JPH0711020B2 - 溶鋼の脱燐方法 - Google Patents

溶鋼の脱燐方法

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JPH0711020B2
JPH0711020B2 JP4006373A JP637392A JPH0711020B2 JP H0711020 B2 JPH0711020 B2 JP H0711020B2 JP 4006373 A JP4006373 A JP 4006373A JP 637392 A JP637392 A JP 637392A JP H0711020 B2 JPH0711020 B2 JP H0711020B2
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JP
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slag
molten steel
dephosphorization
caf
cao
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高穂 川和
良彦 河井
良輝 菊地
信雄 佐野
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、取鍋内の溶鋼にフラ
ックスを添加して脱燐する溶鋼の脱燐方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶鉄の脱燐は、高炉から転炉に運搬され
る途中の溶銑、転炉にて脱炭精錬されている溶鋼、又は
転炉から出鋼された取鍋内の溶鋼に対して、脱燐スラグ
を添加することによりなされている。
【0003】この場合に、脱燐反応を効率的に進行さ
せ、低燐濃度の溶銑及び溶鋼を得るためには、脱燐スラ
グの選択が重要である。スラグの脱燐能が高い程、より
低いフラックス添加原単位(脱燐処理すべき溶湯1トン
当たりに対するフラックスの添加量(kg)のことをい
う)で溶銑及び溶鋼の燐濃度を低下させることができ
る。従来の脱燐方法においては、転炉にて添加されるも
のとして主にCaO−SiO2 −FeO系スラグ、溶銑
及び溶鋼に対して添加されるものとしてCaO−CaF
2 −SiO2 −FeO系スラグ及びNa2 O−SiO2
系スラグがある。これらのスラグの脱燐能(燐分配値)
を表1に示す。
【0004】但し、表1において、スラグAは溶銑処理
に使用され、Na2O−SiO2 系又はCaO−CaF
2 −SiO2−FeO系のスラグであり、スラグBは転
炉にて添加され、CaO−SiO2 −FeO系のスラグ
であり、スラグCは溶鋼処理に使用され、CaO−Ca
2 −SiO2 −FeO系のスラグである。ここで、燐
分配値とは、脱燐処理後のスラグ中燐濃度(P)と、溶
鉄中燐濃度[P]との比(P)/[P]をいう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の脱
燐処理用のスラグにおいては、脱燐に有利である低温処
理が可能の溶銑添加の場合でも、燐分配値は高々100
0であり、溶鋼添加の場合は数百にすぎない。このため
所要値に燐濃度を低下させるためのスラグ原単位が高
く、脱燐コストが高い。また、操業上、スラグの添加量
(フラックス原単位)の増加には限界がある。このた
め、極低燐濃度の溶鉄を得ようとしても脱燐処理により
低下させうる燐濃度には限界がある。
【0006】この発明は、かかる事情に鑑みてなされた
ものであって、高脱燐能を有し、スラグ原単位を低下さ
せて脱燐コストを低下させることができ、極低燐濃度の
鋼材を容易に製造することができる溶鋼の脱燐方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る溶鋼の脱
燐方法は、溶鋼の温度に応じて、フラックス添加原単位
で少なくとも13.8kg/トンのNa2 O及び少なくと
も46.2kg/トンのCaO,FeO,CaF2 を主成
分とするNa2 O以外の成分を含むように調整したフラ
ックスを、溶鋼に添加する工程と、該フラックスを滓化
する工程と、溶鋼を撹拌し、該スラグと溶鋼とを反応さ
せる工程と、を有し、処理後におけるスラグ組成が下記
不等式にて示す組成を有するCaO−CaF2 −SiO
2 を系スラグにNa2 Oを3重量%以下の割合で含有す
ることを特徴とする。 (SiO2 )≧7 10≦(CaF2 )≦42 (CaO)≦3.17・(SiO2 ) +1.7・(CaF2 ) (CaO)/(SiO2 )≧2.1 但し、( )はその成分の濃度(重量%)を示し、 (CaO)+(CaF2 )+(SiO2 ) =100と規格化する。
【0008】
【実施例】以下添付の図面を参照して、この発明につい
て具体的に説明する。この発明に係る脱燐スラグは生石
灰(CaO)、フッ化カルシウム(CaF2)及びシリ
カ(SiO2 )からなる3元系スラグをベ―スにし、こ
のスラグに酸化ナトリウム(Na2 O)を少量含有させ
たものである。
【0009】本願発明者等は、脱燐能が高いスラグを開
発すべく種々実験研究をかさねた結果、このCaO−C
aF2 −SiO2 系スラグにおいて、トリカルシウムシ
リケ―ト(3CaO・SiO2 )及び生石灰が共存する
領域になるように組成を調整したスラグが高脱燐能を有
していることを見い出した。更に、このようなスラグに
酸化ナトリウムを含有させると一層脱燐能が上昇する。
また、必要に応じて、酸素ポテンシャルを高めるために
酸化鉄(FeO)を含有させてもよい。
【0010】本願発明はこのような知見に基づいてされ
たものであって、溶銑又は溶鋼の脱燐処理温度において
以下に規定するような組成範囲になるように添加スラグ
組成をコントロ―ルする。先ず、溶鋼の脱燐処理に使用
するスラグについて、CaO−CaF2 −SiO2 三元
系スラグの状態図である図1に基いて説明する。脱燐処
理温度において、スラグが溶融している必要があるた
め、CaO−CaF2 −SiO2 の三元系スラグにおい
て、その融点が処理温度より200℃高い温度と200
℃低い温度との間になるような組成であることが必要で
ある。溶鋼の脱燐処理においては、通常処理温度が15
75℃であるから、上記組成は、図1において、177
5℃と1375℃の液相線(それぞれ1750℃及び1
350℃の液相線の近傍)に挟まれた領域である。
【0011】液相線が1375℃より低い領域は、スラ
グが溶融しやすい組成である点で好ましいが、CaF2
の濃度が高くなるので耐火物の溶損が激しくなるととも
に脱燐能が低くなるという欠点がある。このため、この
発明においては融点が1375℃以上、つまり処理温度
より200℃低い温度以上になるようにスラグ組成をコ
ントロ―ルする。また、融点が処理温度より高いと、フ
ラックスが溶融しないと考えられるが、この発明に係る
脱燐スラグにおいては、これらの三成分の外にNa2
も含有しているので、CaO−CaF2 −SiO2 系ス
ラグの状態図において1775℃の液相線の領域であっ
ても、現実に使用されるスラグは溶融状態にある。従っ
て、この発明においては、三元系スラグ組成を処理温度
より200℃高い温度以下の融点を有する領域とする。
【0012】この発明においては、トリカルシウムシリ
ケ―トと生石灰との共存領域のスラグを使用するから、
2CaO・SiO2 が共存する領域はこの発明に係る脱
燐スラグの組成範囲から外れる。
【0013】CaOが単体で存在する領域においては、
以下のように組成範囲が決められる。つまり、処理温度
より200℃高い温度及び200℃低い温度の液相線に
て挾まれた領域であって、これらの液相線が、CaO単
体領域とトリカルシウムシリケ―ト・生石灰共存領域と
の境界線と交差する点X0 及びY0 から、これらの液相
線にそってCaF2 の割合が10%多い点X及びYを結
ぶ直線により仕切られた領域である。脱燐能を高めるた
めにはCaOの活量を高めることが望ましいが、CaO
の濃度を高めるとCaF2 の濃度も高くなって好ましく
ないので、CaF2 の濃度が10%増加する領域までを
この発明に係る脱燐スラグの組成範囲とする。
【0014】以上の如くして決定される脱燐処理後のス
ラグの組成範囲は、図1に斜線にて示す領域である。つ
まり、CaO、CaF2 及びSiO2 が上記組成範囲に
なるように相対的な割合をきめ、このスラグをベ―スに
してNa2 Oを3重量%以下の割合で含有させる。Na
2 Oが高い程燐分配値が高いが、Na2 Oのコストが高
いこと、Na2 Oが多いと耐火物の溶損が激しくなるこ
と、及び粉塵が出やすくなること等の理由から、フラッ
クス添加原単位で少なくとも13.8kg/トンのNa2
O及び少なくとも46.2kg/トンのCaO,FeO,
CaF2 を主成分とするNa2 O以外の成分からなるフ
ラックスを溶鋼に添加し、かつ、脱燐処理後のNa2
の濃度を3%以下に設定する。必要に応じて、酸素ポテ
ンシャルを維持するために、FeOを含有させてもよ
い。
【0015】図2は、溶銑に添加する場合の脱燐処理後
の脱燐スラグの組成範囲を斜線領域にて示す。組成範囲
の決定方法は、溶鋼に添加すべきスラグの場合と同様で
ある。溶銑に対して脱燐処理する場合は、処理温度が通
常1300℃と低いので、組成範囲は溶鋼を脱燐処理す
る場合に比して、CaF2 の割合が高い側に移動してい
る。
【0016】このように脱燐に最適なスラグ組成範囲は
処理温度により異なり、この溶鋼処理及び溶銑処理の場
合を包含する組成範囲(Na2 Oを除く)は図3のCa
O−CaF2 −SiO2 系スラグの状態図に斜線領域に
て示すようになる。この領域は下記不等式にて現わされ
る。 (SiO2 )≧7 10≦(CaF2 )≦42 (CaO)≦3.17・(SiO2 ) +1.7・(CaF2 ) (CaO)/(SiO2 )≧2.1 但し、( )はその成分の濃度(重量%)を示す。ま
た、(CaO)+(CaF2 )+(SiO2 )=100
と規格化する。
【0017】この場合においても、フラックス添加原単
位で少なくとも13.8kg/トンのNa2 O及び少なく
とも46.2kg/トンのCaO,FeO,CaF2 を主
成分とするNa2 O以外の成分からなるフラックスを溶
鋼に添加し、かつ、脱燐処理後のNa2 Oの濃度を3重
量%に設定する。
【0018】次に、この発明の実施例について具体的に
説明する。まず溶鋼を脱燐処理した場合の実施例につい
て説明する。5kgの高周波炉により大気下でマグネシア
ルツボ中で低炭素鋼を溶解した後、上記組成になるよう
に配合計算したフラックスを溶鋼1トンに対して60kg
の割合で添加した。その後、マグネシア製パイプを溶鋼
中に浸漬してアルゴンガスを0.5Nl/分の流速で溶
鋼中に吹き込み、溶鋼を撹拌して脱燐反応を促進させ
た。約20分の反応期間中、溶鋼及スラグからサンプリ
ングして組成を分析した。その結果を表2及表3に示
す。表3中に示した脱燐処理前の各組成をフラックス添
加原単位にそれぞれ換算すると、Na2 Oが13.8kg
/トンになり、Na2O以外の成分が46.2kg/トン
になる。
【0019】この表2及び表3に示すようにフラックス
添加後、10分経過すると、溶鋼中の燐濃度が10pp
m以下になり、燐分配値が1000を超え、従来の脱燐
スラグでは得られない高脱燐能で溶鋼が脱燐された。
【0020】表4は、図1(溶鋼脱燐処理)の斜線領域
に示す範囲にコントロ―ルされたこの発明に係るスラグ
の燐配分値を、図1の斜線領域から外れる組成のスラグ
の燐分配値と比較して示す。なお、燐分配値は脱燐スラ
グを添加した後、20分経過して得られた燐配分値であ
る。また、図1中の丸数字1,丸数字2,丸数字3,丸
数字4は夫々表4中の比較例1,2,3,4のスラグの
組成を示す。
【0021】この表4及び図1から明らかなように、こ
の発明にて規定される組成範囲から外れるスラグ(比較
例1,2,3,4)は、Na2 Oを含有していても、こ
の発明に係るスラグよりも燐分配値が極めて低い。比較
例1のスラグは他の比較例のスラグよりも燐分配値が多
少高いが、CaF2 の濃度が高いため、耐火物の浸食が
激しいので実用的ではない。
【0022】一方、図4はこの発明に係るスラグの燐分
配値Lp を、従来の脱燐スラグの燐分配値と比較して示
すグラフである。燐分配値は温度に依存するため、図の
横軸には温度をとっている。図中破線はCaO−CaF
2系、一点鎖線はNa2 O−SiO2 系スラグのLp
示し、破線にて囲む領域はCaO−Na2 O−SiO2
系スラグのLp を示す。この図4から明らかなように、
この発明に係るスラグは全ての温度において、従来のス
ラグよりも数倍乃至数十倍高い燐分配値を有している。
【0023】次に、溶銑に対して脱燐処理した場合の実
施例について説明する。表6はこの発明に係る脱燐スラ
グの燐分配値をこの発明にて規定する組成から外れるス
ラグの燐分配値と比較して示し、表7は各スラグの組成
を示す。
【0024】なお、この表6における燐分配値は、フラ
ックス添加後30分経過したときの燐分配値であり、こ
の発明に係るスラグにおいては約10000という極め
て高い値が得られている。このように、この発明に係る
スラグにおいては、処理温度に拘らず、従来のスラグで
は得られない極めて高い燐分配値が得られる。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明に
よれば、スラグの脱燐能が極めて高いから、スラグの添
加原単位を低下させ、脱燐コストを低下させることがで
きる。また、この発明によれば、従来の脱燐スラグでは
得られない極低燐濃度の鋼材を容易に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱燐方法に用いられるスラグ組成を示
す状態図。
【図2】本発明の脱燐方法に用いられるスラグ組成を示
す状態図。
【図3】本発明の脱燐方法に用いられるスラグ組成を示
す状態図。
【図4】本発明の実施例の効果を説明するためのグラフ
図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶鋼の温度に応じて、フラックス添加原
    単位で少なくとも13.8kg/トンのNa2 O及び少な
    くとも46.2kg/トンのCaO,FeO,CaF2
    主成分とするNa2 O以外の成分を含むように調整した
    フラックスを、溶鋼に添加する工程と、 該フラックスを滓化する工程と、 溶鋼を撹拌し、該スラグと溶鋼とを反応させる工程と、
    を有し、 処理後におけるスラグ組成が下記不等式にて示す組成を
    有するCaO−CaF2 −SiO2 を系スラグにNa2
    Oを3重量%以下の割合で含有することを特徴とする溶
    鋼の脱燐方法。 (SiO2 )≧7 10≦(CaF2 )≦42 (CaO)≦3.17・(SiO2 ) +1.7・(CaF2 ) (CaO)/(SiO2 )≧2.1 但し、( )はその成分の濃度(重量%)を示し、 (CaO)+(CaF2 )+(SiO2 ) =100と規格化する。
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