JPH0711047B2 - 真空ろう付け用Al材料 - Google Patents
真空ろう付け用Al材料Info
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Description
【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、アルミニウム(Al)若しくはその合金からな
る芯材に、所定のろう合金を多層にクラッドしてなる真
空ろう付け用Al材料に係り、特に中空構造を有する製品
を製造する場合に、安定したろう付け性が得られると共
に、炉内において蒸発するMg量を低減し得るAl材料に関
するものである。
る芯材に、所定のろう合金を多層にクラッドしてなる真
空ろう付け用Al材料に係り、特に中空構造を有する製品
を製造する場合に、安定したろう付け性が得られると共
に、炉内において蒸発するMg量を低減し得るAl材料に関
するものである。
(背景技術) Al若しくはその合金からなる材料のフラックスレスろう
付け法として、従来より、Al-Si合金に1.0〜2.0%程度
のMgを含んだろう材を使用して、真空中で加熱する、真
空ろう付け法が知られており、熱交換器の如き中空構造
体の製造等に広く適用されている。そして、その機構
は、真空中での加熱時にろう材中のMgが蒸発して、炉内
に残留している酸化性ガスをゲッターすると共に、蒸発
時にろう材表面の酸化皮膜を破壊することにより、所望
のろう付け性が得られるものであると、認識されてい
る。また、そのような方法において、ろう材は、多くの
場合、JIS-A-3003合金等のAl芯材の表面にクラッドした
ブレージングシートとして使用され、ろう付け前の前処
理としては特別な処理を必要とせず、脱脂のみで充分で
あることが特徴とされている。
付け法として、従来より、Al-Si合金に1.0〜2.0%程度
のMgを含んだろう材を使用して、真空中で加熱する、真
空ろう付け法が知られており、熱交換器の如き中空構造
体の製造等に広く適用されている。そして、その機構
は、真空中での加熱時にろう材中のMgが蒸発して、炉内
に残留している酸化性ガスをゲッターすると共に、蒸発
時にろう材表面の酸化皮膜を破壊することにより、所望
のろう付け性が得られるものであると、認識されてい
る。また、そのような方法において、ろう材は、多くの
場合、JIS-A-3003合金等のAl芯材の表面にクラッドした
ブレージングシートとして使用され、ろう付け前の前処
理としては特別な処理を必要とせず、脱脂のみで充分で
あることが特徴とされている。
しかしながら、そのようなブレージングシートを用いた
真空ろう付け法においては、次のような問題点が内在し
ているのである。
真空ろう付け法においては、次のような問題点が内在し
ているのである。
先ず、加熱時にろう付け材料中から蒸発し、炉壁等に付
着、堆積したMgが、炉の大気開放時に酸化性のガスを吸
着し、そしてそれが加熱時に炉内に放出されて、ろう付
け性を阻害するようになるところから、堆積したMgを炉
より定期的に除去する必要があり、実際の生産炉におい
ては、小規模な除去作業を毎回の加熱前に、また中規模
のものを数週間に一度、更に炉の解体を伴う大規模な清
掃を年に1〜2回程度実施しているが、この清掃作業は
操業上の大きな負担となっているのである。
着、堆積したMgが、炉の大気開放時に酸化性のガスを吸
着し、そしてそれが加熱時に炉内に放出されて、ろう付
け性を阻害するようになるところから、堆積したMgを炉
より定期的に除去する必要があり、実際の生産炉におい
ては、小規模な除去作業を毎回の加熱前に、また中規模
のものを数週間に一度、更に炉の解体を伴う大規模な清
掃を年に1〜2回程度実施しているが、この清掃作業は
操業上の大きな負担となっているのである。
そして、これを軽減するには、Mgの使用量を減ずる必要
があるが、しかし、そのようなろう付け法において、安
定したろう付け性を得るためには、ろう材中のMg含有量
が、標準的には1.5%、最低限1.0%以上であることが必
要とされ、ろう付け性を損なうことなく、Mg量を低減す
ることは難しいのである。なお、このろう材中の必要Mg
含有量は、ろう材の他に、ゲッター材としてMg塊或いは
Mgを含んだ合金を炉内に置くことにより、或る程度は低
減出来るものの、その場合に所望の効果を得るには、却
って炉内に放出するMgの総量を増すこととなり、炉内に
おいて蒸発するMgの総量を低減するには至らないのであ
る。
があるが、しかし、そのようなろう付け法において、安
定したろう付け性を得るためには、ろう材中のMg含有量
が、標準的には1.5%、最低限1.0%以上であることが必
要とされ、ろう付け性を損なうことなく、Mg量を低減す
ることは難しいのである。なお、このろう材中の必要Mg
含有量は、ろう材の他に、ゲッター材としてMg塊或いは
Mgを含んだ合金を炉内に置くことにより、或る程度は低
減出来るものの、その場合に所望の効果を得るには、却
って炉内に放出するMgの総量を増すこととなり、炉内に
おいて蒸発するMgの総量を低減するには至らないのであ
る。
加えて、かかるろう付け法により、ドロンカップ形の熱
交換器やラジエータのタンク部等のように、製品の内外
部に接合部を有するもの(中空構造体)を製造する場合
には、その内外部でMgの蒸発速度が異なることにより、
標準的な真空ろう付け用材料を使用した場合、特に内部
でのろう付け性が悪くなる問題があった。そこで、この
内部のろう付け性を向上させるには、Mg量を減ずるのが
有効であるが、外部のろう付け性にとって必要なMg量の
範囲内で内部のろう付け性を改善することは困難であっ
たのである。
交換器やラジエータのタンク部等のように、製品の内外
部に接合部を有するもの(中空構造体)を製造する場合
には、その内外部でMgの蒸発速度が異なることにより、
標準的な真空ろう付け用材料を使用した場合、特に内部
でのろう付け性が悪くなる問題があった。そこで、この
内部のろう付け性を向上させるには、Mg量を減ずるのが
有効であるが、外部のろう付け性にとって必要なMg量の
範囲内で内部のろう付け性を改善することは困難であっ
たのである。
一方、中空構造体のろう付け性を改善する目的から、特
公昭58-54909号公報には、内部側のろう合金中のMg量を
0.2〜1.2%とすることが、また特開昭59-85364号公報に
は、内部側のろう合金中にMgが含まれないようにするこ
とが、提案されているが、これとても、中空構造体の内
外部の境界となる接合部においては、内部側のろう付け
性が外部側に露出して継手を構成するようになるため
に、その外部側のろう付け性に問題を残すものであっ
た。
公昭58-54909号公報には、内部側のろう合金中のMg量を
0.2〜1.2%とすることが、また特開昭59-85364号公報に
は、内部側のろう合金中にMgが含まれないようにするこ
とが、提案されているが、これとても、中空構造体の内
外部の境界となる接合部においては、内部側のろう付け
性が外部側に露出して継手を構成するようになるため
に、その外部側のろう付け性に問題を残すものであっ
た。
また、これらは、何れも、得られるろう付け材料に表裏
の区別を必要とするため、材料管理及び自動化された製
造ライン(ろう付け工程)への適用において支障を来た
し、実用化が困難である問題もあった。
の区別を必要とするため、材料管理及び自動化された製
造ライン(ろう付け工程)への適用において支障を来た
し、実用化が困難である問題もあった。
(解決課題) かかる状況下において、本発明の課題とするところは、
Mg蒸発量が少なく、炉清掃のメンテナンスが大幅に軽減
され得、且つ中空構造体を製造する場合にも、優れたろ
う付け性を発揮し得るような、真空ろう付け用Al材料を
提供することにある。
Mg蒸発量が少なく、炉清掃のメンテナンスが大幅に軽減
され得、且つ中空構造体を製造する場合にも、優れたろ
う付け性を発揮し得るような、真空ろう付け用Al材料を
提供することにある。
(解決手段) そして、かかる課題解決のために、本発明に係る真空ろ
う付け用Al材料にあっては、Al若しくはその合金からな
る芯材の片面あるいは両面に、6〜14重量%のSiと0〜
0.6重量%のMgを含み、残部がAlからなるAl合金の第一
のクラッド層を設け、更に該第一のクラッド層上に、2
〜14重量%のSiと0.8〜2.5重量%のMgを含み、残部がAl
からなるAl合金の第二のクラッド層を、下式: 〔但し、t:第二のクラッド層の厚さ(μm)、 c:第二のクラッド層を構成するAl合金の Si含有量(重量%)〕 を満足する条件下において、設けてなる多層クラッド材
にて構成したのである。
う付け用Al材料にあっては、Al若しくはその合金からな
る芯材の片面あるいは両面に、6〜14重量%のSiと0〜
0.6重量%のMgを含み、残部がAlからなるAl合金の第一
のクラッド層を設け、更に該第一のクラッド層上に、2
〜14重量%のSiと0.8〜2.5重量%のMgを含み、残部がAl
からなるAl合金の第二のクラッド層を、下式: 〔但し、t:第二のクラッド層の厚さ(μm)、 c:第二のクラッド層を構成するAl合金の Si含有量(重量%)〕 を満足する条件下において、設けてなる多層クラッド材
にて構成したのである。
(作用・具体的構成) ところで、中空構造体の内部と外部では、酸化性ガスの
残留量や、Mg蒸発速度等に差があり、それによって、ろ
う材として使用されるろう合金中に必要とされるMg量が
それぞれ異なるものである。
残留量や、Mg蒸発速度等に差があり、それによって、ろ
う材として使用されるろう合金中に必要とされるMg量が
それぞれ異なるものである。
先ず、外部側のろう合金は、その表面が炉内に大量に存
在する酸化性ガスに頻繁に接するため、それをゲッター
することが必要である。そして、この酸化性ガスのゲッ
ターが充分に行なわれている限りにおいては、ろう合金
中にMgが無くとも良好なろう付け性が得られることが、
多くの実験及び実際の生産において確認されている。即
ち、外部側で良好なろう付け性を得るには、ろう付け直
前にろう合金中からMgを活発に蒸発させて表面の酸化皮
膜を破壊するか、ろう付けに至るまでの間、ろう合金表
面の再酸化を防ぐことの何れかを講ずる必要があるので
ある。
在する酸化性ガスに頻繁に接するため、それをゲッター
することが必要である。そして、この酸化性ガスのゲッ
ターが充分に行なわれている限りにおいては、ろう合金
中にMgが無くとも良好なろう付け性が得られることが、
多くの実験及び実際の生産において確認されている。即
ち、外部側で良好なろう付け性を得るには、ろう付け直
前にろう合金中からMgを活発に蒸発させて表面の酸化皮
膜を破壊するか、ろう付けに至るまでの間、ろう合金表
面の再酸化を防ぐことの何れかを講ずる必要があるので
ある。
一方、内部側は、外部に比べて酸化性ガスの残留量が少
ないところから、外部側ほどのゲッターの必要性が高く
なく、また酸化皮膜の破壊及び再酸化の防止について
も、外部側ほどの必要性はない。それよりも内部側で重
要なのは、内部側のろうの早期の枯渇を防ぐことであ
り、そのために内部側のろう合金の溶融及び流動の開始
時期を、外部側のそれらに可及的に近づけることが、そ
してその際、外部側のろう付け性を損なわないようにす
ることが、重要である。
ないところから、外部側ほどのゲッターの必要性が高く
なく、また酸化皮膜の破壊及び再酸化の防止について
も、外部側ほどの必要性はない。それよりも内部側で重
要なのは、内部側のろうの早期の枯渇を防ぐことであ
り、そのために内部側のろう合金の溶融及び流動の開始
時期を、外部側のそれらに可及的に近づけることが、そ
してその際、外部側のろう付け性を損なわないようにす
ることが、重要である。
すなわち、中空構造体の真空ろう付けにおいて、ろう合
金中のMg量が、従来と同程度に多い場合、内部側では、
蒸発したMgの排気が遅れることにより、活発に蒸発を続
ける外部側に比べて、ろう合金中に多くのMgが残留す
る。そのため、内部側のろう合金は、Al-Si-Mgの三元共
晶により早期から溶融して流動を開始し、その多くは外
部側へ移動して、内部側のフィレット形成にとって重要
な内部側のろうが早期に枯渇することとなり、内部側で
フィレット切れ等の不良を生じるのである。
金中のMg量が、従来と同程度に多い場合、内部側では、
蒸発したMgの排気が遅れることにより、活発に蒸発を続
ける外部側に比べて、ろう合金中に多くのMgが残留す
る。そのため、内部側のろう合金は、Al-Si-Mgの三元共
晶により早期から溶融して流動を開始し、その多くは外
部側へ移動して、内部側のフィレット形成にとって重要
な内部側のろうが早期に枯渇することとなり、内部側で
フィレット切れ等の不良を生じるのである。
このような内外部側での異なる要求に対応するべく、本
発明にあっては、中空構造体の境界部内部側のろうの溶
融と流動の時期を、外部側のそれに近づける点に着眼し
て、ろう材を二層構成とし、且つ芯材に接する第一層を
Mg含有量の少ないろう合金で形成し、そしてかかる第一
層上に設けられる第二層をMg含有量の多いろう合金で形
成することにより、中空構造体内外部におけるろうの溶
融及び流動開始の時間差を解消すると共に、充分な量の
Mgを蒸発させて、酸化性ガスのゲッター及び酸化皮膜の
破壊を行ない得るように為し、以て内外部側共に良好な
ろう付け性を得るようにしたのである。そして、同時
に、Mg含有量の多いろう合金と、Mg含有量の少ないろう
合金を組み合わせることにより、炉内におけるMg蒸発量
を低減する効果も得ようとしたのである。
発明にあっては、中空構造体の境界部内部側のろうの溶
融と流動の時期を、外部側のそれに近づける点に着眼し
て、ろう材を二層構成とし、且つ芯材に接する第一層を
Mg含有量の少ないろう合金で形成し、そしてかかる第一
層上に設けられる第二層をMg含有量の多いろう合金で形
成することにより、中空構造体内外部におけるろうの溶
融及び流動開始の時間差を解消すると共に、充分な量の
Mgを蒸発させて、酸化性ガスのゲッター及び酸化皮膜の
破壊を行ない得るように為し、以て内外部側共に良好な
ろう付け性を得るようにしたのである。そして、同時
に、Mg含有量の多いろう合金と、Mg含有量の少ないろう
合金を組み合わせることにより、炉内におけるMg蒸発量
を低減する効果も得ようとしたのである。
より具体的には、例えば、本発明に従うAl材料を用いて
組み立てられた、ドロンカップ型のエバポレータの部分
断面を示している第1図において、この組合わせ体は、
本発明に従うAl材料、即ち板状の芯材2の両面に、Mg含
有量の少ないAl合金(第一のAl合金)からなる第一のク
ラッド層4を設け、更にかかる第一のクラッド層4上
に、Mg含有量の多いAl合金(第二のAl合金)からなる第
二のクラッド層6を設けてなる多層ブレージングシート
より成形されたカップ状成形品10の複数が積み重ねられ
てなるものであり、カップ状成形品10の開口周縁部に形
成された接合フランジ部8,8同士、及びカップ底部9,9同
士がそれぞれ対向して当接せしめられるように積み重ね
られ、中空構造体とされているものである。
組み立てられた、ドロンカップ型のエバポレータの部分
断面を示している第1図において、この組合わせ体は、
本発明に従うAl材料、即ち板状の芯材2の両面に、Mg含
有量の少ないAl合金(第一のAl合金)からなる第一のク
ラッド層4を設け、更にかかる第一のクラッド層4上
に、Mg含有量の多いAl合金(第二のAl合金)からなる第
二のクラッド層6を設けてなる多層ブレージングシート
より成形されたカップ状成形品10の複数が積み重ねられ
てなるものであり、カップ状成形品10の開口周縁部に形
成された接合フランジ部8,8同士、及びカップ底部9,9同
士がそれぞれ対向して当接せしめられるように積み重ね
られ、中空構造体とされているものである。
ここで、この組合わせ体の外側の全面は、前記第二のク
ラッド層6にて与えられており、活発なMg蒸発が為され
得て、炉内に残留する酸化性ガスのゲッターが充分に為
され得ることとなる。そして、接合部の外側部(a部及
びc部)が、かかる第二のAl合金にて形成されているこ
とにより、酸化皮膜の破壊も良好に行なわれ得て、外部
側のフィレット形成が良好に為され得るのである。
ラッド層6にて与えられており、活発なMg蒸発が為され
得て、炉内に残留する酸化性ガスのゲッターが充分に為
され得ることとなる。そして、接合部の外側部(a部及
びc部)が、かかる第二のAl合金にて形成されているこ
とにより、酸化皮膜の破壊も良好に行なわれ得て、外部
側のフィレット形成が良好に為され得るのである。
一方、組合わせ体の内側の全面も、第二のクラッド層6
にて与えられるため、接合部の内部側(b部)も前記第
二のAl合金にて形成され、ろうの溶融・流動開始時期が
問題となるが、かかる第二のクラッド層6は、第一のク
ラッド層4上に設けられているものであり、そして、か
かる第一のクラッド層4のMg含有量が低減せしめられて
いることにより、効果的にろうの溶融・流動の開始時期
が遅らされているのである。従って、内部側ろうが早期
に枯渇することが防止され、内部側のフィレット形成
も、極めて良好に為され得て、以て内外部共に優れたろ
う付け性が発揮されるのである。
にて与えられるため、接合部の内部側(b部)も前記第
二のAl合金にて形成され、ろうの溶融・流動開始時期が
問題となるが、かかる第二のクラッド層6は、第一のク
ラッド層4上に設けられているものであり、そして、か
かる第一のクラッド層4のMg含有量が低減せしめられて
いることにより、効果的にろうの溶融・流動の開始時期
が遅らされているのである。従って、内部側ろうが早期
に枯渇することが防止され、内部側のフィレット形成
も、極めて良好に為され得て、以て内外部共に優れたろ
う付け性が発揮されるのである。
ここにおいて、かかる第一のクラッド層4を形成する第
一のAl合金は、6〜14重量%のSiと、0〜0.6重量%のM
gを含むようにされる。第一のAl合金のSi含有量が6重
量%に満たない場合にはろうの流動性が劣り、14重量%
を越えると母材の侵食が多大となり好ましくないためで
ある。また、Mg含有量が0.6重量%を越えると、内外部
でのろうの溶融及び流動開始の時間差を縮める効果が乏
しくなるのである。
一のAl合金は、6〜14重量%のSiと、0〜0.6重量%のM
gを含むようにされる。第一のAl合金のSi含有量が6重
量%に満たない場合にはろうの流動性が劣り、14重量%
を越えると母材の侵食が多大となり好ましくないためで
ある。また、Mg含有量が0.6重量%を越えると、内外部
でのろうの溶融及び流動開始の時間差を縮める効果が乏
しくなるのである。
一方、第二のクラッド層6を形成するAl合金(第二のAl
合金)には、2〜14重量%のSiと、0.8〜2.5重量%のMg
を含むものが用いられる。Si含有量が14重量%を越える
か、或いはMg含有量が2.5重量%を越えると、材料の成
形加工時に割れを生じ易くなるためである。また、Mg含
有量が0.8重量%に満たない場合、或いは第二のクラッ
ド層6が5μmに満たない厚さである場合は、外部側で
のろう付け性が劣ってしまうのである。
合金)には、2〜14重量%のSiと、0.8〜2.5重量%のMg
を含むものが用いられる。Si含有量が14重量%を越える
か、或いはMg含有量が2.5重量%を越えると、材料の成
形加工時に割れを生じ易くなるためである。また、Mg含
有量が0.8重量%に満たない場合、或いは第二のクラッ
ド層6が5μmに満たない厚さである場合は、外部側で
のろう付け性が劣ってしまうのである。
なお、これら第一及び第二のAl合金に、性能向上のため
に、従来より明らかにされている他の合金元素を添加、
含有せしめることは何等差支えない。例えば、Pb、Sn、
Ni、Cu、Zn、Be、Li、Ge等の元素を少なくとも1種以上
微量添加せしめたり、また耐蝕性向上のために、ろう合
金中にZnを0.1〜10重量%程度添加せしめたりすること
が出来る。
に、従来より明らかにされている他の合金元素を添加、
含有せしめることは何等差支えない。例えば、Pb、Sn、
Ni、Cu、Zn、Be、Li、Ge等の元素を少なくとも1種以上
微量添加せしめたり、また耐蝕性向上のために、ろう合
金中にZnを0.1〜10重量%程度添加せしめたりすること
が出来る。
ところで、第二のクラッド層6が、専ら酸化性ガスのゲ
ッター及び酸化皮膜の破壊を目的とする場合には、第二
のクラッド層にSiを含有しなくても良いが、第二のクラ
ッド層6の厚みが、全クラッド層(4及び6)の厚みに
対して占める割合が高く、量的に十分であって、ろう材
として機能する場合には、ろうの流れを良くするため
に、Siの添加は必要不可欠である。換言すれば、第二の
クラッド層中にSiが含まれないと考えられる程度に少な
い場合には、第二のクラッド層6の厚みは、ろう材とし
て機能しない限度において規定されるのであり、他方、
Si含有量が十分であれば、第二のクラッド層6の厚みは
自由に設定されることとなる。即ち、本発明にあって
は、下式: 〔但し、t:第二のクラッド層の厚さ(μm)、 c:第二のクラッド層を構成するAl合金の Si含有量(重量%)〕 を満足するように、第二のクラッド層6が形成されるの
である。なお、かかる式において、c=10のとき、tは
無限大となり、クラッド厚さの設定の自由度が最も高い
ことを意味する。従って、本発明にあっては、通常、Si
含有量は10重量%前後の値が好ましく採用されるのであ
る。
ッター及び酸化皮膜の破壊を目的とする場合には、第二
のクラッド層にSiを含有しなくても良いが、第二のクラ
ッド層6の厚みが、全クラッド層(4及び6)の厚みに
対して占める割合が高く、量的に十分であって、ろう材
として機能する場合には、ろうの流れを良くするため
に、Siの添加は必要不可欠である。換言すれば、第二の
クラッド層中にSiが含まれないと考えられる程度に少な
い場合には、第二のクラッド層6の厚みは、ろう材とし
て機能しない限度において規定されるのであり、他方、
Si含有量が十分であれば、第二のクラッド層6の厚みは
自由に設定されることとなる。即ち、本発明にあって
は、下式: 〔但し、t:第二のクラッド層の厚さ(μm)、 c:第二のクラッド層を構成するAl合金の Si含有量(重量%)〕 を満足するように、第二のクラッド層6が形成されるの
である。なお、かかる式において、c=10のとき、tは
無限大となり、クラッド厚さの設定の自由度が最も高い
ことを意味する。従って、本発明にあっては、通常、Si
含有量は10重量%前後の値が好ましく採用されるのであ
る。
以上、本発明の具体的な一例として、両面ブレージング
シートを挙げて詳述したが、本発明は、かかる両面ブレ
ージングシートのみでなく、芯材の一方の面のみに、第
一のクラッド層及び第二のクラッド層を設けた、片面ブ
レージングシートも対象とするものであり、そのような
場合にあっても、前記した本発明の効果を同様に享受す
ることが出来る。
シートを挙げて詳述したが、本発明は、かかる両面ブレ
ージングシートのみでなく、芯材の一方の面のみに、第
一のクラッド層及び第二のクラッド層を設けた、片面ブ
レージングシートも対象とするものであり、そのような
場合にあっても、前記した本発明の効果を同様に享受す
ることが出来る。
(実施例) 以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によって、何等の制約をも受けるもの
でないことは、言うまでもないところである。
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのよ
うな実施例の記載によって、何等の制約をも受けるもの
でないことは、言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々たる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々たる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
先ず、芯材をJIS規格のA3003合金とし、その両面に、下
記第1表に示される各種の第一、第二のAl合金を計15%
ずつクラッドした両面ブレージングシート(板厚0.6m
m)を作製した。次いで、得られたブレージングシート
から、第2図に示される如きカップ状成形品10を成形
し、その開口周縁部の接合フランジ部同士及びカップ底
部同士がそれぞれ対向して接するように積層し、更に中
央に通気孔12をを設けたステンレス製円盤14を上下に配
して、組み付けることにより、積層組立体16を作製し
た。
記第1表に示される各種の第一、第二のAl合金を計15%
ずつクラッドした両面ブレージングシート(板厚0.6m
m)を作製した。次いで、得られたブレージングシート
から、第2図に示される如きカップ状成形品10を成形
し、その開口周縁部の接合フランジ部同士及びカップ底
部同士がそれぞれ対向して接するように積層し、更に中
央に通気孔12をを設けたステンレス製円盤14を上下に配
して、組み付けることにより、積層組立体16を作製し
た。
その後、この得られた積層組立体16を、充分に脱ガス処
理した内容積:5000ml(0.005m3)のステンレス容器内に
載置し、600℃×3分、圧力:5×10-5Torrで加熱、ろう
付けを行なった。
理した内容積:5000ml(0.005m3)のステンレス容器内に
載置し、600℃×3分、圧力:5×10-5Torrで加熱、ろう
付けを行なった。
そして、ろう付け製品のそれぞれにおいて、その接合部
の外部側(a部とc部)及び内部側(b部)におけるフ
ィレット切れの有無を調べることにより、ろう付け性の
評価を行ない、また炉内へのMg放出量を調べるために、
ろう付け前後における製品重量を測定した。更に、一部
の製品については、ろう付け後の継手近傍の断面観察を
行なった。それぞれの結果を、下記第1表に併わせ示し
た。
の外部側(a部とc部)及び内部側(b部)におけるフ
ィレット切れの有無を調べることにより、ろう付け性の
評価を行ない、また炉内へのMg放出量を調べるために、
ろう付け前後における製品重量を測定した。更に、一部
の製品については、ろう付け後の継手近傍の断面観察を
行なった。それぞれの結果を、下記第1表に併わせ示し
た。
かかる第1表の結果から明らかなように、本発明に従う
両面ブレージングシートを用いて作製されたろう付け製
品は、何れも、その内外部においてフィレット切れが発
生することなく、安定したろう付け製を発揮した。ま
た、従来法を示す比較例(1)に比べて、製品重量の減
少が大幅に低減されており、炉内へのMg放出量が減るこ
とを確認した。
両面ブレージングシートを用いて作製されたろう付け製
品は、何れも、その内外部においてフィレット切れが発
生することなく、安定したろう付け製を発揮した。ま
た、従来法を示す比較例(1)に比べて、製品重量の減
少が大幅に低減されており、炉内へのMg放出量が減るこ
とを確認した。
一方、比較例(2)は、クラッド層を二層構成とするも
のの、第一のクラッド層或いは第二のクラッド層を形成
する各々のAl合金中のSiまたはMgの含有量が、本発明の
範囲外とされているものであり、それらの中で、第一の
クラッド層のSi含有量が、14重量%を越えたものは、接
合部とその近傍での母材侵食が著しく、他方、Si含有量
が6重量%に満たないものは、有効なろう量の不足から
フィレット切れが生じた。また、第一のクラッド層のMg
含有量が0.6重量%を越えたものでは内部側でフィレッ
ト切れが生じた。更に、第二のクラッド層において、Si
含有量が14重量%を越えたもの、及びMg含有量が2.5重
量%を越えたものは、共にカップ状成形品10を成形する
際に割れが生じてしまい、更にまた、第二層のMg含有量
が0.8重量%に満たないものでは接合部の外部側にフィ
レット切れが生じ、何れも何等かの問題を起こした。
のの、第一のクラッド層或いは第二のクラッド層を形成
する各々のAl合金中のSiまたはMgの含有量が、本発明の
範囲外とされているものであり、それらの中で、第一の
クラッド層のSi含有量が、14重量%を越えたものは、接
合部とその近傍での母材侵食が著しく、他方、Si含有量
が6重量%に満たないものは、有効なろう量の不足から
フィレット切れが生じた。また、第一のクラッド層のMg
含有量が0.6重量%を越えたものでは内部側でフィレッ
ト切れが生じた。更に、第二のクラッド層において、Si
含有量が14重量%を越えたもの、及びMg含有量が2.5重
量%を越えたものは、共にカップ状成形品10を成形する
際に割れが生じてしまい、更にまた、第二層のMg含有量
が0.8重量%に満たないものでは接合部の外部側にフィ
レット切れが生じ、何れも何等かの問題を起こした。
また、比較例(3)より明らかなように、第二層が5μ
mに満たないと、外部側でフィレット切れが生じ、また
Siが含有されないAl合金により、10μmを越える厚さで
第二層が形成される場合(前述の式を満たさない場合)
には、ろう付け性が劣ることが判った。
mに満たないと、外部側でフィレット切れが生じ、また
Siが含有されないAl合金により、10μmを越える厚さで
第二層が形成される場合(前述の式を満たさない場合)
には、ろう付け性が劣ることが判った。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に従うブレージ
ングシートにあっては、Mg含有量の低いろう合金を使用
することにより、ろう付け時に製品から蒸発するMgの総
量が大幅に低減され得るのである。そのため、炉内に付
着するMg量が低減され、炉清掃のメンテナンスが著しく
軽減されるのであり、また炉内に一度に積載出来る製品
量を増やすことが出来ることとなって、生産性が向上す
る効果も得られるのである。
ングシートにあっては、Mg含有量の低いろう合金を使用
することにより、ろう付け時に製品から蒸発するMgの総
量が大幅に低減され得るのである。そのため、炉内に付
着するMg量が低減され、炉清掃のメンテナンスが著しく
軽減されるのであり、また炉内に一度に積載出来る製品
量を増やすことが出来ることとなって、生産性が向上す
る効果も得られるのである。
そして、中空構造体における接合部のろう付け性が、内
外部共に飛躍的に向上するため、熱交換器等で問題とさ
れていたろう付け後の漏れ不良、耐圧不良が改善される
こととなる。
外部共に飛躍的に向上するため、熱交換器等で問題とさ
れていたろう付け後の漏れ不良、耐圧不良が改善される
こととなる。
さらに、本発明材の使用に当たっては、従来行なってい
た如く、中空構造体内部側のMg蒸発を促すべく、昇温速
度を抑える必要がなく、寧ろ昇温速度を速くすることが
ろう付け性の安定にとって有利であり、生産性の向上が
図られ得る利点もある。
た如く、中空構造体内部側のMg蒸発を促すべく、昇温速
度を抑える必要がなく、寧ろ昇温速度を速くすることが
ろう付け性の安定にとって有利であり、生産性の向上が
図られ得る利点もある。
更にまた、本発明による両面ブレージングシートを用い
る場合には、その表裏を区別する必要がないため、材料
管理が容易となり、ろう付け前の成形及び組付け工程の
自動化に適用する上にも有利である。
る場合には、その表裏を区別する必要がないため、材料
管理が容易となり、ろう付け前の成形及び組付け工程の
自動化に適用する上にも有利である。
第1図は、ドロンカップ型エバポレータの部分を与える
カップ状成形品の組付け形態の一例に係る断面説明図で
あり、第2図は、実施例で作製されたドロンカップ型の
エバポレータを構成する組立品を示す部分切欠正面図で
ある。 2:芯材、4:第一のクラッド層 6:第二のクラッド層、10:カップ状成形品 14:ステンレス製円盤、16:積層組立体
カップ状成形品の組付け形態の一例に係る断面説明図で
あり、第2図は、実施例で作製されたドロンカップ型の
エバポレータを構成する組立品を示す部分切欠正面図で
ある。 2:芯材、4:第一のクラッド層 6:第二のクラッド層、10:カップ状成形品 14:ステンレス製円盤、16:積層組立体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−99762(JP,A) 特開 昭54−99761(JP,A) 特開 昭54−84846(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】Al若しくはその合金からなる芯材の片面或
いは両面に、6〜14重量%のSiと0〜0.6重量%のMgを
含み、残部がAlからなるAl合金の第一のクラッド層を設
け、更に該第一のクラッド層上に、2〜14重量%のSiと
0.8〜2.5重量%のMgを含み、残部がAlからなるAl合金の
第二のクラッド層を、下式: 〔但し、 t:第二のクラッド層の厚さ(μm)、 c:第二のクラッド層を構成するAl合金のSi含有量(重量
%)〕 を満足する条件下において、設けた多層クラッド材から
なる真空ろう付け用Al材料。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2029326A JPH0711047B2 (ja) | 1990-02-08 | 1990-02-08 | 真空ろう付け用Al材料 |
| US07/649,951 US5069980A (en) | 1990-02-08 | 1991-02-04 | Vacuum-brazing aluminum cladding material consisting of Al or Al alloy core and two superposed aluminum alloy clads which cover at least one surface of the core |
| GB9102609A GB2240741B (en) | 1990-02-08 | 1991-02-07 | Vacuum-brazing clad aluminium material consisting of al or al alloy core and two superposed aluminium alloy clads which cover at least one surface of the core |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2029326A JPH0711047B2 (ja) | 1990-02-08 | 1990-02-08 | 真空ろう付け用Al材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03234392A JPH03234392A (ja) | 1991-10-18 |
| JPH0711047B2 true JPH0711047B2 (ja) | 1995-02-08 |
Family
ID=12273109
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2029326A Expired - Lifetime JPH0711047B2 (ja) | 1990-02-08 | 1990-02-08 | 真空ろう付け用Al材料 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5069980A (ja) |
| JP (1) | JPH0711047B2 (ja) |
| GB (1) | GB2240741B (ja) |
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| FR2752930B1 (fr) | 1996-08-29 | 1998-11-13 | Valeo Thermique Moteur Sa | Collecteur a collets, a base d'aluminium, pour echangeur de chaleur, notamment de vehicule automobile |
| JP2003500216A (ja) | 1999-05-21 | 2003-01-07 | コラス・アルミニウム・バルツプロドウクテ・ゲーエムベーハー | ろう付けシート製品とその製法 |
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- 1991-02-04 US US07/649,951 patent/US5069980A/en not_active Expired - Fee Related
- 1991-02-07 GB GB9102609A patent/GB2240741B/en not_active Expired - Fee Related
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| GB2240741A (en) | 1991-08-14 |
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