JPH07112724B2 - Di加工性の優れた複合鋼板及びその製造方法 - Google Patents

Di加工性の優れた複合鋼板及びその製造方法

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JPH07112724B2
JPH07112724B2 JP62301576A JP30157687A JPH07112724B2 JP H07112724 B2 JPH07112724 B2 JP H07112724B2 JP 62301576 A JP62301576 A JP 62301576A JP 30157687 A JP30157687 A JP 30157687A JP H07112724 B2 JPH07112724 B2 JP H07112724B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は缶容器、特にDI缶用材料に関するもので、さら
に詳述するとSn系の皮膜を有する鋼板にポリエステルフ
イルムを積層させた、DI加工性の優れた複合鋼板及びそ
の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
缶容器を缶体と言う観点から分類すると、天蓋、地蓋、
胴から成る3ピース缶と地蓋と胴が一体と成ったものと
天蓋から成る2ピース缶とに大きく分類される。
2ピース缶は、現在DrD(Draw and Redraw)缶とDI(Dr
aw and Ironning)缶が主に広く使用されている。
特にDI缶はビール、炭酸飲料缶用として生活に密着して
おり、製造される缶数は年々増加している。
DI缶に使用される材料はアルミニウム、あるいは鋼板に
Sn鍍金を施したぶりきが用いられ、前者をDI−A缶、後
者をDI−S缶と通常呼んでおり、その使用量はアルミニ
ウムの方が多い。この理由はいろいろあるが、主な理由
はアルミニウムの方がぶりきに比べDI加工がしやすく、
又、材料自体の耐食性も良いのでDI加工後の缶内面は一
回塗装(シングルコート)で良い。一方、ぶりきの場合
は耐食性について言えば、二回塗装(ダブルコート)が
必要となっている。
このダブルコートは、工程を増やし生産性を下げると同
時に缶コストアップとなっているため、シングルコート
で高耐食性が保持できるDI−S缶用素材の出現が待望さ
れている。
こうした要望に応えるべく、例えば特開昭54−94585や
特開昭54−132683に見られるように鋼板に塗装を施した
後、DI加工を行うと言った方法が提案されているが、実
用性能、特に耐食性が十分でなく、実用化に至っていな
い。
耐食性について言えば、上記記載の提案に比べ、樹脂フ
イルムを積層させたラミネート材の方が、フイルム圧を
適当に選択することで良好なものが得られることは言う
までもなく周知事実である。
しかるに、樹脂フイルムを積層させたラミネート鋼板を
DI缶用材料として用いる、と言う提案はない。
(発明が解決しようとする問題点〕 前述した様に、現在用いられているDI−S缶用材料とし
てのぶりきは、耐食性の点からダブルコートが必要で、
工程の省略化と言う観点からシングルコートでDI−A缶
と同等の耐食性を有するDI−S缶用素材の出現が望まれ
ている。
本発明は上記の実状に鑑みなされたもので、DI加工性に
優れ、かつシングルコートで耐食性の良いDI−S缶用素
材と、その製造方法を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段、及び作用〕
本発明は前記の目的を達成するために鋼板の片面(缶外
面となる面)には錫皮膜層を、他の片面(缶内面となる
面)には融点の異るポリエステルフイルムを積層した複
合鋼板、及びその積層方法に特徴があり、以下の構成か
らなる。
(1)鋼板の片面にSn皮膜層を有し、他の片面には化成
処理皮膜と、その上層にSnの融点以下の融点を有するポ
リエステルフイルムと、さらにその上層にSnの融点以上
の融点を有するポリエステルフイルムを積層させたDI加
工性の優れた複合鋼板。
(2)鋼板の片面にSn皮膜層を有し、他の片面にはSn皮
膜層と、その上層に化成処理皮膜と、その上層にSnの融
点以下の融点を有するポリエステルフイルムと、その上
層にSnの融点以上の融点を有するポリエステルフイルム
を積層させたDI加工性の優れた複合鋼板。
(3)上記(1)又は(2)の鋼板のSnの融点以下の融
点ポリエステルフイルムの厚みが1〜20μm、Snの融点
以上の融点を有するポリエステルフイルムの厚みが8〜
45μm、ポリエステルフイルムの総厚みが10〜60μmで
あるDI加工性の優れた複合鋼板。
(4)片面にSn皮膜層を有し、他の片面には化成処理皮
膜層又はSn皮膜層とその上層に化成処理皮膜層を有する
鋼板を用い、前記鋼板の化成処理皮膜層上にSnの融点以
下の融点を有するポリエステルフイルムとその上層にSn
の融点以上の融点を有するポリエステルフイルムをSnの
融点以下の温度で熱圧着するDI加工性の優れた複合鋼板
の製造方法。
前述したように本発明の構成は、缶内面となる鋼板面に
Snの融点以下の融点のポリエステルを下層に、Snの融点
以上の融点のポリエステルを上層とする二層のポリエス
テルフイルムを形成した鋼板、及び前記の二層のポリエ
ステルフイルムをSnの融点以下の温度で熱圧着する事か
ら成っている。
まず、本発明に用いるポリエステルフイルムについて述
べる。
本発明におけるポリエステルフイルムは、下層(鋼板と
接する側)がSnの融点以下の融点のポリエステル樹脂、
上層はSの融点以上の融点のポリエステル樹脂の二層か
ら成っている。
この、上層と下層とで融点がSnの融点を境にして異なっ
ている事が、Sn系の皮膜を有する鋼板との関連で、本発
明における重要な要件となっている。
即ち、DI成形性だけについて言えば、上層に用いるSnの
融点より高いポリエステルフイルムだけで可能である。
しかしながら、現在のところDI缶に適した鋼製品として
はSnめっきを施したぶりきが最適で、特にしごき加工を
受ける缶外面は、純Snの持つ潤滑作用が重要である。そ
の際純Sn量は少なくとも1g/m2は必要である。一方、Sn
−Fe合金層は逆にDI成形性を阻害する事もわかってい
る。
Sn系の皮膜(Sn皮膜、あるいはSn皮膜上に化成処理を施
した皮膜)を有する鋼板に熱圧着ラミネートを行いDI缶
に供する場合、Sn−Fe合金層の生成に配慮する必要があ
る。
掛かる意味からSnの融点より高い融点の樹脂フイルムを
熱圧着する時は好ましくない。例えば、PETと呼ばれて
いるポリエステルフイルムの融点は265℃であるが、十
分な接着力を持たせるためには更に高い温度が必要であ
り、このような高い温度でSnめっきを行っただけのマッ
トぶりきに熱圧着した場合、Sa−Fe合金層は、約0.6g/m
2以上生成する。
Sn−Fe合金層の生成量は、当然熱圧着する温度及び冷却
と言ったヒートサイクルによって異なるが、大なり小な
り生成することは間違いない。そして近年来のDI缶用ぶ
りきのSn低目付化が指向される中にあっては、合金層は
必ず問題となることが予想される。
従って、Snの融点より高い融点を持つ樹脂フイルムを用
いた熱圧着ラミネート材のDI缶用途は、少なくとも外面
にSnめっきを施した鋼板を用いることを考えた場合、大
変難しい。
一方、Snの融点より低い融点のポリエステルフイルムの
場合、熱圧着時におけるSnの合金層生成量は少ないと言
う利点があるが、DI成形性、特に連続成形性に難点があ
る。この理由は今のところ明確ではないが、おそらくフ
イルム自体の硬度、特に表面硬度の問題ではないかと考
えられる。
例えば、DI加工時のフイルムへの傷の入り方を見ると、
融点の高いエステル樹脂の方が融点の低いエステル樹脂
よりはるかに傷は入り難い。
以上の知見をもとに研究した結果から、下層はSnの融点
より低くかつ180℃以上、好ましくは200℃以上の融点の
ポリエステルフイルムを、上層はSnの融点より高い融点
のポリエステルフイルムの二層フイルムとし、Sn系の皮
膜を有する鋼板に二層フイルムの下層を熱圧着する事に
よりそれぞれの機能が有効に作用し、Sn−Fe合金層の生
成を極力抑え、上層のDI成形性の良さを活かした優れた
複合鋼板が得られることを見い出した。
さらに、下層及び上層のフイルム厚みを、それぞれ1〜
20μm、8〜45μm、そしてフイルムの総厚みを10〜60
μmに限定した理由について述べる。
前述の下層及び上層フイルムの機能の説明から分かる様
に、下層フイルムは基本的には上層フイルムと鋼板との
バインダー的な役割を果している。
しかしながら、鋼板との熱圧着時に下層フイルムは溶融
されるために上層フイルムと一体化しその境界は明確で
なくなる。下層のフイルム厚みが薄すぎる場合は、下層
フイルムは上層フイルムと全て一体化してしまい、その
ため鋼板と十分に接着することは出来なくなる。
従って、下層フイルムの厚みの下限値1μmは、上層フ
イルムと一体化すると共に鋼板との接着強度が維持され
る最低限の厚みである。
又、下層フイルム厚みの上限値を20μmに限定した理由
は、熱圧着時に上層フイルムと一体化された後、DI成形
性に悪影響を及ぼさない限界の厚みである。
以上が下層フイルムの厚みを1〜20μmに限定した理由
であり、好ましくは鋼板との接着性、DI成形性から2〜
6μmが良い。
一方、上層フイルムの場合はフイルム厚みは8〜45μm
である。下限値の8μmは、下層フイルムを熱圧着した
後も良好なDI成形性を有する最低限の厚みである。上限
値の45μmは、45μmを超えると下層フイルム厚との関
係もあるが、DI成形性への効果は飽和するばかりか、時
には劣って来る場合がある。又、缶コストが上がり経済
的に有利でない。
更に下層と上層のフイルム厚みを加えた総計の厚みを、
10〜60μmに限定した理由についてのべる。
下限値である10μm未満では、DI成形後のフイルムに多
数の膜欠陥が発生し易く上塗り塗装をおこなっても、内
面にSn皮膜のない化成処理を施した鋼板の場合は耐食性
が十分でない場合がある。従って10μm以上が必要であ
る。
又、上限値である60μmを超えても、耐食性に対してさ
ほど有効ではなく、性能的には飽和してくる。従って60
μmあれば十分である。
下層、上層及びそれらの総計フイルム厚は、当然の事な
がらDI成形性と耐食性のバランスの中で設定する必要が
ある。
掛かる意味からは、下層フイルム厚2〜6μm、上層フ
イルム厚は8〜40μm、総計のフイルム厚は10〜45μm
が好ましい。
次に上層及び下層に用いるポリエステルフイルムの樹脂
について述べる。
本発明に用いるポリエステルフイルムは、分子鎖中に二
重結合を含まない飽和ポリエステル樹脂で、周知の様に
飽和多価カルボン酸と飽和多価アルコールとの重合体で
ある。
下層に用いるポリエステルフイルムは、Snの融点である
232℃以下、上層に用いるポリエステルフイルムはSnの
融点である232℃以上のものである。
下層に用いる飽和ポリエステル樹脂としては、飽和多価
カルボン酸としてテレフタル酸、イソフタル酸、フタル
酸、アジピン酸、セバシン酸等が、又、飽和多価アルコ
ールとしてエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,4ブタジオール等があ
り、その含有比により180〜230℃の融点に調整される。
又、上層に用いる飽和ポリエステル樹脂としては、テレ
フタル酸とエチレングリコールの重合物であるポリエチ
レテレフタレート、テレフタル酸と1,4ブタジオールの
重合物であるポリブチレンテレフタレートなどが使用で
きる。
次に本発明の複合鋼板についてのべる。
本発明はDI缶用材料に関するものであるが、前述したよ
うに、現在、鋼板を素材としたDI缶用材料は、Snめっき
を施したぶりきが用いられている。
特に、DI缶の外面になる面は、しごき加工と言う過激な
加工を受けるため良好な固体潤滑剤であるSn皮膜は、今
のところ必須となっている。
本発明においてもこの点は変わりなく、Sn皮膜は缶の外
面に当たる面は必要で、この場合の皮膜構成は製缶時の
缶内面側からポリエステルフイルム/化成処理皮膜/Sn
皮膜/鋼板/Sn皮膜からなるか、又は好ましくはポリエ
ステルフイルム/化成処理皮膜/Sn皮膜/鋼板/Sn皮膜/
化成処理皮膜となる。
更に、本発明では、従来の鋼板を素材としたDI缶用材料
であるぶりきと異なり、缶内面に当たる面、即ちポリエ
ステルフイルムを熱圧着する面は、Sn皮膜のない、鋼板
に化成処理を施しただけのものでも良好なDI成形性と耐
食性が得られる。
この理由は、鋼板に化成処理を施しただけのものの場
合、Sn皮膜を有する場合より材料自体の耐食性は劣る
が、逆にフイルムとの接着力が高くなるため健全な皮膜
が保持され易く、従ってDI成形性、耐食性の点で良い方
向に作用する。
勿論、接着力は、表面に施す化成処理によってSn皮膜を
有する場合も、有しない場合も、共に更に向上すること
は、言うまでもない。
この場合の皮膜構成は製缶時の缶内面側からポリエステ
ルフイルム/化成処理皮膜/鋼板/Sn皮膜からなるか、
又は好ましくはポリエステルフイルム/化成処理皮膜/
鋼板/Sn皮膜/化成処理皮膜となる。
尚、ここで言う化成処理とは、通常、ぶりきに施されて
いるケミカル処理と呼ばれるクロメート処理や、TFS(T
in Free Steel)と呼ばれている鋼板の皮膜である、ク
ロム・クロメート処理を指すものである。
化成処理に関しては、前記に皮膜構成例を示したように
缶外面に当たる面に対しては本発明では必須要件ではな
いが、材料の一次防錆と言う点からは行った方が好まし
い。
次にポリエステルフイルムを鋼板に積層させる方法につ
いて述べる。
本発明では、フイルムを鋼板に積層させる方法として、
熱圧着と言う手段を採用する。熱圧着によるフイルムの
接着は、鋼板を所定の温度に熱する必要がある。この、
鋼板を加熱する方法としては加熱された炉の中を通す方
法や、鋼板に通電して加熱する通電加熱、更には誘電加
熱等が使用出来る。
又、フイルムを鋼板に接着させる場合、初めから二層に
なっているフイルムを接着させる方法、下層と上層を同
時に接着させる方法を採用すれば、本発明のシングルコ
ートDI−S缶用素材を得ようとする目的を、達成するこ
とができる。
勿論、最初に下層フイルムを接着し、次いで上層フイル
ムを接着する方法を採用することもできる。
いずれにせよ、フイルムを鋼板に接着させる方法は、使
用する設備に合った方法を採用すれば良い。
以上、本発明の構成、作用について説明したが、本発明
の複合鋼板を用いることにより、良好な連続DI成形性が
得られると同時に、耐食性の飛躍的向上により内面塗装
の簡略化が容易に可能である。
又、本発明で得られる複合鋼板はDI缶のみならず、DrD
缶胴材、EOEを含む缶蓋用材料としても使用される。
〔実施例〕
以下、実施例で本発明の効果を具体的に示す。
実施例1 Sn付着量が缶外面側2.8g/m2、缶内面側0.5g/m2で、かつ
該缶内面にクロメート処理を行ったぶりき(板厚0.29m
m、硬度T−1)の上記缶内面側クロメート処理面に、
下層はポリエチレンイソフタレートフイルム(融点約19
5℃)8μm、上層はポリエチレンテレフタレートフイ
ルム(融点265℃)16μm、25μm、40μmから成る、
各々フイルム総厚み24μm(Aフイルム)、33μm(B
フイルム)、48μm(Cフイルム)の二層フイルムの下
層を、板温220℃で熱圧着を行い、各々複合鋼板A,B,Cを
得た。
こうして得られた複合鋼板A,B,Cの連続DI成形性を、缶
径211¢(350mlビール缶サイズ)で検討を行った。その
結果は、複合鋼板A,B,C共に100缶以上の連続DI成形が可
能であった。
更に、DI成形缶のフイルム健全性を調べるために、缶の
中に1%NaClに界面活性剤0.2を含む溶液を入れ、缶体
を陽極、白金を陰極として+6Vの過電圧を掛けたときの
電流値を測定し、DI加工後のフイルムの健全性を調べた
(以下この試験をQTV試験と称す)。
又、DI成形缶の内面にエポキシフェノール系缶用塗料を
乾燥塗膜厚が8μになるようにスプレーで上塗り塗装
し、205℃で10分焼付けた。
上塗り塗装を行ったDI缶についても、QTV試験を行っ
た。
なお、比較のため市販されているDI−S缶についても、
QTV試験を行った。
結果を第一表に示す。
本発明で得られる複合鋼板は、連続DI成形が可能であ
り、又、第一表から分かる様に上塗り塗装後のQTV試験
値は市販のDI−S缶と同等である。
実施例2 缶外面側に当たる面のSn付着量が2.8g/m2、缶内面の当
たる面はSnはなく鋼板にTFSタイプのクロム・クロメー
ト処理を行っただけの片面ぶりきのクロム・クロメート
処理面に、下層はポリエチレンテレフタレート・イソフ
タレートフイルム(融点約210℃)3μm、上層はポリ
エチレンテレフタレートフイルム(融点265℃)12μ
m、50μmから成る、各々フイルム総厚み15μm(Dフ
イルム)、53μm(Eフイルム)の二層フイルムの下層
を、板温230℃で熱圧着を行い、各々複合鋼板D,Eを得
た。
又、下層フイルム厚12μm及び15μmで、上層フイルム
厚25μmから成る総厚み37μm(Fフイルム)、40μm
(Gフイルム)の二層フイルムの下層を、Sn皮膜のない
面に板温230℃で熱圧着を行い、各々複合鋼板F,Gを得
た。
こうして得た複合鋼板D,E,F,Gについて実施例1の手順
に従い連続DI成形性、DI成形缶のQTV試験、上塗り塗装
後のQTV試験を行った。
その結果、連続DI成形性については複合鋼板D,E,F,G共
に、100倍以上の連続DI成形性が可能であった。
QTV試験の結果は第二表に示す。
本発明で得られる複合鋼板は優れたDI成形性を有し、
又、第二表から分かる様に、上塗り塗装後のQTV試験で
も市販のDI−S缶と同等の性能を示す。
実施例3 実施例2に用いた片面はぶりき、他の面はクロム・クロ
メート処理の鋼板のクロム・クロメート処理の面に、下
層にポリエチレンテレフタレート・セバケートフィルム
(融点約195℃)10μm、上層はポリブチレンテレフタ
レートフイルム(融点235℃)15μm及び25μmを板温2
30℃で同時に熱圧着し、各々フイルム総厚み25μmの複
合鋼板H、フイルム総厚み35μmの複合鋼板Iを得た。
これらの複合鋼板H及びIについて、実施例1の手順に
従い、連続DI成形性、成形缶のQTV試験、上塗り塗装後
のQTV試験を行った。
その結果、複合鋼板H,I共に100缶以上の連続DI成形が可
能であった。
QTV試験の結果については、第三表に示す。
本発明で得られる複合鋼板は、優れた連続DI成形性を示
すばかりでなく、第三表に示した様に、上塗り塗装後QT
V試験においても市販のDI−S缶と同等の特性を示す。
〔発明の効果〕
本発明で得られる複合鋼板は、優れたDI成形性を有する
ばかりではなく、成形後一回の塗装で現行のDI−S缶と
同様かそれ以上の特性を示し、良好な耐食性を有する。
従って、製缶メーカーでの工程省略化が可能となる事か
ら、コストダウンを図る事ができる。
又、本発明で得られる複合鋼板は、DI缶用材料としてだ
けでなく、DrD缶と言った深絞り缶用材料や、EOEを含む
缶蓋用材料としても有効に使用する事が出来、産業界へ
の効果は大きいものがある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板の片面にSn皮膜層を有し、他の片面に
    は化成処理皮膜と、その上層にSnの融点以下の融点を有
    するポリエステルフイルムと、さらにその上層にSnの融
    点以上の融点を有するポリエステルフイルムを積層させ
    たことを特徴とするDI加工性の優れた複合鋼板。
  2. 【請求項2】鋼板の片面にSn皮膜層を有し、他の片面に
    はSn皮膜層と、その上層に化成処理皮膜と、その上層に
    Snの融点以下の融点を有するポリエステルフイルムと、
    その上層にSnの融点以上の融点を有するポリエステルフ
    イルムを積層させたことを特徴とするDI加工性の優れた
    複合鋼板。
  3. 【請求項3】Snの融点以下の融点ポリエステルフイルム
    の厚みが1〜20μm、Snの融点以上の融点を有するポリ
    エステルフイルムの厚みが8〜45μm、ポリエステルフ
    イルムの総厚みが10〜60μmである、特許請求の範囲第
    1項、又は第二項のいずれかに記載のDI加工性の優れた
    複合鋼板。
  4. 【請求項4】片面にSn皮膜層を有し、他の片面には化成
    処理被膜層若しくはSn皮膜層とその上層に化成処理皮膜
    層を有する鋼板を用い、前記鋼板の化成処理皮膜層上に
    Snの融点以下の融点を有するポリエステルフイルムとそ
    の上層にSnの融点以上の融点を有するポリエステルフイ
    ルムをSnの融点以下の温度で熱圧着することを特徴とす
    るDI加工性の優れた複合鋼板の製造方法。
JP62301576A 1987-12-01 1987-12-01 Di加工性の優れた複合鋼板及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH07112724B2 (ja)

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