JPH07165478A - 抗菌性の陶磁器または琺瑯製品 - Google Patents

抗菌性の陶磁器または琺瑯製品

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JPH07165478A
JPH07165478A JP34197393A JP34197393A JPH07165478A JP H07165478 A JPH07165478 A JP H07165478A JP 34197393 A JP34197393 A JP 34197393A JP 34197393 A JP34197393 A JP 34197393A JP H07165478 A JPH07165478 A JP H07165478A
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JP
Japan
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antibacterial
glaze
antibacterial agent
ion
metal
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Application number
JP34197393A
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English (en)
Inventor
Koji Sugiura
晃治 杉浦
Osamu Takagi
修 高木
Hideki Kato
秀樹 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】抗菌効果を持続して発揮することができる陶磁
器及び琺瑯製品を提供する。 【構成】下記の抗菌剤を表面層に存在させてなる抗菌性
の陶磁器又は琺瑯製品。 M1 a b 2 2(PO4 3 ・nH2 O 〔1〕 (M1 は銀、銅等の抗菌性金属から選ばれる少なくとも
1種の金属であり、Aはアルカリ金属、アルカリ土類金
属、アンモニウム及び水素から選ばれる少なくとも1種
であり、M2 は4価金属であり、nは0≦n≦6を満た
す数であり、a及びbはいずれもla+mb=1を満た
す正数である。但し、lはM1 の価数であり、mはAの
価数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属材料又は陶磁器等
の表面に抗菌性を付与した製品に関し、バスタブ、容器
等の琺瑯製品或いはタイル、衛生陶器等の陶磁器製品
等、防藻性、抗菌防黴性が要求されるセラミックス製品
として有用なものである。
【0002】
【従来の技術】陶磁器や金属材料の表面における光沢、
平滑性或いは耐蝕性等を向上させるために、これらの材
料の表面に薄いガラス層を形成することが有効であり、
この目的のために各種の陶磁器や金属材料の特性に合わ
せて、種々の釉薬が開発されている。施釉即ち釉薬を施
した後、適当な温度で焼成すること(釉焼という)によ
り形成される薄いガラス層は、陶磁器や金属材料の表面
に、平滑性或いは耐蝕性等を付与するばかりでなく、こ
れらの材料の耐汚染性を向上させて、清浄な表面を維持
することに寄与している。しかし、最近、黴や細菌の発
生を抑止し、清潔な環境を造り出そうという気運が強
く、陶磁器や金属材料においても抗菌性を付与すること
が要望されている。
【0003】一方、成形用樹脂材料、塗料、充填剤或い
は繊維等の種々の有機高分子系材料において、配合した
り、担持させたり、それぞれの使用目的に応じた方法で
材料中に含有させることにより、抗菌性を発揮させるこ
とができる多種類の抗菌剤が開発されている。抗菌剤に
は、有機系化合物或いは無機系化合物からなるものがあ
り、無機系抗菌剤は、有機系の抗菌剤と比較して、安全
性が高いうえ、高温処理に曝されても揮発又は分解せ
ず、抗菌効果を長く持続させることができるという特徴
を有している。一般に、無機系抗菌剤は、銀や銅等の抗
菌性を示す金属を無機系化合物に担持させたものであ
り、担体である無機化合物として各種の化合物が提案さ
れており、例えば活性炭、アパタイト(リン酸カルシウ
ム)、リン酸ジルコニウム、リン酸アルミニウム等のリ
ン酸塩、ゼオライト等のケイ酸アルミニウム塩及びシリ
カ(ケイ酸)等が知られている。中でも、下記一般式で
表されるリン酸塩系抗菌剤は、耐薬品性、耐侯性等の耐
久性に優れたものとして知られている(特開平4−27
5370)。 M1 a b 2 2(PO4 3 ・nH2 O (M1 は銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、
ニッケル、マンガン、砒素、アンチモン、ビスマス、バ
リウム、カドミウム又はクロムから選ばれる少なくとも
1種の金属イオンであり、Aはアルカリ金属イオン、ア
ルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン又は水素イ
オンから選ばれる少なくとも1種のイオンであり、M2
は4価金属イオンであり、nは0≦n≦6を満たす数で
あり、a及びbはいずれもla+mb=1を満たす正数
である。但し、lはM1 の価数であり、mはAの価数で
ある。) 最近、無機系抗菌剤の一種であるヒドロキシアパタイト
系抗菌剤を含有する釉薬を用いて、陶磁器などに抗菌防
黴性を付与することが提案されているが(特開平5−2
01747)、釉焼後の製品が発揮する抗菌性において
改善の余地が残されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗菌効果を
持続して発揮することができる陶磁器及び琺瑯製品を提
供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、従来の釉薬を構
成する成分中に、抗菌性金属イオンを担持させた特定の
リン酸塩系抗菌剤を含有させたものを用いると、釉薬を
焼き付けた製品において極めて優れた抗菌性を発揮させ
ることができることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
【0006】即ち、本発明は下記一般式〔1〕で表され
る抗菌剤を表面層に存在させてなる抗菌性の陶磁器また
は琺瑯製品である。 M1 a b 2 2(PO4 3 ・nH2 O 〔1〕 (M1 は銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、
ニッケル、マンガン、砒素、アンチモン、ビスマス、バ
リウム、カドミウム及びクロムから選ばれる少なくとも
1種の金属イオンであり、Aはアルカリ金属イオン、ア
ルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン及び水素イ
オンから選ばれる少なくとも1種のイオンであり、M2
は4価金属であり、nは0≦n≦6を満たす数であり、
a及びbはいずれもla+mb=1を満たす正数であ
る。但し、lはM1 の価数であり、mはAの価数であ
る。)
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。 ○抗菌剤 本発明における抗菌剤は、下記一般式〔1〕で示される
ものである。 M1 a b 2 2(PO4 3 ・nH2 O 〔1〕 (M1 は銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、
ニッケル、マンガン、砒素、アンチモン、ビスマス、バ
リウム、カドミウム及びクロムから選ばれる少なくとも
1種の金属イオンであり、Aはアルカリ金属イオン、ア
ルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン及び水素イ
オンから選ばれる少なくとも1種のイオンであり、M2
は4価金属であり、nは0≦n≦6を満たす数であり、
a及びbはいずれもla+mb=1を満たす正数であ
る。但し、lはM1 の価数であり、mはAの価数であ
る。)
【0008】上記一般式〔1〕で示される化合物は、ア
モルファス又は空間群R3 Cに属する結晶性化合物であ
り、各構成イオンが3次元網目状構造を形成する化合物
を表す。本発明における抗菌剤としては、熱による物性
変化が少ないことから、3次元網目状構造を有する結晶
性化合物が好ましい。上記一般式〔1〕におけるM
1 は、いずれも防かび、抗菌性及び防藻性を示す金属と
して知られたものであり、これらの中で銀は、安全性の
他、防かび、抗菌性及び防藻性を高めることができる金
属として特に有効である。
【0009】上記一般式〔1〕におけるAは、アルカリ
金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイ
オン及び水素イオンから選ばれる少なくとも1種のイオ
ンであり、好ましい具体例には、リチウムイオン、ナト
リウムイオン及びカリウムイオン等のアルカリ金属イオ
ン、マグネシウムイオン又はカルシウムイオン等のアル
カリ土類金属イオン又は水素イオンがあり、これらの中
では、化合物の安定性及び安価に入手できる点からカリ
ウムイオン、ナトリウムイオン及び水素イオンが好まし
いイオンである。
【0010】上記一般式〔1〕におけるM2 は、4価金
属イオンであり、好ましい具体例には、ジルコニウムイ
オン、チタンイオン又は錫イオンがあり、化合物の安全
性を考慮すると、ジルコニウムイオン及びチタンイオン
は、特に好ましい4価金属である。
【0011】上記一般式〔1〕で表される抗菌剤の具体
例として、以下のものがある。 Ag0.005 Li0.995 Zr2 (PO4 3 Ag0.01(NH4 0.99Zr2 (PO4 3 Ag0.05Na0.95Zr2 (PO4 3 Ag0.2 0.8 Ti2 (PO4 3 Ag0.1 0.9 Zr2 (PO4 3 Ag0.050.05Na0.90Zr2 (PO4 3 Ag0.050.55Na0.40Zr2 (PO4 3 又、上記の化合物1モル当たりの銀イオンの電荷量と同
じ電荷量になるようにしながら、上記各式におけるAg
をZn、Mn、Ni、Pb、Hg、Sn、又はCuと置
換した化合物等がある。
【0012】本発明に用いる抗菌剤を合成する方法に
は、焼成法、湿式法及び水熱法等があり、例えば以下の
ようにして容易に得ることができる。 ・網目状構造リン酸塩の合成 焼成法により合成する場合、炭酸リチウム(Li2CO3)又
は炭酸ナトリウム(Na2CO3)等のアルカリ金属イオンを
含有する化合物、酸化ジルコニウム(ZrO2)等のジルコ
ニウムを含有する化合物及びリン酸二水素アンモニウム
(NH4H2PO4)等のリン酸基を含有する化合物を、モル比
で約1:4:6となるように混合し、これを1100〜1400
℃で焼成することにより、一般式〔2〕で示される化合
物を得る。 A' x Zr2 (PO4 3 〔2〕 (A' はアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン
又はアンモニウムイオンから選ばれる少なくとも1種の
金属イオであり、xはA' が1価であるときは1であ
り、Aが2価であるときは1/2である) これを、室温〜100 ℃において、適当な濃度で銀イオン
を含有する水溶液中に浸漬することにより、一般式
〔1〕で示される抗菌剤を得る。なお、一般式〔1〕に
おけるAイオンが水素イオンである化合物は、上記一般
式〔2〕で表される化合物を、室温〜100 ℃における硝
酸、硫酸及び塩酸等の無機酸水溶液中に浸漬することに
より、一般式H(1-z) A' z 2 (PO4 3 (zは0
又は1未満の数)で示される化合物〔3〕を得、更にこ
れを適当な濃度で銀イオンを含有する水溶液中に浸漬す
ることにより、一般式〔1〕で示される抗菌剤を得る。
【0013】また、湿式法により合成する場合、オキシ
塩化ジルコニウム水溶液を攪拌しながら、この中にシュ
ウ酸を加え、さらにリン酸を加える。苛性ソーダ水溶液
にて反応液のpHを3に調整し、10時間加熱還流後、
沈澱物を濾過、水洗、乾燥、粉砕し、網目状リン酸ジル
コニウム[NaZr2 (PO4 3 ]を得る。これを適
当な濃度で抗菌性金属イオンを含有する水溶液中に浸漬
することにより、一般式〔1〕で示される抗菌剤を得
る。
【0014】なお、抗菌性及び耐熱性が極めて優れた抗
菌剤を得るためには、湿式法により合成した上記リン酸
四価金属塩に、抗菌性金属イオンと共に水素イオンを担
持させ、焼成することが好ましい。リン酸四価金属塩が
アンモニウムイオンを有する場合は、焼成によりアンモ
ニウムイオンが熱分解して水素イオンが残るため、リン
酸四価金属塩に水素イオンを担持させる必要はない。一
方、リン酸四価金属塩がアンモニウムイオンを有しない
か、極めて少量しか有しない場合、リン酸四価金属塩に
水素イオンを担持させる方法には酸性溶液に浸漬させる
方法がある。酸性溶液の好ましい具体例として、塩酸、
硫酸、硝酸等の水溶液がある。酸性溶液の酸濃度、温
度、浸漬時間は、特に制限はないが、一般に酸濃度が高
いほど、短時間で水素イオンを担持させることができる
ことから、好ましい酸濃度は0.1N以上であり、好ま
しい処理温度は40℃以上、より好ましくは60℃〜1
00℃であり、浸漬時間は10分以上、より好ましくは
60分以上である。
【0015】焼成工程はリン酸四価金属塩に抗菌性金属
イオン及び水素イオン又はアンモニイウムイオンを担持
させた後に実施することが、抗菌剤の化学的及び物理的
安定性を向上させた抗菌剤を得るために好ましい。焼成
温度は500〜1300℃、好ましくは600〜100
0℃の範囲内で制御して焼成すると良い。500℃未満
の温度で焼成すると、抗菌剤の化学的及び物理的安定性
を向上させることが不十分であり、一方1300℃以上
で焼成すると抗菌性が若干低下するか、或いは微粒子状
のリン酸四価金属塩が融着し、微粒子状の抗菌剤を得ら
れなくなる恐れがある。焼成時間に特に制限はなく、通
常1〜20時間の焼成により充分な効果が得られる。昇
温速度及び降温速度についても、特に制限はなく、焼成
炉の能力、生産性等を考慮して適宜調製することができ
る。
【0016】防かび、抗菌性及び防藻性を発揮させるに
は、一般式〔1〕におけるaの値は大きい方がよいが、
aの値が0. 001以上であれば、充分に防かび、抗菌
性及び防藻性を発揮させることができる。しかし、aの
値が0. 01未満であると、防かび、抗菌性及び防藻性
を長時間発揮させることが困難となる恐れがあるので、
aの値を0. 01以上の値とすることが好ましい。又、
経済性を考慮すると、aの値は0. 5以下が適当であ
る。本発明における抗菌剤の好ましい粒径は、0.1〜
10μmである。0.1μmより小さいと、保存中に凝
集が起こったりして、釉薬中に均一に分散させることが
困難となる恐れがあり、一方10μmより大きいと、釉
焼後の表面にザラツキが生じたり、抗菌剤が沈降し易い
ため均一に抗菌剤を分散させて施釉できない恐れがあ
る。
【0017】本発明における抗菌剤は熱及び光の暴露に
対して極めて安定であり、800℃〜1300℃での加
熱後であつても構造及び組成が全く変化せず、紫外線の
照射によっても何等変色を起こさない。又、本発明にお
けるリン酸塩は、液体状態にある水と接触したり、酸性
溶液中でも骨格構造が変化しない。従って、上記のリン
酸塩系抗菌剤を含有させた釉薬を焼き付けた陶磁器及び
琺瑯製品は、使用環境の制約を受けることが極めて少な
く、酸性溶液と接触させても抗菌効果の低下が起こら
ず、抗菌効果を持続して発揮することができる。
【0018】○釉薬 本発明における抗菌剤を含有させる釉薬の成分は、陶磁
器又は金属材料の表面に塗布し、焼成することにより、
被塗布面に密着させて薄いガラス層を形成するために、
従来より使用されている釉薬の成分をいずれも使用でき
る。一般に、釉薬は、一旦溶融工程を経てガラス化され
たフリットとカオリン等のコロイド成分を加えて、これ
らを粉砕したものと、これに水を加えた懸濁液として調
製される。釉薬の具体例として、例えば以下のものがあ
る。即ち、透明ユウ、色ユウ、結晶ユウ、キレツユウ、
食塩ユウ、陶器ユウ、せっ器ユウ、磁器ユウ、アルカリ
釉、長石ユウ、石灰ユウ、鉛釉、硼酸釉、フリット釉、
錫ホウロウ、ブリストル釉、色ブリストル釉、アベンチ
ュリン釉、生鉛釉、ロッキンガム釉、ゼーゲル磁器釉、
光沢釉、マット釉、乳濁釉、着色磁器釉等である。又、
以下のホウロウに用いられる釉がある。即ち、鉄ホウロ
ウ、アルミホウロウ、不銹鋼ホウロウ、銅ホウロウ、銀
ホウロウ、金ホウロウ、モリブデンホウロウ等である。
【0019】これら釉薬は着色剤として酸化錫、酸化ア
ンチモン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化マンガ
ン、酸化クロム、酸化イリジウム、酸化鉄、酸化白金、
酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、酸化ウラニウ
ム、三酸化ニアンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウ
ム、亜比酸、ルチ−ルクロム酸塩、塩化金、着色粘土な
どの金属酸化物を添加し、着色することができる。これ
らの着色剤の好ましい配合割合は釉薬の固形分100重
量部(以下単に部と略す)当たり1から50部迄であ
る。また、金属との密着性や耐火性を高めるため、酸化
コバルト、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化モリブデ
ン、酸化アルミ、酸化クロムなどを、釉薬の固形分10
0部当り5〜50部配合したり、塗布性を高めるためク
エン酸や亜硝酸ソ−ダを1部以下の量で配合することも
ある。
【0020】○配合方法 抗菌剤の釉薬への配合方法は、公知の方法をどれも採用
できる。例えば釉薬の原料粉末へ添加しミルで混合する
方法、釉薬として既に調合されたものに添加しミキサで
混合する方法、釉薬を所望の材料表面に塗布した後、水
等の分散媒に懸濁させたスラリー状の抗菌剤をその上に
スプレ−などで吹きかける方法が挙げられる。できるだ
け少量の抗菌剤で効果を発揮させるためには、抗菌剤を
配合していない釉薬を塗布した後に、抗菌性を付与しよ
うとする所望の表面に抗菌剤を吹きかけるか、下釉を施
釉済の表面に、抗菌剤を配合した上釉を、薄く塗布する
とよい。
【0021】抗菌剤の好ましい配合割合は、釉薬と混合
する場合は水を除いた抗菌性釉薬の重量100部当たり
0.1〜20重量%であり、抗菌剤を配合していない釉
薬を塗布した後に塗布する場合の抗菌剤の塗布量は、
0.01〜1g/m2 である。抗菌剤の配合剤の配合割
合又は塗布量が少なすぎると、充分な抗菌性を発揮させ
ることが困難となり、又不必要に多く添加しても、抗菌
性の向上はあまりなく、釉薬の他の物性を悪くする恐れ
がある。
【0022】○加工方法 施釉、釉焼及び素地処理方法等は公知の方法をどれも採
用できる。例えば、焼成方法には登り窯、倒焔式丸窯、
マッフル窯、トンネル窯などを用いての窯焼きや炎溶射
が挙げられる。また、好ましい焼成温度は700〜14
50℃であり、材質や釉薬の種類、使用する窯などによ
り焼成条件を適宜設定すれば良い。
【0023】この様にして得られた抗菌性釉薬は、その
成分である無機系抗菌剤が化学的及び物理的に優れた安
定性を有しているため、陶磁器や金属材料の表面に抗菌
性を付与するばかりでなく、このもの自体が安全性及び
加工性に優れ、その上、抗菌剤と釉薬との混合時、及び
その後の抗菌性製品の使用時に劣化することがなく、厳
しい環境下においても長期間防かび、抗菌性及び防藻性
を有する。
【0024】○抗菌性釉薬の適用対象物 上記の抗菌性釉薬は、防かび、防藻又は抗菌性が必要と
される種々の陶磁器又は琺瑯製品を製造するのに有用で
ある。具体的な適用対象物として、例えば便器、手洗い
器、洗面器、洗濯器、浴槽等の衛生陶器、各種装飾品、
食器、ボーンチャイナ、外装、床、タイルなどの磁器、
レンガ、土管、瓦などの土器、テラカッタ、内装タイ
ル、床タイル等のせっ器、熱交換器、家庭用熱器具、酒
造用タンク、食器、航空機部品、自動車部品、船舶部品
などの金属製品などが挙げられる。
【0025】以下、本発明を実施例によりさらに具体的
に説明する。
【参考例1】(リン酸ジルコニウム塩系抗菌剤の調製) 硫酸ジルコニウムの水溶液及びリン酸の水溶液を、ジル
コニウムとリンの原子比が2:3になるように混合する
ことにより沈澱物を生成させ、水酸化ナトリウムの水溶
液を用いてpHを2に調整した後、130℃の飽和水蒸
気圧下で、12時間加熱することにより結晶性リン酸ジ
ルコニウム〔NaZr2 (PO4 3 〕を得た。上記で
得たリン酸塩系化合物をよく水洗後、硝酸銀及び1Nの
硝酸水溶液に添加し、60℃で4時間攪拌した後、充分
水洗、乾燥した。これを焼成炉にて750℃で4時間焼
成した後、軽く粉砕することにより抗菌剤〔組成式:A
0.17Na0.290.54Zr2 (PO4 3 、銀の担持
量:3.6wt%〕を得た。得られた抗菌剤は0. 72
ミクロンの平均粒径を有する白色粉末であった。
【0026】
【参考例2】(ヒドロキシアパタイト系抗菌剤の調製) 37g/lの水酸化カルシウム懸濁液に80g/lのリ
ン酸を滴下し、これらを反応させてハイドロキシアパタ
イトを得、pHを6とした後、更に硝酸銀をハイドロキ
シアパタイト100部当り5.7部となる割合で加え、
ハイドロキシアパタイトに銀を担持させた。得られたヒ
ドロキシアパタイト系抗菌剤(銀の担持量:3.6wt
%)をよく水洗後、乾燥した。
【0027】
【実施例1】参考例1で得たリン酸ジルコニウム塩系抗
菌剤10部を、下記の組成を有するフリット100部、
酸化アルミニウム25部、粘土10部、酸化コバルト1
部、クエン酸0.05部、水50部に添加し、これらを
均一に混合して得たスラリーをステンレス板に塗布し、
乾燥後1000℃で焼き付けて、琺瑯処理したステンレ
ス板を得た(試料1)。 (フリットの組成)SiO2 :49.2部 Al2 3 :7.7部 B2 3 :17.4部 CaO:2.9部 K2 O:4.5部 Na2 O:15.2部 F:0.04部 NiO:0.7部 CoO:0.6部 MnO2 :1.4部
【0028】
【比較例1】リン酸ジルコニウム塩系抗菌剤に代えて参
考例2で得たヒドロキシアパタイト系抗菌剤を用いた以
外、実施例1と同様の処理を行い、琺瑯処理したステン
レス板を得た(比較試料1)。
【0029】
【比較例2】抗菌剤を配合しないこと以外、実施例1と
同様の処理を行い、琺瑯処理したステンレス板を得た
(比較試料2)。
【0030】
【実施例2】参考例1で得たリン酸ジルコニウム塩系抗
菌剤を3部配合した透明釉薬を陶器に塗布し、1000
℃で焼成して、表面に抗菌性釉薬を施した陶器を得た
(試料2)。
【0031】
【実施例3】抗菌剤を配合しない透明釉薬を、実施例2
と同様に陶磁器に塗布した後、さらに参考例1で得たリ
ン酸ジルコニウム塩系抗菌剤を、その0.1重量%スラ
リーをスプレ−により表面に0.1g/m2 塗布し、1
000℃で焼成して、表面に抗菌剤を表面層に存在させ
た陶器を得た(試料3)。
【0032】
【比較例3】抗菌剤を釉薬に配合しない以外実施例2と
同様にして、施釉した陶器を得た(比較試料3)。
【0033】(抗菌性評価方法)上記実施例及び比較例
で作製した琺瑯又は陶器の抗菌力を、以下の方法により
評価した。即ち、被検菌には大腸菌を用い、釉薬を焼き
付けたステンレス板及び陶器を3cm×3cmに切り試
験片とした。試験片1枚当りの菌数が104 〜105
となるように菌液を表面に一様に接種し、27℃で保存
した。保存開始から3時間保存した後に、菌数測定用培
地(SCDLP液体培地)で供試品片上の生残菌を洗い
出し、この洗液を試験液とした。この試験液について、
菌数測定用培地を用いる混釈平板培養法(37℃2日
間)により生菌数を測定して、琺瑯又は陶器の3cm×
3cm当りの生菌数に換算した。上記のようにして得ら
れた抗菌性試験の結果を下記表1に示した。なお、抗菌
性試験の初発菌数は7.1×104 であり、対照の菌数
(菌液をシャーレ内で27℃,3時間保管した後の菌
数)は6.8×104 であった。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明の陶磁器または琺瑯製品は、表面
層に極めて耐久性に優れた抗菌剤を存在させているの
で、優れた抗菌性を持続して発揮させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23D 5/00 J (72)発明者 加藤 秀樹 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔1〕で表される抗菌剤を表面
    層に存在させてなる抗菌性の陶磁器または琺瑯製品。 M1 a b 2 2(PO4 3 ・nH2 O 〔1〕 (M1 は銀、銅、亜鉛、錫、水銀、鉛、鉄、コバルト、
    ニッケル、マンガン、砒素、アンチモン、ビスマス、バ
    リウム、カドミウム及びクロムから選ばれる少なくとも
    1種の金属イオンであり、Aはアルカリ金属イオン、ア
    ルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン及び水素イ
    オンから選ばれる少なくとも1種のイオンであり、M2
    は4価金属イオンであり、nは0≦n≦6を満たす数で
    あり、a及びbはいずれもla+mb=1を満たす正数
    である。但し、lはM1 の価数であり、mはAの価数で
    ある。)
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1015041A (ja) * 1996-07-04 1998-01-20 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 抗菌・防黴・防藻性物品およびその製造方法
JP2001097741A (ja) * 2000-07-28 2001-04-10 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 抗菌・防黴・防藻性物品およびその製造方法
CN1316894C (zh) * 2002-01-21 2007-05-23 太原理工大学 一种纳米磷酸盐抗菌组合物及其制备方法

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