsb≡Ns /Nb、また、s→scに置
き換えて第2層レンズのfscとする。3レンズシステ
ムでは第2層レンズを1:1光学系にし、その光軸上
の物点0、像点Iに各々第1,第3球心を位置させ、さ
らに、第1層レンズの光軸上像点を第2球心に来るよ
うに物体位置を決めるもので、第1層レンズの公式
【0030】
【数12】
【0031】にb=2Fscとおきσを求め、倍率β=b
/aに代入すると、倍率βは、
【0032】
【数13】 が得られる。また、
【0033】
【数14】
【0034】を第(13)式に代入すると、β=−0.51
4となる。
【0035】図5の上,下部はそれぞれ球欠面像,子午
面像で、右図は10倍に拡大し、隣り合う点像中心は互
いに1/10倍寄せて画いている。なお、各不均質部に
半径0.7Rの円形シボリを想定している。この図から
像高0.6Rで約100/Rの解像度が期待できること
が分る。
【0036】次に、第1と第3層のレンズに対して正弦
条件の束縛をはずし、球を挟む両側の分布を対称にし
(以下、対称分布と呼ぶ(σf1≡σf2)),球面収差の
み補正すると、特開平1−101502号公報記載の第
(21)式に相当する第(15)式より、
【0037】
【数15】
【0038】解は
【数16】
【0039】ここで、SA は第(10)式、また、Q1 ,Q
2 は第(11)式と同じである。高次係数σs1≡σs2は光線
追跡によるtrial and error 法で求める。図7に倍率β
に対する係数の値σf1≡σf2≡(σf とおく),σs1
σs2=(σs とおく)をnsb≡Ns /Nb をパラメ−タ
にして示している。
【0040】対称分布の場合は、第1層レンズがβ=
−1以外では単独には正弦条件を満足していないので、
第2層レンズ中心面ではコマ収差が出るが、3レンズ
システムとしては左右対称光学系なのでコマ収差は打ち
消され、良好なレンズとなる。
【0041】図7は光線追跡により対称分布の場合のコ
ピ−用3レンズシステムの像面近くの光線束を示してい
る。ここで、均質部は図4の場合と同じとし、また、倍
率β=−0.51、nsb≡Ns /Nb =1.167とし
ている。また、第1,第3層の分布係数は次の値を用
い、1 σf11 σf23 σf13 σf2=0.445、1
σs11 σs23 σs13 σs2=−0.067、第2層
レンズは、対称分布2 σf12 σf2,とし、高次項2 σ
sj=0(j=1,2)とし、2 σf1〜−1.5σf1の第
1,第3層と比較すると逆勾配にしている。
【0042】図7の(a)が球欠面像、(b)が子午面
像であり、(c),(d)は10倍に拡大した図であ
る。なお、この各不均質部附近に半径0.7Rの円形シ
ボリを想定している。この図から像高0.6Rで約20
0/Rの解像度が期待できることが分る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、各層を
凹球面をあけた2枚の軸方向屈折率分布平板の間の凹面
内に均質球レンズをそれぞれ挟んだ屈折率分布平板
サンドイッチ型球レンズとし、第1のタイプは第1層と
第3層レンズをそれぞれ単独に球面収差と正弦条件を
補正する屈折率分布に、第2のタイプは対称分布にして
単独には球面収差のみ補正する簡易型にし、いずれの場
合も第2層レンズは全体の像面湾曲を補正する屈折率
分布に選定したので、組み合わせられたコピ−レンズと
して解像度の著しい向上がなされ、従来の均質球レン
での物点列の像と比較して格段によいことがわか
る。また、第2層レンズの屈折率分布を利用した像面
湾曲制御方法は、カメラに代表される一般レンズ系への
波及効果も期待できる。また、コピ−レンズでは物点か
らの光線が多数の並列レンズを通り共通の像を作るよう
にするので、個々のレンズを作ってから並列化するので
なく、共通の平板表面に屈折率分布を付け、同じく表面
に多数の凹面をあけ、そこに多数の球を挟むようにでき
る本発明のレンズは量産性の観点からも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3球レンズシステムの構成図と屈折率
分布を示す図である。
【図2】軸方向の屈折率分布を示す図である。
【図3】余弦公式を屈折率分布の付いている場合に拡張
するための図である。
【図4】図1の構成で第1層(第3層)レンズが独立に
球面収差と正弦条件を補正するための第1層(第3層)
平板の屈折率分布係数を示す図である。
【図5】第1層と第3層の分布を図4から決め、第2層
を像面湾曲を補正する逆分布とした場合の3レンズシス
テムの像面付近の光線追跡図である。
【図6】球の両側平板の屈折率分布を対称にして球面収
差を補正する場合の分布係数を示す図である。
【図7】第1と第3層の分布を図6から決め、第2層は
像面湾曲を補正する逆分布とした場合の物点列に対する
像面付近の光線追跡図である。
【図8】従来の均質な媒質中の3球レンズシステム図
と、均質媒質の場合の物点列(0.2R間隔)に対する
像面付近の光線図である。
【符号の説明】
1 均質球 2 屈折率分布平板 3 不均質部 4 凹球面 O 物点 I 像点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズアレ−を3層とし、それぞれの光軸
    上の3レンズが等倍正立像系をなすコピ−レンズシステ
    ムにおいて、各層をアレ−状に凹球面をあけた2枚の軸
    方向屈折率分布平板の間の前記凹球面内に均質球をそれ
    ぞれ挟んだ屈折率分布平板サンドイッチ型球レンズと
    し、第1層及び第3層における前記屈折率分布平板の不
    均質部の軸方向屈折率分布を前記近接の均質球に向かっ
    て増加させることにより、第1層と第3層のレンズをそ
    れぞれ単独に球面収差と正弦条件を補正する屈折率分布
    に、第2層における前記屈折率分布平板の不均質部の軸
    方向屈折率分布を前記近接の均質球に向かって減少させ
    ることにより、第2層のレンズを全体の像面湾曲を補正
    する屈折率分布に選定したことを特徴とする屈折率分布
    平板サンドイッチ球コピ−レンズシステム。
  2. 【請求項2】第1,第3層の均質球を挟む両側平板の軸
    方向屈折率分布を同一にし、第1,第3層レンズは球
    面収差を補正し、第2層のレンズは全体の像面湾曲を補
    正する屈折率分布に選定してコピ−レンズとしたことを
    特徴とする請求項1記載の屈折率分布平板サンドイッチ
    球コピ−レンズシステム。
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