JPH07126818A - 成形加工用アルミニウム合金板の製造方法 - Google Patents

成形加工用アルミニウム合金板の製造方法

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JPH07126818A
JPH07126818A JP29898893A JP29898893A JPH07126818A JP H07126818 A JPH07126818 A JP H07126818A JP 29898893 A JP29898893 A JP 29898893A JP 29898893 A JP29898893 A JP 29898893A JP H07126818 A JPH07126818 A JP H07126818A
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JP29898893A
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Takahiro Tsubota
孝弘 坪田
Takenobu Dokou
武宜 土公
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 DI缶胴材あるいは缶蓋材等に用いられる強
度および成形加工性に優れ、特にDI加工時の45°耳
率の低い成形加工用アルミニウム合金板の製造方法を提
供する。 【構成】 Mn0.5〜2.0wt%、Mg0.5〜3.
0wt%、Cu0.01〜1.2wt%、Si0.1〜2.
0wt%、Fe0.1〜1.5wt%を含有し、残部Alと
不可避的不純物とからなるアルミニウム合金鋳塊を均質
化処理後、熱間粗圧延を終了温度が500℃以上となる
ように施し、次いで100℃/sec以上の冷却速度で
400℃以下の温度に冷却した後、熱間仕上圧延を終了
温度が280℃以下となるように施して、板厚が4.5
mm以下で、断面ミクロ組織が完全な未再結晶組織であ
り、かつ断面ミクロ組織における平均粒径20μm以下
の析出相の面積占有率が10%未満である熱間仕上圧延
板とし、該熱間仕上圧延板に圧延率75%以下の冷間圧
延を施した後焼鈍処理し、さらに圧延率60%以上の冷
間圧延を施すことを特徴とする成形加工用アルミニウム
合金板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2ピースアルミニウム缶
の缶胴材即ちDI缶胴材或いは缶蓋材等に用いられる成
形加工用アルミニウム合金板の製造方法に関するもので
あり、さらに詳しくは強度および成形加工性に優れ、特
に成形加工時の45°耳率が低いAl−Mn−Mg−C
u系の成形加工用アルミニウム合金板の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】成形加工用アルミニウム合金板、特にD
I缶用胴材として用いられるアルミニウム合金板につい
ては、近年薄肉化と高強度化が進められている。このよ
うな用途には従来から種々のアルミニウム合金板が用い
られているが、特にAl−Mn−Mg系合金であるJI
S3004合金板は、強度を高めるために高圧延率の冷
間圧延を施した場合でも、比較的良好な成形性を示すと
ころから、DI缶の胴材として多く用いられている。こ
のJIS3004合金板の製造方法としては、その鋳塊
に均質化処理を施してから、通常の方法で熱間圧延を施
し、次いで冷間圧延を施してから、あるいは冷間圧延を
施さずに焼鈍処理し、さらに最終冷間圧延を施すことに
より製品のアルミニウム合金板とすることが多い。この
ような製造工程における焼鈍処理の方法としては、箱型
焼鈍炉を用いたバッチ焼鈍法が一般的であったが、近年
は連続焼鈍炉の普及により、連続焼鈍炉を用いた連続焼
鈍法が多く行われるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、DI缶の胴
材に要求される性能としては、前記のように高強度を有
し、かつ成形性に優れていることの他に、DI加工の際
に、45°耳率が低いことが重要である。しかるに、前
記したJIS3004合金板の製造方法において、焼鈍
処理を連続焼鈍炉による連続焼鈍法によって行った場
合、急速加熱、高温短時間加熱、急速冷却の焼鈍処理と
なるために、溶体化処理効果が得られ、強度は向上する
が、成形性、特に、ベーキング後のフランジ成形性を向
上させるためには、バッチ焼鈍法と同様に、焼鈍処理後
の最終冷間圧延率を高くする必要があり、それに伴いD
I加工の際に45°耳率が高くなるという問題が生じて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような状況
に鑑み鋭意検討の結果、連続焼鈍炉を用いた連続焼鈍法
による焼鈍処理後の最終冷間圧延率を高くしても、DI
加工の際の45°耳率の低い成形加工用アルミニウム合
金板の製造方法を開発したものである。
【0005】即ち、本発明は、Mn0.5〜2.0wt
%、Mg0.5〜3.0wt%、Cu0.01〜1.2wt
%、Si0.1〜2.0wt%、Fe0.1〜1.5wt%
を含有し、残部Alと不可避的不純物とからなるアルミ
ニウム合金鋳塊を均質化処理後、熱間粗圧延を終了温度
が500℃以上となるように施し、次いで100℃/s
ec以上の冷却速度で400℃以下の温度に冷却した
後、熱間仕上圧延を終了温度が280℃以下となるよう
に施して、板厚が4.5mm以下で、断面ミクロ組織が
完全な未再結晶組織であり、かつ断面ミクロ組織におけ
る平均粒径20μm以下の析出相の面積占有率が10%
未満である熱間仕上圧延板とし、該熱間仕上圧延板に圧
延率75%以下の冷間圧延を施した後焼鈍処理し、さら
に圧延率60%以上の冷間圧延を施すことを特徴とする
成形加工用アルミニウム合金板の製造方法である。
【0006】
【作用】まず本発明におけるアルミニウム合金の合金組
成の限定理由について説明する。Mnは強度向上に寄与
するとともに、Al−Fe−Mn系晶出物の生成による
しごき成形性の向上に効果の有る元素である。その含有
量を0.5〜2.0wt%と限定したのは、0.5wt%未
満ではその効果が十分ではなく、2.0wt%を超えると
強度が高くなり成形性が低下するためである。
【0007】Mgは強度向上に寄与する元素であり、特
にCuとの組み合わせによりベーキング時におけるAl
−Cu−Mg系析出物の析出による硬化を生じ強度を向
上させる。その含有量を0.5〜3.0wt%と限定した
のは、0.5wt%未満ではその効果が十分ではなく、
3.0wt%を超えると強度が高くなり成形性が低下する
ためである。
【0008】CuはMgと同様にベーキング時における
Al−Cu−Mg系析出物の析出による硬化を生じ強度
を向上させる。その含有量を0.01〜1.2wt%と限
定したのは、0.01wt%未満ではその効果が十分では
なく、1.2wt%を超えると強度が高くなり成形性が低
下するためである。
【0009】SiはAl−Fe−Mn系の晶出物に相変
態を生じさせ、α相(Al−Fe−Mn−Si系金属間
化合物)を形成させて晶出物の硬度を上昇させ、しごき
加工性の向上に効果を有する。その含有量を0.1〜
1.5wt%と限定したのは、0.1wt%未満ではその効
果が十分ではなく、1.5wt%を超えると晶出物が巨大
化し、逆にしごき加工性が低下するためである。
【0010】FeはMnとの関係でAl−Fe−Mn系
晶出物を形成し、しごき加工性の向上に効果を有する。
その含有量を0.1〜1.5wt%と限定したのは、0.
1wt%未満ではその効果が十分ではなく、1.5wt%を
超えると晶出物が巨大化し、逆にしごき加工性が低下す
るためである。
【0011】以上の添加元素の他に含有される不可避的
不純物は、通常市販の純アルミニウム地金に含有されて
いる程度の量であればとくに規制する必要はない。
【0012】次に、本発明の製造方法を上記のように限
定した理由について説明する。まず上記合金組成のアル
ミニウム合金鋳塊を均質化処理するが、均質化処理の条
件は特に限定しない。通常600〜620℃の温度で2
〜10hr保持とすれば良い。
【0013】均質化処理した後、熱間粗圧延を施すが、
この熱間粗圧延を終了温度が500℃以上となるように
施すのは、終了温度が500℃未満になると熱間粗圧延
時に微細なα相が析出し、この微細なα相が、後工程の
焼鈍処理時に、耳率制御に寄与する立方体方位の発生お
よび成長を阻害するためである。尚微細なα相(平均粒
径1μm程度以下のもの)は400℃を超え、500℃
未満の温度で析出しやすいことが知られている。
【0014】熱間粗圧延終了後、100℃/sec以上
の冷却速度で400℃以下の温度まで冷却するのは、微
細なα相が析出しやすい上記の温度範囲に保持される時
間をできるだけ短くし、微細なα相の析出を防ぐためで
ある。100℃/sec未満の冷却速度および400℃
を超える温度では逆に微細なα相の析出を促進するため
好ましくない。
【0015】次に熱間仕上圧延を280℃以下の温度で
終了し、熱間仕上圧延板の板厚を4.5mm以下とする
のは、後工程の焼鈍処理時に立方体方位の成長を促進す
る圧延集合組織を発達させるためである。熱間仕上圧延
の終了温度が280℃を超えたり、熱間仕上圧延板の板
厚が4.5mmを超える場合は、圧延集合組織の発達が
乏しく、焼鈍処理時に立方体方位の発生を促進しないた
め好ましくない。
【0016】熱間仕上圧延板の断面ミクロ組織を完全な
未再結晶組織とし、かつ断面ミクロ組織における平均粒
径20μm以下の析出相の面積占有率を10%未満とす
るのは、部分再結晶組織あるいは全面再結晶組織であっ
たり、平均粒径20μm以下の析出相の面積占有率が1
0%以上である場合には、いずれも後工程の焼鈍処理時
の立方体方位の発生および成長を阻害するためである。
【0017】次に熱間仕上圧延後の熱間仕上圧延板に圧
延率75%以下の冷間圧延を施し、焼鈍処理した後、圧
延率60%以上の冷間圧延(最終圧延)を施すのは、圧
延率が75%を超える冷間圧延後の焼鈍処理では、焼鈍
時の再結晶の駆動力が大きくなり、ランダムな方位の再
結晶粒が生成し、立方体方位の発生を阻害するためであ
る。また焼鈍処理後に圧延率60%以上の最終圧延を施
すのは、圧延率60%未満の最終圧延ではベーキング後
のフランジ成形性を悪くするためである。
【0018】なお、必要に応じて最終圧延後に、100
〜200℃の温度で2〜10hr加熱する安定化処理を
施しても良い。
【0019】
【実施例】表1に示す合金組成の各種アルミニウム合金
鋳塊を通常の溶製法により鋳造し、面削後600℃×9
hrの均質化処理を施した後、表2に示す条件で熱間粗
圧延、熱間仕上圧延および冷間圧延を行って各種アルミ
ニウム合金板を得た。なお熱間粗圧延上がりの板厚は1
8mmとし、焼鈍処理は550℃×10secの連続焼
鈍法とし、最終板厚は0.3mmとした。これらのアル
ミニウム合金板についてベーキング後の耐力およびDI
加工時の45°耳率を測定した。それらの結果を表2に
記した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】表2から明らかなように、本発明法による
アルミニウム合金板は、比較法あるいは従来法によるア
ルミニウム合金板に比較して、ベーキング後の耐力は同
等あるいはそれ以上であり、DI加工時の45°耳率は
格段に低い。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明製造方法によ
れば、連続焼鈍炉による連続焼鈍処理後の最終圧延率を
高くしても、DI加工時の45°耳率の低い成形加工用
アルミニウム合金板が得られ工業上顕著な効果を奏する
ものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn0.5〜2.0wt%、Mg0.5〜
    3.0wt%、Cu0.01〜1.2wt%、Si0.1〜
    2.0wt%、Fe0.1〜1.5wt%を含有し、残部A
    lと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金鋳塊を
    均質化処理後、熱間粗圧延を終了温度が500℃以上と
    なるように施し、次いで100℃/sec以上の冷却速
    度で400℃以下の温度に冷却した後、熱間仕上圧延を
    終了温度が280℃以下となるように施して、板厚が
    4.5mm以下で、断面ミクロ組織が完全な未再結晶組
    織であり、かつ断面ミクロ組織における平均粒径20μ
    m以下の析出相の面積占有率が10%未満である熱間仕
    上圧延板とし、該熱間仕上圧延板に圧延率75%以下の
    冷間圧延を施した後焼鈍処理し、さらに圧延率60%以
    上の冷間圧延を施すことを特徴とする成形加工用アルミ
    ニウム合金板の製造方法。
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