JPH0713191B2 - 樹脂粒子およびその製造方法 - Google Patents

樹脂粒子およびその製造方法

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JPH0713191B2
JPH0713191B2 JP1308193A JP30819389A JPH0713191B2 JP H0713191 B2 JPH0713191 B2 JP H0713191B2 JP 1308193 A JP1308193 A JP 1308193A JP 30819389 A JP30819389 A JP 30819389A JP H0713191 B2 JPH0713191 B2 JP H0713191B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、球状でかつ粒子径分布の狭いミクロンオーダ
ーの樹脂粒子およびその製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、ポリマービーズは、艶消剤、ブロッキング防止
剤、有機顔料、クロマトグラフィー用担体、薬剤用担
体、粉体塗料、厚み間隙調整材、トナーなどとして盛ん
に使用されている。このような用途に使用されるポリマ
ービーズは粒子径が0.1〜100μで、球状であり、粒子径
の分布が狭いことが要求される。
従来このようなポリマービーズの製造方法としては特殊
な懸濁安定剤を用いたり、高速攪拌下にビニルモノマー
を分散して重合するいわゆる懸濁重合法が知られてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、懸濁方式による重合法では、合一のない
安定した懸濁系で重合を行うことや、重合によって均一
な粒径分布を有する粒子(特に20μ以下)を得ること
は、技術的にむずかしい。
このため、難溶性の無機粉末例えばBaSO4、MgCO3タル
ク、粘土や、水溶性高分子例えばポリビニルアルコー
ル、ゼラチン澱粉などを懸濁安定剤として重合系に添加
して重合体粒子の合一を防ぐことが行われるが、必要以
上に粒子が小さくなったり、ゲル化して粒子が得られな
くなったりする欠点があり、仮にゲル化を防ぐことがで
きても、粒子径分布がブロードで重合後の分級操作が必
須となる。
また、ポリエステル系、ポリアミド系等のポリ縮合型樹
脂、ポリウレタン系等のポリ付加型樹脂等は、懸濁重合
手段により粒子を形成することはできず、そこで、樹脂
を溶剤に溶解し、該溶液を沈澱剤中に滴下して固化する
手段も考えられるが、かかる手段では実質的に球形の粒
子を形成されることは困難であると共に、溶剤の回収工
程が必要となる。
(課題を解決するための手段) 本発明の目的は、実質的に球形で、しかも任意の粒子径
でかつ粒子径分布の狭い樹脂粒子及びその工業的製造方
法を提供することである。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究した結
果、イオン性基含有樹脂(A)と、樹脂(A)の対イオ
ン性基含有ビニールポリマー(B)とで構成される樹脂
粒子によって、また該樹脂粒子は、樹脂(A)微粒子の
水系分散体中で、樹脂(A)の対イオン性基含有ビニー
ルモノマー(b)を重合させることにより本発明の目的
を工業的有利に達成し得ることを見出し、本発明に到達
した。すなわち本発明はイオン性基含有樹脂(A)と、
樹脂(A)の対イオン性基含有ビニールポリマー(B)
とを主たる構成成分とする球状であることを特徴とする
樹脂粒子であり、前記の樹脂粒子からなる球状樹脂粒子
群であって、平均粒子径(D)が0.1〜100μmであり、
かつ0.5D〜2.0Dの範囲内に70重量%以上の粒子が存在す
ることを特徴とする樹脂粒子であり、さらに前記の樹脂
粒子からなる球状樹脂粒子群であって、真球度が0.7以
上の粒子が数平均で70%以上存在することを特徴とする
樹脂粒子であり、また、イオン性基含有樹脂(A)の微
粒子状水系分散体中で、樹脂(A)の対イオン性基含有
ビニールモノマー(b)を重合させることを特徴とする
樹脂粒子の製造方法であり、樹脂(A)中のイオン性基
量に対するポリマー(B)中の対イオン性基量が当量比
で0.5〜10になるようにモノマー(b)を重合させる前
記製造方法におけるところの樹脂粒子の製造方法であ
る。
ここで、イオン性基とは、カルボキシル基、スルホン酸
基、硫酸基、リン酸基もしくはそれらの塩等のアニオン
性基、又は第1級ないし第3級アミノ基等のカチオン性
基であり、対イオン性とは、該イオン性基の反対のイオ
ン性基(イオン性基がアニオン性基のときにはカチオン
性基、またカチオン性基のときはアニオン性基)を意味
する。なお、イオン性基は、樹脂(A)に結合含有して
いる場合だけでなく、界面活性剤等によって導入されて
いても良い。
かかるイオン性基は、平均粒子径が0.1μm未満の樹脂
(A)微粒子の安定な水系分散体を形成させる上で必須
であり、該水系分散体が得られる限りその量に限定は認
められないが、概ね20〜500当量/106gの範囲内が適当で
ある。なお、樹脂(A)微粒子の粒子径が1μm以上の
ときは、実質的に球形かつ粒子径分布の狭い樹脂粒子を
得ることが困難になる。
対イオン性基の量は、樹脂(A)中のイオン性基の量に
対しポリマー(B)中のイオン性基の量が当量比で0.5
〜10好ましくは0.7〜5.0、さらに好ましくは0.8〜3.0の
範囲である。かかる範囲の下限に満たないときは、微粒
子の合体、成長が起こりにくく、また、上限を越えても
微粒子の成長に寄与しないばかりか樹脂粒子の耐水性低
下等の不都合を惹起することがある。
ビニルモノマー(b)を重合させる際に使用する重合開
始剤には特に制限はなく、例えば過酸化ベンゾイル、過
酸化アセチル等の有機過酸化物;2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル等のアゾ化合物;過硫酸塩、過酸化水素、過マ
ンガン酸塩等の無機過酸化物;前記無機過酸化物と亜硫
酸塩、重亜硫酸塩、メタ亜硫酸塩、ヒドロ亜硫酸塩、チ
オ硫酸塩、鉄塩、蓚酸等の還元剤との水溶性レドックス
系開始剤などが挙げられるが、安全性、工業的観点から
は水溶性レドックス系開始剤が好ましい。重合開始剤の
使用量は、ビニルモノマー(b)に対して概ね0.1〜3
重量%の範囲内である。
重合温度については一義的に規定することは困難である
が、水系媒体中に分散した樹脂(A)微粒子を、ビニル
モノマー(b)の重合につれて合体させ、球状に成長さ
せる上で、樹脂(A)のガラス転移点(Tg)以上の温度
条件を採用することが望ましく、該温度未満の条件では
不定形の粒子を生成しやすい。なお、樹脂(A)の溶剤
や可塑剤を併用することにより、樹脂(A)の見掛けの
Tg(或いは最低造膜温度)を低下させ、かかる温度以上
の条件で重合させることもできる。かかる溶剤や可塑剤
の種類については限定はなく、重合を疎外しない限り樹
脂(A)の種類に応じて、公知のものの中から適宜採択
される。
その他の重合条件については常法に従って実施される
が、樹脂(A)微粒子の水系分散体中へ、ビニルモノマ
ー(b)を予め仕込み、次いで重合開始剤を滴下する手
段が、樹脂(A)微粒子の急激な合体、凝集などの問題
がないので好ましい。
得られた樹脂粒子の水系分散液は、濾過、凍結乾燥、噴
霧乾燥等の常法に従って、乾燥粉体として取り出され
る。
なお、ビニルモノマー(b)がカチオン性含有ビニルモ
ノマー(以下カチオン性モノマー)である場合には、例
えば2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−N,
N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−
N,N−ジプロピルアミノ(メタ)アクリレート、2−N,t
−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(4
−モルホリノ)−エチル(メタ)アクリレート、2−ビ
ニルピリジン、4−ビニルピリジン、アミノスチレン等
が挙げられ、また、アニオン性基含有ビニルモノマー
(以下アニオン性モノマー)としては、(メタ)アクリ
ル酸、イタコン酸、フロトン酸、マレイン酸、フマル酸
等のカルボキシル基又はその塩を含有するモノマー、ス
チレンスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、ビニル
エチルベンゼンスルホン酸、イソプロペニルベンゼンス
ルホン酸、2−クロロスチレンスルホン酸、2,4−ジク
ロロスチレンスルホン酸、2−メチル−4−クロルスチ
レンスルホン酸、ビニルオキシベンゼンスルホン酸、ビ
ニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、(メタ)
アクリル酸のスルホエチルもしくはスルホプロピルエス
テル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン等のスルホン酸基又はその塩を含有するモノマー、ア
ジドホスホキシエチル(メタ)アクリレート、アジドホ
スホキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−
2−アジドホスホキシプロピルメタクリレート、ビス
(メタ)アクリロキシエチルホスフェート、ビニルホス
フェート等のリン酸基又はその塩を含有するモノマーな
どが挙げられる。なお、本発明の目的を達成する上で、
アニオン性基含有樹脂(A)とカチオン性モノマーとの
組合わせがより望ましい。また、公知のノニオン性モノ
マーを適宜併用することは差支えない。
このようにして、平均粒子径(D)が0.1〜100μmの範
囲内において任意の大きさであり、かつ0.5D〜2Dの範囲
内に70%以上の粒子が存在する樹脂粒子が工業的に作製
することができる。なお、粒子径は、樹脂(A)中のイ
オン性基量に対するビニルポリマー(B)の対イオン性
基量の当量比、重合温度、重合時間等により容易に制御
することができ、例えば該当量比を0.5〜10の範囲内で
大きくする、重合温度を高くする、熟成時間を長くする
などの手段で、樹脂粒子を大きくすることができる。
なお、ビニルモノマー(b)の工業的重合条件との兼ね
合いから、樹脂(A)はTgが30〜90度の範囲内のものが
望ましく、粒子の真球度向上や熟成時間短縮という点か
らは、重合温度をTg+10℃以上に設定することが望まし
い。かくして、粒子の真球度が0.7以上のものが、数平
均で70%以上を占める樹脂粒子が形成される。
樹脂(A)の種類に限定はなく、ポリエステル系、ポリ
アミド系等のポリ縮合型、ポリウレタン系、ポリウレア
系、等のポリ付加型樹脂などが挙げられる。
(実施例) 以下に実施例を示し本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例の記載によってその範囲を限定
されるものではない。
実施例中に示され部及び百分率は特に断らない限り重量
基準を示す。なお平均粒子径は島津製作所製自動粒径分
布測定装置CAPA700型により、また、真球度は、光学顕
微鏡により測定し、投影された球の図から長径と短径を
はかり、その長形に対する短径の比をもって真球度と
し、1.0で真球、1.0以下になれば変形したものである。
さらに分子量は、日立製作所製115形分子量測定装置に
より、また分散体の粒子径はグラインドメーター及び光
学顕微鏡により測定した。
実施例1〜6及び比較例1〜2 ポリエステル樹脂微粒子水系分散体の製造 ジメチルテレフタレート95部、ジメチルイソフタレート
95部、エチレングリコール68部、ネオペンチルグリコー
ル114部、酢酸亜鉛0.1部を反応容器に仕込み、140℃〜2
20℃で3時間エステル交換反応を行った次いで5−ナト
リウムスルホイソフタル酸5.4部を添加し220〜260℃で
1時間エステル化反応を行った後200〜260℃で減圧下
(10〜0.2mmHg)で1時間重縮合反応をおこない分子量2
700、Tg55℃のポリエステル樹脂(スルホン酸ナトリウ
ム塩基量:104当量/106g)(A)樹脂を得た。
このポリエステル樹脂34部、ブチルセロソルブ10部を10
0℃で溶解した後、80℃の水56部を添加し、粒子径0.1μ
のポリエステルの水系分散体(I)を得た。
水分散体(I)1000部を蒸溜用フラスコに入れ、留分温
度が100℃に達するまで蒸溜した後、冷却し、脱イオン
水250部を加えて、ブチルセロソルブを含有しない水分
散体(II)を得た。
樹脂粒子の製造と評価 温度計、コンデンサー、撹拌羽根を備えた四つ口の1
セパラブルフラスコに水系分散体834部、脱イオン水35
部及び表1に示したカチオン性モノマー(b)モノマー
を入れ、表1に示した温度に昇温した。次に過硫酸アン
モニウム0.2部を含む水溶液100部を40分間にわたって滴
下した後、表1に示した熟成時間の間その温度に保っ
た。
次いで、分散液を噴霧乾燥機にかけ、樹脂粒子を得た。
粒子の形状、粒子径等の評価結果を表1に併記する。
表1より、カチオン性基の当量、重合温度、熟成時間を
制御することにより、球形でかつ粒子形分布が狭く、し
かも任意の平均粒子径の樹脂粒子が得られることがわか
る。
(発明の効果) かかる本発明により、イオン性基により安定化された樹
脂(A)微粒子が対イオン性基をもったビニルポリマー
(B)を介して会合、合体、球状化されるものと推定さ
れる。
かくして、平均粒子径が0.1〜100μの範囲内において任
意の大きさに制御され、実質的に球形でかつ粒子径分布
の狭い樹脂粒子を工業的に提供し得た点が、本発明の特
筆すべき効果である。
得られた樹脂粒子は、艶消剤、ブロッキング防止剤厚み
間隙調整材、クロマトグラフィー用担体、薬剤用担体、
有機顔料、粉対塗料、トナー等の各種用途に広く用いら
れる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル系、ポリアミド系等のポリ縮
    合型のイオン性基含有樹脂(A)と、樹脂(A)の対イ
    オン性基含有ビニールポリマー(B)とを主たる構成成
    分とする、(A)の(A)+(B)に対する重量比が0.
    8以上であり、球状であることを特徴とする樹脂粒子。
  2. 【請求項2】請求項1の樹脂粒子からなる球状樹脂粒子
    群であって、平均粒子径(D)が0.1〜100μmであり、
    かつ0.5D〜2.0Dの範囲内に70重量%以上の粒子が存在す
    ることを特徴とする樹脂粒子。
  3. 【請求項3】請求項1の樹脂粒子からなる球状樹脂粒子
    群であって、真球度が0.7以上の粒子が数平均で70%以
    上存在することを特徴とする樹脂粒子。
  4. 【請求項4】ポリエステル系、ポリアミド系等のポリ縮
    合型のイオン性基含有樹脂(A)の微粒子状水系分散体
    中で、樹脂(A)の対イオン性基含有ビニールモノマー
    (b)を重合させることを特徴とする樹脂粒子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】ポリエステル系、ポリアミド系等のポリ縮
    合型のイオン性基含有樹脂(A)中のイオン性基量に対
    する対イオン性基含有ビニールポリマー(B)中の対イ
    オン性基量が当量比で0.5〜10になるように対イオン性
    基含有ビニールモノマー(b)を重合させる請求項
    (4)記載の樹脂粒子の製造方法。
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