JPH07163365A - TGF−βレセプター遺伝子 - Google Patents

TGF−βレセプター遺伝子

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JPH07163365A
JPH07163365A JP5316113A JP31611393A JPH07163365A JP H07163365 A JPH07163365 A JP H07163365A JP 5316113 A JP5316113 A JP 5316113A JP 31611393 A JP31611393 A JP 31611393A JP H07163365 A JPH07163365 A JP H07163365A
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tgf
gene
receptor
dna
amino acid
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JP5316113A
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Hideo Okai
秀雄 大貝
Mihoko Manabe
美穂子 真鍋
Tomohiro Taguchi
智浩 田口
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、配列番号:1で示されるアミノ酸配
列をコードする塩基配列を含むTGF−βレセプター遺
伝子、殊に配列番号:2で示される塩基配列を含む上記
TGF−βレセプター遺伝子を提供する。 【効果】本発明遺伝子は、その利用によりTGF−βレ
セプター蛋白を発現でき、該蛋白は殊に癌の治療等に有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、TGF−βレセプター
遺伝子、より詳しくは例えば癌細胞の増殖抑制等に有用
な配列番号:1で示されるアミノ酸配列をコードする塩
基配列を含むヒトTGF−βI型レセプター遺伝子に関
する。
【0002】
【従来技術とその課題】TGF−β(Transforming fac
tor-β)は、非腫瘍性線維芽細胞の軟寒天培地での増殖
を促進する物質として見出され、1983年に血小板か
ら純化精製された(Assoian RK et al., J.Biol.Chem.,
258, 7155-7160 (1983))分子量約25000の蛋白物
質である。現在、該TGF−βはβ1 〜β5 までの5種
類が報告されており(Roberts,A.B. and Sporn,M.B.,Ha
ndbook of Experimental Pharmacology, part I, Sprin
ger-Verlag, Berlin, pp419-427 (1990))、様々な細胞
の増殖・分化を正あるいは負に調節する作用を有するこ
とが明らかにされている(Massague,J., Annu.Rev.Cel
l.Biol., 6, 67-641 (1990))。即ち、TGF−βの機
能は、胚発生の誘導、細胞の増殖、血管新生、創傷治
癒、細胞外基質の産生等多岐に亘っている。
【0003】一方、上記TGF−βレセプターについて
は、I型、II型、III型の3種が多くの細胞で発現
することが知られており、近年II型及びIII型レセ
プターが相次いでクローニングされた(Lin,H.Y. et a
l., Cell,68, 775-785 (1992); Lopez-Casillas,F. et
al., Cell,67, 785-795 (1991) ; Wang,X.-F. et al.,
Cell, 67, 797-805 (1991))。
【0004】しかして、癌細胞の増殖は多種の増殖因子
によって、オートクリンあるいはパラクリン的に調節さ
れており、上記TGF−βも種々の癌細胞で産生される
が、その増殖に対しては抑制的に働き、一部の癌細胞に
おいてはアポトーシス(apoptosis)を惹起することが報
告されている(Yanagihara,K. and Tsumuraya,M. Cance
r Res., 52, 4042-4045 (1992))。間質細胞から産生さ
れるTGF−βは宿主側の癌細胞に対する防御反応と考
えられるが、癌細胞側からみれば、増殖に不利なTGF
−βを産生することは不合理であり、癌細胞が増殖を続
けるにはTGF−βレセプターの異常が考えられる。
【0005】また現在、TGF−βI型レセプター遺伝
子は解明されるに至っていないが、該I型レセプターを
欠如する細胞ではTGF−βの増殖抑制がかからないこ
とから、之等が機能的には細胞増殖抑制の重要なシグナ
ルを担っているものと考えられ、この点より、該TGF
−βI型レセプター遺伝子の同定・解明が、癌細胞の発
生、増殖、進展の理解におおいに役立ち、殊に該レセプ
ターの癌細胞増殖抑制作用(制癌作用)を期待した臨床
的利用が、斯界でその研究開発を待たれている。
【0006】更に、TGF−βは、上記癌細胞に限ら
ず、各種の細胞に対してその恒常性を維持する多機能性
細胞調節因子(multifunctional egulator)として認識
されてきており、血液・免疫系に対しても、例えば造血
系細胞の増殖・分化に対して抑制的に働くこと(Keller
JR et al., J.Exp.Med., 168, 737-750 (1988) ; Kell
er JR et al., J.Cell Biochem.,39, 175-184 (198
9))、IL−2依存性T細胞等の免疫担当細胞の異常拡
大を防ぐ増殖抑制作用を発揮すること(Kehrl JH, eta
l., J.Exp.Med., 163, 1037-1050 (1986) )等が知られ
ている。
【0007】また、TGF−βは、心疾患、特に心筋梗
塞の治療にも有用であることが示唆され(Tompson, et
al., Growth Factors, 1, 91-99 (1988))、肺疾患、特
に肺線維症や、再生不良性貧血の発症にも関与し(Khal
il, et al., J.Exp.Med., 1 70, 727-737 (1989) )、肝
臓に対しても肝再生や肝臓線維化に抑制的に作用し(Br
aawn, et al., Proc.Natl.Acad.Sci., USA, 85, 1539-1
543 (1988))、腎疾患(糸球体増殖性疾患)に対しても
メサンギウム細胞の増殖を抑制し、TGF−βに対する
中和抗体の投与により急性糸球体腎炎の進展が抑えられ
(Broder, et al., Ciba Foundation Symposium No.157
(abstract) )、更に膵臓から分離した島細胞のインス
リン分泌を劇的に促進し(Totsuka, et al., Biochem.B
iophys.Res.Commun., 158, 1060-1065 (1989) )、甲状
腺ろ胞細胞の増殖を抑制すること(Grabeck, et al.,
J.Clin.Invest.,83, 764-770 (1989))も知られてい
る。
【0008】加えて、TGF−βは、その免疫抑制作用
と骨形成促進作用とから、骨折治癒、骨接合等の外科的
利用も提案され(野田政樹、実験医学 8, 345 (1990) ;
Wang,E.A., et al., Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,87, 22
20 (1990) 、また、血小板に高濃度に含まれることから
創傷治療に有用であることが示され(Mustoe,T. et a
l., Science,237, 1333 (1987))、特にヒト皮膚線維芽
細胞の増殖にも関与し、表皮ケラチノサイトに対する増
殖抑制作用(Shipley G.D., et al., Cancer Res.,46,
2085-2091 (1986))やフィブロネクチンの分泌促進作用
(Wikner N.E., et al., J.Invest.Dermatol., 91, 207
-212 (1988) )が報告され、之等より創傷治療促進物質
としての皮膚科領域での臨床応用も研究、開発されつつ
ある。
【0009】従って、TGF−β及びそのレセプターを
遺伝子工学的手法により大量に製造できれば、之等各種
の疾患等の発症機序の解明に役立ち、ひいては之等各種
疾患等の治療法も確立可能となることから、まず、特に
上記TGF−βI型レセプターをコードする遺伝子の単
離、同定が切望で要望されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、TGF−βレセプター遺伝子、殊にヒトTGF−β
I型レセプターの細胞外ドメイン(extracellar domai
n)をコードする遺伝子を提供する点にある。
【0011】本発明者らは、上記目的より鋭意研究の結
果、マウスTGFβI型レセプターのcDNAをプロー
ブとして用いて、市販のPHA刺激T細胞cDNAライ
ブラリーからプラークハイブリダイゼーション法によ
り、所望のTGF−βI型レセプター遺伝子のクローニ
ングに初めて成功し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
【0012】即ち、本発明は配列番号:1で示されるア
ミノ酸配列をコードする塩基配列を含むことを特徴とす
るTGF−βレセプター遺伝子、及び配列番号:2で示
される塩基配列を含むTGF−βレセプター遺伝子に係
わる。
【0013】以下、本明細書におけるアミノ酸、ペプチ
ド、塩基配列、核酸等の略号による表示は、IUPA
C、IUBの規定、「塩基配列又はアミノ酸配列を含む
明細書等の作成のためのガイドライン」(特許庁編)及
び当該分野における慣用記号に従うものとする。
【0014】本発明により提供される上記配列番号:1
で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、代表的
には配列番号:2で示される塩基配列は、より詳しくは
成熟ヒトTGF−βI型レセプターの細胞外ドメイン
(extracellar domain)に相当し、これは本発明者らの
研究によれば、そのN端に更にメチオニンから始まるT
GF−βレセプター遺伝子発現のための17アミノ酸残
基からなるシグナルペプチドのアミノ酸配列をコードす
る塩基配列を、またそのC端に更に疎水性の貫膜領域
(hydrophobic transmembrane region)及びこれに引き
続く細胞内ドメイン(cytoplasmic domain)を有する形
態でクローニングされる。従って、本発明遺伝子には、
上記配列番号:1で示されるアミノ酸配列をコードする
塩基配列のみならず、これと共に上記シグナル配列や貫
膜領域及び細胞内ドメインの塩基配列を含むものも包含
される。
【0015】また本発明遺伝子は、上記配列番号:2に
示されるように、一本鎖DNA配列で表されるが、本発
明はかかる一本鎖DNA配列に相補的なDNA配列や之
等の両者を含むコンポーネントもまた包含するものであ
る。尚、上記配列番号:2に示す本発明遺伝子を表すD
NA配列は、配列番号:1に示すアミノ酸配列に従う各
アミノ酸残基をコードするコドンの一つの組合わせ例で
あり、本発明遺伝子はこれに限らず、上記アミノ酸配列
を変えることなく各アミノ酸残基に対して任意のコドン
を組合わせ選択したDNA塩基配列を有することも勿論
可能である。該コドンの選択は、遺伝子組換えに利用す
る宿主のコドン使用頻度を考慮した常法に従うことがで
き(Ncl.Acids Res., 9, 43-74(1981))、之等は常法に
従って化学合成等により製造できる。
【0016】更に本発明遺伝子には、上記で示されるア
ミノ酸配列の一部のアミノ酸乃至アミノ酸配列を欠失、
付加等により改変してなり、TGF−βレセプターと同
様の活性を有する同効物をコードするDNA配列もまた
包含される。之等ポリペプチドの製造、改変(変異)等
は天然に生じることもあり、また翻訳後の修飾により製
造することができる。更に遺伝子工学的手法により天然
の遺伝子(本発明遺伝子)を、例えばサイトスペシフィ
ック・ミュータゲネシス等の方法により改変したり、ホ
スファイトトリエステル法等の化学合成手段により変異
させたDNAを合成したり、両者を組合せて所望の遺伝
子を合成することができる。
【0017】本発明遺伝子は、これを利用して、即ち例
えばこれを微生物のベクターに組込み、形質転換された
微生物を培養することによって、TGF−βレセプター
を容易に大量に発現でき、該蛋白を単離、提供できる。
これはTGF−β阻害活性を有することから、前述した
癌細胞増殖抑制を始めとして各種薬理用途に有効であ
り、また、各種の疾患の発生機序等や病態の解明等にも
役立つものである。
【0018】また本発明の遺伝子を利用して得られるT
GF−βレセプターは、これを用いて、TGF−βレセ
プターに特異的な抗体を作成することもできる。ここで
抗原として用いられるコンポーネントは、上記遺伝子工
学的手法に従って大量に産生される蛋白を用いることが
でき、得られる抗体はポリクローナル抗体及びモノクロ
ーナル抗体のいずれでもよく、之等抗体は蛋白の精製、
測定、識別等に有利に利用できる。更に、本発明遺伝子
の一部又は全部の塩基配列を標識プローブとして用いた
各種遺伝子工学的手法によれば、ヒトTGF−βレセプ
ター遺伝子にてコードされるアミノ酸配列のヒトTGF
−βレセプター乃至その同効物を容易に製造、精製で
き、また之等に対する抗体を得ることも可能である。
【0019】本発明遺伝子の単離は、一般的遺伝子工学
的手法により、例えばマウスTGFβI型レセプターの
cDNA(TGF−βレセプター発現能を有する細胞よ
り全RNAを分離し、これよりmRNAを単離、精製
し、常法に従い合成されるcDNA、Reihard Ebner et
al., Science, 260, 1344-1348 (1993)参照)をプロー
ブとして用いて、市販のPHA刺激T細胞cDNAライ
ブラリーからプラークハイブリダイゼーション法に従
い、陽性クローンを選択し、該陽性クローンを精製し、
常法に従いその塩基配列を決定することにより実施でき
る。かくして、本発明遺伝子(TGF−βI型レセプタ
ーのcDNA)を得ることができる。
【0020】上記方法において、全RNAの分離に用い
られる起源細胞は、TGF−βレセプターの存在が知ら
れている各種動物の細胞、組織や之等に由来する培養細
胞の可溶性画分等のいすれでもよく、これは培養上清か
ら各種のクロマトグラフィー操作に従って単離精製する
ことができる。
【0021】上記TGF−βレセプター発現起源細胞
は、適当な細胞培養培地を利用して、常法の細胞培養法
に従って培養できる。ここで用いられる培地としては、
例えばRPMI−1640培地、CEM培地、CMRL
−1066培地、ダルベッコ改変イーグルの最小必須培
地(Eagle's MEM )、フィッシャーの培地、F−10培
地等を例示できる。之等培地には必要に応じて牛胎児血
清(FCS)等の血清やアルブミン等の血清成分を適宜
添加することもできる。培養は、通常の方法、例えば炭
酸ガス培養法等により実施でき、一般には約30〜40
℃程度、好ましくは約37℃前後で、約5〜17日間、
好ましくは約8〜11日間程度を要して行なわれる。
【0022】上記培養細胞乃至組織からの全RNAの分
離は、一般的な抽出法に従い実施でき、この抽出操作
は、上記培養により培養上清中にTGF−βレセプター
が最も多く生産蓄積される時期に行なわれるのがよい。
また、上記起源組織乃至培養細胞からの全RNAの抽出
は、例えば組織を用いる場合は、氷冷下にEDTA、D
TT(ジチオスレイトール)等を加えたリン酸カリウム
緩衝液等の適当な緩衝液中で、組織を破砕後、グアニジ
ン・イソシアネート混合液や適当な界面活性剤、例えば
SDS、NP−40、トリトンX100、デオキシコー
ル酸等を用いて、或はホモジナイザーや凍結融解等の物
理的方法によって、部分的に又は完全に破壊、可溶化さ
せた後、染色体DNAをポリトロン(POLYTRON, Kinema
tica Switzerland)等のミキサーもしくは注射筒を用い
てある程度せん断し、その後、蛋白質と核酸分画とを分
別することにより行ない得る。この操作には、特にフェ
ノール・クロロホルム抽出もしくは100000×g程
度の超遠心を用いる塩化セシウム重層法(Chirgwin,J.
M., et al., Biochemistry,18, 5294(1979))等を一般
的に採用できる。また、上記各方法においては、RNa
seによるRNAの分解を防ぐために、RNaseイン
ヒビター、例えばヘパリン、ポリビニル硫酸、ジエチル
ピロカーボネート、バナジウム複合体、ベントナイト、
マカロイド等を添加しておくのがよい。
【0023】上記抽出操作に従い得られるRNAからの
mRNAの分離、精製は、抽出物を例えばオリゴdT−
セルロース(Collaborative Research Inc. )、ポリU
−セファロース(Pharmacia 社)、セファロース2B
(ファルマシア社製)等の吸着カラムを用いる方法によ
り又はバッチ法により実施できる。
【0024】上記により得られる精製mRNAは、通常
不安定であり、安定な相補DNA(cDNA)の型に代
えられ、目的遺伝子の増幅を可能とするために微生物由
来のレプリコンに接続される。インビトロでの上記mR
NAのcDNAへの変換、即ちcDNAの合成は、一般
に次のようにして行なうことができる。
【0025】即ち、まずオリゴdTをプライマーとし
(このプライマーは遊離のオリゴdTもしくは既にベク
タープライマーに付加されたオリゴdTのいずれであっ
てもよい)、mRNAを鋳型としてdNTP(dAT
P、dGTP、dCTP又はdTTP)の存在下で、逆
転写酵素を用いてmRNAからこれに相補的な一本鎖c
DNAを合成する。次のステップは上記において遊離の
オリゴdTを用いたか、ベクタープライマーに付加され
たオリゴdTを用いたかにより、それぞれ以下の如く異
なる。
【0026】前者の場合、鋳型としたmRNAをアルカ
リ処理等により分解して除去し、その後一本鎖DNAを
鋳型として、逆転写酵素又はDNAポリメラーゼを用い
て、二本鎖DNAを作成する。次に得られる二本鎖DN
Aの両端をエキソヌクレアーゼで処理し、そのそれぞれ
に適当なリンカーDNA又はアニーリング可能な組合せ
の塩基を複数付加し、これを適当なベクターに組込む。
これは使用するベクターに応じてそれぞれ公知の方法、
例えばグブラーとホフマンの方法等に従って行なうこと
ができる。また上記cDNAの合成には、市販のcDN
A合成キットを用いることもでき、これによればより操
作が容易となる利点がある。ここで用いられるベクター
としては、特に制限はないが、λgt系のファージベク
ターやEK系プラスミドベクター等を単独でもしくは組
合せて、宿主に応じて適当に選択するのがよい。上記λ
gt系のファージベクターの具体例としては、λgt1
0、λgt11などを例示できる。之等λgt系ファー
ジベクターを用いる方法は、ヤングらの方法に準じるこ
とができる(Young,R.A., et al., in DNA Cloning, 1,
49(1985) )。
【0027】また後者の場合、鋳型としたmRNAを残
存させたまま、上記と同様のアニーリング可能な組合せ
の塩基を複数付加した開環状プラスミドと、リンカーD
NA(しばしば動物細胞で自立複製できる領域とmRN
Aの転写プロモーター領域を含むDNA断片が用いられ
る)とを、アニーリングさせて閉環状とした後、dNT
P存在下でRNaseHとDNAポリメラーゼIとを共
存させて、mRNAをDNA鎖に置換して完全なプラス
ミドDNAを作成する。
【0028】上記の如くして得られるDNAは、これを
ベクターの宿主、例えばエシェリヒア コリ(Esherichi
a coli) 、バチルス ズブチリス(Bacillus subtilis)
、サッカロミセス セレビシアエ (Saccharomyces cer
evisiae) 等の適当な宿主内に導入して、これを形質転
換できる。このDNAの宿主への導入及び形質転換法と
しては、一般に用いられる方法、例えば主として対数増
殖期にある細胞を集め、CaCl2 処理して自然にDN
Aを取り込みやすい状態にしてプラスミドを取り込ませ
る方法等を採用できる。上記方法においては、通常知ら
れているように形質転換の効率を一層向上させるために
MgCl2 やRbClを更に共存させることもできる。
また微生物細胞をスフェロプラスト又はプロトプラスト
化してから形質転換させる方法も採用できる。之等の方
法の詳細は、グブラーとホフマンの方法(Gubler,U. an
d Hoffman,B.J., Gene, 25, 263(1983) )に記載されて
いる。また一般にファージベクターとしてよく用いられ
ているλファージをベクターとする場合は、インビトロ
パッケージング(in vitro packaging)にて、λファー
ジによるcDNAライブラリーを作製することができ
る。尚、該cDNAライブラリーとしては、市販のcD
NAライブラリー、例えばクローンテック(Clontech)
社より市販の各種cDNAライブラリーを用いることも
できる。
【0029】かくして得られるcDNAライブラリーか
らの、本発明目的遺伝子のスクリーニングは、通常の方
法により実施できる。該スクリーニング方法としては、
例えばcDNAの産生する蛋白質に対してTGF−βレ
セプター特異抗体を使用して、ウエスタンブロッティン
グにより対応するcDNAクローンを選択する方法、目
的のDNA配列に選択的に結合するプローブを用いたサ
ザンブロッティング法、ノーザンブロッティング法等や
之等の組合せを例示できる。ここで用いられるプローブ
としては、目的のDNA又はRNA配列又はそれにより
コードされるアミノ酸配列に関する情報をもとにして化
学合成されたDNA配列等を用いるのが一般的であり、
天然から調製されたDNAやRNAもかかるプローブと
して利用できる。
【0030】上記プローブの調製は、より詳しくは、以
下の如くして実施される。即ち、TGF−βI型レセプ
ター蛋白を含む組織もしくは培養細胞より得られるRN
AからオリゴdT−セルロースカラムにてポリ(A)+
RNAを選別し、上記方法に従い一本鎖cDNAを合成
し、反応を停止させた後、TGF−βI型レセプターの
一部のアミノ酸配列情報に対応すると考えられるプライ
マーを自動オリゴヌクレオチド合成機で合成し、これを
用いてPCR法(Saiki,R.K., et al., Science, 230,
1350-1354(1985) )により一本鎖cDNAを増幅させ
る。
【0031】次に増幅させたcDNA断片を1.0%ア
ガロースゲル電気泳動により単離精製する。上記で得ら
れるDNA断片の塩基配列の決定は、常法に従うことが
できる。例えば得られたDNA断片を適当な制限酵素に
てDNA消化した後、ジデオキシ法(Sanger F., Nickl
en S. and Coulson A.R., DNA sequencing with chain-
terminating inhibitors, Proc.Natl.Acad.Sci., U.S.
A.,74,5463-5467(1977))やマキサム−ギルバート法(M
axam,A.M. and Gilbert,W., Method in Enzymology,65,
499(1980) )等により行なうことができる。更に、上
記塩基配列の決定は、市販のシークエンスキット等を用
いても容易に行ない得る。
【0032】かくして、決定された本発明遺伝子(TG
F−βI型レセプター)を含む全DNA塩基配列は配列
番号:3に示す通りである。
【0033】本発明においては、上記で配列決定された
DNA断片の一部をプローブとし、これを例えばランダ
ムプライムDNAラベル化法(Feinberg,A.P., et al.,
Anal.Biochem., 137, 266-267(1984))を用いたランダ
ムプライムDNAラベリングキット(宝酒造社製、アマ
ーシャム社製等)を用いて標識し、かくして得られる標
識プローブを目的とするTGF−βI型レセプター遺伝
子のスクリーニングに利用することもできる。
【0034】目的DNAのスクリーニングは、上記標識
プローブ等を用いて、ベントンとデービスにより開発さ
れたプラークハイブリダイゼーション法(Benton,W. an
d Davis,R., Science, 196, 383-394(1977) )に従って
実施できる。
【0035】上記で得られる本発明遺伝子は、常法に従
って各種プラスミドにクローニングできる。例えば適当
な制限酵素にて切断後、精製した本発明遺伝子断片を、
同制限酵素にて切断して精製したプラスミド等のクロー
ニングベクターの切断部位に挿入すればよく、これによ
り組換え体プラスミドを収得できる。該組換え体を適当
な宿主、例えば大腸菌に形質導入し、該形質転換体よ
り、通常公知の方法、例えばMolecular Cloning (A Lab
oratory Manual), T.Maniatis, E.F.Fritsch, J.Sambro
ok, Cold Spring Harbor Laboratory (1982) p104-106
に記載の方法等に従うことにより、該遺伝子がコードさ
れるクローンの制限酵素地図を作成できる。上記クロー
ンの塩基配列決定は、これを適当な制限酵素にて消化
後、前記ジデオキシ法やマキサム−ギルバート法等に従
い実施できる。更に上記塩基配列の決定は、市販のシー
クエンスキット等を用いても容易に行ない得る。
【0036】かくして、決定された本発明のヒトTGF
−βI型レセプター遺伝子の細胞外ドメインのDNA塩
基配列及びこれによりコードされる対応アミノ酸配列
は、配列番号:1及び配列番号:2に示す通りである。
【0037】上記配列番号:2及び前記配列番号:3よ
り明らかなように、本発明遺伝子(細胞外ドメイン)の
DNA配列は、5′側92塩基の非翻訳領域に続く15
30塩基(終始コドンTGAを含む)の翻訳領域とそれ
に続く3′側の非翻訳領域(433塩基)を含めた全体
で2055個の塩基からっている。上記翻訳領域は、5
09個のアミノ酸残基の蛋白質に相当する。
【0038】該本発明遺伝子のマウスTGF−βI型レ
セプターcDNA(Science,260, 1344-1348 (1993) )
との相同性(アミノ酸レベル)は、シグナル配列領域で
82.4%、細胞外ドメインで97.1%、貫通膜ドメ
インで88.9%及び細胞内ドメインで99.4%であ
り、全アミノ酸レベルで97.8%であった。
【0039】また、本発明遺伝子によりコードされるヒ
トTGF−βI型レセプターは、ヒトTGF−βII型
レセプターとは、シグナル配列を含む全アミノ酸配列で
28.9%の相同性が認められ、同III型レセプター
との相同性は認められず、更にマウスアクチビンRII
型とは27.9%の相同性が認められた。
【0040】上記本発明遺伝子(DNA)を利用して、
公知の各種遺伝子組換え技術〔例えばScience, 224,143
1,(1984) ; Biochem.Biophys.Res.Comm., 130, 692 (19
85): Proc.Natl.Acad.Sci., U.S.A., 80, 5990 (1983)
等参照〕に従って、組換え体TGF−βI型レセプター
を得ることができる。
【0041】該TGF−βI型レセプターの製造は、よ
り詳細には、本発明遺伝子が宿主細胞中で発現できる組
換えDNAを作成し、これを宿主細胞に導入して形質転
換し、該形質転換株を培養することにより行なわれる。
ここで宿主細胞としては、真核生物及び原核生物のいず
れも用いることができる。脊椎動物細胞の発現ベクター
としては、通常発現しようとする遺伝子の上流に位置す
るプロモーター、RNAのスプライス部位、ポリアデニ
ル化部位及び転写終了配列等を保有するものを使用で
き、これは更に必要により複製起点を有していてもよ
い。また真核微生物としては、酵母が一般によく用いら
れ、中でもサッカロミセス属酵母を有利に利用できる。
該酵母等の真核微生物の発現ベクターとしては、例えば
酸性ホスフアターゼ遺伝子に対するプロモーターを有す
るpAM82〔A.Miyanohara et al,Proc. Natl. Acad.
Sci., U.S.A., 80, 1-5 (1983)〕等を利用できる。原
核生物の宿主としては、大腸菌や枯草菌が一般によく用
いられる。之等を宿主とする場合、本発明では例えば該
宿主菌中で複製可能なプラスミドベクターを用い、この
ベクター中に本発明遺伝子が発現できるように該遺伝子
の上流にプロモーター及びSD(シヤイン・アンド・ダ
ルガーノ)塩基配列、更に蛋白合成開始に必要な開始コ
ドン(例えばATG)を付与した発現プラスミドを利用
するのが好ましい。上記宿主としての大腸菌としては、
エシエリヒア・コリ(Escherichia coli)K12株等が
よく用いられ、ベクターとしては一般にpBR322が
よく用いられるが、之等に限定されず公知の各種の菌株
及びベクターをも利用できる。プロモーターとしては、
例えばトリプトファン(trp)プロモーター、lpp プ
ロモーター、lac プロモーター、PL プロモーター等を
使用できる。
【0042】かくして得られる所望の組換えDNAの宿
主細胞への導入方法及びこれによる形質転換方法として
は、一般的な各種方法を採用できる。また得られる形質
転換体は、常法に従い培養でき、該培養により本発明遺
伝子によりコードされる目的のTGF−βレセプターが
生産、蓄積される。該培養に用いられる培地としては、
採用した宿主細胞に応じて慣用される各種のものを適宜
選択利用できる。例えば宿主細胞として大腸菌等を利用
した形質転換体の培養には、LB培地、E培地、M9培
地、M63培地等を使用でき、之等培地には更に必要に
応じて通常公知の各種の炭素源、窒素源、無機塩、ビタ
ミン類、天然物抽出物、生理活性物質等を添加できる。
上記形質転換体の培養は、宿主細胞の生育に適した条件
下で実施でき、大腸菌の場合は例えばpH約5〜8、好
ましくは7又はその付近、温度約20〜43℃、好まし
くは37℃又はその付近を採用できる。上記により、形
質転換体の細胞内乃至は細胞外に目的とする組換えTG
F−βレセプター蛋白が生産、蓄積乃至分泌される。
【0043】該目的蛋白は、その物理的性質、化学的性
質等を利用した各種の分離操作(「生化学データーブッ
II」、1175-1259 頁、第1版第1刷、1980年 6月23日
株式会社東京化学同人発行;Biochemistry, vol.25, N
o.25, 8274-8277(1986); Eur.J. Biochem., 163, 313-3
21 (1987) 等参照)により分離、精製できる。該方法と
しては、具体的には例えば通常の再構成処理、蛋白沈澱
剤による処理(塩析法)、遠心分離、浸透圧ショック
法、超音波破砕、限外濾過、分子篩クロマトグラフィー
(ゲル瀘過)、吸着クロマトグラフィー、イオン交換ク
ロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー、
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の各種液体
クロマトグラフィー、透析法、之等の組合せ等を例示で
きる。上記により容易に高収率で所望の組換え蛋白を工
業的規模で製造できる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、TGF−βI型レセプ
ター遺伝子が提供される。該遺伝子を用いれば、TGF
−βI型レセプター蛋白を容易に大量に製造することが
でき、該TGF−βI型レセプターは、TGF−βの阻
害活性を有することから、癌を始めとする各種疾患の治
療に利用可能である。
【0045】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため、実
施例を挙げる。
【0046】
【実施例1】TGF−βI型レセプターのクローニング (1)cDNAライブラリー cDNAライブラリーとしては、クローンテック社製C
LHL1031a(PHAにて48時間刺激した健常成
人の末梢血に由来する濃縮T細胞cDNA、東洋紡社販
売)を用いた。これはベクターλgt10に0.45〜
3.8kb(平均0.95kb)のcDNAが挿入され
たものであり、上記市販品には専用の宿主大腸菌として
C600株が添付されている。
【0047】(2)TGF−βI型レセプタースクリー
ニングプローブの調製 ラインハードらの方法に従って、マウスTGF−βI型
cDNA(2.5kb)を調製した(Reinhard, E. et
al., Science, 260, 1344-1348 (1993) )。
【0048】上記cDNAをいくつかの制限酵素を用い
てその切断パターンを調べた結果、該cDNAの両末端
付近にXhoIサイトが見出され、該サイトでの切断に
よって1.9kbのcDNA断片を調製し、これをラン
ダムプライマーDNAラベリングキット(宝酒造社製)
と〔α32P〕d−CTP(3000Ci/mmol以
上、アマーシャム社製)を用いて32Pにて標識化して、
プローブとした(ランダムプライマーDNAラベル化
法:Feinberg,A.P., et al., Anal.Biochem., 137,266-
267(1984)参照)。
【0049】(3)プラークハイブリダイゼーション法
によるクローニング 上記(1)のcDNAライブラリーと上記(2)のスク
リーニング用プローブとを用いて、ベントンとデービス
により開発されたプラークハイブリダイゼーション法
(Science, 196, 383-394(1977) )に従って、以下の通
り実施した。
【0050】まず、0.2%マルトース添加L培地(1
%バクトトリプトン、0.5%酵母抽出液、0.5%N
aCl)中で一夜培養した宿主菌C600株中に、その
1.5mlに対して、約5万個のプラークが生じるよう
に希釈した上記(1)のcDNAライブラリーを加え、
37℃で15分間インキュベートした後、これを50℃
に加温したトップアガー(25ml)と混合し、混合物
を直ちに10mM MgSO4 添加L寒天培地250m
lを入れたプラスチックシャーレ(24.5×24.5
cm)の上に撒き広げて固まらせた。上記シャーレを3
7℃で一夜培養すると培地表面に多数のプラークが形成
された。
【0051】次に、上記シャーレ上にナイロンメンブラ
ンフィルター(バイオダインA、孔径0.2μm、22
2×222mm、ポール(Pall)社製)を載せて1分間接
触させることにより培地表面のλファージをフィルター
に吸着させた。このフィルターを3分間変性溶液(0.
5N NaOH+1.5M NaCl)と接触させ、次
いで3分間中和溶液(0.5MトリスHCl(pH7.
0)+1.5M NaCl)と接触させ、更に3分間2
×SSC溶液(3M NaCl17.54g/l+0.
3M クエン酸ナトリウム・2水和物8.82g/l)
と接触させた。得られたフィルターを風乾させた後、8
0℃、2時間の加熱処理を施した。
【0052】その後、フィルターをハイブリダイゼーシ
ョンバッグに入れ、プレハイブリダイゼーション溶液
(100×デンハルト溶液5ml、20×SSC溶液2
5ml、1MトリスHCl(pH7.5)5ml、10
%SDS1ml、超音波処理サケ精子DNA(sssD
NA、50〜100μg/ml)1ml及びdH2 O6
3ml)をフィルター一枚当り40ml加えて、バッグ
内に気泡が残らないように注意して封をし、65℃で一
夜放置した。
【0053】次に、バッグからプレハイブリダイゼーシ
ョン溶液を除き、標識プローブを添加したハイブリダイ
ゼーション溶液(100×デンハルト溶液1ml、20
×SSC溶液25ml、1MトリスHCl(pH7.
5)5ml、10%SDS1ml、sssDNA)1m
l、dH2 O67ml及び標識プローブ106 cpm/
バッグ)をフィルター一枚当り30ml加え、55℃で
一夜放置した。その後、バッグからフィルターを取り出
し、55℃に加温した洗浄液(2×SSC+0.1%S
DS)中で20分間放置した。この洗浄操作を4回繰り
返した後、最後に0.2×SSC+0.1%SDSの洗
浄液中で20分間を要して洗浄した後、風乾させた。風
乾したフィルターをサランラップで包み、X線フィルム
と接触させて、−80℃で2日間放置した後、このX線
フィルムを現像した。
【0054】以上の操作を8回繰り返し行なった結果、
X線フィルム上で黒いスポットとして確認できるポジテ
ィプシグナルが6個得られた。上記X線フィルムを元の
シャーレと照合して、上記シグナルの見つかった位置に
対応する複数個のプラークをパスツールピペットの先端
で寒天培地ごと吸い取り、その中に含まれるファージ粒
子を1mlのλdil溶液(100mM NaCl、1
0mM MgSO4 、35mMトリスHCl(pH7.
5)、0.1%ゼラチン)で抽出した。
【0055】かくして得られたポジティブシグナルに対
応するファージ粒子抽出液のそれぞれについて、λdi
l溶液で、500、5000及び50000倍に希釈し
た液を調製し、之等の各100μlに対して、0.2%
マルトース添加L培地中で37℃で一夜培養したC60
0株の液200μlを加え、37℃で15分間インキュ
ベートした後、50℃に加温したトップアガー2.5m
lと混合して、直ちに10mM MgSO4 添加L寒天
培地25mlを含む直径9cmのプラスチックシャーレ
上に撒き拡げて固まらせた。
【0056】37℃で一夜培養後に1シャーレ当り10
0個程度のプラークが形成されたシャーレを選び、これ
を用いて、前記と同様にフィルター吸着、ハイブリダイ
ゼーション、洗浄及びオートラジオグラフィーの各操作
を繰り返すことにより、ポジティブシグナルを示す組換
えファージを4株単離した。之等をそれぞれ「λT5−
1」、「λT7−2」及び「λT7−4」とする。
【0057】(4)組換えファージDNAの調製 大腸菌LE392株(F- 、hsdR514(rk -
k + )、supE44、supF58、lacY1、
galK2、galT22、metB1、trpR5
5、λ- 、macA- 、mcrB+ 、東洋紡社製)をT
−mal培地(1%バクトトリプトン、0.25%Na
Cl及び0.2%マルトース)5ml中で37℃下に一
夜培養して得た菌体を、λdil溶液1mlに懸濁させ
た。この懸濁液70μlに、上で単離した組換えファー
ジのλdil溶液100μlを加え、37℃で15分間
保温した後、L−MgSO4 培地(10mM MgSO
4 添加L培地)5mlを加え、37℃で約6時間培養し
た。一度濁った液が再び透明となってきた時点でクロロ
ホルム70μlを加えて更に15分間37℃で培養し、
遠心分離(10000rpm、10分間、4℃)して上
清を得た。
【0058】上記上清にPEG溶液(10%ポリエチレ
ングリコールと11.7%のNaClを含むλdil培
地)5mlを加えてよく混ぜて4℃で一夜放置した後、
この混合液を遠心分離(12000rpm、10分間、
4℃)して沈殿を集めた。沈殿をL培地375μlに溶
かし、ジエチルアミノエチルセルロース(ワットマン社
製、DE52)のL培地懸濁液(20〜30w/w%)
375μlを加えて充分混合した後、遠心分離(120
00rpm、5分間、室温)して上清を集めた。該上清
をフェノール抽出、次いでフェノール・クロロホルム抽
出し、最後に3m酢酸ナトリウム(pH5)75μlと
イソプロパノール500μlを加えて、−20℃で90
分以上静置し、生じた沈殿を遠心分離(12000rp
m、5分間、4℃)で集め、乾燥させた後、TE(10
mMトリスHCl(pH8.0)+1mM EDTA)
50μlに溶解させた。
【0059】(5)λT5−1株の2kbEcoRI断
片のサブクローニング 調製したλDNA溶液10μlを、反応液200μl中
の制限酵素EcoRI(宝酒造社製)40ユニットで、
37℃下に2時間反応させて消化し、1%アガロースゲ
ル電気泳動して、エチジウムブロマイド染色した結果、
λT5−1及びλT7−4株では約2kb、λT7−2
株では約0.8kbのDNA断片が生成していることが
確認された。ゲルからλT5−1株の2kbDNA断片
を回収した。
【0060】一方、ベクターとしてプラスミドpUC1
9(宝酒造社製)5μgをEcoRI40ユニットで消
化し、その内の0.5μg相当を上記で回収したDNA
断片と混合し、T4DNAリガーゼ(宝酒造社製)で結
合させた(反応容量40μl)。結合させたDNAで大
腸菌JM107株を形質転換し、これをアンピシリン1
00μg/ml、5−ブロモ−4−クロロ−3−インド
リル−β−D−ガラクトシド40μg/ml及びイソプ
ロピル−β−D−チオガラクトピラノシド1mMを含む
L寒天培地に接種し、37℃で一夜培養した後、白色を
呈するコロニーを分離した。得られたコロニーからミニ
プレパレーション法でプラスミドDNAを調製し、この
組換えプラスミドに約2kbのcDNA断片が挿入され
ていることを確認した。
【0061】(6)λT5−1株の2kbEcoRI断
片(TGF−βレセプターcDNA)の制限酵素地図の
作製 上記(5)で得られた組換えプラスミドをApaI、A
vaI、BamHI、BanII、Cfr10I、Cl
aI、DraI、EcoRV、HindIII、Hpa
I、KpnI、NcoI、NdeI、NspI、Pst
I、PvuI、PvuII、SacI、SalI、Sp
hI、StuI、XbaI、XhoI、XmnIの各制
限酵素で消化し、1%アガロースゲル電気泳動で分析す
ることにより、その制限酵素地図を作成した。
【0062】その結果は図1に示す通りである。
【0063】上記プラスミドは長さ2kbであり、その
中に制限酵素AvaI(1)、BglII(2)、Ba
nII(1)、DraI(2)、NspI(1)、Ps
tI(1)、PvuII(4)、XbaI(1)、Xm
nI(1)の認識部位がそれぞれ少なくとも括弧内の数
だけ存在することが明らかとなった。
【0064】(7)λT5−1株の2kbEcoRI断
片の塩基配列の決定 上記プラスミドのcDNAの一本鎖DNAの塩基配列
を、クローンテック社製シーケナーゼバージョン2.0
DNAシークエンスキットを用いて、メイカーのマニュ
アルに従って求めた。尚、電気泳動は宝酒造社製VE−
4型DNA塩基配列分析用電気泳動装置を使用して実施
した。
【0065】かくして決定された塩基配列(図1に矢印
で示すDNA断片についての配列決定結果)及びその翻
訳領域のアミノ酸配列は、配列番号:3に示す通りであ
った。
【0066】之等より、本発明TGF−βレセプターの
遺伝子配列は、翻訳領域及び5′側と3′側の非翻訳領
域を含めて全体で2055個の塩基からなり、翻訳領域
は510アミノ酸残基の蛋白質に相当する93〜162
2位の1530塩基の長さを有しており、この内93〜
143位に対応する17アミノ酸残基はシグナルペプチ
ドであり、144〜449位に対応する102アミノ酸
残基は細胞外ドメインであり、450〜530位に対応
する27アミノ酸残基は貫膜ドメインであり、531〜
1619位に対応する363アミノ酸残基は細胞内ドメ
インであることが判明した。
【0067】また上記TGF−βレセプター遺伝子(翻
訳領域全509アミノ酸残基)とマウスTGF−βI型
レセプターとの相同性は、アミノ酸レベルで98.0%
であった。尚、上記で得られた本発明TGF−βI型レ
セプター遺伝子の配列中にはポリA配列も、ポリAシグ
ナル配列も認められなかったので、本遺伝子の3′非翻
訳領域は更に延長しているものと考えられる。
【0068】
【配列表】
【0069】配列番号:1 配列の長さ:102 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:ペプチド 配列: Ser Pro Ser Met Glu Asp Glu Lys Pro Lys Val Asn Pro Lys Leu Tyr 1 5 10 15 Met Cys Val Cys Glu Gly Leu Ser Cys Gly Asn Glu Asp His Cys Glu 20 25 30 Gly Gln Gln Cys Phe Ser Ser Leu Ser Ile Asn Asp Gly Phe His Val 35 40 45 Tyr Gln Lys Gly Cys Phe Gln Val Tyr Glu Gln Gly Lys Met Thr Cys 50 55 60 Lys Thr Pro Pro Ser Pro Gly Gln Ala Val Glu Cys Cys Gln Gly Asp 65 70 75 80 Trp Cys Asn Arg Asn Ile Thr Ala Gln Leu Pro Thr Lys Gly Lys Ser 85 90 95 Phe Pro Gly Thr Gln Asn 100
【0070】配列番号:2 配列の長さ:306 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直線状 配列の種類:cDNA 配列: TCCCCTAGTA TGGAAGATGA GAAGCCCAAG GTCAACCCCA AACTCTACAT GTGTGTGTGT 60 GAAGGTCTCT CCTGCGGTAA TGAGGACCAC TGTGAAGGCC AGCAGTGCTT TTCCTCACTG 120 AGCATCAACG ATGGCTTCCA CGTCTACCAG AAAGGCTGCT TCCAGGTTTA TGAGCAGGGA 180 AAGATGACCT GTAAGACCCC GCCGTCCCCT GGCCAAGCCG TGGAGTGCTG CCAAGGGGAC 240 TGGTGTAACA GGAACATCAC GGCCCAGCTG CCCACTAAAG GAAAATCCTT CCCTGGAACA 300 CAGAAT 306
【0071】配列番号:3 配列の長さ:2055 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直線状 配列の種類:cDNA 直接の起源 ライブラリー名:T-cell PHA stimulated cDNAライブラ
リー クローン名:CLHL1031b 配列の特徴: 特徴を表す記号:5′UTR 存在位置:1..92 特徴を決定した方法:S 配列の特徴: 特徴を表す記号:CDS 存在位置:93..1619 特徴を決定した方法:S 配列の特徴: 特徴を表す記号:3′UTR 存在位置:1620..2055 特徴を決定した方法:S 配列: GAATTCCGCA GAGTGAGAGA AGCTCTGAAC GAGGGCACGC GGCTTGAAGG ACTGTGGGCA 60 GATGTGACCA AGAGCCTGCA TTAAGTTGTA CAATGGTAGA TGGAGTGATG ATTCTTCCTG 120 TGCTTATCAT GATTGCTCTC CCCTCCCCTA GTATGGAAGA TGAGAAGCCC AAGGTCAACC 180 CCAAACTCTA CATGTGTGTG TGTGAAGGTC TCTCCTGCGG TAATGAGGAC CACTGTGAAG 240 GCCAGCAGTG CTTTTCCTCA CTGAGCATCA ACGATGGCTT CCACGTCTAC CAGAAAGGCT 300 GCTTCCAGGT TTATGAGCAG GGAAAGATGA CCTGTAAGAC CCCGCCGTCC CCTGGCCAAG 360 CCGTGGAGTG CTGCCAAGGG GACTGGTGTA ACAGGAACAT CACGGCCCAG CTGCCCACTA 420 AAGGAAAATC CTTCCCTGGA ACACAGAATT TCCACTTGGA GGTTGGCCTC ATTATTCTCT 480 CTGTAGTGTT CGCAGTATCT GTTTTAGCCT GCCTGCTGGG AGTTGCTCTC CGAAAATTTA 540 AAAGGCGCAA CCAAGAACGC CTCAATCCCC GAGACGTGGA GTATGGCACT ATCGAAGGGC 600 TCATCACCAC CAATGTTGGA GACAGCACTT TAGCAGATTT ATTGGATCAT TCGTGTACAT 660 CAGGAAGTGG CTCTGGTCTT CCTTTTCTGG TACAAAGAAC AGTGGCTCGC CAGATTACAC 720 TGTTGGAGTG TGTCGGGAAA GGCAGGTATG GTGAGGTGTG GAGGGGCAGC TGGCAAGGGG 780 AAAATGTTGC CGTGAAGATC TTCTCCTCCC GTGATGAGAA GTCATGGTTC AGGGAAACGG 840 AATTGTACAA CACTGTGATG CTGAGGCATG AAAATATCTT AGGTTTCATT GCTTCAGACA 900 TGACATCAAG ACACTCCAGT ACCCAGCTGT GGTTAATTAC ACATTATCAT GAAATGGGAT 960 CGTTGTACGA CTATCTTCAG CTTACTACTC TGGATACAGT TAGCTGCCTT CGAATAGTGC 1020 TGTCCATAGC TAGTGGTCTT GCACATTTGC ACATAGAGAT ATTTGGGACC CAAGGGAAAC 1080 CAGCCATTGC CCATCGAGAT TTAAAGAGCA AAAATATTCT GGTTAAGAAG AATGGACAGT 1140 GTTGCATAGC AGATTTGGGC CTGGCAGTCA TGCATTCCCA GAGCACCAAT CAGCTTGATG 1200 TGGGGAACAA TCCCCGTGTG GGCACCAAGC GCTACATGGC CCCCGAAGTT CTAGATGAAA 1260 CCATCCAGGT GGATTGTTTC GATTCTTATA AAAGGGTCGA TATTTGGGCC TTTGGACTTG 1320 TTTTGTGGGA AGTGGCCAGG CGGATGGTGA GCAATGGTAT AGTGGAGGAT TACAAGCCAC 1380 CGTTCTACGA TGTGGTTCCC AATGACCCAA GTTTTGAAGA TATGAGGAAG GTAGTCTGTG 1440 TGGATCAACA AAGGCCAAAC ATACCCAACA GATGGTTCTC AGACCCGACA TTAACCTCTC 1500 TGGCCAAGCT AATGAAAGAA TGCTGGTATC AAAATCCATC CGCAAGACTC ACAGCACTGC 1560 GTATCAAAAA GACTTTGACC AAAATTGATA ATTCCCTCGA CAAATTGAAA ACTGACTGTT 1620 GACATTTTCA TAGTGTCAAG AAGGAAGATT TGACGTTGTT GTCATTGTCC AGCTGGGACC 1680 TAATGCTGGC CTGACTGGTT GTCAGAATGG AATCCATCTG TCTCCCTCCC CAAATGGCTG 1740 CTTTGACAAG GCAGACGTCG TACCCAGCCA TGTGTTGGGG AGACATCAAA ACCACCCTAA 1800 CCTCGCTCGA TGACTGTGAA CTGGGCATTT CACGAACTGT TCACACTGCA GAGACTAATG 1860 TTGGACAGAC ACTGTTGCAA AGGTAGGGAC TGGAGGAACA CAGAGAAATC CTAAAAGAGA 1920 TCTGGGCATT AAGTCAGTGG CTTTGCATAG CTTTCACAAG TCTCCTAGAC ACTCCCCACG 1980 GAAAACTCAA GGAGGTGGTG AATTTTTAAT CAGCAATATT GCCTGTGCTT CTCTTCTTTA 2040 TTGCACTAGG AATTC 2055
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の(6)に従い求められたプラスミド
λT5−1の制限酵素地図を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:1で示されるアミノ酸配列をコ
    ードする塩基配列を含むことを特徴とするTGF−βレ
    セプター遺伝子。
  2. 【請求項2】配列番号:2で示される塩基配列を含む請
    求項1に記載のTGF−βレセプター遺伝子。
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