JPH0713096B2 - ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法 - Google Patents
ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法Info
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- JPH0713096B2 JPH0713096B2 JP4545188A JP4545188A JPH0713096B2 JP H0713096 B2 JPH0713096 B2 JP H0713096B2 JP 4545188 A JP4545188 A JP 4545188A JP 4545188 A JP4545188 A JP 4545188A JP H0713096 B2 JPH0713096 B2 JP H0713096B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法に
関し,特に,高アセタール化度でかつ粒径のバラツキの
小さいポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法に関
する。
関し,特に,高アセタール化度でかつ粒径のバラツキの
小さいポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法に関
する。
ポリビニルアセタール樹脂は,耐熱性に優れた樹脂とし
て知られている。この樹脂は,ポリビニルアルコールに
アルデヒド(ホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,ブ
チルアルデヒドなど)を縮合反応させて得られる。特
に,ポリビニルアセタールのアセタール環を形成する炭
素数が少ないほど,ガラス転移温度が高くなり,耐熱性
に優れることが知られている(「高分子の力学的性質」
p.19,化学同人発行,1965)。しかし,アセタール環の炭
素数が最も少ないポリビニルホルマールは,溶剤に対す
る溶解性が特異的であり,使用可能な溶剤は限定され
る。例えば,ホルマール化度の高いポリビニルホルマー
ルは,塩化メチレン,塩化メチレン−クロロホルム,メ
タノール,グリコール,ホルマリン,ベンゼン−アルコ
ールなどの限られた溶剤にのみ可溶である。それゆえ,
ポリビニルアセトアセタール樹脂の耐熱性樹脂としての
使用が望まれている。
て知られている。この樹脂は,ポリビニルアルコールに
アルデヒド(ホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,ブ
チルアルデヒドなど)を縮合反応させて得られる。特
に,ポリビニルアセタールのアセタール環を形成する炭
素数が少ないほど,ガラス転移温度が高くなり,耐熱性
に優れることが知られている(「高分子の力学的性質」
p.19,化学同人発行,1965)。しかし,アセタール環の炭
素数が最も少ないポリビニルホルマールは,溶剤に対す
る溶解性が特異的であり,使用可能な溶剤は限定され
る。例えば,ホルマール化度の高いポリビニルホルマー
ルは,塩化メチレン,塩化メチレン−クロロホルム,メ
タノール,グリコール,ホルマリン,ベンゼン−アルコ
ールなどの限られた溶剤にのみ可溶である。それゆえ,
ポリビニルアセトアセタール樹脂の耐熱性樹脂としての
使用が望まれている。
ポリビニルアルコールにアセトアルデヒドを縮合反応さ
せてポリビニルアセトアセタール樹脂を得るこの縮合反
応では,アセトアルデヒドの反応性が低いため,品質の
良好な高アセタール化物(アセタール化度60モル%以
上)が得られにくい。アセタール化度の低いポリビニル
アセトアセタール樹脂は水溶性であり,アセタール化の
進行につれて水不溶性となる。そのために,ポリビニル
アセトアセタール樹脂は,通常,水溶性アセタール(低
アセタール化物)として市販されている。このような水
溶性ポリビニルアセトアセタール樹脂は,耐熱性樹脂と
しては用いられない。
せてポリビニルアセトアセタール樹脂を得るこの縮合反
応では,アセトアルデヒドの反応性が低いため,品質の
良好な高アセタール化物(アセタール化度60モル%以
上)が得られにくい。アセタール化度の低いポリビニル
アセトアセタール樹脂は水溶性であり,アセタール化の
進行につれて水不溶性となる。そのために,ポリビニル
アセトアセタール樹脂は,通常,水溶性アセタール(低
アセタール化物)として市販されている。このような水
溶性ポリビニルアセトアセタール樹脂は,耐熱性樹脂と
しては用いられない。
アセタール化度の高いポリビニルアセトアセタール樹脂
を得るべく,反応温度を高めてアセトアルデヒドの反応
性を上げても,反応温度が高くなれば,アセタール化物
の溶解限界点(水に不溶化する限界アセタール化度)が
低下し,低アセタール化物の析出をおこす。析出した低
アセタール化物は巨大粒子状となっており,アセトアル
デヒドが攻撃しにくいため,アセタール化はそれ以上進
行しない。従って,所望の高アセタール化物が得られな
い。しかも,この巨大粒子状アセタール化物は,粒子内
に酸触媒が残留するなどして,精製が困難ともなる。粒
子内のアセタール化度のバラツキも大きくなる。
を得るべく,反応温度を高めてアセトアルデヒドの反応
性を上げても,反応温度が高くなれば,アセタール化物
の溶解限界点(水に不溶化する限界アセタール化度)が
低下し,低アセタール化物の析出をおこす。析出した低
アセタール化物は巨大粒子状となっており,アセトアル
デヒドが攻撃しにくいため,アセタール化はそれ以上進
行しない。従って,所望の高アセタール化物が得られな
い。しかも,この巨大粒子状アセタール化物は,粒子内
に酸触媒が残留するなどして,精製が困難ともなる。粒
子内のアセタール化度のバラツキも大きくなる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり,その
目的とするところは,高アセタール化度(60モル%以
上,好ましくは65モル%以上,より好ましくは70モル%
以上)のポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法を
提供することにある。本発明の他の目的は,巨大粒子が
なくかつ粒子径のバラツキの小さいポリビニルアセトア
セタール樹脂の製造方法を提供することにある。本発明
のさらに他の目的は,アセタール化度のバラツキの小さ
いポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法を提供す
ることにある。本発明のさらに他の目的は,着色のない
ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法を提供する
ことにある。本発明のさらに他の目的は,溶剤溶解性の
良好なポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法を提
供することにある。
目的とするところは,高アセタール化度(60モル%以
上,好ましくは65モル%以上,より好ましくは70モル%
以上)のポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法を
提供することにある。本発明の他の目的は,巨大粒子が
なくかつ粒子径のバラツキの小さいポリビニルアセトア
セタール樹脂の製造方法を提供することにある。本発明
のさらに他の目的は,アセタール化度のバラツキの小さ
いポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法を提供す
ることにある。本発明のさらに他の目的は,着色のない
ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法を提供する
ことにある。本発明のさらに他の目的は,溶剤溶解性の
良好なポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法を提
供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は,ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造にお
いて,酸触媒の存在下,水相中にて低温でアセタール化
を緩やかに進行させ,部分アセタール化物を析出させた
後,高温に保持すれば,高アセタール化度のポリビニル
アセトアセタール樹脂が得られる,酸触媒の量や反応温
度を調整することにより,粒子径のバラツキが少なく着
色がないうえに,溶剤溶解性の良好なポリビニルアセト
アセタール樹脂が得られる,との発明者の知見にもとづ
いて完成された。
いて,酸触媒の存在下,水相中にて低温でアセタール化
を緩やかに進行させ,部分アセタール化物を析出させた
後,高温に保持すれば,高アセタール化度のポリビニル
アセトアセタール樹脂が得られる,酸触媒の量や反応温
度を調整することにより,粒子径のバラツキが少なく着
色がないうえに,溶剤溶解性の良好なポリビニルアセト
アセタール樹脂が得られる,との発明者の知見にもとづ
いて完成された。
本発明のポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法
は,4〜10重量%の酸触媒の存在下,水相中でポリビニル
アルコールとアセトアルデヒドとの反応によりポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造する方法であって,反応
系を8〜17℃にて30分間以上保持することによりアセタ
ール化物の析出を開始させた後,該反応系を25〜40℃の
温度に保つこと,を包含し,そのことにより上記目的が
達成される。
は,4〜10重量%の酸触媒の存在下,水相中でポリビニル
アルコールとアセトアルデヒドとの反応によりポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造する方法であって,反応
系を8〜17℃にて30分間以上保持することによりアセタ
ール化物の析出を開始させた後,該反応系を25〜40℃の
温度に保つこと,を包含し,そのことにより上記目的が
達成される。
ポリビニルアセトアセタールはポリビニルブチラールに
比べて,水に対する溶解性が大きい。例えば,20℃の水
に対するポリビニルブチラールの溶解限界点(水に不溶
化する限界アセタール化度)が20〜25モル%であるのに
対し,ポリビニルアセトアセタールの溶解限界点は45〜
60モル%である。溶解限界点は温度の上昇とともに低下
する。他方,アセトアルデヒドは,ブチルアルデヒドに
比べて,ポリビニルアルコールに対する反応性が低い。
従って,ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造では,
高アセタール化物を得るには,ポリビニルアセトアセタ
ールが水に溶解した状態でアセタール化を緩やかに進行
させ,高アセタール化させる必要がある。このようなこ
とから,本発明のポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造では,ポリビニルアルコールに酸触媒とアセトアルデ
ヒドを添加した後,低温にて一定時間保持し,徐々に高
アセタール化させてアセタール化物を析出させている。
アセタール化物の析出が速い場合には,反応温度を下げ
て溶解限界点を上げ,少なくとも析出開始までに30分間
以上の保持時間を確保する。
比べて,水に対する溶解性が大きい。例えば,20℃の水
に対するポリビニルブチラールの溶解限界点(水に不溶
化する限界アセタール化度)が20〜25モル%であるのに
対し,ポリビニルアセトアセタールの溶解限界点は45〜
60モル%である。溶解限界点は温度の上昇とともに低下
する。他方,アセトアルデヒドは,ブチルアルデヒドに
比べて,ポリビニルアルコールに対する反応性が低い。
従って,ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造では,
高アセタール化物を得るには,ポリビニルアセトアセタ
ールが水に溶解した状態でアセタール化を緩やかに進行
させ,高アセタール化させる必要がある。このようなこ
とから,本発明のポリビニルアセトアセタール樹脂の製
造では,ポリビニルアルコールに酸触媒とアセトアルデ
ヒドを添加した後,低温にて一定時間保持し,徐々に高
アセタール化させてアセタール化物を析出させている。
アセタール化物の析出が速い場合には,反応温度を下げ
て溶解限界点を上げ,少なくとも析出開始までに30分間
以上の保持時間を確保する。
本発明方法において,ポリビニルアルコールにアセトア
ルデヒドを添加する態様は特に限定されない。即ち,一
括添加,分割添加又は連続添加の何れであってもよい。
ルデヒドを添加する態様は特に限定されない。即ち,一
括添加,分割添加又は連続添加の何れであってもよい。
本発明において“反応系を8〜17℃にて30分間以上保持
する”とは,ポリビニルアルコールに,このポリビニル
アルコールと実質的に反応し得るアセトアルデヒドを添
加した後の反応条件を意味し,上記分割添加又は連続添
加の場合は,ポリビニルアルコールと実質的に反応し得
る最後の量のアセトアルデヒドを添加してからの反応条
件を意味する。つまり,アセトアルデヒドの全量をポリ
ビニルアルコールに一度に添加する場合には,そのアセ
トアルデヒドを添加した後,この混合液を8〜17℃にて
30分間以上保持する。アセトアルデヒドの全量を小分け
し,分けられた各アセトアルデヒドをポリビニルアルコ
ールに所定時間をおいて,間欠的に添加する場合,又は
所定時間の間にアセトアルデヒドを少量ずつ連続して添
加する場合には,ポリビニルアルコールと実質的に反応
し得るアセトアルデヒドの全量を添加し終わった後,こ
の混合液を8〜17℃にて30分間以上保持する。
する”とは,ポリビニルアルコールに,このポリビニル
アルコールと実質的に反応し得るアセトアルデヒドを添
加した後の反応条件を意味し,上記分割添加又は連続添
加の場合は,ポリビニルアルコールと実質的に反応し得
る最後の量のアセトアルデヒドを添加してからの反応条
件を意味する。つまり,アセトアルデヒドの全量をポリ
ビニルアルコールに一度に添加する場合には,そのアセ
トアルデヒドを添加した後,この混合液を8〜17℃にて
30分間以上保持する。アセトアルデヒドの全量を小分け
し,分けられた各アセトアルデヒドをポリビニルアルコ
ールに所定時間をおいて,間欠的に添加する場合,又は
所定時間の間にアセトアルデヒドを少量ずつ連続して添
加する場合には,ポリビニルアルコールと実質的に反応
し得るアセトアルデヒドの全量を添加し終わった後,こ
の混合液を8〜17℃にて30分間以上保持する。
酸触媒量は4〜10重量%の範囲が好ましい。4重量%を
下まわると,アセタール化反応が充分に進行せず,所望
のアセタール化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が
得られない。低アセタール化度のため,粒子同士がブロ
ック化して巨大粒子となる。10重量%を上まわると,過
剰の酸によりアセトアルデヒドがアルドール縮合を起こ
すため,得られたポリビニルアセトアセタール樹脂が着
色するおそれがある。酸触媒には,例えば,塩酸,硫
酸,硝酸がある。
下まわると,アセタール化反応が充分に進行せず,所望
のアセタール化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が
得られない。低アセタール化度のため,粒子同士がブロ
ック化して巨大粒子となる。10重量%を上まわると,過
剰の酸によりアセトアルデヒドがアルドール縮合を起こ
すため,得られたポリビニルアセトアセタール樹脂が着
色するおそれがある。酸触媒には,例えば,塩酸,硫
酸,硝酸がある。
アセトアルデヒドの量は,ポリビニルアルコール2モル
(水酸基のモル数)に対し,0.7〜2.2モル,好ましくは
1.0〜2.2モルとされる。0.7モルを下まわると,アセタ
ール化反応が充分に進行せず,所望のアセタール化度の
ポリビニルアセトアセタール樹脂が得られない。2.2モ
ルを上まわると,反応系におけるアセトアルデヒドの量
が過剰となり,アセタール化物の溶解限界点が上昇す
る。そのために,アセタール化物の析出に長時間を要す
るうえに,得られたポリビニルアセトアセタール樹脂の
粒子径にバラツキが生じる。
(水酸基のモル数)に対し,0.7〜2.2モル,好ましくは
1.0〜2.2モルとされる。0.7モルを下まわると,アセタ
ール化反応が充分に進行せず,所望のアセタール化度の
ポリビニルアセトアセタール樹脂が得られない。2.2モ
ルを上まわると,反応系におけるアセトアルデヒドの量
が過剰となり,アセタール化物の溶解限界点が上昇す
る。そのために,アセタール化物の析出に長時間を要す
るうえに,得られたポリビニルアセトアセタール樹脂の
粒子径にバラツキが生じる。
反応は水相中にて行われる。メタノールのようなアルコ
ール中では,アセタール化平衡が成立し,高アセタール
化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が得られない。
ール中では,アセタール化平衡が成立し,高アセタール
化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が得られない。
水相中にて酸触媒を加えたポリビニルアルコールとアセ
トアルデヒドとの反応系は,8〜17℃にて30分間以上,好
ましくは1〜6時間保持される。それにより,緩やかに
アセタール化が進行し,アセタール化物が析出する。8
℃を下まわると,アセタール化物の析出に長時間を要す
るうえに,得られたポリビニルアセトアセタール樹脂の
粒子径にバラツキが生じる。17℃を上まわると,アセタ
ール化物の溶解限界点が低下するため,低アセタール化
物の析出を生じる。析出した低アセタール化物は巨大粒
子状となっており,アセトアルデヒドが攻撃しにくいた
め,アセタール化がそれ以上進行しない。そのために,
高アセタール化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が
得られない。
トアルデヒドとの反応系は,8〜17℃にて30分間以上,好
ましくは1〜6時間保持される。それにより,緩やかに
アセタール化が進行し,アセタール化物が析出する。8
℃を下まわると,アセタール化物の析出に長時間を要す
るうえに,得られたポリビニルアセトアセタール樹脂の
粒子径にバラツキが生じる。17℃を上まわると,アセタ
ール化物の溶解限界点が低下するため,低アセタール化
物の析出を生じる。析出した低アセタール化物は巨大粒
子状となっており,アセトアルデヒドが攻撃しにくいた
め,アセタール化がそれ以上進行しない。そのために,
高アセタール化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が
得られない。
析出したアセタール化物の平均粒子径は,通常,25〜75
μmとなっている。25μmを下まわると,得られた樹脂
を使用する際に飛散するなどして,作業性が低下する。
75μmを上まわると,次の恒温保持にて,アセタール化
がそれ以上進行せず,所望の高アセタール化物が得られ
ない。粒子内に酸触媒が残留して精製が困難ともなる。
μmとなっている。25μmを下まわると,得られた樹脂
を使用する際に飛散するなどして,作業性が低下する。
75μmを上まわると,次の恒温保持にて,アセタール化
がそれ以上進行せず,所望の高アセタール化物が得られ
ない。粒子内に酸触媒が残留して精製が困難ともなる。
アセタール化物が析出した反応系は,次いで,25〜40℃
の温度にて,通常,2〜8時間にわたって恒温保持され
る。25℃を下まわると,高アセタール化物は得られるも
のの,低アセタール化物を多く含み,得られたポリビニ
ルアセトアセタール樹脂のアセタール化度の分布が広く
なる。40℃を上まわると,反応系の気相部分にアセトア
ルデヒドが揮散するため,アセタール化度がかえって低
下する。アセトアルデヒドの揮散により,反応系の周囲
が汚染される。脱アセタール化や分子間のアセタール形
成などを原因として,得られたポリビニルアセトアセタ
ール樹脂の溶剤溶解性も低くなる。特に,非アルコール
系溶剤(メチルエチルケトンなど)への不溶化が進む。
の温度にて,通常,2〜8時間にわたって恒温保持され
る。25℃を下まわると,高アセタール化物は得られるも
のの,低アセタール化物を多く含み,得られたポリビニ
ルアセトアセタール樹脂のアセタール化度の分布が広く
なる。40℃を上まわると,反応系の気相部分にアセトア
ルデヒドが揮散するため,アセタール化度がかえって低
下する。アセトアルデヒドの揮散により,反応系の周囲
が汚染される。脱アセタール化や分子間のアセタール形
成などを原因として,得られたポリビニルアセトアセタ
ール樹脂の溶剤溶解性も低くなる。特に,非アルコール
系溶剤(メチルエチルケトンなど)への不溶化が進む。
ポリビニルアルコールの重合度は,500〜3500が好まし
い。ポリビニルアルコールの重合度が低いと,アセター
ル化の反応速度が速くなる。それゆえ,反応温度を高く
し溶解限界点を下げてアセタール化物の析出を早めても
高アセタール化物が得られる。ポリビニルアルコールの
残存アセチル基は0.5〜12モル%が好適である。反応系
におけるポリビニルアルコールの濃度は特に限定されな
いものの,通常,4〜10重量%とされる。
い。ポリビニルアルコールの重合度が低いと,アセター
ル化の反応速度が速くなる。それゆえ,反応温度を高く
し溶解限界点を下げてアセタール化物の析出を早めても
高アセタール化物が得られる。ポリビニルアルコールの
残存アセチル基は0.5〜12モル%が好適である。反応系
におけるポリビニルアルコールの濃度は特に限定されな
いものの,通常,4〜10重量%とされる。
(実施例) 以下に本発明を実施例について述べる。
実施例1 5のセパラブルフラスコに純水2790gを入れ,これに
ポリビニルアルコール(重合度2400,ケン化度98.8モル
%)を220g加えて,完全に溶解させた。次いで,この水
溶液の液温を20℃に保持し,これに35重量%濃度の塩酸
650gを加えた。塩酸量は6重量%であった。液温を11℃
まで下げ,アセトアルデヒド143gを適宜加えて反応させ
た後,無色粉末を析出させた。アセトアルデヒド量は,
ポリビニルアルコール2モルに対し,1.3モルであった。
この時,アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間
は,2時間であった。反応系を30℃に昇温し,5時間恒温保
持したのち,水洗中和して触媒および未反応アルデヒド
を除去し,ポリビニルアセトアセタール樹脂を得た。こ
のポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度
75.0モル%であった。また,この樹脂の平均粒子径は約
40μmであった。これらの結果を下表に示す。
ポリビニルアルコール(重合度2400,ケン化度98.8モル
%)を220g加えて,完全に溶解させた。次いで,この水
溶液の液温を20℃に保持し,これに35重量%濃度の塩酸
650gを加えた。塩酸量は6重量%であった。液温を11℃
まで下げ,アセトアルデヒド143gを適宜加えて反応させ
た後,無色粉末を析出させた。アセトアルデヒド量は,
ポリビニルアルコール2モルに対し,1.3モルであった。
この時,アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間
は,2時間であった。反応系を30℃に昇温し,5時間恒温保
持したのち,水洗中和して触媒および未反応アルデヒド
を除去し,ポリビニルアセトアセタール樹脂を得た。こ
のポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度
75.0モル%であった。また,この樹脂の平均粒子径は約
40μmであった。これらの結果を下表に示す。
実施例2 アセトアルデヒドを88g(ポリビニルアルコール2モル
に対し0.8モル)としたこと以外は,実施例1と同様に
してポリビニルアセトアセタール樹脂を製造した。アセ
トアルデヒドを加えてから析出までの時間は,2時間であ
った。得られたポリビニルアセトアセタール樹脂は,ア
セタール化度69.3モル%,そして平均粒子径は約40μm
であった。これらの結果を下表に示す。
に対し0.8モル)としたこと以外は,実施例1と同様に
してポリビニルアセトアセタール樹脂を製造した。アセ
トアルデヒドを加えてから析出までの時間は,2時間であ
った。得られたポリビニルアセトアセタール樹脂は,ア
セタール化度69.3モル%,そして平均粒子径は約40μm
であった。これらの結果を下表に示す。
実施例3 アセトアルデヒドを220g(ポリビニルアルコール2モル
に対し2.0モル),反応温度を10℃,そして樹脂析出後
の恒温保持を35℃,5時間としたこと以外は,実施例1と
同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂を製造し
た。アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間は,3
時間であった。得られたポリビニルアセトアセタール樹
脂は,アセタール化度77.1モル%,そして平均粒子径は
約40μmであった。これらの結果を下表に示す。
に対し2.0モル),反応温度を10℃,そして樹脂析出後
の恒温保持を35℃,5時間としたこと以外は,実施例1と
同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂を製造し
た。アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間は,3
時間であった。得られたポリビニルアセトアセタール樹
脂は,アセタール化度77.1モル%,そして平均粒子径は
約40μmであった。これらの結果を下表に示す。
実施例4 反応温度を9℃,そして樹脂析出後の恒温保持を35℃,5
時間としたこと以外は,実施例1と同様にしてポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトアルデヒド
を加えてから析出までの時間は,6時間であった。得られ
たポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度
75.0モル%,そして平均粒子径は約25μmであった。こ
れらの結果を下表に示す。
時間としたこと以外は,実施例1と同様にしてポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトアルデヒド
を加えてから析出までの時間は,6時間であった。得られ
たポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度
75.0モル%,そして平均粒子径は約25μmであった。こ
れらの結果を下表に示す。
実施例5 反応温度を16℃,そして樹脂析出後の恒温保持を35℃,2
時間としたこと以外は,実施例1と同様にしてポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトアルデヒド
を加えてから析出までの時間は,30分間であった。得ら
れたポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化
度74.6モル%,そして平均粒子径は約75μmであった。
これらの結果を下表に示す。
時間としたこと以外は,実施例1と同様にしてポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトアルデヒド
を加えてから析出までの時間は,30分間であった。得ら
れたポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化
度74.6モル%,そして平均粒子径は約75μmであった。
これらの結果を下表に示す。
実施例6 塩酸量を420g(4重量%),反応温度を12℃,樹脂析出
後の恒温保持を25℃,5時間としたこと以外は,実施例1
と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂を製造し
た。アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間は,
4.5時間であった。得られたポリビニルアセトアセター
ル樹脂は,アセタール化度66.1モル%,そして平均粒子
径は約40μmであった。これらの結果を下表に示す。
後の恒温保持を25℃,5時間としたこと以外は,実施例1
と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂を製造し
た。アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間は,
4.5時間であった。得られたポリビニルアセトアセター
ル樹脂は,アセタール化度66.1モル%,そして平均粒子
径は約40μmであった。これらの結果を下表に示す。
実施例7 純水量を2400g,塩酸を1200g(10重量%),アセトアル
デヒドを220g(ポリビニルアルコール2モルに対し2.0
モル),反応温度を9℃,そして樹脂析出後の恒温保持
を40℃,8時間としたこと以外は,実施例1と同様にして
ポリビニルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトア
ルデヒドを加えてから析出までの時間は,1時間であっ
た。得られたポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセ
タール化度79.4モル%,そして平均粒子径は約40μmで
あった。これらの結果を下表に示す。
デヒドを220g(ポリビニルアルコール2モルに対し2.0
モル),反応温度を9℃,そして樹脂析出後の恒温保持
を40℃,8時間としたこと以外は,実施例1と同様にして
ポリビニルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトア
ルデヒドを加えてから析出までの時間は,1時間であっ
た。得られたポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセ
タール化度79.4モル%,そして平均粒子径は約40μmで
あった。これらの結果を下表に示す。
実施例8 重合度500,ケン化度98.8モル%のポリビニルアルコール
を用い,塩酸量を420g(4重量%),反応温度を16℃と
した以外は,実施例1と同様にしてポリビニルアセトア
セタール樹脂を製造した。アセトアルデヒドを加えてか
ら析出までの時間は,1時間であった。得られたポリビニ
ルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度70.8モル
%,そして平均粒子径は約40μmであった。これらの結
果を下表に示す。
を用い,塩酸量を420g(4重量%),反応温度を16℃と
した以外は,実施例1と同様にしてポリビニルアセトア
セタール樹脂を製造した。アセトアルデヒドを加えてか
ら析出までの時間は,1時間であった。得られたポリビニ
ルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度70.8モル
%,そして平均粒子径は約40μmであった。これらの結
果を下表に示す。
実施例9 重合度3500,ケン化度98.8モル%のポリビニルアルコー
ルを用いたこと以外は,実施例1と同様にしてポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトアルデヒド
を加えてから析出までの時間は,5時間であった。得られ
たポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度
75.3モル%,そして平均粒子径は45μmであった。これ
らの結果を下表に示す。
ルを用いたこと以外は,実施例1と同様にしてポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトアルデヒド
を加えてから析出までの時間は,5時間であった。得られ
たポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度
75.3モル%,そして平均粒子径は45μmであった。これ
らの結果を下表に示す。
実施例10 重合度2400,ケン化度88.0モル%のポリビニルアルコー
ルを用いたこと以外は,実施例1と同様にしてポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトアルデヒド
を加えてから析出までの時間は,2時間であった。得られ
たポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度
66.9モル%,そして平均粒子径は約40μmであった。こ
れらの結果を下表に示す。
ルを用いたこと以外は,実施例1と同様にしてポリビニ
ルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトアルデヒド
を加えてから析出までの時間は,2時間であった。得られ
たポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセタール化度
66.9モル%,そして平均粒子径は約40μmであった。こ
れらの結果を下表に示す。
実施例11 重合度1700,ケン化度99.2モル%のポリビニルアルコー
ルを用い,反応温度を10℃としたこと以外は,実施例1
と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂を製造し
た。アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間は,3
時間であった。得られたポリビニルアセトアセタール樹
脂は,アセタール化度74.8%,そして平均粒子径は約30
μmであった。これらの結果を下表に示す。
ルを用い,反応温度を10℃としたこと以外は,実施例1
と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂を製造し
た。アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間は,3
時間であった。得られたポリビニルアセトアセタール樹
脂は,アセタール化度74.8%,そして平均粒子径は約30
μmであった。これらの結果を下表に示す。
実施例12 アセトアルデヒドを71.5g(ポリビニルアルコール2モ
ルに対し0.65モル),そして反応温度を16℃としたこと
以外は,実施例1と同様にしてポリビニルアセトアセタ
ール樹脂を製造した。アセトアルデヒドを加えてから析
出までの時間は,6時間であった。得られたポリビニルア
セトアセタール樹脂は,アセタール化度62.5モル%,そ
して平均粒子径は約195μmであった。これらの結果を
下表に示す。
ルに対し0.65モル),そして反応温度を16℃としたこと
以外は,実施例1と同様にしてポリビニルアセトアセタ
ール樹脂を製造した。アセトアルデヒドを加えてから析
出までの時間は,6時間であった。得られたポリビニルア
セトアセタール樹脂は,アセタール化度62.5モル%,そ
して平均粒子径は約195μmであった。これらの結果を
下表に示す。
実施例13 アセトアルデヒドを264g(ポリビニルアルコール2モル
に対し2.4モル),そして反応温度を10℃としたこと以
外は,実施例1と同様にしてポリビニルアセトアセター
ル樹脂を製造した。アセトアルデヒドを加えてから析出
までの時間は,9時間であった。得られたポリビニルアセ
トアセタール樹脂は,アセタール化度78.4モル%,そし
て平均粒子径は約70μmであった。しかし,この樹脂の
粒子径は30〜100μmとバラツキが認められた。これら
の結果を下表に示す。
に対し2.4モル),そして反応温度を10℃としたこと以
外は,実施例1と同様にしてポリビニルアセトアセター
ル樹脂を製造した。アセトアルデヒドを加えてから析出
までの時間は,9時間であった。得られたポリビニルアセ
トアセタール樹脂は,アセタール化度78.4モル%,そし
て平均粒子径は約70μmであった。しかし,この樹脂の
粒子径は30〜100μmとバラツキが認められた。これら
の結果を下表に示す。
比較例1 塩酸量を200g(2重量%)としたこと以外は,実施例1
と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂を製造し
た。アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間は,2
0時間であった。得られたポリビニルアセトアセタール
樹脂は,アセタール化度60.3モル%,そして平均粒子径
は数mmであった。この樹脂はブロック化していた。これ
らの結果を下表に示す。
と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂を製造し
た。アセトアルデヒドを加えてから析出までの時間は,2
0時間であった。得られたポリビニルアセトアセタール
樹脂は,アセタール化度60.3モル%,そして平均粒子径
は数mmであった。この樹脂はブロック化していた。これ
らの結果を下表に示す。
比較例2 純水量を2250g,塩酸量を1400g(12重量%),そして反
応温度を10℃としたこと以外は,実施例1と同様にして
ポリビニルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトア
ルデヒドを加えてから析出までの時間は,30分間であっ
た。得られたポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセ
タール化度77.2モル%,そして平均粒子径は約40μmで
あった。しかし,この樹脂は全体として淡黄色に着色し
ていた。これらの結果を下表に示す。
応温度を10℃としたこと以外は,実施例1と同様にして
ポリビニルアセトアセタール樹脂を製造した。アセトア
ルデヒドを加えてから析出までの時間は,30分間であっ
た。得られたポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセ
タール化度77.2モル%,そして平均粒子径は約40μmで
あった。しかし,この樹脂は全体として淡黄色に着色し
ていた。これらの結果を下表に示す。
比較例3 反応温度を6℃としたこと以外は,実施例1と同様にし
てポリビニルアセトアセタール樹脂の製造を試みたもの
の24時間を経過しても樹脂の析出は認められなかった。
これは反応温度が低くアセタール化物の溶解限界濃度が
高すぎるためと考えられる。
てポリビニルアセトアセタール樹脂の製造を試みたもの
の24時間を経過しても樹脂の析出は認められなかった。
これは反応温度が低くアセタール化物の溶解限界濃度が
高すぎるためと考えられる。
比較例4 反応温度を19℃としたこと以外は,実施例1と同様にし
てポリビニルアセトアセタール樹脂を製造した。アセト
アルデヒドを加えてから析出までの時間は,6分間であっ
た。得られたポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセ
タール化度70.0モル%,そして平均粒子径は約400μm
であった。この樹脂の粒子径は200〜500μmとバラツキ
が大きかった。これらの結果を下表に示す。
てポリビニルアセトアセタール樹脂を製造した。アセト
アルデヒドを加えてから析出までの時間は,6分間であっ
た。得られたポリビニルアセトアセタール樹脂は,アセ
タール化度70.0モル%,そして平均粒子径は約400μm
であった。この樹脂の粒子径は200〜500μmとバラツキ
が大きかった。これらの結果を下表に示す。
比較例5 樹脂析出後の恒温保持を50℃,3時間としたこと以外は,
実施例1と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂
を製造した。アセトアルデヒドを加えてから析出までの
時間は,2時間であった。得られたポリビニルアセトアセ
タール樹脂は,アセタール化度71.5モル%,そして平均
粒子径は約60μmであった。
実施例1と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂
を製造した。アセトアルデヒドを加えてから析出までの
時間は,2時間であった。得られたポリビニルアセトアセ
タール樹脂は,アセタール化度71.5モル%,そして平均
粒子径は約60μmであった。
アセタール化度は,実施例1で得られた樹脂より低下し
た。これは,反応系の気相部分にアセトアルデヒドが揮
散し,脱アセタール化が生じたためと考えられる。得ら
れたポリビニルアセトアセタール樹脂は,非アルコール
系溶剤(メチルエチルケトンなど)に不溶であった。こ
れは,脱アセタール化に伴う分子間アセタール化によっ
て不溶解化したと推定される。これらの結果を下表に示
す。
た。これは,反応系の気相部分にアセトアルデヒドが揮
散し,脱アセタール化が生じたためと考えられる。得ら
れたポリビニルアセトアセタール樹脂は,非アルコール
系溶剤(メチルエチルケトンなど)に不溶であった。こ
れは,脱アセタール化に伴う分子間アセタール化によっ
て不溶解化したと推定される。これらの結果を下表に示
す。
比較例6 塩酸量を1408g(13重量%),反応温度を10℃,そして
樹脂析出後の恒温保持を60℃,3時間としたこと以外は,
実施例1と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂
を製造した。アセトアルデヒドを加えてから析出までの
時間は,30分間であった。得られたポリビニルアセトア
セタール樹脂は,アセタール化度68.4モル%,そして平
均粒子径は約70μmであった。しかし,この樹脂は全体
として淡黄色に着色していた。
樹脂析出後の恒温保持を60℃,3時間としたこと以外は,
実施例1と同様にしてポリビニルアセトアセタール樹脂
を製造した。アセトアルデヒドを加えてから析出までの
時間は,30分間であった。得られたポリビニルアセトア
セタール樹脂は,アセタール化度68.4モル%,そして平
均粒子径は約70μmであった。しかし,この樹脂は全体
として淡黄色に着色していた。
アセタール化度は,実施例1で得られた樹脂より低下し
た。これは,反応系の気相部分にアセトアルデヒドが揮
散し,脱アセタール化が生じたためと考えられる。得ら
れたポリビニルアセトアセタール樹脂は,非アルコール
系溶剤(メチルエチルケトンなど)に不溶であった。こ
れは,脱アセタール化に伴う分子間アセタール化によっ
て不溶解化したと推測される。これらの結果を下表に示
す。
た。これは,反応系の気相部分にアセトアルデヒドが揮
散し,脱アセタール化が生じたためと考えられる。得ら
れたポリビニルアセトアセタール樹脂は,非アルコール
系溶剤(メチルエチルケトンなど)に不溶であった。こ
れは,脱アセタール化に伴う分子間アセタール化によっ
て不溶解化したと推測される。これらの結果を下表に示
す。
実施例および比較例から明らかなように,本発明のポリ
ビニルアセトアセタール樹脂の製造方法によれば,高ア
セタール化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が得ら
れる。この樹脂は粒子径のバラツキが小さく,着色もな
い。しかも,溶剤溶解性が良好である。塩酸量を2重量
%とすれば,アセタール化度の高いポリビニルアセトア
セタール樹脂が得られない。低アセタール化度のため,
粒子同士がブロック化して巨大粒子となる。塩酸量が12
重量%では,得られたポリビニルアセトアセタール樹脂
が全体として淡黄色に着色する。反応温度が6℃であれ
ば,アセタール化物の溶解限界濃度が高すぎるため,24
時間経過しても樹脂の析出は認められない。反応温度を
19℃とすると,平均粒子径が高くなるうえに,粒子径に
バラツキが生じる。樹脂析出時の恒温保持温度が50℃や
60℃であれば,脱アセタール化によりアセタール化度は
かえって低下する。しかも,得られた樹脂は,非アルコ
ール性溶剤(メチルエチルケトンなど)に不溶となる。
ビニルアセトアセタール樹脂の製造方法によれば,高ア
セタール化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が得ら
れる。この樹脂は粒子径のバラツキが小さく,着色もな
い。しかも,溶剤溶解性が良好である。塩酸量を2重量
%とすれば,アセタール化度の高いポリビニルアセトア
セタール樹脂が得られない。低アセタール化度のため,
粒子同士がブロック化して巨大粒子となる。塩酸量が12
重量%では,得られたポリビニルアセトアセタール樹脂
が全体として淡黄色に着色する。反応温度が6℃であれ
ば,アセタール化物の溶解限界濃度が高すぎるため,24
時間経過しても樹脂の析出は認められない。反応温度を
19℃とすると,平均粒子径が高くなるうえに,粒子径に
バラツキが生じる。樹脂析出時の恒温保持温度が50℃や
60℃であれば,脱アセタール化によりアセタール化度は
かえって低下する。しかも,得られた樹脂は,非アルコ
ール性溶剤(メチルエチルケトンなど)に不溶となる。
(発明の効果) 本発明によれば,このように,ポリビニルアセトアセタ
ール樹脂の製造において,一定量の触媒の存在下,反応
温度および恒温保持条件を調整するため,高アセタール
化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が得られる。こ
の樹脂は巨大粒子がなく粒子径のバラツキが小さく着色
もない。それゆえ,精製が容易である。溶剤溶解性も良
好であり,非アルコール系溶剤(メチルエチルケトンな
ど)にも可溶である。製造過程においてアルデヒドが揮
散することはなく,環境汚染上も問題はない。
ール樹脂の製造において,一定量の触媒の存在下,反応
温度および恒温保持条件を調整するため,高アセタール
化度のポリビニルアセトアセタール樹脂が得られる。こ
の樹脂は巨大粒子がなく粒子径のバラツキが小さく着色
もない。それゆえ,精製が容易である。溶剤溶解性も良
好であり,非アルコール系溶剤(メチルエチルケトンな
ど)にも可溶である。製造過程においてアルデヒドが揮
散することはなく,環境汚染上も問題はない。
その結果,本発明方法により得られるポリビニルアセト
アセタール樹脂は,耐熱性樹脂として有用である。
アセタール樹脂は,耐熱性樹脂として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤田 正典 東京都大田区久が原4―25―14 (72)発明者 鎌苅 克裕 東京都新宿区市谷鷹匠町6 若葉寮
Claims (4)
- 【請求項1】4〜10重量%の酸触媒の存在下で,水相中
でポリビニルアルコールとアセトアルデヒドとの反応に
よりポリビニルアセトアセタール樹脂を製造する方法で
あって, 反応系を8〜17℃にて30分間以上保持することによりア
セタール化物の析出を開始させた後,該反応系を25〜40
℃の保温に保つこと,を包含するポリビニルアセトアセ
タール樹脂の製造方法。 - 【請求項2】前記酸触媒が,塩酸,硫酸および硝酸のう
ちの少なくとも一種である特許請求の範囲第1項に記載
のポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法。 - 【請求項3】前記ポリビニルアルコール2モルに対し,
前記アセトアルデヒドが0.7〜2.2モルの割合で反応に供
される特許請求の範囲第1項に記載のポリビニルアセト
アセタール樹脂の製造方法。 - 【請求項4】アセタール化度が60モル%以上,好ましく
は65モル%以上,より好ましくは70モル%以上である特
許請求の範囲第1項に記載のポリビニルアセトアセター
ル樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4545188A JPH0713096B2 (ja) | 1987-02-27 | 1988-02-26 | ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4546387 | 1987-02-27 | ||
| JP62-45463 | 1987-02-27 | ||
| JP4545188A JPH0713096B2 (ja) | 1987-02-27 | 1988-02-26 | ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法 |
Publications (3)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01103A JPH01103A (ja) | 1989-01-05 |
| JPS64103A JPS64103A (en) | 1989-01-05 |
| JPH0713096B2 true JPH0713096B2 (ja) | 1995-02-15 |
Family
ID=26385441
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4545188A Expired - Fee Related JPH0713096B2 (ja) | 1987-02-27 | 1988-02-26 | ポリビニルアセトアセタール樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0713096B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3348709B2 (ja) * | 1999-11-24 | 2002-11-20 | 日本電気株式会社 | プリント回路基板設計支援装置及び制御プログラム記録媒体 |
| DE102006025707A1 (de) * | 2006-06-01 | 2007-12-06 | Wacker Polymer Systems Gmbh & Co. Kg | Hochacetalisierte, grobkörnige Polyvinylacetacetale |
-
1988
- 1988-02-26 JP JP4545188A patent/JPH0713096B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS64103A (en) | 1989-01-05 |
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