JPH07109805B2 - 電圧非直線抵抗体およびその製造方法 - Google Patents

電圧非直線抵抗体およびその製造方法

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JPH07109805B2
JPH07109805B2 JP1039258A JP3925889A JPH07109805B2 JP H07109805 B2 JPH07109805 B2 JP H07109805B2 JP 1039258 A JP1039258 A JP 1039258A JP 3925889 A JP3925889 A JP 3925889A JP H07109805 B2 JPH07109805 B2 JP H07109805B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体およ
びその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来から酸化亜鉛(ZnO)を主成分としてBi2O3,Sb2O3,S
iO2,Co2O3,MnO2等の少量の添加物を副成分として含有し
た抵抗体は、優れた電圧非直線性を示すことが広く知ら
れており、その性質を利用して避雷器等に使用されてい
る。
この酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体におい
て、大電流領域での非直線性を改善させるために、従
来、(1)微量のAlイオン、Gaイオン、Inイオンを焼結
体中に拡散させ、ZnOの比抵抗を下げる原子価制御法、
(2)特開昭58−122703号公報で開示された、ZnOとAl2
O3,Ga2O3,In2O3を予じめ仮焼してAl,Ga,InイオンをZnO
中へ拡散させた後、副成分と混合し成形焼成する方法が
知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述した原子価制御法(1)において
は、主成分のZnOや副成分とともにAlイオン等を単に混
合成形して焼結するだけであるため、微量のAl,Ga,Inイ
オンが十分にZnO結晶中へ均一に拡散されず、大部分は
粒界層、スピネル相へとり込まれていた。従って、大電
流領域の非直線の改善が不充分で、課電寿命が悪化する
とともに、雷サージ印加後のバリスタ電圧が大きく低下
するため、常時課電では抵抗体が熱暴走するという問題
があった。
また、特開昭58−122703号公報で開示された方法(2)
では、上述した原子価制御方法(1)よりも効果はある
が、ZnOが不均一に粒子成長するためサージ耐量が低下
する問題があった。
本発明の目的は上述した課題を解消して、大電流域にお
ける電圧非直線性を改善できるとともに、課電寿命およ
びサージ耐量も良好な電圧非直線抵抗体およびその製造
方法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の電圧非直線抵抗体は、酸化亜鉛を主成分とし、
電圧非直線性を有する焼結体において、焼結体中の酸化
亜鉛粒子がZn1+xO(x≧1×10-5)である酸化亜鉛相を
含有することを特徴とするものである。
また、本発明の電圧非直線抵抗体の製造方法は、亜鉛蒸
気を酸化する間接法により製造した酸化亜鉛原料に金属
酸化物を添加混合後、成形、焼成する電圧非直線抵抗体
の製造方法において、酸化亜鉛原料として亜鉛蒸気を酸
素分圧120torr以下の雰囲気で酸化して得たものを使用
するとともに、酸素分圧150torr以上の雰囲気で焼成す
ることを特徴とするものである。
(作 用) 上述した構成において、本発明の電圧非直線抵抗体で
は、酸化亜鉛(ZnO)粒子中にZn1+xO(x≧1×10-5
ましくはx≧1×10-4)である酸化亜鉛相すなわち酸素
が定比よりも少ない相を含ませることにより、各粒子の
抵抗が小さくでき、各粒界間の電位障壁も均一にするこ
とができるため、大電流域における電圧非直線性を改善
できるとともに、各種特製も良好な抵抗体を得ることが
できる。このとき、Zn1+xOの相を含む酸化亜鉛粒子の中
央部の酸素濃度が表面部より小さいと好ましい。また、
全てのZnO粒子がZn1+xOであることが好ましいが、必ず
しもこれに限定されるものではない。
また、本発明の電圧非直線抵抗体の製造方法では、亜鉛
蒸気を酸素分圧120torr以下好ましくは50torr以下の雰
囲気で酸化させることにより上述したZnO粒子を得るこ
とができ、さらにこのZnO粒子を使用して電圧非直線抵
抗体を製造するにあたり、素体の焼成を酸素分圧150tor
r以上の雰囲気下好ましくは1000〜1300℃で実施するこ
とにより、上述したように大電流域における電圧非直線
性を改善できるとともに、各種特性も良好な抵抗体を得
ることができる。
(実施例) 第1図は従来から公知の本発明の電圧非直線抵抗体の製
造方法を実施する装置の一例の構成を示す図である。第
1図において、1は原料となる金属亜鉛、2は金属亜鉛
1を溶融するための熔融炉、3は酸化反応を実施するレ
トルト炉、4は冷却ダクト、5は捕集タンク、6は排風
器、7はバッグフィルタである。上述した構成の装置に
おいて、熔融炉2で熔融した金属亜鉛1をレトルト炉3
に入れ、外部より約1300〜1400℃に加熱すると、レトル
ト炉3内の亜鉛は沸点(約900℃)に達し、蒸発口より
噴出し、レトルト炉3内の酸素分圧120torr以下の雰囲
気に保持した酸化室3aで燃焼酸化する。燃焼酸化して酸
化室3a中に得られた高温の酸化亜鉛は、排風器6の吸引
力により吸引されて、冷却ダクト4を通過して冷却され
た後、大部分が捕集タンク5内にまた一部はバッグフィ
ルタ7内に本発明の酸化亜鉛として得ることができる。
上述して得た酸化亜鉛原料から電圧非直線抵抗体を得る
方法は、以下の通りである。
酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体を得るには、
まず0.1〜3μmの所定の粒度に調整した酸化亜鉛原料
と1μm以下の所定の粒度に調整した酸化ビスマス、酸
化コバルト、酸化マンガン、酸化アンチモン、酸化クロ
ム、好ましくは非晶質の酸化ケイ素、酸化ニッケル、酸
化ホウ素、酸化銀等よりなる添加物の所定量を混合す
る。なお、この場合酸化銀、酸化ホウ素の代わりに硝酸
銀、ホウ酸を用いてもよい。好ましくは銀を含むホウケ
イ酸ビスマスガラスを用いるとよい。この際、これらの
原料粉末に対して所定量のポリビニルアルコール水溶液
および酸化アルミニウム源として硝酸アルミニウム溶液
の所定量等を加える。
次に好ましくは200mmHg以下の真空度で源圧脱気を行い
混合泥漿を得る。ここに混合泥漿の水分量は30〜35wt%
程度に、またの混合泥漿の粘度は100±50cpとするのが
好ましい。次に得られた混合泥漿を噴霧乾燥装置に供給
して平均粒径50〜150μm、好ましくは80〜120μmで、
水分量が0.5〜2.0wt%、より好ましくは0.9%〜1.5wt%
の造粒粉を造粒する。次に得られた造粒粉を、成形工程
において、成形圧力800〜1000kg/cm2の下で所定の形状
に成形する。そしてその成形体を空気中で昇降温速度10
〜100℃/hrで400〜600℃、保持時間1〜10時間で結合剤
を飛散除去することが好ましい。
次に、素体の側面に絶縁被覆層を形成する。なお、本願
発明の素体とは成形体または成形体を上記条件で熱処理
した脱脂体をいう。本願発明では、Bi2O3,Sb2O3,ZnO,Si
O2等の所定量に有機結合剤としてエチルセルロース,ブ
チルカルビトール、酢酸ブチル等を加えた酸化物ペース
トを、60〜300μmの厚さに素体の側面に塗布する。な
お、素体を昇降温速度20〜70℃/hr、800〜1000℃、保持
時間1〜5時間保持(好ましくは昇温過程を酸化性また
は中性雰囲気、最高温度保持及び冷却過程を中性雰囲
気)仮焼後、その側面に酸化物ペーストを塗布すると好
ましい。次に、これを昇降温速度20〜60℃/hr、1000〜1
300℃好ましくは1100〜1250℃、3〜7時間という条件
で本発明の要件である酸素分圧150torr以上の雰囲気で
本焼成する。なお、ガラス粉末に有機結合剤としてエチ
ルセルロース、ブチルカルビトール、酢酸nブチル等を
加えたガラスペーストを前記の絶縁被覆層上に100〜300
μmの厚さに塗布し、空気中で昇降温速度50〜200℃/h
r、400〜900℃保持時間0.5〜2時間という条件で熱処理
することによりガラス層を形成すると好ましい。
その後、得られた電圧非直線抵抗体の両端面をSiC,Al2O
3,ダイヤモンド等の#400〜2000相当の研磨剤により水
好ましくは油を研磨液として使用して研磨する。次に、
研磨面を洗浄後、研磨した両端面に例えばアルミニウム
等によって電極を例えば溶射により設けて電圧非直線抵
抗体を得ている。
以下、実際に本発明の範囲内および範囲外の電圧非直線
抵抗体において、各種特性を測定した結果について説明
する。
実施例1 上述した方法に従って、Bi2O3,Co3O4,MnO2,Sb2O3,Cr
2O3,NiO,SiO2を各々0.1〜2.0モル%、Al2O30.005モル
%、銀を含むホウケイ酸ビスマスガラス0.01〜0.3wt
%、および残部が第1表に示す酸素分圧の雰囲気中から
生成されたZnOからなる原料から第1表に示す本焼条件
で直径47mm、厚さ20mmの形状でバリスタ電圧(V1mA)が
200〜230V/mmの第1表に示す本発明試験No.1〜8と比較
例試験No.1〜3の電圧非直線抵抗体を準備した。なお、
抵抗体の焼成は、400℃5間で脱脂後第1表に示す酸素
分圧の雰囲気下で1150℃5時間保持の条件で実施した。
なお、抵抗体をX線回折法により格子定数の変化からZn
O粒子中の亜鉛量を確認した結果、Zn1+xO(x≧1×10
-5)のものであった。
比較例試験No.2の従来法1は、従来法により空気中で亜
鉛蒸気で酸化して得た酸化亜鉛粉末を使用して原料混合
物中にAl(NO3・9H2O0.005モル%添加して焼成によ
りAlイオンを拡散させた原子価制御法によるものを、ま
た比較例試験No.3の従来法2は、特開昭58−122703号公
報に開示されたように、従来法により得た酸化亜鉛粉末
を使用してこれとAl2O3を混合後900℃で仮焼したものを
使用し、さらに両者とも大気中で本焼成したものを示し
ている。
準備した本発明および比較例の抵抗体に対して、制限電
圧比、V1mA低下率、雷サージ耐量および開閉サージ耐量
を測定するとともに、漏洩電流の比を求めた。結果を第
1表に示す。ここで、制限電圧比は、バリスタ電圧V
1OKAとV1mAの比より求めた。V1mA低下率は、30KAの電流
を8/20μsの電流波形で10回印加した前後のV1mAより求
めた。雷サージ耐量は、100KA,110KA,120KAの電流を4/1
0μsの電流波形で2回繰り返し印加した後破壊したも
のを×、破壊しなかったものを○と表示した。開閉サー
ジ耐量は800A,900A,1000Aの電流を2msの電流波形で20回
繰り返し印加した後破壊したものを×、破壊しなかった
ものを○と表示した。さらに、漏洩電流の比は、素子を
周囲温度130℃、課電率95%で課電し、画電直後に対す
る課電100時間後の電流比I100時間/IO時間から求めた。
なお、参考までに、各試験No.のZnO原料の平均粒径を求
め、あわせて第1表に記載した。
第1表の結果から、所定の酸素分圧からなる雰囲気中で
の酸化亜鉛原料を使用し、所定の酸素分圧で焼成して得
たZn1+xO(x≧1×10-5)粒子からなる本発明の抵抗体
は、比較例に比べて諸特性が良好なことがわかった。
実施例2 上述した実施例1に従って、酸素分圧120torr以下のN2
+O2雰囲気中で生成された酸化亜鉛を用い、焼成後のZn
O粒子の不定比性を調べるため、Zn1+xOにおけるxの値
を変化させた抵抗体を作製し、実施例1と同様各種特性
を測定した。結果を第2表に示す。
第2表の結果から、Zn1+xOにおけるxの値がx≧1×10
-5の本発明の試験No.1〜5は、比較例試験No.1,2と比べ
て、諸特性が良好なことがわかった。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明の電圧非直線抵
抗体およびその製造方法によれば、亜鉛蒸気を酸素分圧
120torr以下の雰囲気で酸化させることによりZn1+xO
(x≧1×10-5)とした粒子を使用して電圧非直線抵抗
体を製造することにより、大電流域における電圧非直線
性を改善できるとともに、課電寿命およびサージ耐量も
良好な電圧非直線抵抗体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電圧非直線抵抗体の製造方法を実施す
る装置の一例の構成を示す図である。 1……金属亜鉛、2……熔融炉 3……レトルト炉、3a……酸化室 4……冷却ダクト、5……捕集タンク 6……排風器、7……バッグフィルタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化亜鉛を主成分とし、電圧非直線性を有
    する焼結体において、焼結体中の酸化亜鉛粒子がZn1+xO
    (x≧1×10-5)である酸化亜鉛相を含有することを特
    徴とする電圧非直線抵抗体。
  2. 【請求項2】亜鉛蒸気を酸化する間接法により製造した
    酸化亜鉛原料に金属酸化物を添加混合後、成形、焼成す
    る電圧非直線抵抗体の製造方法において、酸化亜鉛原料
    として亜鉛蒸気を酸素分圧120torr以下の雰囲気で酸化
    して得たものを使用するとともに、酸素分圧150torr以
    上の雰囲気で焼成することを特徴とする電圧非直線抵抗
    体の製造方法。
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