JPH07120053B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH07120053B2 JP32682087A JP32682087A JPH07120053B2 JP H07120053 B2 JPH07120053 B2 JP H07120053B2 JP 32682087 A JP32682087 A JP 32682087A JP 32682087 A JP32682087 A JP 32682087A JP H07120053 B2 JPH07120053 B2 JP H07120053B2
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勝 中川
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真感光体に関し、詳しくは繰り返しに
よる画像劣化のない耐久性に優れた感光層を有する電子
写真感光体に関する。
[従来の技術] 近年、有機化合物を光導電体として用いた電子写真感光
体が数多く開発されている。その中で実用化されている
ものは殆どが光導電体を電荷発生材料と電荷輸送材料と
に機能分離した形態をとっている。
このような有機光導電体を用いた電子写真感光体は、材
料設計の柔軟性から感度、光応答性などの電子写真特性
の一層の向上が期待され、また成膜性が容易で生産性が
高いことが特徴とされている。
ところで、電子写真感光体は電子写真装置の中で各種画
像形成プロセスを繰り返し受けるが、その間、感光体は
安定した特性を示すことが要求される。しかしながら、
上述のような有機光導電体を用いた電子写真感光体は、
繰り返し使用において帯電能の低下に伴なう画像濃度ウ
ス、表面抵抗低下に伴なう画像のにじみなどの画質劣化
が起きやすいという欠点を有している。
これら劣化の原因については、一つにはコロナ放電の影
響が考えられる。すなわち、複写機の中で感光体が使用
される場合、絶えずコロナ放電の雰囲気にさらされてお
り、繰り返しコピーを行なうにしたがってコロナ放電に
より生成するオゾンなどの活性種により有機光導電体が
劣化を受けると考えられる。特に有機光導電体を用いた
電子写真感光体においては負帯電にて使用することが多
いが、負のコロナ帯電の場合は正帯電よりもオゾン発生
量が多く、このことも正帯電を用いる他の感光体に比べ
て劣化を受けやすい要因の一つとされている。
従来、上記のような電子写真感光体の劣化を防止する方
法として、各種酸化防止剤を添加することが提案されて
いる(特開昭57-122444号公報、特開昭58-120260号公
報、特開昭61-156131号公報、特開昭62-105151号公報な
ど)。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、前記欠点を解消するために、電子写真感光体
において感光層に特定の酸化防止剤を添加することによ
って劣化を防止し、かつ、電子写真特性に同時に弊害の
生じない電子写真感光体を提供することを目的とする。
[問題点を解決する手段、作用] 本発明者らは、前述したような感光体劣化の要因を探究
し、改良方法の検討を重ねたところ、有機光導電体を含
む感光層中に特定の酸化防止剤を添加することにより、
十分な劣化防止効果があり、しかも他の電子写真特性へ
の弊害のない感光体が得られたため、本発明を完成する
に到った。
すなわち、本発明は、導電性基体上に有機光導電体を含
む感光層を設けてなる電子写真感光体において、該感光
層に下記一般式(1)で示す化合物を含有させたことを
特徴とする電子写真感光体から構成される。
一般式 式中、X1X2は水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基または炭素
数2〜10個のアルケニル基を示し、mおよびnは1〜10
の正の整数を示す。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明における有機光導電体を含む感光層は、機能分離
された電荷発生材料と電荷輸送材料とが混合された単層
型感光体または電荷発生材料を含む電荷発生層と電荷輸
送材料を含む電荷輸送層を積層した積層感光体などの形
態を採る。
電荷発生材料としては、ピリリウム、チオピリリウム系
染料、フタロシアニン系顔料、アントアントロン顔料、
ペリレン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロ
ン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン系顔料
などの有機色素類が用いられる。
電荷輸送材料としては、ピラゾリン系、ヒドラオン系、
スチルベン系、トリフェニルアミン系、ベンジジン系、
オキサゾール系、インドール系、カルバゾール系の化合
物などが用いられる。
単層型感光体は、上記の電荷発生材料と電荷輸送材料を
適当な結着剤樹脂に分散、溶解され、塗布により導電性
基体上に層を形成する。
一方、積層型感光体は、導電性基体に電荷発生層、電
荷輸送層の順に積層するもの、あるいは電荷輸送層、
電荷発生層の順に積層するものがある。の場合には、
電荷発生層の形成法として、結着剤樹脂と溶剤中に電荷
発生材料を分散、溶解して塗布する方法および蒸着、ス
ペッタリングなどの方法がある。
電荷輸送層は電荷輸送材料を結着剤樹脂中に溶解して電
荷発生層上に積層する。
本発明における特定の添加剤(一般式(1)で示す化合
物)は、この場合電荷輸送層に含有させるのが好適であ
る。
一方、電荷輸送層上に電荷発生層を積層する場合は、ど
ちらの層も、上述の有機材料を結着剤樹脂と共に塗布す
ることにより層を形成する。このとき、電荷発生層中に
も電荷輸送材料を含有させることが好ましい。
この場合には上記添加剤は、電荷発生層もしくは電荷発
生層と電荷輸送層の両者に含有させるのが好適である。
本発明における特定の添加剤(一般式(1)で示す化合
物)は、ヒンダードフェノール基を有する酸化防止剤で
ある。
添加量は、添加される感光層の全重量に対して0.1〜10
%、好ましくは0.3〜5%の範囲が好適である。添加量
が0.1%未満では劣化防止効果がなく、10%を超えると
感度低下、残留電位の上昇といった弊害を生ずる。
オゾンやそれに伴なって生ずる活性ガスによる感光層の
劣化防止機能は主としてヒンダードフェノール基により
発現されるが、その効果は化合物自身の構造にも大きく
影響されるものと考えられる。
また、本発明における上記添加剤は、分子中にリン酸エ
ステル構造を有するために、極性を有する電荷発生材料
や電荷輸送材料との相溶性が良く、添加による電子写真
特性の劣化を最小限にとどめる特徴を有しているものと
推定される。
本発明における感光層には、さらに摩耗性減少のための
潤滑剤、表面改質剤、可とう性向上のための可塑剤など
の既知の添加剤を含有させてもよい。
導電性基体としては、公知のもの、例えば円筒状あるい
はベルト状のアルミニウム、鉄、銅または金属蒸着した
プラスチックフィルムなどが挙げられる。
また導電性基体と感光層との間に必要に応じて接着層、
バリヤー層、平滑層などの中間層を設けてもよい。
以下に一般式(1)で示す化合物の代表例を列挙する。
化合物例(1) 化合物例(2) 化合物例(3) 化合物例(4) 化合物例(5) 化合物例(6) 化合物例(7) 本発明の電子写真感光体は、通常の複写機の他、レーザ
ービームプリンター、LEDプリンター、LCDプリンター、
CRTプリンターなど電子写真を応用したプリンターの感
光体としても用いることができる。
[実施例] 実施例1 導電性基体として径80mm、長さ360mmのアルミニウムシ
リンダーを用い、これにポリアミド樹脂(商品名アミラ
ンCM-8000、東レ(株)製)の5%メタノール溶液を浸
漬法で塗布し、0.5μ厚の下引層を設けた。
次に下記構造式のトリスアゾ顔料を10部(重量部、以下
同様)、 ポリビニルブチラール(商品名エスレックBL-S、積水化
学(株)製)6部およびシクロヘキサン50部をガラスビ
ーズを用いたサンドミル装置で分散した。この分散液に
メチルエチルケトン100部を加えて、下引層上に塗布
し、0.2μ厚の電荷発生層を形成した。
次に下記構造式のスチルベン化合物を10部、 ポリカーボネート(商品名ペンライトL-1250、帝人化成
(株)製)10部をジクロルメタン50部、モノクロルベン
ゼン10部に溶解し、電荷輸送層塗布液を調製した。
これにトリス−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シ−ベンジルフォスフォネ−ト−ジエチルエステル(化
合物例(1))を0.04部、0.3部、0.6部、1.8部、それ
ぞれ添加し、上記電荷発生層上に塗布し、18μ厚の電荷
輸送層を形成した。
こうして作成した電子写真感光体を、それぞれ感光体
1、感光体2、感光体3、感光体4とし、さらに比較サ
ンプルとして化合物例(1)を加えないもの、および添
加量を3部とした感光体5、感光体6を作成した。
これらの感光体を電子写真複写機に装置し、特性を以下
のように評価した。
感光体の暗部電位(VD)、明部電位(VL)をそれぞれ−
650V、−150Vとなるように、潜像の条件を設定した。
この時の像露光量を求め、初期感度とした。
次に、5,000枚の連続コピーを行なった後の電位を測定
し、VDの低下率およびVLの上昇分を求めた。その後、感
光体を複写機内に放置し、10時間後の表面電位を測定し
た。この時、放置の間にコロナ帯電器直下に位置してい
た感光体の部分をマーキングしておき、他の部分との差
(ΔVD)を求めた。結果を示す。
上記添加量は、化合物例(1)を添加した感光層、すな
わち、ここでは電荷輸送層の重量に対する比率である。感光体 V上昇(V) 放置後ΔV(V) 1 10 25 2 15 15 3 25 10 4 30 10 5 10 80 6 90 5 上記の結果から明らかなように、添加剤を含有しない感
光体については、繰り返し電子写真プロセスを受けるこ
とにより、暗部電位の著しい低下が見られた。また、添
加量が多過ぎる場合は、明部電位が著しく向上する弊害
が生じている。
一方、添加剤の含有量が適切な感光体については、帯電
能低下が少なく、実用上の弊害は見られない。
実施例2 電荷発生材料として、下記構造式のジスアゾ顔料を10
部、 ポリビニルブチラール(商品名エスレックBX-1、積水化
学(株)製)6部およびシクロヘキサノン50部をガラス
ビーズを用いたサンドミル装置で分散した。この分散液
にテトラヒドロフラン10部を加えて実施例1と同様の導
電性基体および下引層上に塗布し、0.2μ厚の電荷発生
層を形成した。
次に電荷輸送材料として、下記構造式のベンズカルバゾ
ール化合物を8部、 スチレン−アクリル共重合体(商品名スチレンMS-200、
新日本製鉄化学(株)製)10部および3,5−ジ−tert−
アミル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジ
ブチルエステル(化合物例(2))0.36部をジクロルメ
タン15部、モノクロルベンゼン45部に溶解した溶液を上
記電荷発生層上に塗布し、18μ厚の電荷輸送層を形成し
た。これ感光体7とする。
一方、比較のため、化合物例(2)の添加剤を加えない
サンプルを作成し、感光体8とする。
さらに比較サンプルして以下に示す添加剤を加えた感光
体を作成した。
添加剤 2,2′−ブチリデン−ビス−(2-tert−ブチル−4−メ
チルフェノール) 感光体9とする。
トリ−エチレングリコール−ビス[3-(3-tert−ブチル
−5−メチル−4−ヒドロキシ−フェニル)−プロピオ
ネート] 感光体10とする。
2,2′−チオビス−(4−メチル−6-tert−ブチルフェ
ノール) 感光体11とする。
ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)
‐2-(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)‐2-n−ブチルマロネート 感光体12とする。
2−ヒドロキシ−4-n−オクトキシベンゾフェノン 感光体13とする。
2,2−メチレン−ビス[4-(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)‐6-(2N−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノ
ール] 感光体14とする。
これらの感光体について実施例1と同様に特性の評価を
行なった。また初期のVD、VLをそれぞれ−650V、−150V
にする時の露光量も測定した。結果を示す。
感光体 放置後ΔV(V) 7 15 8 90 9 70 10 80 11 90 12 20 13 90 14 100 上記の結果から、化合物例(2)の添加剤による劣化防
止効果が明らかであると同時に、他の酸化防止剤では十
分な効果を得られないか、あるいは弊害が大であること
が分る。
実施例3 実施例1と同様に導電性基体上に下引層を塗布した。
次に下記構造式のスチルベン化合物15部、 ポリカーボネート(商品名パンライトL-1250、帝人化成
(株)製)10部をジクロロメタン50部、モノクロルベン
ゼン10部に溶解した溶液を下引層上に塗布し、15μ厚の
電荷輸送層を形成した。
次に下記構造式のジスアゾ顔料4部、 前記スチルベン化合物7部、前記ポリカーボネート10
部、3,5−tert−ブチル−ヒドロキシベンジルフォスフ
ォネート−ジノニルエステル(化合物例(3))0.2
部、ジクロルメタン150部、モノクロルベンゼン50部中
に分散、溶解した塗料を前記電荷輸送層上にスプレー塗
布し、5μ厚の電荷発生層を形成した。これを感光体15
とする。
一方、上記添加剤を添加しない感光体を作成し、感光体
16とする。
これらの感光体を正帯電にてVD:+650V、VL:+150Vとな
るように設定し、以下は前述と同様な評価を行なった。
結果を示す。
実施例4 以下実施例1と同様に導電性基体上に下引層を塗布し
た。
次に下記構造式のジスアゾ顔料を1部、 実施例2で用いたベンズカルバゾール化合物10部、ポリ
カーボネート(前出)10部、3-tert−ブチル−5−ヘキ
シル−4−ビトロキシベンジルフォスフォネート−ジペ
ンチルエステル(化合物例(4))を0.3部をジクロル
メタン60部、モノクロルベンゼン20部に分散、溶解した
塗料を上記下引層上に塗布し、16μ厚の感光層を形成し
た。
これを感光体17とする。
一方、比較のため上記添加剤を添加しない感光層を形成
した感光体を作成し、これを感光体18とする。
これらの感光体について実施例3と同様の評価を行なっ
た。結果を示す。
実施例5 添加剤として下記添加剤を用い、他は実施例1と同様に
して感光体を作成した。
添加剤 3−メチル−5-tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル
フォスフォネート−ジプロピルエステル(化合物例
(5)) 感光体19とする。
3-tert−アミル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネ
ート−エチルヘキシルエステル(化合物例(6)) 感光体20とする。
3-tert−ブチル−5−ブテニル−4−ヒドロキシベンジ
ルフォスフォネート−プロピルオクチルエステル(化合
物例(7)) 感光体21とする。
これらの感光体について同様の評価を行ない、その結果
を示す。
感光体 初期感度(lux,sec) 19 3.3 20 3.4 21 3.6 実施例6 実施例1および実施例2で作成した感光体2、感光体5
および感光体7について、前述した特性評価における5,
000枚コピーの後、さらに45,000枚のコピーを行なっ
た。その結果、本発明で特定する酸化防止剤を添加した
感光体2、感光体7については50,000枚耐久後も初期と
比較して画質の低下がなく、安定してコントラストが高
く、むらのない画像が得られた。
一方、前記酸化防止剤を添加していない比較サンプル感
光体5は、15,000枚耐久前後から画像濃度の低下が顕著
になった。またコピー終了後の休止放置時に発生する電
位低下により、非常にむらの多い画像となった。
[発明の効果] 本発明の電子写真感光体は、コロナ放電環境下における
電位の安定性が極めて高く、常に安定した高品質の画像
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 勝 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 角野 文男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 樫村 昇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 久村 正文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 木村 知裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−234164(JP,A) 特開 昭57−122444(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に有機光導電体を含む感光層
    を設けてなる電子写真感光体において、該感光層に下記
    一般式(1)で示す化合物を含有させたことを特徴とす
    る電子写真感光体。 一般式 式中、X1X2は水素原子、炭素数1〜10個のアルキル基または炭素
    数2〜10個のアルケニル基を示し、mおよびnは1〜10
    の正の整数を示す。
  2. 【請求項2】前記一般式(1)で示す化合物の添加量が
    感光層の全重量に対して0.1〜10%である特許請求の範
    囲第1項記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】前記感光層が電荷発生層と電荷輸送層とか
    らなり、少なくとも、そのいずれか一方に前記一般式
    (1)で示す化合物が含有されている特許請求の範囲第
    1項記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】前記感光層が電荷発生材料と電荷輸送材料
    を混合してなる特許請求の範囲第1項記載の電子写真感
    光体。
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