JPH0714939Y2 - 車両用超音波検知装置 - Google Patents

車両用超音波検知装置

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JPH0714939Y2
JPH0714939Y2 JP11430688U JP11430688U JPH0714939Y2 JP H0714939 Y2 JPH0714939 Y2 JP H0714939Y2 JP 11430688 U JP11430688 U JP 11430688U JP 11430688 U JP11430688 U JP 11430688U JP H0714939 Y2 JPH0714939 Y2 JP H0714939Y2
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善紀 見市
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車両が走行する路面の状況を検知するための
路面状況検知装置や、車両後退時に車両後方の障害物等
を検知する後方検知装置等に用いられる車両用超音波検
知装置に関する。
(従来の技術) 自動車の走行時に、路面の状況、例えば、舗装路面か非
舗装路面か、あるいは乾燥、湿潤(冠水)、積雪、凍結
路面か等の路面状態を検知して、2輪駆動から4輪駆動
への切換や、サスペンションの減衰力の調整、車高調整
等を自動的に行なう装置が提案されているが、このよう
な装置において、路面や後方の状況を正確に検出する装
置として超音波を利用したものが知られている。
この超音波を利用した路面状況検知装置では、自動車の
進行方向の路面に向けて一定周波数で一定強度の超音波
を送出し、その超音波の路面からの反射波を検出して、
その検出された反射波の強度変化から路面状態を検出
し、サスペンションや車高調整装置等の制御系に路面状
態に応じた制御信号を出力する また、自動車の後退時に、後方障害物等を検知する後方
検知装置に超音波を利用したものも知られており、この
超音波を利用した後方検知装置では、自動車のリヤバン
パ等に超音波発信器と受信器とからなるセンサを取付、
自動車の後退時に後退方向に向けて超音波を送信し、そ
の後方へ向けて送信された超音波の反射波の有無や、障
害物からの反射波強度、反射波受信までの時間等から障
害物の有無や障害物までの距離、障害物の位置、大きさ
等を検出し、警報装置あるいは表示装置等の制御系に障
害物の有無等に応じた制御信号を出力する。
(考案が解決しようとする課題) ところで、上記路面状況検知装置や後方検知装置に用い
られる超音波検知装置は、通常、一定周波数の超音波を
送出する超音波発信器と、反射波を受信するための超音
波受信器と、その受信器によって受信された超音波の強
度や反射波受信までの時間等を検出する検出装置とを備
えた構成となっていた。
ところが、このような超音波検知装置において、上記超
音波発信器から受信器側に直接回り込むサイドローブ等
の対策が不十分であると、上記受信器で検出される信号
は発信器側から直接伝幡されたノイズ成分と路面等から
反射された反射波成分とが重畳されたものとなり、ノイ
ズ成分と反射波成分との区別が難しく検知信号の信頼性
に欠けるという問題が生じる。
また、通常、上記発信器と受信器との距離は測定対象ま
での距離より短く設置されているため、検出しようとす
る反射波成分より発信器から受信器に直接伝幡されるノ
イズ成分の方が強度が大きい場合があり、正確な反射波
強度の検出が難しいという問題も生じていた。
そこで従来の超音波検知装置においては、路面や障害物
等の検知物からの反射波とノイズとを区別するために、
予め定めた強度以下の信号をノイズとみなして処理する
方法や、特定の発信パターンで超音波を発信しそのパタ
ーンと一致するパターンの受信波のみを検知する方法、
あるいは、発信と受信との時間差を利用して信号を処理
する方法等を用いてノイズの除去を図っていた。
また、この他、発信器と受信器との間に吸音材を設けた
り、発信器と受信器との角度を調整してノイズが受信器
側に入り込みにくくする等の対策も採られていた。
しかしながら、上記従来のノイズ除去対策では、不十分
であり、検知物とノイズとの明確な区別が出来ず、S/N
比の向上が図れなかった。また、検知物とノイズとの明
確な区別がなされていないため、誤判断が生じる虞れも
多く、信頼性に欠けていた。
本考案は上記事情に鑑みてなされたものであって、検知
物からの反射波のみを判別する手段を備え、ノイズの影
響による誤検知を防止することができる車両用超音波検
知装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案は、車両が走行する路
面あるいは障害物等の検知物に向けて超音波を送出する
発信手段と、上記超音波の上記検知物からの反射波を受
信する受信手段を備え、上記受信手段が受信した反射波
の強度変化から検知物の状態を検出し、その検知物の状
態に応じた制御信号を上記車両のサスペンション、車高
調整装置、警報装置または表示装置等の制御系に出力す
る車両用超音波検知装置において、車両の走行速度を検
出する車速検出手段と、上記発信手段から送出された発
信周波数に対してドップラー効果によって変調されて車
両に到達する検知物からの反射波周波数を上記車速検出
手段によって検出された車速に応じて算出する反射波周
波数算出手段と、上記受信手段による受信信号から上記
反射波周波数算出手段によって算出された反射波周波数
と同一周波数の信号と発信手段により発信される周波数
と同一周波数の信号とを分離、検出する検出手段と、上
記車速検出手段により車両走行状態であることを検出し
たときに上記検波手段により上記受信信号から検出され
た反射波周波数と同一周波数の信号の強度変化から上記
検知物の状態を検出して上記制御信号を出力する走行時
制御信号出力手段と、上記車速検出手段により車両走行
状態であることを検出したときに上記受信手段による受
信信号から上記発信手段により発信される周波数と同一
周波数の信号を上記検波手段を介して検出する同一信号
検出手段と、該同一信号検出手段によって上記受信信号
から検出された信号の強度をしきい値として記憶するし
きい値記憶手段と、上記車速検出手段により車両停止状
態であることを検出したときに上記受信手段による受信
信号の強度を上記しきい値記憶手段に記憶されたしきい
値と比較する比較手段と、上記車速検出手段により車両
停止状態であることを検出したときに上記比較手段によ
って上記しきい値以上と判定された受信信号の強度変化
から上記検知物の状態を検出して上記制御信号を出力す
る停止時制御信号出力手段を備えたことを特徴とする。
(作用) 本考案による車両用超音波検知装置においては、車両走
行時にドップラー効果により超音波の検知物からの反射
波周波数が発信周波数に対して周波数変調されることを
利用して上記車速検出手段によって検出された車速に応
じて上記反射波周波数算出手段により車両に到達する検
知物からの反射波周波数を算出し、検波手段により上記
受信手段による受信信号から上記反射波周波数算出手段
によって算出された反射波周波数と同一周波数の信号と
発信手段により発信される周波数と同一周波数の信号
(走行時のノイズ信号)とを分離、検出する。そして、
走行時制御信号出力手段は、上記検波手段によって上記
受信信号から検出された反射波周波数と同一周波数の信
号の強度変化から上記検知物の状態を検出してその検知
物の状態に応じた制御信号を各種制御系に出力する。す
なわち、車両の走行時には、ドップラー効果を利用して
検出物からの反射波とノイズとを分離して検波し、その
検波された反射波成分のみから路面の状態あるいは障害
物の有無を検出するため、ノイズの影響が除去された正
確な検出を行なうことができる。
また、車両の走行時に、同一信号検出手段により、上記
受信手段による受信信号から上記発信手段により発信さ
れる周波数と同一周波数の信号(すなわちノイズ信号)
が上記検波手段を介して分離、検出され、該同一信号検
出手段によって上記受信信号から検出された信号の強度
をしきい値記憶手段によりしきい値として記憶してお
き、車両の停止時には、比較手段により、受信手段によ
る受信信号の強度を上記しきい値記憶手段に記憶された
しきい値と比較する。そして停止時制御信号出力手段
は、上記比較手段によって上記しきい値以上と判定され
た受信信号の強度変化から車両停止時の検知物の状態を
検出しその検知物の状態に応じた制御信号を各種制御系
に出力する。すなわち、車両の停止時には、車両走行時
に検出されたノイズ成分をしきい値として受信信号の検
出が行なわれるため、検出物からの反射波信号を正確に
検出することができる。
(実施例) 以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は本考案に係る超音波検知装置の概略構成を示す
ブロック図であって、この超音波検知装置は、車両の進
行方向の路面や障害物等の検出物9に向けて超音波を送
出する超音波発信器2と上記検出物9からの反射波を受
信する超音波受信器3とからなる超音波検知センサと、
該超音波検知センサ1の発信器2を一定の周波数の電気
信号で駆動し超音波を発生させるための超音波発信装置
4と、上記超音波検知センサ1の受信器3の信号を検出
し該検出信号を所定の増幅率で増幅して検波処理可能な
レベルの信号として出力する超音波受信装置(以下、受
信装置と記す)5と、この受信装置5によって検出され
た信号から特定の周波数の信号を分離、検出するための
検波装置6と、自動車等の車両の車速を検出する車速セ
ンサ8と、上記発信装置4や受信装置5及び検波装置6
を制御すると共に種々の演算処理を行ない路面状態や障
害物の有無等の検知物9の状態を検知してその検知物の
状態に応じた制御信号Sを各種制御系(サスペンション
制御系、車高調整装置の制御系、警報装置または表示装
置の制御系等)に出力するための制御装置7を備えてい
る。そしてこの制御装置7は、上記発信器2から送出さ
れた発信周波数fに対してドップラー効果によって変調
されて車両に到達する検知物9からの反射波周波数f′
を上記車速センサ8によって検出された車速に応じて算
出する反射波周波数算出手段と、上記受信装置5による
受信信号から上記反射波周波数算出手段によって算出さ
れた反射波周波数f′と同一周波数の信号を上記検波装
置6により分離、検出させ、該検波装置6により受信信
号から検出された反射波周波数f′と同一周波数の信号
の強度変化から車両走行時の路面状態あるいは障害物の
有無等の検知物9の状態を検出しその検知物9の状態に
応じた制御信号Sを出力する走行時制御信号出力手段を
備えており、さらに上記制御装置7は、車速センサ8に
より車両走行状態であることを検出したときに上記受信
装置5による受信信号から上記検波装置6により分離、
検出される発信器2から発信される周波数fと同一周波
数の信号(ノイズ信号)を検出する同一信号検出手段
と、該同一信号検出手段によって車両走行時に上記受信
信号から検出された周波数fの信号(ノイズ信号)の強
度Lをしきい値として記憶するしきい値記憶手段と、上
記車速センサ8により車両停止状態であることを検出し
たときに、受信装置5による受信信号f′(=f)の強
度を上記しきい値記憶手段に記憶されたしきい値Lと比
較する比較手段と、該比較手段によって上記しきい値L
以上と判定された受信信号の強度変化から車両停止時の
路面状態あるいは障害物の有無等の検知物9の状態を検
出しその検知物9の状態に応じた制御信号Sを出力する
停止時制御信号出力手段を備えた構成となっている。
ここで、上記超音波検知センサ1の発信器2には周知の
ピエゾ効果を利用した超音波発信素子や発信周波数が広
域のスピーカ等が用いられるが、本考案では、複数の周
波数の超音波を任意に発信可能とするため、必要とされ
る複数の発信周波数域に対応して複数の発信器2をアレ
イ状に配置するか若しくは発信装置4の発信周波数を可
変に設け、且つ、検出物9に送出される超音波の発信周
波数が制御装置7からの信号によって制御されるように
構成する。
また、受信器3と受信装置5及び検波装置6からなる受
信側も、制御装置7からの信号によって指定された特定
の周波数の信号を受信検波し得るように、特定の周波数
領域の信号のみを検出するマイクロフォン等の受信器3
を必要とされる周波数領域毎に複数個設け受信器3を選
択的に切替て特定の周波数の信号を検出するか、あるい
は、受信器3には広域特性のものを用い、受信装置5及
び検波装置6からなる信号処理系側の検波周波数を可変
に設け、制御装置7からの信号によって検波周波数を切
換、特定の周波数域の信号のみを検出するように構成す
る。
尚、上記受信装置5は周知のフィルター回路と所定増幅
率の増幅器とから構成され、超音波域の周波数の信号の
み検出し、可聴域の雑音等を除去するように構成されて
いる。また、検波装置6は、周知のバンドパスフィルタ
ーや狭帯域増幅器、同調回路等から構成され、制御装置
7によって規定された周波数の信号のみ検波するように
なっている。
また、車速センサ8としては、速度表示用に用いられて
いる車速を電気信号として検出する車速センサがそのま
ま利用でき、この車速センサ8からの電気信号は制御装
置7に入力され、車速が検出される。
制御装置7は、周知のマイクロプロセッサユニット(MP
U)と、RAMやROMからなる記憶装置と、入出力用ポー
ト、入出力用インターフェース、及び、クロック回路、
各種制御回路等から構成されており、この制御装置7の
記憶装置内には、例えば、第4図や第5図に示すような
信号処理用の制御プログラムや処理用のデータが記憶さ
れている。そして、この制御装置7は、前述したよう
に、反射波周波数演算手段、同一信号検出手段、しきい
値記憶手段、比較手段、走行時制御信号出力手段、及び
停止時制御信号出力手段としての機能を備えており、車
両走行時にドップラー効果により超音波の検出物9から
の反射波周波数f′が発信周波数fに対して周波数変換
され、第2図に示す如く、検出物9からの反射波の周波
数f′と、発信器2から受信器3へ直接伝幡されるノイ
ズの周波数f(車速の影響を受けないため変調されな
い)とにずれが生じることを利用して、上記車速センサ
8によって検出された車速に応じて超音波の発信周波数
fと反射波周波数f′との周波数変調量を算出し、該周
波数変調量を基に検出物9からの反射波周波数f′を演
算し、該演算された反射波周波数f′に基づいて上記受
信装置5によって検出された信号からその反射波周波数
f′の信号とそれ以外の周波数fの信号すなわちノイズ
信号とが分離・検出されるように受信器3や受信装置
5、検波装置6、あるいは発信器側を制御する。そして
制御装置7は、車両走行時には上記検波装置6によって
分離・検波された反射波周波数f′信号の強度変化と記
憶装置内のデータとを比較処理し、その処理結果から路
面状態や障害物の有無を検知し、制御信号Sを各種制御
系に送信する。また、車両の停止時には、車両走行時に
上記検波装置6によって分離・検波され、記憶装置に記
憶されていた周波数fのノイズ信号の強度Lをしきい値
として第3図に示すようにしきい値以下の信号をノイズ
として処理し、このしきい値L以上の受信信号の強度変
化のみを検出し、その検出結果と記憶装置内のデータと
を比較処理し、その処理結果から路面状態や障害物の有
無を検知し、制御信号Sを各種制御系に送信する。
このように、本考案による超音波検知装置では、車両の
走行時には、ドップラー効果を利用して検出物からの反
射波とノイズとを分離して検波し、その検波された反射
波成分のみから路面状態や障害物の有無等を検出するた
め、ノイズの影響が除去された正確な検出を行なうこと
ができ、また、車両の停止時には、上記車両走行時に検
出されたノイズ成分をしきい値Lとして受信信号の検出
が行なわれるため、検出物からの反射波信号を正確に検
出することができるわけである。
次に、本考案による超音波検知装置のより具体的な検出
動作例を、第4図及び第5図に示すフローチャートに従
って説明する。
ここで、第4図に示すフローチャートは、発信器2側の
発信周波数を常に一定として、受信器側の検出周波数を
ドップラー効果による反射波周波数の変調に対応して任
意に設定可能とした場合の検出動作例を示し、また、第
5図に示すフローチャートは、受信器3側の検出周波数
を特定な周波数に固定し、反射波周波数が常に上記受信
器側周波数に合うように発信器側の発信周波数を調整し
て検出する場合の検出動作例を夫々示している。
先ず、第4図に示すフローチャートに従って、説明す
る。
第1図及び第4図において、電源が投入され、制御装置
7による検出動作が開始されると、制御装置7は発信装
置4を作動し、発信器2から一定周波数fで一定出力の
超音波を発信させ、且つ発信周波数fを検出する(S
1)。
次に、車速センサ8からの信号に基づいて車速Vが検出
され(S2)、車速Vが0の時は、ステップ4(S4)へ進
み、車速Vが0でない時、すなわち、走行状態にあると
きにはステップ10(S10)及びステップ15(S15)へと進
む。ここでは、車速Vが0でない場合について説明す
る。
ステップ3(S3)の比較の結果、V≠0の場合、すなわ
ち、走行状態にあるときにはステップ10(S10)及びス
テップ15(S15)へと進むが、(S10)から(S14)の処
理と、(S15)から(S17)の処理とはMPU内の複数のプ
ロセッサによって同時に平行して行なわれる。
先ず(S10)から(S14)の処理について説明する。車速
Vが0でない場合、制御装置7はステップ10(S10)に
おいて、その車速Vに応じてドップラー効果により変調
される反射波の変調量を演算し、検出物からの反射波周
波数f′を算出する。そして、次に、算出された反射波
周波数f′に基づいて、受信器2によって受信された信
号から受信装置5及び検波装置6を介して周波数f′の
信号のみを検波し(S11)、その信号強度の所定時間で
の時間変化等を検出する(S12)。そして、検出された
信号強度の時間変化等から、路面状態や障害物の有無等
の状態を検出し(S13)、その状態に即した制御信号S
を制御系に送信し(S14)、この後、ステップ2の車速
V検出に戻り、車速に応じた処理を繰り返す。
これと平行に行なわれる(S15)から(S17)の処理で
は、車速Vが0でない場合、先ず、受信器3で検出され
た信号から、発信周波数fと同周波数の信号のみ検出す
る(S15)。この時検出される周波数fの信号は発信器
2側から直接伝播されるノイズ成分の信号(車速の影響
をうけない)であるから、この発信周波数fの信号の強
度を第2図に示すように、ノイズ信号の強度としてしき
い値Lに設定し(S16)、制御装置7の記憶装置に記憶
し(S17)、この後、ステップ2の車速V検出に戻り、
車速に応じた処理を繰り返す。
次に、車速検出(S2)によて検出された車速Vが0に成
った場合、すなわち、走行が停止されると、処理はステ
ップ4(S4)の停止時の処理に進み、受信器3によって
受信された信号から発信周波数fと同周波数の信号が検
出される(S4)。これは、車両の停車時には、ドップラ
ー効果が生じないため、発信周波数と検出物9からの反
射波周波数とが同じ周波数になるからである。ここで、
検出された信号は第3図に示すように反射波成分と、ノ
イズ成分とが重畳された信号であるが、ノイズ成分の強
度レベルは走行時に検出されたノイズの強度レベルと同
レベルである。そこで、走行時に記憶されたしきい値L
が記憶装置から読みだされ(S5)、検出された周波数f
信号の検出強度からしきい値Lが減算処理され、反射波
成分の強度が検出される(S7)。そして、検出された信
号強度の時間変化等から、路面状態や障害物の有無等の
状態を検出し(S8)、その状態に即した制御信号Sを制
御系に送信し(S9)、この後、ステップ2の車速V検出
に戻り、車速に応じた処理を繰り返す。
尚、車両の始動時には車両は停車状態にあるため、この
初期の停車時には、しきい値Lとして、前回走行時に検
出・記憶されたデータが用いられるが、車両の走行が開
始されると、(S15)から(S17)の処理に従って、しき
い値の補正が行なわれる。
さて、以上第4図に示すフローチャートに従って説明し
たように、本考案による車両用超音波検知装置では、車
両の走行時にはドップラー効果により、検知物9からの
反射波周波数f′が発信周波数fに対して変調されるこ
とを利用して、反射波成分のみを検出するため、ノイズ
の影響が除去された検出処理を行なうことができる。ま
た、車両の停車時には、車両走行時に検出されたノイズ
成分の強度をしきい値として受信信号強度を検出するた
め、反射波強度を正確に検出することができる。
次に、第5図に示すフローチャートに従った検出処理に
ついて説明する。
尚、第5図に示す検出処理の場合は、前述したように、
受信器側の検波周波数f′は固定されているものとす
る。
第1図及び第5において、電源が投入され、制御装置7
による検出動作が開始されると、先ず車速Vが検出され
(S1)、車速Vが0の時は、ステップ14(S14)の処理
が実行され、車速Vが0でないときにはステップ3(S
3)の処理が実行される。
先ず車速Vが0でない場合、すなわち、車両が走行状態
にある場合から説明する。
車速検出(S1)の結果、走行状態にあると判断されると
(S2)、先ず受信側の検出周波数f′と同周波数に発信
器2側の発信周波数fが設定され(S3)、受信器信号が
検出される(S4)。ここで、検出された受信信号は、発
信周波数と同周波数のため、発信器2から受信器3へ直
接伝幡されるノイズ成分である。そこで、このときの受
信波強度をノイズ成分の強度としてしきい値Lに設定
し、記憶装置に記憶し(S5)、この後、ステップ6(S
6)の車速検出に進む。
車速検出の結果、車速Vが0でないと判断されると(S
7)、次に、ドップラー効果による発信周波数と受信周
波数との速度に応じた変調量が演算され、受信器側の周
波数特性と車速に応じた発信周波数fが算出され(S
8)、発信器2がその算出された発信周波数fに設定さ
れる。このとき、受信周波数f′と発信周波数fとの関
係はf≠f′となり、受信器側では、周波数f′の検出
物9からの反射波信号のみが検出される(S10)。した
がって、このときの受信信号強度を検出(S11)するこ
とにより検出物9からの反射波強度がノイズの影響を受
けることなく検出される。そして、検出された信号強度
の時間変化等から、路面状態や障害物の有無等の状態が
検出され(S12)、その状態に即した制御信号Sが制御
系に送信される(S13)。そして、この後、ステップ6
の車速V検出に戻り、車速に対応した検出処理を繰り返
す。
次に、ステップ6の車速V検出の結果、車速Vが0にな
った場合、すなわち、車両の走行が停止された場合に
は、処理はステップ14に移行し、発信器の発信周波数f
が受信器側の検出周波数f′に設定され(S14)、受信
器信号が検出される(S15)。ここで、f=f′とする
のは、車両の停止時には、ドップラー効果が生じないた
め、発信周波数と検出物9からの反射波周波数とが同じ
周波数になるからである。このため、ここで検出された
信号は第3図に示すように反射波成分と、ノイズ成分と
が重畳された信号となるが、ノイズ成分の強度レベルは
走行時に検出されたノイズの強度レベルと同レベルであ
るため、走行時に設定・記憶されたしきい値Lの読出し
が行なわれ(S16)、この後、信号強度の検出が行なわ
れる(S17)。そして、検出された信号強度からしきい
値Lが減算処理され(S18)、検出物からの反射波強度
が正確に検出される。そして、検出された信号強度の時
間変化等から、路面状態や障害物の有無等の状態が検出
され(S19)、その状態に即した制御信号Sが制御系に
送信される(S20)。そして、この後、ステップ1(S
1)の車速V検出に戻り、車速に対応した検出処理を繰
り返す。
尚、ステップ1(S1)の車速検出の結果、車速Vが0の
状態の時は、ステップ14(S14)に進み、車両停止時の
検出処理が繰り返されるが、この時のしきい値Lとして
は、前回走行時に記憶された値が用いられる。また、ス
テップ1(S1)の車速検出の結果、車速Vが0でないと
きには、ステップ3(S3)に進み、車両走行時の検出処
理が繰り返されるが、この再走行時にノイズ成分の再検
出としきい値の補正が行なわれる。
さて、以上第5図に示すフローチャートに従って説明し
たように、本考案による車両用超音波検知装置では、車
両の走行時にはドップラー効果により、検知物9からの
発信周波数f′が発信周波数fに対して変調されること
を利用して、反射波成分のみを検出するため、ノイズの
影響が除去された検出処理を行なうことができる。ま
た、車両の停車時には、車両走行時に検出されたノイズ
成分の強度をしきい値として受信信号強度を検出するた
め、反射波強度を正確に検出することができる。
尚、信号の検出処理方法としては第4図及び第5図のフ
ローチャートに限らず、種々の変更実施が可能である。
(考案の効果) 以上、図示の実施例に基づいて説明したように、本考案
による車両用超音波検知装置では、車両の走行時には、
ドップラー効果により、検知物からの反射波周波数が発
信周波数に対して変調されることを利用して、反射波成
分とノイズ成分とを分離し、反射波成分のみを検知信号
として検出するため、ノイズの影響が除去された検出処
理を行なうことができ、S/N比を大幅に向上することが
でき、誤判断等を未然に防止することができる。
また、車両の停車時には、車両走行時に分離・検出され
たノイズ成分の強度をしきい値として受信信号強度を検
出するため、反射波強度を正確に検出することができ、
車両の停止時においてもノイズの影響が除去された検出
処理を行なうことができ、S/N比を大幅に向上すること
ができ、誤判断等を未然に防止することができる。
したがって、本考案によれば、ノイズの影響が除去され
検知物からの反射波を正確に検知することができる超音
波検知装置を提供することができる。また、本考案によ
る超音波検知装置を路面状況検知装置や後方検知装置等
に用いることにより、正確な路面状態の検出や、障害物
の検出を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る車両用超音波検知装置の一構成例
を示すブロック図、第2図は車両走行時における受信信
号の変調状態を示す説明図、第3図は車両停止時におけ
る受信信号を示す説明図、第4図は発信周波数一定の基
での超音波検知処理行程を示すフローチャート、第5図
は受信器側周波数特性を特定な周波数に固定した状態で
の超音波検知処理行程を示すフローチャートである。 1……超音波検知センサ、2……発信器、3……受信
器、4……発信装置、5……受信装置、6……検波装
置、7……制御装置、8……車速センサ、9……検知
物、f……発信周波数、f′……受信周波数、L……し
きい値。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両が走行する路面あるいは障害物等の検
    知物に向けて超音波を送出する発信手段と、上記超音波
    の上記検知物からの反射波を受信する受信手段を備え、
    上記受信手段が受信した反射波の強度変化から検知物の
    状態を検出し、その検知物の状態に応じた制御信号を上
    記車両のサスペンション、車高調整装置、警報装置また
    は表示装置等の制御系に出力する車両用超音波検知装置
    において、 車両の走行速度を検出する車速検出手段と、上記発信手
    段から送出された発信周波数に対してドップラー効果に
    よって変調されて車両に到達する検知物からの反射波周
    波数を上記車速検出手段によって検出された車速に応じ
    て算出する反射波周波数算出手段と、上記受信手段によ
    る受信信号から上記反射波周波数算出手段によって算出
    された反射波周波数と同一周波数の信号と発信手段によ
    り発信される周波数と同一周波数の信号とを分離、検出
    する検波手段と、上記車速検出手段により車両走行状態
    であることを検出したときに上記検波手段により上記受
    信信号から検出された反射波周波数と同一周波数の信号
    の強度変化から上記検知物の状態を検出して上記制御信
    号を出力する走行時制御信号出力手段と、上記車速検出
    手段により車両走行状態であることを検出したときに上
    記受信手段による受信信号から上記発信手段により発信
    される周波数と同一周波数の信号を上記検波手段を介し
    て検出する同一信号検出手段と、該同一信号検出手段に
    よって上記受信信号から検出された信号の強度をしきい
    値として記憶するしきい値記憶手段と、上記車速検出手
    段により車両停止状態であることを検出したときに上記
    受信手段による受信信号の強度を上記しきい値記憶手段
    に記憶されたしきい値と比較する比較手段と、上記車速
    検出手段により車両停止状態であることを検出したとき
    に上記比較手段によって上記しきい値以上と判定された
    受信信号の強度変化から上記検知物の状態を検出して上
    記制御信号を出力する停止時制御信号出力手段を備えた
    ことを特徴とする車両用超音波検知装置。
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