JPH0715855B2 - セラミックコンデンサ - Google Patents

セラミックコンデンサ

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JPH0715855B2
JPH0715855B2 JP3236856A JP23685691A JPH0715855B2 JP H0715855 B2 JPH0715855 B2 JP H0715855B2 JP 3236856 A JP3236856 A JP 3236856A JP 23685691 A JP23685691 A JP 23685691A JP H0715855 B2 JPH0715855 B2 JP H0715855B2
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洋八 山下
修 古川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Pb(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 を主体とした誘電率温度係数(T.C.
C.)温度変化の小さい高誘電率磁器組成物を誘電体層
として用いたセラミックコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】誘電体材料として要求される電気的特性
としては、誘電率,誘電率温度係数,誘電損失,誘電率
バイアス電界依存性、容量抵抗積等があげられる。
【0003】特に容量抵抗積(CR値)は、十分高い値
を取る必要があり、EIAJ(日本電子機械工業会)の
電子機器用積層磁器コンデンサ(チップ型)規格RC−
3698Bに常温で 500MΩ・μF以上と規定されている。
さらにより厳しい条件でも使用できるように、高温(例
えば米国防省規格MIL−C 55681Bでは、 125℃での
CR値が定められている。)でも高いCR値を維持する
ことが要求される。
【0004】また、誘電率温度係数の小さいことが要求
されるが、一般に誘電率(K)の大きい材料では、T.
C.C.が大きい傾向がありK/T.C.C.が大きい
こと、すなわち、誘電率の変化の相対値の小さいことが
要求される。
【0005】さらに積層タイプの素子を考えた場合、電
極層と誘電体層とは一体的に焼成されるため、電極材料
としては誘電体材料の焼成温度でも安定なものを用いる
必要がある。従って誘電体材料の焼成温度が高いと白金
(Pt),パラジウム(Pd)等の高価な材料を用いな
ければならず、銀(Ag)等の安価な材料を使用できる
ように、1100℃以下程度の低温での焼成が可能であるこ
とが要求される。
【0006】従来から知られている高誘電率磁器組成物
としてチタン酸バリウムをベ―スとして、これに錫酸
塩,ジルコン酸塩,チタン酸塩等を固溶したものがあ
る。確かに誘電率の高いものを得ることはできるが、誘
電率が高くなるとT.C.C.が大きくなり、また、バ
イアス電界依存性も大きくなってしまうという問題があ
った。さらに、チタン酸バリウム系の材料の焼成温度は
1300〜1400℃程度と高温であり、電極材料として必然的
に白金,パラジウム等の高温で耐えうる高価な材料を用
いなければならず、コスト高の原因となる。
【0007】このチタン酸バリウム系の問題点を解消す
べく、各種組成物の研究がなされている。例えば鉄ニオ
ブ酸鉛を主体としたもの(特開昭57-57204号),マグネ
シウム・ニオブ酸鉛を主体としたもの(特開昭55-51758
号),マグネシウム・タングステン酸鉛を主体としたも
の(特開昭52-21699号)等がある。鉄ニオブ酸鉛を主体
としたものは、CR値の焼成温度による変化が大きく、
特に高温におけるCR値の低下が大きいという問題点が
ある。マグネシウム・ニオブ酸鉛を主体としたものは焼
成温度が比較的高く、また、マグネシウム・タングステ
ン酸鉛を主体としたものは、CR値が大きいと誘電率が
小さく、誘電率が大きいとCR値が小さいという問題点
が有った。さらにこれらの材料のT.C.C.はチタン
酸バリウム系より優れてはいるものの十分ではない。
【0008】さらに、マグネシウムニオブ酸鉛とチタン
酸鉛との固溶体で必要に応じ鉛の一部をバリウム,スト
ロンチウム,カルシウムで置換した材料についても研究
されている(特開昭 55-121959号)。しかしながらこの
材料のT.C.C.は−25〜85℃で最良のものでも−5
9.8%であり、十分とは言えない。さらに、コンデンサ
材料として最も重要なCR値については述べられておら
ず、コンデンサ材料としての有用性は明らかではない。
【0009】また、特開昭57-25607号にはマグネシウム
・ニオブ酸鉛と亜鉛ニオブ酸鉛との固溶体の材料につい
ても研究されている。しかしながらCR値、及びT.
C.C.については述べられておらず、コンデンサ材料
としての有用性は明らかではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点を考
慮してなされたもので、誘電率が大きく、かつその温度
係数の小さい高誘電率磁器組成物を誘電体層として用い
たセラミックコンデンサを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、一般
式 xPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 − yPb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 −zPbTiO3 で表わしたとき、それぞれの成分を頂点とする三元図の a(x= 0.50 ,y= 0.00 ,z= 0.50 ) b(x= 1.00 ,y= 0.00 ,z= 0.00 ) c(x= 0.20 ,y= 0.80 ,z= 0.00 ) d(x= 0.05 ,y= 0.90 ,z= 0.05 ) で示される各点を結ぶ線内の組成(ただし、abを結ぶ
線分上は除く)のPbの一部を1〜35 mol%のBa及び
Srの少なくとも一種で置換した高誘電率磁器組成物を
誘電体層として用い、この誘電体層を介して一対の電極
が形成されたセラミックコンデンサであり、さらに前記
高誘電率磁器組成物がMn及びCoの少なくとも一種を
0.5wt%以下含有するセラミックコンデンサである。
【0012】従来から誘電体材料として各種のペロブス
カイト型の磁器材料が検討されているが、亜鉛・ニオブ
酸鉛(Pb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 )は磁器とした場
合、ペロブスカイト構造を取りにくく、誘電体材料とし
ては適さないと考えられていた(NEC Research & Deve
lopment No. 29 April 1973 p.15〜21参照)。本発明
者等の研究によれば、Pb(Zn1/3 Nb2/3 )O3
PbサイトをBaまたはSrで適量置換することによ
り、磁器で安定なペロブスカイト構造を形成できること
がわかった。さらに、この様な磁器組成物は、非常に高
い誘電率および絶縁抵抗を示し、かつ、その温度特性も
極めて良好であることがわかった。また、機械的強度も
優れたものであることがわかった。さらに研究を進めた
結果、この亜鉛ニオブ酸鉛にマグネシウム・ニオブ酸鉛
およびチタン酸鉛とを組合せることにより、さらに高い
誘電率と絶縁抵抗を合せ持つ高誘電率磁器組成物が得ら
れることを見出したのである。
【0013】以下に本発明組成物の組成範囲について説
明する。
【0014】Me=Ba,Srは上記した一般式のペロ
ブスカイト構造を形成するために必要な元素であり、1
mol%以下だと、パイロクロア構造が混在し、高い誘電
率および高い絶縁抵抗を示さない。35 mol%以上では誘
電率が1000程度以下と小さくなってしまったり、焼成温
度が1100℃以上と高くなったりしてしまう。よって、M
e成分での置換量は、(Pb1-αMeα)と表したとき 0.01 <α< 0.35 とする。
【0015】誘電体材料においては常温における容量を
高くするため、キュリ―温度が常温付近(0〜30℃)に
くるようにする。本発明のMe成分は上述したようにペ
ロブスカイト構造を形成するための必須成分であるが、
また、本発明磁器組成物のキュリ―温度を下げるシフタ
―の働きがある。さらに、絶縁抵抗を著しく増加させ、
機械的強度も向上させる。
【0016】Me成分によるPbの置換量はキュリ―温
度等を考慮して適宜設定することが可能であるが、亜鉛
ニオブ酸鉛およびチタン酸鉛の多い領域(x>0.5,z
> 0.1)では、10 mol%以上が好ましく、マグネシウム
・ニオブ酸鉛の多い領域(y> 0.6,z< 0.05 )で
は、1 mol%以上で十分その置換の効果を発揮する。
【0017】図1に本発明磁器組成物の組成範囲を示
す。
【0018】線分adの外側では焼成温度が1100℃以上
と高くなってしまい、また絶縁抵抗も低下し高いCR値
を得ることができない。
【0019】また、線分cdの外側では、キュリ―温度
がもともと常温付近にあるため、Me成分による置換で
キュリ―点が大幅に低温側に移動して、常温における誘
電率が大幅に低下してしまう。また、d1 (x= 0.1
0,y= 0.80 ,z= 0.10 )としたとき、線分cd1
の内側がより好ましい。
【0020】またマグネシウム・ニオブ酸鉛は少量の添
加・含有でその効果を発揮するが実用上は1 mol%以上
含有することが望ましい。
【0021】また、CR値を考慮すると、亜鉛・ニオブ
酸鉛を15 mol%以上含有することが好ましく、さらに
は、20 mol%以上含有することがより好ましい。20 mol
%以上含有する時は、誘電損失も特に小さい。
【0022】またc1 (x= 0.40 ,y= 0.60 ,z=
0.00 ),d2 (x= 0.15 ,y=0.70 ,z= 0.15
),d3 (x= 0.20 ,y= 0.60 ,z= 0.20 ),
2 (x= 0.45 ,y= 0.55 ,z= 0.00 )としたと
き、線分c1 1 の外側では、緻密な磁器を得るのが比
較的困難である。
【0023】このように、CR値,T.C.C.,焼結
性等を考慮すると線分c1 2 の内側、特に線分c2
2 ,さらには線分c2 3 の内側が好ましい。しかしな
がら誘電率等を考慮した場合には、この様な線分で区切
られた組成系でも十分な特性を有している。
【0024】図2は亜鉛・ニオブ酸鉛50 mol%,マグネ
シウム・ニオブ酸鉛50 mol%の組成系でのMe量による
CR値と誘電率の変化を示したものである。同図から明
らかなように、少量のMe成分の添加含有によって、大
幅に特性が向上していることが分る。特にCR値におけ
る効果は顕著であり、セラミックコンデンサとしての信
頼性に優れている。
【0025】本発明は、前記一般式で表わされるものを
主体とするものであるが、多少化学量論比がずれても構
わない。この組成物を酸化物に換算すると、 PbO 46.13 〜69.09 wt% BaO 0.00 〜18.10 wt% SrO 0.00 〜12.99 wt% ZnO 0.42 〜 9.13 wt% Nb2 5 15.15 〜27.13 wt% TiO2 0.00 〜14.31 wt% MgO 0.04 〜 3.73 wt% (ただし、BaOとSrOとの合計で 0.32 〜18.10 wt
%) となる。
【0026】また、本発明の効果を損わない範囲での不
純物,添加物,置換物等の含有も構わない。例えば、M
nO2 ,CoO,NiO,MgO,Sb2 3 ,ZrO
2 ,La2 3 等の遷移金属やランタニド元素があげら
れる。これらの添加物の含有量は、多くても1wt%程度
である。特にMn,Coは有効であり、 0.01 〜 0.5wt
%程度の少量の添加が効果的である。
【0027】次に本発明組成物の製造方法について説明
する。
【0028】出発原料としてPb,Ba,Sr,Zn,
Nb,Ti,Mgの酸化物もしくは焼成により酸化物に
なる炭酸塩,しゅう酸塩等の塩類,水酸化物,有機化合
物等を所定の割合で秤量し、十分混合した後に仮焼す
る。この仮焼は 700℃〜 850℃程度で行う。余り仮焼温
度が低いと焼結密度が低下し、また、余り高いと、やは
り焼結密度が低下し、絶縁抵抗が低下する。次いで仮焼
物を粉砕し原料粉末を製造する。平均粒径は 0.8〜2μ
m程度が好ましく、余り大きいと焼結体中にポア―が増
加し、小さいと成型性が低下する。この様な原料粉末を
用い所望の形状に成型した後、焼成することにより、高
誘電率セラミックを得る。本発明の組成物を用いること
により焼成は1100℃以下、 980〜1080℃程度と比較的低
温で行うことができる。
【0029】積層タイプの素子を製造する場合は、前述
の原料粉末にバインダ―,溶剤等を加えスラリ―化し
て、グリ―ンシ―トを形成しこのグリ―ンシ―ト上に内
部電極を印刷した後、所定の枚数を積層・圧着し、焼成
することにより製造する。この時、本発明の誘電体材料
は低温で焼結ができるため、内部電極材料として例えば
Ag主体の安価な材料を用いることができる。
【0030】また、このように低温で焼成が可能である
ことから、回路基板上等に印刷・焼成する厚膜誘電体ペ
―ストの材料としても有効である。
【0031】この様な本発明磁器組成物は、高誘電率か
つ、そのT.C.C.が良好である。また、CR値も大
きく、特に高温でも十分な値を有し、高温での信頼性に
優れている。
【0032】T.C.C.の小さいことは本発明の大き
な特徴であり、これは、K≧ 10000のごとくの大きな誘
電率の場合特に顕著である。この様に誘電率の大きい場
合には、(誘電率)/(温度変化率の絶対値)の大きい
ことが要求される。本発明ではこの点に関しても非常に
優れている。
【0033】さらに、誘電率バイアス電界依存性も従来
のチタン酸バリウム系の材料と比較して優れており、誘
電率の変化率が4kV/mmでも10%以下程度の材料を得る
こともできる。したがって、高圧用の材料として有効で
ある。また誘電損失が小さく、交流用,高周波用として
も有効である。
【0034】さらに、焼成時のグレインサイズも1〜3
μmと均一化されるため耐圧性にも優れている。
【0035】以上電気的特性について述べたが、機械的
強度も十分に優れたものである。
【0036】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0037】出発原料としてPb,Ba,Sr,Zn,
Nb,Ti,Mgの酸化物,炭酸化物等の出発原料を表
1及び表2に示す配合比にてボ―ルミル等で混合し、 7
00〜850℃で仮焼する。次いでこの仮焼体をボ―ルミル
等で粉砕し乾燥の後、バインダ―を加え造粒し、プレス
して直径17mm,厚さ約2mmの円板状素体を形成した。混
合,粉砕用のボ―ルは、不純物の混入を防止するため、
部分安定化ジルコニアボ―ル等の硬度が大きく、かつ靭
性の高いボ―ルを用いることが好ましい。
【0038】この素体を空気中 980〜1080℃,2時間の
条件で焼結し、両主面に銀電極を焼付け各特性を測定し
た。誘電損失、容量は、1kHz ,1Vrms,25℃の条件で
のデジタルLCRメ―タ―による測定値であり、この値
から誘電率を算出した。また、絶縁抵抗は、 100Vの電
圧を2分間印加した後、絶縁抵抗計を用いて測定した値
から算出した。なお、T.C.C.は、25℃の値を基準
とし、−25℃,85℃での変化率で表わした。容量抵抗積
は、25℃および 125℃での(誘電率)×(絶縁抵抗)×
(真空の誘電率)から求めた。絶縁抵抗の測定は、空気
中の湿気の効果を除くためシリコ―ンオイル中で行っ
た。その結果を表3及び表4に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】 表3から明らかなように、本発明磁器組成物は、高誘電
率(K=2200以上)かつ、温度特性が良好(−25〜85℃
で−53%以内)である。CR値も1900MΩ・μF(25
℃)以上と大きく、特に、 125℃でも、 350MΩ・μF
以上であり、高温での信頼性に優れている。また、T.
C.C.の小さいことはK≧ 10000のごとくの大きな誘
電率の場合特に顕著である。この様に誘電率の大きい場
合には、(誘電率)/(温度変化率の絶対値)の大きい
ことが要求される。本発明実施例では、K≧ 10000のと
きこの値が 220以上となり、非常に優れている。さらに
誘電率バイアス電界依存性も1kV/mmで45%以内と優れ
ている。また誘電損失が25℃,1kHz で 3.5%以下と小
さい。
【0043】さらに、亜鉛・ニオブ酸鉛を15 mol%以上
含有する組成では、CR値が2000MΩ・μF以上とな
り、また、20 mol%以上では3000MΩ・μF以上と極め
て優れた値を取る。また、20 mol%以上では誘電損失も
2%以下と非常に小さい値を示す。
【0044】表4の参考例は本発明組成の範囲外のもの
である。
【0045】Me成分を含まないものは(参考例1〜
7)、誘電率が小さく、またCR値も極めて小さく、誘
電損失が大きく、さらに、T.C.C.も大きくなって
しまう。また、参考例8はMe成分を過剰に加えたもの
であるが、誘電率が小さく、その温度変化も極めて大き
い。
【0046】図3に誘電率の温度特性を示す。比較のた
め、市販の積層コンデンサ用のチタン酸バリウム系の材
料の特性を合せて示した(参考例9,10)。参考例9は
25℃で 12000程度の大きい誘電率を示すものの−25℃お
よび85℃では−80%以上のT.C.C.を示す。これに
対し本発明では、K= 11000(25℃)のものでも(実施
例8)わずか−41%以内であり、K=6500(25℃)のも
のでは(実施例3)−20%以内と極めて小さい。この
T.C.C.は、常温での値に対する負の変化より正の
変化のほうが重視され、+30%以上の変化を示す材料は
EIA,EIAJおよびJISのコンデンサのどの規格
も満足せず、コンデンサ材料としては全く実用性がな
い。たとえば、参考例1,2,3,6,7,8等ではコ
ンデンサ材料として全く実用的ではない。
【0047】図4は直流バイアス電界依存性を示す図で
ある。一般に誘電率はバイアス電界が高くなるにつれ低
下する傾向があり、この傾向は誘電率が高いほど顕著に
なる。参考例9は、誘電率が 12000程度であるが、1kV
/mmで−80%,2kV/mmで−93%と非常に大きな低下の
傾向を示している。これに対し実施例8は誘電率が 110
00とほぼ同等の大きさであるにもかかわらず1kV/mmで
−45%と極めて小さく、2kV/mmでも−64%程度に過ぎ
ない。
【0048】さらにチタン酸バリウム(参考例10)は実
施例24と同程度の誘電率を示すが、4kV/mmで−50%の
変化を示すのに対し、実施例24では−10%と極めて小さ
い。このように直流バイアス電界依存性の小さい本発明
組成物は高圧用のコンデンサ材料として有効である。ま
た、積層コンデンサを考えた場合、同一形状で大容量化
を考えた場合、誘電体層一層当たりの厚みを薄くする必
要があるが、この場合、一層あたりの印加電界が高くな
ることになる。しかしながら本発明の組成物はバイアス
特性に優れているため、この様な素子に応用した場合で
も特性が低下することがない。また実施例24の試料では
誘電損失が 0.01 %と極めて小さいため、交流用として
も適している。
【0049】図5は実施例8のX線ディフラクションパ
タ―ン図であるが、ほぼ完全なペロブスカイト相となっ
ている。従って誘電率が 11000,CR値 34000MΩ・μ
F(25℃),6000MΩ・μF( 125℃)と優れた値を示
している。これに対しPbサイトのBaによる置換のな
い参考例3の場合は、図6に示したように多量のパイロ
クロ―ル相が見られる。従って、誘電率が4500と小さ
く、CR値も 620MΩ・μF(25℃)と極めて小さく、
全く実用的ではない。
【0050】次いで実施例8の組成を用いて積層セラミ
ックコンデンサを作成した実施例を説明する。まず、こ
の様な組成を有する焙焼粉にバインダ―,有機溶剤を加
えてスラリ―化した後ドクタ―ブレイド型キャスタ―を
用いて30μmのグリ―ンシ―トを作成した。このグリ―
ンシ―ト上に80Ag/20Pdの電極ペ―ストを所定のパ
タ―ンで印刷し、この様な電極パタ―ンを有するシ―ト
を20層積層圧着した。その後、所定の形状に切断し、脱
脂を行い1020℃,2Hの条件で焼成を行った。焼結後、
外部電極としてAgペ―ストを焼付け、積層セラミック
コンデンサを製造した。その電気的特性を表5に示す。
【0051】
【表5】 得られた積層セラミックコンデンサの誘電率は約 11000
であり、各特性が十分に優れていることがわかる。特に
T.C.C.は−25〜85℃で±50%以内であり、JIS
のE特性およびEIAのZ5U特性を満足するものであ
る。
【0052】前述の如く、本発明の効果を損なわない範
囲、1wt%以下程度、好ましくは 0.5wt%以下のMn,
Co等を添加しても良い。この様な添加物は、耐圧の向
上、T.C.C.の改良、誘電損失の低減等の効果を得
ることもでき、少量、 0.01wt%程度でその効果は現れ
る。表6にMnO、CoOを添加した場合の諸特性を示
す。
【0053】
【表6】 また表5と同様に実施例8の組成に 0.1 mol%のMnO
及びCoOを添加したものを用い、同様に積層セラミッ
クコンデンサを製造した。その結果を表7に示す。
【0054】
【表7】 このように本発明のセラミックコンデンサは、T.C.
C.等の各種特性に優れており、特に積層セラミックコ
ンデンサとして有効である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高誘電率でかつ温度特性、バイアス特性に優れたセラミ
ックコンデンサを得ることができる。特に、この様な各
種特性に優れた磁器を低温焼成で得ることができるた
め、積層セラミックコンデンサへの応用に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明で用いられる高誘電率磁器組成物の組
成範囲を示す組成図。
【図2】 Me量による特性の変化を示す特性図。
【図3】 誘電率の温度特性曲線図。
【図4】 誘電率の直流バイアス電界特性曲線図。
【図5】 本発明組成の高誘電率磁器組成物のX線ディ
フラクションパタ―ン図。
【図6】 本発明組成の範囲外の高誘電率磁器組成物の
X線ディフラクションパタ―ン図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 xPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 −yPb(Mg1/3
    2/3 )O3 −zPbTiO3 で表わしたとき、それぞれの成分を頂点とする三元図の a(x= 0.50 ,y= 0.00 ,z= 0.50 ) b(x= 1.00 ,y= 0.00 ,z= 0.00 ) c(x= 0.20 ,y= 0.80 ,z= 0.00 ) d(x= 0.05 ,y= 0.90 ,z= 0.05 ) で示される各点を結ぶ線内の組成(ただし、abを結ぶ
    線分上は除く)のPbの一部を1〜35 mol%のBa及び
    Srの少なくとも一種で置換した高誘電率磁器組成物を
    誘電体層として用い、この誘電体層を介して一対の電極
    が形成されたことを特徴とするセラミックコンデンサ。
  2. 【請求項2】高誘電率磁器組成物がMn及びCoの少な
    くとも一種を 0.5wt%以下含有することを特徴とする請
    求項1記載のセラミックコンデンサ。
JP3236856A 1991-08-26 1991-08-26 セラミックコンデンサ Expired - Lifetime JPH0715855B2 (ja)

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